JP2005270462A - カプセル型医療装置及びカプセル型医療装置システム - Google Patents

カプセル型医療装置及びカプセル型医療装置システム Download PDF

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Abstract

【課題】 複数の体内情報取得装置を一度に患者の体内に導入して、体腔内の検査目的部位において体内情報取得装置を放出する制御を行う。
【解決手段】 被検体内において体液中の検体を検査する体内情報取得装置4を複数個格納することが可能な格納部12と、前記体内情報取得装置4を前記格納部12から外部へ放出する放出装置13と、前記放出装置13を制御する制御手段14とを備えることを特徴とするカプセル型医療装置1Aを提供する。
【選択図】 図2

Description

本発明は体腔内に挿入され、体液等の検体の検査を行うカプセル型医療装置及びカプセル型医療装置システムに関する。
被検者(患者)が自分の健康状態を確認する方法として、カプセル型医療装置による検査方法が知られている。この方法では、被検者がカプセル状に形成された医療装置を飲み込み、医療装置が体腔内の血液又は消化器疾患等の検査を非侵襲で行う。これにより、容易に健康状態の検査を行なえるようになっている。このようなカプセル型医療装置は、例えば、特開平5−200015号公報に開示されている。特開平5−200015号公報には、カプセル本体内に体液を吸引する吸引通路と、カプセル本体内に吸引した体液を採取する体液採取手段と、採取された体液を検査する体液検査手段と、体液検査手段からの検査結果を体外に送信する送信手段を備えた医療用カプセル装置が開示されている。
この医療用カプセル装置(以下、カプセルと略す)は、体腔内の検査目的部位まで移動(推進)させて、検査時にマイクロポンプを駆動することにより、吸引通路を介して体液をカプセル内に吸引し、体液中に含まれる血液の有無の検出を血液センサを用いて行っている。この血液センサと吸引通路は、検査時以外ではカプセル内に貯留される生理食塩水が供給される状態になっている。これにより、カプセルが体腔内の所定の検査目的部位に到達する前に、検査目的部位以外の体液が血液センサによって検査されることを防止して、複数の検査目的部位での検査において体内情報の検出精度を高めている。
特開平5−200015号公報
しかしながら、前記カプセルでは、カプセルを推進させることにより異なる検査目的部位において体内情報を検出する構成となっていたため、異なる検査目的部位での検査のたびに、生理食塩水を供給してカプセル内に設けられた体液の通過経路全てを洗浄する必要があった。また、体腔内の異なる複数の検査目的部位において、ほぼ同時に検査をすることができなかった。このため、複数の検査目的部位を同時に検査するには複数のカプセルを体内に挿入する必要があった。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、複数の体内情報取得装置を一度に患者の体内に導入することが可能なカプセル型医療装置、及び体腔内の検査目的部位において体内情報取得装置を放出する制御が可能なカプセル型医療装置システムを提供することを目的とする。
本発明は、被検体内において体液中の検体を検査する体内情報取得装置を複数個格納することが可能な格納部と、前記体内情報取得装置を前記格納部から外部へ放出する放出装置と、前記放出装置を制御する制御手段とを備えることを特徴とするカプセル型医療装置を提供する。
上記の構成によれば、カプセル型医療装置が、体腔内に導入されてから所望の検査目的部位に達するまで、体内情報取得装置を搬送することが可能となる。また、カプセル型医療装置が、格納部に格納された1個以上の体内情報取得装置を、制御手段からの制御により体腔内の検査目的部位において格納部から外部へ放出することが可能となる。
上記発明のカプセル型医療装置においては、前記カプセル型医療装置が、前記体内情報取得装置の放出個数を調節する調節機構を備えることが好ましい。
上記の構成によれば、カプセル型医療装置が、体腔内の検査目的部位において所望の個数の体内情報取得装置を格納部から外部へ放出することが可能となる。
また、上記発明のカプセル型医療装置においては、前記カプセル型医療装置が、タイマーを有し、前記カプセル型医療装置が、前記タイマーの時間情報を基に所望の時刻で前記体内情報取得装置を外部に放出することが好ましい。
上記の構成によれば、タイマーの時間情報により、カプセル型医療装置が体内情報取得装置を放出する時間を制御することが可能となる。
また、上記発明のカプセル型医療装置においては、前記放出装置が、前記体内情報取得装置を前記カプセル型医療装置の長手方向に対して略直交する方向に放出することが好ましい。
上記の構成によれば、カプセル型医療装置の進行方向によらず、外部に放出された体内情報取得装置がカプセル型医療装置の進路を妨げることを防ぐことが可能である。
また、上記発明のカプセル型医療装置においては、前記格納部が、前記体内情報取得装置に電力を供給する電気接続部を有することが好ましい。
上記の構成によれば、カプセル型医療装置が体内情報取得装置を格納する間に、体内情報取得装置に対して電力供給を行うことができる。
また、上記発明のカプセル型医療装置においては、前記格納部を複数個備えることが好ましい。
上記の構成によれば、カプセル型医療装置に格納できる体内情報取得装置の個数を増加させることにより、ひとつのカプセル型医療装置が搬送できる体内情報取得装置の個数を増加させることが可能となる
また、本発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載のカプセル型医療装置と、前記カプセル型医療装置の内部に格納され、検査目的部位において前記カプセル型医療装置から放出される前記体内情報取得装置と、被検体外に配置され、前記体内情報取得装置との間で信号の送受信を行う体外装置と、前記カプセル型医療装置又は前記体外装置の少なくとも一方に設けられ、前記体内情報取得装置の体内における位置を検出する位置検出手段とを備え、前記位置検出手段により取得した前記カプセル型医療装置の位置情報に基づき、前記カプセル型医療装置が検査目的部位において前記体内情報取得装置を放出することを特徴とするカプセル型医療装置システムを提供する。
上記の構成によれば、体内情報取得装置又は体外装置の少なくとも一方に設けられた位置検出手段によりカプセル型医療装置の位置が検出されるので、カプセル型医療装置が体内情報取得装置を放出する位置を制御することが可能となる。さらに、体内情報取得装置の放出位置の情報と、該体内情報取得装置が取得した体内情報とを組み合わせて、病変部位の位置を特定することが可能となる。
上記発明のカプセル型医療装置システムにおいては、前記位置検出手段が、前記カプセル型医療装置に設けられた撮像部と、前記体外装置に設けられて前記撮像部が取得した画像情報を基に前記カプセル型医療装置の位置を判定する判定手段とからなることが好ましい。
上記の構成によれば、カプセル型医療装置の撮像部が撮像した体腔内の画像情報を用いて、判定手段が設定画像との比較を行うことにより、カプセル型医療装置の位置を検出することが可能となる。
また、上記発明のカプセル型医療装置システムにおいては、前記位置検出手段が、前記カプセル型医療装置に設けられた無線通信アンテナと、前記体外装置に設けられて前記無線通信アンテナが送信した電波の強度を基に前記カプセル型医療装置の位置を判定する判定手段とからなることが好ましい。
上記の構成によれば、カプセル型医療装置の無線通信アンテナが送信した電磁波の強度情報を用いて、体腔内におけるカプセル型医療装置の位置を検出することが可能となる。
また、上記発明のカプセル型医療装置システムにおいては、前記位置検出手段が、前記カプセル型医療装置に設けられた磁場発生部と、被検体外に配置された体外磁気センサと、前記体外装置に設けられて前記磁場発生部が生成した磁場のベクトルを基に前記カプセル型医療装置の位置を判定する判定手段とからなることが好ましい。
上記の構成によれば、カプセル型医療装置の磁場発生部が発生させた磁場の強度及び向きの情報を用いて、体腔内におけるカプセル型医療装置の位置を検出することが可能となる。
また、上記発明のカプセル型医療装置システムにおいては、前記位置検出手段が、前記カプセル型医療装置に設けられたpHセンサからなることが好ましい。
上記の構成によれば、カプセル型医療装置が位置する部位におけるpH値を用いて、体腔内におけるカプセル型医療装置の位置を検出することが可能となる。
本発明のカプセル型医療装置によれば、複数の体内情報取得装置を一度に体腔内へ導入して、複数の検査目的部位において放出することができる。また、本発明のカプセル型医療装置システムによれば、カプセル型医療装置の体腔内の位置情報に基づき、体内情報取得装置の放出を制御することができるという効果を奏する。
第1の実施形態
以下、本発明の第1の実施形態に係るカプセル型医療装置について、図1から図4の図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るカプセル型医療装置の第1の実施形態を示す概念図であり、図2は、本発明の第1の実施形態に係るカプセル型医療装置1Aの内部構成を示す図である。
カプセル型医療装置1Aは、図1に示すように、経口又は経肛門により患者2の体腔内に挿入されて、検出セル(体内情報取得装置)4を格納して検査目的部位まで搬送する。ここで、検出セル4は、体腔内の検査目的部位において、体液等の検体に含まれる血液(ヘモグロビン)、腫瘍マーカ、タンパク質、DNA等の検出を行い、取得した検査データを電磁波等を用いて体外へ送信する小型の検査装置である。
カプセル型医療装置1Aは、図2に示すように、ポリサルフォンやポリウレタン等の合成樹脂でカプセル状に形成された筐体11を有し、該筐体11の内部に、格納容器(格納部)12、放出装置13、制御基板(制御手段)14、タイマー15、及び電池16を有する。
ここで、格納容器12は、一端が開口した構造を有し、複数の検出セル4を一列に整列させて格納している。また、放出装置13は、検出セル4を格納容器12の開口側から順次外部へ放出する機構を有している。制御基板14は、カプセル型医療装置1Aの内部の各構成に対して電気的な制御処理等を行う、図示しない制御回路を有している。タイマー15は、筐体11の一端(左側)に配置されて、放出装置13により各検出セル4を放出する際の時間を計測している。電池16は、タイマー15と制御基板14との間に配置されて、カプセル型医療装置1Aの内部の電気系に動作用の電力を供給している。
図2に示すように、格納容器12は、その開口した一方の端部に、内部が中空で大きな径を有するカム容器17を接続している。該カム容器17には、格納容器12に格納されている検出セル4を、筐体11の外周面の略中央に位置した放出口18を介して外部へ押圧する放出装置13が設けられている。格納容器12の内面には、検出セル4と電気的な接続を行う金属電極19(電気接続部)が、開口した一方の端部から他方の端部20にわたって設けられている。この金属電極19は、格納容器12の一部に設けた孔に挿通されたフレキシブル基板33cにより、制御基板14に電気的に接続されている。また、格納容器12の他方の端部20には、検出セル4を該カム容器17の方向に押圧する弾性部材21が設けられている。
放出装置13は、カム容器17の内部に配置された略円盤状のカム24と、制御基板14上に固定されたモーター25と、カム容器17の壁面に取り付けられた変速機26とを有している。ここで、カム24は、切欠部22及び突出部23を備え、カム容器17内部で該検出セル4(4a、4b、…)を放出口18側に一つずつ送り出すように機能する。また、モーター25は制御基板14からの制御信号により動作制御され、カム24を回転させる。変速機26は、カム24とモーター25との間に接続されて、該カム24の回転速度を制御する。また、変速機26は、フレキシブル基板27を介して制御基板14に電気的に接続されることにより、制御基板14からの制御信号により回転速度が動作制御されるようになっている。
カム容器17の中空な内部は、カム24の外径寸法と略同一の内径寸法を有する略円柱状の空間が形成されている。また、カム容器17の内部において、カム24の切欠部22及び突出部23と対向する平面の内、格納容器12と放出口18との間には放出溝28が形成されている。この放出溝28は、検出セル4を外部へ放出する際に、該検出セル4を放出口18へ案内するものである。なお、格納容器12とカム容器17とは偏心するようになっているため、カム容器12の開口が筐体11の放出口18側に近くなっている。従って、検出セル4を外部へ放出する際の検出セル4の移動量が少なくなっている。
図3(A)〜(C)は、放出装置13近傍の拡大断面を示す図であり、図3(A)、(B)はカプセル型医療装置1Aの長手方向の断面図であり、図3(C)は図2のカプセル型医療装置1AのA−A’において切断した断面図である。また、図4(A)〜(C)は、格納容器12の側から見たときのカム24の正面図と、該カム24により検出セル4を放出するときのカム24の回転動作を示す説明図である。
図3(A)、(C)に示すように、カム24を回転させて突出部23を放出溝28に対向させたとき、突出部23の上面と放出溝28の底面との間隔Dは、検出セル4の厚さtより小さくなるように設定されている。また、放出溝28の両側面間の幅Wは、検出セル4の外形寸法よりわずかに大きくなるよう設定されている。また、放出口18は、放出溝28の幅Wと等しい幅を有している。そして、この放出口18には、筐体11内への体液の流入を阻止し、放出された検出セル4の逆入を防ぐ逆止弁29が設けられている。この逆止弁29は、検出セル4が放出されるときには筐体11の外側に向けて開口し、検出セル4の放出後には閉口する1対の弾性膜状部材からなっている。
突出部23を放出溝28に対向させたときは、図3(A)に示すように、検出セル4aは突出部23の上面により止められて、放出溝28に移動することができないように設定されているので、格納容器12に留まっている。また、切欠部22を放出溝28と対向させたときは、図3(B)に示すように、切欠部22の上面と放出溝28の底面との間隔が、検出セル4の厚さtよりわずかに大きくなるよう設定されている。よって、検出セル4aは、弾性部材21の押圧により切欠部22内に移動し、さらに放出溝28に移動することが可能となっている。
また、図4に示すように、カム24の突出部23と切欠部22の境界で形成されるカム面30の形状は、緩やかなS字状の曲線になっている。図4(A)は、突出部23が放出溝28に対向したときに、検出セル4aは格納容器内に留まっている状態を示す。図4(B)は切欠部22が放出溝28と対向したときに、検出セル4aが切欠部22に導かれた状態を示す。図4(C)は、カム面30が検出セル4aを放出口18の方向へ押圧している状態を示す。この状態は、図4(B)の状態において、カム24を回転させることで実現できる。
すなわち、検出セル4を格納容器12に格納している通常の状態では、突出部23を放出溝28に対向させ、検出セル4が放出溝28に移動することを防いでいる。一方、検出セル4を格納容器12から放出口18を介して外部へ放出する際には、モーター25を駆動してカム24を回転させることにより、切欠部22を放出溝28と対向させる。そして、検出セル4を切欠部22に導き、カム面30が切欠部22に収められた検出セル4aを押圧して放出口18に押し出している。
検出セル4aを放出口18から放出した直後の状態では、カム24の突出部23の一部が放出溝28に対向しているため、次に放出される検出セル4bは格納容器12内に留まっている。この検出セル4bは、カム24が一回転した後、弾性部材21の押圧によりカム24の切欠部22に導かれる。そして、切欠部22に導かれた検出セル4bは、検出セル4aの放出と同様の動作により放出口28に押し出される。上述の一連の動作により、複数の検出セル4は、格納容器12から外部に一つずつ放出される。
電池16は、図2に示すように、例えばボタン型の2つの電池であり、カプセル型医療装置1Aの内蔵電源として用いられている。これら電池16は、筐体11の軸方向に積層するようにして配置され、電源基板31に電気的に接続されている。電源基板31は、フレキシブル基板33aを介して制御基板14に接続されているので、電池16の動作電力が各構成内の回路に供給されるようになっている。また、電源基板31には、電池16から供給される動作電力のオンオフを行うように、例えばバイアス磁石とリードスイッチとから形成される内部スイッチ32が設けられている。
タイマ15は、フレキシブル基板33bを介して制御基板14に接続されたタイマ基板35に固定されている。該タイマ15は、制御基板14からの制御信号により時間の計測動作を開始し、時間情報をフレキシブル基板33bを介して制御基板14に送るようになっている。
また、制御基板14にはメモリ34が固定されている。メモリ34には、検出セル4の放出時に放出装置13を動作させる時間情報と、検査目的部位における検出セル4の放出個数の情報が予め記憶されている。メモリ34に設定される検出セル4の放出個数は、体腔内の検出対象物質や検査目的に応じて、適宜設定が可能である。例えば、小腸疾患を主に検査する場合は、小腸内では検出セル4を多く放出し、大腸等の他の部位では少なく放出する等の設定が可能である。また、これに限らず、全ての検査目的部位において、それぞれ同数の検出セル4を放出するようにしてもよい。
制御基板14は、フレキシブル基板33a、33b、及び各構成の回路が電気的に接続されている。そして、制御基板14を介して、電池16から電源基板31を介した動作電力の供給や、モーター25、変速機26、及びメモリ34等の構成への制御が可能となっている。例えば、制御基板14は、タイマ15から時間情報を読み取るとともに、メモリ34から検出セル4の放出時間と放出個数の情報を読み取り、これらの情報を処理することができるようになっている。そして、所定の時間においてモーター25及び変速機26に動作信号を送ることにより、所定の時間において必要な個数の検出セル4を筐体11の内部から外部に向けて放出する制御を行うことができるようになっている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
患者2の検査開始前において、術者又は操作者は、カプセル型医療装置1Aの内部スイッチ32をONにする。そして、タイマ15が時間の計測を開始すると、カプセル型医療装置1Aは経口又は経肛門により患者2の体腔内に導入される。カプセル型医療装置1Aが体腔内を推進する際に、制御基板14の制御回路は、タイマ15が計測する第1の時間情報と、メモリ34に設定された検出セル4を放出する第2の時間情報とを読み出して、それぞれの時間情報を比較する。
この時間情報の比較において第1の時間情報と第2の時間情報とが一致したと判断されると、制御基板14の制御回路は、メモリ34から検出セル4の放出個数の情報を読み出す。この検出セル4の放出個数の情報を基に、制御基板14は回転動作を制御する第1の制御信号をモーター25に送り、モーター25とカム24の回転数比を調節する第2の制御信号をフレキシブル基板27を介して変速機26に送る。これら第1及び第2の制御信号がそれぞれモーター25と変速機26に送られると、カム24が回転動作を開始する。このとき、第1及び第2の制御信号を用いた制御により、カム24は所定の回転速度及び回転回数で回転を行うようになっている。
カム24が回転すると、前述したように、切欠部22が放出溝28と対向して、検出セル4が弾性部材21の押圧により格納容器12から切欠部22に導かれる。そして、さらにカム24が回転すると、カム面30が切欠部22に収められた検出セル4を押圧して、放出溝28に沿って放出口18に押し出す。そして、カム24は、所定の回転回数に達するまで回転を継続することにより、上記の放出動作を繰り返して、メモリ34に設定された個数の検出セル4を一つずつ体腔に向けて放出する。
体腔内の検査目的部位に放出された検出セル4は、体液等の検体に含まれる血液(ヘモグロビン)、腫瘍マーカ、タンパク質、DNA等の検出対象物質の検出を行い、検査データを取得する。そして、検出セル4は取得した検査データを電磁波を用いて体外に送信する等して、体外において体腔内の複数の検査目的部位における体内情報を取得することができるようにしている。
以上説明したように、本実施形態に係るカプセル型医療装置1Aによれば、体液等の検体に含まれる検査目的物質を検出して、取得した検査データを体外へ送信する機能を有する複数の検出セル4を、体腔内の検査目的部位まで搬送することが可能である。また、放出装置13がメモリ34における設定情報により制御されるようになっているので、体腔内の検出対象物質や検査目的に応じて、検出セル4の放出個数を調節することができる。この結果、カプセル型医療装置1Aの推進により、体腔内の異なる複数の検査目的部位に、所望の個数の検出セル4を放出することが可能となる。
また、複数個の検出セル4をカプセル型医療装置1Aに格納できるため、体腔内の検査目的部位が複数であっても、患者2の体腔内へのカプセル型医療装置1Aの導入回数を少なくすることが可能となる。この結果、カプセル型医療装置を経口又は経肛門的に導入する際に患者2に与える負担を低減することができる。
さらに、検出セル4がカプセル型医療装置1Aの長手方向に対して略直交する方向に放出されることから、カプセル型医療装置1Aが筐体11の端部のいずれかを前方に向けて推進しても、放出された検出セル4がカプセル型医療装置1Aの進路を妨げることを防げる。
また、カプセル型医療装置1Aが格納容器12の内部に電気接続部を有するので、カプセル型医療装置1Aが検出セル4を格納する間に、検出セル4に対して電力供給を行うことができる。これにより、検出セル4が格納容器12に長時間格納されて放電等を起こしても、カプセル型医療装置1Aが検出セル4の電源を充電することができる。
本実施形態においては、カプセル型医療装置1Aが格納容器12を一つ有する構成としたが、これに限られるものではなく、格納容器12が複数であっても良い。この場合、例えば図5に示すように、カプセル型医療装置1Aが3つの格納容器12a、12b、12cを有し、それぞれが筐体11の長手方向の中心を軸に約120度の間隔をあけて配置されるようにしている。また、格納容器12a、12b、12cは、それぞれ開口した一方の端部がカム容器17に接続されている。このカム容器17は、その内部に3つの放出溝28a、28b、28cが形成され、筐体11に設けられた3つの放出口18a、18b、18cが接続されている。この格納容器12a、12b、12c、放出口18a、18b、18c、及び放出溝28a、28b、28cは、それぞれ上述したような格納容器12、放出口18、及び放出溝28の位置関係と同様に配置されている。
すなわち、カム24が回転すると、カム24の切欠部22が放出溝28a(28b、28c)と対向して、格納容器12a(12b、12c)に格納された検出セル4が切欠部22に導かれる。そして、さらにカム24が回転すると、カム面30が切欠部22に収められた検出セル4を押圧して、放出溝28a(28b、28c)に沿って放出口18a(18b、18c)に押し出す。次いで、カム24が120度回転すると、切欠部22が放出溝28b(28c、28a)と対向して、同様の放出動作により検出セル4が外部に放出される。さらに、カム24は、所定の回転回数に達するまで回転を継続することにより、上記の放出動作を繰り返して、指定された個数の検出セル4を一つずつ体腔に向けて放出する。
こうすることで、カプセル型医療装置1Aに格納できる検出セル4の個数を増やすことが可能となる。この結果、体腔内の多数の検査目的部位において検査を行う必要がある場合であっても、患者2の体腔内へのカプセル型医療装置1Aの導入回数を少なく抑えることが可能となる。
第2の実施形態
次に、本発明の第2の実施形態に係るカプセル型医療装置について、図6及び図7を参照して説明する。なお、第2の実施形態において、第1の実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図6は、本発明の第2の実施形態に係るカプセル型医療装置1Bの内部構成を示す図である。また、図7は放出装置13のより詳細な構造を拡大して示す図である。
本実施形態においては、カプセル型医療装置1Bの筐体11の中央部付近に設けられた放出装置13が、図6に示すように、移動体35と、電磁ソレノイド36と、磁気シールド枠体17bと、発信器37とを内蔵した構成を有している。
ここで、電磁ソレノイド36は、この筐体11の中心軸と直交する方向に着磁可能とされ、移動体35を電磁的に移動する機能を有する。また、磁気シールド枠体17bは、格納容器12の開口した一端に接続された移動体容器17aと隣接して配置され、外部からの磁界に影響を受けないように電磁ソレノイド36を覆っている。また、発信器37は該電磁ソレノイド36及び制御基板14に電気的に接続されている。
図7に示すように、電磁ソレノイド36とこの電磁ソレノイド36に平行に配置したガイド部材36とはそれぞれ抑え部材39a、39bで連結して固定されている。ガイド部材36には、ガイド部材36を通す孔を設けた移動体35がこのガイド部材36の軸方向に移動自在に取り付けられ、さらにその下方側に配置したコイル状のバネ40により移動体35を上方に付勢している。なお、抑え部材39aは非磁性体、抑え部材39bは磁性体で形成している。
該移動体35は、例えばマグネットで構成され、電磁ソレノイド36の着磁の方向に応じて、ガイド部材36により移動可能に保持されるようになっている。また、移動体35の一部は、磁気シールド枠体17bの一部に設けられた孔から突出され、移動体容器17aに導かれた検出セル4を押圧するようになっている。電磁ソレノイド36は、ガイド部材36の一端(図6及び図7では上方)に付勢するバネ40の弾性力に抗して、移動体35をガイド部材36の軸方向に往復移動させることができるようにしている。この移動体35の往復移動における下降運動と共に、磁気シールド枠体17bから突出した移動体35の一部が検出セル4を押圧して、放出口18の方向に移動させるようになっている。
制御基板14はON/OFF信号を発振器34に送り、発振器34を所定の周波数で発振させる。この発振器34は、直流から数Hz程度の周波数範囲で電磁ソレノイド36を駆動させる電流を発生するようになっている。
なお、発振器34の発振周波数の駆動条件は、予めプリセットしておいてもよいし、ON/OFF信号のほかに周波数信号を入力できる構成にし、制御基板から制御されるようにしてもよい。
次に、本実施形態の作用を説明する。
カプセル型医療装置1Bは、経口又は経肛門により患者2の体腔内に導入されると、制御基板14の制御回路は、タイマ15が計測する第1の時間情報と、メモリ34に設定された検出セル4を放出する第2の時間情報とを比較する。この時間情報の比較において第1の時間情報と第2の時間情報とが一致したと判断されると、制御基板14の制御回路は、メモリ34から検出セル4の放出個数の情報を読み出す。
この検出セル4の放出個数の情報を基に、制御基板14はON/OFF信号を発振器34に送り、直流から数Hz程度の周波数範囲で電磁ソレノイド36を駆動させる電流を発生させる。該発振器34の出力信号が駆動信号として電磁ソレノイド36に通電されると、電磁ソレノイド36は磁界を発生する。そして、電磁ソレノイド36が発生する磁界により、移動体35はバネ40の弾性力に抗して、ガイド部材36の軸方向に往復移動させられる。
この移動体35の往復移動における下降運動の際に、磁気シールド枠体17bから突出した移動体35の一部が検出セル4を押圧して、放出口18の方向に押し出す。そして、移動体35は、所定の回数に達するまで往復移動を継続することにより、上記の放出動作を繰り返して、指定された個数の検出セル4を格納容器12から一つずつ体腔に向けて放出する。
上述した検出セル4の放出動作において、制御基板14から発信器37に送られる制御信号により、電磁ソレノイド36が移動体35に所定の回数で往復移動させるようになっている。これにより、検査目的部位において所望の個数の検出セルを体腔に向けて放出することが可能となる。
第3の実施形態
次に、本発明の第3の実施形態に係るカプセル型医療装置及びカプセル型医療装置システムについて、図8から図11を参照して説明する。なお、第3の実施形態において、第1及び第2の実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図8は、本発明の第3の実施形態に係るカプセル型医療装置システム10を示す概念図であり、図9は、本実施形態に係るカプセル型医療装置システム10に用いられるカプセル型医療装置1Cの内部構成を示す図である。
カプセル型医療装置システム10は、図8に示すように、カプセル型医療装置1Cと、検出セル(体内情報取得装置)4と、体外アンテナ5と、体外装置6とを有している。
ここで、カプセル型医療装置1Cは、複数の検出セル4を格納して患者2の体腔内に挿入される。そして、このカプセル型医療装置1Cは、該検出セル4を検査目的部位まで搬送して、体腔内へ放出する。また、検出セル(体内情報取得装置)4は、体腔内の検査目的部位において体内情報を取得し、得られた情報を体外へ送信する。体外アンテナ5は、検出セル4を制御する信号の送信、及び検出セル4により取得した体内情報等の信号の受信を行う。また、体外装置6は、患者2の体外に配置され、体外アンテナ5を介して検出セル4の制御、及び取得した体内情報の記録等を行う。
カプセル型医療装置1Cは、図9に示すように、カプセル状に形成された筐体11を有し、該筐体11の内部には、格納容器12、放出装置13、制御基板14、電池16、撮像部91及び無線通信アンテナ92を有している。
ここで、格納容器12は、一端が開口した構造を有し、複数の検出セル4を一列に整列させて格納している。また、放出装置13は、検出セル4を格納容器12の開口側から順次外部へ放出する機構を有している。制御基板14は、カプセル型医療装置1Cの内部の各構成に対して電気的な制御処理等を行う、図示しない制御回路を有している。タイマー15は、筐体11の一端(左側)に配置されて、放出装置13により各検出セル4を放出する際の時間を計測している。電池16は、タイマー15と制御基板14との間に配置されて、カプセル型医療装置1Cの内部の電気系に動作用の電力を供給している。また、撮像部91は、体腔内を撮像する機能と、取得した撮像データを制御基板14へ送る機能を有する。無線通信アンテナ92は、体外アンテナ5との間で、カプセル型医療装置1Cの制御信号及び体腔内の位置情報等の信号の送受信を行う。
カプセル型医療装置1Cは、図9に示すように、筐体11の一方の端部に半球面形状の透明カバー93を水密的に接続固定してその内側をシール部材94により密閉している。その密閉したカプセル状容器の内部に、撮像部91を構成する以下の内蔵物が収納されている。なお、透明カバー93はポリカーボネート,シクロオレフィンポリマー,PMMA(ポリメタクリル酸メチル)などの合成樹脂で形成されている。
透明カバー93に対向する照明基板95には、中央部に形成された貫通部に対物レンズ枠96が嵌合固定されている。この対物レンズ枠96には、第1レンズ97a及び第2レンズ97bを取り付けて構成した対物光学系97が配置されている。また、対物光学系97の結像位置には、撮像手段として例えばCMOS( Complementary Metal-Oxide Semiconductor )イメージャ98が配置されている。このCMOSイメージャ98は、照明基板95の後方に配置された撮像基板99の前面に取り付けられている。なお、CMOSイメージャ98は、撮像面をカバーガラス100で保護されている。
撮像基板99は、CMOSイメージャ98、カバーガラス100と一体的に構成されている。撮像基板99には、制御基板14からの信号を受けてCMOSイメージャ98を駆動すると共に、CMOSイメージャ98から出力される撮像信号に対する信号処理及び制御処理を行う処理回路が設けられている。
また、照明基板95の前面側には、例えば、白色光を発生する白色光LEDを設けた照明部101が、対物光学系97に対して対称的に取り付けられている。なお、図中、O′は、照明部101の各発光部による照明光の発光の中心軸(0°の出射角の方向)を示しており、Oは、照明部101の各発光部による照明光の発光範囲を示している。
また、照明基板95には、照明部28の発光部を間欠的にフラッシュ発光させるように駆動する図示しないLED駆動回路を構成するチップ部品95aが背面側に実装されている。
照明基板95は、フレキシブル基板33dを介して、撮像基板99に電気的に接続されている。また、撮像基板99は、フレキシブル基板33b及び電源基板31を介して、制御基板14に電気的に接続されている。このようにして、制御基板14からの制御信号により、照明基板95及び撮像基板99に取り付けられた撮像部91の各構成を制御することができる。また、CMOSイメージャ98から出力される撮像信号は、制御基板14に送られて、制御基板14に接続されたメモリ34に、画像データとして保存される。
上記無線通信アンテナ92は、筐体11の内部の格納容器12の近傍に配置された無線基板102に固定されている。また、該無線基板102は、フレキシブル基板33eを介して制御基板14に電気的に接続されている。
無線基板102には、この無線通信アンテナ92で受信した体外アンテナ5からの電磁波を選択的に抽出し、検波等を行って体外装置6からの制御信号を復調して、各構成内の回路等へ出力する無線回路が設けられている。また、該無線回路は、各構成内の回路等からの例えば、画像データ等の情報(データ)信号を所定の周波数の搬送波で変調し、無線通信アンテナ92から電磁波として体外アンテナ5へ発信する機能を有している。
図10は、検出セル4の外観を示した図であり、図10(A)は、検出セル4の斜視図、図10(B)、(C)は、検出セル4の正面図である。なお、図10(B)は、検出セル4を体腔内に留置する前の状態を示し、図10(C)は、検出セル4を体腔内に留置した状態を示す。
検出セル4は、図10(A)に示すように、ポリサルフォンやポリウレタンなどの合成樹脂製のセル外装41で内部を密閉するように形成されている。このセル外装41は、例えば直径が3mm、厚さが0.5mmの小型の円盤形状であるため、カプセル型医療装置1Cの格納容器12内に複数個格納することができるようになっている。セル外装41の表面には体液等の検体を内部に取り込むように略矩形に形成された採取口42と、該採取口42をセル外装41の内側から塞ぐように設けられたシャッタ43とを有している。セル外装41の周縁部44は、丸みを帯びた形状になっているため、カプセル型医療装置1Cからの放出がスムーズに行われるようになっている。
また、セル外装41の側面には、図10(B)、(C)に示すように、板バネ(留置部)45a、45bが取り付けられている。この板バネ45a、45bの一端46a、46bは、セル外装41の側面において互いに隣接するように、ビス等で固定されている。また、板バネ45a、45bを覆うように、オブラート等の水溶性可撓膜47が設けられている。水溶性可撓膜47は、板バネ45a、45bの他端48a、48bと接着剤で密着されている。なお、図10(A)では、見易くするために留置部を省略している。また、図10(B)、(C)においては、水溶性可撓膜47がセル外装41の側面全体に巻かれた状態を示したが、これに限られず、セル外装41の側面一部を覆い、セル外装41の一部を露出させるようにしても良い。そして、この露出したセル外装41の側面の一部に、前述したカプセル型医療装置1Cの格納容器12に設けられた金属電極19と接触する導電性ゴム49を設けてもよい。この導電性ゴム49は、格納容器12の内面に設けられた金属電極19との接触性を良くするために、滑らかな凸形状を有している。
検出セル4がカプセル型医療装置1Cの格納容器12に格納されている時は、板バネ45a、45bが水溶性可撓膜47により検出セル4の側面に固定された状態になっている。検出セル4がカプセル型医療装置1Cから体腔内に放出されると、板バネ45a、45bを固定していた水溶性可撓膜47が体腔内の体液により溶け出す。このとき、図10(C)に示すように、板バネ45a、45bがそれ自身の弾力により体腔の内壁を挟むようになっている。なお、上記の構成では水溶性可撓膜47としてオブラートを用いることとしたが、水分を含む液体に速やかに溶ける材質のものであれば適宜使用可能である。また、板バネ45a、45bに代えて、弾力を有する部材を適宜使用しても構わない。
図11は、検出セル4の各部分での断面図を示した図であり、図11(A)は検出セル4の一断面を示した図、図11(B)は図11(A)の検出セル4のA−A’において切断した断面図、図11(C)は図11(A)の検出セル4のB−B’において切断した断面図である。なお、図11(A)は、図11(B)のC−C’において切断した断面図に相当する。
検出セル4は、図11に示すように、内部が中空な円盤状のセル外装41を有し、該セル外装41の内部には、反応部51と、反応検出部(検体評価部)52と、信号処理基板53と、セル内アンテナ(通信手段)54と、メモリ55と、電源(電力供給部)56とを有している。
ここで、反応部51は、体腔内から採取された体液等の検体を他の物質と反応させる反応槽57等からなっている。また、反応検出部52は、反応部51の近傍に配置されて該反応部51での検体の反応結果を検出する。信号処理基板53は、検出セル4内の各構成に対する制御処理と反応検出部52からの反応結果の処理等を行う信号処理回路を有する。セル内アンテナ54は、信号処理基板53の下方側に配置されて、体外アンテナ5との間で、検出セル4の制御信号及び体内情報等の信号の送受信を行う。メモリ55は、信号処理基板53の下面側に取り付けられて、反応検出部52において取得された体内情報、体外装置6による検査時の反応条件等の設定情報、及び複数の検出セルそれぞれに固有の識別コード(標識手段)を記憶する。電源56は、信号処理基板53の上面側に取り付けられて、検出セル4内部の電気系に動作用の電力を供給する。
反応部51は、図11に示すように、反応槽57と、吸引通路58と、試薬容器59と、マイクロポンプ61とを有している。ここで、反応槽57は、吸引通路58により採取口42と接続され、採取口42から採取した体液等の検体を他の物質と反応させる。試薬容器59は、採取した検体に含まれる腫瘍マーカや血液成分等の抗原と特異的に反応する抗体、又は標識となる試薬を貯留する。マイクロポンプ61は、該試薬容器59から抗体又は試薬(以下、単に抗体等と略記)を試薬供給路60を介して反応槽57へ吸引する。
反応槽57はポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)などの光透過性の優れた合成樹脂で形成されている。反応槽57の内部は、体腔に対して負圧の状態にしてあり、シャッタ43を開くと同時に体液等の検体が採取口42から反応槽57に流れ込むようになっている。
シャッタ43の一端は、例えばイオン伝導性アクチュエータ62の一方の端63に接続され、他方の端64は駆動基板65に固定されている。イオン伝導性アクチュエータ62は、電圧を付加すると歪みが生じる性質を有するため、他方の端64をセル外装41に固定して電圧を付加することにより、該一方の端63に接続されたシャッタ43をスライドさせることができる。また、マイクロポンプ61は、駆動用フレキシブル基板66により信号処理基板53に接続された駆動基板65に固定されている。すなわち、マイクロポンプ61及びイオン伝導性アクチュエータ62は、信号処理基板53から駆動基板65に送られる制御信号により動作されるようになっている。
採取した検体と抗体等との反応を開始する際には、イオン伝導性アクチュエータ62に電圧を付加してシャッタ43を開き、採取口42から体腔内の体液等の検体を反応槽57に導入した後、駆動基板65の駆動回路からの制御信号によりマイクロポンプ61を動作させ、試薬容器59に貯留された抗体等を反応槽57へ吸引するようにしている。
反応検出部52は、図11に示すように、反応槽57を挟んだ状態で信号処理基板53上に設けられた照明素子67と受光素子68とから構成されている。照明素子67は、例えば白色LEDであり、反応槽57の一方の面69に対向するように配設され、反応槽57に照明光を照射している。また、受光素子68は、例えばPINフォトダイオードであり、照明素子67の光軸上で反応槽57の他方の面70に対向するように配置され、反応槽57を透過した光を検出するようにしている。また、照明素子67には、照明素子67の発光部を間欠的にフラッシュ発光させるように駆動する図示しないLED駆動回路が電気的に接続されている。
採取した検体と抗体等との反応開始前において、照明素子67は予め反応槽57に体液等の検体がない状態で照明光を反応槽57に照射する。そして、反応槽57を透過した光は参照光として受光素子68で受光される。受光素子68で受光された参照光は、その光強度に応じた電流信号に変換され、信号処理基板53に送られてメモリ55に一時的に記憶される。このメモリ55に記憶された参照光のデータは、参照データとして用いられるものである。
次に、反応槽57における検体と抗体等との反応中又は反応後において、照明素子67は照明光を反応物質で満たされた反応槽57に再び照射する。そして、反応槽57を透過した光は測定光として受光素子68で受光される。受光素子68において取得された測定光は、前述したように光強度に応じた電流信号に変換されて信号処理基板53に送られ、測定データとしてメモリ55に記憶される。メモリ55に記憶された測定データ及び参照データは、信号処理基板53の信号処理回路において差分演算等の演算処理に用いられる。この演算処理によって出力された評価結果は、検査データとしてメモリ55に再び記憶されるようになっている。
セル内アンテナ54は、通信基板71に電気的に接続されている。通信基板71には、このセル内アンテナ54で受信した体外アンテナ5からの電磁波を選択的に抽出し、検波等を行って体外装置6からの制御信号を復調して各構成内の回路等へ出力する通信回路が設けられている。また、該通信回路は、検査データや識別コード等の信号を所定の周波数の搬送波で変調し、セル内アンテナ54から体内情報として体外アンテナ5へ電磁波を発信する機能を有している。
メモリ55は、測定データ及び参照データを記憶する機能の他に、複数の検出セルそれぞれに固有の識別コードを保存する機能、及びセル内アンテナ54から体外に信号を送信する際の制御を行う通信プロトコルを記憶する機能を有する。また、メモリ55には、信号処理基板53の信号処理回路において、測定データ及び参照データ等に対して演算処理を行う際の計算プログラムを保存する機能を有する。
複数の検出セル4から検査データを読み出す際は、図8に示すように、体外アンテナ5から体内の広い範囲に向けて電磁波を用いて体内情報を読み出す指示信号を照射する。電磁波の照射領域に存在する複数の検出セル4は、それぞれセル内アンテナ54で該指示信号を受信する。セル内アンテナ54で受信した指示信号は、通信基板71を介して信号処理基板53に電気信号として送られる。このとき、信号処理基板53は、メモリ55に記憶されている識別コード及び検査データを読み出し、通信プロトコルに従って通信基板71に送る。そして、識別コード及び検査データはセル内アンテナ54から電磁波として体外に送信されるようになっている。体外では、体外アンテナ5と体外装置6を用いて、複数のセル内アンテナ54から送信された識別コードを読み出して解析することにより、複数の検出セル4を非接触で短時間に識別している。
電源56は、図11に示すように、例えば蓄電池72であり、検出セル4内部の電気系に動作用の電力を供給している。この蓄電池72は、切換スイッチ73を介して信号処理基板53に接続されているので、蓄電池72の動作電力は信号処理基板53を介して、各構成内の回路に供給されるようになっている。
この切換スイッチ73には、セル外装41に設けられた導電性ゴム49(不図示)と接続されている。すなわち、検出セル4がカプセル型医療装置1Cの格納容器12に収められている時は、格納容器12の金属電極19から供給される電力を、該導電性ゴム49及び切換スイッチ73を介して、蓄電池72に供給することが可能となっている。
また、切換スイッチ73と通信基板71との間には、蓄電池72と信号処理基板53と通信基板71との間において信号の伝送が行えるように、通信用フレキシブル基板74が接続されている。例えば、体外アンテナ5から体内に向けて照射した電磁波をセル内アンテナ54で受信し、受信により得られた電気信号を通信用フレキシブル基板74を介して蓄電池72に伝送することで、蓄電池72の充電を行うことが可能である。各構成内の回路への電力供給と、セル内アンテナ54又は導電性ゴム49を介した充電との切り換えは、切換スイッチ73により行なっている。
信号処理基板53は、セル外装41の内面に設けられた複数本の支柱75により固定され、駆動用フレキシブル基板66、メモリ55等の各構成内の回路が電気的に接続されている。この信号処理基板53は、電源56から駆動用フレキシブル基板69を介した動作電力の供給や、検出セル4内の各構成に対する制御、及び取得したデータの処理を行う機能を有する。例えば、前述のように、受光素子68において取得した測定データ及び参照データのメモリ55への保存、及びメモリ55に記憶されたこれらのデータの読み出し、演算処理等が信号処理基板53において行われる。また、信号処理基板53は、セル内アンテナ54を介して体外アンテナ5との間で信号を送受信する際の指示を行う制御機能を有している。
患者2の体外に配置される体外アンテナ5は、図8に示すように、円環状部材81の内部に、ループ状に巻回されたコイル(図示省略)と、該コイルの端部が接続されたコンデンサ(図示省略)とを有している。円環状部材81には、手で持つ等により体外の任意の位置に体外アンテナ5を配置できるように、柄部82が接続されている。円環状部材81の寸法は特に制限されるものではないが、円環状部材81の外径が、患者2の体幅とほぼ同等であることが好ましい。こうすることで、体外アンテナ5を頻繁に動かすことなく、体内の各部に留置された検出セル4から確実に体内情報を取り出せるようになる。また、柄部82には、体外アンテナ5のオンオフを行うスイッチ83が設けられ、USBケーブル等の通信を行う通信ケーブル84が着脱自在に接続されている。この体外アンテナ5は、検出セル4から送信された電磁波を受信して、通信ケーブル84を介して体外装置6に検査データ等の信号を送る機能と、体外装置6から送られた制御信号を電磁波に変換して検出セル4に送信する機能とを有している。
体外装置6は、例えば図8に示すように、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンと略記)85を有している。このパソコン85には、体外アンテナ5から取り込まれた画像データを保存するための図示しないハードディスクと、カプセル型医療装置1Cの位置を検出する判定回路(判定手段)が内蔵されている。パソコン85には、該ハードディスクに保存された画像を、検査中或いは検査終了後に表示する表示部86と、データ入力操作等を行う操作盤としての例えばキーボード87が接続されている。
検出セル4から体内情報の取得を行う場合には、患者2又は医師等が体外アンテナ5を検査目的部位近傍の体外に配置し、スイッチ83を押す等して体外アンテナ5を動作させることにより、体腔内の検出セル4から送信された検査データの信号を受け、体外装置6に検査データを転送して保存するようにしている。
また、カプセル型医療装置1Cの位置を検出する際には、検査目的部位近傍の体外に配置された体外アンテナ5が、体腔内のカプセル型医療装置1Cから送信された画像データの信号を受けて体外装置6に転送する。該画像データは、体外装置6のパソコン85に内蔵された判定回路により、カプセル型医療装置1Cの位置検出に用いられる。
カプセル型医療装置1Cの撮像部91、及びパソコン85の判定回路により、位置検出手段が構成されている。
このように構成された本実施形態のカプセル型医療装置システム10により、患者2の体内情報を取得する場合について、図12を参照して以下に説明する。
まず、患者2の検査開始前において、術者又は操作者は、カプセル型医療装置1Cの内部スイッチ32をONにする。そして、電池16が各構成への電力供給を開始すると、カプセル型医療装置1Cは経口又は経肛門により患者2の体腔内に導入される。カプセル型医療装置1Cが体腔内を推進する際に、撮像部91は、制御基板14からの制御信号により、体腔内を撮像して画像データを取得する(S1)。
撮像部91のCMOSイメージャ98が体腔内を撮像すると、撮像基板99は取得した撮像信号を制御基板14へ送る。撮像信号は、制御基板14に接続されたメモリ34に画像データとして一時保存される。そして、所望の時間において、体外装置6がカプセル型医療装置1Cに対して、画像データを送信する指示を与えると、制御基板14はメモリ34に保存された画像データを読み出して無線基板102に送る。無線基板102に送られた画像データは、無線通信アンテナ92から体外アンテナ5へ送信される(S2)。
送信された画像データは体外アンテナ5により受信され(S3)、体外装置6に転送された後、パソコン85においてデータの処理及び保存等が行われる。パソコン85に設けられた図示しない判定回路(判定手段)は、取得された画像データと設定画像とを、明るさ、色、周波数分布、又は、粘膜の表面性状等の観点から比較を行う。或いは、体外装置6は、画像データのフレーム数から、カプセル型医療装置1Cの体腔内への導入時から起算した時間を算出する。これにより、体外装置6はカプセル型医療装置1Cの体腔内における位置を検出して(S4)、検査目的部位であるか否かを判定する(S5)。
体外装置6は、位置情報を基にして予め設定された検査目的部位に到達したと判断すると、カプセル型医療装置1Cに対して検出セル4を放出する指示信号を送る(S6)。このとき、体外装置6は、検出セル4を放出した位置情報を保存する(S7)。カプセル型医療装置1Cが該指示信号を受信すると(S8)、制御基板14がメモリ34に保存された検出セル4の放出に関する設定情報を読み出す(S9)。次いで、放出装置13が制御基板14から該設定情報を有する制御信号を受けて(S10)、所定の個数の検出セル4を格納容器12から筐体11の外部に向けて放出する(S11)。
カプセル型医療装置1Cが、検出セル4を複数格納している場合は、上記の動作を繰り返すことになる。
体腔内の検査目的部位に放出された検出セル4は、シャッタ43を閉じた状態で板バネ51a、51bにより体腔内の内壁に固定される。そして、体外装置6は体内に向けて、参照データの取得を指示する第1の信号を体外アンテナ5を介して送信する。このとき、体腔内の異なる箇所に複数留置された検出セル4は、それぞれセル内アンテナ54により該第1の信号を受信する。そして、検出セル4はそれぞれ照明素子67から反応槽57に照明光を一定時間照射し、反応槽57を透過した参照光を受光素子68で受光して、得られた結果を参照データとしてメモリ55に記憶させる。
次いで、体外装置6が体内に向けて、採取する検体と抗体等との反応開始を指示する第2の信号を体外アンテナ5を介して送信する。体腔内の異なる箇所に複数留置された検出セル4は、それぞれセル内アンテナ54により該第2の信号を受信する。該第2の信号は、体腔内に放出された全ての検出セル4が認識可能なようになっている。検出セル4は、該第2の信号を受信すると、信号処理基板53からの制御信号によりシャッタ43を開け、反応槽57に体液等の検体を導入させる。そして、該検出セル4は、反応槽57が検体で満たされるとシャッタ43を閉じ、試薬容器59から反応槽57へ抗体を吸引させて、検体と該抗体等とを混合して検出反応を行う。
反応中又は反応後において、体外装置6は体外アンテナ5を介して体内に向けて、該検出反応における反応結果の検出を指示する第3の信号を送信する。検出セル4は該第3の信号を受信すると、照明素子67から反応槽57に照明光を再び照射し、反応槽57を透過した測定光を受光素子68で受光して、得られた結果を測定データとしてメモリ55に記憶させる。メモリ55に記憶された参照データ及び測定データは、信号処理基板53の信号処理回路により演算処理に用いられる。この演算処理によって出力された評価結果は、検査データとして再びメモリ55に記憶される。
上述の検出反応において、反応部51及び反応検出部52が有する機能としては、血液成分抗体を用いて検体中に含まれる血液を検出する血液センサとしての機能、又は食道癌マーカ抗体、胃がんマーカ抗体、大腸癌マーカ抗体等を備えた腫瘍センサとしての機能等が挙げられる。或いは、該反応部51及び反応検出部52が、特定のタンパク質を検出するタンパク質センサとしての機能、特定の酵素を検出する酵素センサとしての機能、又は特定のDNA、核酸、RNA等を識別する機能を有するとしても良い。
また、抗原の検出時に試薬を用いる場合には、抗体に加えて予め標識となる試薬を試薬容器59に封入することとしてもよい。この場合には、反応中又は反応後に試薬容器59から標識となる試薬を吸引し、抗体と検体中の抗原により生成した抗原抗体複合体に該試薬を混合するようにしている。
すなわち、これらの抗体等は検体との反応開始時において試薬容器59から反応槽57へ導入され、反応槽57において検体中の抗原と反応することにより、光透過率の変化、又は発色、変色、発光、蛍光等の光学的変化を生じさせている。そして、該光学的変化を受光素子68を用いて測定することにより、出血又は腫瘍等の有無が検出される。例えば、光透過率の変化を検出する場合、検出セル4は受光素子68により参照光と測定光を検出し、それぞれの光強度の情報を有する参照データと測定データとを信号処理基板53に送る。そして、検出セル4が、これらのデータを信号処理基板53の信号処理回路において比較することにより、反応前の光強度に対する反応後の光の減衰量を算出すればよい。
なお、前記検出反応において発光を伴うものにおいては、照明素子67を用いて照明光を照射せずに、発光を受光素子68により検出することとしても良い。
体腔内の複数箇所全ての検出セル4が、上述した一連の反応検出過程を終えて、評価結果が検査データとしてメモリ55に記憶されると、体外装置6から体内に向けて識別コードの読み出しを指示する指示信号、すなわち第4の信号が送られる。該第4の信号は、体腔内に放出された全ての検出セル4が認識可能なようになっている。体腔内の複数の検出セル4は該第4の信号を受信すると、メモリ55に記憶した識別コードをセル内アンテナ54を介して体外に送信する。この識別コードは情報量が小さいので、体腔内の全ての検出セル4が同時に識別コードを送信しても、体外装置6は全ての識別コードを認識することができる。
体外装置6が全ての識別コードを認識して、体腔内に存在する検出セル4の個数を把握すると、体外装置6は全ての検出セル4に対して、検査データの送信を指示する第5の信号を順次送信する。検出セル4は該第5の信号を受信すると、メモリ55に記憶した検査データを、通信プロトコルに従って体外に向けて送信する。このとき、通信プロトコルにより、複数の検出セル4が一つずつ、順次に検査データを送信するようになっている。送信された検査データ及び識別コードは体外アンテナ5により受信され、体外装置6に転送された後、パソコン85においてデータの処理及び保存等が行われる。体内の各部における体内情報を表示する場合には、保存した検査データ等を表示部86により表示するようにしている。
なお、前記第1、第2、及び第3の信号の送信は、体外装置6に設けられた検体評価制御部(不図示)により行われる。また、前記第4の信号の送信は、体外装置6に設けられた通信制御部(不図示)により行われる。
さらに、上述した一連の反応検出過程において、必要があれば体外装置6が体外アンテナ5を介して電磁波(エネルギー)を体内に向けて送信することにより、検出セル4内の蓄電池72に充電できるようになっている。
以上説明したように、本実施形態に係るカプセル型医療装置システム10によれば、カプセル型医療装置1Cが一度に複数の検出セル4を格納して体腔内へ搬送することにより、体腔内の検出対象物質や検査目的に応じて、必要な個数の検出セル4を放出することができる。また、カプセル型医療装置1Cが撮像部91を備えているので、検出セル4を体腔内へ放出する位置における画像情報を取得することが可能となる。
また、体外装置6に設けられた判定回路によりカプセル型医療装置1Cの位置が検出されるので、体外装置6がカプセル型医療装置1Cにより放出される検出セル4の放出位置と放出個数を制御することが可能となる。さらに、検出セル4の放出位置の情報と、検出セル4が取得した体内情報とを組み合わせて、病変部位の位置を特定することにより、診断性能を向上させることができる。
体腔内に留置された検出セル4は、反応開始の信号を受信してからシャッタ43を開いて検体を反応槽57の内部へ導入するため、反応開始時までは検査目的部位以外からの異物が反応槽57に付着することを防ぐことができる。その結果、体腔内の複数の部位において、体液等の検体に含まれる血液(ヘモグロビン)、腫瘍マーカ、タンパク質、DNA等の検出を高精度に行えるようになり、信頼性の高い体内情報を提供することができる。
また、検出セル4を複数種類に分け、それぞれに異なる抗体を封入して、これら複数種類の検出セル4を連続的に体腔内に放出することにより、同一の検査目的部位において、検体に含まれる検出対象となる複数種類の物質や抗原を検出することが可能である。
また、該第2及び第4の信号は、体腔内に放出された全ての検出セル4が認識可能なようになっているため、体外装置6からの一度の制御により、複数の検出セル4がそれぞれほぼ同時に検体の反応開始及び識別コードの送信を行うことができる。この結果、ほぼ同時刻に複数の検査目的部位において、体腔内の検体と抗体等との反応を開始させることが可能である。
さらに、検出セル4全てにおいて、固有の識別コードがメモリ55に記憶され、検出セル4全てが識別コード等の各種情報を送信するセル内アンテナ54を有しているため、体腔内の複数箇所に散在している検出セル4を非接触で一度に識別できる。この結果、カプセル型医療装置3が格納した検出セル4の個数の情報がなくても、体腔内に放出された通信可能な検出セル4の個数を、短時間で特定することができる。
また、メモリ55に記憶された通信プロトコルに従って、検出セル4が体外アンテナ5へ検査データを送信するようにしているので、複数のデータの混信を防ぐことができる。
なお、本実施形態は、上述した構成に限定されるものではない。
第1に、カプセル型医療装置1Cから送信される電波強度に基づいて、該カプセル型医療装置1Cの位置を検出するように位置検出手段を構成しても構わない。
即ち、図13に示すように、位置検出手段111が、カプセル型医療装置1Cの無線通信アンテナ92と、体外に配置された複数の受信アンテナ112と、パソコン85に設けられた判定回路(判定手段)を備える構成としても構わない。この構成において、受信アンテナ112は、無線通信アンテナ92から送信された無線電波の強度を測定する。また、パソコン85の判定回路は、各受信アンテナ112で受信した電波強度の強弱に基づいて、カプセル型医療装置1Cの位置を検出するようにしている。
また、各受信アンテナ112を特定の部位、例えば、胃、小腸や大腸の近傍に位置するように配すると良い。こうすることで、小腸付近に配された受信アンテナ112が受信する電波強度が最も高い場合には、前記判定回路はカプセル型医療装置1Cが小腸に達していると判定することができる。このように電波強度を利用して確実にカプセル型医療装置1Cの位置検出を行うことができる。
第2に、磁場を利用して、カプセル型医療装置1Cの位置を検出するように位置検出手段を構成しても構わない。
即ち、図14に示すように、位置検出手段111が、カプセル型医療装置1Cに設けられた図示しない磁石やコイル等の磁場発生部113と、体外に設けられた複数の磁気センサ114と、パソコン85に設けられた判定回路(判定手段)を備える構成としても構わない。この構成において、磁気センサ114は、例えば、外部コイル(磁力検出手段)であり、磁場発生部113が生成した磁場のベクトルを測定する。また、パソコン85の判定回路は、各磁気センサ114で測定した磁場ベクトルの大きさや向きに基づいて、カプセル型医療装置1Cの位置を検出するようにしている。
また、位置検出手段111において、磁場発生部113が、交流磁場を発生させるコイルであっても良い。この場合、交流磁場を用いることで、環境から発信された物理量等による干渉の環境が少ない状態で、磁気センサ114を用いて位置検出を実現することが可能となる。このように磁場のベクトル情報を利用して、確実にカプセル型医療装置1Cの位置検出を行うことができる。
第3に、カプセル型医療装置1Cに設けられたpHセンサ(不図示)により、位置検出手段を構成しても構わない。
この場合、カプセル型医療装置1Cは、pHセンサが検出した体腔内のpH値に基づき、カプセル型医療装置1Cの位置が胃、小腸、又は大腸のいずれであるかを判定するようにしている。これにより、簡単な構成で位置検出手段を構成することができる。
第4に、カプセル型医療装置1Cにおいて、撮像部91と制御基板14上の位置検出回路(不図示)により位置検出手段を構成するとしても構わない。このカプセル型医療装置1Cによれば、体腔内を移動する際、撮像部91により取得した体腔内の画像データをメモリ34に記録しながら、制御基板14の位置検出回路により自己位置を検出する。従って、カプセル型医療装置1Cが複数の検出セル4を放出する間に体外装置6を使用する必要がないので、患者2を拘束する時間を低減させることが可能である。
第5に、検出セル4が、反応槽57に代えて、体液等の検体を抗体等と反応させる反応面(以下、単に反応面と記す)が形成されたフィルムを備えるようにしても構わない。
この構成において、当該フィルムはセル外装41のシャッタ43の内側に配置されている。また、該反応面は数種類の層を形成しており、例えばフィルム側から順に、検出対象物質と特異的に反応する試薬又はプローブ等(以下、単に試薬等と記す)が乾燥状態で保存された試薬層と、検体を濾過する多孔性部材等を有する濾過層とを有している。
体内情報を取得する際は、検出セル4がシャッタ43を開け、フィルムに体液等の検体を導入させて、フィルムの試薬層に保存された試薬等と接触させて検出反応を行う。そして、フィルム側に向けて離隔して設けられた照明素子67がフィルムに照明光を照射し、フィルムにおいて散乱又は反射した光を、照明素子67に近接して配置された受光素子68が検出するようにしている。
これにより、検出セル4が複雑な機構を必要とすることなく抗原抗体反応を行うことができる。その結果、検出セル4を小型化することができるようになり、カプセル型医療装置1Cにより多くの検出セルを格納することが可能である。
なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において上述した各実施形態を部分的に組み合わせる等して種々変形実施が可能である。
本発明の第1の実施形態に係るカプセル型医療装置システムの全体構成を示 す概略図。 図1のカプセル型医療装置システムにおけるカプセル型医療装置の内部構成 を示す図。 図2のカプセル型医療装置の放出装置を示す側面図。 検出セルの放出時におけるカムの動作を示す正面図。 図2のカプセル型医療装置の変形例に係る内部構成を示す断面図。 本発明の第2の実施形態に係るカプセル型医療装置の内部構成を示す図。 図6のカプセル型医療装置の放出装置を示す図。 本発明の第3の実施形態に係るカプセル型医療装置システムの全体構成を示 す概略図。 図8のカプセル型医療装置システムにおけるカプセル型医療装置の内部構成 を示す図。 図8のカプセル型医療装置システムにおける検出セルの構成を示す図。 図10の検出セルの内部構成を示す図。 カプセル型医療装置が検出セルを放出する際のフローチャート図。 図8のカプセル型医療装置システムの第1の変形例に係る位置検出手段を 示す図。 図8のカプセル型医療装置システムの第2の変形例に係る位置検出手段を 示す図。
符号の説明
1A、1B、1C…カプセル型医療装置
2…患者
4…検出セル(体内情報取得装置)
5…体外アンテナ
6…体外装置
10…カプセル型医療装置システム
12、12a、12b、12c…格納容器
13…放出装置
15…タイマ
16…電池
24…カム
35…移動体
36…電磁ソレノイド
41…セル外装
51…反応部
52…反応検出部
54…セル内アンテナ
57…反応槽
59…試薬容器
67…照明素子
68…受光素子
72…蓄電池
91…撮像部
92…無線通信アンテナ
97…対物光学系
98…CMOSイメージャ
111…位置検出手段

Claims (11)

  1. 被検体内において体液中の検体を検査する体内情報取得装置を複数個格納することが可能な格納部と、
    前記体内情報取得装置を前記格納部から外部へ放出する放出装置と、
    前記放出装置を制御する制御手段とを備えることを特徴とするカプセル型医療装置。
  2. 前記カプセル型医療装置が、前記体内情報取得装置の放出個数を調節する調節機構を備えることを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置。
  3. 前記カプセル型医療装置が、タイマーを有し、
    前記カプセル型医療装置が、前記タイマーの時間情報を基に所望の時刻で前記体内情報取得装置を外部に放出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカプセル型医療装置。
  4. 前記放出装置が、前記体内情報取得装置を前記カプセル型医療装置の長手方向に対して略直交する方向に放出することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のカプセル型医療装置。
  5. 前記格納部が、前記体内情報取得装置に電力を供給する電気接続部を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のカプセル型医療装置。
  6. 前記格納部を複数個備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のカプセル型医療装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のカプセル型医療装置と、
    前記カプセル型医療装置の内部に格納され、検査目的部位において前記カプセル型医療装置から放出される前記体内情報取得装置と、
    被検体外に配置され、前記体内情報取得装置との間で信号の送受信を行う体外装置と、
    前記カプセル型医療装置又は前記体外装置の少なくとも一方に設けられ、前記体内情報取得装置の体内における位置を検出する位置検出手段とを備え、
    前記位置検出手段により取得した前記カプセル型医療装置の位置情報に基づき、前記カプセル型医療装置が検査目的部位において前記体内情報取得装置を放出することを特徴とするカプセル型医療装置システム。
  8. 前記位置検出手段が、前記カプセル型医療装置に設けられた撮像部と、
    前記体外装置に設けられて前記撮像部が取得した画像情報を基に前記カプセル型医療装置の位置を判定する判定手段とからなることを特徴とする請求項7に記載のカプセル型医療装置システム。
  9. 前記位置検出手段が、前記カプセル型医療装置に設けられた無線通信アンテナと、
    前記体外装置に設けられて前記無線通信アンテナが送信した電波の強度を基に前記カプセル型医療装置の位置を判定する判定手段とからなることを特徴とする請求項7に記載のカプセル型医療装置システム。
  10. 前記位置検出手段が、前記カプセル型医療装置に設けられた磁場発生部と、
    被検体外に配置された体外磁気センサと、
    前記体外装置に設けられて前記磁場発生部が生成した磁場のベクトルを基に前記カプセル型医療装置の位置を判定する判定手段とからなることを特徴とする請求項7に記載のカプセル型医療装置システム。
  11. 前記位置検出手段が、前記カプセル型医療装置に設けられたpHセンサからなることを特徴とする請求項7に記載のカプセル型医療装置システム。
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