JP2005269957A - 核酸結合タンパク質の検出方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る核酸結合タンパク質の検出方法は、以下の工程を含むことを特徴としている。
(1) 核酸結合タンパク質が特異的に結合可能な認識配列を含む二本鎖核酸プローブと標的試料とを接触させる工程、
(2) 工程1の後、前記二本鎖核酸プローブを、核酸を3'末端から分解するエキソヌクレアーゼ、または核酸を伸長できない塩基数まで消化しうるエンドヌクレアーゼで消化する工程、
(3) 工程2の後、消化された二本鎖核酸プローブの3'末端から、相補鎖合成用基質により、相補的な塩基配列を含む核酸を合成する工程、
(4) 工程3において、相補的な塩基配列を含む核酸が合成されたときに、核酸結合タンパク質の存在を検出する工程。
【選択図】 図1
Description
しかし、DNA−タンパク質複合体は、複合体を形成したまま泳動すると、DNAのみの場合に比べ泳動速度が遅くなり、たとえば、検出に数時間程度の時間がかかる。
Fried, R. W., Crothers, D. M. Equilibria and kinetics of lac repressor-operator interactions by polyacrylamide gel electrophoresis. Nucleic Acids Res 23, 6505-6525 (1981) Galas, D., Schmitz, A. DNase footprinting: A simple method for the detection of protein-DNA binding specificity. Nucleic Acids Rel 5, 3157-3170 (1978) Carlson, R., Brent, R. Double-stranded DNA arrays:next steps in the surface campaign. Nat Biotechnol 17, 536-537 (1999). Bulyk, M. L., Gentalen, E., Lockhart, D. J., Church, G. M. Quantifying DNA-protein interactions by double-stranded DNA arrays. Nat Biotechnol 17, 573-577 (1999). Bulyk, M. L., Huang, X. H., Choo, Y., Church, G. M. Exploring the DNA-binding specificities of zinc fingers with DNA microarrays. Proc Natl Acad Sci USA 98, 7158-7163 (2001). Jost, J. P., Munch, O., Andersson, T. Study of Protein-DNA Interactions by Surface-Plasmon Resonance (Real-Time Kinetics). Nucleic Acids Res 19, 2788-2788. (1991) Singh, H., Lebowitz, J. H., Baldwin, A. S., Sharp, P. .Molecular-Cloning of an Enhancer Binding-Protein - Isolation by Screening of an Expression Library with a Recognition Site DNA. Cell 52, 415-423 (1988).
(1) 核酸結合タンパク質が特異的に結合可能な認識配列を含む二本鎖核酸プローブと標的試料とを接触させる工程、
(2) 工程1の後、前記二本鎖核酸プローブを、核酸を3'末端から分解するエキソヌクレアーゼ、または核酸を伸長できない塩基数まで消化しうるエンドヌクレアーゼで消化する工程、
(3) 工程2の後、消化された二本鎖核酸プローブの3'末端から、相補鎖合成用基質により、相補的な塩基配列を含む核酸を合成する工程、
(4) 工程3において、相補的な塩基配列を含む核酸が合成されたときに、核酸結合タンパク質の存在を検出する工程。
〔2〕前記工程2において、前記二本鎖核酸プローブを、エキソヌクレアーゼで消化することを特徴とする〔1〕に記載の方法。
〔3〕前記相補鎖合成用基質が、検出用に標識された基質を含むことを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載の方法。
〔4〕二本鎖核酸プローブを、予測される核酸結合タンパク質に対して過剰量用いることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の方法。
〔5〕二本鎖核酸プローブの一方の3'末端が、ヌクレアーゼ耐性を有することを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の方法。
〔6〕前記二本鎖核酸プローブが、ヘアピン−ループ構造であることを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の方法。
〔7〕前記核酸結合タンパク質が特異的に結合可能な認識配列が、1〜30塩基からなることを特徴とする〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の方法。
〔8〕前記二本鎖核酸プローブが二本鎖DNAプローブであることを特徴とする〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の方法。
〔9〕前記二本鎖核酸プローブが二本鎖RNAプローブであることを特徴とする〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の方法。
〔10〕以下の工程を含む、核酸結合タンパク質の二本鎖核酸プローブへの結合を阻害または促進する化合物のスクリーニング方法;
(1) 標的化合物と、核酸結合タンパク質または核酸結合タンパク質が特異的に結合可能な認識配列を含む二本鎖核酸プローブとを接触させる工程、
(2) 工程1の後、工程1で用いなかった前記二本鎖核酸プローブまたは前記核酸結合タンパク質を混合する工程、
(3) 工程2の後、核酸を3'末端から分解するエキソヌクレアーゼ、または核酸を伸長できない塩基数まで消化しうるエンドヌクレアーゼで消化する工程、
(4) 工程3の後、消化された二本鎖核酸プローブの3'末端から、相補鎖合成用基質により、相補的な塩基配列を含む核酸を合成する工程、
(5) 工程4の後、相補的な塩基配列を含む核酸が合成されたか否かを確認する工程、
(6) 工程5において、
(a)相補的な塩基配列を含む核酸が合成されなかったとき、または予測される相補的な塩基配列を含む核酸の合成量が低下したときに、前記標的化合物が、核酸結合タンパク質結合阻害化合物である、
(b)相補的な塩基配列を含む核酸が予測される相補的な塩基配列を含む核酸の合成量より増加したときに、前記標的化合物が、核酸結合タンパク質結合促進化合物である、
と判定する工程。
〔11〕前記工程2において、前記二本鎖核酸プローブを、エキソヌクレアーゼで消化することを特徴とする〔10〕に記載の方法。
〔12〕前記相補鎖合成用基質が、検出用に標識された基質を含むことを特徴とする〔10〕または〔11〕に記載の方法。
〔13〕標的化合物を、二本鎖核酸プローブに対して過剰量用いることを特徴とする〔10〕〜〔12〕のいずれかに記載の方法。
〔14〕前記二本鎖核酸プローブが二本鎖DNAプローブであることを特徴とする〔10〕〜〔13〕のいずれかに記載の方法。
〔15〕前記二本鎖核酸プローブが二本鎖RNAプローブであることを特徴とする〔9〕〜〔13〕のいずれかに記載の方法。
〔16〕核酸結合タンパク質が特異的に結合可能な認識配列を含む二本鎖核酸プローブ、二本鎖の核酸を認識して3'末端から分解するエキソヌクレアーゼまたは核酸を伸長できない塩基数まで消化しうるエンドヌクレアーゼ、および相補鎖合成用基質で構成されることを特徴とする核酸結合タンパク質検出キット。
〔17〕核酸結合タンパク質、核酸結合タンパク質が特異的に結合可能な認識配列を含む二本鎖核酸プローブ、二本鎖の核酸を認識して3'末端から分解するエキソヌクレアーゼまたは核酸を伸長できない塩基数まで消化しうるエンドヌクレアーゼ、および相補鎖合成用基質で構成されることを特徴とする二本鎖核酸結合阻害または促進化合物のスクリーニングキット。
本発明に係る核酸結合タンパク質の検出方法は、以下の工程(1)〜(4)を含むことを特徴としている。
(1) 核酸結合タンパク質が特異的に結合可能な認識配列を含む二本鎖核酸プローブと標的試料とを接触させる工程、
(2) 工程1の後、前記二本鎖核酸プローブを、核酸を3'末端から分解するエキソヌクレアーゼ、または核酸を伸長できない塩基数まで消化しうるエンドヌクレアーゼで消化する工程、
(3) 工程2の後、消化された二本鎖核酸プローブの3'末端から、相補鎖合成用基質により、相補的な塩基配列を含む核酸を合成する工程、
(4) 工程3において、相補的な塩基配列を含む核酸が合成されたときに、核酸結合タンパク質の存在を検出する工程。
前記工程(1)においては、核酸結合タンパク質が特異的に結合可能な結合部位を含む二本鎖核酸プローブ(以下、二本鎖核酸プローブ中の二本鎖核酸の部分を「ステム」ということがある。)と標的試料とを接触させる。
このような通常の方法により、両末端からの一定の塩基が互いに相補的で、その中に特異的に結合可能な認識配列を含み、中心にループ部分を有する核酸を合成する。中心のループ部分の塩基数は、好ましくは3〜10塩基、さらに好ましくは4〜8塩基である。
前記工程2は、工程1の後、前記二本鎖核酸プローブを消化酵素で消化する工程である。消化酵素としては、核酸を3'末端から分解するエキソヌクレアーゼ、または核酸を伸長できない塩基数まで消化しうるエンドヌクレアーゼが挙げられる。
エキソヌクレアーゼIIIは、二本鎖の核酸を認識して3'末端から分解する活性を有するものであればその由来は限定されない。たとえば、大腸菌由来のものが挙げられ、他の微生物、あるいは遺伝子組換えにより得られたものを利用することもできる。
このような、通常、ポリメラーゼにより再伸長できない塩基数(残存する塩基数)は、好ましくは4塩基以下、さらに好ましくは0〜3塩基である。
また、RNA-DNAハイブリッドを特異的に認識するRNaseH(Ribonuclease H)やDNA Topoisomeraseなどの修飾酵素を用いて核酸にニックを導入してもよい。
工程1と分離して行う場合、溶媒としては、工程1と同様の溶媒を用いることができる。
この結果、前記工程3において、核酸結合タンパク質が結合した二本鎖核酸プローブのみを残存する3'末端から伸長させることができる。
工程3は、工程2の後、消化された二本鎖核酸プローブの3'末端から、相補鎖合成用基質により、相補的な塩基配列を含む核酸を合成する工程である。
この種の誘導体として、蛍光色素や結合性リガンドで修飾したデオキシヌクレオチド誘導体を用いることができる。したがって、本明細書において核酸は、該核酸の誘導体を含む。
タカラ社製 ExTaq 、Taq 、Z Taq、Pyrobest DNA polymerase、
ファルマシア社製 Taq DNA Polymease,Cloned for PCR、
QIAGEN社製 Hot Star Taq、
TOYOBO社製 KOD DNA Polymerase
これらの条件が酵素活性の維持に必要な範囲に設定されれば、前記相補鎖合成基質を利用して、相補鎖を合成できる。
工程4は、工程3において、相補的な塩基配列を含む核酸が合成されたときに、核酸結合タンパク質の存在を検出する工程である。
工程3において、相補鎖の合成が行われた場合、相補鎖の検出は、検出用の基質の種類に応じて対応する検出方法を採用する。
本発明に係る核酸結合タンパク質の二本鎖核酸プローブへの結合を阻害または促進する化合物のスクリーニング方法は、以下の工程を含むことを特徴としている。
(1) 標的化合物と、核酸結合タンパク質または核酸結合タンパク質が特異的に結合可能な認識配列を含む二本鎖核酸プローブとを接触させる工程、
(2) 工程1の後、工程1で用いなかった前記二本鎖核酸プローブまたは前記核酸結合タンパク質を混合する工程、
(3) 工程2の後、核酸を3'末端から分解するエキソヌクレアーゼ、または核酸を伸長できない塩基数まで消化しうるエンドヌクレアーゼで消化する工程、
(4) 工程3の後、消化された二本鎖核酸プローブの3'末端から、相補鎖合成用基質により、相補的な塩基配列を含む核酸を合成する工程、
(5) 工程4の後、相補的な塩基配列を含む核酸が合成されたか否かを確認する工程、
(6) 工程5において、
(a)相補的な塩基配列を含む核酸が合成されなかったとき、または予測される相補的な塩基配列を含む核酸の合成量が低下したときに、前記標的化合物が、核酸結合タンパク質結合阻害化合物である、
(b)相補的な塩基配列を含む核酸が予測される相補的な塩基配列を含む核酸の合成量より増加したときに、前記標的化合物が、核酸結合タンパク質結合促進化合物である、
と判定する工程。
標的化合物の種類に限定はなく、有機化合物、高分子化合物など全てが対象となる。
工程2において、工程1で用いなかった前記二本鎖核酸プローブまたは前記核酸結合タンパク質を混合し、標的化合物を、核酸結合タンパク質および/または二本鎖核酸プローブと共存させる。
工程5において相補鎖が合成されたか否かを確認し、工程6において、
(a)相補的な塩基配列を含む核酸が合成されなかったとき、または予測される相補的な塩基配列を含む核酸の合成量より低下したときに、前記標的化合物が、核酸結合タンパク質結合阻害化合物である、
(b)相補的な塩基配列を含む核酸が予測される相補的な塩基配列を含む核酸の合成量より増加したときに、前記標的化合物が、核酸結合タンパク質結合促進化合物である、
と判定する。
予測される相補的な塩基配列を含む核酸量は、コントロールとして、標的化合物を用いない系を対照させることにより設定することが可能である。この系との検出指標の相対的な定量比較により、標的化合物が核酸結合タンパク質結合阻害化合物であるか、促進化合物であるのかの判定を行うことができる。
本発明に係る核酸結合タンパク質検出キットは、核酸結合タンパク質が特異的に結合可能な認識配列を含む二本鎖核酸プローブ、二本鎖の核酸を認識して3'末端から分解するエキソヌクレアーゼ、または核酸を伸長できない塩基数まで消化しうるエンドヌクレアーゼ、および相補鎖合成用基質で構成されることを特徴とする。
また、本発明に係る二本鎖核酸結合阻害または促進化合物のスクリーニングキットは、核酸結合タンパク質、核酸結合タンパク質が特異的に結合可能な認識配列を含む二本鎖核酸プローブ、二本鎖の核酸を認識して3'末端から分解するエキソヌクレアーゼ、または核酸を伸長できない塩基数まで消化しうるエンドヌクレアーゼ、および相補鎖合成用基質で構成されることを特徴とする。
Thermus aquaticus 由来の組換えDNAポリメラーゼ(Taq DNAポリメラーゼ)はBOEHRINGER MANNHEIM社から購入した。
二本鎖DNAプローブの調製
本研究で使用した合成DNAの配列を以下(表1)に示した。各DNAは69merで中心の5 merがループを形成し、両端の32 merずつが互いに相補的でステムを形成する。下記のように、ステムの部分にCroタンパク質の結合サイトを含むもの(L-Cro)と含まないコントロール(L-control)をそれぞれ設計した。
CACAGACACATATCACCGCAAGGGATAGACCGTTTTTCGGTCTATCCCTTGCGGTGATATGTGTCTGTG
[L-Control]配列番号2
CACAGACACACACACGGGACTTTCCCAGACCGTTTTTCGGTCTGGGAAAGTCCCGTGTGTGTGTCTGTG
DNA結合タンパク質の結合、DNAの消化、および伸長反応
調製例1で調製したL−Croの二本鎖DNAプローブ(20 pmol)を反応溶液中[10 mM Tris-HCl (pH8.3), 50 mM KCl, 1.5 mM MgCl2, 40μM dATP, 40μM dGTP, 40μM dCTP, 40μM Alexa Fluor 488-5-dUTP]で、Croタンパク質(40 pmol)と室温で15分間インキュベートし、DNA−タンパク質複合体を形成させた。
実施例1において、溶液にBSA(Bovine Serum Albumin、ウシ血清アルブミン)1.6μg(終濃度3.4μM)を含有させた反応溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして反応を行った。反応条件を表1に示す。
実施例1において、Croタンパク質を添加しなかった以外は、実施例1と同様の条件下に、反応を行った。反応条件を表1に示す。
実施例1において、L−Cro(20 pmol)を用いる代わりに、調製例1で調製したL−Controlの二本鎖DNAプローブ(20 pmol)を用いた以外は、実施例1と同様の条件下に、DNA結合タンパク質の結合、DNAの消化、および伸長反応を行った。反応条件を表1に示す。
実施例1において、Croタンパク質を添加せず、消化反応を行わなかった以外は、実施例1と同様の条件下に、反応を行った。反応条件を表1に示す。
実施例1、2および比較例1〜3で得られた反応後のDNAをゲル電気泳動で解析した。ゲルは3%アガロースゲル、泳動用緩衝液に1×TAE(40 mM Tris-Acetate、1 mM EDTA)を用い、室温で100V、30分間泳動を行った。
泳動したゲルはフルオロイメジャーで488nmのレーザーと530 nmのバンドパスフィルターを用いて蛍光解析した(図2の左半分の写真)。
さらに、その後ゲルをSYBR Green IIで30分間染色し、フルオロイメージャーで解析した(図2の右半分の写真)。
反応後のサンプルを電気泳動で解析した結果を図2に示す。またその泳動(図 2)、Croタンパク質とL-Croの混合サンプルでのみ蛍光標識されたDNAが観察された。これは、伸長反応でDNA鎖内にAlexa Fluor 488-5-dUTPが取り込まれたことを示している。
また、実施例1、2について、SYBR Green IIによる染色したものは、蛍光標識されたDNAが検出された位置に対応する位置にのみ観測された。
この結果から、本実験系を用いてDNA結合タンパク質であるCroタンパク質を特異的に検出できることが確認された。(図2中の矢印のバンド)
図2中、「E」は実施例を示し、「CE」は比較例を示す。図3、4において以下同じ。
実施例1と同様にして、DNA結合タンパク質の結合、DNAの消化、伸長反応を行った。L-Cro20 pmolに対しCroタンパク質の量を2.5〜40 pmolに変化させ、DNA結合タンパク質の検出限界の検討を行った。実験条件を表2に示す。
実施例1において、Croタンパク質を添加しなかった以外は、実施例1と同様の条件下に、反応を行った。反応条件を表2に示す。
実施例1において、L−Cro(20 pmol)を用いる代わりに、調製例1で調製したL−Control(20 pmol)を用いた以外は、実施例1と同様の条件下に、DNA結合タンパク質の結合、DNAの消化、および伸長反応を行った。反応条件を表2に示す。
その結果、2.5〜40 pmolの範囲にわたって、DNA結合タンパク質を検出することができた(図3中の矢印のバンド)。また、実施例3、4、5について、SYBR Green IIによる染色したものは、蛍光標識されたDNAが検出された位置に対応する位置にのみ観測された。
DNAの消化、伸長時間を変え、反応時間の検討を行った。Croタンパク質と各L-Croの複合体を室温で15分間それぞれ形成させた後、Exonuclease III (12U) で37℃、10分、3分、5分間DNAの消化を行った後、Taq DNAポリメラーゼ (1U) による伸長反応を72℃で、それぞれ60分、3分、3分間行った。反応条件を表3に示す。他の反応条件は実施例1と同様である。
図4中、a〜cは下記の通りである。b、cは、aの比較対象として示した。
a:L-cro+Croタンパク質
b:L-croのみ(Croタンパク質を含まない)
c:L-control+Croタンパク質
Claims (17)
- 以下の工程を含む、核酸結合タンパク質の検出方法;
(1) 核酸結合タンパク質が特異的に結合可能な認識配列を含む二本鎖核酸プローブと標的試料とを接触させる工程、
(2) 工程1の後、前記二本鎖核酸プローブを、核酸を3'末端から分解するエキソヌクレアーゼ、または核酸を伸長できない塩基数まで消化しうるエンドヌクレアーゼで消化する工程、
(3) 工程2の後、消化された二本鎖核酸プローブの3'末端から、相補鎖合成用基質により、相補的な塩基配列を含む核酸を合成する工程、
(4) 工程3において、相補的な塩基配列を含む核酸が合成されたときに、核酸結合タンパク質の存在を検出する工程。 - 前記工程2において、前記二本鎖核酸プローブを、エキソヌクレアーゼで消化することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記相補鎖合成用基質が、検出用に標識された基質を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
- 二本鎖核酸プローブを、予測される核酸結合タンパク質に対して過剰量用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 二本鎖核酸プローブの一方の3'末端が、ヌクレアーゼ耐性を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 前記二本鎖核酸プローブが、ヘアピン−ループ構造であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- 前記核酸結合タンパク質が特異的に結合可能な認識配列が、1〜30塩基からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- 前記二本鎖核酸プローブが、二本鎖DNAプローブであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
- 前記二本鎖核酸プローブが、二本鎖RNAプローブであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
- 以下の工程を含む、核酸結合タンパク質の二本鎖核酸プローブへの結合を阻害または促進する化合物のスクリーニング方法;
(1) 標的化合物と、核酸結合タンパク質または核酸結合タンパク質が特異的に結合可能な認識配列を含む二本鎖核酸プローブとを接触させる工程、
(2) 工程1の後、工程1で用いなかった前記二本鎖核酸プローブまたは前記核酸結合タンパク質を混合する工程、
(3) 工程2の後、核酸を3'末端から分解するエキソヌクレアーゼ、または核酸を伸長できない塩基数まで消化しうるエンドヌクレアーゼで消化する工程、
(4) 工程3の後、消化された二本鎖核酸プローブの3'末端から、相補鎖合成用基質により、相補的な塩基配列を含む核酸を合成する工程、
(5) 工程4の後、相補的な塩基配列を含む核酸が合成されたか否かを確認する工程、
(6) 工程5において、
(a) 相補的な塩基配列を含む核酸が合成されなかったとき、または予測される相補的な塩基配列を含む核酸の合成量が低下したときに、前記標的化合物が、核酸結合タンパク質結合阻害化合物である、
(b) 相補的な塩基配列を含む核酸が予測される相補的な塩基配列を含む核酸の合成量より増加したときに、前記標的化合物が、核酸結合タンパク質結合促進化合物である、
と判定する工程。 - 前記工程2において、前記二本鎖核酸プローブを、エキソヌクレアーゼで消化することを特徴とする請求項10に記載の方法。
- 前記相補鎖合成用基質が、検出用に標識された基質を含むことを特徴とする請求項10または11に記載の方法。
- 標的化合物を、二本鎖核酸プローブに対して過剰量用いることを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の方法。
- 前記二本鎖核酸プローブが、二本鎖DNAプローブであることを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載の方法。
- 前記二本鎖核酸プローブが、二本鎖RNAプローブであることを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載の方法。
- 核酸結合タンパク質が特異的に結合可能な認識配列を含む二本鎖核酸プローブ、二本鎖の核酸を認識して3'末端から分解するエキソヌクレアーゼまたは核酸を伸長できない塩基数まで消化しうるエンドヌクレアーゼ、および相補鎖合成用基質で構成されることを特徴とする核酸結合タンパク質検出キット。
- 核酸結合タンパク質、核酸結合タンパク質が特異的に結合可能な認識配列を含む二本鎖核酸プローブ、二本鎖の核酸を認識して3'末端から分解するエキソヌクレアーゼまたは核酸を伸長できない塩基数まで消化しうるエンドヌクレアーゼ、および相補鎖合成用基質で構成されることを特徴とする二本鎖核酸結合阻害または促進化合物のスクリーニングキット。
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