JP2005269443A - 画像処理方法、画像処理装置、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置、プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】RGB色域外の色に対して、効率的に色変換処理を行い、画像表示装置で適切に再現するための画像処理装置を実現する。
【解決手段】画像表示装置2の色特性を測定し、測定した結果を保存部13に保存する。次に保存された色特性情報を元に広域RGB信号を定義し、入力されたYPbPr信号を広域RGB信号に変換するための色変換行列を生成し、生成した行列を色変換行列保存部104に保存する。次に色変換行列と画像表示装置の色特性情報を元に、色変換テーブルを生成し保存する。第1色変換部102は、色相判別部101の出力を元に、色変換行列保存部104から適切な色変換行列を読み出し変換する。続いて第2色変換部103において色変換テーブルを読み出して、広域RGB信号を画像表示装置のRGBに変換することで、適切な色は表示される。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力される画像信号に対して所望の画像処理を行い画像表示装置に供給する画像処理方法、画像処理装置、プログラムおよび記録媒体に関する。
画像信号は、一般に、赤緑青の3原色の強度で色を表すRGB信号や、輝度と2つの色差信号で色を表すYPbPr信号などを始めとする様々な種類の信号で記述される。これらの信号は、それぞれ記述できる色の範囲(以下、色域とする)が異なっている。図10はITU−R BT.709の定義を元に、RGB信号とYPbPr信号の色域の違いを示した図である。図10(a)は、RGB信号とYPbPr信号の色域を、青から黄方向の色味を表すPb信号と赤から緑方向の色味を表すPr信号の平面に射影した図で、図10(b)は、明るさを表すY信号と赤から緑方向の色味を表すPr信号の平面に射影した図である。図10から分かるように、YPbPr信号は、RGB信号よりも広い範囲の色情報を持つ。以下、RGB信号は、ITU−R BT.709で定義されたRGB信号を指す。
一般の表示装置では、赤緑青の3種類の色光を混ぜることで色を再現する為、YPbPr信号で映像信号が入力された場合には、YPbPr信号をRGB信号に変換して表示を行う。RGB信号とYPbPr信号との関係は、ITU−R BT.709において以下の式で定められている。
Figure 2005269443
このとき、YPbPr信号のレンジがそれぞれ、0≦Y≦255,−128≦Cb≦127,−128≦Cr≦127だとすると、図10で示したRGB信号の色域内の色では、RGB信号の値が全て0から255の間になる。以下、この色域をRGB色域とする。一方、YPbPr信号に含まれるRGB色域外の色については、式(1)の結果、RGB信号の値が負の値になったり、256以上になったりする。通常は、このような色については、RGB信号が負の場合は0に,RGB信号が256以上の場合は255に,それぞれ変換して、RGB色域内の色で表現するため、RGB色域外の色情報が失われてしまう。
一方、画像表示装置が再現できる色の範囲も、画像表示装置の種類によって異なっており、画像表示装置の種類によっては、RGB色域よりも広い色域を有している。これらの表示装置では、式(1)によって失われてしまうRGB色域外の色についても再現する能力があるにも関わらず、式(1)によって色情報が失われてしまっているために再現できないという課題があった。
このような課題を解決する技術の一例が、特開2003−92690号(特許文献1)に記載されている。特許文献1の第1の実施の形態では、RGB色域外の色を、色相と明度を保存したままRGB色域の最外殻の色に変換した後、色補正テーブルによって画像表示装置に応じた変換テーブルで色変換処理を行い、再びRGB色域外に色相と明度を保存したままRGB色域外の色に変換している。これにより、RGB色域外の色についても、RGB色域内の色との連続性を維持したまま色変換処理を行うことができる。
特許文献1の第1の実施の形態では、RGB色域内についてのみ、画像表示装置に応じた変換テーブルを持っていたが、さらに、第2の実施の形態では、変換テーブルのRGB信号の範囲を、RGB色域外の色を含むように−32から320の範囲に拡張した例が記載されている。拡張した変換テーブルに含まれるRGB色域外の色については、第1の実施の形態での色変換の結果を記入することで、RGB色域外の色についても色変換処理を行うことができる。
特開2003−92690号公報
しかし、特許文献1で開示された技術では、画像表示装置に応じた変換テーブルは、RGB色域内の領域しか存在せず、RGB色域外の色については、RGB色域内での変換結果を拡張している。したがって、RGB色域外の色については個別に調整ができないという課題がある。また、RGB色域外の色の変換結果は、RGB色域の最外殻における変換テーブルの内容に依存している。したがって、仮に、変換テーブルが、RGB色域の最外殻付近の一部の色に対して、記憶色補正のように好ましい色を表現する為の局所的な色補正を行っていると、その影響がRGB色域外の色にまで及んでしまうという課題がある。
さらに、特許文献1の第2の実施の形態に示されている広い色域に対する変換テーブルは、実際に必要な画像表示装置の色域以外の部分を多く含んでいる為、変換テーブルの容量が余計に大きくなってしまうという課題もある。図11は特許文献1の第2の実施例における色変換テーブルが包含する色域と、画像表示装置の色域を比較した図である。特許文献1の第2の実施例では、画像表示装置で表示が可能なRGB色域外の色を変換テーブルで包含するために、変換テーブルのRGBの範囲を−32から320に広げている。この方法だと、画像表示装置で表示可能なYPbPr信号の範囲を変換テーブルで包含しようとすると、Yが0以下の領域などを始めとする不必要な色域に対しても、変換テーブルのデータが多く割かれることが、図11から分かる。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、RGB色域外の色に対して、効率的に色変換処理を行い、画像表示装置で適切に再現するための画像処理装置を実現することを目的とする。
上記課題を鑑み、請求項1記載の発明は、入力される画像信号に対して所望の画像処理を行い画像表示装置に供給する画像処理装置であって、前記画像表示装置の表示可能な色域の情報から所定の広域色信号空間を定義する広域色信号空間定義手段と、前記画像信号を前記広域色信号空間の広域色信号に変換するための第1演算子を算出する第1演算子算出手段と、前記第1演算子を用いて前記画像信号を前記広域色信号に変換する第1色変換手段と、前記第1色変換手段で生成された前記広域色信号を前記画像表示装置の各色成分に対応する画像表示装置信号に変換するための第2演算子を算出する第2演算子算出手段と、前記第1色変換手段で生成された前記広域色信号を前記第2演算子を用いて前記画像表示装置信号に変換する第2色変換手段とを備え、前記画像表示装置信号を前記画像表示装置に出力するように構成される。
以上のように構成された、入力される画像信号に対して所望の画像処理を行い画像表示装置に供給する画像処理装置によれば、広域色信号空間定義手段によって、前記画像表示装置の表示可能な色域の情報から所定の広域色信号空間が定義され、第1演算子算出手段によって、前記画像信号を前記広域色信号空間の広域色信号に変換するための第1演算子が算出され、第1色変換手段によって、前記第1演算子を用いて前記画像信号が前記広域色信号に変換され、第2演算子算出手段によって、前記第1色変換手段で生成された前記広域色信号を前記画像表示装置の各色成分に対応する画像表示装置信号に変換するための第2演算子が算出され、第2色変換手段によって、前記第1色変換手段で生成された前記広域色信号が前記第2演算子を用いて前記画像表示装置信号に変換され、前記画像表示装置信号が前記画像表示装置に出力される。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像処理装置であって、前記画像信号が、前記広域色信号空間を複数に分割した分割色域のいずれに属するかを判別する色相判別手段と、前記分割色域ごとに複数の前記第1演算子を算出する前記第1演算子算出手段と、前記色相判別手段の判別結果を元に、前記画像信号が属する前記分割色域に対応した前記第1演算子を用いて、前記画像信号を前記広域色信号に変換する前記第1色変換手段とを備えるように構成される。
さらに、請求項3記載の発明は、請求項1乃至2記載の画像処理装置であって、前記広域色信号空間定義手段は、前記画像表示装置の原色を含む複数の基準色の色相において、前記画像表示装置の表示可能な色域を包含するように前記広域色信号の前記色相における最大彩度の色を決定することで、前記広域色信号空間を定義するように構成される。
また、請求項4記載の発明は、請求項1乃至3記載の画像処理装置であって、前記画像信号が輝度色差信号であるように構成される。
さらに、請求項5記載の発明は、請求項1乃至3記載の画像処理装置であって、前記第1演算子が行列演算であるように構成される。
また、請求項6記載の発明は、請求項1乃至3記載の画像処理装置であって、前記第2演算子が3次元の変換テーブルであるように構成される。
さらに、請求項7記載の発明は、入力される画像信号に対して所望の画像処理を行い画像表示装置に供給する画像処理方法であって、前記画像表示装置の表示可能な色域の情報から所定の広域色信号空間を定義する広域色信号空間定義工程と、前記画像信号を前記広域色信号空間の広域色信号に変換するための第1演算子を算出する第1演算子算出工程と、前記第1演算子を用いて前記画像信号を前記広域色信号に変換する第1色変換工程と、前記第1色変換手段で生成された前記広域色信号を前記画像表示装置の各色成分に対応する画像表示装置信号に変換するための第2演算子を算出する第2演算子算出工程と、前記第1色変換手段で生成された前記広域色信号を前記第2演算子を用いて前記画像表示装置信号に変換する第2色変換工程とを備え、前記画像表示装置信号を前記画像表示装置に出力するように構成される。
また、請求項8記載の発明は、入力される画像信号に対して所望の画像処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記画像表示装置の表示可能な色域の情報から所定の広域色信号空間を定義する広域色信号空間定義処理と、前記画像信号を前記広域色信号空間の広域色信号に変換するための第1演算子を算出する第1演算子算出処理と、前記第1演算子を用いて前記画像信号を前記広域色信号に変換する第1色変換処理と、前記第1色変換手段で生成された前記広域色信号を前記画像表示装置の各色成分に対応する画像表示装置信号に変換するための第2演算子を算出する第2演算子算出処理と、前記第1色変換手段で生成された前記広域色信号を前記第2演算子を用いて前記画像表示装置信号に変換する第2色変換処理と、前記画像表示装置信号を前記画像表示装置に出力する処理を、コンピュータに実行させるように構成される。
さらに、請求項9記載の発明は、請求項8記載のプログラムを記録したコンピュータによって読取可能な記録媒体である。
以上のように、本発明を用いることで、画像表示装置がRGB色域よりも広い色域を持っている場合に、YPbPr信号に含まれるRGB色域内外の色に対して、効率的に色変換処理を行い、画像表示装置で適切に再現することができる。3次元の色変換テーブルにより局所的な色調整が可能になる上、画像表示装置の色域に合わせて定義した広域RGB信号を色変換テーブルの入力値とすることで、限られたサイズの色変換テーブルで精度の高い色変換が可能になる。
[実施例1]
図1は、本発明における画像処理装置の一例を示すブロック図である。画像処理装置1は画像表示装置2とつながれており、画像信号を入力する前に、あらかじめ画像表示装置2の色特性情報が入力されている。そして、画像処理装置1に入力されたYPbPr信号形式の画像信号は、画像処理装置1において画像表示装置2に合わせた画像処理が施され、画像表示装置に2に送られる。
画像処理装置1は、画像表示装置の色特性に応じて色変換テーブルを生成するテーブル生成部11と、入力されたYPbPr信号形式の画像信号に対して、テーブル生成部11で生成された色変換テーブルを用いて色変換を行う色変換部10から構成される。
色変換部10は、入力されたYPbPr信号形式の画像信号の色相を判別する色相判別部101と、入力されたYPbPr信号形式の画像信号を色相判別部101で判別された色相に応じて広域RGB信号に変換する第1色変換部102と、広域RGB信号を画像表示装置の各色成分の出力に対応した画像表示装置RGB信号に変換する第2色変換部と、第1色変換部で使用する色変換行列を保存する色変換行列保存部104と、第2色変換部で使用する色変換テーブルを保存する色変換テーブル保存部105から構成される。
テーブル生成部11は、画像表示装置の色特性から広域RGB信号を定義して、YPbPr信号を広域RGB信号に変換するための色変換行列を生成する色変換行列生成部111と、色変換行列生成部111で生成された色変換行列と画像表示装置の色特性を用いて、広域RGB信号を画像表示装置RGB信号に変換する色変換テーブルを生成する色変換テーブル生成部112と、画像表示装置の色特性情報を保存しておく画像表示装置色特性保存部113から構成される。

画像処理装置1における画像処理:
図2は、本実施例における画像処理装置1の画像処理の手順を示すフローチャートである。この中のステップS201からステップS203がテーブル生成部11で行われる処理、ステップS204からステップS209が色編幹部10で行われる処理である。
まず、画像表示装置2の色特性を測定し、測定した結果を画像表示装置色特性保存部113に保存する(ステップS201)。次に、色変換行列生成部111において、表示装置色特性保存部113に保存された画像表示装置の色特性情報を元に広域RGB信号を定義し、入力されたYPbPr信号を広域RGB信号に変換するための色変換行列を生成し、生成した行列を色変換行列保存部104に保存する(ステップS202)。次に、色変換テーブル生成部112において、色変換行列生成部111で生成された色変換行列と、表示装置色特性保存部113に保存された画像表示装置の色特性情報を元に、広域RGB信号を画像表示装置RGB信号に変換する色変換テーブルを生成し、色変換テーブル保存部105に保存する(ステップS203)。
ステップS201からステップS203の処理については、画像処理装置1に接続する画像表示装置2が替わるたびに、画像信号を入力する前に1回行われる。あらかじめ、画像処理装置1に接続する画像表示装置2が分かっている場合には、その画像表示装置についてステップS201からS203を行っておいても良い。
色変換行列および色変換テーブルの生成と保存が終わったら、YPbPr信号形式の画像信号を入力する(ステップS204)。次に、色相判別部101において、画像信号の色相を判別する(ステップS205)。第1色変換部102は、色相判別部101の出力を元に、色変換行列保存部104から適切な色変換行列を読み出し、YPbPr信号形式の画像信号を広域RGB信号に変換する(ステップS206)。続いて、第2色変換部103において、色補正テーブル保存部105に保存されている色変換テーブルを読み出して、広域RGB信号を画像表示装置RGB信号に変換する(ステップS207)。第2色変換部103で求めた画像表示装置RGB信号は、画像表示装置2に出力され、画像表示装置2において適切な色が表示される(ステップS208)。画像信号の入力が続いている場合は、画像信号の各画素のYPbPr信号について、ステップS204からステップS208を繰り返す。画像信号の入力が終了したら、画像処理装置1における画像処理を終了する。
ステップS201,ステップS202,ステップS203,ステップS205,ステップS206については、詳細の手順を後述する。
本実施例では、色変換部10とテーブル生成部11は、他の構成とは独立して画像処理装置1を構成している。しかし、色変換部10およびテーブル生成部11が、画像表示装置2の内部に存在していても良い。また、画像表示装置2とコンピュータシステムを接続し、色変換部10およびテーブル生成部11の機能をコンピュータシステム上で動くプログラムとして実現しても良い。

画像表示装置2の色特性の測定(ステップS201):
図3は、ステップS201で測定する画像表示装置2の色の一覧である。表中の値は、測定する色の画像表示装置RGB信号の値を表している。ステップS201では、図3に示すように、画像表示装置2の赤、緑、青、シアン、マゼンダ、黄の6つの色相における最大彩度の色(図3の上から4行目)と、それら最大彩度の色と黒および白の間の色(図3の上から2,3,5,6行目)のXYZ値を測定する。最大彩度の色と黒および白の間の測定する色数は、4から16色程度が好ましい。
ステップS201で測定した各色のXYZ値(X,Y,Zとする)は、以下の式でYPbPr信号に変換して、画像表示装置色特性保存部113に保存する。
Figure 2005269443
さらに、測定したXYZ値から画像表示装置RGB信号の値を求めるための変換行列Mを以下の式で求め、同じく画像表示装置色特性保存部113に保存する。
Figure 2005269443
色変換行列生成処理(ステップS202):
次に、図4を用いて、色変換行列生成部111で行われるYPbPr信号を広域RGB信号に変換するための色変換行列生成処理について説明する。
まず、画像表示装置色特性保存部115に保存されている画像表示装置2の各色相における測定データをYPbPr信号空間でプロットする(ステップS401)。図5はその一例である。このグラフから、YPbPr信号空間における画像表示装置2の色域が分かる。
次に、ステップS401で求めたグラフを元に、広域RGB信号の赤、緑、青、シアン、マゼンダ、黄の6色におけるYPbPr信号を求める(ステップS402)。YPbPr信号空間における広域RGB信号の6色の位置は、図5に示すように、白および黒と広域RGBの赤、緑、青、シアン、マゼンダ、黄の点を結んだ三角形の領域が、ステップS401で求めた画像表示装置2の色域を包含するように決定する。図6は、ステップS402で求めた広域RGB信号の色域と画像表示装置2の色域との関係を図示したものである。特許文献1の実施例での変換テーブルの包含する色域を図示した図11と図6を比較すると明らかなように、本発明におけるで広域RGB信号は、画像表示装置2の色域を効率よく包含することができる。図中、画像表示装置で表示可能なYPbPr信号の範囲は斜線部で表されており、sRGBの色域に対して、広範囲であることが理解される。
次に、YPbPr信号を広域RGB信号に変換する色変換行列を算出する(ステップS403)。色変換行列はYPbPr信号空間を図7に示すような6つの領域に分け、その各領域について以下の式を用いて色変換行列を求める。ここでは、白と各色を頂点とする三角形の領域に分割したが、他の方法で分割しても良い。
Figure 2005269443
最後に、ステップS403で求めた色変換行列を、色変換行列保存部114に保存する
(ステップS404)。

色変換テーブル生成処理(ステップS203):
次に、色変換テーブル生成部112で行われる色変換テーブル生成処理について説明する。
ここで生成される色変換テーブルは、図8に示すように広域RGB信号空間を均等に区切った各格子点について、格子点の広域RGB信号が入力されたときに画像表示装置2において好ましい色を再現するのに必要な画像表示装置RGB信号の値が書かれている3次元の色変換テーブルである。図8では広域RGB信号の各色をそれぞれ9ステップに分割した93点の色変換テーブルの例を示したが、ステップの分割間隔、色変換テーブルの格子点の数は任意である。格子点の数が増えるほど変換精度も良くなるので、色変換テーブル保存部105の容量が許すかぎり格子点の数は増やした方が良い。
本実施例では、図9を用いて、測色的に正しい色再現を行うための色変換テーブルを求める方法を示す。
まず、色変換テーブルの一つの格子点における広域RGB信号の値(R、G,B)をYPbPr信号に変換する(ステップS901)。変換は、ステップS202で求めた色変換行列を用いて以下の式で行う。
Figure 2005269443
次に、YPbPr信号をRGB信号に変換する(ステップS902)。計算式は式(1)と同じである。
次に、RGB信号に対してガンマ変換を行う(ステップS903)。ガンマ変換とはRGB値を、RGBの各色光の輝度に比例する値に変換することである。ガンマ変換は以下の式で行う。
Figure 2005269443
次に、RGB信号を画像表示装置RGB信号に変換する(ステップS904)。変換処理は以下の式で行う。
Figure 2005269443
式(2)のMは、ステップS201で求め、画像表示装置色特性保存部113に保存しておいたものを使用する。
計算の結果、画像表示装置RGB信号が0以下になった場合は0に、1以上になった場合には1に変換する。
次に、映像表示装置RGB信号に対して逆ガンマ変換を行う(ステップS905)。これは、ステップS903の逆で、ステップS904で求めた映像表示装置RGB信号は、RGBの各色光の輝度に比例する値なので、これを通常の映像表示装置RGB信号に戻素ことに相当する。逆ガンマ変換は以下の式で行う。
Figure 2005269443
式(3)で求めた映像表示装置RGB信号が、図8に示した色変換テーブルの値になる。
次に、色変換テーブルの全ての格子点について、対応する映像表示装置RGB信号が計算されているかどうかを判断し(ステップS906)、未計算の格子点がある場合には、その格子点の広域RGB信号の値について、ステップS901からステップS905の計算を繰り返す。全ての格子点についての計算が終了した場合には、生成された色変換テーブルを色変換テーブル保存部105に保存し(ステップS907)、処理を終了する。
ここで生成される色変換テーブルは、ディスプレイなどのように各色成分の光を加法混色する画像表示装置に対して、測色的に正しい色再現を行うための色変換テーブルである。この色変換テーブルを元にして、肌色などの記憶色について好ましい色再現を得るために、特定の色範囲における色補正を付け加えても良い。

色相判別処理(ステップS205):
次に、色相判別部101で行われる色相判別処理について説明する。
色相判別部では、入力されたYPbPr信号が図7に示す6つの領域のどこに属するかを判別する。判別には、ステップS202で求め、色変換行列保存部104に保存されている色変換行列を用いる。計算式は以下のようになる。
Figure 2005269443
式(4)の結果αi≧0かつβi≧0であれば、入力されたYPbPr信号は第i領域に属する(i=1,2,3,4,5,6)。各領域の境界にある色では、複数の領域についてαi≧0かつβi≧0が成り立つ。その場合は、そのうちのいずれかの領域に属すると見なす。この結果は、第1色変換部102に伝えられる。

YPbPr信号から広域RGB信号への変換処理(ステップS206):
次に、第1色変換部102で行われる色変換処理について説明する。
まず、色相判別部101における結果を受け、第i領域に属する場合は色変換行列Miを色変換行列保存部104から読み出す。入力されたYPbPr信号から広域RGB信号への変換は以下の式を用いて行われる。
Figure 2005269443
求めた広域RGB信号は第2色変換部103に送られる。
本発明の実施例における画像処理装置1のブロック図である。 本発明の実施例における画像処理装置1の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施例におけるステップS201で測定する画像表示装置2の色の一覧である。 本発明の実施例における色変換行列生成部111の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施例における広域RGB信号の各原色のYPbPr信号の値を求める方法を示す説明図である。 本発明の実施例におけるステップS402で求めた広域RGB信号の色域と画像表示装置2の色域との関係を示す説明図である。 本発明の実施例におけるYPbPr信号の色域分割を示す説明図である。 本発明の実施例における色変換テーブルの構造を示す説明図である。 本発明の実施例における色変換テーブル生成部112の動作を示すフローチャートである。 YPbPr信号とRGB信号の色域の違いを示す説明図である。 特許文献1の第2の実施例における変換テーブルが包含する色域と、画像表示装置の色域との関係を示す説明図である。
符号の説明
1 画像処理装置
10 色変換部
101 色相判別部
102 第1色変換部
103 第2色変換部
104 色変換行列保存部
105 色変換テーブル保存部
11 テーブル生成部
111 色変換行列生成部
112 色変換テーブル生成部
113 画像表示装置色特性保存部
2 画像表示装置

Claims (9)

  1. 入力される画像信号に対して所望の画像処理を行い画像表示装置に供給する画像処理装置において、
    前記画像表示装置の表示可能な色域の情報から所定の広域色信号空間を定義する広域色信号空間定義手段と、
    前記画像信号を前記広域色信号空間の広域色信号に変換するための第1演算子を算出する第1演算子算出手段と、
    前記第1演算子を用いて前記画像信号を前記広域色信号に変換する第1色変換手段と、
    前記第1色変換手段で生成された前記広域色信号を前記画像表示装置の各色成分に対応する画像表示装置信号に変換するための第2演算子を算出する第2演算子算出手段と、
    前記第1色変換手段で生成された前記広域色信号を前記第2演算子を用いて前記画像表示装置信号に変換する第2色変換手段とを備え、
    前記画像表示装置信号を前記画像表示装置に出力することを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1記載の画像処理装置において、
    前記画像信号が、前記広域色信号空間を複数に分割した分割色域のいずれに属するかを判別する色相判別手段と、
    前記分割色域ごとに複数の前記第1演算子を算出する前記第1演算子算出手段と、
    前記色相判別手段の判別結果を元に、前記画像信号が属する前記分割色域に対応した前記第1演算子を用いて、前記画像信号を前記広域色信号に変換する前記第1色変換手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1乃至2記載の画像処理装置において、前記広域色信号空間定義手段は、前記画像表示装置の原色を含む複数の基準色の色相において、前記画像表示装置の表示可能な色域を包含するように前記広域色信号の前記色相における最大彩度の色を決定することで、前記広域色信号空間を定義することを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項1乃至3記載の画像処理装置において、前記画像信号が輝度色差信号であることを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項1乃至3記載の画像処理装置において、前記第1演算子が行列演算であることを特徴とする画像処理装置。
  6. 請求項1乃至3記載の画像処理装置において、前記第2演算子が3次元の変換テーブルであることを特徴とする画像処理装置。
  7. 入力される画像信号に対して所望の画像処理を行い画像表示装置に供給する画像処理方法において、
    前記画像表示装置の表示可能な色域の情報から所定の広域色信号空間を定義する広域色信号空間定義工程と、
    前記画像信号を前記広域色信号空間の広域色信号に変換するための第1演算子を算出する第1演算子算出工程と、
    前記第1演算子を用いて前記画像信号を前記広域色信号に変換する第1色変換工程と、
    前記第1色変換手段で生成された前記広域色信号を前記画像表示装置の各色成分に対応する画像表示装置信号に変換するための第2演算子を算出する第2演算子算出工程と、
    前記第1色変換手段で生成された前記広域色信号を前記第2演算子を用いて前記画像表示装置信号に変換する第2色変換工程とを備え、
    前記画像表示装置信号を前記画像表示装置に出力することを特徴とする画像処理方法。
  8. 入力される画像信号に対して所望の画像処理を行い画像表示装置に供給する画像処理をコンピュータに実行させるためのプログラムにおいて、
    前記画像表示装置の表示可能な色域の情報から所定の広域色信号空間を定義する広域色信号空間定義処理と、
    前記画像信号を前記広域色信号空間の広域色信号に変換するための第1演算子を算出する第1演算子算出処理と、
    前記第1演算子を用いて前記画像信号を前記広域色信号に変換する第1色変換処理と、
    前記第1色変換手段で生成された前記広域色信号を前記画像表示装置の各色成分に対応する画像表示装置信号に変換するための第2演算子を算出する第2演算子算出処理と、
    前記第1色変換手段で生成された前記広域色信号を前記第2演算子を用いて前記画像表示装置信号に変換する第2色変換処理と、
    前記画像表示装置信号を前記画像表示装置に出力する処理を、
    コンピュータに実行させるためのプログラム。
  9. 請求項8記載のプログラムを記録したコンピュータによって読取可能な記録媒体。
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