JP2005269079A - データ保持回路及びエラーリカバリィ回路 - Google Patents

データ保持回路及びエラーリカバリィ回路 Download PDF

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Abstract

【課題】 ソフトエラーに対する耐性を一層向上したデータ保持回路の実現。
【解決手段】 入力データDを保持するデータ保持部1と、入力データを第1補正データ保持ノードPDHに保持してデータ保持ノードDHに保持されたデータを補正する第1補正回路と、入力データを第2補正データ保持ノードNDHに保持してデータ保持ノードDHに保持されたデータを補正する第2補正回路と、第1補正データ保持ノードPDHと低電位電源との間に接続された第2NチャンネルトランジスタN2と、第2補正データ保持ノードNDHと高電位電源との間に接続された第2PチャンネルトランジスタP2と、データ保持ノードDHに保持されたデータが高レベルの時に第2NチャンネルトランジスタN2を活性化させるダウン補正制御回路と、データ保持ノードDHに保持されたデータが低レベルの時に第2PチャンネルトランジスタP2を活性化させるアップ補正制御回路とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ラッチ回路などのデータ保持回路に関し、特にα線や中性子によるソフトエラーの発生を低減したデータ保持回路に関する。
従来から宇宙空間や航空機などで使用される半導体装置では、α線や中性子などの放射線によるソフトエラーの発生が問題とされてきた。近年、半導体装置の高集積化及び低電圧化が進められており、それに伴って地上で使用される半導体装置でも放射線によるソフトエラーの発生が無視できなくなってきた。今後半導体装置の一層の微細化が進めば、地上で使用される半導体装置でも放射線によるソフトエラー発生率の増加が懸念され、その影響が無視できなくなることは明らかである。このようなことを背景として、様々な分野の半導体装置でソフトエラー対策が必要になってきている。
メモリなどでは、冗長ビットを持たせてソフトエラー発生を検出したり、訂正符号を用いたり、モジュール多重化による多数決方法などによって、数クロックかけて補正することが行われているが、半導体テクノロジが微細化、高速化する論理回路においてもソフトエラー対策が求められている。論理回路においてソフトエラーの影響が大きいのはラッチ回路などのデータ保持回路である。組合せ回路のデータなどは一時的にデータが反転しても前段のデータが反転しない限り再び元のデータに戻るので影響の範囲は制限されるが、保持されているデータが反転してそのまま保持されると、反転したデータが伝播して広い範囲に影響することになる。このため、特にデータ保持回路のソフトエラー対策が求められており、本発明は特に訂正モジュールを必要とせず、なお1クロックサイクル内に訂正するデータ保持回路のソフトエラー対策に関係する。
MOSトランジスタでは、その構造から、NMOSでは高論理レベル(データ:1)から低論理レベル(データ:0)へのソフトエラー、PMOSでは低論理レベル(データ:0)から高論理レベル(データ:1)へのソフトエラーのみが生じるという特徴がある。なお、以下の説明では、データは0と1で表すこととする。
非特許文献1及び特許文献1は、データ保持回路におけるソフトエラー対策を記載しているが、いずれの回路も、上記のようなNMOSでは1→0、PMOSでは0→1のエラーしか発生しないという特徴に着目して、ラッチしたデータを保持するノードをNMOSのみで構成される部分と、PMOSのみで構成される部分に分割して、同じデータを保持し、相互に保持データを補正する構成になっている。同じデータであるからソフトエラーは一方にのみ発生し、他方には発生しないので、エラーのない他方のデータでエラーの生じた一方のデータを補正する。
しかし、これらの回路構成では、NMOS側のノードとPMOS側のノードがフィードバックする形で接続されているため、動作速度が遅いという問題がある。更に、多数のトランジスタを使用しているため構成が複雑で回路規模が大きくなるという問題もある。
更に、フィードバックパスが常に動作している構成なので、電荷の発生によって起きたグリッチがフィードバックパスの遅延時間よりも長く反転すれば、ノードのエラーが他の保持ノードに伝播してしまうという問題もある。
このような問題を解決するため、本出願人による特許文献2は、図1に示すようなデータ保持回路を記載している。このデータ保持回路は、クロックCK、CKBに同期して入力データDを取り込んで保持する入力ゲート回路TFGと、入力ゲート回路に保持されたデータがゲートに印加されるCMOS構成のインバータInv1を備える従来のデータ保持回路に、PチャンネルトランジスタP0とP1で構成されるプルアップ経路とNチャンネルトランジスタN0とN1で構成されるプルダウン経路を更に設けた点が特徴である。データ保持回路のデータ保持ノードDHに保持されたデータにソフトエラーが発生した時には、プルアップ経路のデータ保持ノードPDHとプルダウン経路のデータ保持ノードNDHのデータで補正される。また、プルアップ経路のデータ保持ノードPDH又はプルダウン経路のデータ保持ノードNDHのデータにソフトエラーが発生した時には、PチャンネルトランジスタP1又はNチャンネルトランジスタN1がオフして補正機能が働かなくなるので、データ保持ノードDHに保持されたデータには影響しない。
図1のデータ保持回路では、PチャンネルトランジスタP51、P52及びNチャンネルトランジスタN51、N52を更に設けて、プルアップ経路のデータ保持ノードPDH又はプルダウン経路のデータ保持ノードNDHのデータを相互に補正するようにフィードバックするスタティック型としている。これにより、データ保持ノードPDH及びNDHのデータは、安定的に保持される。
図1の従来例では、NDHとDHに保持されたデータでPDHのデータを、PDHとDHに保持されたデータでNDHを補正しているが、各データ保持ノードにソフトエラーが発生しても他に影響しない構成にしている。具体的には、PDHは、PチャンネルトランジスタP51とNチャンネルトランジスタN52の2個のトランジスタを介して低電位電源に接続され、NDHは、NチャンネルトランジスタN51とPチャンネルトランジスタP52の2個のトランジスタを介して高電位電源に接続されている。例えば、DHが高レベル(H)でPDHとNDHが低レベル(L)の時に、P51とN52がオン状態になりPDHを低電位電源に接続して、PDHをスタティックにLに保持する。
DHがLでPDHとNDHがHの時には、P51とN52はオフ状態になる。ここで、DHがLからHに変化するソフトエラーが発生してN52がオン状態になっても、P51はオン状態にならないので、PDHがLに変化することはない。同様に、NDHがHからLに変化するソフトエラーが発生しても、N52はオフ状態を維持するので、PDHがLに変化することはない。また、PDHはPチャンネルトランジスタのみに接続されているので、PDH自体がHからLに変化することはない。NDHについても同様である。
K.Joe Hass,Jody W. Gambles: "Mitigating Single Event Upsets From Combinational Logic" 7th NASA Symposium on VLSI Design 1998 米国特許6,026,011号 特開2003−273709号公報
しかし、図1のデータ保持回路では、PDHはP51とN52の2個のトランジスタを介して低電位電源に接続されているため、PDHがLである時でも十分にLレベルにならないという問題がある。また、PDHはすべてPチャンネルトランジスタに接続されているため、PDHがLの時にリークがあり、データ保持時間が不十分であるという問題がある。NDHについても同様の問題がある。
また、非特許文献1、特許文献1及び特許文献2に記載されたデータ保持回路は、各データ保持ノードに個別に発生するα線によるソフトエラーに対する耐性は向上できるが、複数のデータ保持ノードで同時に発生する中性子によるソフトエラーに対する耐性を向上することはできない。この問題を解決するため、特許文献2は、同時にソフトエラーが発生することがあり得るデータを保持するトランジスタのドレインを離して配置するレイアウトを記載している。しかし、論理回路ブロックの中で1個のデータ保持回路に割り当てられる面積は限られており、レイアウトの改良だけでは、複数のデータ保持ノードで同時に発生するソフトエラーに対しては、十分に改善できないという問題があった。
本発明は、上記のような問題点を解決して、データ保持回路のソフトエラーに対する耐性を一層向上することを目的とする。
上記目的を実現するため、本発明の第1の態様のデータ保持回路は、クロックに同期して入力データをデータ保持ノードに取り込んで保持し、保持したデータを出力するデータ保持部と、クロックに同期して入力データをプルアップ制御信号として第1補正データ保持ノードに取り込んで保持するPチャンネルトランジスタで構成される第1ゲート回路と、前記プルアップ制御信号が直接ゲートに印加され、前記プルアップ制御信号が低レベルの時に前記データ保持ノードに保持されたデータを高レベルにプルアップする第1Pチャンネルトランジスタとを有する第1補正回路と、前記クロックに同期して入力データをプルダウン制御信号として第2補正データ保持ノードに取り込んで保持するNチャンネルトランジスタで構成される第2ゲート回路と、前記プルダウン制御信号が直接ゲートに印加され、前記プルダウン制御信号が高レベルの時に前記データ保持ノードに保持されたデータを低レベルにプルダウンする第1Nチャンネルトランジスタとを有する第2補正回路とを有する特許文献2に記載された構成において、第1補正データ保持ノードを1段の第2Nチャンネルトランジスタで低電位電源に接続し、第2補正データ保持ノードを1段の第2Pチャンネルトランジスタで高電位電源にそれぞれ接続することを特徴とする。第2Nチャンネルトランジスタが、データ保持ノードに保持されたデータが高レベルの時に導通(オン)するように制御する第1補正制御回路と、第2Pチャンネルトランジスタが、データ保持ノードに保持されたデータが低レベルの時に導通(オン)するように制御する第2補正制御回路とを更に設ける。
この構成であれば、第1補正データ保持ノードを1段の第2Nチャンネルトランジスタで低電位電源に接続するため、第1補正データ保持ノードの電位を十分にLレベルにできる。同様に、第2補正データ保持ノードを1段の第2Pチャンネルトランジスタで高電位電源に接続するため、第2補正データ保持ノードの電位を十分にHレベルにできる。
ただし、この構成では、第1補正データ保持ノードは第2Nチャンネルトランジスタで低電位電源に直接接続されるため、この第2Nチャンネルトランジスタにソフトエラーが発生すると、第1補正データ保持ノードの電位がHからLに変化してデータ保持ノードに影響する可能性がある。そこで、この第2Nチャンネルトランジスタは放射線がこの第2Nチャンネルトランジスタの部分に入射する可能性を小さくするために、できるだけ小さいサイズとする。第2補正データ保持ノードを高電位電源に接続する第2Pチャンネルトランジスタにも同様の問題があるので、サイズを小さくする。
第2Nチャンネルトランジスタ及び第2Pチャンネルトランジスタのゲートを直接データ保持ノードに接続すると、データ保持ノードのソフトエラーが直ちに第1及び第2補正データ保持ノードに影響するという問題が生じる。そこで、これらの第2Nチャンネルトランジスタ及び第2Pチャンネルトランジスタは、第1及び第2補正制御回路を介してデータ保持ノードのデータにより制御される。具体的には、第1補正制御回路では、第2Nチャンネルトランジスタのゲートを第3Pチャンネルトランジスタを介してデータ保持ノードに接続し、第2補正制御回路では、第2Pチャンネルトランジスタのゲートを第3Nチャンネルトランジスタを介してデータ保持ノードに接続する。そして、第3Pチャンネルトランジスタはプルダウン経路の電位により制御され、第3Nチャンネルトランジスタはプルアップ経路の電位により制御されるように構成する。これにより、データ保持ノードにソフトエラーが発生しても、第1及び第2補正データ保持ノードに影響することはない。
更に、第3Pチャンネルトランジスタ及び第3Nチャンネルトランジスタがオフの時、第2Nチャンネルトランジスタ及び第2Pチャンネルトランジスタのゲートがフローティング状態になるので、不安定になるという問題がある。そこで、第1補正制御回路では、第2Nチャンネルトランジスタのゲートを第4Nチャンネルトランジスタを介して低電位電源に接続し、第2補正制御回路では、第2Pチャンネルトランジスタのゲートを第4Pチャンネルトランジスタを介して高電位電源に接続する。そして、第4Nチャンネルトランジスタは第2補正データ保持ノードの電位により制御され、第4Pチャンネルトランジスタは第1補正データ保持ノードの電位により制御されるように構成する。
上記の構成で、第1補正データ保持ノードがLレベルの時には、第2Nチャンネルトランジスタがオンしているので第1補正データ保持ノードは低電位電源に接続されて安定している。しかし、第1補正データ保持ノードがHレベルの時には、第2Nチャンネルトランジスタがオフしており、第1補正データ保持ノードはフローティング状態である。そのため、第2Nチャンネルトランジスタにソフトエラーが発生してオンすると、第1補正データ保持ノードがHレベルからLレベルに変化して第1Pチャンネルトランジスタがオンしてデータ保持ノードに影響する。そこで、第1補正データ保持ノードを第5Pチャンネルトランジスタで高電位電源に接続する。第5Pチャンネルトランジスタのゲートは、第2Nチャンネルトランジスタのゲートに接続される。これにより、第2Nチャンネルトランジスタと第5Pチャンネルトランジスタが相補的に動作して、第1補正データ保持ノードが安定する。同様の理由で、第2補正データ保持ノードを第5Nチャンネルトランジスタで低電位電源に接続し、第5Nチャンネルトランジスタのゲートは第2Pチャンネルトランジスタのゲートに接続する。
また、第1補正データ保持ノードは、第2Nチャンネルトランジスタに接続されているので、HレベルからLレベルに変化するソフトエラーが発生する可能性がある。第1Pチャンネルトランジスタは、第1補正データ保持ノードがHレベルの時にはオフしているがLレベルに変化するとオンして、データ保持ノードを変化させる可能性がある。そこで、第2Nチャンネルトランジスタは抵抗素子を介して第1補正データ保持ノードに接続する。これにより、第1補正データ保持ノードがHレベルの時にLレベルに変化する可能性は、第1補正データ保持ノードが直接第2Nチャンネルトランジスタに接続されるより著しく低下する。同様の理由で、第2Pチャンネルトランジスタは抵抗素子を介して第2補正データ保持ノードに接続する。
更に、第1補正データ保持ノードがLレベルの時、第2NチャンネルトランジスタのゲートはHレベルである。第2Nチャンネルトランジスタのゲートは、第4Nチャンネルトランジスタに接続されているので、HレベルからLレベルに変化するソフトエラーが発生する可能性があり、このようなソフトエラーが発生すると、第5Pチャンネルトランジスタがオンして第1補正データ保持ノードをLレベルからHレベルに変化させる可能性がある。このような変化が起きても、第1Pチャンネルトランジスタがオフして第1補正回路が切り離されるだけであるが、このような状態は好ましくない。そこで、第5Pチャンネルトランジスタは抵抗素子を介して第1補正データ保持ノードに接続する。これにより、第1補正データ保持ノードがLレベルの時にHレベルに変化する可能性が低減される。同様の理由で、第5Nチャンネルトランジスタは抵抗素子を介して第2補正データ保持ノードに接続する。
上記の抵抗素子は、拡散抵抗で構成することが望ましく、第1補正データ保持ノードに接続される抵抗はP型拡散抵抗を使用し、第2補正データ保持ノードに接続される抵抗はN型拡散抵抗で構成する。
また、第1補正データ保持ノードのゲート回路を構成するPチャンネルトランジスタは、他のPチャンネルトランジスタよりゲート長が長く、第2補正データ保持ノードを構成するNチャンネルトランジスタは、他のNチャンネルトランジスタよりゲート長が長いことが望ましい。これにより第1及び第2補正データ保持ノードのリークが低減できる。
更に、ソフトエラーに対する耐性を一層向上するために、データ保持ノード、第1補正データ保持ノード、第2補正データ保持ノード、第2Nチャンネルトランジスタ及び第2Nチャンネルトランジスタの少なくとも1つに容量素子を接続してもよい。
以上本発明の第1の態様について説明したが、第1の態様の構成では、各ノードで個別に発生したソフトエラーは伝播せず、直ちに補正される。α線で発生するソフトエラーは各ノード毎に限られるので、言い換えれば、第1の態様はα線によるソフトエラーに対する耐性を向上できる。しかし、中性子によるソフトエラーは、今後の半導体テクノロジの微細化に伴い各ノード毎のエラーに限られず、隣接する複数のノードで発生することが懸念されるため、第1の態様のデータ保持回路でもソフトエラー耐性は十分とはいえない。非特許文献1、特許文献1及び2などに記載された構成も、複数のノードで発生するソフトエラーに対しては、十分な耐性を有さない。
本発明の第2の態様は、このような複数のノードで発生するソフトエラーに対する耐性を向上できる。本発明の第2の態様のデータ保持回路は、放射線などの外乱により活性化して、ハイインピーダンス状態から、データ保持回路の出力に応じたデータを出力する状態に変化するエラーリカバリィ回路を更に設け、エラーリカバリィ回路の出力でデータ保持回路の状態を補正するようにフィードバックすることを特徴とする。
本発明の第2の態様のエラーリカバリィ回路は、Nチャンネルトランジスタと第1微小電流源とを備え、外乱により活性化する第1センサ回路と、Pチャンネルトランジスタと第2微小電流源とを備え、外乱により活性化する第2センサ回路と、前記第1及び第2センサ回路が活性化した時に、出力が、ハイインピーダンス状態から、入力データに応じたデータを出力する状態に変化するスイッチとを備えることを特徴とする。
エラーリカバリィ回路のスイッチ回路は、データ保持回路の複数の部分の状態を補正できるように、入力データに応じた複数の異なるデータを出力する複数のノードを備える。
第1及び第2センサ回路が放射線に対して活性化する感度は、データ保持ノードが放射線に対して保持データを変化させる感度より高いように設定する。
第2の態様のエラーリカバリィ回路は、どのようなデータ保持回路にでも付加することが可能である。また、エラーリカバリィ回路は、データ保持回路の中心付近に設ける。
第2の態様を第1の態様のデータ保持回路に適用する場合には、第1の態様のデータ保持回路に、上記の第2の態様のエラーリカバリィ回路を設け、データ保持ノードの出力がエラーリカバリィ回路の入力データとして入力され、エラーリカバリィ回路のスイッチの複数の出力データが、データ保持回路のデータ保持ノード、第1補正データ保持ノード及び第2補正データ保持ノードにフィードバックされるように構成する。
本発明の第2の態様によれば、中性子などに複数のノードでソフトエラーが発生した場合、データ保持回路のデータ保持ノード、第1補正データ保持ノード及び第2補正データ保持ノードでソフトエラーが発生してデータ保持回路の出力がエラーリカバリィ回路に伝播する前に、エラーリカバリィ回路はいち早く活性化して、ソフトエラーが発生する前のデータ保持回路の出力に応じたデータを出力する状態になる。このエラーリカバリィ回路の出力は、データ保持回路のデータ保持ノード、第1補正データ保持ノード及び第2補正データ保持ノードに、これらのノードをソフトエラーが発生する前の状態に維持するようにフィードバックされるので、正常な状態が維持される。
なお、ソフトエラーにより変化したデータ保持回路の出力がエラーリカバリィ回路に伝播していくことが懸念されるが、この問題はエラーリカバリィ回路の時定数を適切な値に設定することで防止できる。例えば、エラーリカバリィ回路が活性化される時定数を中性子ソフトエラーによるパルス期間に略等しく設定し、データ保持回路でエラーが発生する期間は、エラーリカバリィ回路からフィードバックして、データ保持回路のデータを強制的に正しいデータに保持するようにする。言い換えれば、データ保持回路ではソフトエラーを発生させないように時定数を設定する。エラーリカバリィ回路の時定数は微小電流源で設定できる。
なお、エラーリカバリィ回路の活性化する感度は、データ保持回路が放射線に対して保持データを変化させる感度より高く設定されことが望ましいが、その場合エラーリカバリィ回路で頻繁に(主としてα線による)ソフトエラーが発生することになる。しかし、エラーリカバリィ回路が活性化して出力するデータは、データ保持回路が正常な状態である場合のデータであり、それをフィードバックしてもデータ保持回路の各部は同じデータであり、特に問題は生じない。
以上説明したように、本発明の第1の態様によれば、ソフトエラーが発生したとしても補正されて最終的な出力信号は正常な値に維持でき、次段へソフトエラーが伝播しないデータ保持回路が得られる。
また、本発明の第2の態様によれば、複数のノードで同時にソフトエラーが発生しても補正が可能なデータ保持回路が得られる。
図2は、本発明の第1実施例のデータ保持回路の構成を示す図である。図示のように、第1実施例のデータ保持回路は、クロックCK、CKBに同期して入力データDをデータ保持ノードDHに取り込むクロック同期インバータCKInvと、データQを出力するインバータInv1とを有するデータ保持部1と、クロックに同期して入力データDをプルアップ制御信号として第1補正データ保持ノードPDHに取り込んで保持するPチャンネルトランジスタP0で構成される第1ゲート回路と、プルアップ制御信号が直接ゲートに印加され、プルアップ制御信号が低レベルの時にデータ保持ノードDHに保持されたデータを高レベルにプルアップする第1PチャンネルトランジスタP1とを有する第1補正回路2と、クロックに同期して入力データDをプルダウン制御信号として第2補正データ保持ノードNDHに取り込んで保持するNチャンネルトランジスタN0で構成される第2ゲート回路と、プルダウン制御信号が直接ゲートに印加され、プルダウン制御信号が高レベルの時にデータ保持ノードDHに保持されたデータを低レベルにプルダウンする第1NチャンネルトランジスタN1とを有する第2補正回路3とを有する。この構成は、特許文献2に記載されているので、その説明は省略する。第1実施例のデータ保持回路は、上記の構成に加えて、第1補正データ保持ノードPDHを低電位電源に接続する第2NチャンネルトランジスタN2と、第2補正データ保持ノードNDHを高電位電源に接続する第2PチャンネルトランジスタP2と、第2NチャンネルトランジスタN2のゲートをデータ保持ノードDHに接続する第3PチャンネルトランジスタP3と、第2PチャンネルトランジスタP2のゲートをデータ保持ノードDHに接続する第3NチャンネルトランジスタN3と、第2NチャンネルトランジスタN2のゲートを低電位電源に接続する第4NチャンネルトランジスタN4と、第2PチャンネルトランジスタP2のゲートを高電位電源に接続する第4PチャンネルトランジスタP4とを有する。
第3PチャンネルトランジスタP3のゲートは第2補正データ保持ノードNDHに接続され、第3NチャンネルトランジスタN3のゲートは第1補正データ保持ノードPDHに接続され、第4NチャンネルトランジスタN4のゲートは第2補正データ保持ノードNDHに接続され、第4PチャンネルトランジスタP4のゲートは第1補正データ保持ノードPDHに接続される。なお、第2NチャンネルトランジスタN2のゲートを第1補助ノードPDH2で表し、第2PチャンネルトランジスタP2のゲートを第2補助ノードNDH2で表す。また、P3とN4で構成される部分が第1補正制御回路に相当し、N3とP4で構成される部分が第2補正制御回路に相当する。更に、図2のクロック同期インバータCKINvは、トランジスタで構成した状態を示している。
図3は、Lレベル(0)の入力データを取り込んだ状態を示す。図において、細線で示した部分はオフ状態を示し、太線はオン状態を示す。図示のように、データ保持ノードDHと第1補助ノードPDH2はHレベル(1)である。出力Q、第1補正データ保持ノードPDH、第2補正データ保持ノードNDH及び第2補助ノードNDH2は0である。トランジスタP1、N2、P3、P4及びインバータInvoはオンである。また、トランジスタN1、P2、N3及びN4はオフである。
図3に示すように、第1実施例のデータ保持回路では、第1補正データ保持ノードPDHが0の時、それは第2NチャンネルトランジスタN2のみで低電位電源に接続されるため、第1補正データ保持ノードPDHの電位を十分にLレベルにできる。なお、図示しないが、入力データDが1の場合には、トランジスタN1、P2、N3及びN4がオンして、トランジスタP1、N2、P3及びP4がオフして、第2補正データ保持ノードNDHは第2PチャンネルトランジスタP2のみで高電位電源に接続されるので、第2補正データ保持ノードNDHの電位を十分にHレベルにできる。
次に、図3の状態で、各ノードにソフトエラーが発生する場合を考える。この場合、データ保持ノードDH、第1補正データ保持ノードPDH、第2補正データ保持ノードNDH、第1補助ノードPDH2及び第2補助ノードNDH2で、すなわちすべてのノードでソフトエラーが発生する可能性がある。
図4の(A)は、データ保持ノードDHにソフトエラーが発生して、DHが1から0に、出力Qが0から1に変化した場合を示す。この変化により、第1補助ノードPDH2は、1から0に変化して、N2はオフするが、PDHは0のままである。また、N4がオフであるので、DHが1から0に変化しても第2補助ノードNDH2には影響せず、NDH2は1のままで変化しない。
DHのソフトエラーにより図4の(A)のように変化するが、PDHは0のままであるので、図4の(B)のように、P1はオンしており、DHは0から再び1に戻り、出力Qは0に戻る。
図5は、上記の変化を示すタイムチャートであり、DHのソフトエラーにより、DHとQが変化するが、PDHとNDHは変化しないので、短時間の内に元の状態に戻る。
図6の(A)は、第1補正データ保持ノードPDHにソフトエラーが発生して、PDHが0から1に変化した場合を示す。この変化により、P1がオフするが、N1もオフなので、DHは1のままである。
PDHが図6の(A)のように変化しても、N2はオンのままであるので、図6の(B)のように、PDHは1から再び0に戻り、P1が再びオンする。
図7は、上記の変化を示すタイムチャートであり、PDHのソフトエラーにより、PDHが変化するが、DH、Q及びNDHは変化しない。
次に、NDHの値は、N0により決定されて保持されるが、P2によっても保持される。N0のみで決定及び保持される場合には、上記のようにNDHの0から1へのソフトエラーの発生のみを考慮すればよい。そこで、P2のサイズを他のトランジスタ、特にP0に比べて非常小さくして、放射線によりPDHが1から0に変化するソフトエラーが発生する可能性を小さくしている。同様に、N2のサイズを他のトランジスタ、特にP0に比べて非常小さくして、放射線によりPDHが0から1に変化するソフトエラーが発生する可能性を小さくしている。
また、P0及びN0は、PDH及びNDHがリークにより変化する可能性を小さくするために、他のトランジスタよりゲート長を長くすることが望ましい。
更に、第1補助ノードPDH2は、P3により決定及び保持されるが、N4により低電位電源に接続されているため、1から0へのソフトエラーが発生する可能性がある。しかし、PDH2が1から0へ変化してもN2がオフになるだけで、PDH及びDHには影響しない。
また、第2補助ノードNDH2は、N3により決定及び保持されるので、1から0へのソフトエラーが発生する可能性があるが、NDH2はP4により高電位電源に接続されているので、P2がオンする前に、NDH2は0から1に戻る。
以上、入力データDが0の場合を説明したが、D、PDH及びNDHが1で、DHが0の場合に、DHとNDHでソフトエラーが発生した場合も同様であるので、説明は省略する。
第1実施例の構成で、PDHがLレベル(0)の時には、N2がオンしているのでPDHは低電位電源に接続されて安定している。しかし、PDHがHレベル(1)の時には、N2がオフしており、PDHはフローティング状態である。前述のように、N2はソフトエラーが発生しないようにサイズを小さくしているが、ソフトエラーの発生をゼロにはできない。もしソフトエラーが発生してN2がオンすると、PDHがHレベルからLレベルに変化してP1がオンしてデータ保持ノードに影響するという問題がある。第2実施例のデータ保持回路ではこの問題を解決する。
図8は、本発明の第2実施例のデータ保持回路の構成を示す図であり、第1実施例と異なるのは、PDHと高電位電源の間にP5接続され、NDHと低電位電源の間にN5が接続されている点である。P5のゲートはPDH2に接続され、N5のゲートはNDH2に接続される。
図9の(A)は、第2実施例で、D、PDH、NDH及びQが1で、DH、PDH2及びNDH2が0の場合を示す。図示のように、N4がオンであるためにPDH2は0であり、P5もオンする。この状態で、N2のためにPDHが1から0に変化するソフトエラーが発生しても、PDHはP5により高電位電源に接続されているので、ソフトエラーは相殺されて、P1はオンしない。従って、DHは変化せず、Qも変化しない。
図9の(B)は、第2実施例で、D、PDH、NDH及びQが0で、DH、PDH2及びNDH2が1の場合を示す。この場合は、N5が働いてNDHを保持する。
図10は、第2実施例のデータ保持回路のソフトエラーに対する耐性を、従来例と比較して示す図である。この図は、横軸が電源電圧Vddを、縦軸がドレインに収集された電荷量を示し、放射線による雑音(ソフトエラー)が発生した10ns後に正しいデータである場合を正常(Pass)とし、誤ったデータである場合を誤り(Fail)とした。図において、実線が第2実施例のデータ保持回路で出力Qが0の場合に誤りが起きる範囲を、破線が第2実施例のデータ保持回路で出力Qが1の場合に誤りが起きる範囲を、一点鎖線が従来例で出力Qが0の場合に誤りが起きる範囲を、二点鎖線が従来例で出力Qが1の場合に誤りが起きる範囲を示す。従来、Failとされていた、電荷量が10fC以上の場合も、Passとなることが分かる。
図11は、本発明の第3実施例のデータ保持回路の構成を示す図であり、PDHとN2の間に抵抗素子R1が、NDHとP2の間に抵抗素子R2が、PDHとP5の間に抵抗素子R3が、NDHとN5の間に抵抗素子R4が接続されている点が、第2実施例と異なる。
第2実施例の構成では、PDHは、N2に接続されているので、1から0へのソフトエラーが発生する可能性がある。前述のように、第2実施例では、P5を設けることにより、PDHが1から0へ変化しにくくしているがそのようなソフトエラーを完全には防止できない。P1は、PDHが1の時にはオフしているが0に変化するとオンして、DHを0から1に変化させてしまう。そこで、N2は抵抗素子R1を介してPDHに接続する。これにより、PDHが1の時に放射線が入射しても、放射線により生じるキャリアは抵抗素子を介してN2に流れるので電位変化を生じにくくなり、PDHが1から0に変化する可能性は、第2実施例のようにPDHが直接N2に接続される場合より著しく低下する。同様の理由で、抵抗素子R2によりNDHが1から0に変化する可能性は、第2実施例より著しく低下する。
更に、PDHが1の時、PDH2は0である。PDH2が0から1に変化するソフトエラーが発生すると、N2がオンしてPDHを0に変化させるように働くが、R1があるためにこの変化の時定数が大きく、PDHが0に変化する前にPDH2が0に戻り、N2がオフするので、元の状態が維持される。R2も同様の働きをする。
更に、第2実施例の構成では、DH及びPDH2が1の時、PDHは0である。ソフトエラーによりDHが1から0に変化するとPDH2も同様に変化する。また、PDH2はN4に接続されているので、1から0に変化するソフトエラーが発生する可能性がある。このようなソフトエラーが発生すると、P5がオンしてPDHを0から1に変化させる。このような変化が起きても、P1がオフしてPDHが切り離されるだけであるが、上記のようにDHにソフトエラーが発生していると、これが直ぐには補正されないことになる。そこで、P5は抵抗素子R3を介してPDHに接続する。これにより、P5がオンしてもPDHは直ぐには0から1には変化しなくなり、PDHがソフトエラーにより変化する可能性が低減され、DHも直ぐに補正されることになる。抵抗素子R4も、同様にNDHが1から0に変化する可能性を低減する。
抵抗素子R1からR4は、拡散抵抗で構成することが望ましく、PDHに接続される抵抗素子R1とR3はP型拡散抵抗を使用して構成、NDHに接続される抵抗素子R2とR4はN型拡散抵抗で構成する。例えば、ソフトエラーによるノイズが100psのパルスであり、ノードの容量が100fFであるとすれば、抵抗素子の抵抗値は1kΩであればよく、この抵抗素子はポリシリコン抵抗や、拡散抵抗で小さく作ることが可能である。
以上、本発明の第1から第3実施例のデータ保持回路について説明したが、これらのデータ保持回路には、各ノード、主にPDH、NDHで個別に発生したソフトエラーは伝播しない特徴を持ち、DHで発生したエラーに対しては直ちに補正される特徴がある。α線で発生するソフトエラーは各ノード毎に限られるので、言い換えれば、第1から第3実施例のデータ保持回路はα線によるソフトエラーに対する耐性を向上できる。しかし、電源電圧の低下に伴いエラー訂正時間が増大し、その訂正時間内に他のノードエラーが起こる確率も上がり、さらに中性子によるソフトエラーは、各ノード毎に限られず、隣接する複数のノードで発生するため、第1から第3実施例のデータ保持回路でもソフトエラー耐性は十分とはいえない。非特許文献1、特許文献1及び2などに記載された構成も、複数のノードで発生するソフトエラーに対しては、十分な耐性を有さない。
図12は、本発明の第4実施例のデータ保持回路の構成を示す図である。図示のように、第4実施例のデータ保持回路は、第2実施例のデータ保持回路10に、エラーリカバリィ回路11を付加した構成を有する。
エラーリカバリィ回路11は、Nチャンネルトランジスタ11と第1微小電流源7とを有し、放射線などの外乱により活性化する第1センサ回路5と、PチャンネルトランジスタP11と第2微小電流源8とを有し、外乱により活性化する第2センサ回路6と、第1及び第2センサ回路5、6が活性化した時に、出力が、ハイインピーダンス状態から、入力データに応じたデータを出力する状態に変化するスイッチ回路とを備える。スイッチ回路は、PチャンネルトランジスタP12、P13及びNチャンネルトランジスタN12、N13で構成される1段目のインバータと、PチャンネルトランジスタP14、P15及びNチャンネルトランジスタN14、N15で構成される2段目のインバータとを有する。P13とP15及びN13とN15のゲートには、それぞれ第1センサ回路5と第2センサ回路6の出力が印加される。1段目のインバータの入力はデータ保持回路10の出力Qに接続され、1段目のインバータの出力は2段目のインバータに入力されると共に、データ保持回路10のデータ保持ノードDHに接続されている。また、2段目のインバータの出力は、データ保持回路10の第1及び第2補正データ保持ノードPDH、NDHに接続されている。
第1及び第2センサ回路5、6が放射線に対して活性化する感度は、データ保持ノード10が放射線に対して保持データを変化させる感度より高く、すなわちより敏感になるように設定する。
図12では、エラーリカバリィ回路11は、データ保持ノード10の横に設けるように示しているが、データ保持ノード10の中心付近に設けることが望ましい。これによりデータ保持ノード10に影響する中性子が入射すると、エラーリカバリィ回路11は確実に活性化され、正常なデータを保持するように働く。
第4実施例のデータ保持回路では、放射線などの外乱がない時には、エラーリカバリィ回路11は非活性状態であり、1段目と2段目の出力はハイインピーダンス状態である。中性子などでデータ保持回路の複数のノードでソフトエラーが発生した場合、エラーリカバリィ回路11の第1及び第2センサ回路5、6は、より敏感なので、かならず活性化し、しかもデータ保持回路10の出力Qが変化する前に活性化する。そのため、データ保持回路10の出力Qがエラーリカバリィ回路11に伝播する前に、第1及び第2センサ回路5、6が活性化して、1段目及び2段目のインバータが活性化し、ソフトエラーにより変化する前の出力Qに応じた出力を発生する。
ソフトエラーにより変化する前の状態に対応するエラーリカバリィ回路の出力は、データ保持回路のデータ保持ノード、第1補正データ保持ノード及び第2補正データ保持ノードにフィードバックされるので、これらのノードの値が変化しないように働き、ノードの値が変化している途中であればそれらを元に戻す。もし、値が変化していないノードがあっても、同じデータになるだけなので問題は生じない。このようにして、データ保持回路10の各ノードの状態はソフトエラーが発生する前の正常な状態に維持される。
なお、ソフトエラーによりデータ保持回路10の内部保持データが反転し、ある時定数で出力Qがエラーリカバリィ回路11に伝播していくことが懸念されるが、エラーリカバリィ回路の時定数の設定によりデータ保持回路の反転を防ぐことができる構成にした。
例えば、中性子ソフトエラーにより発生するパルス期間がおよそ100psから150psである場合、エラーリカバリィ回路の微小電流源の抵抗値、電流値、及びノード容量値によって時定数を100psから150psに設定し、データ保持回路でエラーが発生すると思われる期間、フィードバックにより強制的にエラーを阻止するカウンターパルスを与え、データ保持回路ではエラーパルスをまったく発生させない、すなわちソフトエラーを発生させないように時定数を設定してある。
また、この一連のリカバリィ動作後、さらにデータ保持回路に単発のエラーが起きることがあるが、単発エラーには第1から第3実施例のデータ保持回路だけで対応できる。その時までには十分エラーリカバリィ回路は非活性化状態に戻っているのでデータ保持回路には影響しない。
なお、エラーリカバリィ回路11の活性化する感度は、データ保持回路が放射線に対して保持データを変化させる感度より高く設定されているため、エラーリカバリィ回路11で頻繁に(主としてα線による)ソフトエラーが発生することになる。しかし、エラーリカバリィ回路11が活性化して出力するデータは、データ保持回路10が正常な状態である場合のデータであり、それをフィードバックしてもデータ保持回路の各部を補正しても、同じデータであり、特に問題は生じない。
本発明により、データ保持回路の信頼性が向上するので、このデータ保持回路を、宇宙空間や航空機など放射線の影響を受けやすい状況で使用される半導体装置や、多数のデータ保持回路を有し、高い信頼性が要求される大型のコンピュータに使用すれば、半導体装置やコンピュータの誤動作を防止して、装置の信頼性や安全性を向上できる。
ソフトエラーに対する耐性を向上したデータ保持回路の従来例の構成を示す図である。 本発明の第1実施例のデータ保持回路の構成を示す図である。 第1実施例のデータ保持回路の動作を説明する図である。 第1実施例のデータ保持回路の動作を説明する図である。 第1実施例のデータ保持回路の動作を示すタイムチャートである。 第1実施例のデータ保持回路の動作を説明する図である。 第1実施例のデータ保持回路の動作を示すタイムチャートである。 本発明の第2実施例のデータ保持回路の構成を示す図である。 第2実施例のデータ保持回路の動作を説明する図である。 第2実施例のデータ保持回路のソフトエラー耐性の向上を従来例と比較して示す図である。 本発明の第3実施例のデータ保持回路の構成を示す図である。 本発明の第4実施例のデータ保持回路の構成を示す図である。
符号の説明
1…データ保持部
2…第1補正回路
3…第2補正回路
5…第1センサ回路
6…第2センサ回路
7…第1微小電流源
8…第2微小電流源
10…データ保持回路
11…エラーリカバリィ回路

Claims (13)

  1. クロックに同期して入力データをデータ保持ノードに取り込んで保持し、保持したデータを出力するデータ保持部と、
    クロックに同期して入力データをプルアップ制御信号として第1補正データ保持ノードに取り込んで保持するPチャンネルトランジスタで構成される第1ゲート回路と、前記プルアップ制御信号が直接ゲートに印加され、前記プルアップ制御信号が低レベルの時に前記データ保持ノードに保持されたデータを高レベルにプルアップする第1Pチャンネルトランジスタとを有する第1補正回路と、
    前記クロックに同期して入力データをプルダウン制御信号として第2補正データ保持ノードに取り込んで保持するNチャンネルトランジスタで構成される第2ゲート回路と、前記プルダウン制御信号が直接ゲートに印加され、前記プルダウン制御信号が高レベルの時に前記データ保持ノードに保持されたデータを低レベルにプルダウンする第1Nチャンネルトランジスタとを有する第2補正回路と、
    前記第1補正データ保持ノードと低電位電源との間に接続された第2Nチャンネルトランジスタと、
    前記第2補正データ保持ノードと高電位電源との間に接続された第2Pチャンネルトランジスタと、
    前記データ保持ノードに保持されたデータが高レベルの時に、前記第2Nチャンネルトランジスタを導通させる第1補正制御回路と、
    前記データ保持ノードに保持されたデータが低レベルの時に、前記第2Pチャンネルトランジスタを導通させる第2補正制御回路とを備えることを特徴とするデータ保持回路。
  2. 前記第1補正制御回路は、
    前記データ保持ノードと前記第2Nチャンネルトランジスタのゲートとの間に接続され、前記第2補正データ保持ノードの電位により制御される第3Pチャンネルトランジスタと、
    前記第2Nチャンネルトランジスタのゲートと低電位電源との間に接続され、前記第2補正データ保持ノードの電位により制御される前記第4Nチャンネルトランジスタとを備え、
    第2補正制御回路は、
    前記データ保持ノードと前記第2Pチャンネルトランジスタのゲートとの間に接続され、前記第1補正データ保持ノードの電位により制御される前記第3Nチャンネルトランジスタと、
    前記第2Pチャンネルトランジスタのゲートと高電位電源との間に接続され、前記第1補正データ保持ノードの電位により制御される前記第4Pチャンネルトランジスタとを備える請求項1に記載のデータ保持回路。
  3. 前記第1補正データ保持ノードと高電位電源との間に接続され、前記第2Nチャンネルトランジスタのゲート電位により制御される第5Pチャンネルトランジスタと、
    前記第2補正データ保持ノードと低電位電源との間に接続され、前記第2Pチャンネルトランジスタのゲート電位により制御される第5Nチャンネルトランジスタとを備える請求項1又は2に記載のデータ保持回路。
  4. 前記第1補正データ保持ノードと前記第2Nチャンネルトランジスタとの間、前記第2補正データ保持ノードと前記第2Pチャンネルトランジスタとの間、前記第1補正データ保持ノードと前記第5Pチャンネルトランジスタとの間、及び前記第2補正データ保持ノードと前記第5Nチャンネルトランジスタとの間の少なくとも1つに接続された抵抗素子を更に備える請求項3に記載のデータ保持回路。
  5. 前記抵抗素子は、拡散抵抗であり、前記第1補正データ保持ノードに接続される場合にはP型拡散抵抗であり、前記第2補正データ保持ノードに接続される場合にはN型拡散抵抗である請求項4に記載のデータ保持回路。
  6. 前記第1ゲート回路を構成する前記Pチャンネルトランジスタは、他のPチャンネルトランジスタよりゲート長が長く、
    前記第2ゲート回路を構成する前記Nチャンネルトランジスタは、他のNチャンネルトランジスタよりゲート長が長い請求項1から5のいずれか1項に記載のデータ保持回路。
  7. 前記データ保持ノード、前記第1補正データ保持ノード、前記第2補正データ保持ノード、前記第2Nチャンネルトランジスタ及び前記第2Nチャンネルトランジスタの少なくとも1つに容量素子が接続されている請求項1から6のいずれか1項に記載のデータ保持回路。
  8. Nチャンネルトランジスタと第1微小電流源とを備え、外乱により活性化する第1センサ回路と、
    Pチャンネルトランジスタと第2微小電流源とを備え、外乱により活性化する第2センサ回路と、
    前記第1及び第2センサ回路が活性化した時に、出力が、ハイインピーダンス状態から、入力データに応じたデータを出力する状態に変化するスイッチとを備えることを特徴とするエラーリカバリィ回路。
  9. 前記スイッチ回路は、前記入力データに応じた複数の異なるデータを出力する複数のノードを備える請求項8に記載のエラーリカバリィ回路。
  10. データ保持部と、
    請求項8又は9に記載のエラーリカバリィ回路とを備え、
    前記データ保持部の出力が前記エラーリカバリィ回路の前記入力データとして入力され、
    前記エラーリカバリィ回路の前記スイッチの出力が、前記データ保持部にフィードバックされるデータ保持回路。
  11. 前記第1及び第2センサ回路が放射線に対して活性化する感度は、前記データ保持部が放射線に対して保持データを変化させる感度より高い請求項10に記載のデータ保持回路。
  12. 前記エラーリカバリィ回路は、前記データ保持部の中心付近に設けられている請求項10又は11に記載のデータ保持回路。
  13. 請求項1から5のいずれかに記載のデータ保持回路であって、
    請求項9に記載のエラーリカバリィ回路を備え、
    前記データ保持部の出力が前記エラーリカバリィ回路の前記入力データとして入力され、
    前記エラーリカバリィ回路の前記スイッチの複数の出力データが、前記データ保持回路の前記データ保持ノード、前記第1補正データ保持ノード及び前記第2補正データ保持ノードにフィードバックされるデータ保持回路。
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