JP2005268046A - 有機el素子及び有機el表示装置 - Google Patents

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    • H10K59/124Insulating layers formed between TFT elements and OLED elements

Abstract

【課題】 画素サイズ及び画素形状並びに光の進行方向を変化させる光学要素の形状に依存することなく、画素領域全面において光の外部取出効率を向上させ、電流輝度効率を向上させた有機EL素子及び有機EL表示装置を提供する。
【解決手段】 有機層16において画素周辺領域から発光される光であっても光反射部14に反射されることにより回折格子の干渉効果を受けることができるので、画素周辺領域から発光される光であっても、画素中心領域から発光される光と同様の干渉効果を回折格子13aから受けることができる。これにより、画素周辺領域から発光される光で、基板面に対する出射角が大きい光であっても効率的に基板面に対する入射角を小さくすることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、光の外部取出効率を向上させ、電流輝度効率を向上させた有機エレクトロルミネッセンス(EL:Electro Luminescence)素子及び有機EL表示装置に関する。
従来、薄型、軽量の平面型表示装置として液晶表示装置が一般に用いられてきたが、液晶表示装置は液晶の配向方向によって透過光を制御するため、視野角が狭く応答特性が悪いといった問題がある。これに対し、近年、視野角が広く、応答特性の良いアクティブマトリクス有機EL表示装置が注目されている。有機EL素子は、電界を印加することにより、陽極より注入された正孔と陰極より注入された電子の再結合エネルギーにより蛍光性物質又は燐光性物質が発光するという原理を利用した自発光素子であるため、視認性に優れ、また、バックライト光源を使用しないために消費電力を低減することができ、携帯電話等の携帯端末機器の表示装置として期待されている。
表示装置の発光源として形成される有機EL素子の前記発光層から放出される光は、前記有機EL素子構成要素の一つでありITOなどの屈折率の高い材料から形成される透明電極を介して放出される。ただし、前記透明電極及びその他有機EL素子を形成する光透過層の層界面において入射角度の大きい光は反射され外に伝播することができないため、光の外部取出効率は十分ではない。ここで、光の外部取出効率とは、発光層において放出される光量のうち、デバイス外部に放出される光の量の割合のことである。この光の外部取出効率を向上させるためのさまざまな提案がなされている。光の外部取出効率を向上させることにより、有機EL素子の電流輝度効率を向上させ消費電力を低減させるためである。
非特許文献1に記載の光の外部取出効率改善方法は、傾斜する光反射物により、有機EL素子形成面と平行方向に伝搬する光を有機EL素子形成面垂直方向に導くことにより光の外部取出効率を改善するものである。ただし、基板上において前記光反射物形成領域には有機EL素子が形成できず、基板単位面積当たりの発光輝度が低下する欠点を有している。さらに同一基板上にポリシリコン薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film transistor)を具備するアクティブマトリックス表示装置では、前記光反射物形成による凹凸とTFT形成工程の親和性が低く、傾斜する光反射物構造をアクティブマトリックス有機EL表示装置にて実現することは難しい。
特許文献1(特許2991183号明細書)に記載の光の外部取出効率の改善方法は、回折格子を用いた方法である。特許文献1に記載の透過型回折格子を有する素子構造では、発光層から放出された光及び陰極に反射された光は透明電極からなる陽極及び回折格子を透過して基板面から外へ出射される。特許文献1に記載の透過型回折格子を有する素子構造では、透過型回折格子を有するので、基板面に対する入射角の大きい光であっても回折格子による光の干渉及び陰極と回折格子との間における数度の反射を繰り返すことで、全反射臨界角以上の入射角の光を臨界角以下に変化させることができる。これにより回折格子を具備しない場合と比べて、多くの光を外部に出射することができ、光の外部取出効率が改善され、電流輝度効率の向上を図ることができる。
特許2991183号明細書 G.Gu、外4名,"High-external-quantum-efficiency organic light-emitting devices",OPTICS LETTERS,Vol.22,No.6,March 15.1997
しかし、特許文献1記載の回折格子を有する有機EL素子を表示装置の画素として使用する場合であっても、画素サイズが小さくなると電流輝度効率の向上を充分に図ることができないという課題がある。以下、その課題について説明する。
表示装置の画素の必要条件は、縦横に等間隔に配列され且つ独立してその輝度を制御する光源又は光量を制御する機構を有することである。従って、有機EL素子は要求される画素数に分割して形成する必要がある。同一面積あたりに要求される画素数が多くなれば、ひとつの画素サイズは小さくなる。例えば、カラー表示をするためRGB配列の表示装置を形成した場合、ひとつの画素サイズは現在でも数十ミクロンであり、高精細化が進むにつれ、そのサイズは更に小さくなる傾向にある。一方、特許文献1記載の回折格子の形成間隔は目的とする光の波長及びその他の設計事項に依存するが、いずれの場合であってもサブミクロンピッチ以上である。従って、画素1つあたりに形成される回折格子の数は光放出方向に対し垂直方向に十乃至数十個程度となる。
このため、特許文献1記載の回折格子を有する有機EL素子において、画素周辺領域から放出される光の干渉現象に寄与する回折格子の数は、無限領域の理想形態における回折格子の場合と比べて少なく、期待する回折効率が実現できない。従って、画素周辺領域から発光される光が外に出射される割合は画素中心部付近から発光される光よりも小さい。画素が小さくなり画素1つあたりに形成される回折格子の数が減れば、画素周辺領域から発光され、回折格子から受ける干渉効果が小さい光の割合が増えるため、この問題はより顕著に表れることとなる。
従って、画素が小さくなると特許文献1に記載の有機EL素子でも期待する回折効率が実現できず、その結果電流輝度効率の向上を充分に図ることができなくなる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、画素サイズ及び画素形状並びに光の進行方向を変化させる光学要素の形状に依存することなく、画素領域全面において光の外部取出効率を向上させ、電流輝度効率を向上させた有機EL素子及び有機EL表示装置を提供することを目的とする。
本願第1発明に係る有機EL素子は、光透明性基板上に形成された高屈折率層と、前記高屈折率層の側面に形成された光反射部と、前記高屈折率層の上方に形成された透明性電極と、前記透明性電極の上方に形成された発光する有機層と、前記有機層の上方に形成された電極とを有し、前記高屈折率層は光の進行方向を変化させる光学要素を有することを特徴とする。
前記光反射部は、前記光透明性基板と直交する光反射面を有することが好ましい。
前記光反射部は、少なくとも前記有機層の高さまで形成されていることが好ましい。
また、前記光反射部は、少なくともその一部に対向するように設けられている面を有することが好ましい。更に、前記対向するように設けられている面は互いに平行であることが好ましい。
前記光反射部は、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金で形成されている。
前記高屈折率層の領域の面積は、前記有機層が配置されている領域の面積よりも大きく、前記高屈折率層が前記有機層の領域の下部を全て含むように形成されていることが好ましい。
前記高屈折率層は、例えば窒化シリコンで形成されている。
前記光学要素は、前記高屈折率層の最上部に設けられていることが好ましい。前記光学要素は、例えば回折格子である。
本願第2発明に係る有機EL素子は、光透明性基板上に形成された高屈折率層と、前記高屈折率層の側面に形成された光反射部と、前記高屈折率層の上方に形成された光の進行方向を変化させる光学要素と、前記光学要素の上方に形成された透明性電極と、前記透明性電極の上方に形成された発光する有機層と、前記有機層の上方に形成された電極とを有することを特徴とする。
本願第3発明に係る有機EL表示装置は、光透明性基板上に形成された高屈折率層と、前記高屈折率層の側面に形成された光反射部と、前記高屈折率層の上方に形成された透明性電極と、前記透明性電極の上方に形成された発光する有機層と、前記有機層の上方に形成された電極とを有し、前記高屈折率層は光の進行方向を変化させる光学要素を有する有機EL素子と、前記光透明性基板上に形成された互いに直交する方向に延在する複数の配線と、前記複数の配線の各交点近傍に設けられた薄膜トランジスタとを有し、前記有機EL素子は前記複数の配線で囲まれた夫々の領域に配置され、前記高屈折率層の上面は前記配線の上面及び前記薄膜トランジスタの上面よりも位置が上であることを特徴とする。
本願第1発明においては、光の進行方向を変化させる光学要素を有する高屈折率層の側面に光反射部を配置しているので、画素周辺領域から発光される光であっても、画素中心領域から発光される光と同様の干渉効果を前記光学要素から受けることができる。そのため、如何なる形状及び大きさの有機EL素子からなる画素を有する有機EL素子においても、高い光の外部取出効率を実現することができる。その結果、電流輝度効率が向上する。
本願第2発明においては、高屈折率層の側面に光反射部を配置するとともに、前記高屈折率層の上方に光の進行方向を変化させる光学要素を配置しているので、画素周辺領域から発光される光であっても、画素中心領域から発光される光と同様の干渉効果を前記光学要素から受けることができる。そのため、如何なる形状及び大きさの有機EL素子からなる画素を有する有機EL素子においても、高い光の外部取出効率を実現することができる。その結果、電流輝度効率が向上する。
本願第3発明においては、高屈折率層の上面は配線の上面及び薄膜トランジスタの上面よりも位置が上であるので、前記高屈折率層の上面に光の進行方向を変化させる光学要素を形成する際に前記光学要素の厚さを制御しやすくなる。
次に、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る有機EL素子を有するアクティブマトリックス有機EL表示装置のブロック概略図である。なお、図1においては、表示基板に電力及び信号を供給する周辺電源回路、及び前記表示基板の有機EL素子形成面を覆い、有機EL素子周辺を安定な雰囲気に保持する外容器を省略している。
図1に示すとおり、本実施形態に係る有機EL素子を有するアクティブマトリックス有機EL表示装置における表示基板1は、所定の表示面積及び精細度を有する表示領域2と、表示領域2の外周に配置されたロウドライバ3及びカラムドライバ4とを具備する。ロウドライバ3及びカラムドライバ4は、表示領域2にマトリックス状に配置された任意の表示画素5に電気信号及び電力を供給する。表示画素5は、ロウドライバ3及びカラムドライバ4から供給される電気信号及び電力に基づき発光する。
図2は、本実施形態に係る有機EL素子を有するアクティブマトリックス有機EL表示装置の表示画素5の概略図である。図2に示すように、表示画素5には独立した有機EL素子6及び各有機EL素子6に隣接し有機EL素子を制御する画素回路7を具備している。画素回路7はコンデンサ等の受動素子(図示せず)及び1つ以上のTFT(図示せず)から形成されている。前記TFT及び前記受動素子は周知の半導体製造プロセスにより製造されている。また、画素回路7はロウドライバ3又はカラムドライバ4に接続している配線8に接続している。配線8は各表示画素5の外周に配置されるため、各表示画素5は配線8により分離されて配置される。なお、表示領域2の全面にわたり、ひとつの四角形又は複数の短冊形状からなる陰極18が有機EL素子6上に形成されているが、図2においては表示を省略している。更に陰極18は、表示領域2内部又はその外周の一部において、表示基板1外部の電源と電気的に接続されている。
図3は、本実施形態に係る有機EL素子を有するアクティブマトリックス有機EL表示装置の表示画素の断面概略図である。なお、図3に示す断面は図2のA−A’線において切断した図であり、画素回路7における断面はTFT17の一部を通過するものとした場合の断面である。
図3を参照して、本実施形態に係る有機EL素子の構成について説明する。ガラス基板9上には画素回路7の領域においてはTFT10が形成されている。ガラス基板9上及びTFT10上には酸化シリコンからなる層間絶縁膜11が形成されている。層間絶縁膜11はCVD法により形成され、厚さは400nm程度である。有機EL素子6形成領域の層間絶縁膜11上には厚さ1μm程度の窒化シリコン(SiNx)層からなる高屈折率層12が形成されている。高屈折率層12上面には光の進行方向を変化させる光学要素となる回折格子13aが形成されている。回折格子13aは、ゾルゲル法により形成された透明なシリコン酸化膜層からなる。更に高屈折率層12の側面には厚さ500nmのアルミニウム層又はアルミニウム合金層からなる光反射部14を具備している。光反射部14の反射面は、表示基板1に対し垂直方向である。回折格子13a上には有機EL素子6を構成するITO等からなる透明電極層15が形成されている。透明電極層15の上には蒸着法又はインクジェット法等の周知の有機EL素子製造方法により形成された有機層16が形成されている。有機EL素子6形成領域以外の層間絶縁膜11上には、有機EL素子6及び画素回路7を取り囲むように配線8が配置されている。有機EL素子6形成領域以外の層間絶縁膜11上及び配線8上には透明なシリコン酸化膜層13が形成されている。このシリコン酸化膜層13は回折格子13aと同時にゾルゲル法により形成される。シリコン酸化膜層13上及び有機層16領域外の透明電極層15上には、陰極断線を防止するためのレジスト層17が形成されている。有機層16上及びレジスト層17上には、蒸着法などで形成された100nm厚程度のアルミニウム又はアルミニウム合金からなる陰極18が形成されている。
図4の拡大図を用いて本実施形態に係る有機EL素子の構成について更に詳述する。図4は、本実施形態に係る有機EL素子断面の一部の拡大図で、図3のB部付近の拡大図である。図4に示すように、高屈折率層12側面には、厚さ500nm程度のアルミニウム又はアルミニウム合金スパッタ膜からなる光反射部14が配置されている。高屈折率層12上面外周部にはアルミニウム又はアルミニウム合金スパッタ膜が500nm程度せり出ている。また、高屈折率層12上面にはピッチ320nmで深さ250nmの溝からなる回折格子13aが形成されている。回折格子13aの格子溝及び高屈折率層12上を含めて、表示基板1全体には、ゾルゲル法等の塗布乾燥焼成によりシリコン酸化膜層13が形成されている。シリコン酸化膜層13の膜厚は、回折格子13a上で50nm、高屈折率層12が形成されている領域以外の表示基板1上では最大800nmとなる。シリコン酸化膜層13の膜厚制御に関しては後述する。透明なシリコン酸化膜層13からなる回折格子13a上には、透明電極層15、有機層16及び陰極18からなる有機EL素子6が形成されている。
次に、本実施形態に係る有機EL素子の動作について説明する。有機層16は陰極及び陽極から電子及び正孔を各々供給されて発光する。発光された光のうち陰極18に入射した光は陰極18で反射され、光反射部14に入射した光は光反射部14で反射される。有機層16から発光された光、陰極18で反射された光及び光反射部14で反射された光で透明電極15に入射した光の多くは透明電極15を透過し、回折格子13aに入射する。回折格子13aに入射した光は回折格子13aを透過するか回折格子13aで反射される。回折格子13aで反射された光は回折格子13aによる干渉効果により入射角よりも小さい反射角で反射するので、陰極18により反射されて再度回折格子13aに入射する際には入射角は前回よりも小さくなっており回折格子13aを透過する割合が増える。再度回折格子13aで反射されても更に反射角は小さくなっているので、陰極18で反射されて再度回折格子13aに入射した場合にはほとんどの光は回折格子13aを透過することとなる。回折格子13aを透過した光の多くは高屈折率層12、層間絶縁膜11、基板9を透過して基板1の外に出射される。高屈折率層12と層間絶縁膜11の境界面、層間絶縁膜11と基板9の境界面及び基板9と空気との境界面で反射された光も回折格子13aと陰極18との間での反射を繰り返すことで、最終的には基板9から外に出射される。出射方向は図3及び図4において下向きとなる。
次に、本実施形態に係る有機EL素子の効果について説明する。図4に示すように、発光する有機層と接する部分の透明電極層15及び回折格子13aの水平方向には光反射部14が配置されている。また、光反射部14の反射面は光の出射方向と平行方向である。従って、有機層16において画素周辺領域から発光される光であっても光反射部14に反射されることにより回折格子の干渉効果を受けることができるので、画素周辺領域から発光される光であっても、画素中心領域から発光される光と同様の干渉効果を回折格子13aから受けることができる。これにより、画素周辺領域から発光される光で、基板面に対する出射角が大きい光であっても効率的に基板面に対する入射角を小さくすることができる。これにより、画素周辺領域から発光される光であっても、画素中心領域から発光される光と同様の割合で外部に取り出すことができ、有機EL素子における光の外部取出効率は向上する。その結果、有機EL表示装置の電流輝度効率は向上し、例えば高精細画素からなる有機EL表示装置においても、高い電流輝度効率を実現し低消費電力の表示装置を提供することができる。
なお、光反射部14の反射面は直方体形状の高屈折率層12の側面に表示基板1に対し垂直方向に設けられており、対向する光反射部14の反射面は平行である。このため、有機層16内のいかなる点からみても回折格子13aは無限遠まで存在していることになる。この効果を確実にもたらすためには、光反射部14は、高屈折率層12の側面のみではなく、少なくとも有機EL素子6の発光面、すなわち有機層16と同一平面高さまで配置されていることが好ましい。また、有機層16から発せられた光がなるべく多く高屈折率層12に入射することで、光の外部取出効率を高めることができるので、高屈折率層12の領域の面積を有機層16の領域の面積よりも大きく設け、高屈折率層12が有機層16の下部を全て覆うように形成することが好ましい。
また、回折格子13aは1次元及び2次元のいずれの構造でもよい。更に、光の進行方向を変化させる構造であれば、どのような光学要素でもよい。回折格子13aが1次元構造の場合は光反射部14は高屈折率層12の側面の全面に設けなくても、回折格子13aにより光が回折する方向と垂直な向きに対向するように2面を設けるのみでも前述の効果がある程度得られる。なお、本実施形態では光の進行方向を変化させる光学要素を高屈折率層12に設けているが、光の進行方向を変化させる光学要素は高屈折率層とは別に設けて配置してもよい。
次に、本実施形態に係る有機EL素子を有するアクティブマトリックス有機EL表示装置の製法について説明する。本実施形態に係る有機EL素子を有するアクティブマトリックス有機EL表示装置の製造工程はTFTの回路製造工程及び有機EL素子形成工程に分けられる。
TFTの回路製造工程は、周知の工程によればよい。以下ではTFT形成工程以降の工程である有機EL素子形成工程について説明する。
TFT形成後、CVD法による窒化シリコン層形成とリソグラフィ技術及びドライエッチング技術を用いて高屈折率層12を形成する。その後、スパッタ法によりアルミニウム層又はアルミニウム合金層を形成し、リソグラフィ技術及びドライエッチング技術を用いて光反射部14を形成する。光反射部14の形成と同時に、TFT10に電気信号及び電力を供給する配線8を形成することができる。次に、レーザ光干渉、位相制御マスクその他のリソグラフィ技術及びドライエッチング技術を用いて回折格子13aの溝を形成する。そして、ゾルゲル法等の塗布乾燥焼成法により表示基板全体にシリコン酸化膜層13を形成する。シリコン酸化膜層13は高屈折率層12上部においては薄く、その他の領域では厚く形成する。高屈折率層12は1μm程度の高さをもつ直方体形状を有しているため、余分なゾルゲル材料は、高屈折率層12が存在しない領域が液溜りの役目を果たすこととなる。ゾルゲルの組成、塗布条件、及び焼成条件を制御することにより回折格子形成領域のシリコン酸化膜層13の厚みを制御することができる。
直方体形状の高屈折率層12の上面の位置がTFTを形成するゲート電極の上面及び基板上を縦横に延びる配線8の上面よりも低くなる場合には、高屈折率層12の上面に形成する回折格子13aのゾルゲル膜厚の制御ができず、TFTを有する表示基板1上で回折格子を形成することができなくなる。
ITOなどの透過性導電体をスパッタ法により成膜し、リソグラフィ技術及びドライエッチング技術を用いて透明電極層12を形成する。次に感光性レジストをリソグラフィ技術により所定領域に形成後、200℃の窒素雰囲気において加熱することにより、前記感光性レジストをリフローし、レジスト層17を形成する。
この後、周知の有機EL素子形成方法である蒸着法又はインクジェット法により有機層16を形成し、陰極18を蒸着法により形成することにより、本実施形態に係る有機EL素子が得られる。
有機EL素子6の構造としては、透明電極(陽極)、正孔輸送層、発光層、陰極を順次具備するもの、又は透明電極(陽極)/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極からなる構造、透明電極(陽極)/発光層/電子輸送層/陰極からなる構造等のものでも、本発明は適用可能である。また、本発明に用いる有機EL素子のタイプとしては、低分子タイプ、高分子タイプの両方が利用できる。
正孔輸送材料としては種々のものを用いることができる。具体的には、ビス(ジ(p−トリル)アミノフェニル)−1,1−シクロヘキサン、N,N’−ジフェニル−N,N’―ビス(3−メチルフェニル)−1,1’―ビフェニル−4,4’―ジアミン、N,N’−ジフェニル−N−N−ビス(1−ナフチル)−1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン等のトリフェニルジアミン類、及びスターバースト型分子等が挙げられる。
電子輸送材料も種々のものを用いることができる。具体的には、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ビス{2−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール}−m−フェニレン等のオキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、キノリノール系の金属錯体が挙げられる。
発光材料としては、例えば、トリス(8−キノリノール)アルミニウム錯体(Alq3)、ビスジフェニルビニルビフェニル(BDPVBi)、1,3−ビス(p−t−ブチルフェニル−1,3,4−オキサジアゾールイル)フェニル(OXD−7)、N,N’−ビス(2,5−ジ−t−ブチルフェニル)ペリレンテトラカルボン酸ジイミド(BPPC)、1,4−ビス(p−トリル−p−メチルスチリルフェニル)ナフタレン等がある。
電荷輸送材料としては、蛍光材料をドープした層を発光材料として用いることもできる。例えば、Alq3等のキノリノール金属錯体に4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM)、2,3−キナクリドン等のキナクリドン誘導体、3−(2’−ベンゾチアゾール)−7−ジエチルアミノクマリン等のクマリン誘導体をドープした層、又は電子輸送材料ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリン)−4−フェニルフェノール−アルミニウム錯体にペリレン等の縮合多環芳香族をドープした層、又は正孔輸送材料4,4’−ビス(m−トリルフェニルアミノ)ビフェニル(TPD)にルブレン等をドープした層を用いることができる。
陽極は、正孔を正孔輸送層に注入する役割を担うものであり、4.5eV以上の仕事関数を有することが好ましい。陽極材料の具体例としては、酸化インジウム錫合金(ITO)、酸化錫(NESA)、金、銀、白金、銅等が挙げられるが、特にITOが有効である。一方、陰極としては、電子輸送帯又は発光層に電子を注入する役割を担うものであり、仕事関数の小さい材料が好ましい。陰極材料は特に限定されないが、具体的にはインジウム、アルミニウム、マグネシウム、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、アルミニウム−リチウム合金、アルミニウム−スカンジウム−リチウム合金、マグネシウム−銀合金等を使用できる。
本発明の実施形態に係る有機EL素子を有するアクティブマトリックス有機EL表示装置のブロック概略図である。 本実施形態に係る有機EL素子を有するアクティブマトリックス有機EL表示装置の表示画素5の概略図である。 本実施形態に係る有機EL素子を有するアクティブマトリックス有機EL表示装置の表示画素の図2のA−A’線による断面概略図である。 本実施形態に係る有機EL素子断面の一部の拡大図で、図3のB部付近の拡大図である。
符号の説明
1:表示基板
2:表示領域
3:ロウドライバ
4:カラムドライバ
5:表示画素
6:有機EL素子
7:画素回路
8:配線
9:ガラス基板
10:TFT
11:層間絶縁膜
12:高屈折率層
13:シリコン酸化膜層
13a:回折格子
14:光反射部
15:透明電極層
16:有機層
17:レジスト層
18:陰極

Claims (12)

  1. 光透明性基板上に形成された高屈折率層と、前記高屈折率層の側面に形成された光反射部と、前記高屈折率層の上方に形成された透明性電極と、前記透明性電極の上方に形成された発光する有機層と、前記有機層の上方に形成された電極とを有し、前記高屈折率層は光の進行方向を変化させる光学要素を有することを特徴とする有機EL素子。
  2. 前記光反射部は、前記光透明性基板と直交する光反射面を有することを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
  3. 前記光反射部は、少なくとも前記有機層の高さまで形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機EL素子。
  4. 前記光反射部は、少なくともその一部に対向するように設けられている面を有することを特徴とする請求項1乃至3に記載の有機EL素子。
  5. 前記対向するように設けられている面は互いに平行であることを特徴とする請求項4に記載の有機EL素子。
  6. 前記光反射部は、アルミニウム又はアルミニウム合金で形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  7. 前記高屈折率層の領域の面積は、前記有機層が配置されている領域の面積よりも大きく、前記高屈折率層が前記有機層の領域の下部を全て含むように形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  8. 前記高屈折率層は、窒化シリコンで形成されていることを特徴とする請求項7に記載の有機EL素子。
  9. 前記光学要素は、前記高屈折率層の最上部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  10. 前記光学要素は、回折格子であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  11. 光透明性基板上に形成された高屈折率層と、前記高屈折率層の側面に形成された光反射部と、前記高屈折率層の上方に形成された光の進行方向を変化させる光学要素と、前記光学要素の上方に形成された透明性電極と、前記透明性電極の上方に形成された発光する有機層と、前記有機層の上方に形成された電極とを有することを特徴とする有機EL素子。
  12. 光透明性基板上に形成された高屈折率層と、前記高屈折率層の側面に形成された光反射部と、前記高屈折率層の上方に形成された透明性電極と、前記透明性電極の上方に形成された発光する有機層と、前記有機層の上方に形成された電極とを有し、前記高屈折率層は光の進行方向を変化させる光学要素を有する有機EL素子と、
    前記光透明性基板上に形成された互いに直交する方向に延在する複数の配線と、
    前記複数の配線の各交点近傍に設けられた薄膜トランジスタとを有し、
    前記有機EL素子は前記複数の配線で囲まれた夫々の領域に配置され、前記高屈折率層の上面は前記配線の上面及び前記薄膜トランジスタの上面よりも位置が上であることを特徴とする有機EL表示装置。
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