JP2005267717A - ヘッド支持装置とその組立調整方法、およびそれを備えたディスク装置 - Google Patents

ヘッド支持装置とその組立調整方法、およびそれを備えたディスク装置 Download PDF

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Abstract

【課題】非常に簡単な構成で、クラッシュストップへの当接時にヘッド支持装置の押圧力の変化に対応したクラッシュストップの緩衝材の変形量を非常に小さく抑え、セルフサーボライティングにおける初期書き込み時のサーボ基準信号の精度を向上させることができるヘッド支持装置を提供する。
【解決手段】筐体9に植設された2個のクラッシュストップ7または8にそれぞれ当接して回動範囲を規制する回動規制部材としてのコイルアーム19の両側面のうち磁気ディスク3の中心側への回動を規制するクラッシュストップ7に当接する側の側面を、クラッシュストップに当接した状態において、コイルアーム19の側面に当接するクラッシュストップ7の側面形状と合同な形状として、回動規制部材であるコイルアーム19とクラッシュストップ7の当接部分が面接触するように構成したヘッド支持装置5である。
【選択図】図1

Description

本発明は、浮上型の磁気ヘッドを有するディスク装置に用いられるヘッド支持装置に関するもので、特に、セルフサーボライティング時にヘッド支持装置をクラッシュストップに押圧して正確な初期書き込みをするために有効な構成を有するヘッド支持装置とその組立調整方法、およびそれを備えたディスク装置に関する。
以下、従来の浮上型の磁気ヘッドを有するディスク装置のヘッド支持機構の一例として、ハードディスク装置等の磁気ディスク装置におけるヘッド支持装置について、図面を用いて説明する。図30は従来の磁気ディスク装置の概略構成を示す平面図である。
図30において、ヘッド支持装置301は、比較的剛性の低いサスペンション(ヘッド支持アームとも言う)302、板ばね部303および比較的剛性の高い支持アーム(ベースアームとも言う)304からなり、サスペンション302の一端の下面には信号変換素子である磁気ヘッド(図示せず)を搭載したヘッドスライダ305が設けられている。
また、磁気ディスク306はスピンドルモータ307によって回転するように構成されており、磁気ディスク装置の記録再生時には、磁気ディスク306の回転に伴って発生する空気流によるヘッドスライダ305が受ける浮揚力と、ヘッドスライダ305を磁気ディスク306側へ付勢するヘッド支持装置301の板ばね部303による付勢力(ロード荷重)との釣り合い関係から、ヘッドスライダ305、即ちヘッドスライダ305に搭載された磁気ヘッドは磁気ディスク306から一定量浮上するように構成されている。
ヘッド支持装置301は、磁気ディスク装置300の記録または再生時には、支持アーム304に設けられた揺動手段であるボイスコイル308によって、回動軸309を中心として回動させられ、ヘッドスライダ305に搭載された磁気ヘッドが磁気ディスク306の希望するトラックに対して位置決めされて、記録または再生を行うように構成されている。そして、磁気ディスク装置の停止時には、ヘッド支持装置301が回動軸309を中心にして回動し、磁気ディスク306の外側に移動する。この時、磁気ディスク306の外側には、ヘッド保持部310が設けられており、サスペンション302の先端に形成されたガイド部302aがヘッド保持部310に形成されたテーパ部310a上に乗り上げることにより、サスペンション302に支持されたヘッドスライダ305(および磁気ヘッド)と磁気ディスク306との吸着を防ぐ構成になっている。
また、磁気ディスク装置の動作中に、ボイスコイル308とそれに対向して設けられた永久磁石(図示せず)によって構成されるボイスコイルモータが暴走したり、過激な振動または衝撃等を受けたりしたことによって、ヘッド支持装置301がロード方向、アンロード方向に過度に揺動しようとした時に、ヘッド支持装置301、スピンドルモータ307や磁気ディスク装置の他の部位に損傷を与えるようなことがないように、ヘッド支持装置301の過度の揺動を強制的に停止させ、ヘッド支持装置301がスピンドルモータ307や磁気ディスク装置の他の部位に衝突することを防止する必要がある。したがって、図30に示すように、支持アーム304のコイルアーム部(コイルホルダとも言う)304aがクラッシュストップ311またはクラッシュストップ312に当接するように、クラッシュストップ311およびクラッシュストップ312がヘッド支持装置301のロード方向とアンロード方向の両方向に対応して配設される。
ボイスコイルモータの暴走や外部からの過激な振動または衝撃等を受けた時、ヘッド支持装置301は2箇所設けたクラッシュストップ311またはクラッシュストップ312のどちらかに高速で衝突することになり、ヘッド支持装置301に大きな衝撃を与えることになる。したがって、このようなヘッド支持装置301に対する大きな衝撃を和らげるために、クラッシュストップ311およびクラッシュストップ312は金属または樹脂等の剛体で形成されたポスト311aおよびポスト312aにゴムパッドまたはゴムライニング等の衝撃緩衝材311bおよび衝撃緩衝材312bをヘッド支持装置301のコイルアーム部304aの側面が当接する部分にそれぞれ設けた構成となっている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
また、このような従来の磁気ディスク装置では、ボイスコイルモータの暴走や外部からの過激な振動または衝撃等に伴うヘッド支持装置の過度の回動によるヘッド支持装置301のクラッシュストップ311またはクラッシュストップ312への衝突時のヘッド支持装置301に対する大きな衝撃を和らげるために、クラッシュストップは金属ポストにゴムライニング等の緩衝効果を持たせる必要がある。さらに、大きな緩衝効果を得るためには、緩衝材のゴムの厚さを大きくするかまたは硬度を下げるか等の方法を用いることが必要であり、ヘッド支持装置がクラッシュストップに当接した時には、クラッシュストップのゴムライニング等の緩衝材にはヘッド支持装置から受ける押圧力に応じて大きく変形するような構成となっている。
一方、このような従来の磁気ディスク装置の組立時、周知のように、サーボ基準パターンが形成されたマスタディスクから磁気転写等の方法によりサーボ基準信号が転写されたディスク(磁気ディスク)を磁気ディスク装置に組み込み、ヘッド支持装置をクラッシュストップに押し当て、サーボ基準信号をセルフサーボライティング(自己サーボ書き込み)することによって、操作者が磁気ディスク装置を使用する時のランダムアクセスシーク動作における磁気ヘッドの位置決めをするためのサーボ基準信号をディスクに形成する方法が活用されている。即ち、ヘッド支持装置のボイスコイルモータに電流を供給してクラッシュストップを一定の押圧力で押圧しながらディスクに形成されている転写されたサーボ基準信号を読み取り、磁気ディスク装置に装着されたディスクの偏心量を検知した後、ヘッド支持装置をクラッシュストップに一定の押圧力で押圧した状態のままで偏心量に応じた補正を加えて偏心のないサーボ基準信号をトラック上に書き込み(サーボ基準信号の初期書き込み)、次にボイスコイルモータによりヘッド支持装置の位置を微小に(1トラックピッチ相当分)変化させて、次のトラック上にサーボ基準信号を形成し、それを繰り返して同心円状のトラックにサーボ基準信号をそれぞれ記録して、磁気ディスク上にサーボ基準信号パターンを形成することが行われる。
特開2002−260356号公報(第3頁、第4頁、第8図) 特許第2634367号公報(第2頁、第4図) 特許第2944360号公報(第2頁および第4図、第3頁および第1図) 特開平5−302027号公報(第2頁、第3図)
このような従来の磁気ディスク装置においては、セルフサーボライティングの動作における初期書き込み時、ボイスコイルモータに電流を供給してクラッシュストップを一定の押圧力で押圧し、ヘッド支持装置に搭載された磁気ヘッドを一定の位置に保持してサーボ基準信号を書き込むことが必要である。しかしながら、ボイスコイルモータへの供給電流または他の何らかの要因でヘッド支持装置が微動しようとした場合、衝撃に対する大きな緩衝効果を有したクラッシュストップを用いている時には、ヘッド支持装置を微動させようとする力に対して、クラッシュストップの緩衝材の変位(変形量)は大きくなり、ヘッド支持装置に搭載された磁気ヘッドの位置が磁気ディスクの半径方向に僅少ではあるが移動することになる。したがって、サーボ基準信号の初期書き込み時の磁気ディスク装置に装着された磁気ディスクの偏心量検知に誤差が生じ、正確な偏心量を検知することができず、また、サーボ基準信号の書き込み時における磁気ヘッドのディスク半径方向の僅少な移動によって、書き込まれたサーボ基準信号の周期が一定せず、セルフサーボライティングされたサーボ基準信号の精度が低下することになり、解決すべき課題となっていた。
本発明は、上記の課題を解決し、非常に簡単な構成で、高い耐衝撃性能を保持したまま、クラッシュストップへの当接時におけるクラッシュストップに対するヘッド支持装置の押圧力の変化に対応したクラッシュストップの緩衝材の変位(変形量)を非常に小さく抑えて、ディスクへのセルフサーボライティングにおける初期書き込み時のサーボ基準信号の精度を向上させることができるヘッド支持装置を提供し、また、それらを備えたディスク装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明のヘッド支持装置は、スピンドルモータに連結されて回転自在に回転する記録媒体の半径方向に回動し、記録媒体に情報を記録または記録媒体に記録された情報を読み取るためのヘッド支持装置において、ヘッド支持アームとヘッド支持アームの一方の端部側に記録媒体に情報を記録または再生する信号変換素子を搭載したヘッドスライダが配設されたヘッド支持アームユニットと、ヘッド支持アームユニットを筐体に植設された回動軸の周りに記録媒体の半径方向に回動させるための揺動手段と、ヘッドスライダを記録媒体に接近する方向に付勢力を付与するように設けられた弾性手段と、筐体に配設されたクラッシュストップに当接して、回動軸の周りの回動範囲を規制するための回動規制部材とからなり、クラッシュストップに当接する回動規制部材はヘッド支持アームとともに、筐体に植設された回動軸の周りに記録媒体の半径方向に回動自在に回動する構成を有し、記録媒体の回転中心側方向または外周側方向のうち少なくともいずれか一方の方向への回動を規制するためのクラッシュストップに当接する回動規制部材において、クラッシュストップに当接する部分の側面形状がクラッシュストップにおける回動規制部材に当接する部分の側面形状に合同な側面形状とすることによって、クラッシュストップとの当接時に回動規制部材がクラッシュストップと面接触して均一な押圧力で当接するようにした構成を有している。また、記録媒体の回転中心側方向または外周側方向のうち少なくともいずれか一方の方向の回動を規制するためのクラッシュストップに当接する回動規制部材における当接部分の側面形状が平面であるようにした構成を有し、さらに、当接部分の側面形状である平面が、回動軸の中心軸を含む平面であるようにした構成を有している。そして、ヘッドスライダが配設され、かつ、弾性手段を有するサスペンションアームとキャリッジアームからなるヘッド支持アームと、コイルアームと揺動手段からなるコイルアームユニットとでアクチュエータアームを構成し、アクチュエータアームを構成するコイルアームを、クラッシュストップに当接して、回動軸の周りの回動範囲を規制するための回動規制部材とするようにした構成を有し、さらに、キャリッジアームとコイルアームが一体に形成されるようにした構成を有している。
これらの構成によって、クラッシュストップとヘッド支持装置が面接触して当接するため、ヘッド支持装置のクラッシュストップへの押圧力の変化に対して、クラッシュストップの緩衝材の変形がほとんど生じることがなく、したがって、磁気ディスクへのセルフサーボライティングにおけるサーボ基準信号の初期書き込み時において、ヘッド支持装置のクラッシュストップに当接させる押圧力が何らかの要因で変化したとしても、ヘッド支持装置のヘッドスライダに搭載された磁気ヘッドの位置はほとんど変化することがなく、サーボ基準信号の初期書き込みの精度を向上させることができるとともに、ヘッド支持装置の過度な揺動に対しても有効な緩衝効果を発揮させることができる。
また、本発明のヘッド支持装置は、ヘッドスライダが配設され、かつ、弾性手段を有するサスペンションアームとキャリッジアームからなるヘッド支持アームと、コイルアームと揺動手段からなるコイルアームユニットとでアクチュエータアームを構成し、2個の突出部を有する回動規制部材をアクチュエータアームとともに回動するように固着し、クラッシュストップに当接させることによって、回動軸の周りの回動範囲を規制するようにした構成を有している。また、回動規制部材の2個の突出部が、筐体に配設された2個のクラッシュストップの間に挟まれるように配設した構成、または、回動規制部材の2個の突出部が、筐体に配設された1個のクラッシュストップを挟むように配設した構成を有している。さらに、キャリッジアームとコイルアームが一体に形成されるようにした構成を有している。
これらの構成によって、記録媒体の回転中心側方向または外周側方向のうち、セルフサーボライティングにおけるサーボ基準信号の初期書き込み時に当接するクラッシュストップの側面とヘッド支持装置の回動規制部材の側面が面接触して当接するため、ヘッド支持装置のクラッシュストップへの押圧力の変化に対して、クラッシュストップの緩衝材の変形がほとんど生じることがなく、したがって、磁気ディスクへのセルフサーボライティングにおけるサーボ基準信号の初期書き込み時において、ヘッド支持装置のクラッシュストップに当接させる押圧力が何らかの要因で変化したとしても、ヘッド支持装置のヘッドスライダに搭載された磁気ヘッドの位置はほとんど変化することがなく、サーボ基準信号の初期書き込みの精度を向上させることができるとともに、ヘッド支持装置の過度な揺動に対しても有効な緩衝効果を発揮させることができる。
また、本発明のヘッド支持装置は、ヘッド支持アームユニットと、コイルアームと揺動手段からなるコイルアームユニットとで構成されるアクチュエータサブユニットと、一対のピボットを有するピボット軸受と、筐体に植設された回動軸の周りに記録媒体の半径方向に回動可能で、かつ、フランジ部とねじ部を有する軸受部と、2個の突出部を有する回動規制部材とからなり、ヘッド支持アームユニットは、回動軸の軸心に垂直な平面上にあり、かつ、ヘッド支持アームユニットの長手方向の中心線に直交する線の周りに記録媒体の表面に垂直な方向に回動する構成を有し、回動規制部材は、記録媒体の表面に垂直な方向には回動しない構成とし、回動規制部材の2個の突出部をクラッシュストップに当接させることによって、回動軸の周りの回動範囲を規制するようにした構成を有している。そして、弾性手段が、ピボット軸受とアクチュエータサブユニットとの間に設けられ、かつ、板ばねであるようにした構成を有している。さらに、ヘッド支持アームユニットを構成するヘッド支持アームと、コイルアームユニットを構成するコイルアームが一体に形成されたアクチュエータサブユニットであるようにした構成を有している。
これらの構成によって、アクチュエータサブユニットと弾性手段である板ばねとをそれぞれ独立して設定することができるため、アクチュエータサブユニットの剛性を高めるとともに、弾性手段によるヘッドスライダへの付勢力を任意に設定することができる。そのため、非常に耐衝撃性を高く、かつ、共振周波数を高くすることができるため、高い応答性を有し、高速アクセスが可能なヘッド支持装置を形成することができ、さらに、ボイスコイルモータが暴走したり、過激な振動または衝撃等を受けてヘッド支持装置がロード方向またはアンロード方向に過度に揺動しようとした時、ヘッド支持装置の回動規制部材の2個の突出部のうちいずれか一方の突出部がクラッシュストップに当接することになるため、記録媒体の表面に垂直な方向へのヘッド支持装置を構成するアクチュエータサブユニットの回動は可能であり、記録媒体の表面の面振れが存在したとしても、アクチュエータサブユニットの一端に設けられたヘッドスライダは記録媒体の回転に伴い記録媒体から微小な隙間を有して浮上することができ、記録媒体とヘッドスライダは接触または衝突することがなく、記録媒体とヘッドスライダに重大な損傷を与えるようなことがない。また、サーボ基準信号の初期書き込みの精度を向上させることができるとともに、ヘッド支持装置の過度な揺動に対しても有効な緩衝効果を発揮させることができ、非常に耐衝撃性が高く、信頼性の高い優れたヘッド支持装置を実現することができる。
また、本発明のヘッド支持装置は、ピボット軸受の一対のピボットとアクチュエータサブユニットとが当接するそれぞれの当接点を結ぶ線の周りにアクチュエータサブユニットが記録媒体の垂直方向に回動可能なようにした構成を有している。
この構成によって、簡易な構成でヘッド支持装置を記録媒体に垂直な方向に回動するための回動中心を正確に決めることができるため、より正確に信号変換素子の位置決め制御を可能にすることができるヘッド支持装置を実現することができる。
また、本発明のヘッド支持装置は、ピボット軸受の一対のピボットが、ヘッド支持アームの長手方向の中心線に対して対称的な位置に設けられた構成を有し、また、ピボット軸受の一対のピボットとアクチュエータサブユニットとが当接するそれぞれの当接点が、回動軸の軸心を通り、かつ、軸心に垂直な線上において、アクチュエータサブユニットに当接するように、ピボット軸受に一対のピボットを設けるようにした構成を有している。
これらの構成によって、ヘッド支持装置のアクチュエータサブユニットの幅方向および長手方向の重量バランスがよく、ヘッド支持装置の耐衝撃性を向上させるという効果を得ることができる。
また、本発明のヘッド支持装置は、回動規制部材に回動軸の軸心方向に複数個の折り曲げ部を有するようにした構成を有している。
この構成によって、ヘッドおよびボイスコイルとディスク装置に配設された電気回路とを繋ぐ信号配線のヘッド支持装置の回動に伴う屈曲運動による反力が、ヘッド支持装置の回動やロード荷重に悪影響をおよぼさないようにしたヘッド支持装置を実現することができる。
また、本発明のヘッド支持装置は、ヘッドスライダが配設され、かつ、弾性手段を有するサスペンションアームとキャリッジアームからなるヘッド支持アームと、コイルアームと揺動手段からなるコイルアームユニットとでアクチュエータアームを構成し、1個の突出部を有する回動規制部材をアクチュエータアームとともに回動するように固着し、筐体に植設された2個のクラッシュストップに当接させることによって、回動軸の周りの回動範囲を規制するようにした構成を有している。
この構成によって、セルフサーボライティングにおけるサーボ基準信号の初期書き込み時に当接するクラッシュストップの側面とヘッド支持装置の回動規制部材の側面が面接触して当接するため、磁気ディスクへのセルフサーボライティングにおけるサーボ基準信号の初期書き込み時において、ヘッド支持装置のクラッシュストップに当接させる押圧力が何らかの要因で変化したとしても、ヘッド支持装置のヘッドスライダに搭載された磁気ヘッドの位置はほとんど変化することがなく、サーボ基準信号の初期書き込みの精度を向上させることができるとともに、ヘッド支持装置の過度な揺動に対しても有効な緩衝効果を発揮させることができる。
また、本発明のヘッド支持装置は、ヘッド支持アームユニットと、コイルアームと揺動手段からなるコイルアームユニットとで構成されるアクチュエータサブユニットと、一対のピボットを有するピボット軸受と、筐体に植設された回動軸の周りに記録媒体の半径方向に回動可能で、かつ、フランジ部とねじ部を有する軸受部と、1個の突出部を有する回動規制部材とからなり、ヘッド支持アームユニットは、回動軸の軸心に垂直な平面上にあり、かつ、ヘッド支持アームユニットの長手方向の中心線に直交する線の周りに記録媒体の表面に垂直な方向に回動する構成を有し、回動規制部材は記録媒体の表面に垂直な方向には回動しない構成とし、回動規制部材の1個の突出部を筐体に植設された2個のクラッシュストップに当接させることによって、回動軸の周りの回動範囲を規制するようにした構成を有している。そして、回動規制部材の1個の突出部が、筐体に植設された2個のクラッシュストップの間に挟まれるように配設されたようにした構成を有している。
これらの構成によって、アクチュエータサブユニットの剛性を高めるとともに、弾性手段によるヘッドスライダへの付勢力を任意に設定することができるため、非常に耐衝撃性を高く、かつ、共振周波数を高くすることができ、高い応答性を有し、高速アクセスが可能なヘッド支持装置を形成することができ、さらに、ボイスコイルモータが暴走したり、過激な振動または衝撃等を受けてヘッド支持装置がロード方向またはアンロード方向に過度に揺動しようとした時、ヘッド支持装置の回動規制部材の1個の突出部が2個のクラッシュストップのいずれか一方に当接することになるため、記録媒体の表面に垂直な方向へのアクチュエータサブユニットの回動は可能であり、アクチュエータサブユニットの一端に設けられたヘッドスライダは記録媒体の回転に伴い記録媒体から微小な隙間を有して浮上することができ、記録媒体とヘッドスライダは接触または衝突することがなく、記録媒体とヘッドスライダに重大な損傷を与えるようなことがない。また、セルフサーボライティングにおけるサーボ基準信号の初期書き込み時に当接するクラッシュストップの側面とヘッド支持装置の回動規制部材の側面が面接触して当接するため、サーボ基準信号の初期書き込みの精度を向上させることができるとともに、ヘッド支持装置の過度な揺動に対しても有効な緩衝効果を発揮させることができ、非常に耐衝撃性が高く、信頼性の高い優れたヘッド支持装置を実現することができる。
また、本発明のヘッド支持装置は、回動規制部材の2個の突出部のうちいずれか一方の突出部と、アクチュエータアームに配設されたヘッドスライダとの位置関係が所定の位置関係を有するように調整するための調整手段を有するようにした構成を有し、または、回動規制部材の1個の突出部と、アクチュエータアームに配設されたヘッドスライダとの位置関係が所定の位置関係を有するように調整するための調整手段を有するようにした構成を有し、調整手段がアクチュエータアームを構成するヘッド支持アームに設けられた取付位置設定穴と、軸受部の周りに回動可能な回動規制部材と、筐体に植設された回動軸の周りにヘッド支持アームとともに回動するように回動規制部材を固定する固定手段とからなる構成を有し、さらに、筐体に対するヘッド支持アームの位置決めのために、筐体に設けられた位置決め基準穴とヘッド支持アームに設けられた取付位置設定穴に位置決め基準ピンを貫通させ、ヘッド支持アームに対する回動規制部材の突出部の位置関係を設定するために、回動規制部材の突出部を記録媒体の内周側(回転中心側)または外周側(回転中心側の反対側)への回動のいずれか一方の回動を規制するように筐体に取り付けられたクラッシュストップに当接させ、ヘッド支持アームと回動規制部材との位置関係を固定するための固定手段によって回動規制部材を固定し、位置決めする構成を有している。
これらの構成によって、ヘッド支持装置を構成する各部材の部品精度のばらつきおよび組立に伴うばらつき等によって生じるヘッド支持アームと回動規制部材との位置関係に対する製造ばらつきを吸収することができ、したがって、回動規制部材の突出部がクラッシュストップに当接した時のヘッド支持アームに搭載されたヘッドの記録媒体に対応する位置のばらつきを小さく抑えることができるため、記録媒体の記録可能領域を拡大することができ、ディスク装置としての記録容量の増大を図ることができるヘッド支持装置を実現することができる。
また、この目的を達成するために本発明のヘッド支持装置の組立調整方法は、取付位置設定穴が設けられたヘッド支持アームとヘッド支持アームの一方の端部側に記録媒体に情報を記録または再生する信号変換素子を搭載したヘッドスライダが配設されたヘッド支持アームユニットと、記録媒体の半径方向にヘッド支持アームユニットを回動させるための揺動手段と、筐体に植設されたクラッシュストップに当接して、回動軸の周りの回動範囲を規制するための回動規制部材とからなり、筐体に植設された回動軸の周りに回動自在に回動し、クラッシュストップに当接する回動規制部材はヘッド支持アームとともに回動軸の周りに記録媒体の半径方向に回動する構成を有するヘッド支持装置において、筐体に対するヘッド支持アームの位置決めのために、筐体に設けられた位置決め基準穴とヘッド支持アームに設けられた取付位置設定穴に位置決め基準ピンを貫通させる第1の工程と、ヘッド支持アームに対する位置関係を設定するために、回動規制部材の突出部が記録媒体の内周側(回転中心側)または外周側(回転中心側の反対側)への回動のいずれか一方の回動を規制するように筐体に取り付けられたクラッシュストップに当接させる第2の工程と、ヘッド支持アームと回動規制部材との位置関係を固定するための固定手段によって回動規制部材を固定する第3の工程とを有する調整工程によって、ヘッド支持アームユニットと回動規制部材が所定の位置関係を有するように位置決めされるようにした調整方法である。
この方法によって、ヘッド支持装置を構成する各部材の部品精度のばらつきおよび組立によるばらつき等によって生じるヘッド支持アームと回動規制部材との位置関係に対する製造ばらつきを吸収することができ、したがって、回動規制部材の当接部がクラッシュストップに当接した時のヘッド支持アームに搭載されたヘッドの記録媒体に対応する位置のばらつきを小さく抑えることができるため、記録媒体の記録可能領域を拡大することができ、ディスク装置の記録容量の増大を図ることができる。
また、この目的を達成するために本発明のディスク装置は、筐体に取り付けられたスピンドルモータに配設された記録媒体と、請求項1から請求項32のいずれか1項に記載のヘッド支持装置と、筐体に植設され、かつ、ヘッド支持装置を回動自在に記録媒体の半径方向に回動させる回動軸と、ヘッド支持装置の回動範囲を規制するための筐体に設けられたクラッシュストップとを備え、記録媒体の回転中心側方向または外周側方向への回動のうち、少なくともいずれか一方の回動を規制するヘッド支持装置の回動規制部材に対応するクラッシュストップの回動規制部材への当接部分において、クラッシュストップと回動規制部材が面接触するようにした構成を有し、クラッシュストップの回動規制部材への当接部が平面であるようにした構成であり、さらに、クラッシュストップの回動規制部材への当接部における平面の延長平面が筐体に植設された回動軸の軸心を含むようにした構成を有している。
これらの構成によって、セルフサーボライティングにおけるサーボ基準信号の初期書き込み時に当接するクラッシュストップの側面とヘッド支持装置の回動規制部材の側面が面接触して当接するため、サーボ基準信号の初期書き込みの精度を向上させることができるとともに、ヘッド支持装置の過度な揺動に対しても有効な緩衝効果を発揮させることができ、非常に耐衝撃性が高く、信頼性の高い優れたディスク装置を実現することができる。
また、本発明のディスク装置は、筐体に取り付けられたスピンドルモータに配設された記録媒体と、請求項1、請求項2、請求項3または請求項13のいずれか1項に記載のヘッド支持装置と、筐体に植設され、かつ、ヘッド支持装置を回動自在に記録媒体の半径方向に回動させる回動軸と、ヘッド支持装置の回動範囲を規制するための筐体に設けられた2個のクラッシュストップとを備え、記録媒体の回転中心側方向または外周側方向への回動のうち、少なくともいずれか一方の回動を規制するクラッシュストップが筐体に植設されたポストの周りに回動可能に構成され、かつ、ヘッド支持装置の回動規制部材に対応するクラッシュストップの回動規制部材への当接部分において、クラッシュストップと回動規制部材が面接触するようにした構成、または、筐体に取り付けられたスピンドルモータに配設された記録媒体と、請求項14に記載のヘッド支持装置と、筐体に植設され、かつ、ヘッド支持装置を回動自在に記録媒体の半径方向に回動させる回動軸と、ヘッド支持装置の回動範囲を規制するための筐体に設けられた1個のクラッシュストップとを備え、クラッシュストップが筐体に植設されたポストの周りに回動可能に構成され、かつ、記録媒体の回転中心側方向または外周側方向への回動のうち、少なくともいずれか一方の回動を規制するヘッド支持装置の回動規制部材に対応するクラッシュストップの回動規制部材への当接部分において、クラッシュストップと回動規制部材が面接触するようにした構成、または、筐体に取り付けられたスピンドルモータに配設された記録媒体と、請求項24に記載のヘッド支持装置と、筐体に植設され、かつ、ヘッド支持装置を回動自在に記録媒体の半径方向に回動させる回動軸と、ヘッド支持装置の回動範囲を規制するための筐体に設けられた2個のクラッシュストップとを備え、記録媒体の回転中心側方向または外周側方向への回動のうち、少なくともいずれか一方の回動を規制するクラッシュストップが筐体に植設されたポストの周りに回動可能に構成され、かつ、クラッシュストップの回動規制部材への当接部分において、クラッシュストップと回動規制部材が面接触するようにした構成を有している。
これらの構成によって、クラッシュストップおよび回動規制部材の部品精度、ポストおよび回動規制部材の組立精度等によるばらつきが生じたとしても、回動規制部材の当接面に沿うようにクラッシュストップが回動して、クラッシュストップの当接面と回動規制部材の当接面が面接触し、回動規制部材によってクラッシュストップを均一な押圧力で押圧することができ、したがって、セルフサーボライティングにおけるサーボ基準信号の初期書き込み時に当接するクラッシュストップの側面とヘッド支持装置の回動規制部材の側面が面接触して当接するため、サーボ基準信号の初期書き込みの精度を向上させることができるとともに、ヘッド支持装置の過度な揺動に対しても有効な緩衝効果を発揮させることができ、非常に耐衝撃性が高く、信頼性の高い優れたディスク装置を実現することができる。
本発明のヘッド支持装置は、一端側にヘッドを搭載したヘッドスライダが配設されたヘッド支持アームと、ヘッド支持アームを筐体に植設された回動軸の周りに回動するための揺動手段と、筐体に植設されたクラッシュストップに当接して、回動軸の周りの回動範囲を規制するための回動規制部材とからなる構成を有し、揺動手段を固着したコイルアームの回動軸の周りの回動方向の両側側面を回動規制部材として筐体に植設された2個のクラッシュストップに当接させて、ヘッド支持装置の過度の揺動に対する回動範囲を規制するようにした構成としたものであり、回動規制部材としてのコイルアームの両側面のうち記録媒体の中心側への回動を規制するクラッシュストップに当接する側の側面の回動軸軸心に垂直な平面による断面形状を、回動規制部材がクラッシュストップに当接した状態で、記録媒体の中心側への回動を規制するクラッシュストップの回動軸軸心に垂直な平面による断面形状と合同な形状として、回動規制部材とクラッシュストップの当接においてその当接部分が面接触するように構成したものである。さらに、本発明のヘッド支持装置は、ヘッド支持装置の回動範囲を規制するために、突出部を有する回動規制部材をヘッド支持アームとともに回動するように設けた構成とし、回動規制部材の両側面のうち記録媒体の中心側への回動を規制するクラッシュストップに当接する側の側面の回動軸軸心に垂直な平面による断面形状を、回動規制部材がクラッシュストップに当接した状態で、記録媒体の中心側への回動を規制するクラッシュストップの回動軸軸心に垂直な平面による断面形状と合同な形状として、回動規制部材とクラッシュストップの当接においてその当接部分が面接触するように構成したものである。
このようなヘッド支持装置構成とすることによって、ヘッド支持装置のクラッシュストップへの押圧力の変化に対して、クラッシュストップの緩衝材の変形がほとんど変化することがなく、記録媒体へのセルフサーボライティングにおけるサーボ基準信号の初期書き込み時において、ヘッド支持装置のヘッドスライダに搭載された磁気ヘッドの位置はほとんど変化することがなく、サーボ基準信号の初期書き込みの精度を向上させることができるとともに、ヘッド支持装置の過度な揺動に対しても有効な緩衝効果を発揮させることができるヘッド支持装置を実現することができる。そのようなヘッド支持装置を用いることによって、セルフサーボライティングにより精度の高いサーボ基準信号が書き込まれた記録媒体を有する信頼性の高いディスク装置を実現させることができる。
また、本発明のヘッド支持装置は、2個のピボットを有するピボット軸受と、一端にヘッドスライダが取り付けられ、他端に揺動手段であるボイスコイルとバランサが固着されたアクチュエータサブユニットとを、ピボット軸受の2個のピボットがアクチュエータサブユニットを構成するヘッド支持アームの上面に当接するように、かつ、ピボット軸受の2個のピボットとヘッド支持アームの上面とのそれぞれの当接点を結ぶ線を支点としてアクチュエータサブユニットのヘッドスライダ側を下方(記録媒体の表面側)に押し下げる応力が作用するようにして、ばね固定部材に固着された2段に折り曲げられた弾性手段である板ばね部で弾性的に接続して、アクチュエータアームを構成し、突出部を有する回動規制部材がアクチュエータアームとカラーとともに筐体に植設された回動軸の周りに回動するように、軸受部とナットによって挟持されたヘッド支持装置の構成を有し、回動規制部材の両側面のうち記録媒体の中心側への回動を規制するクラッシュストップに当接する側の側面の回動軸軸心に垂直な平面による断面形状を、回動規制部材がクラッシュストップに当接した状態で、記録媒体の中心側への回動を規制するクラッシュストップの回動軸軸心に垂直な平面による断面形状と合同な形状として、回動規制部材とクラッシュストップの当接においてその当接部分が面接触するように構成して、ヘッド支持装置の過度の揺動に対する回動範囲を規制するようにした構成としたものである。
このようなヘッド支持装置構成とすることによって、ロード荷重を付勢する弾性手段がヘッドスライダを搭載したアクチュエータサブユニットとは別個の部材で構成されているため、アクチュエータサブユニットを構成するヘッド支持アームを剛性の高い材料で形成することができ、さらに、ヘッドスライダに対するロード荷重を大きくすることができるため、動作中における外部からの振動または衝撃に対して高い耐衝撃性を有し、さらに、非常に高いアクセス速度を有する非常に優れたヘッド支持装置を実現することができる。
また、ボイスコイルモータが暴走したり、過激な振動または衝撃等を受け、ヘッド支持装置がロード方向またはアンロード方向に過度に揺動して、回動規制部材がクラッシュストップに当接してヘッド支持装置の過度の揺動を強制的に停止させた時に、アクチュエータサブユニットがピボット軸受の一対のピボットの当接点を支点として記録媒体の表面に垂直な方向に回動することができ、記録媒体の回転に伴う空気流によってヘッド支持アームに搭載されたヘッドスライダは浮上することができるため、記録媒体とヘッドスライダが接触または衝突することがなく、記録媒体とヘッドスライダに重大な損傷を与えることがなく、信頼性の高いヘッド支持装置を実現することができる。
また、ヘッド支持装置のクラッシュストップへの押圧力の変化に対して、クラッシュストップの緩衝材の変形がほとんど変化することがなく、記録媒体へのセルフサーボライティングにおけるサーボ基準信号の初期書き込み時において、ヘッド支持装置のヘッドスライダに搭載された磁気ヘッドの位置はほとんど変化することがなく、サーボ基準信号の初期書き込みの精度を向上させることができるとともに、ヘッド支持装置の過度な揺動に対しても有効な緩衝効果を発揮させることができるヘッド支持装置を実現することができる。そのようなヘッド支持装置を用いることによって、耐衝撃性が高く、非常に高いアクセス速度を有し、信頼性が高く、優れたディスク装置を実現させることができる。
また、本発明のヘッド支持装置は、ヘッド支持アームに搭載されたヘッドスライダと突出部を有する回動規制部材との位置関係が、所定の位置関係となるように組立調整された構成としたものである。
このようなヘッド支持装置構成とすることによって、ヘッド支持装置の記録媒体の中心側または中心側とは反対側への回動のうちいずれか一方の回動に対する回動規制部材の突出部とクラッシュストップとの当接時の停止位置精度が向上するとともに、停止位置のばらつきも抑えることができ、記録媒体の記録可能領域の増大を図ることができるヘッド支持装置を実現することができ、そのようなヘッド支持装置を用いることによって記録容量が増大したディスク装置を実現させることができる。
また、本発明のディスク装置は、記録媒体の回転中心側方向または外周側方向のうち少なくともいずれか一方の方向の回動を規制するためのクラッシュストップと、そのクラッシュストップに当接するヘッド支持装置の回動規制部材とを面接触させて当接するようにした構成としたものである。
このようなディスク装置構成とすることによって、ヘッド支持装置のクラッシュストップへの押圧力の変化に対して、クラッシュストップの緩衝材の変形が非常に小さく、記録媒体へのセルフサーボライティングにおけるサーボ基準信号の初期書き込み時において、ヘッド支持装置のヘッドスライダに搭載された磁気ヘッドの位置はほとんど変化することがなく、サーボ基準信号の初期書き込みの精度を向上させることができるとともに、ヘッド支持装置の過度な揺動に対しても有効な緩衝効果を発揮させることができ、耐衝撃性が高く、非常に高いアクセス速度を有し、信頼性が高く、優れたディスク装置を実現させることができる。
また、本発明のディスク装置は、記録媒体の回転中心側方向または外周側方向のうち少なくともいずれか一方の方向の回動を規制するためのクラッシュストップが筐体に植設されたポストの周りに回動可能なようにした構成としたものである。
このようなディスク装置構成とすることによって、回動規制部材がクラッシュストップに当接する時、回動規制部材のクラッシュストップへの当接面に沿うようにクラッシュストップが回動して、クラッシュストップの当接面と回動規制部材の当接面が面接触し、回動規制部材によってクラッシュストップが均一な押圧力で押圧されることになり、サーボ基準信号の初期書き込みの精度を向上させることができ、耐衝撃性が高く、非常に高いアクセス速度を有し、信頼性が高く、優れたディスク装置を実現させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。また、以下の説明においては、ディスク装置として磁気ディスク装置を例にとって説明する。
(実施の形態1)
図1〜図6は本発明の実施の形態1におけるヘッド支持装置およびそれを備えた磁気ディスク装置を説明するための図である。図1(a)は本発明の実施の形態1における磁気ディスク装置の主要部の構成を示す平面図、図1(b)は本発明の実施の形態1における磁気ディスク装置に備わるヘッド支持装置の概略構成を示す側面破断断面図、図2(a)は図1に示すヘッド支持装置がクラッシュストップに当接した時のクラッシュストップ周辺の部分拡大平面図、図2(b)は本発明の実施の形態1におけるヘッド支持装置がクラッシュストップに当接した時のクラッシュストップ周辺を示す部分拡大平面図、図2(c)は図2(a)のヘッド支持装置がクラッシュストップに当接した時のクラッシュストップ周辺の部分拡大平面図、図3(a)はクラッシュストップへの押圧力とクラッシュストップ緩衝材の変形量との関係を示すグラフ、図3(b)は比較例における円柱状クラッシュストップの断面形状のディメンジョンを示す図、図3(c)は四角柱状のクラッシュストップの断面形状のディメンジョンを示す図、図4(a)はクラッシュストップ形状の第2の例を示す平面図、図4(b)はクラッシュストップ形状の第3の例を示す平面図、図4(c)は本発明の実施の形態1の磁気ディスク装置におけるクラッシュストップを構成する他のポスト形状を示す平面図、図5(a)はクラッシュストップの回動範囲を規制するストッパ部とクラッシュストップ近傍を拡大して示す上面図、図5(b)は図5(a)におけるX−X断面図、図5(c)はストッパ部の設定位置を説明するための概念図、図6(a)はクラッシュストップの回動範囲を規制するストッパ部とクラッシュストップの構成の別の例を示す平面図、図6(b)はクラッシュストップの回動範囲を規制するストッパ部の他の例を示す平面図である。尚、図1においては、上蓋(上側筐体)を取り外し、ヨークを省略した状態で図示している。
図1において、スピンドルモータ1の回転中心軸2の周りに回転自在に配設された情報記録媒体である磁気ディスク3、磁気ディスク3に情報を記録または記録された情報を再生する信号変換素子である磁気ヘッド(図示せず)を有し、かつ、回動軸4の周りに回動可能に取り付けられたヘッド支持装置5、ヘッド支持装置5の待避位置に設けられた複数の斜面と複数の平面を有するランプブロック6、ヘッド支持装置5の回動範囲を規制するクラッシュストップ7および8などが筐体9の内部に収納され、磁気ディスク装置10を構成している。
ヘッド支持装置5は、ヘッド支持アーム11、コイルアームユニット12および軸受部13からなる。ヘッド支持アーム11はキャリッジアーム14と、このキャリッジアーム14に懸架されたサスペンションアーム15からなる。サスペンションアーム15はその一端側が小さな角度で折り曲げられ、弾性手段としての板ばね部15aとして作用し、また、サスペンションアーム15の折り曲げられた先端部にはタブ15bを有しており、ジンバル機構16を介して磁気ヘッドが搭載されたヘッドスライダ17が取り付けられ、ヘッド支持アームユニット18を構成している。また、コイルアーム19には揺動手段であるボイスコイル20が実装され、コイルアームユニット12を構成している。
ヘッド支持アーム11はボイスコイル20が実装されたコイルアームユニット12に固着され、アクチュエータアーム21を構成しており、アクチュエータアーム21がベアリング13aを内蔵した軸受部13に圧入またはかしめ等の周知の方法によって固着され、基板等の筐体9に植設された回動軸4の周りに回動自在に取り付けられ、磁気ヘッドを搭載したヘッドスライダ17が磁気ディスク3の半径方向に移動するように構成されている。尚、ヘッド支持アーム11を構成するキャリッジアーム14とコイルアームユニット12を構成するコイルアーム19は一体構造で形成してもよい。
また、筐体9にはヘッド支持装置5の回動範囲を規制するために、2個のクラッシュストップ7および8が固着されている。ボイスコイル20とそれに対向して設けられた永久磁石(図示せず)によって構成されるボイスコイルモータが暴走したり、過激な振動または衝撃等を受けてヘッド支持装置5がロード方向またはアンロード方向に過度に揺動しようとした時に、コイルアーム19の側面にクラッシュストップ7またはクラッシュストップ8が当接するように設けられ、即ち、コイルアーム19がクラッシュストップ7またはクラッシュストップ8によってヘッド支持装置5の回動を規制する回動規制部材となり、ヘッド支持装置5、磁気ディスク3や磁気ディスク装置の他の部位に損傷を与えるようなことがないように、ヘッド支持装置5の過度の揺動を強制的に停止させる。さらに、磁気ディスク3の内周側への揺動に対応するクラッシュストップ7については、セルフサーボライティングにおけるサーボ基準信号の初期書き込み時に、ヘッド支持装置5を一定の押圧力で当接させて、ヘッド支持装置5の位置決めをするために用いられる。
図2(a)は、図1に示したヘッド支持装置5がロード方向、即ち磁気ディスク3の内周側(回転中心側)へ回動した時、クラッシュストップ7に当接した状態におけるクラッシュストップ7近傍の部分拡大平面図である。図2(a)において、クラッシュストップ7はポスト7aとその周囲に配設された緩衝材7bとから構成され、その外形形状は回動軸4の軸心に垂直な平面による断面が略長方形形状となる略四角柱になっている。そして、ヘッド支持装置5の回動規制部材であってそのクラッシュストップ7に当接するコイルアーム19は、クラッシュストップ7との当接部分においてクラッシュストップ7の断面である略長方形形状の一辺に均一に当接するようなクラッシュストップ7の当接面と同じ形状の側面、この場合には回動軸4の軸心に垂直な平面でクラッシュストップ7を断面にした時、クラッシュストップ7とコイルアーム19の当接部分におけるクラッシュストップ7の当接部はクラッシュストップ7の略四角柱の一面に対応した直線を示すので、クラッシュストップ7に当接するコイルアーム19の当接面はクラッシュストップ7の略四角柱の一面に対応した直線と同じ直線を有した側面を有するように形成されて、当接部分が面接触するようになされている。尚、クラッシュストップ7のヘッド支持装置5に当接する平面はヘッド支持装置5の回動軸4の軸心に平行であることが望ましく、さらに、図2(b)に示すように、ヘッド支持装置5に当接するクラッシュストップ7の当接部の平面が回動軸4の軸心を含む平面に略一致している。換言すれば、クラッシュストップ7の当接部の平面の回動軸4側への延長平面が回動軸4の中心軸を含むように配設されていることが望ましい。したがって、この時のヘッド支持装置5がクラッシュストップ7に当接する面は、ヘッド支持装置5へのクラッシュストップ7の当接面と同じように、回動軸4の軸心に平行な平面で、さらには、回動軸4の軸心を含む平面であるように形成することが望ましい。また、クラッシュストップ7の形状は略四角柱に限ることはなく、クラッシュストップ7におけるヘッド支持装置5に当接する面は平面でも、または、図2(c)に一例として示すように、曲面でもよく、当接面において面接触するようにすればよい。また、他方のクラッシュストップ8の外形形状は必ずしも略四角柱の形状である必要はなく、周知のように断面が円形形状となる円柱形状等その他の形状であってもよい。
尚、コイルアーム19がクラッシュストップ7に当接した時のクラッシュストップ7の当接面となる緩衝材7bの側面形状に、クラッシュストップ7を構成するポスト7aの側面形状が相似して略一致していることが好ましい。クラッシュストップ7を構成するポスト7aと緩衝材7bをこのような側面形状とすることによって、コイルアーム19の押圧時に緩衝材7bは略均一な肉厚で形成された部分で押圧作用を受けることになるため、緩衝材7bにはより均一な押圧力が発生することになる。
クラッシュストップ7にヘッド支持装置5に備わるコイルアーム19が当接する時、クラッシュストップ7の側面に均一な力で押圧されるように面接触させてコイルアーム19を当接させることによって、コイルアーム19のクラッシュストップ7への押圧力は、コイルアーム19の当接部分における緩衝材7bの厚さと、クラッシュストップ7の略四辺形形状の断面の一辺の長さからなる面積を有する面によって受け止められるため、クラッシュストップ7の緩衝材7bの硬度が低くても、その変形は非常に小さく抑えられ、ほとんど0に近い数値とすることができる。このことを具体的に示すために、背景技術における図30に示されるような円柱状のクラッシュストップ311に対してヘッド支持装置301が当接した場合と、上述した略四角柱状のクラッシュストップ7に対するヘッド支持装置5の当接の場合において、ヘッド支持装置が当接するそれぞれの緩衝材の厚さを同じ厚さとして両者を比較した時のクラッシュストップ311またはクラッシュストップ7のそれぞれの緩衝材311bまたは緩衝材7bのそれぞれの変形量の比較結果を図3(a)に示す。この時、ヘッド支持装置の回動軸軸心に垂直な平面で断面にしたそれぞれのクラッシュストップ311およびクラッシュストップ7の断面におけるそれぞれのディメンジョンを図3(b)および図3(c)にそれぞれ示す。図3より、明らかに従来のクラッシュストップ311よりも上述の本発明の実施の形態1におけるクラッシュストップ7の方がその変形量は非常に小さく、本発明の実施の形態1におけるクラッシュストップ7の緩衝材7bの変形量は従来のクラッシュストップ311の緩衝材311bに対する変形量の約1/10の変形量となり、面接触させた方が有効であるということを示している。
したがって、磁気ディスク3へのセルフサーボライティングにおけるサーボ基準信号の初期書き込み時において、コイルアーム19のクラッシュストップ7への押圧力が何らかの要因によって変動したとしても、クラッシュストップ7を構成する緩衝材7bの変形の変化は非常に小さく抑えられ、ヘッド支持装置5のヘッドスライダ17に搭載された磁気ヘッドの位置はほとんど変化することなく保持され、サーボ基準信号の初期書き込みの精度を向上させることができるとともに、ヘッド支持装置5の過度な揺動に対しても有効な緩衝効果を発揮させることができる。
尚、図1(a)および図2(a)、(b)において、クラッシュストップ7は、略長方形形状の回動軸軸心に垂直な平面による断面形状を有するポスト7aと略長方形形状の緩衝材7bで構成されているように示したが、何らこれに限ることはなく、図4(a)または図4(b)に示すように、外形形状がそれぞれ略三角形形状のポスト41aと緩衝材41bまたはそれぞれ略半円形形状のポスト42aと緩衝材42b等で構成してもよく、緩衝材外形形状の回動軸4の軸心に垂直な断面形状において外形形状の一部に直線を有する形状、即ちヘッド支持装置5のコイルアーム19に当接する部分が平面であるような形状が望ましい。また、図2(c)に示すように、コイルアームとクラッシュストップの緩衝材との当接が均一な力で押圧されて当接するような他の形状、例えば、円弧状形状等のようなクラッシュストップ7の外形形状の場合には、クラッシュストップ7の当接面に対向するコイルアーム19の側面形状はコイルアーム19に対向するクラッシュストップ7の面形状と同じような形状で形成され、クラッシュストップ7との当接時に均一な押圧力で当接するように形成されることが必要である。また、クラッシュストップに当接する部分におけるコイルアームに対向するクラッシュストップの面形状に合同な面形状を有するコイルアームの側面は、コイルアームに対向するクラッシュストップの全対向面に当接する形状に限ることはなく、一部の対向面に当接するように形成されていてもよく、その当接部分が面積を有する平面を形成するような外形形状を有する形状であればよい。
また、クラッシュストップ7を構成するポストの断面形状を略長方形形状、略三角形形状または略半円形形状に限ることはなく、図4(c)に示すように、円形形状の円柱ポスト43aと略長方形形状の外形形状を有する緩衝材43b、またはここでは図示していないが略三角形形状または略半円形形状の外形形状を有する緩衝材で構成してもよい。
また、図5(a)および図5(b)に示すように、クラッシュストップ51をコア部52の周りに緩衝材53を設けた緩衝部54をポスト55の周りに回動可能に構成し、その回動の範囲を所定の範囲内になるように規制するストッパ部56を設けて、ヘッド支持装置5を構成するコイルアーム19が当接するクラッシュストップ51の当接面51aにコイルアーム19が当接するように構成している。尚、ストッパ部56はポスト55を止めねじ58によって筐体9および上側筐体50にとも締めした構成で示している。このように構成することによって、回動規制部材であるコイルアーム19がクラッシュストップ51に当接すると、コイルアーム19のクラッシュストップ51への当接面19bに沿うようにクラッシュストップ51が回動して、クラッシュストップ51の当接面51aとコイルアーム19の当接面19bが面接触するように合致し、コイルアーム19によってクラッシュストップ51が均一な押圧力で押圧されることになる。この時のストッパ部56の設定位置について説明する。説明を簡単にするために、クラッシュストップ51の断面形状を図5(c)に示すように、矩形形状とした四角柱とし、回動の中心、即ちポスト55の中心55aが断面形状の矩形の中心であるようになされている。図5(c)において、クラッシュストップ51の回動可能範囲θが式(1)を満足するようにストッパ部56の位置を設定すれば、クラッシュストップ51の当接面51aにコイルアーム19が当接して、クラッシュストップ51とヘッド支持装置5における回動規制部材であるコイルアーム19との当接は面接触することになる。
a=ポスト55の中心55aから緩衝部54の当接面51aまでの距離
(ポスト55の中心55aを通る当接面51aの垂線57上における距離)
b=緩衝部54の当接面51aにおけるコイルアーム19に当接する部分の長さ
=b/2
とすると、
θ<tan−1(b/a) ………………… (1)
したがって、ストッパ部56の設定位置は、コイルアーム19がクラッシュストップ51に当接して面接触した状態におけるクラッシュストップ51の当接面51aに平行で、かつ、回動の中心55aからの距離Lが式(2)を満足するように決定すればよい。
<(a+b 1/2 ………………… (2)
但し、L=回動の中心55aからストッパ部56までの距離
クラッシュストップ51をポスト55の周りに所定の範囲内で回動可能に構成することによって、クラッシュストップ51およびコイルアーム19の部品精度、ポスト55およびコイルアーム19の組立精度等によるばらつきが生じたとしても、コイルアーム19の当接面19bに沿うようにクラッシュストップ51が回動して、クラッシュストップ51の当接面51aとコイルアーム19の当接面19bが面接触し、コイルアーム19によってクラッシュストップ51を均一な押圧力で押圧することができる。したがって、磁気ディスクへのセルフサーボライティングにおけるサーボ基準信号の初期書き込み時に、コイルアーム19が所定の押圧力で当接するクラッシュストップにこのような構成を適用することは非常に有効な手段である。尚、ポストの中心がクラッシュストップの中心とを一致させることに限ることはなく、また、クラッシュストップの断面形状を矩形に限ることはない。この場合にも、クラッシュストップの回動規制部材(コイルアーム19)への当接面の左側端部または右側端部とポストの中心とを結ぶそれぞれの線が、ポストの中心を通る当接面の垂線を越えて右側または左側の方へ達しないようにする。即ち、上述の(1)式に対応するθがクラッシュストップの回動規制部材(コイルアーム19)への当接面の左側端部または右側端部とポストの中心とを結ぶそれぞれの線のうち長さが小さい方の線とポストの中心を通る当接面の垂線とのなす角度以下になるように、ストッパの位置を設定すればよい。また、ストッパ部56はポスト55を止めねじ58によって筐体9および上側筐体50にとも締めした構成で示しているが、何らこれに限ることはなく、例えば、図示しないが、筐体9の一部を切り起こしてストッパ部としてもよく、また、図6(a)に示すように、筐体9または上側筐体50の少なくともいずれか一方の外周部の側壁部61をクラッシュストップ62の回動を規制するストッパ部63となるように、クラッシュストップ62の外形形状を形成してもよく、また、図6(b)に示すように、筐体9または上側筐体50の少なくともいずれか一方の外周部の側壁部64をクラッシュストップ65の回動を規制するストッパ部66となるように、筐体9または上側筐体50の少なくともいずれか一方の外周部の側壁部64の形状を形成してもよい。
また、上述の本発明の実施の形態1におけるディスク装置の説明においては、磁気ディスク装置10としてロード/アンロード方式(以下、L/UL方式という)について記述したが、コンタクト・スタート・ストップ方式(以下、CSS方式という)の場合には、磁気ディスクの外周側への回動に対するクラッシュストップにヘッド支持装置を押圧して、セルフサーボライティングの動作におけるサーボ信号の初期書き込みを行うようにすればよく、磁気ディスクの外周側への回動に対応するクラッシュストップとそれに対向するコイルアームのそれぞれの側面形状について、上述の本発明の実施の形態1における説明内容と同様の構成を適用することによって、L/UL方式と同様の効果を得ることができる。
以上のように本発明の実施の形態1によれば、磁気ディスクの内周側に対応するクラッシュストップのヘッド支持装置に当接する部分において、その断面の外形形状が直線を有するように形成して筐体に植設し、ヘッド支持装置がそのクラッシュストップに当接する時、クラッシュストップの直線状部分に均一な押圧力で一様に当接するように、即ち、ヘッド支持装置におけるクラッシュストップに当接する部分がクラッシュストップにおけるヘッド支持装置との当接部分と略同じ形状になるようにヘッド支持装置を構成することによって、クラッシュストップの緩衝材の厚さの増加や硬度を低下させて衝撃を和らげるようなクラッシュストップ構成としても、ヘッド支持装置のクラッシュストップへの押圧力の変化に対して、クラッシュストップの緩衝材の変形がほとんど生じることがない。したがって、磁気ディスクへのセルフサーボライティングにおけるサーボ基準信号の初期書き込み時において、ヘッド支持装置のクラッシュストップに当接させる押圧力が何らかの要因で変化したとしても、ヘッド支持装置のヘッドスライダに搭載された磁気ヘッドの位置はほとんど変化することがなく、サーボ基準信号の初期書き込みの精度を向上させることができるとともに、ヘッド支持装置の過度な揺動に対しても有効な緩衝効果を発揮させることができる。
上述したようなヘッド支持装置を用いることによって、セルフサーボライティングにより精度の高いサーボ基準信号が書き込まれた記録媒体(磁気ディスク)を有する信頼性の高い磁気ディスク装置を実現させることができる。
(実施の形態2)
図7〜図11は本発明の実施の形態2における磁気ディスク装置およびそれに備わるヘッド支持装置を説明するための図である。図7は本発明の実施の形態2における磁気ディスク装置の主要部の構成を示す平面図、図8は本発明の実施の形態2におけるヘッド支持装置の構成を示す側面図、図9は図7に示したヘッド支持装置がクラッシュストップに当接した時のクラッシュストップ周辺の部分拡大平面図、図10は本発明の実施の形態2における磁気ディスク装置に備わる他のヘッド支持装置の主要部の構成を示す平面図、図11は図10に示すヘッド支持装置がクラッシュストップに当接した時のクラッシュストップ周辺の部分拡大平面図である。尚、図7および図10においては、磁気ディスク装置の上蓋(上側筐体)を取り外し、ヨークを省略した状態で図示している。また、図7〜図11において、前述の実施の形態1の図1および図2における構成要素と対応する要素には同じ符号を付している。
図7において、磁気ディスク装置70は、前述の実施の形態1と同様に、スピンドルモータ1に配設された磁気ディスク3、回動軸4の周りに回動可能なヘッド支持装置71、ヘッド支持装置71の待避位置に設けられたランプブロック6、ヘッド支持装置71の回動範囲を規制するクラッシュストップ7および8などが筐体9の内部に収納された構成を有している。
図7および図8において、ヘッド支持装置71は、アクチュエータアーム21、回動規制部材72および軸受部13からなる。キャリッジアーム14と、板ばね部15aとタブ15bを有し、かつ、ジンバル機構16を介して磁気ヘッド(図示せず)が搭載されたヘッドスライダ17が取り付けられたサスペンションアーム15とからなるヘッド支持アーム11、および、コイルアーム19にボイスコイル20が実装されたコイルアームユニット12とによってアクチュエータアーム21が構成されているのは、前述の実施の形態1と同じであり、ここでの詳細な説明は省略する。アクチュエータアーム21と2個の突出部72aおよび72bを有する回動規制部材72とがベアリング13aを内蔵した軸受部13に圧入またはかしめ等の周知の方法によって固着され、基板等の筐体9に植設された回動軸4の周りに回動自在に取り付けられている。尚、回動規制部材72はアクチュエータアーム21の回動とともに回動すればよく、したがって、アクチュエータアーム21にねじ止め等の方法によって固着されていてもよい。また、回動規制部材72の突出部72aおよび72bをキャリッジアーム14またはサスペンションアーム15のいずれかの部材と一体構造で形成することによって回動規制部材72を省略してもよい。
さらに、前述の実施の形態1と同様に、筐体9にはヘッド支持装置71の回動範囲を規制するためのクラッシュストップ7およびクラッシュストップ8が固着され、ボイスコイルモータが暴走したり、過激な振動または衝撃等を受けてヘッド支持装置71がロード方向またはアンロード方向に過度に揺動しようとした時に、ヘッド支持装置71の過度の揺動を強制的に停止させるために配置されている。前述の実施の形態1においては、クラッシュストップ7またはクラッシュストップ8と、ヘッド支持装置71のコイルアーム19が当接してヘッド支持装置71の過度の揺動を強制的に停止させた構成に対し、本発明の実施の形態2においては、クラッシュストップ7またはクラッシュストップ8と、ヘッド支持装置71を構成する回動規制部材72の突出部72aまたは突出部72bがそれぞれ当接することによってヘッド支持装置71の過度の揺動を強制的に停止させる構成としている点が、前述の実施の形態1と異なる点である。
また、図9に示すように、前述の実施の形態1と同様に、クラッシュストップ7はポスト7aとその周囲に配設された緩衝材7bとから構成され、その断面の外形が略長方形状に形成された略四角柱の形状を有している。そして、クラッシュストップ7に当接するヘッド支持装置71の回動規制部材72の突出部72aは、クラッシュストップ7との当接部分においてクラッシュストップ7の略四角柱の一面に均一な押圧力で当接するようにクラッシュストップ7の当接面と同じ形状の側面を有するように形成されて面接触するようになされている。即ち、前述の実施の形態1におけるヘッド支持装置5のコイルアーム19がクラッシュストップ7に当接する構成に対し、本発明の実施の形態2におけるディスク装置に備わるヘッド支持装置71では、回動規制部材72がクラッシュストップ7に当接する構成となっており、クラッシュストップ7に当接する回動規制部材72の当接部分の形状等については、前述の実施の形態1の説明におけるコイルアーム19の当接部分と同じであるため、ここでの詳細な説明は省略する。尚、クラッシュストップ7のヘッド支持装置71に当接する平面はヘッド支持装置71の回動軸4の軸心に平行であることが望ましい。さらに、ヘッド支持装置71に当接するクラッシュストップ7の当接部の平面が回動軸4の軸心を含む平面に略一致するように配設されて、かつ、回動規制部材72の突出部72aにおけるクラッシュストップ7に当接する面は、回動規制部材72の突出部72aへのクラッシュストップ7の当接面と同じように、回動軸4の軸心に平行な平面であって、さらには、回動軸4の軸心を含む平面であるように形成することが望ましいのは言うまでもない。
次に、本発明の実施の形態2におけるヘッド支持装置の他の一例について説明する。図10に示すように、ヘッド支持装置101を構成する回動規制部材102には1個の突出部102aが形成され、回動規制部材102の突出部102aが筐体9に植設された2個のクラッシュストップ7、8によって挟まれ、突出部102aの両側の側面103aまたは側面103bがヘッド支持装置101の反時計方向または時計方向への回動によってクラッシュストップ7またはクラッシュストップ8にそれぞれ当接するように配置されている。この点において、図7〜図9を用いて上述説明したヘッド支持装置71における回動規制部材72の形状と異なるが、磁気ディスク3の回転中心側への回動に対応したクラッシュストップ7に当接するヘッド支持装置101の突出部102aの側面103aの構成および働き等に関しては、上述説明した図7〜図9におけるヘッド支持装置71に備わる突出部72aとクラッシュストップ7の構成および働きと同じであり、ここでの詳細な説明は省略する。
このように構成されたヘッド支持装置101においても、図11に示すように、ヘッド支持装置101の反時計方向、即ち、ヘッド支持装置101に搭載されたヘッドスライダ17が磁気ディスク3の内周側(回転中心側)方向に回動した時に当接するクラッシュストップ7の当接部分の形状に合同な(または、相似した)形状を有するように、突出部102aの側面103aの形状が形成されていることは言うまでもない。
また、前述の実施の形態1におけるヘッド支持装置と同様に、CSS方式に対しても、磁気ディスクの外周側への回動に対応するクラッシュストップとそれに対向する回動規制部材の突出部のそれぞれの側面形状についても、上述の本発明の実施の形態2におけるヘッド支持装置で説明したのと同様の構成を適用することによって、L/UL方式と同様の効果を発揮させることができるのは言うまでもない。
以上説明したように、本発明の実施の形態2における磁気ディスク装置およびそれに備わるヘッド支持装置では、前述の実施の形態1で説明したのと同様の効果が得られ、ヘッド支持装置のクラッシュストップへの押圧力の変化に対して、クラッシュストップの緩衝材の変形がほとんど変化することがない。それ故、磁気ディスクへのセルフサーボライティングにおけるサーボ基準信号の初期書き込み時において、ヘッド支持装置のクラッシュストップに当接させる押圧力が何らかの要因で変化したとしても、ヘッド支持装置のヘッドスライダに搭載された磁気ヘッドの位置はほとんど変化することがないので、サーボ基準信号の初期書き込みの精度を向上させることができるとともに、ヘッド支持装置の過度な揺動に対しても有効な緩衝効果を発揮させることができる。
上述したようなヘッド支持装置を用いることによって、セルフサーボライティングにより精度の高いサーボ基準信号が書き込まれた記録媒体(磁気ディスク)を有する信頼性の高い磁気ディスク装置を実現させることができる。
(実施の形態3)
図12〜図14は本発明の実施の形態3におけるヘッド支持装置およびそれを備えた磁気ディスク装置を説明するための図である。図12は本発明の実施の形態3における磁気ディスク装置の主要部の構成を示す平面図、図13は本発明の実施の形態3における磁気ディスク装置に備わるヘッド支持装置の構成を示す側面図、図14は図12に示したヘッド支持装置がクラッシュストップに当接した時のクラッシュストップ周辺の部分拡大平面図である。尚、図12においては、磁気ディスク装置の上蓋(上側筐体)を取り外し、ヨークを省略した状態で図示している。また、図12〜図14において、前述の実施の形態2の図7および図8における構成要素と対応する要素には、同じ符号を付している。
図12および図13に示すように、磁気ディスク装置120において、ヘッド支持装置121のロード側およびアンロード側のそれぞれに対応する1個のクラッシュストップ122が配設されている点が、前述の実施の形態2における磁気ディスク装置に備わるヘッド支持装置(図7参照)の構成において、そのヘッド支持装置71のロード側およびアンロード側にそれぞれ対応する2個のクラッシュストップ7および8が配設されているところが異なっている。しかし、その他の構成、即ち、スピンドルモータ1に配設された磁気ディスク3、回動軸4の周りに回動可能なヘッド支持装置121、ヘッド支持装置121の待避位置に設けられたランプブロック6、ヘッド支持装置121の回動範囲を規制するクラッシュストップ122などが筐体9の内部に収納された構成を有していることは、前述の実施の形態2におけるヘッド支持装置71の構成と同じである。さらに、ヘッド支持装置121が、アクチュエータアーム21、回動規制部材123および軸受部13からなる構成は前述の実施の形態2と同じであるので、重複を避けるため、ここでの詳細な説明は省略する。
前述の実施の形態2におけるヘッド支持装置71の構成と異なる点は、2つの突出部123a、123bを有する回動規制部材123の形状が前述の実施の形態2におけるヘッド支持装置71に備わる回動規制部材72の形状と異なる点である。そして、前述の実施の形態2においては、回動規制部材72の2つの突出部72a、72bが、筐体9に植設された2個のクラッシュストップ7、8の間に挟まれた構成となっていることに対し、本発明の実施の形態3におけるヘッド支持装置121の構成では筐体9に植設された1個のクラッシュストップ122を回動規制部材123の2個の突出部123a、123bによって挟み込むようになされた回動規制部材123の配置と形状を有する構成となっている。以下、この相違点について主に説明する。
図14に示すように、前述の実施の形態1および実施の形態2と同様に、クラッシュストップ122はポスト122aとその周囲に配設された緩衝材122bとから構成され、その断面の外形が略四辺形状に形成された略四角柱の形状を有している。そして、クラッシュストップ122に当接するヘッド支持装置121の回動規制部材123の突出部123aは、クラッシュストップ122との当接部分においてクラッシュストップ122の略四角柱の一側面に均一な押圧力で当接するように、即ち、クラッシュストップ122の当接面と同じ形状の平面状側面を有するように形成されている。即ち、前述の実施の形態2におけるヘッド支持装置71を構成する回動規制部材72の突出部72aがクラッシュストップ7に当接する構成と同じようになっており、クラッシュストップ122に当接する回動規制部材123のロード側に対応した突出部123aの当接部分の形状等については、前述の実施の形態2における回動規制部材72の突出部72aのクラッシュストップ7への当接部分の説明と同じであるため、ここでの詳細な説明は省略する。尚、ヘッド支持装置121のアンロード側の揺動に対して、回動規制部材123の突出部123bに当接する側のクラッシュストップ122の形状は、回動規制部材123の突出部123aに当接する側のクラッシュストップ122の形状と同じように、その当接部分における側面がヘッド支持装置121の回動軸4の回動中心軸を含む平面上にあり、かつ、クラッシュストップ122に当接する側の回動規制部材123の突出部123bの側面も回動軸4の回動中心軸を含む平面上にあるような形状の略四辺形の形状であることが望ましい。また、回動規制部材123の突出部123bに当接する側のクラッシュストップ122の形状は必ずしも直線である必要はなく、例えば、前述の実施の形態1におけるヘッド支持装置で説明したように、断面の外形が略半円形の形状でもよく、この場合には、略半円形の形状の直線部分にロード側の揺動に対応する突出部123aが当接し、その円形部分にアンロード側の揺動に対応する突出部123bが当接するように構成すればよい。
また、前述の実施の形態1および実施の形態2におけるヘッド支持装置と同様に、CSS方式に対しても、クラッシュストップとヘッド支持装置のアンロード側(磁気ディスクの外周側方向)への揺動に対応した回動規制部材の突出部のそれぞれの側面形状についても、上述の本発明の実施の形態3におけるヘッド支持装置で説明したのと同様の構成を適用することによって、L/UL方式と同様の効果を得ることができるのは言うまでもない。
以上説明したように本発明の実施の形態3における磁気ディスク装置およびそれに備わるヘッド支持装置では、前述の実施の形態1および実施の形態2で説明したのと同様の効果が得られ、ヘッド支持装置のクラッシュストップへの押圧力の変化に対して、クラッシュストップの緩衝材の変形がほとんど変化することがない。それ故、磁気ディスクへのセルフサーボライティングにおけるサーボ基準信号の初期書き込み時において、ヘッド支持装置のクラッシュストップに当接させる押圧力が何らかの要因で変化したとしても、ヘッド支持装置のヘッドスライダに搭載された磁気ヘッドの位置はほとんど変化することがないので、サーボ基準信号の初期書き込みの精度を向上させることができるとともに、ヘッド支持装置の過度な揺動に対しても有効な緩衝効果を発揮させることができる。また、1個のクラッシュストップによってヘッド支持装置の過度の揺動に対して回動を規制することができるため、製造原価の上昇が抑えられる。
上述したようなヘッド支持装置を用いることによって、安価で、セルフサーボライティングにより精度の高いサーボ基準信号が書き込まれた記録媒体(磁気ディスク)を有する信頼性の高い磁気ディスク装置を実現させることができる。
(実施の形態4)
図15〜図18は本発明の実施の形態4におけるディスク装置に備わるヘッド支持装置の回動規制部材の取付位置を調整するための組立調整方法を説明するための図である。図15は本発明の実施の形態4におけるディスク装置に備わるヘッド支持装置の回動規制部材の組立調整方法を示す下面図、図16は図15に示す組立調整方法を行う時に用いる調整治具を示す斜視図、図17は本発明の実施の形態4におけるディスク装置に備わる別のヘッド支持装置の回動規制部材の組立調整方法を示す下面図、図18は本発明の実施の形態4におけるディスク装置に備わる他のヘッド支持装置の回動規制部材の組立調整方法を示す下面図である。尚、図15、図16、図17および図18において、前述の実施の形態2および実施の形態3におけるヘッド支持装置の構成の説明に用いた図7、図8、図10、図11、図12および図13における構成要素とそれぞれ対応する要素には、同じ符号を付している。
図15において、磁気ディスク装置に設けられたクラッシュストップ7の形状と構成、また、ヘッド支持装置151がアクチュエータアーム21、回動規制部材72および軸受部13からなる構成は、前述の実施の形態2におけるヘッド支持装置の形状、構成と同じであるため、ここでの詳細な説明は省略する。前述の実施の形態2と異なる主要な点は、アクチュエータアーム21が軸受部13に固着されているが、回動規制部材72が軸受部13に対して軸受部13の回動中心、即ち回動軸4の回動中心の周りに回動可能になされ、アクチュエータアーム21を構成するヘッド支持アーム11と回動規制部材72の位置関係が所定の位置関係になるように調整されて、回動規制部材72がアクチュエータアーム21に固定できるように構成されている点である。
図15に示すように、ヘッド支持アーム11と回動規制部材72の位置関係を所定の位置関係になるように調整するために、ヘッド支持アーム11を構成するヘッドスライダ17が取り付けられたサスペンションアーム15に略長円形形状を有する取付位置設定穴152が設けられ、また、回動規制部材72を固定するための固定手段としてコイルアーム19に雌ねじ部(図示せず)が形成されている。尚、取付位置設定穴152はサスペンションアーム15に設けることに限ることはなく、キャリッジアーム14に設けてもよい。また、その形状は長円形形状に限ることはなく、一対の平行な対辺を有した形状でよく、例えば、矩形等の形状であってもよい。一方、回動規制部材72にはコイルアーム19に固定するための止めねじ153が貫通する円弧状長円穴72cが回動軸4の回動中心を中心とする円弧状形状で形成されている。
次に、アクチュエータアーム21を構成するヘッド支持アーム11と回動規制部材72との位置関係を所定の位置関係になるように調整するための組立調整方法について、図15を用いて説明する。
図15において、ヘッド支持装置151が回動する回動軸4およびヘッド支持装置151の回動範囲を規制するためのクラッシュストップ7には、それぞれの軸方向のそれぞれの両側端部中心に雌ねじ(図示せず)が形成されている。尚、両側端部に別々に雌ねじを形成するのではなく、一方の端部から他方の端部へ貫通するように雌ねじを形成してもよいのは言うまでもない。また、アクチュエータアーム21を構成するヘッド支持アーム11と回動規制部材72の位置関係が所定の位置関係になるように位置設定された位置決め基準穴154が筐体9に準じた位置基準となる上側筐体155に設けられ、その上側筐体155には回動軸4およびクラッシュストップ7が固定されている。尚、上側筐体155に設けられた位置決め基準穴154の内径はヘッド支持装置151に設けられた取付位置設定穴152の平行対辺間の寸法(距離)と同じであってもよいし、異なる径であってもよい。さらに、ヘッド支持装置151におけるヘッドスライダ17がヘッド支持アーム11に対して上側筐体155とは反対側に位置するように、ヘッド支持装置151の軸受部13を回動軸4に嵌合させ、回動規制部材72の両側の突出部72aおよび72bがクラッシュストップ7およびクラッシュストップ8の間に挟まれたように配置して挿入する。
次に、上側筐体155に設けられた位置決め基準穴154とヘッド支持装置151のヘッド支持アーム11に設けられた取付位置設定穴152を貫通させるように位置決め基準ピン156を挿入して、上側筐体155に対するヘッド支持アーム11の位置を設定する。そして、上側筐体155の位置決め基準穴154とヘッド支持アーム11の取付位置設定穴152の両穴に基準ピン156を貫通させる。この状態で、軸受部13の、例えば円筒部13bに嵌合させて軸受部13の回動中心の周りに回動可能に配設された回動規制部材72を回動させ、回動規制部材72の突出部72aの外側の側面をクラッシュストップ7の直線状の側面に当接させる。そして、回動規制部材72の突出部72aの外側の側面とクラッシュストップ7の直線状の側面が当接した状態で、基準ピン156によって位置決めされたヘッド支持アーム11に回動規制部材72を固定するために、止めねじ153によるねじ止め等の方法を用いた固定手段でヘッド支持アーム11に回動規制部材72を固着して、ヘッド支持装置151を一体化構成にして組立てる。即ち、ヘッド支持装置151のサスペンションアーム15に備わるヘッドスライダ17に搭載された磁気ヘッドの筐体9に対する位置を決めるために、上側筐体155の位置決め基準穴154とヘッド支持アーム11の取付位置設定穴152の2つの穴に基準ピン156を貫通させて上側筐体155に対するヘッド支持アーム11の位置決めをする第1の工程と、ロード方向(磁気ディスクの回転中心軸方向)に対応した回動規制部材72の突出部72aをクラッシュストップ7に当接させる第2の工程と、アクチュエータアーム21を構成するヘッド支持アーム11に回動規制部材72を固着し、回動規制部材72がアクチュエータアーム21および軸受部13とともに回動可能とさせるための回動規制部材72を固定する第3の工程とを経て取付位置の調整を行う。この取付位置の調整方法によって、ヘッド支持装置151のヘッドスライダ17に対して回動規制部材72が所定の位置関係になるように容易に位置決め調整することができる。
例えば、図16に取付位置調整用の治具を斜視図で示したように、剛性の高い基台161に基準ピン156を植設し、上側筐体155に回動軸4およびクラッシュストップ7を取り付けるためのビスの頭部との当接をそれぞれ逃げるための凹部162および凹部163(穴部でもよい)等を設けた治具164を用いれば容易に取付位置の調整することが可能となる。この治具164には回動規制部材72をクラッシュストップ7に当接させるための押圧部165を備え、押圧部165は、押圧ピン165aが植設された押圧アーム165b、両側の端部が押圧アーム165bと基台161に植設されたピン165cにそれぞれ連結することによって押圧アーム165bを反時計方向に付勢する押圧ばね165d、押圧ばね165dによる押圧アーム165bの反時計方向の回動を止めるためのストッパ165eで構成され、押圧部165は基台161に植設された軸166の周りに回動する。そして、押圧ピン165aが回動規制部材72の突出部72bにおける突出部72a側とは反対側の側面に当接されることにより、押圧ばね165dのばね力で回動規制部材72の突出部72bを時計方向に回動させるような力が働き、突出部72aがクラッシュストップ7に当接するような構成となっている。押圧ばね165dのばね力は、突出部72aがクラッシュストップ7に当接する時の押圧力を略1gf(gram force)になるように設定している。このような調整治具164を用いることにより、確実に突出部72aとクラッシュストップ7とが当接される。尚、回動規制部材72の回動中心である回動軸4の中心と、治具164の押圧部165における押圧ピン165aが回動規制部材72の突出部72aに当接する当接点とを結ぶ線の延長線上に押圧アーム165bの回動中心、即ち、基台161に植設された軸166の中心を設けるようにすることが望ましい。
ここで、上述の位置決め調整を行う時のヘッド支持アーム11と回動規制部材72との所定の位置関係について説明する。回動規制部材72の突出部72aがクラッシュストップ7に当接した時、ヘッド支持装置151のサスペンションアーム15に備わるヘッドスライダ17に搭載された磁気ヘッドが磁気ディスクの記録可能領域近傍における磁気ディスクの内周側(回転中心側)に対応した位置にあるように、上側筐体155の位置決め基準穴154の位置が設定されている。したがって、回動規制部材72の突出部72aがクラッシュストップ7に当接した時に、磁気ヘッドの位置が磁気ディスクの記録可能領域近傍における磁気ディスクの内周側に対応した位置関係にあるように調整されることになり、上述したような治具を用いた調整方法によって調整設定されたヘッド支持装置151はヘッド支持アーム11と回動規制部材72との位置関係を所定の位置関係に調整されたものとなっている。
ヘッド支持アーム11と回動規制部材72とを所定の位置関係に調整されたヘッド支持装置151を組立形成することによって、ヘッド支持装置151を構成する各部材の部品精度のばらつきおよび組立における調整のばらつき等によって生じるヘッド支持アーム11と回動規制部材72との位置関係に対する製造ばらつきを吸収することができる。したがって、回動規制部材72の突出部72aがクラッシュストップ7に当接した時のヘッド支持アーム11に搭載された磁気ヘッドの磁気ディスクに対応する位置のばらつきを小さく抑えることができるため、磁気ディスクの記録可能領域を拡大させるために有効なヘッド支持装置151を実現することが可能になり、このようにして組立調整されたヘッド支持装置151を用いることによって磁気ディスク装置としての記録容量を増大することができる。
尚、上述の説明はL/UL方式についての説明であるが、CSS方式についても適用することができる。CSS方式においては、上述の第2の工程にて回動規制部材72の突出部72bにおける突出部72aの反対側の側面をクラッシュストップ8に当接させるという点と、回動規制部材72の突出部72bがクラッシュストップ8に当接した時、ヘッド支持装置151のヘッドスライダ17に搭載された磁気ヘッドが磁気ディスクの記録可能領域近傍における磁気ディスクの外周側(回転中心の反対側)に対応するように、上側筐体155の位置決め基準穴154の位置が設定されているという点がL/UL方式と異なる点であり、この場合にもクラッシュストップ7に当接する回動規制部材72の突出部72bの当接部分は、回動規制部材72の突出部72bに当接するクラッシュストップ7の当接部分と同じ形状を有しているように構成され、回動規制部材72の突出部72bがクラッシュストップ7に均一な押圧力で当接するように形成されているのは言うまでもなく、回動規制部材72の突出部72bが当接するクラッシュストップ7の直線状側面の延長平面上にヘッド支持装置151に対する回動軸4の中心軸があるように設定することが望ましい。
次に、筐体に植設された2個のクラッシュストップ7および8が回動規制部材102の1個の突出部102aを挟むように配設されたヘッド支持装置171の回動規制部材の組立調整方法について説明する。図17において、前述の実施の形態2における他の磁気ディスク装置に備わるヘッド支持装置に配設されたクラッシュストップ7の形状と構成、また、ヘッド支持装置171がアクチュエータアーム21、回動規制部材102および軸受部13からなる構成は、前述の実施の形態2における形状、構成、と同じであるため、ここでの詳細な説明は省略する。前述の実施の形態2と異なる主要な点は、上述のヘッド支持装置151の場合と同じように、アクチュエータアーム21が軸受部13に固着されているが、回動規制部材102が軸受部13に対して軸受部13の回動中心、即ち回動軸4の回動中心の周りに回動可能になされ、アクチュエータアーム21を構成するヘッド支持アーム11と回動規制部材102の位置関係が所定の位置関係になるように調整されて、回動規制部材102がアクチュエータアーム21に固定できるように構成されている点であり、ヘッド支持アーム11と回動規制部材102の位置関係が所定の位置関係になるように調整するために、ヘッド支持アーム11を構成するヘッドスライダ17が取り付けられたサスペンションアーム15に略長円形形状を有する取付位置設定穴172が設けられ、また、回動規制部材102を固定するための固定手段としてコイルアーム19に雌ねじ部(図示せず)が形成されている点である。アクチュエータアーム21を構成するヘッド支持アーム11と回動規制部材102の位置関係を所定の位置関係になるように調整するための組立調整方法については、上述の本発明の実施の形態4と同じであり、ここでの詳細な説明は省略するが、この場合には回動規制部材102の突出部102aの側面103aがクラッシュストップ7に当接するように、軸受部13の回動中心の周りに回動可能な回動規制部材102を回動させ、円弧状長円穴102cを貫通させた止めねじ173によるねじ止め等の方法を用いた固定手段で基準ピン156によって位置決めされたヘッド支持アーム11に回動規制部材102を固着して、ヘッド支持装置171を一体化構成する。即ち、上述の本発明の実施の形態4のヘッド支持装置151の組立調整と同様に、上側筐体155の位置決め基準穴154とヘッド支持アーム11の取付位置設定穴172の2つの穴に基準ピン156を貫通させて上側筐体155に対するヘッド支持アーム11の位置決めをする第1の工程と、回動規制部材102の突出部102aにおける側面103aをクラッシュストップ7に当接させる第2の工程と、回動規制部材102をアクチュエータアーム21および軸受部13とともに回動可能とさせるためにヘッド支持アーム11に回動規制部材102を固定する第3の工程とを経て取付位置の調整を行う。この取付位置の調整方法によって、ヘッド支持装置171のヘッドスライダ17に対して回動規制部材102が所定の位置関係になるように容易に位置決め調整することができる。
また、上述の図16に示された治具164において、回動規制部材102の回動中心である回動軸4の中心と、押圧部165における押圧ピン165aが回動規制部材102の突出部102aの側面103bに当接する当接点とを結ぶ線の略延長線上に押圧アーム165bの回動中心である軸166を設け、かつ、押圧部165を構成する押圧アーム165bに設けられた押圧ピン165aが回動規制部材102の突出部102aにおける側面103bを押圧するように、押圧部165を配置することによって容易に位置決め調整をすることができるのは、前述のヘッド支持装置151の回動規制部材72の取付位置の調整方法と同じであり、ここでの詳細な説明は省略する。
尚、CSS方式においては、上述の第2の工程にて回動規制部材102の突出部102aの側面103bをクラッシュストップ8に当接させるという点と、回動規制部材102の突出部102aの側面103bがクラッシュストップ8に当接した時、ヘッド支持装置171のヘッドスライダ17に搭載された磁気ヘッドが磁気ディスクの記録可能領域近傍における磁気ディスクの外周側(回転中心の反対側)に対応するように、上側筐体155の位置決め基準穴154の位置が設定されているという点がL/UL方式と異なる点であり、この場合にもクラッシュストップ7に当接する回動規制部材102の突出部102aにおける側面103bの当接部分は、その側面103bに当接するクラッシュストップ7の当接部分と同じ形状を有しているように構成され、回動規制部材102の突出部102aにおける側面103bがクラッシュストップ7に均一な押圧力で当接するように形成されているのは言うまでもなく、回動規制部材102の突出部102aが当接するクラッシュストップ7の直線状側面の延長平面上にヘッド支持装置171に対する回動軸4の中心軸があるように設定することが望ましい。
次に、前述の実施の形態3における磁気ディスク装置に備わるヘッド支持装置で説明した回動規制部材の組立調整方法、即ち、1個のクラッシュストップ122を挟むように回動規制部材123の突出部123aおよび123bが配設されたヘッド支持装置181の回動規制部材の組立調整方法について説明する。
図18において、磁気ディスク装置に設けられたクラッシュストップ122の形状と構成、また、ヘッド支持装置181がアクチュエータアーム21、回動規制部材123および軸受部13からなる構成は、前述の実施の形態3の形状構成と同じであるため、ここでの詳細な説明は省略する。前述の実施の形態3と異なる主要な点は、アクチュエータアーム21が軸受部13に固着されているが、回動規制部材123が軸受部13に対して軸受部13の回動中心の周りに回動可能になされ、アクチュエータアーム21を構成するヘッド支持アーム11と回動規制部材123の位置関係が所定の位置関係になるように調整されて、回動規制部材123がアクチュエータアーム21に固定できるように構成されている点であり、サスペンションアーム15に略長円形形状を有する取付位置設定穴182が設けられ、また、回動規制部材123を固定するための固定手段としてコイルアーム19に雌ねじ部(図示せず)が形成され、回動規制部材123には止めねじ183が貫通する円弧状長円穴123cが形成されているという点であり、上述の本発明の実施の形態4におけるヘッド支持装置151の構成と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
ヘッド支持アーム11と回動規制部材123の位置関係を所定の位置関係になるように調整するための組立調整方法に関し、上述の本発明の実施の形態4における組立調整方法と異なる点について説明する。尚、上述の本発明の実施の形態4のヘッド支持装置の組立調整方法の説明における図15に示した構成要素と対応する要素には、同じ符号を付して説明する。
図18において、ヘッド支持装置181におけるヘッドスライダ17がヘッド支持アーム11に対して上側筐体155とは反対側に位置するように、ヘッド支持装置181の軸受部13を回動軸4に嵌合させ、クラッシュストップ7が回動規制部材123の両側の突出部123aおよび123bの間に挟まれるように配置してヘッド支持装置181を挿入する。
そして、上側筐体155に設けられた位置決め基準穴154とヘッド支持装置181のヘッド支持アーム11に設けられた取付位置設定穴182に位置決め基準ピン156を挿入し、上側筐体155に対するヘッド支持アーム11の位置を設定し、その状態で、軸受部13の回動中心の周りに回動規制部材123を回動させ、回動規制部材123の突出部123aにおける突出部123b側の側面をクラッシュストップ122の平面状の側面に当接させ、さらにその状態で、止めねじ183による固定手段を用いてヘッド支持アーム11に回動規制部材123を固着して、ヘッド支持装置181を一体化構成する。即ち、上述の本発明の実施の形態4のヘッド支持装置151の組立調整の方法と同様に、上側筐体155の位置決め基準穴154とヘッド支持アーム11の取付位置設定穴182に基準ピン156を貫通させて上側筐体155に対するヘッド支持アーム11の位置決めをする第1の工程と、回動規制部材123の突出部123aをクラッシュストップ122に当接させる第2の工程と、回動規制部材123がアクチュエータアーム21および軸受部13とともに回動可能とさせるためにヘッド支持アーム11に回動規制部材123を固定する第3の工程とを経て取付位置の調整を行う。この取付位置の調整方法によって、ヘッド支持装置181のヘッドスライダ17に対して回動規制部材123が所定の位置関係になるように容易に位置決め調整することができる。
また、上述の図16に示された治具164において、回動規制部材123の回動中心である回動軸4の中心と、押圧部165における押圧ピン165aが回動規制部材123の突出部123bにおける突出部123a側の側面に当接する当接点とを結ぶ線の略延長線上に押圧アーム165bの回動中心である軸166を設け、かつ、押圧部165を構成する押圧ピン165aが回動規制部材123の突出部123bにおける突出部123a側の側面に当接されることにより、押圧ばね165dのばね力で回動規制部材123の突出部123bを時計方向に回動させるような力が働き、突出部123aがクラッシュストップ122に当接して、押圧するような押圧部165の構成とすることによって、容易に位置決め調整をすることができるのは、前述のヘッド支持装置151の調整と同じであり、ここでの詳細な説明は省略する。
尚、上述の説明はL/UL方式についての説明であるが、CSS方式についても適用することができるのは言うまでもない。CSS方式においては、上述の第2の工程にて回動規制部材123の突出部123bにおける突出部123a側の側面をその側面に対向するクラッシュストップ122の側面に当接させるという点と、回動規制部材123の突出部123bがクラッシュストップ122に当接した時、ヘッド支持装置181のヘッドスライダ17に搭載された磁気ヘッドが磁気ディスクの記録可能領域近傍における磁気ディスクの外周側(回転中心の反対側)に対応するように、上側筐体155の位置決め基準穴154の位置が設定されているという点がL/UL方式と異なる点であり、この場合にもクラッシュストップ122に当接する回動規制部材123の突出部123bの当接部分は、回動規制部材123の突出部123bに当接するクラッシュストップ122の当接部分と同じ形状を有しているように構成され、回動規制部材123の突出部123bがクラッシュストップ122に均一な押圧力で当接するように形成されているのは言うまでもなく、回動規制部材123の突出部123bが当接するクラッシュストップ122の直線状側面の延長平面上にヘッド支持装置181に対する回動軸4の中心軸があるように設定することが望ましい。
以上説明したように本発明の実施の形態4における磁気ディスク装置およびそれに備わるヘッド支持装置の組立調整方法により、前述の実施の形態1〜実施の形態3と同様の効果が得られ、ヘッド支持装置のクラッシュストップに当接させる押圧力が変化したとしても、磁気ディスクへのセルフサーボライティングにおけるサーボ基準信号の初期書き込み時において、ヘッド支持装置のヘッドスライダに搭載された磁気ヘッドの位置はほとんど変化することがなく、サーボ基準信号の初期書き込みの精度を向上させることができるとともに、ヘッド支持装置の過度な揺動に対しても有効な緩衝効果を発揮させることができる。
さらに、ヘッド支持アームと回動規制部材とを所定の位置関係に調整されたヘッド支持装置を組立形成することによって、ヘッド支持装置を構成する各部材の部品精度のばらつきおよび組立における調整のばらつき等によって生じるヘッド支持アームと回動規制部材との位置関係に対する製造ばらつきを吸収することができ、したがって、回動規制部材がクラッシュストップに当接した時のヘッド支持アームに搭載された磁気ヘッドの磁気ディスクに対応する位置のばらつきを小さく抑えることができるため、磁気ディスクの記録可能領域を拡大させるために有効なヘッド支持装置を実現することができ、このようにして組立調整されたヘッド支持装置を用いることによって、磁気ディスク装置としての記録容量を増大することが可能になる。
(実施の形態5)
図19〜図29は本発明の実施の形態5におけるヘッド支持装置およびそれを備えたディスク装置を説明するための図である。図19は本発明の実施の形態5における磁気ディスク装置に用いられるヘッド支持装置の概略構成を示す分解斜視図、図20は図19におけるA部をさらに分解して示す分解斜視図、図21は本発明の実施の形態5における磁気ディスク装置に備わるヘッド支持装置の回動軸近傍の拡大部分断面図、図22は本発明の実施の形態5における磁気ディスク装置に備わるヘッド支持装置の回動規制部材を示す斜視図、図23は図22に示した回動規制部材における信号配線の保持方法の一例を示す平面図、図24は本発明におけるヘッド支持装置の動作原理を説明するために示すヘッド支持装置主要部の側面図、図25は本発明におけるヘッド支持装置の動作原理を説明するために示すヘッド支持装置主要部の平面図、図26は本発明の実施の形態5における磁気ディスク装置の主要部の構成を示す平面図、図27は本発明の実施の形態5における磁気ディスク装置に備わる別のヘッド支持装置の主要部の構成を示す平面図、図28は本発明の実施の形態5における他のヘッド支持装置の構成を示す平面図、図29は図28に示したヘッド支持装置を備える磁気ディスク装置の主要部の構成を示す平面図である。尚、図19〜図29において、前述の実施の形態1の図1および図2における構成要素と対応する要素には、同じ符号を付している。また、図26、図27および図29においては、上蓋(上側筐体)を取り外し、ヨークを省略した状態で図示している。
図19、図20および図21において、一方の端部にタブ部191aおよび他方に穴部191bを有するヘッド支持アーム191に、ジンバル機構192を介して磁気ヘッド(図示せず)を搭載したヘッドスライダ17を配設して、ヘッド支持アームユニット193を構成している。尚、ヘッドスライダ17の中心部分近傍に当接するようにディンプル191cをヘッド支持アーム191の下面に設けて、ジンバル機構192を介してヘッドスライダ17を取り付けた時、そのディンプル191cがジンバル機構192またはヘッドスライダ17の上面(磁気ヘッドが搭載された面とは反対側の面)の略中心部に当接させるようにすることによって、磁気ディスク装置の動作時におけるヘッドスライダ17の磁気ディスク(図示せず)に対するロールまたはピッチ方向の不要な振動等にも柔軟性よく追従することができる。さらに、ヘッドスライダ17を回動するための揺動手段であるボイスコイル20が穴部19aを有するコイルアーム19に取り付けられ、ボイスコイル20を挟んで穴部19aの反対側にバランサ194が固着されて構成されたコイルアームユニット195をヘッド支持アームユニット193に固着し、アクチュエータサブユニット196を構成する。尚、ヘッド支持アーム191とコイルアーム19は別部材として記述したが、何らこれに限るものではなく一体化された1つの部材としてもよい。
一方、略環状で略Z字状に2段に折り曲げられた弾性手段である板ばね部197の一端が半円環形状のばね固定部材198を介して一対のピボット199a、199bと穴部199cを有するピボット軸受199に固着されており、さらに、板ばね部197をヘッド支持アーム191の穴部191bに貫通させ、ピボット軸受199の一対のピボット199a、199bをヘッド支持アーム191の上面に当接させて板ばね部197の他端をヘッド支持アーム191の下面に固着し、板ばね部197と一対のピボット199a、199bを介してヘッド支持アーム191を構成要素とするアクチュエータサブユニット196とピボット軸受199が弾性手段である板ばね部197によって弾性的に接続され、かつ、ピボット軸受199の一対のピボット199a、199bとヘッド支持アーム191の上面とのそれぞれの当接点P、Pを支点としてアクチュエータサブユニット196を構成するヘッド支持アーム191のタブ部191a側を下方に押し下げるように板ばね部197が作用するようになされ、アクチュエータアーム200を構成している。
したがって、磁気ディスク装置の動作時、ヘッド支持アームユニット193のヘッド支持アーム191にジンバル機構192を介して取り付けられたヘッドスライダ17が記録媒体の表面に対して浮上している時のヘッドスライダ17のロード荷重は、ピボット軸受199の一対のピボット199a、199bのそれぞれの当接点P、Pによるヘッド支持アームユニット193に対する板ばね部197の変形による反力としての磁気ディスク3の表面側方向への圧縮応力によって生じることになり、ヘッドスライダ17にかかる磁気ディスク3の表面側方向の付勢力とその逆方向の浮揚力との関係によってヘッドスライダ17が浮上し、板ばね部197を変形させて、ヘッドスライダ17、即ち磁気ヘッドと磁気ディスク3の表面との間に一定の空隙を保って磁気ディスク装置の記録再生が行われる。
さらに、一端側がピボット軸受199の穴部199cの内径よりも大きな外径を有するフランジ201aと、他端側がピボット軸受199の穴部199cの内径よりも小さな外径を有するねじ部201bと、フランジ201aとねじ部201bとの間にピボット軸受199の穴部199cと嵌合する外径を有する円筒部201cからなる中空つば付き円筒形状の軸受部201を、ピボット軸受199の穴部199c、ばね固定部材198の半円環形状の内側、板ばね部197の円環状の内側およびコイルアーム19の穴部19aに貫通させている。一方、フランジ201aとは反対側から円筒部201cに嵌合する内径とコイルアーム19の穴部19aを貫通する外径を有し、一方に略Z字状の板ばね部197がばね固定部材198に当接している部分と略同じような形状を有する半円環形状の突出部202aを設けた中空のカラー202を突出部202aが軸受部201のフランジ201a側となるようにして軸受部201の円筒部201cに嵌合させて挿入し、突出部202aの上面202bがばね固定部材198に固着された板ばね部197の略環状の平面部分に当接するようにしている。さらに、カラー202とナット203の間に、2個の突出部204aおよび204bと軸受部201の円筒部201cまたはねじ部201bに嵌合する穴部204cを有する略C字状の回動規制部材204を配設している。これらの部材により、ピボット軸受199、ばね固定部材198とそのばね固定部材198に固着当接している板ばね部197の平面部分に当接したカラー202を回動規制部材204とともに軸受部201のフランジ201aとナット203によって挟持して、回動規制部材204がアクチュエータアーム200を構成するヘッド支持アーム191とともに回動するように一体化された構成となって、ヘッド支持装置205を構成している。
尚、軸受部201はベアリング(図示せず)を内蔵しており、軸受部201内蔵のベアリングを介して筐体9に、例えばねじ206によりねじ止めされた回動軸4の周りに、ヘッド支持装置205は回動することができ、ボイスコイルモータによってヘッド支持装置205は磁気ディスク3の半径方向に回動し、ヘッド支持アーム191の一端下面に設けられたヘッドスライダ17に搭載される磁気ヘッドを所定の位置へ移動させることができるように構成されている。
また、図22に示すように、ヘッドスライダ17に搭載された磁気ヘッドやボイスコイル20に対する信号配線を装置本体の電気回路へ接続するために、回動規制部材204の一部でかつヘッド支持装置205を構成する他の構成部材に当接しない位置に、ヘッド支持装置205の回動軸4の軸心と同方向に複数個の折り曲げ部204d、204eおよび204fを形成し、例えば、図23に示すように、信号配線としてフレキシブル配線基板231を用いて、これらの複数個の折り曲げ部204d、204eおよび204fで挟持するようにしてもよい。このような構成とすることによって、ヘッド支持装置205の回動に伴う信号配線、即ちフレキシブル配線基板231の撓みによる反力は複数個の折り曲げ部204d、204eおよび204fで確実に遮断されることになり、その反力がヘッド支持アーム191のロード荷重に悪影響をおよぼすことがない構成とすることができる。
次に、ヘッド支持装置205を構成するピボット軸受199に設けられた一対のピボット199a、199bの位置について説明する。
図24および図25に示すように、ピボット199aとピボット199b(図25に図示せず)がヘッド支持アーム191の上面に当接するそれぞれの当接点Pと当接点Pを結ぶ線は、ヘッド支持装置205の回動軸4の軸心を通り、かつ、ヘッド支持装置205の長手方向の中心線205aに垂直になるように形成されている。尚、当接点Pと当接点Pをヘッド支持装置205の回動軸4の軸心に関してお互いに対称的な位置にあるように配置して、当接点Pと当接点Pを結ぶ線の中点を回動軸4の軸心に略一致させることが望ましい。このように構成することによって、ヘッド支持装置205を構成するアクチュエータサブユニット196はピボット199aおよびピボット199bのそれぞれの当接点Pと当接点Pを結ぶ線の周りに磁気ディスク3(図25に図示せず)の表面に垂直な方向に回動可能となり、板ばね部197の弾性力によって、アクチュエータサブユニット196を構成するヘッド支持アーム191に搭載されたヘッドスライダ17が磁気ディスク3の表面側方向へ付勢されることになる。
さらに、ヘッド支持装置205を構成するアクチュエータサブユニット196の重心位置を、アクチュエータサブユニット196を構成するヘッド支持アーム191の上面に当接するピボット軸受199のそれぞれの当接点P、Pを結ぶ線の中点に略一致させるようにバランサ194の質量(重量)を設定して、コイルアームユニット195を構成するコイルアーム19の一端にバランサ194を固着する。即ち、ヘッド支持装置205を構成した時、ヘッド支持装置205を構成するアクチュエータサブユニット196の重心位置は、ヘッド支持装置205の回動軸4の軸心に略一致するように構成する。尚、近似的には、ヘッド支持装置205の重心位置を上述のように回動軸4の軸心に略一致するようにしてもよく、アクチュエータサブユニット196の重心位置とヘッド支持装置205の重心位置とのずれが実用上は問題にはならない程度のものである。また、バランサ194はコイルアーム19の一端に固着するように記述したが、ヘッド支持装置205を構成するそれぞれの構成部品の質量(重量)配分によっては、ヘッド支持アームユニット193のヘッドスライダ17側に設けねばならない場合もある。
ヘッド支持装置205を上述のように構成することにより、ヘッド支持装置205を構成するヘッド支持アーム191を剛性の高い材料で形成することができ、したがって、外部からの大きな衝撃等に対する耐衝撃性が向上するとともに、ヘッド支持アーム191の共振周波数を高くすることができ、ヘッド支持装置205を高速で回動および位置決めすることができ、磁気ディスク装置のアクセス速度を向上することが可能になる。また、弾性手段である板ばね部197は、ヘッド支持アーム191として1つの部材になるように一体に形成されたものではなく、ヘッド支持アーム191とは独立した別個の部材として設けられているため、ヘッドスライダ17へのロード荷重を大きくし、柔軟性を高くし、さらに構造体の剛性を高くさせるという相反する要求を、それぞれ別々の構成要素の作用として独立して実現することができ、ヘッド支持装置205の設計が簡易になるとともに、その設計の自由度を飛躍的に広げることが可能になる。
また、図26に示すように、ヘッド支持装置205の回動規制部材204の突出部204aおよび204bを挟むようにして筐体9に配設されたクラッシュストップ7およびクラッシュストップ8を配置し、クラッシュストップ7の構成と形状を前述の実施の形態1および実施の形態2で説明したのと同様の構成と形状とし、さらに、クラッシュストップ7に当接する回動規制部材204の突出部204aの形状がクラッシュストップ7との当接部分において回動規制部材204の突出部204aに当接するクラッシュストップ7の形状に合同な(または相似した)形状を有して、クラッシュストップ7に均一に当接するようになされているのは、前述の実施の形態2と同じであり、ここでの詳細な説明は省略するが、ヘッド支持装置205のクラッシュストップ7への押圧力の変化に対して、クラッシュストップ7の緩衝材の変形がほとんど変化することがない。したがって、ヘッド支持装置205のクラッシュストップ7に当接させる押圧力が何らかの要因で変化したとしても、磁気ディスク3へのセルフサーボライティングにおけるサーボ基準信号の初期書き込み時において、ヘッド支持装置205のヘッドスライダ17に搭載された磁気ヘッドの位置はほとんど変化することがない。それ故、サーボ基準信号の初期書き込みの精度を向上させることができるとともに、ボイスコイルモータが暴走したり、過激な振動または衝撃等を受けてヘッド支持装置205がロード方向またはアンロード方向に過度に揺動しようとした時に、ヘッド支持装置205や磁気ディスク3や磁気ディスク装置の他の部位に損傷を与えるようなことがないように、ヘッド支持装置205の過度の揺動を強制的に停止させることが可能になる。
次に、本発明の実施の形態5における磁気ディスク装置に備わるヘッド支持装置205に配設された回動規制部材204の突出部204aまたは突出部204bとクラッシュストップ7またはクラッシュストップ8がそれぞれ当接した状態における回動規制部材204の作用について説明する。
ヘッド支持装置205がロード方向(磁気ディスク3の回転中心方向)に過度に揺動して、回動規制部材204の突出部204aがクラッシュストップ7に当接し、ヘッド支持装置205のロード方向の回動を強制的に停止させた時、ヘッド支持装置205の一端に搭載されたヘッドスライダ17は磁気ディスク3の記録可能領域近傍におけるスピンドルモータ1の回転中心軸2側の記録媒体上にあり、磁気ディスク3の回転によって、ヘッドスライダ17は磁気ディスク3から微小な隙間を有して浮上しようとする。一方、クラッシュストップ7に当接した回動規制部材204の突出部204aは、その当接力のために当接面には摩擦力が発生し、回動規制部材204を磁気ディスク3表面に垂直な方向(スピンドルモータの回転中心軸2の軸心方向)に移動させることはできない。しかし、図24に示すように、軸受部201のフランジ201aとナット203によって回動規制部材204とともに挟持されたピボット軸受199に板ばね部197を介して保持されたアクチュエータサブユニット196は、ピボット軸受199の一対のピボット199a、199bとの当接点Pおよび当接点Pを支点として磁気ディスク3の表面に垂直な方向に回動することができ、磁気ディスク3の表面の面振れが存在したとしても、アクチュエータサブユニット196の一端に設けられたヘッドスライダ17は磁気ディスク3の回転に伴い磁気ディスク3から微小な隙間を有して浮上することができる。したがって、回動規制部材204の突出部204aがクラッシュストップ7に当接しても、磁気ディスク3が回転しているため、ヘッドスライダ17は浮上することができ、磁気ディスク3とヘッドスライダ17は接触または衝突することがなく、ヘッド支持アーム191は図24に破線で示したような状態になることはなく、磁気ディスク3とヘッドスライダ17に重大な損傷を与えるようなことがない。
ヘッド支持装置205がアンロード方向(磁気ディスク3の外周方向)に過度に揺動した場合にも、回動規制部材204の突出部204bがクラッシュストップ8に当接してヘッド支持装置205のアンロード方向の回動を強制的に停止させる。しかし、この時は、回動規制部材204の突出部204bがクラッシュストップ8に当接する前に、ヘッド支持装置205を構成するヘッド支持アーム191に設けられたタブ部191aが筐体9に固着されたランプブロック6に沿って移動するため、ヘッド支持装置205が磁気ディスク3からその半径方向に離間する寸前に磁気ディスク3の表面から離れる方向に移動し、磁気ディスク3の表面から離れた状態で回動規制部材204の突出部204bがクラッシュストップ8に当接することになり、磁気ディスク装置10の構成部位に損傷を与えるようなことはない。
また、本発明の実施の形態5における磁気ディスク装置に備わる別の構成のヘッド支持装置について説明する。図27に示すように、ヘッド支持装置271を構成する回動規制部材272には1個の突出部272aが形成され、回動規制部材272の突出部272aが筐体9に植設された2個のクラッシュストップ7および8によって挟まれ、突出部272aの両側の側面273aまたは側面273bがヘッド支持装置271の反時計方向または時計方向への回動によってクラッシュストップ7またはクラッシュストップ8の外周面にそれぞれ当接するように配置されているという点において、上述の本発明の実施の形態5のヘッド支持装置205における回動規制部材204の形状とは異なっている。しかし、ヘッド支持装置271の構成および作用等に関しては上述の本発明の実施の形態5における磁気ディスク装置に備わるヘッド支持装置205の構成、作用等と同じであり、また、前述した本発明の実施の形態2における磁気ディスク装置に備わる他の構成ヘッド支持装置101として図10を用いて説明したもの同じであり、重複を避けるため、ここでの詳細な説明は省略する。
このように構成されたヘッド支持装置271においても、ヘッド支持装置271の反時計方向、即ち、ヘッド支持装置271に搭載されたヘッドスライダ17が磁気ディスク3の回転中心方向に回動した時に当接するクラッシュストップ7の当接部分の形状に合同な(または、相似した)形状を有するように、突出部272aの側面273aの形状が形成されていることは言うまでもない。
さらに、上述のヘッド支持装置205またはヘッド支持装置271におけるアクチュエータアーム200を構成するヘッド支持アーム191に略長円形形状を有する取付位置設定穴(図示せず)を設けて、ヘッド支持アーム191に配設されたヘッドスライダ17と回動規制部材204または回動規制部材272との位置関係を所定の位置関係になるように調整して、回動規制部材204または回動規制部材272が軸受部201とナット203によってアクチュエータアーム200とともに挟持され、アクチュエータアーム200とともに回動するように固定された構成とすることができる。そのように調整された構成を有するヘッド支持装置205またはヘッド支持装置271において、ヘッド支持アーム191に配設されたヘッドスライダ17と回動規制部材204または回動規制部材272との間の所定の位置関係について、また、所定の位置関係になるように調整するための組立調整方法については、前述の本発明の実施の形態4において説明した所定の位置関係と組立調整方法と同じであり、ここでの詳細な説明は省略する。また、前述の実施の形態4における図16に示された治具164を用いることができるのは言うまでもないことであり、これについても前述の実施の形態4と重複するため、ここでの詳細な説明は省略する。
尚、前述の本発明の実施の形態2におけるヘッド支持装置の場合と同様に、CSS方式に対しても、磁気ディスクの外周側に対応するクラッシュストップとそれに対向する回動規制部材の突出部のそれぞれの側面形状についても、上述の本発明の実施の形態5における説明と同様の構成を適用することによって、L/UL方式と同様の効果を得ることができるのは言うまでもない。また、上述の説明におけるようにヘッド支持アーム191に配設されたヘッドスライダ17と回動規制部材204または回動規制部材272との位置関係を所定の位置関係になるような調整がCSS方式についても適用することができるのは前述の実施の形態4の場合と同じであり、前述の実施の形態4におけるヘッド支持装置の組立調整方法の説明と重複するため、ここでの説明は省略する。また、磁気ディスク3の外周側に対応した回動規制部材204の突出部204bまたは回動規制部材272の突出部272aにおける側面273bとクラッシュストップ8とのそれぞれの当接に関しても、上述のL/UL方式における磁気ディスク3の内周側と同じように、アクチュエータサブユニット196は磁気ディスク3の表面に垂直な方向に回動することができ、磁気ディスク3の表面の面振れが存在したとしても、アクチュエータサブユニット196に備わるヘッド支持アーム191の一端に設けられたヘッドスライダ17は磁気ディスク3の回転に伴い磁気ディスク3から微小な隙間を有して浮上することができ、磁気ディスク3とヘッドスライダ17は衝突することがなく、磁気ディスク3とヘッドスライダ17に重大な損傷を与えるようなことがないのは、上述の本発明の実施の形態5における説明と同様である。
続いて、本発明の実施の形態5における磁気ディスク装置に備わる他の構成のヘッド支持装置に配設された回動規制部材について説明する。図28に示すように、ヘッド支持装置281を構成する回動規制部材282は2個の突出部282a、282bを有した形状が上述の本発明の実施の形態5におけるヘッド支持装置205と同じであり、他の構成要素についても上述の本発明の実施の形態5におけるヘッド支持装置205と同じであるため、ここでの詳細な説明は省略する。しかし、回動規制部材282が上述の本発明の実施の形態5のヘッド支持装置205における回動規制部材204と異なる点は、図29に示すように、ヘッド支持装置281を構成する回動規制部材282の2個の突出部282a、282bが筐体9に植設された1個のクラッシュストップ291を挟むような形状に形成されている点である。そして、ヘッド支持装置281の回動規制部材282の突出部282aの内側の側面に対向するクラッシュストップ291における突出部282aに当接する外周側面に合同な(または相似した)形状を有するように、クラッシュストップ291と当接する部分における突出部282aの内側の側面が形成されているのは、前述の実施の形態3におけるヘッド支持装置に配設された回動規制部材の構成と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。このように構成されたヘッド支持装置281の回動規制部材282においては、回動規制部材282の突出部282aの側面と、クラッシュストップ291の外周側面とは面にて当接するので、クラッシュストップ291の緩衝材の変形は非常に小さく抑えられ、ヘッド支持装置281のヘッドスライダ17に搭載された磁気ヘッドの位置はほとんど変化することがない。
尚、前述の実施の形態3におけるヘッド支持装置の回動規制部材と同様に、CSS方式に対しても、クラッシュストップ291とヘッド支持装置281のアンロード側への揺動に対応した回動規制部材282の突出部282bの側面形状についても、上述の本発明の実施の形態5においてヘッド支持装置の構成を説明したのと同様の構成が適用できるのは言うまでもない。また、磁気ディスク3の外周側に対応した回動規制部材282の突出部282bとクラッシュストップ291との当接に関しても、アクチュエータサブユニット196は磁気ディスク3の表面に垂直な方向に回動することが可能で、ヘッドスライダ17は磁気ディスク3の回転に伴い磁気ディスク3から微小な隙間を有して浮上することができる。
また、このような構成を有するヘッド支持装置281に対しても、ヘッド支持アーム191に略長円形形状を有する取付位置設定穴(図示せず)を設けることにより、前述の実施の形態4においてヘッド支持装置の組立調整方法を説明した時の図16に示された治具164を用いて、ヘッド支持アーム191に配設されたヘッドスライダ17と回動規制部材282との位置関係を所定の位置関係になるように調整することができる。この場合も、回動軸4の中心と、押圧部165における押圧ピン165aが回動規制部材282の突出部282bにおける突出部282a側の側面に当接する当接点とを結ぶ線の略延長線上に押圧アーム165bの回動中心である軸166を設け、かつ、押圧部165を構成する押圧ピン165aが回動規制部材282の突出部282bにおける突出部282a側の側面に当接されるようにした治具を準備して、ヘッド支持装置の取付の調整を行うことができるのは前述の実施の形態4におけるヘッド支持装置の組立調整方法の説明と同じであり、重複を避けるため、ここでの詳細な説明は省略する。
尚、上述の説明におけるようにヘッド支持アーム191に配設されたヘッドスライダ17と回動規制部材282との位置関係を所定の位置関係になるような調整がCSS方式についても適用することができるのは前述の実施の形態4におけるヘッド支持装置の組立調整方法の説明と同じであり、重複を避けるため、ここでの説明は省略する。また、磁気ディスク3の外周側に対応した回動規制部材282の突出部282bとクラッシュストップ291との当接に関しても、アクチュエータサブユニット196は磁気ディスク3の表面に垂直な方向に回動することができ、ヘッドスライダ17は磁気ディスク3の回転に伴い磁気ディスク3から微小な隙間を有して浮上することができる。
また、上述のヘッド支持装置271およびヘッド支持装置281においても、それぞれの回動規制部材272および回動規制部材282の一部でかつそれぞれのヘッド支持装置を構成する他の構成部材に当接しない位置に、上述の本発明の実施の形態5におけるヘッド支持装置の構成を説明した際の図22および図23と同じように、ヘッド支持装置271およびヘッド支持装置281の回動軸4の軸心と同方向に複数個の折り曲げ部を形成して、ヘッドスライダ17に搭載された磁気ヘッドやボイスコイル20に対する信号配線を挟持して、装置本体の電気回路へ接続してもよい。
さらに、前述の実施の形態2〜実施の形態4および実施の形態5におけるヘッド支持装置に配設された回動規制部材のクラッシュストップに対しても、前述の実施の形態1におけるヘッド支持装置に配設された回動規制部材で、図5を用いて説明したように、ポストの周りに回動可能なクラッシュストップを適用することによって、回動規制部材とクラッシュストップとを面接触させ、回動規制部材がクラッシュストップを均一な押圧力で押圧することができるものである。
以上説明したように本発明の実施の形態5における磁気ディスク装置に備わるヘッド支持装置およびその組立調整方法により、前述の実施の形態1〜実施の形態4と同様の効果が得られ、ヘッド支持装置のクラッシュストップへの押圧力の変化に対して、クラッシュストップの緩衝材の変形がほとんど変化することがなく、したがって、磁気ディスクへのセルフサーボライティングにおけるサーボ基準信号の初期書き込み時において、ヘッド支持装置のヘッドスライダに搭載された磁気ヘッドの位置はほとんど変化することがなく、サーボ基準信号の初期書き込みの精度を向上させることができるとともに、ヘッド支持装置の過度な揺動に対しても有効な緩衝効果を発揮させることができる。
また、ヘッド支持装置の設計の自由度を飛躍的に広げることができ、ヘッド支持装置を構成するヘッド支持アームを剛性の高い材料で形成して、外部からの大きな衝撃等に対する耐衝撃性を向上させることができる。また、ヘッド支持装置に組み込まれたヘッドスライダに対するロード荷重を大きくすることができ、ディスク装置の動作中における外部からの振動または衝撃に対して高い耐衝撃性を有し、また、ヘッド支持アームの共振周波数を高くすることができ、高速で回動および位置決めすることができる。
さらに、ディスク装置の動作中に、ボイスコイルモータが暴走したり、過激な振動または衝撃等を受け、ヘッド支持装置がロード方向またはアンロード方向に過度に揺動して、ヘッド支持装置に設けられた回動規制部材がクラッシュストップに当接してヘッド支持装置の過度の揺動を強制的に停止させた時に、アクチュエータサブユニットを構成するヘッド支持アームが、ピボット軸受の一対のピボットの当接点を支点として磁気ディスクの表面に垂直な方向に回動することができ、磁気ディスクの回転に伴う空気流によってヘッド支持アームに搭載されたヘッドスライダは浮上し、ヘッド支持アーム191は図24に破線で示したような状態になることはなく、磁気ディスクとヘッドスライダが接触または衝突することがなく、この場合も磁気ディスクとヘッドスライダに重大な損傷を与えることがなく、耐衝撃性が強く、高速アクセスに適した信頼性の高いヘッド支持装置を実現することが可能である。
上述のようなヘッド支持装置を備えることによって、セルフサーボライティングにより精度の高いサーボ基準信号が書き込まれた磁気ディスクを有し、かつ、高速化されたアクセス速度を有した信頼性の高い優れたディスク装置を実現することができる。
また、上述の本発明のヘッド支持装置の構成および組立調整方法の記述において、磁気ディスク装置を例にとって説明したが、本発明は何らこれに限ることはなく、光磁気ディスク装置や光ディスク装置等の非接触型のディスク装置に適用してもよい。
本発明に係るヘッド支持装置とその組立調整方法により、サーボ基準信号をセルフサーボライティングする際に書き込まれたサーボ基準信号の精度を非常に高め、信頼性を向上させることができるので、磁気ヘッドを用いた磁気記録再生装置、非接触型のディスク記録再生装置、例えば光磁気ディスク装置および光ディスク装置等に有用である。
(a)は、本発明の実施の形態1における磁気ディスク装置の主要部の構成を示す平面図(b)は、本発明の実施の形態1における磁気ディスク装置に備わるヘッド支持装置の概略構成を示す側面破断断面図 (a)は、図1に示す支持装置がクラッシュストップに当接した時のクラッシュストップ周辺の部分拡大平面図(b)は、本発明の実施の形態1におけるヘッド支持装置がクラッシュストップに当接した時のクラッシュストップ周辺示す部分拡大平面図(c)は、図2(a)のヘッド支持装置がクラッシュストップに当接した時のクラッシュストップ周辺の部分拡大平面図 (a)は、クラッシュストップへの押圧力と緩衝材の変形量との関係を示すグラフ(b)は、比較例における円柱状クラッシュストップの断面形状のディメンジョンを示す図(c)は、本発明の実施の形態1における四角柱状のクラッシュストップの断面形状のディメンジョンを示す図 (a)は、クラッシュストップ形状の第2の例を示す平面図(b)は、クラッシュストップ形状の第3の例を示す平面図(c)は、本発明の実施の形態1の磁気ディスク装置におけるクラッシュストップを構成する他のポスト形状を示す平面図 (a)は、クラッシュストップの回動範囲を規制するストッパ部とクラッシュストップの近傍を拡大して示す上面図(b)は、図5(a)におけるX−X断面図(c)は、ストッパ部の設定位置を説明する概念図 (a)は、クラッシュストップの回動範囲を規制するストッパ部とクラッシュストップの構成の別の例を示す平面図(b)は、クラッシュストップの回動範囲を規制するストッパ部の他の一例を示す平面図 本発明の実施の形態2における磁気ディスク装置の主要部の構成を示す平面図 本発明の実施の形態2におけるヘッド支持装置の構成を示す側面図 図7に示したヘッド支持装置がクラッシュストップに当接した時のクラッシュストップ周辺の部分拡大平面図 本発明の実施の形態2における磁気ディスク装置に備わる他のヘッド支持装置の主要部の構成を示す平面図 図10に示すヘッド支持装置がクラッシュストップに当接した時のクラッシュストップ周辺の部分拡大平面図 本発明の実施の形態3における磁気ディスク装置の主要部の構成を示す平面図 本発明の実施の形態3における磁気ディスク装置に備わるヘッド支持装置の構成を示す側面図 図12に示したヘッド支持装置がクラッシュストップに当接した時のクラッシュストップ周辺の部分拡大平面図 本発明の実施の形態4におけるディスク装置に備わるヘッド支持装置の回動規制部材の組立調整方法を示す下面図 図15に示す組立調整方法を行う時に用いる調整治具を示す斜視図 本発明の実施の形態4におけるディスク装置に備わる別のヘッド支持装置の回動規制部材の組立調整方法を示す下面図 本発明の実施の形態4におけるディスク装置に備わる他のヘッド支持装置の回動規制部材の組立調整方法を示す下面図 本発明の実施の形態5におけるヘッド支持装置の概略構成を示す分解斜視図 図19におけるA部をさらに分解して示す分解斜視図 本発明の実施の形態5における磁気ディスク装置に備わるヘッド支持装置の回動軸近傍の拡大部分断面図 本発明の実施の形態5における磁気ディスク装置に備わるヘッド支持装置の回動規制部材を示す斜視図 図22に示した回動規制部材における信号配線の保持方法の一例を示す平面図 本発明におけるヘッド支持装置の動作原理を説明するために示すヘッド支持装置主要部の側面図 本発明におけるヘッド支持装置の動作原理を説明するために示すヘッド支持装置主要部の平面図 本発明の実施の形態5における磁気ディスク装置の主要部の構成を示す平面図 本発明の実施の形態5における磁気ディスク装置に備わる別のヘッド支持装置の主要部の構成を示す平面図 本発明の実施の形態5における他のヘッド支持装置の構成を示す平面図 図28に示したヘッド支持装置を備える磁気ディスク装置の主要部の構成を示す平面図 従来の磁気ディスク装置の概略構成を示す平面図
符号の説明
1,307 スピンドルモータ
2 回転中心軸
3,306 磁気ディスク
4,309 回動軸
5,71,101,121,151,171,181,205,271,281,301 ヘッド支持装置
6 ランプブロック
7,8,51,62,65,122,291,311,312 クラッシュストップ
7a,41a,42a,43a,55,122a,311a,312a ポスト
7b,41b,42b,43b,53,122b,311b,312b (衝撃)緩衝材
9 筐体
10,70,120 磁気ディスク装置
11,191 ヘッド支持アーム
12,195 コイルアームユニット
13,201 軸受部
13a ベアリング
13b,201c 円筒部
14 キャリッジアーム
15 サスペンションアーム
15a,197,303 板ばね部
15b,191a タブ(部)
16,192 ジンバル機構
17,305 ヘッドスライダ
18,193 ヘッド支持アームユニット
19,304a コイルアーム(部)
19a,191b,199c,204c 穴部
19b,51a 当接面
20,308 ボイスコイル
21,200 アクチュエータアーム
50,155 上側筐体
52 コア部
54 緩衝部
55a 中心
56,63,66 ストッパ部
57 垂線
58,153,173,183 止めねじ
61,64 側壁部
72,102,123,204,272,282 回動規制部材
72a,72b,102a,123a,123b,202a,204a,204b,272a,282a,282b 突出部
72c,102c,123c 円弧状長円穴
103a,103b,273a,273b 側面
152,172,182 取付位置設定穴
154 位置決め基準穴
156 (位置決め)基準ピン
161 基台
162,163 凹部
164 (調整)治具
165 押圧部
165a 押圧ピン
165b 押圧アーム
165c ピン
165d 押圧ばね
165e ストッパ
166 軸
191c ディンプル
194 バランサ
196 アクチュエータサブユニット
198 ばね固定部材
199 ピボット軸受
199a,199b ピボット
201a フランジ
201b ねじ部
202 カラー
202b 上面
203 ナット
204d,204e,204f 折り曲げ部
205a 中心線
231 フレキシブル配線基板
302 サスペンション
302a ガイド部
304 支持アーム
310 ヘッド保持部
310a テーパ部
,P 当接点

Claims (41)

  1. スピンドルモータに連結されて回転自在に回転する記録媒体の半径方向に回動し、前記記録媒体に情報を記録または前記記録媒体に記録された情報を読み取るためのヘッド支持装置において、
    ヘッド支持アームと前記ヘッド支持アームの一方の端部側に前記記録媒体に情報を記録または再生する信号変換素子を搭載したヘッドスライダが配設されたヘッド支持アームユニットと、
    前記ヘッド支持アームユニットを筐体に植設された回動軸の周りに前記記録媒体の半径方向に回動させるための揺動手段と、前記ヘッドスライダを前記記録媒体に接近する方向に付勢力を付与するように設けられた弾性手段と、筐体に配設されたクラッシュストップに当接して前記回動軸の周りの回動範囲を規制するための回動規制部材と、
    からなり、
    前記クラッシュストップに当接する前記回動規制部材は前記ヘッド支持アームとともに、前記筐体に植設された前記回動軸の周りに前記記録媒体の半径方向に回動自在に回動する構成を有し、
    前記記録媒体の回転中心側方向または外周側方向のうち少なくともいずれか一方の方向への回動を規制するための前記クラッシュストップに当接する前記回動規制部材において、前記クラッシュストップに当接する部分の側面形状が前記クラッシュストップにおける前記回動規制部材に当接する部分の側面形状に合同な側面形状とすることによって、前記クラッシュストップとの当接時に前記回動規制部材が前記クラッシュストップと面接触して均一な押圧力で当接することを特徴とするヘッド支持装置。
  2. 前記ヘッドスライダが配設され、かつ、弾性手段を有するサスペンションアームとキャリッジアームからなる前記ヘッド支持アームと、コイルアームと前記揺動手段からなるコイルアームユニットとでアクチュエータアームを構成し、
    前記アクチュエータアームを構成する前記コイルアームを、前記クラッシュストップに当接して前記回動軸の周りの回動範囲を規制するための前記回動規制部材としたことを特徴とする請求項1に記載のヘッド支持装置。
  3. 前記キャリッジアームと前記コイルアームが一体に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のヘッド支持装置。
  4. 前記ヘッドスライダが配設され、かつ、弾性手段を有するサスペンションアームとキャリッジアームからなる前記ヘッド支持アームと、コイルアームと前記揺動手段からなるコイルアームユニットとでアクチュエータアームを構成し、
    2個の突出部を有する前記回動規制部材を前記アクチュエータアームとともに回動するように固着し、前記クラッシュストップに当接させることによって、前記回動軸の周りの回動範囲を規制することを特徴とする請求項1に記載のヘッド支持装置。
  5. 前記キャリッジアームと前記コイルアームが一体に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のヘッド支持装置。
  6. 前記ヘッド支持アームユニットと、コイルアームと前記揺動手段からなるコイルアームユニットとで構成されるアクチュエータサブユニットと、
    一対のピボットを有するピボット軸受と、
    前記筐体に植設された前記回動軸の周りに前記記録媒体の半径方向に回動可能で、かつ、フランジ部とねじ部を有する軸受部と、
    2個の突出部を有する前記回動規制部材と、
    からなり、
    前記ヘッド支持アームユニットは、前記回動軸の軸心に垂直な平面上にあり、かつ、前記ヘッド支持アームユニットの長手方向の中心線に直交する線の周りに前記記録媒体の表面に垂直な方向に回動する構成を有し、
    前記回動規制部材は、前記記録媒体の表面に垂直な方向には回動しない構成とし、
    前記回動規制部材の2個の前記突出部を前記クラッシュストップに当接させることによって前記回動軸の周りの回動範囲を規制することを特徴とする請求項1に記載のヘッド支持装置。
  7. 前記弾性手段が、前記ピボット軸受と前記アクチュエータサブユニットとの間に設けられ、かつ、板ばねであることを特徴とする請求項6に記載のヘッド支持装置。
  8. 前記ヘッド支持アームユニットを構成するヘッド支持アームと、前記コイルアームユニットを構成するコイルアームが一体に形成された前記アクチュエータサブユニットであることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のヘッド支持装置。
  9. 前記ピボット軸受の一対の前記ピボットと前記アクチュエータサブユニットとが当接するそれぞれの当接点を結ぶ線の周りに前記アクチュエータサブユニットが前記記録媒体の垂直方向に回動可能に設けられたことを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  10. 前記ピボット軸受の一対の前記ピボットが、前記ヘッド支持アームの長手方向の中心線に対して対称的な位置に設けられたことを特徴とする請求項6から請求項9のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  11. 前記ピボット軸受の一対の前記ピボットと前記アクチュエータサブユニットとが当接するそれぞれの当接点が、前記回動軸の軸心を通り、かつ、前記軸心に垂直な線上において、前記アクチュエータサブユニットに当接するように、前記ピボット軸受に一対の前記ピボットを設けたことを特徴とする請求項6から請求項10のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  12. 前記回動規制部材は、前記回動軸の軸心方向に複数個の折り曲げ部を有することを特徴とする請求項6から請求項11のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  13. 前記回動規制部材の2個の前記突出部が、筐体に配設された2個のクラッシュストップの間に挟まれるように配設されていることを特徴とする請求項4から請求項12のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  14. 前記回動規制部材の2個の前記突出部が、筐体に配設された1個のクラッシュストップを挟むように配設されていることを特徴とする請求項4から請求項12のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  15. 前記ヘッドスライダが配設され、かつ、弾性手段を有するサスペンションアームとキャリッジアームからなる前記ヘッド支持アームと、コイルアームと前記揺動手段からなるコイルアームユニットとでアクチュエータアームを構成し、
    1個の突出部を有する前記回動規制部材を前記アクチュエータアームとともに回動するように固着し、前記筐体に植設された2個の前記クラッシュストップに当接させることによって前記回動軸の周りの回動範囲を規制することを特徴とする請求項1に記載のヘッド支持装置。
  16. 前記キャリッジアームと前記コイルアームが一体に形成されていることを特徴とする請求項15に記載のヘッド支持装置。
  17. 前記ヘッド支持アームユニットと、コイルアームと前記揺動手段からなるコイルアームユニットとで構成されるアクチュエータサブユニットと、
    一対のピボットを有するピボット軸受と、
    前記筐体に植設された前記回動軸の周りに前記記録媒体の半径方向に回動可能で、かつ、フランジ部とねじ部を有する軸受部と、
    1個の突出部を有する前記回動規制部材と、
    からなり、
    前記ヘッド支持アームユニットは、前記回動軸の軸心に垂直な平面上にあり、かつ、前記ヘッド支持アームユニットの長手方向の中心線に直交する線の周りに前記記録媒体の表面に垂直な方向に回動する構成を有し、
    前記回動規制部材は、前記記録媒体の表面に垂直な方向には回動しない構成とし、
    前記回動規制部材の1個の前記突出部を前記筐体に植設された2個の前記クラッシュストップに当接させることによって前記回動軸の周りの回動範囲を規制することを特徴とする請求項1に記載のヘッド支持装置。
  18. 前記弾性手段が、前記ピボット軸受と前記アクチュエータサブユニットとの間に設けられ、かつ、板ばねであることを特徴とする請求項17に記載のヘッド支持装置。
  19. 前記ヘッド支持アームユニットを構成するヘッド支持アームと、前記コイルアームユニットを構成するコイルアームが一体形成された前記アクチュエータサブユニットであることを特徴とする請求項17または請求項18に記載のヘッド支持装置。
  20. 前記ピボット軸受の一対の前記ピボットと前記アクチュエータサブユニットとが当接するそれぞれの当接点を結ぶ線の周りに前記アクチュエータサブユニットが前記記録媒体の垂直方向に回動可能に設けられたことを特徴とする請求項17から請求項19のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  21. 前記ピボット軸受の一対の前記ピボットが、前記ヘッド支持アームの長手方向の中心線に対して対称的な位置に設けられたことを特徴とする請求項17から請求項20のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  22. 前記ピボット軸受の一対の前記ピボットと前記アクチュエータサブユニットとが当接するそれぞれの当接点が、前記回動軸の軸心を通り、かつ、前記軸心に垂直な線上において、前記アクチュエータサブユニットに当接するように、前記ピボット軸受に一対の前記ピボットを設けたことを特徴とする請求項17から請求項21のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  23. 前記回動規制部材は、前記回動軸の軸心方向に複数個の折り曲げ部を有することを特徴とする請求項17から請求項22のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  24. 前記回動規制部材の1個の前記突出部が、筐体に植設された2個の前記クラッシュストップの間に挟まれるように配設されていることを特徴とする請求項15から請求項23のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  25. 前記記録媒体の回転中心側方向または外周側方向のうち少なくともいずれか一方の方向の回動を規制するための前記クラッシュストップに当接する前記回動規制部材における当接部分の側面形状が平面であることを特徴とする請求項1から請求項24のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  26. 前記当接部分の前記側面形状である前記平面が、前記回動軸の中心軸を含む平面であることを特徴とする請求項25に記載のヘッド支持装置。
  27. 前記回動規制部材の2個の前記突出部のうちいずれか一方の前記突出部と、前記アクチュエータアームに配設された前記ヘッドスライダとの位置関係が所定の位置関係を有するように調整するための調整手段を有することを特徴とする請求項4から請求項14のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  28. 前記回動規制部材の1個の前記突出部と、前記アクチュエータアームに配設された前記ヘッドスライダとの位置関係が所定の位置関係を有するように調整するための調整手段を有することを特徴とする請求項15から請求項24のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  29. 前記記録媒体の回転中心側方向または外周側方向のうち少なくともいずれか一方の方向の回動を規制するための前記クラッシュストップに当接する前記回動規制部材における当接部分の側面形状が平面であることを特徴とする請求項27または請求項28に記載のヘッド支持装置。
  30. 前記当接部分の前記側面形状である前記平面が、前記回動軸の中心軸を含む平面であることを特徴とする請求項29に記載のヘッド支持装置。
  31. 前記調整手段は、前記アクチュエータアームを構成するヘッド支持アームに設けられた取付位置設定穴と、軸受部の周りに回動可能な前記回動規制部材と、筐体に植設された回動軸の周りに前記ヘッド支持アームとともに回動するように前記回動規制部材を固定する固定手段とからなることを特徴とする請求項27から請求項30のいずれか1項に記載のヘッド支持装置。
  32. 前記筐体に対する前記ヘッド支持アームの位置決めのために、前記筐体に設けられた位置決め基準穴と前記ヘッド支持アームに設けられた前記取付位置設定穴に位置決め基準ピンを貫通させ、
    前記ヘッド支持アームに対する前記回動規制部材の突出部の位置関係を設定するために、前記回動規制部材の前記突出部を記録媒体の内周側または外周側への回動のいずれか一方の回動を規制するように前記筐体に取り付けられたクラッシュストップに当接させ、
    前記ヘッド支持アームと前記回動規制部材との位置関係を固定するための前記固定手段によって前記回動規制部材を固定し、
    位置決めすることを特徴とする請求項31に記載のヘッド支持装置。
  33. 取付位置設定穴が設けられたヘッド支持アームと前記ヘッド支持アームの一方の端部側に記録媒体に情報を記録または再生する信号変換素子を搭載したヘッドスライダが配設されたヘッド支持アームユニットと、
    前記記録媒体の半径方向に前記ヘッド支持アームユニットを回動させるための揺動手段と、
    筐体に植設されたクラッシュストップに当接して回動軸の周りの回動範囲を規制するための回動規制部材と、
    からなり、
    前記筐体に植設された回動軸の周りに回動自在に回動し、前記クラッシュストップに当接する前記回動規制部材は前記ヘッド支持アームとともに前記回動軸の周りに前記記録媒体の半径方向に回動する構成を有するヘッド支持装置において、
    前記筐体に対する前記ヘッド支持アームの位置決めのために、前記筐体に設けられた位置決め基準穴と前記ヘッド支持アームに設けられた取付位置設定穴に位置決め基準ピンを貫通させる第1の工程と、
    前記ヘッド支持アームに対する位置関係を設定するために、前記回動規制部材の突出部が前記記録媒体の内周側または外周側への回動のいずれか一方の回動を規制するように前記筐体に取り付けられた前記クラッシュストップに当接させる第2の工程と、
    前記ヘッド支持アームと前記回動規制部材との位置関係を固定するための固定手段によって前記回動規制部材を固定する第3の工程と、
    を有する調整工程によって、前記ヘッド支持アームユニットと前記回動規制部材が所定の位置関係を有するように位置決めされることを特徴とするヘッド支持装置の組立調整方法。
  34. 筐体に取り付けられたスピンドルモータに配設された記録媒体と、
    請求項1から請求項32のいずれか1項に記載のヘッド支持装置と、
    前記筐体に植設され、かつ、前記ヘッド支持装置を回動自在に前記記録媒体の半径方向に回動させる回動軸と、
    前記ヘッド支持装置の回動範囲を規制するための前記筐体に設けられたクラッシュストップと、
    を備え、
    前記記録媒体の回転中心側方向または外周側方向への回動のうち、少なくともいずれか一方の回動を規制する前記ヘッド支持装置の回動規制部材に対応する前記クラッシュストップの前記回動規制部材への当接部分において、前記クラッシュストップと前記回動規制部材が面接触していることを特徴とするディスク装置。
  35. 前記クラッシュストップの前記回動規制部材への前記当接部が平面であることを特徴とする請求項34に記載のディスク装置。
  36. 前記クラッシュストップの前記回動規制部材への前記当接部における前記平面の延長平面が筐体に植設された回動軸の軸心を含むことを特徴とする請求項35に記載のディスク装置。
  37. 筐体に取り付けられたスピンドルモータに配設された記録媒体と、
    請求項1、請求項2、請求項3または請求項13のいずれか1項に記載のヘッド支持装置と、
    前記筐体に植設され、かつ、前記ヘッド支持装置を回動自在に前記記録媒体の半径方向に回動させる回動軸と、
    前記ヘッド支持装置の回動範囲を規制するための前記筐体に設けられた2個のクラッシュストップと、
    を備え、
    前記記録媒体の回転中心側方向または外周側方向への回動のうち、少なくともいずれか一方の回動を規制する前記クラッシュストップが前記筐体に植設されたポストの周りに回動可能に構成され、かつ、前記ヘッド支持装置の回動規制部材に対応する前記クラッシュストップの前記回動規制部材への当接部分において、前記クラッシュストップと前記回動規制部材が面接触していることを特徴とするディスク装置。
  38. 筐体に取り付けられたスピンドルモータに配設された記録媒体と、
    請求項14に記載のヘッド支持装置と、
    前記筐体に植設され、かつ、前記ヘッド支持装置を回動自在に前記記録媒体の半径方向に回動させる回動軸と、
    前記ヘッド支持装置の回動範囲を規制するための前記筐体に設けられた1個のクラッシュストップと、
    を備え、
    前記クラッシュストップが前記筐体に植設されたポストの周りに回動可能に構成され、かつ、前記記録媒体の回転中心側方向または外周側方向への回動のうち、少なくともいずれか一方の回動を規制する前記ヘッド支持装置の回動規制部材に対応する前記クラッシュストップの前記回動規制部材への当接部分において、前記クラッシュストップと前記回動規制部材が面接触していることを特徴とするディスク装置。
  39. 筐体に取り付けられたスピンドルモータに配設された記録媒体と、
    請求項24に記載のヘッド支持装置と、
    前記筐体に植設され、かつ、前記ヘッド支持装置を回動自在に前記記録媒体の半径方向に回動させる回動軸と、
    前記ヘッド支持装置の回動範囲を規制するための前記筐体に設けられた2個のクラッシュストップと、
    を備え、
    前記記録媒体の回転中心側方向または外周側方向への回動のうち、少なくともいずれか一方の回動を規制する前記クラッシュストップが前記筐体に植設されたポストの周りに回動可能に構成され、かつ、前記クラッシュストップの前記回動規制部材への当接部分において、前記クラッシュストップと前記回動規制部材が面接触していることを特徴とするディスク装置。
  40. 前記クラッシュストップと前記回動規制部材が面接触している当接部分における側面形状が平面であることを特徴とする請求項37から請求項39のいずれか1項に記載のディスク装置。
  41. 前記当接部分の前記側面形状である前記平面が、ヘッド支持装置の回動軸の中心軸を含む平面であることを特徴とする請求項40に記載のディスク装置。
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