JP2005267666A - 磁気抵抗効果型ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 磁気抵抗効果型素子が静電破壊しない磁気抵抗効果型ヘッドを提供する。
【解決手段】 基板11および保護基板12と、絶縁層13と、絶縁層13に配置されたMR素子14およびMR素子14を磁場からシールドするシールド層15、15とを具備し、走行する磁気テープMTに摺接する磁気抵抗効果型ヘッドH1であって、磁気テープMTに摺接する摺接側に、導電性を有し、且つ、基板11および保護基板12に電気的に接続した導電層21と、導電層21を保護する保護層22とを備え、磁気テープMTの静電気が、導電層21を介して基板11、保護基板12に放電可能とした磁気抵抗効果型ヘッドH1である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁気抵抗効果型素子を有する磁気抵抗効果型ヘッドに関する。
近年、磁気テープの磁気信号(データ信号)の記録および再生を行うテープドライブ(磁気記録再生装置)においては、取り扱う磁気信号の増大にともなって、更なる記録密度の向上が望まれており、磁気信号の読み取り用のヘッドとして、従来のインダクティブヘッドに代わり、MR(Magneto Resistive:磁気抵抗効果型)ヘッドが必須のデバイスとなっている。MRヘッドは、磁気信号の検出感度が高く、大きな再生出力が得られるMR素子(磁気抵抗効果型素子)を有しているため、磁気テープ上の記録トラック幅を容易に縮小可能であると共に、線方向の記録密度が高められ、高密度の記録および再生を行うことが可能となる。
ところが、MRヘッドは、従来のインダクティブヘッドに比較して、静電気や熱に弱いという性質を有している。すなわち、例えば、静電気を帯びた磁気テープがMRヘッドに接近、接触すると、MRヘッドに静電気が流れ、その結果MRヘッドが静電破壊(ESD: Electro Static Discharge)してしまう場合があった。
そこで、従来は、MR素子を挟むように、MR素子の両側に磁気シールド層、絶縁層を配置するMRヘッドにおいて、絶縁層の両外側に配置した基板と保護基板を接地し、帯電した磁気テープがMRヘッドに接触した場合、磁気テープの電荷をMR素子に流さずに、基板および保護基板に流れさせ放電させることによって、MRヘッドの静電破壊を防止していた(特許文献1参照)。
特開2003−123215号公報(段落0021〜0046、図1)
しかしながら、静電気を帯びた磁気テープの電荷が基板および保護基板を介して十分に放電されず、MR素子に静電気が流れたり、MR素子の近傍の絶縁層に電荷が溜まったりして、MR素子が静電破壊を起こしてしまう場合があった。
そこで、本発明は、磁気抵抗効果型素子が静電破壊しない磁気抵抗効果型ヘッドを提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、第1の発明は、基板と、絶縁層と、当該絶縁層に配置された磁気抵抗効果型素子および当該磁気抵抗効果型素子を磁場からシールドするシールド層とを具備し、走行する磁気テープに摺接する磁気抵抗効果型ヘッドであって、前記磁気テープに摺接する摺接側に、導電性を有し、且つ、前記基板に電気的に接続した導電層を備え、前記磁気テープの静電気が、前記導電層を介して前記基板に放電可能としたことを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッドである。
このような磁気抵抗効果型ヘッドによれば、導電層を備えたことにより、磁気テープの静電気は、導電層を経由して基板に放電する。したがって、静電気を帯びた磁気テープが接近または接触しても、磁気抵抗効果型素子には、前記静電気は導通しない。よって、磁気抵抗効果型素子が発熱することもなく、静電破壊することもない。ゆえに、磁気抵抗効果型ヘッドが静電破壊することもない。
第2の発明は、前記導電層を保護する保護層を、さらに備えたことを特徴とする第1の発明に記載の磁気抵抗効果型ヘッドである。
このような磁気抵抗効果型ヘッドによれば、保護層を備えたことにより、導電層は、磁気テープの磁性粉などによる傷、磨耗から保護される。
第3の発明は、基板と、絶縁層と、当該絶縁層に配置された磁気抵抗効果型素子および当該磁気抵抗効果型素子を磁場からシールドするシールド層とを具備し、走行する磁気テープに摺接する磁気抵抗効果型ヘッドであって、前記絶縁層は、前記シールド層と前記基板との間において、炭素を含んでなり導電性が高められると共に、前記磁気テープに摺接する摺接面に露出し、且つ、前記基板に電気的に接続した導電部を有し、前記磁気テープの静電気が、前記導電部を介して前記基板に放電可能としたことを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッドである。
このような磁気抵抗効果型ヘッドによれば、導電部を備えたことにより、磁気テープの静電気は、前記導電部を経由して基板に放電する。したがって、静電気を帯びた磁気テープが接近または接触しても、磁気抵抗効果型素子には、前記静電気は導通せず、磁気抵抗効果型素子が発熱することもない。よって、磁気抵抗効果型素子が静電破壊することもない。ゆえに、磁気抵抗効果型ヘッドが静電破壊することもない。
第4の発明は、前記絶縁層の前記導電部と前記基板との間に、導電性を有する境界層を、さらに備えたことを特徴とする第3の発明に記載の磁気抵抗効果型ヘッドである。
このような磁気抵抗効果型ヘッドによれば、導電部に流れた静電気が、導電性を有する境界層を経由して基板に流れる。すなわち、静電気は基板に流れやすくなる。したがって、磁気抵抗効果型素子には、静電気がさらに流れにくくなり、磁気抵抗効果型素子の静電破壊を防止することができる。
本発明によれば、静電気を帯びた磁気テープが接触または接近しても、磁気抵抗効果素子が静電破壊しない磁気抵抗効果型ヘッドを提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各実施形態の説明において、同一の構成要素に関しては同一の符号を付し、重複した説明は省略するものとする。
≪第1実施形態≫
まず、第1実施形態に係る磁気抵抗効果型ヘッドについて、図1を参照して説明する。参照する図面において、図1は、第1実施形態に係る磁気抵抗効果型ヘッドの構成を模式的に示す断面図である。
<磁気抵抗効果型ヘッドの構成>
図1に示すように、第1実施形態に係る磁気抵抗効果型ヘッドH1は、主として、磁気抵抗効果型ヘッド本体10と、磁気抵抗効果型ヘッド本体10の磁気テープMTの摺接側であり、後記するMR素子14の一部およびシールド層15、15の一部が露出した上面10a(一端面)に順に積層した、導電層21と、保護層22とを備えて構成されている。そして、保護層22の上面が、磁気テープMTに摺接する磁気テープ摺接面MS1となっており、磁気抵抗効果型ヘッドH1が、図1において左から右へ走行する磁気テープMTに記録された磁気信号を、磁気抵抗効果型素子14(以下、MR素子という)によって読み出す再生側のMRヘッドである場合について説明する。
[磁気抵抗効果型ヘッド本体]
磁気抵抗効果型ヘッド本体10は、主として、基板11と、この基板11の一端面11aに順に積層した絶縁層13と、保護基板12と、磁気抵抗効果型ヘッド本体10の上面10aに一部を露出すると共に、絶縁層13の所定位置に埋没するようにして配置されたMR素子14と、シールド層15、15とを備えて構成されている。すなわち、磁気抵抗効果型ヘッド本体10は、所定位置に配置されたMR素子14およびシールド層15、15を有する絶縁層13を、基板11と保護基板12とで挟持した構成となっている。
(基板、保護基板)
基板11および保護基板12は、磁気抵抗効果型ヘッドH1の骨格となる支持体であり、一般にはアルチック(AlTiC)と称されるアルミナ−チタンカーバイド(Al23−TiC)系の合金から形成される。したがって、基板11および保護基板12は、導電性を有する炭素(C)を含むため導電性を有している。
また、基板11および保護基板12は、銀などの導電性ペースト(図示しない)により、テープドライブ(図示しない)の金属製のシャーシ(図示しない)に固定されており、基板11および保護基板12は接地電位を有している。すなわち、第1実施形態に係る磁気抵抗効果型ヘッドH1は、前記導電性ペーストによって、前記シャーシに固定された固定型のヘッドである。
(絶縁層)
絶縁層13は、その上面側に埋め込まれたMR素子14を、磁気的に絶縁するための層であり、例えば、絶縁性を有するアルミナ(Al23)やシリカ(SiO2)から形成される。
(MR素子)
MR素子14は、磁気テープMTに記録された磁気信号を読み取るための素子であり、MR素子14には、図示しない検出器に接続する配線が接続している。そして、磁気テープMTの磁気信号に応じたMR素子14の抵抗値の変化を、前記検出器で検出することにより、磁気テープMTの磁気信号を読み取り可能となっている。
(シールド層)
シールド層15、15は、磁性材料であるFe−Si−Al系合金(センダスト)、Ni−Fe系合金(パーマロイ)、Ni−Zn系合金(ヘタマイト)などから形成されている。
ここで、MR素子14とシールド層15、15の配置について説明する。MR素子14は、一対のシールド層15、15が所定間隔を隔てることで形成されたギャップ内に配置している。さらに説明すると、MR素子14は、絶縁層13の厚さ方向(図1示す磁気テープMTの走行方向と略平行な方向)の略中央で、その一部を上面10aに露出しつつ絶縁層13に埋没している。また、シールド層15、15は、MR素子14の両側に所定間隔を隔てた位置であって、絶縁層13と基板11または保護基板12との界面から所定間隔を隔てた位置で、その一部を上面10aに露出しつつ絶縁層13に埋没している。
このようにMR素子14の両側に所定間隔を隔て、シールド層15、15を配置したことによって、ノイズとなる磁場からMR素子14をシールド(保護)し、MR素子14の周波数特性および分解能の向上が図られている。なお、MR素子14とシールド層15、15の間の絶縁層13の部分は、ギャップ層、絶縁膜とも称される部分である。
[導電層]
導電層21は、磁気抵抗効果型ヘッド本体10の上面10aに被覆するように形成されると共に、導電層21のさらに上側に形成された保護層22の下地層となっている。すなわち、導電層21は、MR素子14およびシールド層15、15が配置した絶縁層13、基板11、保護基板12の一端面を被覆している。
導電層21は、例えば、非磁性材料である珪素(Si)と炭素(C)や、シリコンカーバイド(SiC)と炭素(C)などの混合層から構成される。このように導電層21は炭素(C)を含有するため、導電層21は良好な導電性を有する。よって、導電層21は、基板11および保護基板12に電気的に接続していることになる。
したがって、磁気テープMTの静電気は、導電層21に流れやすく、さらに、導電層21に流れ込んだ静電気が基板11、保護基板12に良好に導電可能となっている。すなわち、静電気を帯びた磁気テープMTの電荷ECを、導電層21、基板11、保護基板12を介して、前記シャーシに逃し、MR素子14の静電破壊を防止可能となっている。
導電層21における炭素(C)の量は、導電性を考慮し、炭素元素の比率が50%以上であり、導電層21の比抵抗値が1Ωcm〜106Ωcmの範囲内であることが好ましい。
また、導電層21の厚さは、1nm〜20nmの範囲内であることが好ましい。これは、導電層21が1nmより薄いと、層として形成されにくく、つまり不連続となる傾向が高いからである。一方、導電層21が20nmより厚いと、スペーシングロスが発生したり、磁気信号の再生効率がダウンするからである。
[保護層]
保護層22は、導電層21の上側(磁気テープMT側)に層状で形成されており、磁気テープMTの摺動によるヘッド磨耗防止する層であると共に、磁気テープMTの磁性粉の付着などによる導電層21の汚れを防止し、さらにMR素子14の酸化劣化を防止する層である。そして、保護層22の上面が磁気テープ摺接面MS1となっている。
また、保護層22は、例えば、ダイヤモンド状カーボン(DLC:Diamond Like Carbon)、アモルファス状カーボンなどによって形成される。このように保護層22が、炭素(C)を含むことになり、前記したように炭素(C)を含有する導電層21との親和性が高まる。したがって、保護層22と導電層21との密着性は高くなり、その結果として、磁気テープMTの走行によって保護層22が剥がれにくくなる。さらに、ダイヤモンド状カーボンまたはアモルファス状カーボンは硬質であるため、磁気テープMTの走行による保護層22の磨耗、すなわちヘッド磨耗を低減することができる。
保護層22の厚さは、2nm〜50nmの範囲内であることが好ましく、MR素子14の保護を考慮するならば厚い方が望ましい。保護層22が50nmより厚いと、MR素子14による磁気テープMTに記録された磁気信号の検出精度が低下するからである。
<磁気抵抗効果型ヘッドの動作>
次に、磁気抵抗効果型ヘッドH1の動作について、図1を参照して簡単に説明する。
図1示すように、静電気を帯びた磁気テープMT、つまり、電荷ECを有する磁気テープMTが、磁気抵抗効果型ヘッドH1に摺接すると、電荷ECは、保護層22を介して、導電性の高い導電層21に導電し、その後、基板11に導電する(図1に示す矢印A1参照)。そして、基板11に導電した電荷ECは、前記導電性ペーストを介して、テープドライブのシャーシに導電する(図1に示す矢印A2参照)。
このようにして磁気テープMTに帯びた静電気は放電する。したがって、静電気の放電時に、MR素子14に高圧電流が流れたり、MR素子14付近の絶縁層13に電荷ECが溜まることもない。よって、MR素子14が発熱することもなく、MR素子14が静電破壊することもない。ゆえに、磁気抵抗効果型ヘッドH1の静電破壊を防止することができる。
<磁気抵抗効果型ヘッドの製造方法>
次に、磁気抵抗効果型ヘッドH1の製造方法について、図1を参照して簡単に説明する。
まず、所定形状を有するアルチック製の基板11の片面に、例えば、スパッタリング法などによって、所定の元素、化合物をターゲットとして、絶縁層13、MR素子14、シールド層15、15を形成する。さらに説明すると、絶縁層13を段階的に形成し、所定段階において、シールド層15、MR素子14、シールド層15を順次形成する。その後、所定形状の保護基板12を接合した後、所定の研磨処理を行うことで磁気抵抗効果型ヘッド本体10が作製される。
そして、磁気抵抗効果型ヘッド本体10の上面10aに、例えば、珪素(Si)と炭素(C)、シリコンカーバイド(SiC)と炭素(C)をターゲットとするスパッタリング法によって、ターゲットを堆積させた後、所定の研磨処理を行うことによって、導電層21が形成される。
次いで、導電層16の上面に、炭素(C)をターゲットとするスパッタリング法によって、炭素(C)を堆積させた後、所定の研磨処理を行うことによって、保護層22が形成されると共に、磁気抵抗効果型ヘッドH1が製造される。
なお、保護層22の形成において、スパッタリングガスの流量、時間、ターゲットの距離、高周波の出力、真空圧、自転・公転速度を所定に制御することによって、ダイヤモンド状カーボン、アモルファス状カーボンの保護層22を形成することができる。
≪第2実施形態≫
続いて、第2実施形態に係る磁気抵抗効果型ヘッドについて、図2を参照して説明する。参照する図面において、図2は、第2実施形態に係る磁気抵抗効果型ヘッドの構成を模式的に示す断面図である。
<磁気抵抗効果型ヘッドの構成>
図2に示すように、第2実施形態に係る磁気抵抗効果型ヘッドH2は、第1実施形態に係る磁気抵抗効果型ヘッドH1における、導電層21および保護層22を備えず(図1参照)、絶縁層13が、その一部に炭素(C)濃度が高められ導電性を有する導電部13Aを有し、さらに境界層23、23を備えたことを特徴とし、図2において上方に磁気テープMTが摺接する磁気テープ摺接面MS2を有する。
[導電部]
導電部13Aは、絶縁層13を形成するアルミナ(Al23)などに、炭素(C)が部分的に混入され、導電性が高められた部分である。導電部13Aは、その一部が磁気テープ摺接面MS2に露出しており、また、境界層23に電気的に接続している。後記するように、境界層23は導電性を有するため、導電部13Aは、境界層23を介して、基板11または保護基板12に電気的に接続している。
[境界層]
境界層23、23は、基板11と絶縁層13との間に、絶縁層13と保護基板12との間に、それぞれ設けられている。境界層23は、第1実施形態に係る導電層21と同様に、例えば、非磁性材料である珪素(Si)と炭素(C)、シリコンカーバイド(SiC)と炭素(C)などからなり、炭素(C)を含むため良好な導電性を有している。さらに説明すると、境界層23における炭素の量は、導電性を考慮して炭素元素の比率が50%以上とし、境界層23の比抵抗値を1Ωcm〜106Ωcmの範囲内とすることが好ましい。
また、境界層23は、このように炭素(C)リッチであるため、炭素(C)を含む導電部13Aとの親和性が高まるため、良好な密着性を有し、剥がれにくくなっている。
さらに、境界層23の厚さは、1nm〜20nmの範囲内であることが好ましい。これは、境界層が1nmより薄いと、層として形成されにくく、つまり不連続となる傾向が高いからである。一方、導電層21が20nmより厚いと、スペーシングロスが発生したり、磁気信号の再生効率がダウンするからである。
したがって、導電部13Aは、境界層23を介して、基板11または保護基板12に電気的に接続しており、磁気テープMTの静電気が、導電部13A、境界層23を経由して、基板11または保護基板12に流れやすくなっている。よって、MR素子14には静電気は流れず、MR素子14の発熱による静電破壊を防止可能となっている。
<磁気抵抗効果型ヘッドの動作>
次に、磁気抵抗効果型ヘッドH2の動作について、図2を参照して簡単に説明する。
図2に示すように、静電気を帯びた磁気テープMT、つまり、電荷ECを有する磁気テープMTが磁気抵抗効果型ヘッドH2に摺接すると、電荷ECが導電性の高い導電部13A、境界層23の順に導電し、その後、基板11または保護基板12に導電する(図2に示す矢印A3参照)。
そして、基板11に導電した電荷ECは、テープドライブのシャーシに導電し(図2に示す矢印A4参照)、磁気テープMTに帯びた静電気が放電する。したがって、静電気の放電時に、MR素子14に高圧電流が流れたり、MR素子14の近傍の絶縁層13に静電気が溜まることもない。よって、MR素子14が発熱することもなく、静電破壊することもない。
<磁気抵抗効果型ヘッドの製造方法>
次に、磁気抵抗効果型ヘッドH2の製造方法について、図2を参照して簡単に説明する。
まず、磁気抵抗効果型ヘッドH2における導電部13Aは、第1実施形態に係る磁気抵抗効果型ヘッドH1の製造において、絶縁層13を段階的に形成する際に、導電部13Aを形成する部分において、ターゲットとして炭素(C)を併用する。例えば、絶縁層13をアルミナ(Al23)で形成する場合においては、アルミナ(Al23)と炭素(C)を9:1〜8:2に混合したものをターゲットとすることによって、導電部13Aを形成することができる。
また、境界層23は、基板11に絶縁層13を形成する前、および、導電部13Aを含む絶縁層13を形成した後、保護基板12を形成する前に、例えば、珪素(Si)と炭素(C)、シリコンカーバイド(SiC)と炭素(C)をターゲットとするスパッタリング法により形成することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について一例を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、実施形態で説明した各構成要素を適宜組み合わせてもよいし、その他に例えば以下のような適宜な変更が可能である。
例えば、第2実施形態に係る磁気抵抗効果型ヘッドH2の磁気テープ摺接面MS2上に、第1実施形態に係る導電層21、保護層22を形成してもよい。
また、前記した第1実施形態に係る磁気抵抗効果型ヘッドH1は、導電層21を保護する保護層22を備えたとしたが、例えば、シリコンカーバイド(SiC)の含有率が高く、導電層21が十分な硬質を有し、その表面が平滑である場合は、保護層22を備えなくてもよい。
さらに、前記した第1実施形態では、導電層21は、MR素子14の一部およびシールド層15、15の一部が露出した上面10aの全面を被覆するように形成されたとしたが、全面に限らず、導電層21は、少なくともMR素子14の一部およびシールド層15、15の一部が露出した上面10aの部分を被覆し、かつ、接地された基板11または保護基板12に電気的に接続していればよい。
前記した第1実施形態では、磁気抵抗効果型ヘッドH1は再生用のMRヘッドとしたが、本発明を記録再生用のMRヘッドに適用してもよいし、コバルト系磁気抵抗効果型素子を使用し、感度が高められたGMRヘッドに本発明を適用してもよい。
前記した第1実施形態では、本発明をテープドライブのシャーシに固定された固定ヘッドとした場合について説明したが、本発明の適用はこれに限定されず、ヘリカルスキャン式の回転ヘッドに適用してもよい。
第1実施形態に係る磁気抵抗効果型ヘッドの構成を模式的に示す断面図である。 第2実施形態に係る磁気抵抗効果型ヘッドの構成を模式的に示す断面図である。
符号の説明
H1、H2 磁気抵抗効果型ヘッド
11 基板
12 保護基板
13 絶縁層
13A 導電部
14 MR素子(磁気抵抗効果型素子)
15 シールド層
21 導電層
22 保護層
22 境界層
MS1、MS2 磁気テープ摺接面
MT 磁気テープMT
EC 電荷

Claims (4)

  1. 基板と、絶縁層と、当該絶縁層に配置された磁気抵抗効果型素子および当該磁気抵抗効果型素子を磁場からシールドするシールド層とを具備し、走行する磁気テープに摺接する磁気抵抗効果型ヘッドであって、
    前記磁気テープに摺接する摺接側に、導電性を有し、且つ、前記基板に電気的に接続した導電層を備え、
    前記磁気テープの静電気が、前記導電層を介して前記基板に放電可能としたことを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  2. 前記導電層を保護する保護層を、さらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
  3. 基板と、絶縁層と、当該絶縁層に配置された磁気抵抗効果型素子および当該磁気抵抗効果型素子を磁場からシールドするシールド層とを具備し、走行する磁気テープに摺接する磁気抵抗効果型ヘッドであって、
    前記絶縁層は、前記シールド層と前記基板との間において、導電性を有すると共に、前記磁気テープに摺接する摺接面に露出し、且つ、前記基板に電気的に接続した導電部を有し、
    前記磁気テープの静電気が、前記導電部を介して前記基板に放電可能としたことを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  4. 前記絶縁層の前記導電部と前記基板との間に、導電性を有する境界層を、さらに備えたことを特徴とする請求項3に記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
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