JP2005266802A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】正面方向の画像特性を低下させることなく、斜めからのコントラストの低下を防止し、視野角が広い液晶表示装置を提供する。
【解決手段】透過軸がたがいに略垂直の出射側偏光子及び入射側偏光子の間に少なくとも光学異方体(A)、光学異方体(B)及び液晶セルを有する液晶表示装置であって、光学異方体(A)及び光学異方体(B)が透明ポリマーフィルムに液晶性化合物が垂直配向した状態で固定化されたものからなり、光学異方体(B)は、波長550nmの光で測定した面内の遅相軸方向の屈折率をnxB、面内の遅相軸と面内で直交する方向の屈折率nyB、厚さ方向の屈折率をnzBとしたとき、nxB>nzB>nyBであり、光学異方体(A)と光学異方体(B)の面内の遅相軸とが略平行又は略垂直の位置関係にあり、光学異方体(A)の面内の遅相軸が近傍に配置されている方の偏光子の透過軸と略平行又は略垂直の位置関係にあることを特徴とする液晶表示装置。
【選択図】図1
【解決手段】透過軸がたがいに略垂直の出射側偏光子及び入射側偏光子の間に少なくとも光学異方体(A)、光学異方体(B)及び液晶セルを有する液晶表示装置であって、光学異方体(A)及び光学異方体(B)が透明ポリマーフィルムに液晶性化合物が垂直配向した状態で固定化されたものからなり、光学異方体(B)は、波長550nmの光で測定した面内の遅相軸方向の屈折率をnxB、面内の遅相軸と面内で直交する方向の屈折率nyB、厚さ方向の屈折率をnzBとしたとき、nxB>nzB>nyBであり、光学異方体(A)と光学異方体(B)の面内の遅相軸とが略平行又は略垂直の位置関係にあり、光学異方体(A)の面内の遅相軸が近傍に配置されている方の偏光子の透過軸と略平行又は略垂直の位置関係にあることを特徴とする液晶表示装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、液晶表示装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、正面方向からの画像特性を低下させることなく、画面を斜め方向から見たときのコントラストの低下を防止し、どの方向から見ても均質で高いコントラストを有する液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、高画質、薄型、軽量、低消費電力などの特徴をもち、テレビジョン、パーソナルコンピューター、カーナビゲーターなどに広く用いられている。液晶表示装置は、液晶セルの上下に透過軸が直交するように2枚の偏光子を配置し、液晶セルに電圧を印加することにより液晶分子の配向を変化させて、画面に画像を表示させる。ツイステッドネマチックモードの液晶表示装置では、電圧印加時に液晶分子が垂直配向状態となり、黒表示となる構成が多い。インプレーンスイッチングモードの液晶表示装置では、電圧無印加時に液晶分子が一定の方向に配向し、電圧印加時に配向方向が45°回転して、白表示となる構成が多い。
2枚の偏光子の透過軸が上下方向と左右方向を指して直交するように配置された液晶表示装置では、上下左右方向から画面を見るときは、十分なコントラストが得られる。しかし、上下左右から外れた方向から画面を斜めに見ると、入射側偏光子透過軸と出射側偏光子の透過軸が、見かけ上直交状態でなくなるため、直線偏光が完全に遮断されずに光漏れが発生し、十分な黒が得られず、コントラストが低下する。このために、液晶表示装置に光学補償手段を加えて、画面のコントラストの低下を防止する試みがなされている。
例えば、インプレーンスイッチングモードのアクティブマトリクス型液晶表示装置において、正面方向の特性を低下させることなく、方位角45°の方向から画面を斜めに見るときのコントラストの低下を防止する液晶表示装置として、第1偏光板、光学補償フィルム、第1基板、液晶層、第2基板、第2偏光板をこの順序で配置し、偏光板の一方が液晶層の黒表示時に液晶遅相軸に対して平行な透過軸を有し、光学補償フィルムが有するフィルム遅相軸と偏光板の一方が有する透過軸とが形成する角度が0〜2°又は88〜90°である液晶表示装置が提案されている(特許文献1)。
方位角による透過軸のズレを補償した偏光板を用いた視野角の広さに優れる液晶表示装置として、偏光子に位相差が190〜320nmの複屈折性を示す封止フィルムを接着してなり、その封止フィルムの遅相軸が偏光子の吸収軸に対して平行に配置された偏光板を、液晶セルの少なくとも片側に配置してなる液晶表示装置が提案されている(特許文献2)。
また、クロスニコルに配置した偏光子間において、視角の変化により生じる偏光子の軸変化に基づく光漏れを広帯域の可視光域で防止して、広視野角の液晶表示装置を達成しうる偏光板として、偏光子の少なくとも片面に、面内位相差が190〜320nmである2層の位相差フィルムを、各位相差フィルムの遅相軸が偏光子の吸収軸と平行関係となるように接着してなり、かつ面内の屈折率をnx、ny、厚さ方向の屈折率をnzとしたとき、2層の位相差フィルムが、Nz=(nx-nz)/(nx-ny)が0.65〜0.85のものと0.15〜0.35のものとの組合せからなる偏光板が提案されている(特許文献3)。
斜めからディスプレイを見た場合にも、角度変化による着色や画面の表示内容の消失がない液晶表示装置として、フィルムの法線方向を基準として周囲45°以内に少なくとも1本の光軸若しくは光線軸を有するか、又は、フィルムの法線方向の屈折率をnTH、長手方向の屈折率をnMD、幅方向の屈折率をnTDとしたとき、nTH-(nMD+nTD)/2>0のいずれかであるフィルムと、正の固有複屈折値を有する一軸延伸フィルムとを、液晶セルと偏光板の間に挿入してなる液晶表示装置が提案されている(特許文献4)。
さらに、斜めからディスプレイを見た場合にも、角度変化による着色や画面の表示内容の消失がない液晶表示装置として、ネマチック液晶を挟持した液晶素子を、正の固有複屈折値を有する一軸延伸フィルムと、負の固有複屈折値を有する一軸延伸フィルムで挟んだ液晶表示装置が提案されている(特許文献5)。
液晶の複屈折による位相差やその視角による変化に加えて、それらの特性の波長依存性等についても対処しうる豊富な位相差特性を有する位相差板として、面内の主屈折率をnx、ny、厚さ方向の屈折率をnzとしたとき、nx>ny>nz、nx=nz>ny、nx=ny>nzなどの屈折率特性を示す位相差フィルムの2種以上の組合せで用いた位相差板が提案されている(特許文献6)。
しかし、これらの手段によっても、どの方向から見ても均質で高いコントラストを有する液晶表示装置を得るにはまだ不十分でありさらなる改善が求められている。
特開平11-305217号公報(第2-3頁)
特開平4-305602号公報(第2頁)
特開2002-148433号公報(第2頁)
特開平2-256023号公報(第1-2頁)
特開平3-206422号公報(第1-2頁)
特開2000-227520号公報(第2頁)
2枚の偏光子の透過軸が上下方向と左右方向を指して直交するように配置された液晶表示装置では、上下左右方向から画面を見るときは、十分なコントラストが得られる。しかし、上下左右から外れた方向から画面を斜めに見ると、入射側偏光子透過軸と出射側偏光子の透過軸が、見かけ上直交状態でなくなるため、直線偏光が完全に遮断されずに光漏れが発生し、十分な黒が得られず、コントラストが低下する。このために、液晶表示装置に光学補償手段を加えて、画面のコントラストの低下を防止する試みがなされている。
例えば、インプレーンスイッチングモードのアクティブマトリクス型液晶表示装置において、正面方向の特性を低下させることなく、方位角45°の方向から画面を斜めに見るときのコントラストの低下を防止する液晶表示装置として、第1偏光板、光学補償フィルム、第1基板、液晶層、第2基板、第2偏光板をこの順序で配置し、偏光板の一方が液晶層の黒表示時に液晶遅相軸に対して平行な透過軸を有し、光学補償フィルムが有するフィルム遅相軸と偏光板の一方が有する透過軸とが形成する角度が0〜2°又は88〜90°である液晶表示装置が提案されている(特許文献1)。
方位角による透過軸のズレを補償した偏光板を用いた視野角の広さに優れる液晶表示装置として、偏光子に位相差が190〜320nmの複屈折性を示す封止フィルムを接着してなり、その封止フィルムの遅相軸が偏光子の吸収軸に対して平行に配置された偏光板を、液晶セルの少なくとも片側に配置してなる液晶表示装置が提案されている(特許文献2)。
また、クロスニコルに配置した偏光子間において、視角の変化により生じる偏光子の軸変化に基づく光漏れを広帯域の可視光域で防止して、広視野角の液晶表示装置を達成しうる偏光板として、偏光子の少なくとも片面に、面内位相差が190〜320nmである2層の位相差フィルムを、各位相差フィルムの遅相軸が偏光子の吸収軸と平行関係となるように接着してなり、かつ面内の屈折率をnx、ny、厚さ方向の屈折率をnzとしたとき、2層の位相差フィルムが、Nz=(nx-nz)/(nx-ny)が0.65〜0.85のものと0.15〜0.35のものとの組合せからなる偏光板が提案されている(特許文献3)。
斜めからディスプレイを見た場合にも、角度変化による着色や画面の表示内容の消失がない液晶表示装置として、フィルムの法線方向を基準として周囲45°以内に少なくとも1本の光軸若しくは光線軸を有するか、又は、フィルムの法線方向の屈折率をnTH、長手方向の屈折率をnMD、幅方向の屈折率をnTDとしたとき、nTH-(nMD+nTD)/2>0のいずれかであるフィルムと、正の固有複屈折値を有する一軸延伸フィルムとを、液晶セルと偏光板の間に挿入してなる液晶表示装置が提案されている(特許文献4)。
さらに、斜めからディスプレイを見た場合にも、角度変化による着色や画面の表示内容の消失がない液晶表示装置として、ネマチック液晶を挟持した液晶素子を、正の固有複屈折値を有する一軸延伸フィルムと、負の固有複屈折値を有する一軸延伸フィルムで挟んだ液晶表示装置が提案されている(特許文献5)。
液晶の複屈折による位相差やその視角による変化に加えて、それらの特性の波長依存性等についても対処しうる豊富な位相差特性を有する位相差板として、面内の主屈折率をnx、ny、厚さ方向の屈折率をnzとしたとき、nx>ny>nz、nx=nz>ny、nx=ny>nzなどの屈折率特性を示す位相差フィルムの2種以上の組合せで用いた位相差板が提案されている(特許文献6)。
しかし、これらの手段によっても、どの方向から見ても均質で高いコントラストを有する液晶表示装置を得るにはまだ不十分でありさらなる改善が求められている。
本発明は、正面方向からの画像特性を低下させることなく、画面を斜め方向から見たときのコントラストの低下を防止し、視野角が広く、どの方向から見ても均質で高いコントラストが得られる液晶表示装置を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、固有複屈折値が負である光学異方体層の2層を、液晶セル及び偏光子に対して特定の位置関係に配置することにより、コントラストの低下を防止して、視野角が広く、高いコントラストを有する液晶表示装置が得られることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)それぞれの透過軸がたがいに略垂直の位置関係にある出射側偏光子及び入射側偏光子から構成される一対の偏光子の間に少なくとも光学異方体(A)、光学異方体(B)及び液晶セルを有する液晶表示装置であって、
光学異方体(A)及び光学異方体(B)が透明ポリマーフィルムに液晶性化合物が垂直配向した状態で固定化されたものからなり、
光学異方体(B)は、波長550nmの光で測定した面内の遅相軸方向の屈折率をnxB、面内の遅相軸と面内で直交する方向の屈折率nyB、厚さ方向の屈折率をnzBとしたとき、nxB>nzB>nyBであり、
光学異方体(A)の面内の遅相軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸とが略平行又は略垂直の位置関係にあり、光学異方体(A)の面内の遅相軸が近傍に配置されている方の偏光子の透過軸と略平行又は略垂直の位置関係にあることを特徴とする液晶表示装置、
(2)波長550nmの光で測定した光学異方体(A)が、波長550nmの光で測定した面内の遅相軸方向の屈折率をnxA、面内の遅相軸と面内で直交する方向の屈折率nyA、厚さ方向の屈折率をnzAとしたとき、nzA>nyAである(1)記載の液晶表示装置、
(3)nxAとnzAの差の絶対値が0.002以下である(2)記載の液晶表示装置、
(4)光学異方体(A)と光学異方体(B)が、積層した状態で液晶セルと偏光子との間に配置され、かつ、光学異方体(A)の面内の遅相軸が、電圧無印加状態の液晶セルの面内の遅相軸と略垂直の位置関係にある(1)〜(3)のいずれか1項に記載の液晶表示装置、
(5)光学異方体(A)が、液晶セル側に配置されてなる(4)記載の液晶表示装置、
(6)光学異方体(A)と光学異方体(B)が、液晶セルと入射側偏光子との間、及び、液晶セルと出射側偏光子との間に、それぞれ1枚ずつ配置されてなる(1)〜(3)のいずれか1項に記載の液晶表示装置、
(7)光学異方体(A)の面内の遅相軸が、電圧無印加状態の液晶セルの面内の遅相軸と略垂直の位置関係にある(6)記載の液晶表示装置、
(8)光学異方体(A)及び光学異方体(B)中の透明ポリマーフィルムの残留揮発成分含有量が0.1重量%以下であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれか1項に記載の液晶表示装置、
及び、
(9)液晶表示装置が、インプレーンスイッチングモードの液晶表示装置である(1)〜(8)のいずれか1項に記載の液晶表示装置、
を提供するものである。
すなわち、本発明は、
(1)それぞれの透過軸がたがいに略垂直の位置関係にある出射側偏光子及び入射側偏光子から構成される一対の偏光子の間に少なくとも光学異方体(A)、光学異方体(B)及び液晶セルを有する液晶表示装置であって、
光学異方体(A)及び光学異方体(B)が透明ポリマーフィルムに液晶性化合物が垂直配向した状態で固定化されたものからなり、
光学異方体(B)は、波長550nmの光で測定した面内の遅相軸方向の屈折率をnxB、面内の遅相軸と面内で直交する方向の屈折率nyB、厚さ方向の屈折率をnzBとしたとき、nxB>nzB>nyBであり、
光学異方体(A)の面内の遅相軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸とが略平行又は略垂直の位置関係にあり、光学異方体(A)の面内の遅相軸が近傍に配置されている方の偏光子の透過軸と略平行又は略垂直の位置関係にあることを特徴とする液晶表示装置、
(2)波長550nmの光で測定した光学異方体(A)が、波長550nmの光で測定した面内の遅相軸方向の屈折率をnxA、面内の遅相軸と面内で直交する方向の屈折率nyA、厚さ方向の屈折率をnzAとしたとき、nzA>nyAである(1)記載の液晶表示装置、
(3)nxAとnzAの差の絶対値が0.002以下である(2)記載の液晶表示装置、
(4)光学異方体(A)と光学異方体(B)が、積層した状態で液晶セルと偏光子との間に配置され、かつ、光学異方体(A)の面内の遅相軸が、電圧無印加状態の液晶セルの面内の遅相軸と略垂直の位置関係にある(1)〜(3)のいずれか1項に記載の液晶表示装置、
(5)光学異方体(A)が、液晶セル側に配置されてなる(4)記載の液晶表示装置、
(6)光学異方体(A)と光学異方体(B)が、液晶セルと入射側偏光子との間、及び、液晶セルと出射側偏光子との間に、それぞれ1枚ずつ配置されてなる(1)〜(3)のいずれか1項に記載の液晶表示装置、
(7)光学異方体(A)の面内の遅相軸が、電圧無印加状態の液晶セルの面内の遅相軸と略垂直の位置関係にある(6)記載の液晶表示装置、
(8)光学異方体(A)及び光学異方体(B)中の透明ポリマーフィルムの残留揮発成分含有量が0.1重量%以下であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれか1項に記載の液晶表示装置、
及び、
(9)液晶表示装置が、インプレーンスイッチングモードの液晶表示装置である(1)〜(8)のいずれか1項に記載の液晶表示装置、
を提供するものである。
本発明の液晶表示装置は、視野角が広く、どの方向から見ても均質で高いコントラストを有するので、大画面のフラットパネルディスプレイなどとして、好適に用いることができる。
本発明の液晶表示装置は、それぞれの透過軸がたがいに略垂直の位置関係にある出射側偏光子及び入射側偏光子から構成される一対の偏光子の間に少なくとも光学異方体(A)、光学異方体(B)及び液晶セルを有する液晶表示装置であって、
光学異方体(A)及び光学異方体(B)が透明ポリマーフィルムに液晶性化合物が垂直配向した状態で固定化されたものからなり、
光学異方体(B)は、波長550nmの光で測定した面内の遅相軸方向の屈折率をnxB、面内の遅相軸と面内で直交する方向の屈折率nyB、厚さ方向の屈折率をnzBとしたとき、nxB>nzB>nyBであり、
光学異方体(A)の面内の遅相軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸とが略平行又は略垂直の位置関係にあり、光学異方体(A)の面内の遅相軸が近傍に配置されている方の偏光子の透過軸と略平行又は略垂直の位置関係にある。
光学異方体(A)及び光学異方体(B)が透明ポリマーフィルムに液晶性化合物が垂直配向した状態で固定化されたものからなり、
光学異方体(B)は、波長550nmの光で測定した面内の遅相軸方向の屈折率をnxB、面内の遅相軸と面内で直交する方向の屈折率nyB、厚さ方向の屈折率をnzBとしたとき、nxB>nzB>nyBであり、
光学異方体(A)の面内の遅相軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸とが略平行又は略垂直の位置関係にあり、光学異方体(A)の面内の遅相軸が近傍に配置されている方の偏光子の透過軸と略平行又は略垂直の位置関係にある。
本発明において、二つの軸がなす角度とは、二つの軸、それぞれを法線とする面どうしのなす角度、ただしなす角度は小さいほうとする。本発明において、二つの軸が略平行な位置関係にあるとは、二つの軸がなす角度が0〜3°であることを意味する。本発明において、二つの軸が略垂直な位置関係にあるとは、二つの軸がなす角度が87〜90°であることを意味する。
本発明に用いる光学異方体は、透明ポリマーフィルムに液晶化合物が垂直配向した状態で固定化されたものからなる。
本発明に用いる光学異方体において、垂直配向とは、液晶化合物を構成する液晶性分子を、透明ポリマーフィルム面に対して実質的に垂直配向させることを意味する。また、実質的に垂直配向とは、液晶性分子が、透明ポリマーフィルム面に対して、50〜90度の範囲の平均傾斜角で配向していることを意味する。
本発明に用いる光学異方体において、垂直配向とは、液晶化合物を構成する液晶性分子を、透明ポリマーフィルム面に対して実質的に垂直配向させることを意味する。また、実質的に垂直配向とは、液晶性分子が、透明ポリマーフィルム面に対して、50〜90度の範囲の平均傾斜角で配向していることを意味する。
光学異方体に用いる透明ポリマーフィルムを構成するポリマーとしては、透明なポリマーであればよく、ポリメタクリル酸メチル系樹脂やポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、脂環式構造を有する重合体樹脂、セルロース系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリサルフォン系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂などが挙げられる。中でも、脂環式構造を有する重合体樹脂が好ましい。脂環式構造を有する重合体樹脂を使用すると、流動性が高く、製膜時の膜厚のレベリング性が良好で、厚み精度のよいフィルムが得られる。
脂環式構造を有する重合体樹脂としては、主鎖又は側鎖に脂環式構造を有する重合体を挙げることができる。これらの中で、主鎖に脂環式構造を有する重合体を好適に用いることができる。脂環式構造は、飽和環状炭化水素構造であることが好ましく、その炭素数は、4〜30であることが好ましく、5〜20であることがより好ましく、5〜15であることがさらに好ましい。脂環式構造を有する重合体中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、50重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましい。
脂環式構造を有する重合体樹脂としては、例えば、ノルボルネン系単量体の開環重合体若しくは開環共重合体又はそれらの水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体若しくは付加共重合体又はそれらの水素添加物、単環の環状オレフィン系単量体の重合体又はその水素添加物、環状共役ジエン系単量体の重合体又はその水素添加物、ビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体若しくはこれと共重合可能な他の単量体との共重合体又はそれらの水素添加物、ビニル芳香族炭化水素系単量体の重合体又はこれと共重合可能な他の単量体との共重合体の芳香環を含む不飽和結合部分の水素添加物などを挙げることができる。
脂環式構造を有する重合体樹脂は、例えば特開2002-321302号公報などに開示されている公知の重合体から選ばれる。
脂環式構造を有する重合体樹脂としては、例えば、ノルボルネン系単量体の開環重合体若しくは開環共重合体又はそれらの水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体若しくは付加共重合体又はそれらの水素添加物、単環の環状オレフィン系単量体の重合体又はその水素添加物、環状共役ジエン系単量体の重合体又はその水素添加物、ビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体若しくはこれと共重合可能な他の単量体との共重合体又はそれらの水素添加物、ビニル芳香族炭化水素系単量体の重合体又はこれと共重合可能な他の単量体との共重合体の芳香環を含む不飽和結合部分の水素添加物などを挙げることができる。
脂環式構造を有する重合体樹脂は、例えば特開2002-321302号公報などに開示されている公知の重合体から選ばれる。
本発明において、光学異方体に使用する透明ポリマーフィルムは、以下の式(1)で表される正面レターデーション値Reのムラが小さいほうが好ましい。Reのむらは、好ましくは±10nm以内、さらに好ましくは±5nm以内、特に好ましくは±2nm以内である。面内レターデーションReのムラを、前記範囲にすることにより、液晶表示装置の表示品質を良好なものにすることが可能になる。ここで、正面レターデーションReのムラは、光入射角0°(入射光線と透明ポリマーフィルムが直交する状態)の時の面内レターデーションを透明ポリマーフィルムの幅方向に測定したときの、その面内レターデーションの平均値に対する測定値のばらつきとする。
本発明において、面内レターデーションRe、厚さ方向レターデーションRthは、以下の式(1)、(2)で求められる。なお、式中nxは面内の遅相軸方向の屈折率(-)、nyは遅相軸と面内で直交する方向の屈折率(-)、nzは厚さ方向の屈折率(-)、dは厚さ(nm)を表す。
式(1):Re=(nx-ny)×d
式(2):Rth=[(nx+ny)/2-nz]×d
式(1):Re=(nx-ny)×d
式(2):Rth=[(nx+ny)/2-nz]×d
光学異方体に用いる透明ポリマーフィルムの厚さは、機械的強度などの観点から、通常40〜500μm、好ましくは40〜300μm、より好ましくは40〜200μmである。
光学異方体に用いる透明ポリマーフィルムの飽和吸水率は0.03重量%以下、好ましくは0.02重量%以下、さらに好ましくは0.01重量%以下である。透明ポリマーフィルムの飽和吸水率が上記範囲であると、光学異方体の劣化を防ぐことができたり、光学特性を長期間安定させたりすることができる。
飽和吸水率は、透明ポリマーフィルムの試験片を一定温度の水中に一定時間、浸漬し、増加した質量の浸漬前の試験片質量に対する百分率で表される値である。通常は、23℃の水中に24時間、浸漬して測定される。
透明ポリマーフィルムを成形する方法としては、特に制限されず、例えば、溶液流延法や溶融押出法などの従来公知の方法が挙げられる。中でも、溶剤を使用しない溶融押出法の方が、効率よく透明ポリマーフィルム中の残留揮発性成分量を効率よく減らすことができる、地球環境や作業環境の観点、及び製造コストの観点から好ましい。
溶融押出法としては、ダイスを用いる方法やインフレーション法などが挙げられるが、生産性や厚さ精度に優れる点でTダイを用いる方法が好ましい。
また、本発明に使用する透明ポリマーフィルムは、無配向のものでもよいが、延伸されたものであってもよい。延伸の方法は、公知の方法が利用できる。具体的には、ロール側の周速の差を利用して縦方向に一軸延伸する方法、テンター延伸機を用いて横方向に一軸延伸する方法等の一軸延伸法;固定するクリップの間隔を開いての縦方向の延伸と同時に、ガイドレールの広がり角度により横方向に延伸する同時二軸延伸法や、ロール間の周速の差を利用して縦方向に延伸した後、その両端部をクリップ把持してテンター延伸機を用いて横方向に延伸する逐次二軸延伸法などの二軸延伸法;横又は縦方向に左右異なる速度の送り力若しくは引張り力又は引取り力を付加できるようにしたテンター延伸機を用いてフィルムの幅方向に対して任意の角度θの方向に連続的に斜め延伸する方法;などが挙げられる。
光学異方体に用いる透明ポリマーフィルムの飽和吸水率は0.03重量%以下、好ましくは0.02重量%以下、さらに好ましくは0.01重量%以下である。透明ポリマーフィルムの飽和吸水率が上記範囲であると、光学異方体の劣化を防ぐことができたり、光学特性を長期間安定させたりすることができる。
飽和吸水率は、透明ポリマーフィルムの試験片を一定温度の水中に一定時間、浸漬し、増加した質量の浸漬前の試験片質量に対する百分率で表される値である。通常は、23℃の水中に24時間、浸漬して測定される。
透明ポリマーフィルムを成形する方法としては、特に制限されず、例えば、溶液流延法や溶融押出法などの従来公知の方法が挙げられる。中でも、溶剤を使用しない溶融押出法の方が、効率よく透明ポリマーフィルム中の残留揮発性成分量を効率よく減らすことができる、地球環境や作業環境の観点、及び製造コストの観点から好ましい。
溶融押出法としては、ダイスを用いる方法やインフレーション法などが挙げられるが、生産性や厚さ精度に優れる点でTダイを用いる方法が好ましい。
また、本発明に使用する透明ポリマーフィルムは、無配向のものでもよいが、延伸されたものであってもよい。延伸の方法は、公知の方法が利用できる。具体的には、ロール側の周速の差を利用して縦方向に一軸延伸する方法、テンター延伸機を用いて横方向に一軸延伸する方法等の一軸延伸法;固定するクリップの間隔を開いての縦方向の延伸と同時に、ガイドレールの広がり角度により横方向に延伸する同時二軸延伸法や、ロール間の周速の差を利用して縦方向に延伸した後、その両端部をクリップ把持してテンター延伸機を用いて横方向に延伸する逐次二軸延伸法などの二軸延伸法;横又は縦方向に左右異なる速度の送り力若しくは引張り力又は引取り力を付加できるようにしたテンター延伸機を用いてフィルムの幅方向に対して任意の角度θの方向に連続的に斜め延伸する方法;などが挙げられる。
光学異方体(A)に用いる液晶化合物としては、ディスコティック液晶性化合物、ライオトロピック液晶性化合物、コレステリック液晶性化合物などが挙げられる。中でもディスコティック液晶性化合物、ライオトロピック液晶性化合物が好ましい。
ディスコティック液晶性化合物としては、種々の文献(例えば、C.Desrade et al.,Mol.Crysr.Liq.Cryst.,vol.71,page111(1981年)に記載されているベンゼン誘導体や、B.Kohneらの研究報告、Angew.Chem.96巻,70頁(1984)に記載されたシクロヘキサン誘導体及びJ.M.Lehnらの研究報告、J.Chem.Commun.,1794頁(1985年)、J.Zhangらの研究報告、J.Am.Chem.Soc.116巻,2655頁(1994年)に記載されているアザクラウン系やフェニルアセチレン系マクロサイクルなどが挙げられ、一般的にこれらを分子中心の母核として、直鎖のアルキル基やアルコキシ基、置換ベンゾイルオキシ基などがその直鎖として放射状に置換された構造である。このようなディスコティック液晶性化合物の具体例を以下に示す。
ディスコティック液晶性化合物としては、種々の文献(例えば、C.Desrade et al.,Mol.Crysr.Liq.Cryst.,vol.71,page111(1981年)に記載されているベンゼン誘導体や、B.Kohneらの研究報告、Angew.Chem.96巻,70頁(1984)に記載されたシクロヘキサン誘導体及びJ.M.Lehnらの研究報告、J.Chem.Commun.,1794頁(1985年)、J.Zhangらの研究報告、J.Am.Chem.Soc.116巻,2655頁(1994年)に記載されているアザクラウン系やフェニルアセチレン系マクロサイクルなどが挙げられ、一般的にこれらを分子中心の母核として、直鎖のアルキル基やアルコキシ基、置換ベンゾイルオキシ基などがその直鎖として放射状に置換された構造である。このようなディスコティック液晶性化合物の具体例を以下に示す。
ライオトロピック液晶性化合物とは、特定の溶媒に、特定の濃度範囲で溶解した場合に液晶性を示す化合物のことをいう(丸善株式会社、液晶便覧3p等を参照)。具体的には、特開平10-333145号公報、Mol.Cryst.,Liq.Cryst.,1993Vol.225,293-310などに記載されている、セルロース誘導体、ポリペプチド、核酸など主鎖が棒状骨格を持つ高分子を溶解してなる高分子ライオトロピック液晶;両親媒性低分子化合物の濃厚水溶液からなる両親媒性ライオトロピック液晶;水溶性が付与された芳香環を有する低分子化合物の溶液からなるクロモニック液晶;などが挙げられる。液晶化合物としてライオトロピック液晶性化合物を用いる場合は、実質的に可視光領域に吸収を持たない方が好ましい。このようなライオトロピック液晶性化合物の具体例を以下に示す。
光学異方体は、液晶化合物若しくはこれと後記の重合性開始剤や他の添加剤を含む塗布液を透明ポリマーフィルム上に塗布された垂直配向膜上に塗布して固定化するか、又は前記塗布液を垂直配向膜上に塗布して固定化したのち、垂直配向膜を剥離して残りを透明ポリマーフィルム上に積層することにより得られる。
塗布液の調製に使用する溶媒としては、水や有機溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、N,N-ジメチルホルムアミドなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド;ピリジンなどのヘテロ環化合物;ベンゼン、ヘキサンなどの炭化水素類;クロロホルム、ジクロロメタンなどのアルキルハライド;酢酸メチル、酢酸ブチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;テトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエタンなどのエーテル類;があげられる。また、二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
塗布液の塗布は、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法などの公知の方法により実施できる。
塗布液の調製に使用する溶媒としては、水や有機溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、N,N-ジメチルホルムアミドなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド;ピリジンなどのヘテロ環化合物;ベンゼン、ヘキサンなどの炭化水素類;クロロホルム、ジクロロメタンなどのアルキルハライド;酢酸メチル、酢酸ブチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;テトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエタンなどのエーテル類;があげられる。また、二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
塗布液の塗布は、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法などの公知の方法により実施できる。
垂直配向させた液晶性分子は、配向状態を維持して固定化する。固定化する方法としては、重合反応により行うことが好ましい。
重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応や光重合開始剤を用いる光重合反応が挙げられる。中でも光重合反応が好ましい。
光重合開始剤としては、α-カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α-炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp-アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60-105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)などが挙げられる。
重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応や光重合開始剤を用いる光重合反応が挙げられる。中でも光重合反応が好ましい。
光重合開始剤としては、α-カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α-炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp-アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60-105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)などが挙げられる。
垂直配向膜は、通常ポリマーから構成される。液晶性分子を垂直に配向させるためには、垂直配向膜の表面エネルギーを低下させることが重要である。具体的には、ポリマーの官能基により垂直配向膜の表面エネルギーを低下させ、これにより液晶性分子を立てた状態にする。垂直配向膜の表面エネルギーを低下させる官能基としては、フッ素原子および炭素原子数が10以上の炭化水素基が挙げられる。フッ素原子または炭化水素基を配向膜の表面に存在させるために、ポリマーの主鎖よりも側鎖にフッ素原子または炭化水素基を導入することが好ましい。炭化水素基は、脂肪族基、芳香族基またはそれらの組み合わせである。ポリマーの主鎖は、ポリイミド構造またはポリビニルアルコール構造を有することが好ましい。
垂直配向膜に用いるポリマーの重合度は、200〜5,000であることが好ましく、300〜3,000であることが好ましい。ポリマーの分子量は、9,000〜200,000であることが好ましく、13,000〜130,000であることがさらに好ましい。二種類以上のポリマーを併用してもよい。
垂直配向膜の形成において、ラビング処理を実施することが好ましい。ラビング処理は、上記のポリマーを含む膜の表面を、紙や布で一定方向に、数回こすることにより実施する。なお、垂直配向膜を用いて液晶性分子を垂直に配向させてから、その配向状態のまま液晶性分子を固定して光学異方性層を形成し、光学異方性層のみを透明ポリマーフィルム上に転写してもよい。垂直配向状態で固定された液晶性分子は、垂直配向膜がなくても配向状態を維持することができる。
垂直配向膜に用いるポリマーの重合度は、200〜5,000であることが好ましく、300〜3,000であることが好ましい。ポリマーの分子量は、9,000〜200,000であることが好ましく、13,000〜130,000であることがさらに好ましい。二種類以上のポリマーを併用してもよい。
垂直配向膜の形成において、ラビング処理を実施することが好ましい。ラビング処理は、上記のポリマーを含む膜の表面を、紙や布で一定方向に、数回こすることにより実施する。なお、垂直配向膜を用いて液晶性分子を垂直に配向させてから、その配向状態のまま液晶性分子を固定して光学異方性層を形成し、光学異方性層のみを透明ポリマーフィルム上に転写してもよい。垂直配向状態で固定された液晶性分子は、垂直配向膜がなくても配向状態を維持することができる。
本発明に用いる光学異方体において、液晶化合物層の面内の屈折率が最大となる方向は、液晶化合物を構成する液晶性分子の円盤面の方向である。
本発明の液晶表示装置は、光学異方体(B)は、波長550nmの光で測定した面内の遅相軸方向の屈折率をnxB、面内の遅相軸と面内で直交する方向の屈折率nyB、厚さ方向の屈折率をnzBとしたとき、nxB>nzB>nyBである。前記屈折率が上記関係を満たさないと、コントラストが光学異方体を配置しないときよりも低下する。
ここで、nxB>nzB>nyBであるとは、nxBとnzB、nzBとnyBそれぞれの差が0.0005よりも大きいことを意味する。
ここで、nxB>nzB>nyBであるとは、nxBとnzB、nzBとnyBそれぞれの差が0.0005よりも大きいことを意味する。
本発明の液晶表示装置において、波長550nmの光で測定した光学異方体(A)の面内の遅相軸方向の屈折率をnxAB、面内の遅相軸と面内で直交する方向の屈折率をnyA、厚さ方向の屈折率をnzAとしたとき、nzA>nyAであることが好ましい。nzA≦nyAであると、コントラストが低下するおそれがある。
本発明の液晶表示装置においては、前記nxAとnzAの差の絶対値が0.003以下であることが好ましく、0.002以下であることがより好ましく、0.001以下であることがさらに好ましく、0.0005以下であることが特に好ましい。nxAとnzAとの差の絶対値が0.002を超えると、コントラストが低下する傾向がある。
本発明の液晶表示装置においては、前記nxAとnzAの差の絶対値が0.003以下であることが好ましく、0.002以下であることがより好ましく、0.001以下であることがさらに好ましく、0.0005以下であることが特に好ましい。nxAとnzAとの差の絶対値が0.002を超えると、コントラストが低下する傾向がある。
本発明において、コントラスト(CR)とは、液晶表示装置のOFF表示時の輝度をYOFF、ON表示時の輝度をYONとしたとき、コントラスト(CR)=YON/YOFFで表されるものをいう。コントラストが大きいほど、視認性がよい。
本発明において、極角とは、液晶表示画面を観察する際に、正面方向から傾けてみたときの角度をいう。
本発明において、極角とは、液晶表示画面を観察する際に、正面方向から傾けてみたときの角度をいう。
本発明に用いる光学異方体(A)及び光学異方体(B)を本発明の液晶表示装置に備える態様としては、8種類の好適な配置がある。但し、後述では、「出射側偏光子」側を視認側とし、「入射側偏光子」側をバックライト設置側とした場合の4種類の配置について記述する。その4種類の配置において、視認側とバックライト側とを入れ替えた配置(つまり、「入射側偏光子」側を視認側とし、「出射側偏光子」側をバックライト設置側とした場合)が、他の残りの4種類の配置であり、視認側とバックライト側とを入れ替える前と同一の視野角特性を示す。
本発明の液晶表示装置においては、光学異方体(A)と光学異方体(B)が、積層した状態で液晶セルと偏光子との間に配置され、かつ、光学異方体(A)の面内の遅相軸が、電圧無印加状態の液晶セルの面内の遅相軸と略垂直の位置関係にあることが好ましく、さらに、光学異方体(A)が、液晶セル側に配置されてなることが特に好ましい。光学異方体(A)、光学異方体(B)、液晶セル及び2枚の偏光子がこの位置関係をとることにより、表示画面の全方位角において、極角0〜80゜の範囲で、コントラストの最小値を30以上とすることができる。
図1は、本発明の液晶表示装置の一態様の説明図である。本態様においては、入射側偏光子1、液晶セル2、光学異方体(A)3、光学異方体(B)4、出射側偏光子5が、この順に積層されている。図中の矢印は、偏光子については透過軸を、液晶セルについては電圧無印加状態の面内の遅相軸を、光学異方体については面内の遅相軸を表す。すなわち、光学異方体(A)の面内の遅相軸が、電圧無印加状態の液晶セルの面内の遅相軸と垂直の位置関係にあり、光学異方体(A)の面内の遅相軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸が、垂直の位置関係にある。
図2は、本発明の液晶表示装置の他の態様の説明図である。本態様においては、入射側偏光子1、光学異方体(B)4、光学異方体(A)3、液晶セル2、出射側偏光子5が、この順に積層されている。図中の矢印は、偏光子については透過軸を、液晶セルについては電圧無印加状態の面内の遅相軸を、光学異方体については面内の遅相軸を表す。すなわち、光学異方体(A)の面内の遅相軸が、電圧無印加状態の液晶セルの面内の遅相軸と垂直の位置関係にあり、光学異方体(A)の面内の遅相軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸が、垂直の位置関係にある。
図1は、本発明の液晶表示装置の一態様の説明図である。本態様においては、入射側偏光子1、液晶セル2、光学異方体(A)3、光学異方体(B)4、出射側偏光子5が、この順に積層されている。図中の矢印は、偏光子については透過軸を、液晶セルについては電圧無印加状態の面内の遅相軸を、光学異方体については面内の遅相軸を表す。すなわち、光学異方体(A)の面内の遅相軸が、電圧無印加状態の液晶セルの面内の遅相軸と垂直の位置関係にあり、光学異方体(A)の面内の遅相軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸が、垂直の位置関係にある。
図2は、本発明の液晶表示装置の他の態様の説明図である。本態様においては、入射側偏光子1、光学異方体(B)4、光学異方体(A)3、液晶セル2、出射側偏光子5が、この順に積層されている。図中の矢印は、偏光子については透過軸を、液晶セルについては電圧無印加状態の面内の遅相軸を、光学異方体については面内の遅相軸を表す。すなわち、光学異方体(A)の面内の遅相軸が、電圧無印加状態の液晶セルの面内の遅相軸と垂直の位置関係にあり、光学異方体(A)の面内の遅相軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸が、垂直の位置関係にある。
本発明の液晶表示装置において、光学異方体(A)と光学異方体(B)が積層した状態で液晶セルと偏光子との間に配置され、光学異方体(A)の面内の遅相軸が電圧無印加状態の液晶セルの面内の遅相軸と略垂直の位置関係にあり、かつ、光学異方体(A)が液晶セル側に配置されてなるときは、光学異方体(A)の面内レターデーションRe(A)(単位nm)、厚さ方向レターデーションRth(A)(単位nm)、光学異方体(B)の面内レターデーションRe(B)(単位nm)、厚さ方向レターデーションRth(B)(単位nm)の好ましい組みあわせは、0≦Re(A)≦1000、-500≦Rth(A)≦0、100≦Re(B)≦500、-200≦Rth(B)≦200であり、より好ましい組み合わせは、0≦Re(A)≦1000、-500≦Rth(A)≦0、120≦Re(B)≦430、-75≦Rth(B)≦75である。さらに好ましい組み合わせは、0≦Re(A)≦1000、-500≦Rth(A)≦0、190≦Re(B)≦390、-50≦Rth(B)≦50である。そして最も好ましい組み合わせは、250≦Re(A)≦290、-165≦Rth(A)≦-125、250≦Re(B)≦290、-20≦Rth(B)≦20である。
本発明においては、光学異方体(A)と光学異方体(B)が、液晶セルと入射側偏光子との間、及び、液晶セルと出射側偏光子との間に、それぞれ1枚ずつ配置されてなり、光学異方体(A)の面内の遅相軸が、電圧無印加状態の液晶セルの面内の遅相軸と略垂直の位置関係にあることが特に好ましい。光学異方体(A)、光学異方体(B)、液晶セル及び2枚の偏光子がこの位置関係をとることにより、表示画面の全方位角において、極角0〜80゜の範囲で、コントラストの最小値を30以上とすることができる。
図3は、本発明の液晶表示装置の他の態様の説明図である。本態様においては、入射側偏光子1、光学異方体(B)4、液晶セル2、光学異方体(A)3、出射側偏光子5が、この順に積層されている。図中の矢印は、偏光子については透過軸を、液晶セルについては電圧無印加状態の面内の遅相軸を、光学異方体については面内の遅相軸を表す。すなわち、光学異方体(A)の面内の遅相軸と、電圧無印加状態の液晶セルの面内の遅相軸が垂直の位置関係にあり、光学異方体(A)の面内の遅相軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸が、垂直の位置関係にある。
図4は、本発明の液晶表示装置の他の態様の説明図である。本態様においては、入射側偏光子1、光学異方体(A)3、液晶セル2、光学異方体(B)4、出射側偏光子5が、この順に積層されている。図中の矢印は、偏光子については透過軸を、液晶セルについては電圧無印加状態の面内の遅相軸を、光学異方体については面内の遅相軸を表す。すなわち、光学異方体(A)の面内の遅相軸と、電圧無印加状態の液晶セルの面内の遅相軸が垂直の位置関係にあり、光学異方体(A)の面内の遅相軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸が、垂直の位置関係にある。
図3は、本発明の液晶表示装置の他の態様の説明図である。本態様においては、入射側偏光子1、光学異方体(B)4、液晶セル2、光学異方体(A)3、出射側偏光子5が、この順に積層されている。図中の矢印は、偏光子については透過軸を、液晶セルについては電圧無印加状態の面内の遅相軸を、光学異方体については面内の遅相軸を表す。すなわち、光学異方体(A)の面内の遅相軸と、電圧無印加状態の液晶セルの面内の遅相軸が垂直の位置関係にあり、光学異方体(A)の面内の遅相軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸が、垂直の位置関係にある。
図4は、本発明の液晶表示装置の他の態様の説明図である。本態様においては、入射側偏光子1、光学異方体(A)3、液晶セル2、光学異方体(B)4、出射側偏光子5が、この順に積層されている。図中の矢印は、偏光子については透過軸を、液晶セルについては電圧無印加状態の面内の遅相軸を、光学異方体については面内の遅相軸を表す。すなわち、光学異方体(A)の面内の遅相軸と、電圧無印加状態の液晶セルの面内の遅相軸が垂直の位置関係にあり、光学異方体(A)の面内の遅相軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸が、垂直の位置関係にある。
本発明において、光学異方体(A)と光学異方体(B)が、液晶セルと入射側偏光子との間、及び、液晶セルと出射側偏光子との間に、それぞれ1枚ずつ配置されてなり、光学異方体(A)の面内の遅相軸が、電圧無印加状態の液晶セルの面内の遅相軸と略垂直の位置関係にあるときは、光学異方体(A)の面内レターデーションRe(A)(単位nm)、厚さ方向レターデーションRth(A)(単位nm)、光学異方体(B)の面内レターデーションRe(B)(単位nm)、厚さ方向レターデーションRth(B)(単位nm)の好ましい組みあわせは、0≦Re(A)≦1000、-500≦Rth(A)≦0、100≦Re(B)≦500、-200≦Rth(B)≦200である。より好ましい組み合わせは、0≦Re(A)≦1000、-500≦Rth(A)≦0、120≦Re(B)≦430、-75≦Rth(B)≦75である。さらに好ましい組み合わせは、0≦Re(A)≦1000、-500≦Rth(A)≦0、190≦Re(B)≦390、-50≦Rth(B)≦50である。そして最も好ましい組み合わせは、250≦Re(A)≦290、-165≦Rth(A)≦-125、250≦Re(B)≦290、-20≦Rth(B)≦20である。
本発明の液晶表示装置において、使用する偏光子としては、ポリピニルアルコールや部分ホルマール化ポリビニルアルコール等の従来に準じた適宜なビニルアルコール系ポリマーよりなるフィルムに、ヨウ素や二色性染料等よりなる二色性物質による染色処理、延伸処理、架橋処理等の適宜な処理を適宜な順序や方式で施したもので、自然光を入射させると直線偏光を透過する適宜なものを用いることができる。特に、光透過率や偏光度に優れるものが好ましい。偏光子の厚さは、5〜80μmが一般的であるが、これに限定されない。
偏光子の片側又は両側には、偏光子の保護を目的として、適宜の接着層を介して偏光子保護フィルムが接着されていてもよい。
偏光子保護フィルムとしては、適宜な透明フィルムを用いることができる。中でも、透明性や機械的強度、熱安定性や水分遮蔽性等に優れるポリマーからなるフィルム等が好ましく用いられる。そのポリマーの例としては、トリアセチルセルロースの如きアセテート系樹脂やポリエステル系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、脂環式構造を有する重合体、アクリル系樹脂等があげられる。
本発明において、光学異方体と偏光子が接する構成の場合は、光学異方体フィルムを偏光子の保護フィルムとして兼用することができる。光学異方体フィルムを偏光子の保護フィルムとして兼用することにより、保護フィルム一層を省いて液晶表示装置を薄型化するとともに、偏光子の耐久性を向上することができる。
偏光子の片側又は両側には、偏光子の保護を目的として、適宜の接着層を介して偏光子保護フィルムが接着されていてもよい。
偏光子保護フィルムとしては、適宜な透明フィルムを用いることができる。中でも、透明性や機械的強度、熱安定性や水分遮蔽性等に優れるポリマーからなるフィルム等が好ましく用いられる。そのポリマーの例としては、トリアセチルセルロースの如きアセテート系樹脂やポリエステル系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、脂環式構造を有する重合体、アクリル系樹脂等があげられる。
本発明において、光学異方体と偏光子が接する構成の場合は、光学異方体フィルムを偏光子の保護フィルムとして兼用することができる。光学異方体フィルムを偏光子の保護フィルムとして兼用することにより、保護フィルム一層を省いて液晶表示装置を薄型化するとともに、偏光子の耐久性を向上することができる。
本発明の液晶表示装置においては、光学異方体(A)及び光学異方体(B)の残留揮発成分含有量が0.1重量%以下であることが好ましく、0.01重量%以下であることがより好ましい。光学異方体(A)及び光学異方体(B)の両方の残留揮発成分含有量が0.1重量%を超えると、使用時に該揮発性成分が外部に放出して、光学異方体(A)又は光学異方体(B)に寸法変化が生じて内部応力を発生することにより、位相差にムラを生じることがある。したがって、本発明の液晶表示装置の光学異方体(A)及び光学異方体(B)の揮発性成分が上記範囲にあることにより、長期間使用しても環境に関係なく液晶表示装置のディスプレイのコントラストの低下や表示ムラが発生とないといった光学特性の安定性に優れる。
揮発性成分は、光学異方体に微量含まれる分子量200以下の物質であり、例えば、残留単量体や溶媒などが挙げられる。揮発性成分の含有量は、光学異方体に含まれる分子量200以下の物質の合計として、光学異方体をガスクロマトグラフィーにより分析することにより定量することができる。
揮発性成分は、光学異方体に微量含まれる分子量200以下の物質であり、例えば、残留単量体や溶媒などが挙げられる。揮発性成分の含有量は、光学異方体に含まれる分子量200以下の物質の合計として、光学異方体をガスクロマトグラフィーにより分析することにより定量することができる。
本発明の液晶表示装置のモードに特に制限はなく、例えば、インプレーンスイッチング(IPS)モード、バーチカルアラインメント(VA)モード、マルチドメインバーチカルアラインメント(MVA)モード、コンティニュアスピンホイールアラインメント(CPA)モード、ハイブリッドアラインメントネマチック(HAN)モード、ツイステッドネマチック(TN)モード、スーパーツイステッドネマチック(STN)モード、オプチカルコンペンセイテッドベンド(OCB)モードなどを挙げることができる。これらの中で、インプレーンスイッチングモードに特に好適に適用することができる。
インプレーンスイッチングモードでは、水平方向にホモジニアスな配向をした液晶分子と、透過軸が画面正面に対して上下と左右の方向を指して垂直の位置関係にある2枚の偏光子を用いているので、上下左右の方向から画面を斜めに見るときには、2本の透過軸は直交して見える位置関係にあり、ホモジニアス配向液晶層はツイステッドモード液晶層で生ずるような複屈折も少ないことから、十分なコントラストが得られる。これに対して、方位角45°の方向から画面を斜めに見るときには、2枚の偏光子の透過軸のなす角度が90°からずれる位置関係となるために、直線偏光が完全に遮断されずに光漏れが発生し、十分な黒が得られず、コントラストが低下する。インプレーンスイッチングモードの液晶表示装置の2枚の偏光子の間に、透明ポリマーフィルムに液晶化合物が垂直配向した状態で固定化されたものからなる光学異方体(A)及び光学異方体(B)それぞれを配置することにより、光学異方体(A)により液晶セル中の液晶により生じる位相差の補償を行い、光学異方体(B)により偏光子の補償を行う。これによって、透過光に生ずる複屈折を効果的に補償して光の洩れを防ぎ、全方位角において高いコントラストを得ることができる。この効果は、他のモードの液晶表示装置においても同様の効果があると考えられ、特に前記IPSモードにおいて効果が顕著である。
本発明において、液晶表示装置の形成に際しては、例えばプリズムアレイシート、レンズアレイシート、光拡散板、バックライトや輝度向上フィルム等の適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。
インプレーンスイッチングモードでは、水平方向にホモジニアスな配向をした液晶分子と、透過軸が画面正面に対して上下と左右の方向を指して垂直の位置関係にある2枚の偏光子を用いているので、上下左右の方向から画面を斜めに見るときには、2本の透過軸は直交して見える位置関係にあり、ホモジニアス配向液晶層はツイステッドモード液晶層で生ずるような複屈折も少ないことから、十分なコントラストが得られる。これに対して、方位角45°の方向から画面を斜めに見るときには、2枚の偏光子の透過軸のなす角度が90°からずれる位置関係となるために、直線偏光が完全に遮断されずに光漏れが発生し、十分な黒が得られず、コントラストが低下する。インプレーンスイッチングモードの液晶表示装置の2枚の偏光子の間に、透明ポリマーフィルムに液晶化合物が垂直配向した状態で固定化されたものからなる光学異方体(A)及び光学異方体(B)それぞれを配置することにより、光学異方体(A)により液晶セル中の液晶により生じる位相差の補償を行い、光学異方体(B)により偏光子の補償を行う。これによって、透過光に生ずる複屈折を効果的に補償して光の洩れを防ぎ、全方位角において高いコントラストを得ることができる。この効果は、他のモードの液晶表示装置においても同様の効果があると考えられ、特に前記IPSモードにおいて効果が顕著である。
本発明において、液晶表示装置の形成に際しては、例えばプリズムアレイシート、レンズアレイシート、光拡散板、バックライトや輝度向上フィルム等の適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、偏光子として偏光板[(株)サンリッツ、LLC2-9518]を用いた。液晶セルとして、厚さ2.74μm、誘電異方性が正、波長550nmの複屈折率Δn=0.09884、プレチルト角0°の液晶セルを用いた。
また、実施例及び比較例において、測定及び評価は下記の方法により行った。
(1)厚さ
フィルムの断面を、光学顕微鏡で観察して測定する。積層体については、各層ごとに測定する。
(2)ガラス転移温度
JIS K7121に基づいて、示差走査熱量分析法(DSC)により測定する。
(3)屈折率(nx、ny、nz)、レターデーション(面内レターデーション、厚さ方向のレターデーション)及び面内の遅相軸のバラツキ
自動複屈折計[王子計測機器(株)、KOBRA-21]を用いて、波長550nmの光で測定する。なお、遅相軸のバラツキは、光学異方体の幅方向に10mm間隔で遅相軸を測定して、その測定値の算術平均値を求め、その平均値からの測定値のバラツキとする。
(4)残留揮発性成分
透明ポリマーフィルム200mgを、表面に吸着していた水分や有機物を完全に除去した内径4mmのガラスチューブの試料容器に入れる。次に、その容器を温度100℃で60分間加熱し、容器から出てきた気体を連続的に捕集する。そして、捕集した気体を熱脱着ガスクロマトグラフィー質量分析計(TDS-GC-MS)で分析し、その中で分子量200以下の成分の合計量を残留揮発性成分として測定する。
(5)液晶表示装置の視野角特性
光学異方体を、インプレーンスイッチング(IPS)モードの液晶表示装置の液晶セルに隣接する位置に配置して、表示特性を目視により観察する。また、4×4マトリクスを用いた光学シミュレーションによりコントラストを計算し、コントラスト図として表示する。
なお、実施例及び比較例において、偏光子として偏光板[(株)サンリッツ、LLC2-9518]を用いた。液晶セルとして、厚さ2.74μm、誘電異方性が正、波長550nmの複屈折率Δn=0.09884、プレチルト角0°の液晶セルを用いた。
また、実施例及び比較例において、測定及び評価は下記の方法により行った。
(1)厚さ
フィルムの断面を、光学顕微鏡で観察して測定する。積層体については、各層ごとに測定する。
(2)ガラス転移温度
JIS K7121に基づいて、示差走査熱量分析法(DSC)により測定する。
(3)屈折率(nx、ny、nz)、レターデーション(面内レターデーション、厚さ方向のレターデーション)及び面内の遅相軸のバラツキ
自動複屈折計[王子計測機器(株)、KOBRA-21]を用いて、波長550nmの光で測定する。なお、遅相軸のバラツキは、光学異方体の幅方向に10mm間隔で遅相軸を測定して、その測定値の算術平均値を求め、その平均値からの測定値のバラツキとする。
(4)残留揮発性成分
透明ポリマーフィルム200mgを、表面に吸着していた水分や有機物を完全に除去した内径4mmのガラスチューブの試料容器に入れる。次に、その容器を温度100℃で60分間加熱し、容器から出てきた気体を連続的に捕集する。そして、捕集した気体を熱脱着ガスクロマトグラフィー質量分析計(TDS-GC-MS)で分析し、その中で分子量200以下の成分の合計量を残留揮発性成分として測定する。
(5)液晶表示装置の視野角特性
光学異方体を、インプレーンスイッチング(IPS)モードの液晶表示装置の液晶セルに隣接する位置に配置して、表示特性を目視により観察する。また、4×4マトリクスを用いた光学シミュレーションによりコントラストを計算し、コントラスト図として表示する。
(製造例1)(透明ポリマーフィルム1の作製)
脂環式構造を有する重合体の一例であるビニル芳香族炭化水素系単量体の共重合体の芳香環を含む不飽和結合部分の水素添加物(スチレン由来の繰り返し単位を含有するブロック(以降、「St」と略記。)、及び、スチレンとイソプレン由来の繰り返し単位を含有するブロック(以降、「St/Ip」と略記。)、及びStとからなる3元ブロック共重合体、それぞれのブロックのモル比は、St:St/Ip:St=34.5:31(St:Ip=10/21):34.5、Tgは127.1℃)のペレットを、空気を流通させた熱風乾燥機を用いて100℃で、4時間乾燥した。そしてこのペレットを、リーフディスク形状のポリマーフィルター(濾過精度30μm)を設置した50mmの単軸押出機とリップ部材質が炭化タングステン、#1000番のダイヤモンド砥石で研磨したリップを有し、内面に表面粗さRa=0.05μmのクロムメッキを施した650mm幅のT型ダイスを用いて260℃で押出し、押出されたシート状のポリマーを第1冷却ドラム(直径250mm、温度:135℃、周速度R1:10.05m/分)に密着させ、次いで第2冷却ドラム(直径250mm、温度125℃、周速度R2:10.05m/分)、次いで第3冷却ドラム(直径250mm、温度100℃、周速度R3:9.98m/分)に順次密着させて移送し、両端部各70mmをトリミングして、厚さ98μm、幅500mmの原反フィルム1を得た。
この原反フィルム1を128℃、縦延伸機を用いて延伸倍率1.01倍で縦一軸延伸を行った後、126℃、テンター延伸機を用いて延伸倍率1.14倍で横一軸延伸を行って透明ポリマーフィルム1を得た。
得られた透明ポリマーフィルム1は、正面レターデーションReは48nm、正面レターデーションReのばらつきは±1nm、飽和吸水率は0.005%、残留揮発成分含有量は0.01%以下であった。
脂環式構造を有する重合体の一例であるビニル芳香族炭化水素系単量体の共重合体の芳香環を含む不飽和結合部分の水素添加物(スチレン由来の繰り返し単位を含有するブロック(以降、「St」と略記。)、及び、スチレンとイソプレン由来の繰り返し単位を含有するブロック(以降、「St/Ip」と略記。)、及びStとからなる3元ブロック共重合体、それぞれのブロックのモル比は、St:St/Ip:St=34.5:31(St:Ip=10/21):34.5、Tgは127.1℃)のペレットを、空気を流通させた熱風乾燥機を用いて100℃で、4時間乾燥した。そしてこのペレットを、リーフディスク形状のポリマーフィルター(濾過精度30μm)を設置した50mmの単軸押出機とリップ部材質が炭化タングステン、#1000番のダイヤモンド砥石で研磨したリップを有し、内面に表面粗さRa=0.05μmのクロムメッキを施した650mm幅のT型ダイスを用いて260℃で押出し、押出されたシート状のポリマーを第1冷却ドラム(直径250mm、温度:135℃、周速度R1:10.05m/分)に密着させ、次いで第2冷却ドラム(直径250mm、温度125℃、周速度R2:10.05m/分)、次いで第3冷却ドラム(直径250mm、温度100℃、周速度R3:9.98m/分)に順次密着させて移送し、両端部各70mmをトリミングして、厚さ98μm、幅500mmの原反フィルム1を得た。
この原反フィルム1を128℃、縦延伸機を用いて延伸倍率1.01倍で縦一軸延伸を行った後、126℃、テンター延伸機を用いて延伸倍率1.14倍で横一軸延伸を行って透明ポリマーフィルム1を得た。
得られた透明ポリマーフィルム1は、正面レターデーションReは48nm、正面レターデーションReのばらつきは±1nm、飽和吸水率は0.005%、残留揮発成分含有量は0.01%以下であった。
(製造例2)(透明ポリマーフィルム2の作製)
脂環式構造を有する重合体の一例であるノルボルネン系重合体(日本ゼオン社製、「ZEONOR1600」、ガラス転移温度は163℃)のペレットを、空気を流通させた熱風乾燥機を用いて100℃で、4時間乾燥した。そしてこのペレットを、リーフディスク形状のポリマーフィルター(濾過精度30μm)を設置した50mmの単軸押出機とリップ部材質が炭化タングステン、#1000番のダイヤモンド砥石で研磨したリップを有し、内面に表面粗さRa=0.05μmのクロムメッキを施した650mm幅のT型ダイスを用いて260℃で押出し、押出されたシート状のポリマーを第1冷却ドラム(直径250mm、温度:135℃、周速度R1:10.05m/分)に密着させ、次いで第2冷却ドラム(直径250mm、温度125℃、周速度R2:10.05m/分)、次いで第3冷却ドラム(直径250mm、温度100℃、周速度R3:9.98m/分)に順次密着させて移送し、両端部各70mmをトリミングして、厚さ98μm、幅500mmの原反フィルム2を得た。
この原反フィルム1を167℃、縦延伸機を用いて延伸倍率1.23倍で縦一軸延伸を行って透明ポリマーフィルム2を得た。
得られた透明ポリマーフィルム2は、正面レターデーションReは61nm、正面レターデーションReのばらつきは±1nm、飽和吸水率は0.005%、残留揮発成分含有量は0.01%以下であった。
脂環式構造を有する重合体の一例であるノルボルネン系重合体(日本ゼオン社製、「ZEONOR1600」、ガラス転移温度は163℃)のペレットを、空気を流通させた熱風乾燥機を用いて100℃で、4時間乾燥した。そしてこのペレットを、リーフディスク形状のポリマーフィルター(濾過精度30μm)を設置した50mmの単軸押出機とリップ部材質が炭化タングステン、#1000番のダイヤモンド砥石で研磨したリップを有し、内面に表面粗さRa=0.05μmのクロムメッキを施した650mm幅のT型ダイスを用いて260℃で押出し、押出されたシート状のポリマーを第1冷却ドラム(直径250mm、温度:135℃、周速度R1:10.05m/分)に密着させ、次いで第2冷却ドラム(直径250mm、温度125℃、周速度R2:10.05m/分)、次いで第3冷却ドラム(直径250mm、温度100℃、周速度R3:9.98m/分)に順次密着させて移送し、両端部各70mmをトリミングして、厚さ98μm、幅500mmの原反フィルム2を得た。
この原反フィルム1を167℃、縦延伸機を用いて延伸倍率1.23倍で縦一軸延伸を行って透明ポリマーフィルム2を得た。
得られた透明ポリマーフィルム2は、正面レターデーションReは61nm、正面レターデーションReのばらつきは±1nm、飽和吸水率は0.005%、残留揮発成分含有量は0.01%以下であった。
(実施例1)(厚さ方向レターデーションRthが-145nmの光学異方体(A)フィルムの作製)
下記化学式5で表されるポリビニルアルコールをメタノールとアセトンの混合溶媒(容量比は50:50)に溶解して、5%溶液を調製した。この溶液をバーコーターを用いて製造例1で得られた透明ポリマーフィルム1の上に1μmの厚さに塗布し、60℃の温風で2分間乾燥し、その表面をラビング処理して、垂直配向膜を形成した。
下記化学式5で表されるポリビニルアルコールをメタノールとアセトンの混合溶媒(容量比は50:50)に溶解して、5%溶液を調製した。この溶液をバーコーターを用いて製造例1で得られた透明ポリマーフィルム1の上に1μmの厚さに塗布し、60℃の温風で2分間乾燥し、その表面をラビング処理して、垂直配向膜を形成した。
垂直配向膜の上に、下記化学式6に示すディスコティック液晶性化合物(1)32.6%、セルロースアセテートブチレート0.7%、変性トリメチロールプロパントリアクリレート3.2%、増感剤0.4%、光重合開始剤1.1%、及びメチルエチルケトン62.0%を含む塗布液1を塗布し、ディスコティック液晶性分子をホモジニアスに垂直配向させた。次に、500W/cm2の照度の水銀ランプで紫外線を1秒間照射してディスコティック液晶性分子を重合させた。このようにして光学異方体(A)フィルムを得た。ディスコティック液晶性分子は、透明ポリマーフィルムの長手方向に光軸を有するようにホモジニアス配向をしていた。
得られたフィルムは、屈折率nxA1.5827、nyA1.5800、nzA1.5828であり、面内レターデーションRe(A)は270nm、厚さ方向レターデーションRth(A)は-145nmであり、面内の遅相軸のばらつきは±0.05°であった。
得られたフィルムは、屈折率nxA1.5827、nyA1.5800、nzA1.5828であり、面内レターデーションRe(A)は270nm、厚さ方向レターデーションRth(A)は-145nmであり、面内の遅相軸のばらつきは±0.05°であった。
(実施例2)(厚さ方向レターデーションRthが0nmの光学異方体(B)フィルムの作製)
透明ポリマーフィルムとして製造例2で得られた透明ポリマーフィルム2を用いた他は実施例1と同様にして垂直配向膜を形成し、次いで液晶性化合物を含む塗布液を塗布して光学異方体(B)フィルムを得た。ディスコティック液晶性分子は、透明ポリマーフィルムの長手方向に光軸を有するようにホモジニアス配向をしていた。
得られた光学異方体(B)フィルムは、屈折率nxA1.5827、nyA1.5800、nzA1.58135であり、面内レターデーションRe(B)は270nm、厚さ方向レターデーションRth(B)は0nmであり、面内の遅相軸のばらつきは±0.05°であった。
透明ポリマーフィルムとして製造例2で得られた透明ポリマーフィルム2を用いた他は実施例1と同様にして垂直配向膜を形成し、次いで液晶性化合物を含む塗布液を塗布して光学異方体(B)フィルムを得た。ディスコティック液晶性分子は、透明ポリマーフィルムの長手方向に光軸を有するようにホモジニアス配向をしていた。
得られた光学異方体(B)フィルムは、屈折率nxA1.5827、nyA1.5800、nzA1.58135であり、面内レターデーションRe(B)は270nm、厚さ方向レターデーションRth(B)は0nmであり、面内の遅相軸のばらつきは±0.05°であった。
(実施例3)(液晶表示装置の作製)
入射側偏光子の透過軸と液晶セルの電圧無印加時の面内の遅相軸とが垂直、液晶セルの電圧無印加時の面内の遅相軸と光学異方体(A)の面内の遅相軸とが垂直、光学異方体(A)の面内の遅相軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸とが垂直、光学異方体(B)の面内の遅相軸と出射側偏光子の透過軸とが平行になるように、入射側偏光子、液晶セル、実施例1で得られた光学異方体(A)フィルム、実施例2で得られた光学異方体(B)フィルム及び出射側偏光子をこの順に積層して、図1に示す構成を有する液晶表示装置を組み立てた。
得られた液晶表示装置の表示特性を目視で評価すると、画面を正面から見た場合も、全方位から極角80°以内の斜め方向から見た場合も、表示は良好かつ均質であった。この液晶表示装置についてシミュレーションにより得られたコントラスト図を、図5に示す。
入射側偏光子の透過軸と液晶セルの電圧無印加時の面内の遅相軸とが垂直、液晶セルの電圧無印加時の面内の遅相軸と光学異方体(A)の面内の遅相軸とが垂直、光学異方体(A)の面内の遅相軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸とが垂直、光学異方体(B)の面内の遅相軸と出射側偏光子の透過軸とが平行になるように、入射側偏光子、液晶セル、実施例1で得られた光学異方体(A)フィルム、実施例2で得られた光学異方体(B)フィルム及び出射側偏光子をこの順に積層して、図1に示す構成を有する液晶表示装置を組み立てた。
得られた液晶表示装置の表示特性を目視で評価すると、画面を正面から見た場合も、全方位から極角80°以内の斜め方向から見た場合も、表示は良好かつ均質であった。この液晶表示装置についてシミュレーションにより得られたコントラスト図を、図5に示す。
(実施例4)(液晶表示装置の作製)
入射側偏光子の透過軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸とが垂直、光学異方体(B)の面内の遅相軸と光学異方体(A)の面内の遅相軸とが垂直、光学異方体(A)の面内の遅相軸と液晶セルの電圧無印加時の面内の遅相軸とが垂直、液晶セルの電圧無印加時の面内の遅相軸と出射側偏光子の透過軸とが平行になるように、入射側偏光子、実施例2で得られた光学異方体(B)フィルム、実施例1で得られた光学異方体(A)フィルム、液晶セル及び出射側偏光子をこの順に積層して、図2に示す構成を有する液晶表示装置を組み立てた。
得られた液晶表示装置の表示特性を目視で評価すると、画面を正面から見た場合も、全方位から極角80°以内の斜め方向から見た場合も、表示は良好かつ均質であった。この液晶表示装置についてシミュレーションにより得られたコントラスト図を、図6に示す。
入射側偏光子の透過軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸とが垂直、光学異方体(B)の面内の遅相軸と光学異方体(A)の面内の遅相軸とが垂直、光学異方体(A)の面内の遅相軸と液晶セルの電圧無印加時の面内の遅相軸とが垂直、液晶セルの電圧無印加時の面内の遅相軸と出射側偏光子の透過軸とが平行になるように、入射側偏光子、実施例2で得られた光学異方体(B)フィルム、実施例1で得られた光学異方体(A)フィルム、液晶セル及び出射側偏光子をこの順に積層して、図2に示す構成を有する液晶表示装置を組み立てた。
得られた液晶表示装置の表示特性を目視で評価すると、画面を正面から見た場合も、全方位から極角80°以内の斜め方向から見た場合も、表示は良好かつ均質であった。この液晶表示装置についてシミュレーションにより得られたコントラスト図を、図6に示す。
(実施例5)(液晶表示装置の作製)
入射側偏光子の透過軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸とが垂直、光学異方体(B)の面内の遅相軸と液晶セルの電圧無印加時の面内の遅相軸とが平行、液晶セルの電圧無印加時の面内の遅相軸と光学異方体(A)の面内の遅相軸とが垂直、光学異方体(A)の面内の遅相軸と出射側偏光子の透過軸とが垂直になるように、入射側偏光子、実施例1で得られた光学異方体(B)フィルム、液晶セル、実施例2で得られた光学異方体(A)フィルム及び出射側偏光子をこの順に積層して、図3に示す構成を有する液晶表示装置を組み立てた。
得られた液晶表示装置の表示特性を目視で評価すると、画面を正面から見た場合も、全方位から極角80°以内の斜め方向から見た場合も、表示は良好かつ均質であった。この液晶表示装置についてシミュレーションにより得られたコントラスト図を、図7に示す。
入射側偏光子の透過軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸とが垂直、光学異方体(B)の面内の遅相軸と液晶セルの電圧無印加時の面内の遅相軸とが平行、液晶セルの電圧無印加時の面内の遅相軸と光学異方体(A)の面内の遅相軸とが垂直、光学異方体(A)の面内の遅相軸と出射側偏光子の透過軸とが垂直になるように、入射側偏光子、実施例1で得られた光学異方体(B)フィルム、液晶セル、実施例2で得られた光学異方体(A)フィルム及び出射側偏光子をこの順に積層して、図3に示す構成を有する液晶表示装置を組み立てた。
得られた液晶表示装置の表示特性を目視で評価すると、画面を正面から見た場合も、全方位から極角80°以内の斜め方向から見た場合も、表示は良好かつ均質であった。この液晶表示装置についてシミュレーションにより得られたコントラスト図を、図7に示す。
(実施例6)(液晶表示装置の作製)
入射側偏光子の透過軸と光学異方体(A)の面内の遅相軸とが平行、光学異方体(A)の面内の遅相軸と液晶セルの電圧無印加時の面内の遅相軸とが垂直、液晶セルの電圧無印加時の面内の遅相軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸とが垂直、光学異方体(B)の面内の遅相軸と出射側偏光子の透過軸とが垂直になるように、入射側偏光子、実施例1で得られた光学異方体(A)フィルム、液晶セル、実施例2で得られた光学異方体(B)フィルム及び出射側偏光子をこの順に積層して、図4に示す構成を有する液晶表示装置を組み立てた。
得られた液晶表示装置の表示特性を目視で評価すると、画面を正面から見た場合も、全方位から極角80°以内の斜め方向から見た場合も、表示は良好かつ均質であった。この液晶表示装置についてシミュレーションにより得られたコントラスト図を、図8に示す。
入射側偏光子の透過軸と光学異方体(A)の面内の遅相軸とが平行、光学異方体(A)の面内の遅相軸と液晶セルの電圧無印加時の面内の遅相軸とが垂直、液晶セルの電圧無印加時の面内の遅相軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸とが垂直、光学異方体(B)の面内の遅相軸と出射側偏光子の透過軸とが垂直になるように、入射側偏光子、実施例1で得られた光学異方体(A)フィルム、液晶セル、実施例2で得られた光学異方体(B)フィルム及び出射側偏光子をこの順に積層して、図4に示す構成を有する液晶表示装置を組み立てた。
得られた液晶表示装置の表示特性を目視で評価すると、画面を正面から見た場合も、全方位から極角80°以内の斜め方向から見た場合も、表示は良好かつ均質であった。この液晶表示装置についてシミュレーションにより得られたコントラスト図を、図8に示す。
(比較例1)
入射側偏光子の透過軸と液晶セルの電圧無印加時の面内の遅相軸とが平行、液晶セルの電圧無印加時の面内の遅相軸と出射側偏光子の透過軸とが垂直になるように、入射側偏光子、液晶セル及び出射側偏光子をこの順に積層して、液晶表示装置を組み立てた。
得られた液晶表示装置の表示特性を目視で評価すると、画面を正面から見た場合は表示は良好であったが、方位角45°の斜め方向から見た場合は、コントラストが低く、不良であった。この液晶表示装置についてシミュレーションにより得られたコントラスト図を、図9に示す。
入射側偏光子の透過軸と液晶セルの電圧無印加時の面内の遅相軸とが平行、液晶セルの電圧無印加時の面内の遅相軸と出射側偏光子の透過軸とが垂直になるように、入射側偏光子、液晶セル及び出射側偏光子をこの順に積層して、液晶表示装置を組み立てた。
得られた液晶表示装置の表示特性を目視で評価すると、画面を正面から見た場合は表示は良好であったが、方位角45°の斜め方向から見た場合は、コントラストが低く、不良であった。この液晶表示装置についてシミュレーションにより得られたコントラスト図を、図9に示す。
本発明の液晶表示装置は、正面方向からの画像特性を低下させることなく、画面を斜め方向から見たときのコントラストの低下が防止され、視野角が広く、どの方向から見ても均質で高いコントラストを有する。本発明の液晶表示装置は、インプレーンスイッチングモードの液晶表示装置に特に好適に適用することができる。
1 入射側偏光子
2 液晶セル
3 光学異方体(A)
4 光学異方体(B)
5 出射側偏光子
2 液晶セル
3 光学異方体(A)
4 光学異方体(B)
5 出射側偏光子
Claims (9)
- それぞれの透過軸がたがいに略垂直の位置関係にある出射側偏光子及び入射側偏光子から構成される一対の偏光子の間に少なくとも光学異方体(A)、光学異方体(B)及び液晶セルを有する液晶表示装置であって、
光学異方体(A)及び光学異方体(B)が透明ポリマーフィルムに液晶性化合物が垂直配向した状態で固定化されたものからなり、
光学異方体(B)は、波長550nmの光で測定した面内の遅相軸方向の屈折率をnxB、面内の遅相軸と面内で直交する方向の屈折率nyB、厚さ方向の屈折率をnzBとしたとき、nxB>nzB>nyBであり、
光学異方体(A)の面内の遅相軸と光学異方体(B)の面内の遅相軸とが略平行又は略垂直の位置関係にあり、光学異方体(A)の面内の遅相軸が近傍に配置されている方の偏光子の透過軸と略平行又は略垂直の位置関係にあることを特徴とする液晶表示装置。 - 波長550nmの光で測定した光学異方体(A)が、波長550nmの光で測定した面内の遅相軸方向の屈折率をnxA、面内の遅相軸と面内で直交する方向の屈折率nyA、厚さ方向の屈折率をnzAとしたとき、nzA>nyAである請求項1記載の液晶表示装置。
- nxAとnzAの差の絶対値が0.002以下である請求項2記載の液晶表示装置。
- 光学異方体(A)と光学異方体(B)が、積層した状態で液晶セルと偏光子との間に配置され、かつ、光学異方体(A)の面内の遅相軸が、電圧無印加状態の液晶セルの面内の遅相軸と略垂直の位置関係にある請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
- 光学異方体(A)が、液晶セル側に配置されてなる請求項4記載の液晶表示装置。
- 光学異方体(A)と光学異方体(B)が、液晶セルと入射側偏光子との間、及び、液晶セルと出射側偏光子との間に、それぞれ1枚ずつ配置されてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
- 光学異方体(A)の面内の遅相軸が、電圧無印加状態の液晶セルの面内の遅相軸と略垂直の位置関係にある請求項6記載の液晶表示装置。
- 光学異方体(A)及び光学異方体(B)中の透明ポリマーフィルムの残留揮発成分含有量が0.1重量%以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
- 液晶表示装置が、インプレーンスイッチングモードの液晶表示装置である請求項1〜8のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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JP2005042606A JP2005266802A (ja) | 2004-02-20 | 2005-02-18 | 液晶表示装置 |
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JP2009031765A (ja) * | 2007-06-25 | 2009-02-12 | Fujifilm Corp | 液晶表示装置 |
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