JP2005265272A - バーナ着火システム及びその着火制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 適切な空燃比を探し当てて確実な着火を行うバーナ着火システム及びその着火制御方法を提供すること。
【解決手段】 バーナ3内に空気を送り込む送風機24と燃焼用燃料のバーナ内への送り込みを調整する流調弁23と、その送風機などの制御を行うコントローラ21とを有し、プラグがスパーク作動する中に空気と燃焼用燃料を送り込んで着火させるものであって、コントローラ21は、着火に際して一定の燃料流量で燃焼用燃料がバーナへ送り込まれるように流調弁23の開度を操作し、その燃料流量に対し着火に適した所定の空気流量の空気を送り出す送風機24の操作状態が基準状態として予め記憶され、その基準着火状態で送り出される空気流量の値を含んで空気流量が変化するように所定の操作幅内で送風機24を操作するようにしたバーナ着火システム。
【選択図】 図2
【解決手段】 バーナ3内に空気を送り込む送風機24と燃焼用燃料のバーナ内への送り込みを調整する流調弁23と、その送風機などの制御を行うコントローラ21とを有し、プラグがスパーク作動する中に空気と燃焼用燃料を送り込んで着火させるものであって、コントローラ21は、着火に際して一定の燃料流量で燃焼用燃料がバーナへ送り込まれるように流調弁23の開度を操作し、その燃料流量に対し着火に適した所定の空気流量の空気を送り出す送風機24の操作状態が基準状態として予め記憶され、その基準着火状態で送り出される空気流量の値を含んで空気流量が変化するように所定の操作幅内で送風機24を操作するようにしたバーナ着火システム。
【選択図】 図2
Description
本発明は、温度や湿度、それに大気圧などの状況変化によって着火に適切な空燃比が予め設定された基準値からずれてしまった場合にでも、現状において適切な空燃比を探し当てて確実な着火を行うことができるようにしたバーナ着火システム及びその着火制御方法に関する。
ガスバーナの着火を確実に行うためには、点火時の空燃比を適切に合わせることがポイントとなる。燃焼用の燃料となる都市ガスなどの供給圧や送風機からの空気流量は、気温や湿度、それに大気圧などの環境変化によって変化してしまう。また、空気流量の変化は、環境変化以外にも経時変化によって送風機の能力や流路の圧損が変化することなどによっても起こり得る。そのため、ガスバーナを一定の条件で運転制御していても、このようなことが原因で適切な空燃比が変化してしまい確実に着火できるとは限らない。そこで、バーナを確実に着火させるため、従来から空燃比を適切に合わせる様々な装置及び方法が提案されている。その一例として例えば下記の特許文献1〜3を挙げることができる。
特許文献1には、ファンの回転数を検出して着火前の状況に応じて制御目標となる回転数に変化させ、実際に点火する時の風量を一定に保ち常に点火良好域に設定する装置が提案されている。また、特許文献2には、風速センサを用いて燃焼用空気の実際の風量を検出し、その検出風量がバーナ部への燃料供給量に対応する目標風量になるように、ファンの能力を調整することにより、ファンの排気路詰り等の外乱に起因する風量低下を回避して、バーナ部へ供給する実際の風量を目標風量に自動調整するようにした装置が提案されている。更に、特許文献3には、点火作動にかかわらず設定時間内に着火が検出されない場合には、着火制御手段が点火用空燃比の調節状態を補正して点火手段の再点火作動を実行させ、設置条件の違いや使用条件の変化にかかわらず点火不良の発生を防止する装置が提案されている。
特開2001−227743号公報(第3頁、図2)
特開2000−104921号公報(第3頁、図1)
特開平09−178167号公報(第3−4頁、図2)
しかしながら、このような従来から提案されている装置やその制御方法は、いずれも点火時の空燃比を適切に合わせて確実な着火を行うための方法として有効なものではなかった。例えば、特許文献1のものでは、ファンの回転数を検出するセンサが必要となってコスト高となる問題がある上に、ファンの回転数だけでは温度や湿度変化に伴う空気流量の変化を適切に検出できないため、結果的に点火時の空燃比を適切に合わせることができなかった。また、特許文献2のものでは、風速センサを用いて風量を検出しているものの、着火時には流量センサを無視した動作をすることになっているため、着火時の空燃比を適切に合わせ込むことが困難であった。更に、特許文献3のものでは、学習的に空燃比を合わせる試みがなされているものの、燃料リッチなのか逆に燃料リーンなのかを交互に試すことで合わせ込みを行うため、着火ミスを何度も繰り返すという欠点があった。また、従来の制御方法などでは、空燃比を合わせるために流量センサなどが必要であったためコスト高でもあった。
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、適切な空燃比を探し当てて確実な着火を行うバーナ着火システム及びその着火制御方法を提供することを目的とする。
本発明のバーナ着火システムは、バーナ内に空気を送り込む送風機と、その空気とともに燃料供給源からの燃焼用燃料をバーナ内への送り込みを調整する流調弁と、その送風機、流調弁および前記プラグのスパーク動作させる点火トランスの制御を行うコントローラとを有し、プラグがスパーク作動する中に空気と燃焼用燃料を送り込んで着火させるものであって、前記コントローラは、着火に際して一定の燃料流量で燃焼用燃料がバーナへ送り込まれるように前記流調弁の開度を操作し、その燃料流量に対し着火に適した所定の空気流量の空気を送り出す前記送風機の操作状態が基準状態として予め記憶され、その基準着火状態で送り出される空気流量の値を含んで空気流量が変化するように所定の操作幅内で前記送風機を操作するようにしたものであることを特徴とする。
また、本発明のバーナ着火システムは、前記コントローラが、着火動作毎に着火した時の前記送風機の操作状態を新たな基準状態として更新設定するようにしたものであることを特徴とする。
また、本発明のバーナ着火システムは、前記コントローラが、前記送風機の操作幅を段階的に広くし、その操作幅毎に空気流量を変化させるようにしたものであることを特徴とする。
また、本発明のバーナ着火システムは、前記コントローラが、前記送風機の操作幅を段階的に広くし、その操作幅毎に空気流量を変化させるようにしたものであることを特徴とする。
また、本発明のバーナ着火システムは、前記コントローラが、前記操作幅を段階的に広げるようにして前記送風機を操作するようにしたものであることを特徴とする。
また、本発明のバーナ着火システムは、前記コントローラが、前回の着火時点からの時間を計測し、所定の時間内であれば通常設定されている前記操作幅を狭め、その操作幅内で前記送風機を操作するようにしたものであることを特徴とする。
また、本発明のバーナ着火システムは、前記コントローラが、前記操作幅内で送風機を操作する場合に、燃焼用燃料の質量流量と空気の質量流量との違いを考慮した温度補正をかけて操作するようにしたものであることを特徴とする。
また、本発明のバーナ着火システムは、前記コントローラが、前回の着火時点からの時間を計測し、所定の時間内であれば通常設定されている前記操作幅を狭め、その操作幅内で前記送風機を操作するようにしたものであることを特徴とする。
また、本発明のバーナ着火システムは、前記コントローラが、前記操作幅内で送風機を操作する場合に、燃焼用燃料の質量流量と空気の質量流量との違いを考慮した温度補正をかけて操作するようにしたものであることを特徴とする。
一方、本発明に係るバーナ着火システムの着火制御方法は、プラグがスパーク作動するバーナ内に送風機からの空気と燃料供給源からの燃焼用燃料を送り込んで着火させるための方法であって、着火に際して送り込まれる前記燃焼用燃料の所定の燃料流量に対し、着火に適した所定の空気流量の空気を送り出す前記送風機の操作状態を基準状態として予め設定しておき、その基準着火状態で送り出される空気流量の値を含んで空気流量が変化するように所定の操作幅内で前記送風機を操作することにより、着火時に一定の燃料流量で送り込まれる燃焼用燃料に対して空気の空気流量を変化させることで空燃比を調節しながら着火させるようにしたことを特徴とする。
また、本発明に係るバーナ着火システムの着火制御方法は、着火した時の送風機の操作状態を新たな基準状態として着火動作毎に更新設定するようにしたことを特徴とするバーナ着火システムの着火制御方法。
また、本発明に係るバーナ着火システムの着火制御方法は、前記送風機の操作幅を段階的に広くし、その操作幅毎に空気流量を変化させるようにしたものであることを特徴とする。
また、本発明に係るバーナ着火システムの着火制御方法は、前記送風機の操作幅を段階的に広くし、その操作幅毎に空気流量を変化させるようにしたものであることを特徴とする。
また、本発明に係るバーナ着火システムの着火制御方法は、前記操作幅を段階的に広げるようにして前記送風機を操作するようにしたことを特徴とする。
また、本発明に係るバーナ着火システムの着火制御方法は、前回の着火時点からの時間を計測し、所定の時間内であれば通常設定されている前記操作幅を狭め、その操作幅内で前記送風機を操作するようにしたことを特徴とする。
また、本発明に係るバーナ着火システムの着火制御方法は、前記操作幅内で送風機を操作する場合に、燃焼用燃料の質量流量と空気の質量流量との違いを考慮した温度補正をかけて操作するようにしたことを特徴とする。
また、本発明に係るバーナ着火システムの着火制御方法は、前回の着火時点からの時間を計測し、所定の時間内であれば通常設定されている前記操作幅を狭め、その操作幅内で前記送風機を操作するようにしたことを特徴とする。
また、本発明に係るバーナ着火システムの着火制御方法は、前記操作幅内で送風機を操作する場合に、燃焼用燃料の質量流量と空気の質量流量との違いを考慮した温度補正をかけて操作するようにしたことを特徴とする。
本発明のバーナ着火システム及びその着火制御方法によれば、着火に際して送り込まれる燃焼用燃料の所定の燃料流量に対し、着火に適した所定の空気流量の空気を送り出す送風機の操作状態を基準状態として予め設定しておき、その基準着火状態で送り出される空気流量の値を含んで空気流量が変化するように所定の操作幅内で送風機を操作することにより、着火し易い基準状態の空気流量をまたいだ周辺で空気流量を変化させて空燃比を調節しているため、気温や大気圧などの変化によって流調弁や送風機の操作状態と流量との関係がくるってしまっても、一定の燃料流量に対して変化する空気流量が合わせ込まれることにより適切な空燃比が探し出されて着火が生じる。
よって、送風機からの空気の空気流量を変化させることで、適切な空燃比を探し当てて確実な着火を行うことができるようになった。しかも、センサを用いることなく着火制御を行っている点で安価に提供することができた。
よって、送風機からの空気の空気流量を変化させることで、適切な空燃比を探し当てて確実な着火を行うことができるようになった。しかも、センサを用いることなく着火制御を行っている点で安価に提供することができた。
次に、本発明に係るバーナ着火システム及びその着火制御方法の一実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。本実施形態では、燃料電池を構成する燃料改質器に使用されるバーナを例に挙げてそのバーナ着火システム及びその着火制御方法について説明する。図1は、その燃料改質器を示した概念図であり、先ずこの燃料改質器について簡単に説明する。
燃料改質器1は、改質触媒9が充填された改質部2を有し、その改質部2は、矢印で示すように外側の流入口から流入した改質原料が内側に回り込み、水蒸気改質反応によって改質された改質ガスが上方の排出口から熱交換器3へと流れるように、筒体が組み付けられて流路が形成されている。また、そうした改質部2の内側には、図示するようにバーナ3の燃料ガス管4が下方から挿入できるように凹形の燃焼室5を有し、燃焼ガス管4が挿入された改質部2の外側には断熱壁6が設けられている。そのため、その断熱壁6と改質部2との間には、燃焼室5内で改質部2を加熱した燃焼ガスが流れ出る排ガス流路7が形成されている。
そして、その断熱壁6に排気口6aが形成され、そこには改質に利用された高温の燃焼ガスを改質原料に混合させる水蒸気をつくるための蒸発器8へと送る排ガスライン33が接続されている。本実施形態では、バーナ3の着火確認を行うため、燃焼ガスが流れる排ガス流路7内の温度を検出する熱電対11が設置されており、また着火後の温度制御を行うために使用される熱電対13が改質部2内に設けられている。
この燃料改質器1では、水素リッチな改質ガスを生成するため、改質原料としてメタン等の炭化水素系燃料が水蒸気と共に熱交換器3を介して改質部2へ送り込まれる。従って、改質原料を送り込む原料供給ライン31には、蒸発器8に水を送ってできた水蒸気を供給する水蒸気供給ライン32が接続されている。
また、炭化水素系ガスの改質反応を促進させるには、燃焼ガスによって通常600℃以上の高温に加熱する必要がある。そのため、この燃料改質器1では、改質部2から排出された高温の改質ガスを熱交換器3に通すことで、熱交換によって予め改質原料に予熱を与え得るようにしている。
また、炭化水素系ガスの改質反応を促進させるには、燃焼ガスによって通常600℃以上の高温に加熱する必要がある。そのため、この燃料改質器1では、改質部2から排出された高温の改質ガスを熱交換器3に通すことで、熱交換によって予め改質原料に予熱を与え得るようにしている。
従って、燃料改質器1では、メタン等の改質原料が水蒸気と混合された状態で熱交換器3を通り、そこで予熱が与えられた状態で改質部2へと導入される。改質部2ではバーナ3によって燃焼室5が加熱されて改質部2内に充填された改質触媒9が650℃程度に加熱されている。そして、この加熱された改質触媒9を通って流れた改質原料が水素と一酸化炭素に分解される。その後、改質ガスは熱交換器3を通って新たに改質部2へ送り込まれる改質原料との間で熱交換を行い、シフト部10へと流れ、銅・亜鉛系触媒より成るシフト部10において水素リッチなガスとして排出される。すなわち、改質部2では主に次式(1)の水蒸気改質反応が行われ、シフト部10では次式(2)のシフト反応に供することにより水素リッチな改質ガスが生成される。
CH4+H2O→3H2+CO …(1)
CO +H2O→H2 +CO2 …(2)
CH4+H2O→3H2+CO …(1)
CO +H2O→H2 +CO2 …(2)
次に図2は、バーナ3の着火制御システムを示したブロック図である。燃料改質器1には、各部を操作するコントローラ15が設けられ、そこには本実施形態の着火制御方法を実行するための着火制御プログラムが格納されている。
コントローラ21には、ガス流路7内の熱電対11と改質部2内の熱電対13が接続され、図1に示す排ガス流路7内の燃焼ガスを検知したその温度信号がコントローラ21に入力されるようになっている。一方、着火制御プログラムに従って着火制御方法を実行するため、コントローラ21には点火トランス22を介してバーナ3の点火プラグ12が接続され、その他にもバーナ3に燃焼用燃料への供給を制御するガス流調弁23や、バーナ3へ燃焼用空気を送り込む空気ファン24が接続されている。そのガス流調弁23は弁開度を調節可能な比例制御弁であり、空気ファン24は送り出す空気流量を調節する開閉可能な流量調整機能を有している。
コントローラ21には、ガス流路7内の熱電対11と改質部2内の熱電対13が接続され、図1に示す排ガス流路7内の燃焼ガスを検知したその温度信号がコントローラ21に入力されるようになっている。一方、着火制御プログラムに従って着火制御方法を実行するため、コントローラ21には点火トランス22を介してバーナ3の点火プラグ12が接続され、その他にもバーナ3に燃焼用燃料への供給を制御するガス流調弁23や、バーナ3へ燃焼用空気を送り込む空気ファン24が接続されている。そのガス流調弁23は弁開度を調節可能な比例制御弁であり、空気ファン24は送り出す空気流量を調節する開閉可能な流量調整機能を有している。
図3は、こうしたバーナ着火システムにおいて実行される着火制御方法を概念的に示した図であり、制御対象となる空気ファン24などの基本タイミングチャートである。
すなわち、本実施形態の着火制御方法では、空気ファン24からバーナ3へは燃焼用空気が送り込まれている状態で、点火トランス22の出力により点火プラグ12に高電圧をかけて火花を飛ばし続けられる。その後、送り込まれている燃焼用空気中に燃焼用燃料が混合され、飛び続ける火花の中に予混合ガスとなって供給される。このとき特に、図示するように燃焼用燃料が一定の燃料流量で送り込むのに対し、空気ファン24の開度をある操作幅内において空気流量が徐々に減少するようにして空燃比の調節を行っている。本実施形態では、こうして運転時の環境に合わせた適切な空燃比を探し当てて確実な着火を行うようにしている。具体的な着火制御方法について、図4にフローチャートを示して更に詳しく説明する。
すなわち、本実施形態の着火制御方法では、空気ファン24からバーナ3へは燃焼用空気が送り込まれている状態で、点火トランス22の出力により点火プラグ12に高電圧をかけて火花を飛ばし続けられる。その後、送り込まれている燃焼用空気中に燃焼用燃料が混合され、飛び続ける火花の中に予混合ガスとなって供給される。このとき特に、図示するように燃焼用燃料が一定の燃料流量で送り込むのに対し、空気ファン24の開度をある操作幅内において空気流量が徐々に減少するようにして空燃比の調節を行っている。本実施形態では、こうして運転時の環境に合わせた適切な空燃比を探し当てて確実な着火を行うようにしている。具体的な着火制御方法について、図4にフローチャートを示して更に詳しく説明する。
先ず、着火指令があると(S100)、どれだけの流量の空気を流すかを確認するため、空気ファン24の開度などの初期設定値が読み出される(S101)。初期設定値は、空気ファン24の基準着火開度Vの他、開度倍率C1,C2、点火時間Tであり、コントローラ21の記憶装置に格納されている。
ここで、基準着火開度Vは、一定流量で供給される燃焼用燃料に対して適切な空燃比となる空気流量を供給する空気ファン24の開度であり、バーナ3の着火動作の際に探し出された最適値がその都度書き換えられて設定される。開度倍率C1,C2は、図3に示すように空気ファン24の開度を変化させる場合の操作幅を決定する値であり、本実施形態では、基準着火開度Vを中心に所定の割合だけ上下させた幅をとっている。
ここで、基準着火開度Vは、一定流量で供給される燃焼用燃料に対して適切な空燃比となる空気流量を供給する空気ファン24の開度であり、バーナ3の着火動作の際に探し出された最適値がその都度書き換えられて設定される。開度倍率C1,C2は、図3に示すように空気ファン24の開度を変化させる場合の操作幅を決定する値であり、本実施形態では、基準着火開度Vを中心に所定の割合だけ上下させた幅をとっている。
開度倍率C1,C2はの初期設定値は、「C1=1.2」で「C2=0.8」である。従って、空気ファン24の開度は、基準着火開度Vの1.2倍の状態から0.8倍の状態までの、上下20パーセントの幅で開度を変化させた運転が行われる。更に、上下20パーセントの幅で着火しなかった場合には、後述するようにC1,C2の値を1.3と0.7に切り換え、基準着火開度Vの上下30パーセントの幅で開度を変化させた運転が行われるように設定されている。
また、本実施形態では、こうした所定幅で開度を変化させた着火を3回ずつ繰り返すようして、繰り返し数Nをカウントするようにしている。そこで初期設定値の読み出し(S101)では、この繰り返し数Nを0にする(ゼロクリア)。
また、本実施形態では、こうした所定幅で開度を変化させた着火を3回ずつ繰り返すようして、繰り返し数Nをカウントするようにしている。そこで初期設定値の読み出し(S101)では、この繰り返し数Nを0にする(ゼロクリア)。
初期設定値を読み出されると、次にコントローラ21からのDC出力によって空気ファン24の開度が駆動調節される(S102)。本実施形態では、基準着火開度Vに開度倍率C1を掛けた1.2倍の開度が初期状態であり、ここから空気ファン24の開度を絞って空気流量を徐々に減少させるようにする。
空気ファン24が初期状態に設定されると、その状態のまま空気が流路31へ送り込まれ(図3参照)、バーナ3及び改質部2を通ってパージが行われる(S103)。燃焼範囲に可燃ガスが残っていると、点火の際に爆発的に火がついてしまって危険な状態に陥ることが考えられるからである。
空気ファン24が初期状態に設定されると、その状態のまま空気が流路31へ送り込まれ(図3参照)、バーナ3及び改質部2を通ってパージが行われる(S103)。燃焼範囲に可燃ガスが残っていると、点火の際に爆発的に火がついてしまって危険な状態に陥ることが考えられるからである。
パージが行われると、次に空気ファン24から空気が送り込まれた状態で、コントローラ21から点火トランス22に交流電流が流されて点火トランス22が動作する(S104)。そのため、点火プラグ12では点火トランスがかけられて火花が連続的に飛ぶスパーク動作が実行される。そして、点火プラグ12でスパーク動作が開始されると、一定時間間隔(1秒や2秒ほど)をおいた後(S105)、コントローラ21からガス流調弁23にDC出力が送られて弁が一定開度で開けられる(S106)。
そのため、燃焼用燃料が空気ファン24からの空気が流れる流路31へ送り込まれ、空気と燃焼用燃料とが混合された予混合ガスがバーナ3の点火部へ噴出される。こうして燃焼用燃料の供給のタイミングを点火トランス22の駆動より遅らせているのは、点火プラグ12のスパークが後になると、燃焼用燃料の存在するところへ火花が飛ぶことになり、爆発的に火が着く危険があるから、逆に火花が飛んでいる所へ燃料を送るようにするためである。なお、本実施形態で使用される燃焼用燃料は都市ガス13Aである。
そして、再び一定時間間隔(1秒や2秒ほど)をおいた後(S107)、時間のカウントが開始され(S108)、そのカウント時間が初期設定値として読み出した点火時間Tを超えていない場合には(S109:NO)、次の動作が繰り返される。
そして、再び一定時間間隔(1秒や2秒ほど)をおいた後(S107)、時間のカウントが開始され(S108)、そのカウント時間が初期設定値として読み出した点火時間Tを超えていない場合には(S109:NO)、次の動作が繰り返される。
すなわち、空気ファン24の開度が操作幅内で変えられ(変化する空気ファン24の開度を操作開度Fとする)、バーナ3へ供給される空気流量が減少していく(S110)。一方、ガス流調弁23を介して供給される燃焼用燃料の流量は、変化することなく一定に保たれている。従って、空気流量の変化により、バーナ3へ供給される予混合ガスの空燃比が変化していく。こうして、空燃比を調整して着火を試みる1回の点火時間Tは例えば10秒である。空気ファン24の操作開度Fは、次式に従い、図3に示すように基準着火開度Vの上下20パーセントの操作幅の間を点火時間Tで変化する。
こうした操作開度Fの制御では、空気ファン24から送り出される空気流量が、一定の燃料流量に対して好ましい空燃比とされる基準着火開度Vにおける空気流量をまたいで変化する。そのため、着火の動作の間に変化していく空気流量によって、気温などの違いで基準着火開度Vにおける空気流量にズレが生じていても、その前後の最も火が着きやすい空気流量の送り込み時に着火が起こる。
つまり、気温や湿度、気圧などが異なると空気ファン24やガス流調弁23の開度が同じでも空気流量や燃料流量が変わってしまうが、こうした空気流量の調節によって適切な空燃比を探しだすことで確実に着火させることができる。
つまり、気温や湿度、気圧などが異なると空気ファン24やガス流調弁23の開度が同じでも空気流量や燃料流量が変わってしまうが、こうした空気流量の調節によって適切な空燃比を探しだすことで確実に着火させることができる。
この着火制御方法では、空気ファン24の操作開度Fは時間のカウントにともない変化し、その度に着火の確認が行われる(S111)。そこで、点火時間Tの間に着火しなかった場合、すなわち基準着火開度Vの上下20パーセントの間で空気流量を変化させて空燃比を調節しても着火が生じなかった場合は(S109:YES)、一定時間間隔(1秒や2秒ほど)の後に(S112)、再び着火確認が行われる(S113)。
着火確認(S111/S113)は、着火が起きた場合には図1に示す排ガス流路7内に高温の燃焼ガスが流れるため、これを熱電対11からの検知信号によってコントローラ21で判断する。
着火確認(S111/S113)は、着火が起きた場合には図1に示す排ガス流路7内に高温の燃焼ガスが流れるため、これを熱電対11からの検知信号によってコントローラ21で判断する。
本実施形態では、着火が確認できなかった場合には操作開度Fの調節を同じ操作幅で3回繰り返す。例えば、燃焼用燃料として利用する都市ガスが、燃料電池を運転させる時間間隔が長くなってしまうと、元弁から燃料改質器1までの配管内のガスが抜けて空気と入れ替わってしまうことがあり、するとその配管内の空気がガスに置換されるまでは着火しないからである。
従って、1回目で着火しなかった場合には(S113:NO)、ガス流調弁23を一旦閉じ(S114)、繰り返し数Nに1プラスして(S115)、N=3になったか否かが確認される(S116)。そこで、まだN=1なので空気ファン24の操作開度Fを基準着火開度Vの1.2倍に再び調節してパージを行う(S102/S103)。その後、前回と同じように、図3のタイムチャートに示すように、トランス出力によるスパーク動作とガス流調弁23を開いた燃焼用燃料の供給が行われ、基準着火開度Vの上下20パーセントの操作幅内で空気流量の調整が行われる(S105〜S111)。そして、2回目でも着火しなかった場合いは、もう一度繰り返し数Nに1プラスして(S115)、3回目の操作がおなじように行われる(S102〜S111)。
一方、基準着火開度Vの上下20パーセントの操作幅内で操作開度Fを変化させたときに着火が確認された場合には(S111:YES/S113:YES)、その操作開度Fが基準着火開度Vとしてコントローラ21の記憶装置に更新して記憶される(S117/S118)。着火が生じるとバーナ3によって燃焼室5が加熱され、燃焼ガスが排ガス流路7を流れて熱電対11から検知信号が送られるが、こうした熱電対11による着火の確認にはほとんどタイムラグがない。そのため、記憶更新された基準着火開度Vが、現在の環境下で着火に最も適切な空燃比となるための空気流量を供給するのに好ましい。そして着火が完了し(S119)、続いて暖気モードへと移る(S120)。暖気モードは、燃料改質器1の改質触媒9が反応する650℃(定常温度)に上げるための加熱操作である。
そして、同じ操作幅で3回着火動作を繰り返しても着火しなかった場合いは、1プラスされた繰り返し数Nが3になるため(S116:YES)、操作開度Fの操作幅を更に広げ適切な空燃比のための空気流量を探るようにする。すなわち、空気ファン24の操作開度Fを基準火開度Vの上下20パーセントの操作幅内で変化させていたものを、更に10パーセント広げて上下30パーセントの操作幅で変化させるようにする。そこで、C1の値が既に1.3になっていないか確認が行われ(S121)、C1が1.3でなければ(S121:NO)、開度倍率がC1=1.3とC2=0.7に書き換えられるとともに、繰り返し数Nが0に戻されてゼロリセットされる(S122)。
開度倍率C1,C2が書き換えられた後は、また同じようにS102〜S119までの工程が実行され、基準着火開度Vの上下30パーセントの操作幅内で操作開度Fを変化させたときの着火の確認が行われる。そして、着火が確認された場合には(S111:YES/S113:YES)、その操作開度Fが基準着火開度Vとしてコントローラ21の記憶装置に更新記憶され(S117/S118)、着火が完了して(S119)暖気モードへと移る(S120)。
一方、基準着火開度Vの上下30パーセントで操作開度Fを変化させても着火が確認できない場合は(S113:NO)、同じ操作開度Fの可変による着火動作が3回まで繰り返される(S116:NO)。そして、それでも着火しない場合には(S116:YES)、開度倍率C1は既に1.3に書き換えられているため(S120:YES)、更に操作幅を広げることはせずガス流調弁23が閉じられる(S123)。その後、流路内のパージが行われ(S124)、空気ファン24が止められて着火動作が終了する(S125)。この場合は、空燃比の調節以外に何らかの問題があるものと考えられるため、その原因を探る。
よって、本実施形態によれば、空気ファン24から送り出す空気流量を基準着火開度Vの上下20パーセントなど、所定の操作幅内で変化させ一定の燃料流量との空燃比を調節するようにしたので、着火に適切な空燃比となる空気流量を探し出し、確実に着火させることができるようになった。
特に、先に行われた着火動作の際に着火した時の操作開度Fを基準着火開度Vとして書き換え、その基準着火開度Vを中心にして上下に所定の割合だけ操作幅を広げて開度を操作し空気流量を調節するようにしたので、高い確率で着火させることができるようになった。
特に、先に行われた着火動作の際に着火した時の操作開度Fを基準着火開度Vとして書き換え、その基準着火開度Vを中心にして上下に所定の割合だけ操作幅を広げて開度を操作し空気流量を調節するようにしたので、高い確率で着火させることができるようになった。
また、一つの操作幅内で操作開度Fを変化させる着火動作を数回繰り返すようにしたので、適切な空燃比でありながら他の要因によって着火が起きなかった場合でも確実に着火させることができる。
また、操作開度Fの操作幅を基準着火開度Vの上下20パーセントから30パーセントになるように段階的に広げるようにしたので、気温などの違いで着火に適した空燃比となる空気流量が基準着火開度Vにおける空気流量と大きくズレてしまっても、着火に適切な空燃比となる空気流量を探し出し、確実に着火させることができるようになった。
また、操作開度Fの操作幅を基準着火開度Vの上下20パーセントから30パーセントになるように段階的に広げるようにしたので、気温などの違いで着火に適した空燃比となる空気流量が基準着火開度Vにおける空気流量と大きくズレてしまっても、着火に適切な空燃比となる空気流量を探し出し、確実に着火させることができるようになった。
ところで、燃焼用燃料として使用される都市ガス13Aの質量流量は、ガス流調弁23の同一開度に対して温度の平方根に逆比例する。その一方で、空気ファン24から送り出される空気の質量流量は、温度に逆比例する。そのため、温度が上昇すると、ガス流調弁23の所定の開度によって流れる都市ガス13Aの燃料流量に対して空気流量が過少になる。そこで、空気ファン24の操作開度Fを操作幅内で変化させる場合、図4に示したS110での制御を、温度補正をかけた次式に基づいて行うようにするとよい。
ここで、Temp1は外気温度であり、293.15は経験値に基づいた値である。
よって、こうして外気温に従って空気ファン24の開度を温度補正をかけて制御することにより、適切な空燃比となる空気流量を送り込むことができる。
よって、こうして外気温に従って空気ファン24の開度を温度補正をかけて制御することにより、適切な空燃比となる空気流量を送り込むことができる。
前記実施形態では、操作幅を基準着火開度Vの上下20パーセントおよび30パーセントにして空気ファン24の操作開度Fを調整した。これは、空気ファン24やガス流調弁23の開度が定められても、そこから流れる空気や燃料ガスは気温や圧力などの影響を受けて変化するため、現時点での環境において最も適切な空燃比で着火させようとする制御である。従って、先の運転から余り時間が経過していない場合には、周りの環境も変化が少なく空気流量などを変化もほとんどないと考えられる。そこで、48時間で間隔を区切り、前回の着火時点から48時間以内であれば、空気ファン24の操作開度Fの操作幅を基準着火開度Vの上下10パーセントの範囲にするようにした。図5は、この着火制御のフローチャートを示した図である。
先ず、着火指令があると(S200)、空気ファン24の基準着火開度Vの他、開度倍率C1,C2、点火時間Tなどの初期設定値が読み出される(S201)。開度倍率C1,C2の初期設定値は、「C1=1.2」で「C2=0.8」であ。また、初期設定値の読み出し(S201)の際に繰り返し数Nは0に設定される。
そして、本実施形態では前回の着火時から48時間が経過していないかが確認され、経過していない場合には開度倍率C1,C2が「C1=1.1」「C2=0.9」に書き換えられる(S202)。その一方で、前回の着火時から48時間を超えている場合には、開度倍率C1,C2は初期設定である「C1=1.2」「C2=0.8」のままで着火が実行される。
そして、本実施形態では前回の着火時から48時間が経過していないかが確認され、経過していない場合には開度倍率C1,C2が「C1=1.1」「C2=0.9」に書き換えられる(S202)。その一方で、前回の着火時から48時間を超えている場合には、開度倍率C1,C2は初期設定である「C1=1.2」「C2=0.8」のままで着火が実行される。
着火動作は前記実施形態と同様にして行われる。空気ファン24の開度が、基準着火開度Vに開度倍率C1を掛けた値で調整され(S203)、空気の送り込みによりパージが行われ(S204)、点火トランス22が作動した後(S205)所定時間間隔をおいて(S206)ガス流調弁23が開けられる(S207)。そのため、空気が流れる流路31へ燃焼用燃料が送り込まれ、空気と燃焼用燃料とが混合された予混合ガスがバーナ3の点火部へと送り込まれる。そして、一定時間間隔の後(S208)、時間がカウントされ(S209)、例えば10秒に設定された点火時間Tの間に(S210)空気ファン24の操作開度Fが変更され、バーナ3へ供給される空気流量を徐々に減少させていく(S211)。
ガス流調弁23を介して供給される燃焼用燃料の流量は一定に保たれている。従って、操作開度Fの変更により空気流量を変更させ、バーナ3へ供給される予混合ガスの空燃比を調整する。すなわち、空気ファン24の操作開度Fは、S211に示したF=[C1−(Time/T)×(C1−C2)]×Vの式に従い、また好ましくは前記式(数1)に従って図3に示すように基準着火開度Vの上下10パーセントの間を点火時間Tで変化する。
こうして空気ファン24の操作開度Fで空気流量を可変させれば、最も火が着きやすい空燃比の状態で着火する。しかし、点火時間Tの間に着火しなかった場合は(S212:NO/S210:YES)、所定の時間間隔後に(S213)、再び着火確認が行われる(S214)。本実施形態でも一定の操作幅での着火動作(S203〜S214)は3回繰り返えされる(S215〜S217)。
こうして空気ファン24の操作開度Fで空気流量を可変させれば、最も火が着きやすい空燃比の状態で着火する。しかし、点火時間Tの間に着火しなかった場合は(S212:NO/S210:YES)、所定の時間間隔後に(S213)、再び着火確認が行われる(S214)。本実施形態でも一定の操作幅での着火動作(S203〜S214)は3回繰り返えされる(S215〜S217)。
そこで、開度倍率C1,C2が「C1=1.1」「C2=0.9」の操作幅で着火しなかった場合には(S217:YES)、開度倍率C1,C2を「C1=1.2」「C2=0.8」に書き換えられて着火が実行される(S220:NO/S221)。そして、この操作幅でも着火動作を3回繰り返して着火しない場合いは、更に開度倍率C1,C2が「C1=1.3」「C2=0.7」に書き換えられて着火が実行される(S222:NO/S223)。このときも着火しない場合いは着火動作が3回繰り返えされ、それでも着火しない場合には(S217:YES/S220:)、ガス流調弁23を閉じ(S224)、流路内のパージ(S225)の後、空気ファン24を停止させて着火操作を止める(S226)。この場合は、空燃比の調節以外に何らかの問題があるものと考えられるため、その原因を探る。
一方、開度倍率をC1について1.1〜1.3およびC2について0.9〜0.7に書き換えて空燃比の調整を行う間に着火が確認された場合には(S212:YES/S214:YES)、その操作開度Fが基準着火開度Vとしてコントローラ21の記憶装置に記憶するとともに、その着火時刻を記憶する(S227/S228)。この着火時刻をもとにS202で経過時間が48時間以内か否かが確認される。そして着火が完了し(S229)、続いて暖気モードへと移る(S230)。
よって、本実施形態によれば、前記実施形態と同様に、空気ファン24から送り出す空気流量を基準着火開度Vの上下10パーセントなど、所定の操作幅内で変化させ一定の燃料流量との空燃比を調節するようにしたので、着火に適切な空燃比となる空気流量を探し出し、確実に着火させることができるようになった。
特に、基準着火開度Vの上下10パーセントの狭い操作幅内で操作開度を変更させるようにしたので、短時間に効率よく着火を行うことができるようになり、狭い操作幅で操作開度Fを変更することにより空気流量の変動幅が小さくなるので、その空気流量のアンダーシュートが起き難くなり、制御しやすくなった。
特に、基準着火開度Vの上下10パーセントの狭い操作幅内で操作開度を変更させるようにしたので、短時間に効率よく着火を行うことができるようになり、狭い操作幅で操作開度Fを変更することにより空気流量の変動幅が小さくなるので、その空気流量のアンダーシュートが起き難くなり、制御しやすくなった。
また、前記実施形態と同じように、先に行われた着火動作の際に着火した時の操作開度Fを基準着火開度Vとして書き換え、その基準着火開度Vを中心にして上下に所定の割合だけ操作幅を広げて開度を操作し空気流量を調節するようにしたので、高い確率で着火させることができるようになった。
また、一つの操作幅内で操作開度Fを変化させる着火動作を数回繰り返すようにしたので、適切な空燃比でありながら他の要因によって着火が起きなかった場合でも確実に着火させることができる。
また、操作開度Fの操作幅を基準着火開度Vの上下20パーセントから30パーセントになるように段階的に広げるようにしたので、気温などの違いで着火に適した空燃比となる空気流量が基準着火開度Vにおける空気流量と大きくズレてしまっても、着火に適切な空燃比となる空気流量を探し出し、確実に着火させることができるようになった。
また、一つの操作幅内で操作開度Fを変化させる着火動作を数回繰り返すようにしたので、適切な空燃比でありながら他の要因によって着火が起きなかった場合でも確実に着火させることができる。
また、操作開度Fの操作幅を基準着火開度Vの上下20パーセントから30パーセントになるように段階的に広げるようにしたので、気温などの違いで着火に適した空燃比となる空気流量が基準着火開度Vにおける空気流量と大きくズレてしまっても、着火に適切な空燃比となる空気流量を探し出し、確実に着火させることができるようになった。
次に、バーナが着火した後の暖気運転制御について説明する。図6は、バーナの暖機運転の制御を示したフローチャートである。図4及び図5に示すようにしてバーナ3が着火すると(S300)、暖気運転時の空気ファン24の開度を決定する比例定数Cxが求められる(S301)。比例定数Cxは空気流量と燃焼用燃料である都市ガス13Aのガス流量との比であり、先に着火によって書き換えられた操作開度Fとその着火動作時におけるガス流調弁23の弁開度V13Aとの比(F/V13A)である。
そして、一定時間間隔(1秒や2秒ほど)の後(S302)に、バーナ3によって加熱するための制御目標温度Teが読み出され(S303)、暖気運転の状況が確認される。制御目標温度Teは700℃であり、これは改質部2の内部に設置された熱電対13が検出する温度である。燃料改質器1の改質触媒9が650℃で反応するため、その温度にまで改質触媒9を加熱するためには壁面温度を700℃程度にまでする必要があるからである。
熱電対13によって検出される運転温度をTC2 とし、この温度と材料使用限界温度Tbrkと燃焼補償温度Trefとが比較される(S304/S305)。材料使用限界温度Tbrkは900℃であり、ステンレスで形成された改質部2に対する破損防止のための温度であり、燃焼補償温度Trefは600℃であり、失火や不完全燃焼を起こしていないか正常な燃焼が行われているか確認するための温度である。
従って、運転温度TC2 が材料使用限界温度Tbrkを超えた場合や(S304:NO)、燃焼補償温度Trefを下回っていたような場合には(S305:N0)、燃料電池システムを停止させる(S401/S402)。
従って、運転温度TC2 が材料使用限界温度Tbrkを超えた場合や(S304:NO)、燃焼補償温度Trefを下回っていたような場合には(S305:N0)、燃料電池システムを停止させる(S401/S402)。
一方、運転温度TC2 が、材料使用限界温度Tbrkより小さく(S304:YES)、燃焼補償温度Tref以上であれば(S305:YES)、次に運転温度TC2 と制御目標温度Teとの差の絶対値が許容温度差Tref内に入っているか否かが確認される(S306)。ここでは許容温度差Trefは10℃であり、運転温度TC2 が制御目標温度Teとの間でその差が10℃未満の場合には(S306:YES)、ガス流調弁23の弁開度V13Aと空気ファン24の暖気運転開度Vhとをそのままにして暖気運転が続けられる(S302〜S306)。
一方、運転温度TC2 が制御目標温度Teとの間でその差が10℃以上になった場合には(S306:YES)、運転温度TC2 を制御目標温度Teに近づけるべく演算処理が行われる(S307)。通常、着火直後の暖気モードでは温度が低いため直ちにこのステップに入ることになる。そして、運転温度TC2 と制御目標温度Teとの差から、燃焼用燃料のガス流量を適切な値に修正すべく、ガス流調弁23の弁開度V13A´が決定され、その制御が行われる。
これにより、バーナ3へはガス流調弁23の調整された弁開度V′13Aの燃料流量のガスが流される。一方、空気ファン24の暖気運転開度Vhも、この弁開度V′13Aの流量に応じて次式に基づいて調整される。
Vh=α・Cx・V′13A
なお、比例定数αは経験から1.1〜1.4程度が好ましい。
これにより、バーナ3へはガス流調弁23の調整された弁開度V′13Aの燃料流量のガスが流される。一方、空気ファン24の暖気運転開度Vhも、この弁開度V′13Aの流量に応じて次式に基づいて調整される。
Vh=α・Cx・V′13A
なお、比例定数αは経験から1.1〜1.4程度が好ましい。
こうして、着火後の暖気運転では着火時に比べて空気ファン24の開度Vを大きくし、燃料流量に対する空気流量の割合を増やす。バーナ3は、着火段階では燃料流量と空気流量の比を当量比に近くした方が着火しやすいが、暖機モードのように連続燃焼する場合には、燃料流量に対する空気流量の割合を当量比よりも大きくした方が良好な燃焼状態が得られるからである。
よって、こうした暖気モードは燃料改質器1の改質触媒9が反応する650℃(定常温度)に上げるための加熱であり、通常1時間くらいかかてしまうが、着火時に得られた操作開度Fの値を暖気モードを利用して暖気運転開度Vhを決定するようにしたので、燃焼効率がいい空燃比を得ることで燃費がよくなる。
よって、こうした暖気モードは燃料改質器1の改質触媒9が反応する650℃(定常温度)に上げるための加熱であり、通常1時間くらいかかてしまうが、着火時に得られた操作開度Fの値を暖気モードを利用して暖気運転開度Vhを決定するようにしたので、燃焼効率がいい空燃比を得ることで燃費がよくなる。
以上、本発明に係るバーナ着火システム及びその着火制御方法の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、着火の確認などのために熱電対11を使用したが、例えば紫外線による火炎の検知や火炎電流を見るフレームロッドを使用するようにしてもよい。
また、送風機として空気ファンを例に挙げ、その開閉機構の開閉度によって空気流量を調節するようにしたが、例えば回転数を変化させることによって空気流量を調節するようにしてもよい。
例えば、着火の確認などのために熱電対11を使用したが、例えば紫外線による火炎の検知や火炎電流を見るフレームロッドを使用するようにしてもよい。
また、送風機として空気ファンを例に挙げ、その開閉機構の開閉度によって空気流量を調節するようにしたが、例えば回転数を変化させることによって空気流量を調節するようにしてもよい。
1 燃料改質器
2 改質部
3 バーナ
7 排ガス流路
11 熱電対
12 点火プラグ
13 熱電対
21 コントローラ
22 点火トランス
23 ガス流調弁
24 空気ファン
2 改質部
3 バーナ
7 排ガス流路
11 熱電対
12 点火プラグ
13 熱電対
21 コントローラ
22 点火トランス
23 ガス流調弁
24 空気ファン
Claims (12)
- バーナ内に空気を送り込む送風機と、その空気とともに燃料供給源からの燃焼用燃料をバーナ内への送り込みを調整する流調弁と、その送風機、流調弁および前記プラグのスパーク動作させる点火トランスの制御を行うコントローラとを有し、プラグがスパーク作動する中に空気と燃焼用燃料を送り込んで着火させるバーナ着火システムにおいて、
前記コントローラは、着火に際して一定の燃料流量で燃焼用燃料がバーナへ送り込まれるように前記流調弁の開度を操作し、その燃料流量に対し着火に適した所定の空気流量の空気を送り出す前記送風機の操作状態が基準状態として予め記憶され、その基準着火状態で送り出される空気流量の値を含んで空気流量が変化するように所定の操作幅内で前記送風機を操作するようにしたものであることを特徴とするバーナ着火システム。 - 請求項1に記載するバーナ着火システムにおいて、
前記コントローラは、着火動作毎に着火した時の前記送風機の操作状態を新たな基準状態として更新設定するようにしたものであることを特徴とするバーナ着火システム。 - 請求項1又は請求項2に記載するバーナ着火システムにおいて、
前記コントローラは、前記送風機の操作幅を段階的に広くし、その操作幅毎に空気流量を変化させるようにしたものであることを特徴とするバーナ着火システム。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載するバーナ着火システムにおいて、
前記コントローラは、前記操作幅を段階的に広げるようにして前記送風機を操作するようにしたものであることを特徴とするバーナ着火システム。 - 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載するバーナ着火システムにおいて、
前記コントローラは、前回の着火時点からの時間を計測し、所定の時間内であれば通常設定されている前記操作幅を狭め、その操作幅内で前記送風機を操作するようにしたものであることを特徴とするバーナ着火システム。 - 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載するバーナ着火システムにおいて、
前記コントローラは、前記操作幅内で送風機を操作する場合に、燃焼用燃料の質量流量と空気の質量流量との違いを考慮した温度補正をかけて操作するようにしたものであることを特徴とするバーナ着火システム。 - プラグがスパーク作動するバーナ内に送風機からの空気と燃料供給源からの燃焼用燃料を送り込んで着火させるバーナ着火システムの着火制御方法であって、
着火に際して送り込まれる前記燃焼用燃料の所定の燃料流量に対し、着火に適した所定の空気流量の空気を送り出す前記送風機の操作状態を基準状態として予め設定しておき、その基準着火状態で送り出される空気流量の値を含んで空気流量が変化するように所定の操作幅内で前記送風機を操作することにより、着火時に一定の燃料流量で送り込まれる燃焼用燃料に対して空気の空気流量を変化させることで空燃比を調節しながら着火させるようにしたことを特徴とするバーナ着火システムの着火制御方法。 - 請求項7に記載するバーナ着火システムの着火制御方法において、
着火した時の送風機の操作状態を新たな基準状態として着火動作毎に更新設定するようにしたことを特徴とするバーナ着火システムの着火制御方法。 - 請求項7又は請求項8に記載するバーナ着火システムの着火制御方法において、
前記送風機の操作幅を段階的に広くし、その操作幅毎に空気流量を変化させるようにしたものであることを特徴とするバーナ着火システムの着火制御方法。 - 請求項7乃至請求項9のいずれかに記載するバーナ着火システムの着火制御方法において、
前記操作幅を段階的に広げるようにして前記送風機を操作するようにしたことを特徴とするバーナ着火システムの着火制御方法。 - 請求項7乃至請求項10のいずれかに記載するバーナ着火システムの着火制御方法において、
前回の着火時点からの時間を計測し、所定の時間内であれば通常設定されている前記操作幅を狭め、その操作幅内で前記送風機を操作するようにしたことを特徴とするバーナ着火システムの着火制御方法。 - 請求項7乃至請求項11のいずれかに記載するバーナ着火システムの着火制御方法において、
前記操作幅内で送風機を操作する場合に、燃焼用燃料の質量流量と空気の質量流量との違いを考慮した温度補正をかけて操作するようにしたことを特徴とするバーナ着火システムの着火制御方法。
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JP2004077623A JP2005265272A (ja) | 2004-03-18 | 2004-03-18 | バーナ着火システム及びその着火制御方法 |
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
JP2008135284A (ja) * | 2006-11-28 | 2008-06-12 | Toshiba Fuel Cell Power Systems Corp | 燃料電池発電システムとその起動方法 |
CN105716109A (zh) * | 2014-12-22 | 2016-06-29 | 阿自倍尔株式会社 | 点火装置及燃烧控制装置 |
-
2004
- 2004-03-18 JP JP2004077623A patent/JP2005265272A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
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