JP2005264061A - 接着剤樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 塩素含有化合物、及びトルエン等の芳香族溶剤を用いることなく、ポリオレフィンと金属の双方に対して優れた密着性を呈する接着剤樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 本発明の接着剤樹脂組成物は、(メタ)アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル単量体(a)単位30〜99.9質量%と、官能基含有ビニル系単量体(b)単位70〜0.1質量%とを含むアクリル系共重合体(A)を含有することを特徴とする。官能基含有ビニル系単量体(b)としては、リン酸基含有ビニル系単量体が好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】 本発明の接着剤樹脂組成物は、(メタ)アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル単量体(a)単位30〜99.9質量%と、官能基含有ビニル系単量体(b)単位70〜0.1質量%とを含むアクリル系共重合体(A)を含有することを特徴とする。官能基含有ビニル系単量体(b)としては、リン酸基含有ビニル系単量体が好ましい。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ポリオレフィンと金属の双方に対して優れた密着性を呈する接着剤樹脂組成物に関する。
木質系又は無機系のボード類や金属板等を基材とし、その表面に化粧シートを貼着した化粧板が広く用いられている。従来、化粧シート材料としては、柔軟性、エンボス適性、耐汚染性等に優れた塩化ビニル樹脂が主流であったが、環境面から、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンへの代替が検討されている。
ポリオレフィン用接着剤としては、ウレタン系、ポリエステル系、水性アクリルエマルション系等があるが、基材/ポリオレフィン化粧シート、特に金属板からなる基材/ポリオレフィン化粧シートの接着には、密着性(接着強度)が不充分である。
ポリオレフィン用接着剤としては、ウレタン系、ポリエステル系、水性アクリルエマルション系等があるが、基材/ポリオレフィン化粧シート、特に金属板からなる基材/ポリオレフィン化粧シートの接着には、密着性(接着強度)が不充分である。
金属及びポリオレフィンに対する密着性に優れた接着成分として、塩素化ポリオレフィンが開示されている(特許文献1等)。塩素化ポリオレフィンは塩素含有化合物であり、しかもトルエン等の芳香族溶剤以外の溶剤に対する溶解性が低く、芳香族溶剤を使用せざるを得ないため、環境面から好ましくない。
塩素を含まない接着成分として、ポリオレフィンにアクリル酸や無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸をグラフト共重合させ、さらにポリエステルやアルコール等を反応させた不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン(特許文献2等)や、ポリオレフィンに不飽和カルボン酸及び特定の(メタ)アクリレートをグラフト共重合させた不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン(特許文献3等)等の酸変性ポリオレフィンが提案されている。
しかしながら、酸変性ポリオレフィンは密着性には優れるものの、トルエン等の芳香族溶剤以外の溶剤に対する溶解性は低く、依然として環境面から好ましくない。
特開平6−306227号公報
特開平11−217537号公報
特開2002−173514号公報
しかしながら、酸変性ポリオレフィンは密着性には優れるものの、トルエン等の芳香族溶剤以外の溶剤に対する溶解性は低く、依然として環境面から好ましくない。
本発明は、塩素含有化合物、及びトルエン等の芳香族溶剤を用いることなく、ポリオレフィンと金属の双方に対して優れた密着性を呈する接着剤樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は上記課題を解決するべく鋭意検討し、以下の組成物を発明した。
本発明の接着剤樹脂組成物は、(メタ)アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル単量体(a)単位30〜99.9質量%と、官能基含有ビニル系単量体(b)単位70〜0.1質量%とを含むアクリル系共重合体(A)を含有することを特徴とする。官能基含有ビニル系単量体(b)としては、リン酸基含有ビニル系単量体が好ましい。また、アクリル系共重合体(A)は、塩素非含有化合物であることが好ましい。
本発明の接着剤樹脂組成物は、(メタ)アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル単量体(a)単位30〜99.9質量%と、官能基含有ビニル系単量体(b)単位70〜0.1質量%とを含むアクリル系共重合体(A)を含有することを特徴とする。官能基含有ビニル系単量体(b)としては、リン酸基含有ビニル系単量体が好ましい。また、アクリル系共重合体(A)は、塩素非含有化合物であることが好ましい。
本発明によれば、塩素含有化合物、及びトルエン等の芳香族溶剤を用いることなく、ポリオレフィンと金属の双方に対して優れた密着性を呈する接着剤樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の接着剤樹脂組成物は、構成成分として、(メタ)アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル単量体(a)単位と、官能基含有ビニル系単量体(b)単位とを含むアクリル系共重合体(A)を含有してなる。
本発明の接着剤樹脂組成物は、構成成分として、(メタ)アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル単量体(a)単位と、官能基含有ビニル系単量体(b)単位とを含むアクリル系共重合体(A)を含有してなる。
単量体(a)としては、アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル、及び/又はメタクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシルを用いる。
官能基含有ビニル系単量体(b)としては、官能基を有し、(メタ)アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル単量体(a)と共重合し得るものであれば特に制限なく使用できる。官能基としては特に限定されないが、水酸基、アミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、リン酸基等が挙げられる。
水酸基含有ビニル系単量体としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル等が挙げられる。
アミノ基含有ビニル系単量体としては、(メタ)アクリル酸アミノメチル、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N−メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−メチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル等が挙げられる。
エポキシ基含有ビニル系単量体としては、(メタ)アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
アミノ基含有ビニル系単量体としては、(メタ)アクリル酸アミノメチル、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N−メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−メチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル等が挙げられる。
エポキシ基含有ビニル系単量体としては、(メタ)アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
カルボキシル基又は酸無水物基含有ビニル系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ブテン酸、ペンテン酸、オクテン酸、ノネン酸、デセン酸、ウンデセン酸等の不飽和モノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸、ノルボルネン−5,6−ジカルボン酸等のα、β−不飽和ジカルボン酸、及び、マレイン酸無水物、フマル酸無水物、シトラコン酸無水物等のα、β−不飽和ジカルボン酸無水物等が挙げられる。
リン酸基含有ビニル系単量体としては、モノ(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、モノ(メタ)アクリロイルオキシプロピルアシッドホスフェート、モノ(メタ)アクリロイルオキシエトキシエチルアシッドホスフェート、モノ(メタ)アクリロイルオキシポリオキシエチレングリコールアシッドホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシエチルメチルアシッドホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシオキシエチルブチルアシッドホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシエトキシエチルメチルアシッドホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシポリオキシエチレングリコールブチルアシッドホスフェート、ビニルアシッドホスフェート等が挙げられる。
官能基含有ビニル系単量体(b)は1種又は2種以上を用いることができる。例示した中でも、金属に対する密着性が高く、ポリオレフィン及び金属に対する密着性のバランスに優れることから、リン酸基含有ビニル系単量体が好ましく用いられる。
アクリル系共重合体(A)では、(メタ)アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル単量体(a)単位によってポリオレフィンへの良好な密着性が発現し、官能基含有ビニル系単量体(b)単位によって金属への良好な密着性が発現する。そして、これら単量体を所定比で併用することで、ポリオレフィンと金属の双方に対して優れた密着性を呈する接着成分となる。
本発明では、アクリル系共重合体(A)中の(メタ)アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル単量体(a)単位の含有量を30〜99.9質量%、官能基含有ビニル系単量体(b)単位の含有量を70〜0.1質量%とする。
単量体(a)単位の含有量が上記下限未満では、ポリオレフィンへの密着性が不充分となる恐れがある。単量体(a)単位の含有量は、好ましくは50質量%以上、特に好ましくは70質量%以上である。単量体(a)単位の含有量は、好ましくは99.7質量%以下、特に好ましくは99.5質量%以下である。
単量体(b)単位の含有量が上記下限未満では、金属への密着性が不充分となる恐れがある。単量体(b)単位の含有量は、好ましくは0.3質量%以上、特に好ましくは0.5質量%以上である。単量体(b)単位の含有量は、好ましくは50質量%以下、特に好ましくは30質量%以下である。
本発明では、アクリル系共重合体(A)中の(メタ)アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル単量体(a)単位の含有量を30〜99.9質量%、官能基含有ビニル系単量体(b)単位の含有量を70〜0.1質量%とする。
単量体(a)単位の含有量が上記下限未満では、ポリオレフィンへの密着性が不充分となる恐れがある。単量体(a)単位の含有量は、好ましくは50質量%以上、特に好ましくは70質量%以上である。単量体(a)単位の含有量は、好ましくは99.7質量%以下、特に好ましくは99.5質量%以下である。
単量体(b)単位の含有量が上記下限未満では、金属への密着性が不充分となる恐れがある。単量体(b)単位の含有量は、好ましくは0.3質量%以上、特に好ましくは0.5質量%以上である。単量体(b)単位の含有量は、好ましくは50質量%以下、特に好ましくは30質量%以下である。
アクリル系共重合体(A)には、(メタ)アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル単量体(a)と官能基含有ビニル系単量体(b)の共重合性を向上させる等の目的で、必要に応じて単量体(a)及び(b)以外の他のビニル系単量体(c)単位を含ませることができる。
その他のビニル系単量体(c)としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸ノルマルブトキシエチル、(メタ)アクリル酸イソブトキシエチル、(メタ)アクリル酸tーブトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸ノニルフェノキシエチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシブチル等の(メタ)アクリル酸エステル類;N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド等のマレイミド類;カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル等のビニルエステル類;ブタジエン、イソプレン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン等のジエン類;スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメチルスチレン等のモノもしくはポリアルキルスチレン等の芳香族ビニル化合物;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート類;3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等の不飽和有機シラン化合物等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
その他のビニル系単量体(c)としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸ノルマルブトキシエチル、(メタ)アクリル酸イソブトキシエチル、(メタ)アクリル酸tーブトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸ノニルフェノキシエチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシブチル等の(メタ)アクリル酸エステル類;N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド等のマレイミド類;カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル等のビニルエステル類;ブタジエン、イソプレン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン等のジエン類;スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメチルスチレン等のモノもしくはポリアルキルスチレン等の芳香族ビニル化合物;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート類;3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等の不飽和有機シラン化合物等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
環境面から、アクリル系共重合体(A)は、塩素非含有化合物であることが好ましい。すなわち、例示したように、単量体(b)単位、及び必要に応じて用いられる他のビニル系単量体(c)単位は塩素を含まないものであることが好ましい。本発明では、用いる接着成分に塩素を含ませなくても、金属に対して優れた密着性が得られる。
アクリル系共重合体(A)は、ランダム共重合体、グラフト共重合体、ブロック共重合体等のいかなる共重合構造を呈するものであっても良い。但し、得られる組成物の塗工性、膜強度及び形態保持性の観点から、その数平均分子量は5000〜500000、特に10000〜300000が好ましい。
アクリル系共重合体(A)の製造方法は特に限定されず、バルク重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等のラジカル重合、アニオン重合、グループトランスファー重合(GTP)、配位アニオン重合等の公知重合方法を採用できる。
重合温度は特に制限はないが、−100〜250℃、特に0〜200℃が好ましい。
重合温度は特に制限はないが、−100〜250℃、特に0〜200℃が好ましい。
重合に際しては、連鎖移動剤やラジカル重合開始剤を用いても良い。連鎖移動剤としては特に制限はないが、水素や、n−ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン等を、1種又は2種以上用いることができる。
ラジカル重合開始剤としては特に制限はないが、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、シクロヘキサノンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物や、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)等のアゾ化合物、好ましくはベンゾイルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)等を、1種又は2種以上用いることができる。
ラジカル重合開始剤の添加量は特に制限はないが、用いる単量体の合計100質量部に対して0.0001〜10質量部が好ましい。
ラジカル重合開始剤としては特に制限はないが、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、シクロヘキサノンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物や、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)等のアゾ化合物、好ましくはベンゾイルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)等を、1種又は2種以上用いることができる。
ラジカル重合開始剤の添加量は特に制限はないが、用いる単量体の合計100質量部に対して0.0001〜10質量部が好ましい。
本発明の接着剤樹脂組成物は、少なくともアクリル系共重合体(A)を含むものであるが、ポリオレフィンや金属に対する密着性を損なわない範囲で、必要に応じて他の重合体を併用することができる。
他の重合体としては特に制限はないが、ポリスチレン等のポリ芳香族ビニル化合物、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエステル、(メタ)アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル(a)の単独重合体等が挙げられる。
他の重合体としては特に制限はないが、ポリスチレン等のポリ芳香族ビニル化合物、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエステル、(メタ)アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル(a)の単独重合体等が挙げられる。
本発明の接着剤樹脂組成物には、その他、必要に応じて他の成分を配合することができる。
作業性を考慮すると、本発明の接着剤樹脂組成物は溶液であることが好ましい。アクリル系共重合体(A)は、トルエン、キシレン等の芳香族溶剤の他、各種溶剤に対して良好な溶解性を呈する。すなわち、本発明では環境への負荷の大きい芳香族溶剤を用いる必要がない。
アクリル系共重合体(A)を良好に溶解する非芳香族溶剤としては、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のエステル系及びケトン系溶剤、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。なお、芳香族溶剤を用いないことは環境面から好ましいが、必要に応じてこれを使用することも差し支えない。
溶液とした場合のアクリル系共重合体(A)の濃度、他の重合体を含む場合は他の重合体との合計濃度は特に限定されないが、作業性と接着性を考慮すると、10〜70質量%が好ましい。
作業性を考慮すると、本発明の接着剤樹脂組成物は溶液であることが好ましい。アクリル系共重合体(A)は、トルエン、キシレン等の芳香族溶剤の他、各種溶剤に対して良好な溶解性を呈する。すなわち、本発明では環境への負荷の大きい芳香族溶剤を用いる必要がない。
アクリル系共重合体(A)を良好に溶解する非芳香族溶剤としては、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のエステル系及びケトン系溶剤、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。なお、芳香族溶剤を用いないことは環境面から好ましいが、必要に応じてこれを使用することも差し支えない。
溶液とした場合のアクリル系共重合体(A)の濃度、他の重合体を含む場合は他の重合体との合計濃度は特に限定されないが、作業性と接着性を考慮すると、10〜70質量%が好ましい。
本発明の接着剤樹脂組成物には、その他、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、ブロッキング防止剤等の各種添加剤を配合することもできる。
以上説明したように、本発明の接着剤樹脂組成物では、接着成分として、(メタ)アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル単量体(a)単位と、官能基含有ビニル系単量体(b)単位とを所定の組成比で含む特定のアクリル系共重合体(A)を用いる構成とした。この共重合体(A)は、塩素を含む単量体を用いることなく、ポリオレフィンと金属の双方に対して優れた密着性を呈し、しかもトルエン等の芳香族溶剤以外の各種溶剤に対して良好な溶解性を呈する。
すなわち、本発明の接着剤樹脂組成物は、塩素含有化合物、及びトルエン等の芳香族溶剤を用いることなく、ポリオレフィンと金属の双方に対する優れた密着性を実現したもので、化粧板、特に、金属板からなる基材とポリオレフィン化粧シートからなる化粧板用として優れた接着性能を呈すると共に、環境面でも優れている。
すなわち、本発明の接着剤樹脂組成物は、塩素含有化合物、及びトルエン等の芳香族溶剤を用いることなく、ポリオレフィンと金属の双方に対する優れた密着性を実現したもので、化粧板、特に、金属板からなる基材とポリオレフィン化粧シートからなる化粧板用として優れた接着性能を呈すると共に、環境面でも優れている。
ポリオレフィンは一般の接着剤では接着強度が不足し、接着が困難な傾向にあるが、本発明の接着剤樹脂組成物は、上記した如く、ポリオレフィンに対しても良好な密着性を呈する。すなわち、本発明の接着剤樹脂組成物は、化粧板に限らず、各種ポリオレフィンの接着用に有用である。
ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、環状オレフィン樹脂、エチレン系ランダム共重合体、エチレン系ブロック共重合体、プロピレン系ランダム共重合体、プロピレン系ブロック共重合体等が挙げられる。本発明は中でも、一般の接着剤では接着が特に困難なポリプロピレン、プロピレン系ランダム共重合体、プロピレン系ブロック共重合体等の接着に有効である。
ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、環状オレフィン樹脂、エチレン系ランダム共重合体、エチレン系ブロック共重合体、プロピレン系ランダム共重合体、プロピレン系ブロック共重合体等が挙げられる。本発明は中でも、一般の接着剤では接着が特に困難なポリプロピレン、プロピレン系ランダム共重合体、プロピレン系ブロック共重合体等の接着に有効である。
なお、例示したポリオレフィン中、エチレン系ランダム共重合体、エチレン系ブロック共重合体、プロピレン系ランダム共重合体、プロピレン系ブロック共重合体の、共重合成分としては、エチレンあるいはプロピレン以外のα−オレフィンやジエン化合物等が挙げられる。
具体的には、エチレン(エチレン系共重合体では除く)、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等のα−オレフィン;1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等の鎖状非共役ジエン;シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン等の環状非共役ジエン;2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン等が挙げられる。これら共重合成分の含有量は、例えば1〜20質量%、通常2〜15質量%である。
具体的には、エチレン(エチレン系共重合体では除く)、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等のα−オレフィン;1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等の鎖状非共役ジエン;シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン等の環状非共役ジエン;2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン等が挙げられる。これら共重合成分の含有量は、例えば1〜20質量%、通常2〜15質量%である。
また、本発明の接着剤樹脂組成物は、上記した如く、化粧板に限らず、各種金属の接着用にも有用である。接着可能な金属としては、鉄、ブリキ、ステンレス鋼、チタン、銅、アルミニウム等が挙げられる。これらは予め表面処理が施されたものでも良い。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記例によって制限されるものではない。下記例中、「部」及び「%」は質量基準とする。
なお、アクリル系重合体の数平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)(Waters製、GPC150−C)にて、ポリメタクリル酸メチルを基準として測定した。
なお、アクリル系重合体の数平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)(Waters製、GPC150−C)にて、ポリメタクリル酸メチルを基準として測定した。
(合成例1)
1L冷却管付フラスコに、(a)成分としてアクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル90部と、(b)成分としてメタクリル酸2−ヒドロキシエチル10部と、トルエン100部とを仕込み、窒素バブリングにより雰囲気を窒素置換した。次いで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.5部を加えた後、内温が80℃になるまで昇温させ、同温度で5時間保持し重合を完結させた。得られた重合溶液にトルエン150部を添加して、重合体を完全に溶解させた後、メタノール3000部中に投じ、沈殿物をろ過して白色固体を得た。この白色固体をメタノールで洗浄した後、減圧乾燥して精製し、アクリル系共重合体(A−1)を得た。この重合体の数平均分子量は30000であった。
1L冷却管付フラスコに、(a)成分としてアクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル90部と、(b)成分としてメタクリル酸2−ヒドロキシエチル10部と、トルエン100部とを仕込み、窒素バブリングにより雰囲気を窒素置換した。次いで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.5部を加えた後、内温が80℃になるまで昇温させ、同温度で5時間保持し重合を完結させた。得られた重合溶液にトルエン150部を添加して、重合体を完全に溶解させた後、メタノール3000部中に投じ、沈殿物をろ過して白色固体を得た。この白色固体をメタノールで洗浄した後、減圧乾燥して精製し、アクリル系共重合体(A−1)を得た。この重合体の数平均分子量は30000であった。
(合成例2)
(b)成分として、アクリル酸4−ヒドロキシブチル9部、及びリン酸メタクリレート(共栄化学製、ライトエステルP2M)1部を用いた以外は、合成例1と同様にして、アクリル系共重合体(A−2)を得た。この重合体の数平均分子量は33000であった。
(合成例3)
(b)成分として、アクリル酸4−ヒドロキシブチル9部、及びリン酸アクリレート(日本化薬社製、カヤマーPM21)1部を用いた以外は、合成例1と同様にして、アクリル系共重合体(A−3)を得た。この重合体の数平均分子量は31000であった。
(合成例4)
(b)成分として、アクリル酸4−ヒドロキシブチル9部、及びメタクリル酸1部を用いた以外は、合成例1と同様にして、アクリル系共重合体(A−4)を得た。この重合体の数平均分子量は32000であった。
(合成例5)
(a)成分として、メタクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル90部、及び(b)成分として、アクリル酸4−ヒドロキシブチル9部、及びリン酸アクリレート(日本化薬社製、カヤマーPM21)1部を用いた以外は、合成例1と同様にして、アクリル系共重合体(A−5)を得た。この重合体の数平均分子量は29000であった。
(b)成分として、アクリル酸4−ヒドロキシブチル9部、及びリン酸メタクリレート(共栄化学製、ライトエステルP2M)1部を用いた以外は、合成例1と同様にして、アクリル系共重合体(A−2)を得た。この重合体の数平均分子量は33000であった。
(合成例3)
(b)成分として、アクリル酸4−ヒドロキシブチル9部、及びリン酸アクリレート(日本化薬社製、カヤマーPM21)1部を用いた以外は、合成例1と同様にして、アクリル系共重合体(A−3)を得た。この重合体の数平均分子量は31000であった。
(合成例4)
(b)成分として、アクリル酸4−ヒドロキシブチル9部、及びメタクリル酸1部を用いた以外は、合成例1と同様にして、アクリル系共重合体(A−4)を得た。この重合体の数平均分子量は32000であった。
(合成例5)
(a)成分として、メタクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル90部、及び(b)成分として、アクリル酸4−ヒドロキシブチル9部、及びリン酸アクリレート(日本化薬社製、カヤマーPM21)1部を用いた以外は、合成例1と同様にして、アクリル系共重合体(A−5)を得た。この重合体の数平均分子量は29000であった。
(合成例6)
(a)成分としてアクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル100部を用い、(b)成分を用いなかった以外は、合成例1と同様にして、比較用のアクリル系重合体(B−1)を得た。この重合体の数平均分子量は31000であった。
(合成例7)
(b)成分を用いず、代わりに(c)成分としてメタクリル酸メチル10部を用いた以外は、合成例1と同様にして、比較用のアクリル系共重合体(B−2)を得た。この重合体の数平均分子量は29000であった。
(合成例8)
(a)成分としてアクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル20部を用い、(b)成分に加えて(c)成分としてメタクリル酸メチル70部を用いた以外は、合成例1と同様にして、比較用のアクリル系共重合体(B−3)を得た。この重合体の数平均分子量は28000であった。
(a)成分としてアクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル100部を用い、(b)成分を用いなかった以外は、合成例1と同様にして、比較用のアクリル系重合体(B−1)を得た。この重合体の数平均分子量は31000であった。
(合成例7)
(b)成分を用いず、代わりに(c)成分としてメタクリル酸メチル10部を用いた以外は、合成例1と同様にして、比較用のアクリル系共重合体(B−2)を得た。この重合体の数平均分子量は29000であった。
(合成例8)
(a)成分としてアクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル20部を用い、(b)成分に加えて(c)成分としてメタクリル酸メチル70部を用いた以外は、合成例1と同様にして、比較用のアクリル系共重合体(B−3)を得た。この重合体の数平均分子量は28000であった。
(実施例1〜9、比較例1〜3)
上記で得たアクリル系重合体に溶剤を加え、室温下、3時間攪拌混合して、接着剤樹脂組成物を得た。用いたアクリル系重合体及び溶剤の種類、混合比(単位は「部」)を表1に示す。
上記で得たアクリル系重合体に溶剤を加え、室温下、3時間攪拌混合して、接着剤樹脂組成物を得た。用いたアクリル系重合体及び溶剤の種類、混合比(単位は「部」)を表1に示す。
(評価項目及び評価方法)
<溶剤溶解性>
各例において得られた接着剤樹脂組成物を、酢酸エチルにてアクリル系重合体濃度25%となるように希釈し、25℃の環境下で30日間静置した。その後、重合体の溶解状態を目視観察し、下記基準にて評価した。
○:無色透明で、重合体の析出なし
×:白濁、もしくは重合体の析出あり
<溶剤溶解性>
各例において得られた接着剤樹脂組成物を、酢酸エチルにてアクリル系重合体濃度25%となるように希釈し、25℃の環境下で30日間静置した。その後、重合体の溶解状態を目視観察し、下記基準にて評価した。
○:無色透明で、重合体の析出なし
×:白濁、もしくは重合体の析出あり
<基材密着性>
ポリオレフィン基材として、ポリプロピレン(PP)射出成形板(日本ポリケム(株)製、ノバテックPP・TX1810A、3mm厚平板)、金属基材として、アルミニウム板及び鉄板(いずれも3mm厚、表面処理なし)を用意した。各例において得られた接着剤樹脂組成物を、酢酸エチルにてアクリル系重合体濃度25%に希釈した試験溶液(S)を、各々の基材に対して乾燥後厚さ10μmとなるように流延塗工し、室温にて15分、次いで80℃にて1時間乾燥し、塗膜を形成した。
得られた塗膜を碁盤目(1mm間隔、100マス)にカットし、JIS K 5400に基づいて、塗膜のセロハンテープ(登録商標)による剥離テストを行い、付着率(基材に残ったマスの数)から密着性を評価した。
ポリオレフィン基材として、ポリプロピレン(PP)射出成形板(日本ポリケム(株)製、ノバテックPP・TX1810A、3mm厚平板)、金属基材として、アルミニウム板及び鉄板(いずれも3mm厚、表面処理なし)を用意した。各例において得られた接着剤樹脂組成物を、酢酸エチルにてアクリル系重合体濃度25%に希釈した試験溶液(S)を、各々の基材に対して乾燥後厚さ10μmとなるように流延塗工し、室温にて15分、次いで80℃にて1時間乾燥し、塗膜を形成した。
得られた塗膜を碁盤目(1mm間隔、100マス)にカットし、JIS K 5400に基づいて、塗膜のセロハンテープ(登録商標)による剥離テストを行い、付着率(基材に残ったマスの数)から密着性を評価した。
(結果)
結果を表1に合わせて示す。
表に示すように、(メタ)アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル単量体(a)単位30〜99.9質量%と、官能基含有ビニル系単量体(b)単位70〜0.1質量%とを含むアクリル系共重合体(A−1)〜(A−5)は、いずれも酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン、メチルシクロヘキサン等の各種溶剤に対して良好な溶解性を呈し、溶液の保存安定性も良好であった。これを接着成分として用いた実施例1〜9はいずれも、ポリオレフィンと金属の双方に対して、優れた密着性を呈する接着剤樹脂組成物が得られた。中でも、(b)成分としてリン酸基含有ビニル系単量体を含むアクリル系共重合体(A−2)、(A−3)、又は(A−5)を用いた実施例2、3、5〜9では、特に良好な結果が得られた。
結果を表1に合わせて示す。
表に示すように、(メタ)アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル単量体(a)単位30〜99.9質量%と、官能基含有ビニル系単量体(b)単位70〜0.1質量%とを含むアクリル系共重合体(A−1)〜(A−5)は、いずれも酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン、メチルシクロヘキサン等の各種溶剤に対して良好な溶解性を呈し、溶液の保存安定性も良好であった。これを接着成分として用いた実施例1〜9はいずれも、ポリオレフィンと金属の双方に対して、優れた密着性を呈する接着剤樹脂組成物が得られた。中でも、(b)成分としてリン酸基含有ビニル系単量体を含むアクリル系共重合体(A−2)、(A−3)、又は(A−5)を用いた実施例2、3、5〜9では、特に良好な結果が得られた。
対して、(b)成分を含まない比較用のアクリル系重合体(B−1)又は(B−2)を用いた比較例1、2では、得られた接着剤樹脂組成物は、金属に対する密着性が著しく不良であった。また、(a)成分と(b)成分を含むが、(a)成分の含有量が30質量%未満の比較用のアクリル系重合体(B−3)を用いた比較例3では、得られた接着剤樹脂組成物は、ポリオレフィンに対する密着性が著しく不良であった。
本発明の接着剤樹脂組成物は、化粧板等、特に金属板からなる基材とポリオレフィン化粧シートからなる化粧板等に好ましく用いられる。
Claims (3)
- (メタ)アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル単量体(a)単位30〜99.9質量%と、官能基含有ビニル系単量体(b)単位70〜0.1質量%とを含むアクリル系共重合体(A)を含有する接着剤樹脂組成物。
- 官能基含有ビニル系単量体(b)が、リン酸基含有ビニル系単量体である請求項1に記載の接着剤樹脂組成物。
- アクリル系共重合体(A)が、塩素非含有化合物である請求項1又は2に記載の接着剤樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004080840A JP2005264061A (ja) | 2004-03-19 | 2004-03-19 | 接着剤樹脂組成物 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013082095A (ja) * | 2011-10-06 | 2013-05-09 | Kubota-Ci Co | 既設管更生部材 |
-
2004
- 2004-03-19 JP JP2004080840A patent/JP2005264061A/ja not_active Withdrawn
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