JP2005263587A - セメント系コンクリート再生骨材のリサイクル方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 水質及び大気を汚すことなくセメント系コンクリート再生骨材をリサイクルする方法を提供する。
【解決手段】 セメント系コンクリート再生骨材が25〜35重量%、天然鉱物資源の道路用砕石が75〜65重量%となるように調合して混合物を作成し、該混合物をリサイクル再生品として用いるセメント系コンクリート再生骨材のリサイクル方法を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、セメント系コンクリート廃棄物を自然界に還元させるセメント系コンクリート再生骨材のリサイクル方法に関する。
従来、セメント系コンクリート廃棄物であるコンクリートくずは、一軸圧縮強度で8N/mm以上の強度に固化した後、安定型廃棄物処理場で埋め立て処分されている。又、コンクリートくずを汚泥で処理する場合は管理型廃棄物処分場で、pHや六価クロム等に係る生活環境保全上の支障が生じないように処理して埋め立てられている。
然しながら、例えば、普通ポルトランドセメントにより改良した改良土のpHが降水によって所定値に低下するのに33年から200年を要すると云う研究(建設汚泥リサイクル指針 財団法人先端建設技術センター編著 平成13年3月10日 第1版第4刷発行 技術編 参考資料4 改良土からのアルカリ発生および中和に関する実験例P186〜188)もあるように、改良土やセメント系コンクリート廃棄物等の高いpHが短期的及び長期的に及ぼす環境への悪影響が懸念されている。
又、例えば、過去に、トンネル掘削工事現場からの汚泥混じりの濁水が川に流入し、川魚300匹以上が死んだニュース(北海道新聞 2002年9月24日報道 第2社会24面 濁水で放流事業被害)が報じられている。
これは、汚濁水が次に示す化学式1の状態で放水され、放流事業に被害が出たものであり、汚濁水の汚濁物に水酸化カルシウムが被膜されているので容易に水に溶けないため、水酸化カルシウムの状態で流出し、魚のエラが灼け変色したものである。
Figure 2005263587
同様に、干拓地内の軟弱地盤改良のため生石灰の使用や中和処理が行われ、この生石灰が浮遊物となって流出し、漁業被害が発生したニュース(しんぶん赤旗 2003年7月9日報道 有明海の浮遊物生石灰を調査)も報じられている。
この生石灰が浮遊物となって溶出する現象は、水に容易に溶けない水酸化カルシウムがかたまりとなって流出したものであり、この現象は、生石灰のpHが12.3あり、海水のpH8.3まで減少するのに濃度差が極めて大きいことから発生するものである。
水酸化カルシウムは海洋水に溶質している二酸化炭素の溶質量しか炭酸カルシウムに変化できない。大気中の二酸化炭素が海洋の表面水に溶質している量とカルシウム溶質量が平衡になれば、pHは低下し魚貝類や海藻に被害が出ない。つまり水酸化カルシウムの状態でなく、炭酸カルシウムや炭酸水素カルシウムとなって溶質すれば問題がない。
生石灰が水酸化カルシウムから炭酸カルシウムになるには、約1000倍もの海洋水が中和のために必要である。前記浮遊物は、水酸化カルシウムが中和のために必要とする二酸化炭素が海洋水や自然水(主に河川水)に溶質している量と平衡でないために起こる現象である。
そして、特許文献1記載の発明は、コンクリート再生骨材の製造方法として、セメント水和物中の水酸化カルシウムを水で洗浄中和したり炭酸ガスを注入し、低吸水率の再生骨材を得ると共に、利用価値の高い炭酸塩を得るものである。又、該特許文献1は、コンクリート再生骨材をコンクリート用骨材やセメントの水硬反応を利用し配合セメント量を減量使用するものである。
特開平11−319765号公報
前述したように、セメント系コンクリート廃棄物であるコンクリートくずは、一軸圧縮強度で8N/mm以上の強度に固化した後、安定型廃棄物処理場で埋め立て処分されており、その高いpHが短期的及び長期的に及ぼす環境への悪影響が懸念されている。
又、トンネル掘削工事現場からの汚泥混じりの濁水が川に流入し、川魚に被害を及ぼした事例、及び、干拓地内の軟弱地盤改良のための生石灰の使用や中和処理が漁業被害を発生させている事例がニュースとして報道されている。
この事例は、いずれも水酸化カルシウムが容易に水に溶けないために水酸化カルシウムの状態で流出して起こる被害であり、セメント系コンクリート廃棄物についても同様の被害を起こす虞がある。
そこで、特許文献1記載の発明はコンクリート再生骨材を水で洗浄中和し、炭酸ガスを注入する製造方法が記載されている。
然しながら、該製造方法においては水で洗浄中和し、炭酸ガスを注入するため、水質汚濁及び大気汚染を招く虞がある。
尚、改良土からのアルカリ溶出水の魚類への影響に関する実験として、化学的にひめだかでの魚類の急性毒性試験を行い、結論として、環境への影響についてpHの影響は一過性のものと考えられ、環境への影響はないと判断している資料(建設汚泥リサイクル指針 財団法人先端建設技術センター編著 平成13年3月10日 第1版第4刷発行 技術編 参考資料4 改良土からのアルカリ溶出水の魚類への影響に関する実験 P190)もあるが、本願に於いて行った後述する実験では異なる実験結果が得られている。
以上の現状に鑑み、本発明の目的は、水質及び大気を汚すことなくセメント系コンクリート再生骨材をリサイクルする方法を提供するものである。
上記の課題を解決すべく、本発明は以下の構成を提供する。
請求項1に係る発明は、セメント系コンクリート再生骨材が25〜35重量%、天然鉱物資源の道路用砕石が75〜65重量%となるように調合して混合物を作成し、該混合物をリサイクル再生品として用いることを特徴とするセメント系コンクリート再生骨材のリサイクル方法を提供するものである。
請求項2に係る発明は、上記セメント系コンクリート再生骨材は、コンクリートくず、及び、コンクリート破片のうち少なくとも1つを含む廃棄物資源であり、且つ、破砕、選別、粒度調合の製造工程を経たものであることを特徴とする請求項1記載のセメント系コンクリート再生骨材のリサイクル方法を提供するものである。
請求項3に係る発明は、上記セメント系コンクリート再生骨材は、コンクリートくず25〜35重量%とコンクリート破片75〜65重量%とを調合したものであることを特徴とする請求項2記載のセメント系コンクリート再生骨材のリサイクル方法を提供するものである。
請求項4に係る発明は、上記天然鉱物資源は道路用砕石等の原石となる天然鉱物、砂や精選砂利等の原石となる陸砂利、及び、セメント系固化材と混合する汚泥及び盛土材のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2又は3記載のセメント系コンクリート再生骨材のリサイクル方法を提供するものである。
請求項5に係る発明は、上記混合物は、混合物を透過させた透過水の水素イオン濃度がpH10〜11となるように調合されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のセメント系コンクリート再生骨材のリサイクル方法を提供するものである。
本発明の請求項1記載の発明によれば、セメント系コンクリート再生骨材が25〜35重量%、天然鉱物資源の道路用砕石が75〜65重量%となるように調合して混合物を作成し、該混合物をリサイクル再生品として用いるセメント系コンクリート再生骨材のリサイクル方法を提供するものであるので、廃棄物資源としてのセメント系コンクリート再生骨材と、天然鉱物資源とを調合することにより材料の品質特性を改良し、水質及び大気を汚すことなくセメント系コンクリート再生骨材をリサイクルすることができる。
請求項2に係る発明は、上記セメント系コンクリート再生骨材は、コンクリートくず、及び、コンクリート破片のうち少なくとも1つを含む廃棄物資源であり、且つ、破砕、選別、粒度調合の製造工程を経たものであるので請求項1記載の発明と同様の効果が期待できる。
請求項3に係る発明は、上記セメント系コンクリート再生骨材は、コンクリートくず25〜35重量%とコンクリート破片75〜65重量%とを調合したものであるので、請求項2記載発明の効果と同様の効果が期待できる。
請求項4に係る発明は、上記天然鉱物資源は道路用砕石等の原石となる天然鉱物、砂や精選砂利等の原石となる陸砂利、及び、セメント系固化材と混合する汚泥及び盛土材のうち少なくとも1つを含むので請求項2又は3記載の発明の効果と同様の効果が期待できる。
請求項5に係る発明は、上記混合物は、混合物を透過させた透過水の水素イオン濃度がpH10〜11となるように調合されているので請求項1、2、3又は4記載の発明の効果に加え、ひめだか致死率96hrLC50{ひめだか急性毒性試験で4日間(96hr)飼育中におけるひめだかの致死率50%}以下の条件を満たし、水質及び大気の汚染を所定値以下に抑制することができる。
以下、実施例を示した図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
本発明の請求項1記載の発明は、セメント系コンクリート再生骨材(コンクリートくず、コンクリート破片を含めた廃棄物資源で破砕、選別、粒度調合の製造過程を経たもの)が25〜35重量%、最も望ましくは30重量%、天然鉱物資源(道路用砕石等の原石となる天然鉱物と砂や精選砂利等の原石となる陸砂利のほかに、セメント系固化材と混合する汚泥及び盛土材も含むものとする。石灰系固化材と混合した汚泥及び盛土材の一軸圧縮強度が8N/mm以下は除外する。)の道路用砕石が75〜65重量%、最も望ましくは70重量%となるように調合して混合物を作成し、該混合物をリサイクル再生品として用いるものである。
又、請求項2に係る発明は、上記セメント系コンクリート再生骨材は、コンクリートくず{ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くずに含まれるコンクリートくず(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたコンクリート破片を除く)とセメント系固化材で改良する改良土を含む}、及び、コンクリート破片(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたコンクリート破片その他これに類する不要物)のうち少なくとも1つを含む廃棄物資源であり、且つ、破砕、選別、粒度調合の製造工程を経たものである。
更に、請求項3に係る発明は、上記セメント系コンクリート再生骨材は、コンクリートくず25〜35重量%、最も望ましくは30重量%と、コンクリート破片75〜65重量%、最も望ましくは70重量%とを調合したものである。
更に又、請求項4に係る発明は、上記天然鉱物資源は道路用砕石等の原石となる天然鉱物、砂や精選砂利等の原石となる陸砂利、及び、セメント系固化材と混合する汚泥及び盛土材のうち少なくとも1つを含むものである。
そして、請求項5に係る発明は、上記混合物は、混合物を透過させた透過水の水素イオン濃度がpH10〜11、最も望ましくはpH10.5となるように調合されているものである。尚、日本の雨水(雪も含む)に含まれるカルシウムイオンの平均は0.44mg/Lでマグネシウムイオンの平均は0.26mg/Lである(1986年〜1987年)。そして、主に雨水が本発明のセメント系コンクリート再生骨材を透過するので本発明に於いては、雨水を透過水とする。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
雨水がセメント系コンクリート再生骨材を透過する時、カルシウム溶質量と二酸化炭素溶質量が平衡であれば、自然水に溶質した水酸化カルシウムは炭酸カルシウムとなり循環する。
この条件は自然水に溶質している二酸化炭素濃度により決まる。自然水の溶存二酸化炭素量は0.03%(300ppm)であるので、その時のセメント系コンクリート再生骨材の透過水に含まれるカルシウム溶質量を0.03%(30mg/L)にする必要があり、この条件を満たすガラコン砕(セメント系コンクリート再生骨材と天然鉱物資源を混合し製造した道路用砕石))の調合割合は、後述する如く、セメント系コンクリート再生骨材30重量%と道路用砕石70重量%が最良の形態である。
セメント系コンクリート再生骨材の調合量が多くなればひめだかは死亡し、自然水の流末ではセンチュウが死滅し青藻や赤藻の浮遊物が沈降し貝類の斃死を引き起こす。
調合割合を少なくすればカルシウムの還元菌抑制効果や炭酸化反応による吸着被膜効果、ポゾラン反応による置換固溶効果、重金属と結合して溶解度の低い水酸化物を生成し、安定化する不溶化効果は失われる。
表1及び図1は、セメント系コンクリート再生骨材の全カルシウム溶質量とpHの関係について次の試験方法で実験したものであり、表1は「カルシウム溶質試験結果」を示し、図1は表1の結果に基づき「カルシウム溶質量とpHの関係」を示している。
実験は、試料を風乾(付着水分の除去)し、ふるい(孔径2mm以下)(均一粒径試料の選別)にかけ、蒸留水に混合撹拌(試料1gに対し0.8〜500×10−6の割合で混合)し、密栓し静置(1時間)(カルシウム溶質促進)し、pH測定を行い、ろ過(孔径1×10−6m、溶質カルシウムの分離)を行い、ろ液の試薬調整(ランタン溶液)を行い、原子吸光光度計によるカルシウムの測定を行ったものである。
前述の割合で試料と蒸留水を混合させた結果、pH9.12〜11.1を示した。試料の溶質液はアルカリ性を示すが、大気中に含まれるCOの溶解により中和反応が起こりpHが減少するため、可能な限りCOに接触しない条件で試験を実施した。実験の結果は次のとおりである。
1.pH10.9〜11.1は溶質した水酸化カルシウムによるものである。
2.pH9.88〜10.6までは炭酸カルシウムが結合炭酸となって循環する。この領域からひめだかは生息できる。
3.pH9.12〜9.81は炭酸水素カルシウムの領域であり水素イオンが増し水稲に影響ない範囲へと変化する。
又、前記図1に於いて符号Aで示す如く、自然水(二酸化炭素濃度が300ppm)のカルシウム溶質濃度が30mg/Lの時、pH10.5となることがわかる。
Figure 2005263587
表2及び図2は、自然水がセメント系コンクリート再生骨材を透過する時、魚類に影響があるかどうかについて、ひめだかを用いて実験を行ったものであり、表2は「コンクリート再生骨材の調合割合によるひめだかの死亡率とpHの試験結果」を示し、図2は表2に基づき「ひめだか死亡率とpH」を示している。
実験は魚類急性毒性試験の方法でひめだか50匹を飼育して行った。実験装置は40cm(20L)水槽で、エァーポンプでエァレーションを行い水槽は蓋で密閉せずに大気中のCOが自由に取り込める状態で行った。エァーポンプは900cm/h容量のポンプを使用したので実験中あらたに水槽に送り込まれたCOは648cm/24hである。試料はセメント系コンクリート再生骨材と、天然鉱物資源である道路用砕石を調合したガラコン砕である。実験の結果は次のとおりである。
1.セメント系コンクリート再生骨材の調合割合40重量%〜100重量%までは、pHの減少率が少ない。水酸化カルシウムが容易に水に溶質しないので水酸化物イオン(OH)が増し、ひめだかは100%死滅する。
2.セメント系コンクリート再生骨材の調合割合30重量%の時は、カルシウムと炭酸塩の溶質量が平衡状態なので結合炭酸となり循環する。この平衡状態になると水素イオン(H)が増し、送り込まれたCOによりpHの平衡状態が崩壊する。そして、ひめだかの死亡率LC50{ひめだか急性毒性試験で4日間(96hr)飼育中におけるひめだかの致死率50%}の時、ガラコン砕の調合割合は、セメント系コンクリート再生骨材の30重量%、道路用砕石70重量%になる。そして、図2に於いて符号Bに示す如く、その時のpHは約10.5である。
3.セメント系コンクリート再生骨材の調合割合が20重量%になると溶存炭酸塩が少なくなり溶存遊離炭酸(CO)が多くなるのでCOが送り込まれても水酸化物イオンが増しpHはそれほど低下しない。pHが10.0以下に低下すれば大腸菌群も死滅せずに活動する。大腸菌や土壌菌が活動できる状態であれば水稲の収穫量も回復する。
Figure 2005263587
以上の実験結果から、前述した本発明の条件が導かれる。即ち、ひめだかの死亡率LC50の時、ガラコン砕の調合割合は、セメント系コンクリート再生骨材30重量%、道路用砕石70重量%になり、その時のpHは約10.5であるので、望ましいガラコン砕の調合割合は、許容される範囲も含めて、セメント系コンクリート再生骨材25〜35重量%、道路用砕石75〜65重量%であり、最も望ましくは、セメント系コンクリート再生骨材30重量%、道路用砕石70重量%である。そして、その時の望ましいpHは許容される範囲も含めてpH10〜11、最も望ましくはpH10.5であり、このpH値となるように調合する。
更に、実験結果から明らかなように、遊離炭酸CO<炭酸塩CO 2−であれば、前記化学式1で示したように、雨水がセメント系コンクリート再生骨材を透過すると水酸化カルシウムとなり水酸化物イオンOHが増しアルカリ性になり容易に自然水に溶解しない。水酸化物イオンが上昇し、魚類急性毒性試験でひめだかが100%死亡する結果となる。
本発明の如く調合したガラコン砕は、化学式2で示す如く、水酸化カルシウムが自然水の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムになり、これによって水酸化物イオンが減り酸素補給が行われひめだかは死亡しない。
Figure 2005263587
即ち、遊離炭酸CO=炭酸塩CO 2−であれば、化学式2で示す如く、雨水がセメント系コンクリート再生骨材を透過し自然水と混じって溶存している二酸化炭素と結合し炭酸カルシウムとなり沈降する。自然水に溶存している二酸化炭素(遊離炭酸)と炭酸塩が平衡であれば、炭酸塩が二酸化炭素と結合して炭酸カルシウムと水になる。不足した二酸化炭素分を酸素が自然水に溶解し補い溶存酸素濃度が上昇する。炭酸カルシウムが水素イオンと反応すると炭酸水素イオンになり、水素イオンが増しpHの崩壊が起こる。表2の魚類急性毒性試験では溶存酸素濃度の上昇と水酸化物イオンの減少により、pHが10.3で96時間飼育中のひめだかの死亡率が30%であった。そして、遊離炭酸=炭酸塩の場合に、本発明の目標値となるひめだかの致死量LC50となるのは、セメント系コンクリート再生骨材と道路用砕石の調合割合が30重量%対70重量%の時であった。
更に、遊離炭酸CO>炭酸塩CO 2−であれば、化学式3で示す如く、雨水がセメント系コンクリート再生骨材を透過すると、溶存二酸化炭素が多いので炭酸水素カルシウムとなり水に容易に溶ける。
Figure 2005263587
炭酸水は加水分解して水酸化物イオンを増すのでpHが上昇する。透過水の二酸化炭素が増加すると炭酸水素イオンが増加し、イオン化していない炭酸カルシウムは結合しようとイオン化しカルシウムイオン(Ca2+)となり水酸化物イオンが増加する。そのためにセメント系コンクリート再生骨材の調合割合20重量%のとき1日目、2日目のpHがわずかであるが開始日より上昇する。
然しながら、自然水は溶存二酸化炭素と溶存酸素を増しながら農業用水へと流入するのでpHが徐々に低下する。透過水の全カルシウム濃度は表1から3mg/L程であり水稲に被害を与える量ではない。
又、水酸化カルシウムは雨水との溶解過程において、水酸化物イオンOHが重金属イオンに吸着し不溶化し、カルシウムイオンCa2+は硝酸イオンと結合し硝酸カルシウムとなる場合がある。
本発明のガラコン砕は、雨水に透過性を与えたので二酸化炭素が供給されカルシウムと重金属の吸着不溶化が起こり、カルシウムは硝酸還元菌の発酵を抑制し、作物のぜいたく吸収による硝酸吸収を少なくすることができる。
更に、本発明は水硬反応やポゾラン反応を透過性を与えることにより抑制し、又、カルシウムが前述の反応により被膜を作りカルシウムスケールとなって吸着する極端な現象を抑制する効果が期待できる。
更に又、本発明のガラコン砕は、道路用砕石と調合することにより、品質規格上では透水性が改善され安定性試験、すりへり減量試験、脆弱岩の破砕試験、凍上試験値などが改善する。
そして、セメント系コンクリート再生骨材を100重量%で使用すると水硬反応で透水性が悪くなり裏込め砂利の水抜き機能を果たさなくなるが、本発明のガラコン砕は透過性があるので使用する工作物を指定する必要はなくなる。カルシウムはアスファルトの石粉のように砕石とアスファルトを吸着させる効果もあり道路用砕石とは別の機能をもっている。
図3は本発明のセメント系コンクリート再生骨材のカルシウム循環図である。セメント系コンクリート再生骨材の酸化カルシウムは雨水の透過によって水酸化カルシウムに変化する(ステップS1)。この時のひめだか致死率は96hrLC100(100%の致死率)である。
更に、雨水の透過によって、前記水酸化カルシウムは炭酸カルシウムに変化する(ステップS2)。水酸化カルシウムから炭酸カルシウムに循環する好適な条件は、pH10.5、CO(300ppm)、CO 2−(30mg/L)であり、この時、ひめだかの致死率96hrLC50となるセメント系コンクリート再生骨材と道路用砕石の調合比率はセメント系コンクリート再生骨材30重量%、道路用砕石70重量%である。次に、更なる雨水の透過によって炭酸カルシウムは炭酸水素カルシウムに変化し(ステップS3)、ひめだか致死率は減少し、96hrLC30(30%の致死率)となる。
そして、該炭酸水素カルシウムは炭酸ガス(ステップS4)と水(ステップS5)とカルシウムイオン(ステップS6)に変化し、この時ひめだか致死率は96hrLC0(0%の致死率)となる。更に、カルシウムイオンは粘土鉱物等に吸着され(ステップS7)、或いは植物に吸収される(ステップS8)。該粘土鉱物等は熱を加えて水分を蒸発させることにより(ステップS9)、再度生石灰に還元することができる。
従って、本発明は、次のような効果を奏する。
即ち、本発明はセメント系コンクリート再生骨材が25〜35重量%、天然鉱物資源の道路用砕石が75〜65重量%となるように調合した混合物であり、且つ、混合物を透過させた透過水の水素イオン濃度がpH約10.5となるように調合されており、自然環境を重視した還元型リサイクル方法なので魚類には急性毒性の影響のないリサイクルができる。
又、魚類への長期毒性ついては、水酸化カルシウムが自然水に溶質している二酸化炭素と溶解しpHの崩壊を招くので長期毒性の影響のないリサイクルができる。
カルシウム溶質量とpHの関係を示すグラフ。 ひめだか死亡率とpHの関係を示すグラフ。 セメント系コンクリート再生骨材のカルシウム循環説明図。

Claims (5)

  1. セメント系コンクリート再生骨材が25〜35重量%、天然鉱物資源の道路用砕石が75〜65重量%となるように調合して混合物を作成し、該混合物をリサイクル再生品として用いることを特徴とするセメント系コンクリート再生骨材のリサイクル方法。
  2. 上記セメント系コンクリート再生骨材は、コンクリートくず、及び、コンクリート破片のうち少なくとも1つを含む廃棄物資源であり、且つ、破砕、選別、粒度調合の製造工程を経たものであることを特徴とする請求項1記載のセメント系コンクリート再生骨材のリサイクル方法。
  3. 上記セメント系コンクリート再生骨材は、コンクリートくず25〜35重量%とコンクリート破片75〜65重量%とを調合したものであることを特徴とする請求項2記載のセメント系コンクリート再生骨材のリサイクル方法。
  4. 上記天然鉱物資源は道路用砕石等の原石となる天然鉱物、砂や精選砂利等の原石となる陸砂利、及び、セメント系固化材と混合する汚泥及び盛土材のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2又は3記載のセメント系コンクリート再生骨材のリサイクル方法。
  5. 上記混合物は、混合物を透過させた透過水の水素イオン濃度がpH10〜11となるように調合されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のセメント系コンクリート再生骨材のリサイクル方法。
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