JP2005263092A - 海洋情報収集ブイ及びこれを用いた海洋情報通信システム - Google Patents

海洋情報収集ブイ及びこれを用いた海洋情報通信システム Download PDF

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【課題】この発明は、ブイをより簡易な構成にできかつ衛星とより信頼性の高い通信が行える海洋情報収集ブイを提供する。
【解決手段】海洋情報を収集するための海洋情報収集手段213,215と、上記海洋情報収集手段で得られた海洋情報を含む情報の処理を行うデータ処理手段211と、上記データ処理手段で処理された情報の送信を含む通信を静止衛星に比べて大きい仰角で通信が行える通信衛星としての準天頂衛星3との間で行う情報通信用アンテナ203を含む情報通信手段203,207と、を備えた海洋情報収集ブイとした。
【選択図】図4

Description

この発明は、海洋通信システムに関し、特に海上や水中の情報である海洋情報を収集する海洋情報収集ブイ及びこのブイで得た情報をさらに衛星を介して収集する海洋情報通信システムに関する。
従来、衛星を介して複数の表層ブイ型ステーションと管理局との通信を行うと共に、表層ブイ型ステーション各々の配下に複数の2次局を設け、表層ブイ型ステーションと2次局とによりLANを形成し、また2次局に海洋観測データを収集させ、そのデータを表層ブイ型ステーション及び衛星を介して管理局に送信させる海洋通信システムがあった(例えば特許文献1参照)。
特開平10−79708号公報
従来のこの種のブイでは、ブイのアンテナを衛星の方向に追従させておくために特別の機構が必要であったり、また、衛星に対する仰角が低い場合には高い波やうねりで衛星とブイ間の通信が遮断されてしまう可能性が高かった。また、通信システムのブイを含む海上側の構成が大がかりでかつ複雑なため、高価なものとなり、また定位観測には適しているものの、機動性には問題があった。また、ブイの構造を簡単にするためには、中低軌道周回衛星を利用し、衛星がブイの上を通過するわずかな機会と時間しか通信できないシステムとするか、数十機の衛星を用意する必要があった。
この発明は、ブイをより簡易な構成にできかつ衛星とより信頼性の高い通信が行える海洋情報収集ブイ及びこれを用いた海洋情報通信システムを提供する。
この発明は、海洋情報を収集するための海洋情報収集手段と、上記海洋情報収集手段で得られた海洋情報を含む情報の処理を行うデータ処理手段と、上記データ処理手段で処理された情報の送信を含む通信を静止衛星に比べて大きい仰角で通信が行える通信衛星としての準天頂衛星との間で行う情報通信用アンテナを含む情報通信手段と、を備えたことを特徴とする海洋情報収集ブイにある。
また、静止衛星に比べて大きい仰角で通信が行える通信衛星としての準天頂衛星と、上記準天頂衛星と通信を行うと共に、海洋情報を収集して上記準天頂衛星に送信する海上に浮かぶ少なくとも1つのブイと、上記準天頂衛星を介して上記各ブイと通信を行うと共に、上記ブイで得られた上記海洋情報の蓄積、処理、解析を行う地上に設けられたデータ管理センタと、を備えた海洋情報通信システムにある。
この発明では、ブイをより簡易な構成にできかつ衛星とより信頼性の高い通信が行える海洋情報収集ブイ及びこれを用いた海洋情報通信システムを提供できる。
実施の形態1.
図1はこの発明の海洋情報収集ブイおよびこれを含む海洋情報通信システムの構成の一例を示す図である。海上に浮遊(係留されているものであってもよい)している各海洋情報収集ブイ2a〜2c(以下ブイとする、また個数は3つに限定されない)は搭載した気象、海象測定用の各種センサやソナーから得られた海上及び水中情報を海洋情報として後述する準天頂衛星3に通信により送り、準天頂衛星3はこれを陸上のデータ管理センタ4に通信により送り、データ管理センタ4で統括的に収集された海上及び水中情報の蓄積、処理、解析等が行われる。
準天頂衛星3は図2に示すように、通信衛星として、3機の衛星31〜33を赤道面EP上の互いにほぼ120°ずつ離れた位置EP1〜3で赤道面をほぼ45°の角度で横切るそれぞれの円軌道Z〜Z(軌道の高さは静止衛星と同じ35,800Km)を地球EAの自転に合わせて1日に1周回させ、それぞれの回る位相を調整することで、3機の衛星31〜33が図3に示すように地球上の北半球の中緯度領域から赤道をまたいで南半球の中緯度領域に渡る一つの8の字型または涙的型の軌道上を間隔を開けて周回するもので、3機の衛星を切り替えて使用することで、例えば日本付近では常に静止衛星より大きい仰角で衛星との通信が行える。仰角は準天頂衛星では、衛星の回転の位相の調整及び通信を行う地域でも異なるが、静止衛星では48°以下であるのに対し、約60°以上の仰角で衛星との通信が行える。
図4にはこの発明による海洋情報通信システムの各ブイ2a〜2cの構成の一例を示す。ブイ2a〜2cはそれぞれ共通の構成を有し、情報通信のための準天頂衛星3および自分の地球上の位置(測位)及び時刻を知るためのGPS衛星5(図1には図示省略)と通信を行うそれぞれ情報通信用アンテナ203及びGPSアンテナ205がブイ本体201の衛星に面した上面に設けられている。GPAアンテナ205からの信号はGPS受信器209を介してデータ処理部211へ入力される。一方、データ処理部211は情報通信用送受信器207及び情報通信用アンテナ203を介して準天頂衛星3との通信を行う。データ処理部211にはブイに搭載された各種センサから得られる気温、水温、日射量、波の激しさ等に関する海洋観測情報、アクティブ或いはパッシブソナー215から得られる船舶や図1に示す水中船1(水中探査船、潜水艦等も含む水中を航行可能な船舶)のスクリュー音、水中のあらゆる音波発信源(水中音源)からの音波、アクティブソナーの場合の海底地形、船舶、魚群等からのエコー等の水中情報が入力される。水中音波通信部221は同様な水中音波通信部を備えた水中船1や船舶6、或いはブイ間等で水中での超音波等での音波による通信を行うものであり、これにより送受信される水中通信情報もデータ処理部211で処理される。なお水中通信には電磁波を用いてもよい。
データ処理部211は得られた情報をそのまま、或いは予め定められた処理、解析を施して所定の値を求め、これらを情報通信用送受信器207で通信信号に変換して情報通信用アンテナ203から準天頂衛星3に送信する。その際、準天頂衛星3及びGPS衛星5から時刻や位置の情報、さらに場合によっては準天頂衛星3からデータ処理、解析に必要な他のブイやデータ管理センタ4からの各種情報も得ることもでき、これを使用して処理したものを送信することもできる。各ブイ2a〜2c、準天頂衛星3及びデータ処理センタ4は1つのネットワークを構成する。さらにブイ本体201は下方に延びる支柱219の先にウエイト217を固定したバランサ機構を有している。なお、各種センサ213及びソナー215が海洋情報収集手段を構成し、情報通信用送受信器207及び情報通信用アンテナ203が情報通信手段を構成し、GPSアンテナ205及びGPS受信器209が測位・時刻取得手段を構成する。また上記図4に示すブイの海洋情報収集機能及びGPS及び準天頂衛星との通信機能を船舶6にも持たせることも可能である。
各ブイ2a〜2cにおいては、自らが搭載した上記各種センサ213から収集した海洋観測情報(海上情報)、及びアクティブ或いはパッシブソナー215から得られた水中情報(音波情報)を電波等に変換し準天頂衛星3に送信する。各ブイ2a〜2cから準天頂衛星3へ送信された情報はその後にデータ管理センタ4へ送られて、統括的にデータの蓄積、処理、分析される。ここで準天頂衛星3さらにはGPS衛星5と組み合わせられることにより、以下のような動作が行える。
まず、準天頂衛星3の仰角が約60°以上とほぼ真上に見える通信衛星であるため、ブイ2a〜2cの情報通信用アンテナ203がほぼ真上を向いていれば通信が可能で、波によるブイの揺れや回転への対策が、たとえば図4に示すように下方にウエイト217を設けたような重力を利用した「起き上がりこぼし」のような簡易なバランサ機構で済み、他の軌道の衛星のように波環境下でブイに搭載したアンテナに衛星を追尾させる複雑な機構を必要としない。
次に、ブイ2a〜2c自身で正確な時刻及び自分の位置情報を得ることが可能となり、取得した海洋情報にこれを取得した時の時刻と位置を付けて送信することで情報がいつどこで得られたものか正確に把握できる。位置情報については、陸上の車載用のGPSと同様にGPS衛星5からの位置情報を取得するが、GPS衛星5の通信測位の位置情報にはそれぞれの測位位置での特有の潜在的にズレ誤差が含まれていることが知られており、これを補償するためのズレ補償データ(既存の電子基準点を基に得られたズレ補償データ)を準天頂衛星3から通信してブイで得るようにすることにより、より精度の高い位置情報が得られる。また、GPS衛星5(実際には4つの衛星からのデータを組み合わせて位置を得る)の通信状況の悪い1つの代替えとして準天頂衛星3を使用するようにしてもよい。また、時刻については原子時計を搭載しているGPS衛星5から正確な時刻を得る。
またブイ2a〜2cと準天頂衛星3との通信において、情報はデジタル技術を用いて、プロトコル変換、データ圧縮やエラー訂正符号の付加、暗号化等の機能を情報通信用送受信器207に持たせて行わせてもよい。さらに、衛星通信に適したパケットサイジングや再送制御も実施することが可能である。これは水中音波通信部221での通信においても同様である。
実施の形態2.
上述のように各ブイ2a〜2c、準天頂衛星3及びデータ処理センタ4(船舶6を含めることもできる)は1つのネットワークを構成する。そこで、3つのブイにおける各ソナーから得られる水中情報である受信音波情報からその受信音波の水中音源の位置を決定することができる。なおこの演算処理は、上記ネットワークのどこで実施されてもよい。この位置の特定は以下のようにして行われる。
3つのブイから水中音源の位置を特定する(パッシブソナーの場合)
各ブイ2a〜2cは、音を拾った時刻と位置、音の大きさを得ることができるものとする。以下、図5に従って位置の特定方法の一例を説明する。まず、2つのブイAとブイBと音源Xの距離関係から考える。音源Xが音を発した時刻をTx、ブイAとブイBが音源からの音を拾った時刻をそれぞれTa、Tb、当該水域での音速がVの場合、
Ra=V(Ta−Tx)
Rb=V(Tb−Tx)
の式が成り立ち、この式からTxを消去すると、
Rb−Ra=V(Tb−Ta)=ΔRab
が求められる。ここで得られるΔRabはブイA,ブイBの音源までの距離の差である。
次に、ブイA、ブイBで拾った音の音圧をそれぞれPa、Pb、音圧の減衰関数をF(d)とする(dは音源からの距離)と、やはり差分をとって
Pb−Pa=F(Ra+ΔRab)−F(Ra)
の式が成り立つ。たとえば、F(d)=20 log(d)という水域の場合、
Pa−Pb=20 log(Ra+ΔRab)−F(Ra)
が成り立ち、この方程式を解くことで、ブイAから音源Xまでの距離Raが求められる。
同様の方法を用いて、3つのブイA,B,Cがあれば各ブイから音源Xまでの距離Ra,Rb,Rcが求められる。Ra、Rb、Rcが求められると、ブイA,B,Cそれぞれを中心として半径Ra,Rb,Rcの球を描くとその交点は2つとなり、その1つは水面より上になるため、水中にある交点を音源の位置として求めることができる。なお、音源がブイと同じく水面にある場合、交点は1つとなり、その交点が音源の位置となる。そして1つのブイの地球上の位置と求められた音源の位置から地球上での音源の位置が求まる。
3つのブイから水中音源の位置を特定する(アクティブソナーの場合)
各ブイ2a〜2cはアクティブソナーを有し、自ら音を発して、その反射音が帰ってくるまでの時間と当該水域での水中音速から、ブイから音を反射する物体までの距離を測ることができるものとする。ここでブイを3つ用いれば、それぞれから音を反射する物体までの距離を求めることができ、あとは「パッシブ」と同様である。なお、音を反射する物体は、水中船などのほかに、海底等も考えられる。よって、位置を特定したい物体以外の反射音を無視するため、「海底が近い」など物体より反射音が強く返ってくることがない状況でなければならない。
実施の形態3.
水中船が自らの位置をブイを使って知らせる
水中船1は図4に示すブイの水中音波通信部221と同様の水中音波通信部(図示省略)を有し音波(自船のIDとなるもの)を発信したときの時刻情報を載せて発信し、各ブイ2a〜2cはその音波を受けて時刻の情報を取り出すとともに、ブイ自身のもつ時計(GPS衛星から得たものでもよい)により音波を受けたときの時刻も知ることができる。この場合、当該水域での水中音速が分かれば、また分からない場合には一般的な水中音速から、水中音速と音波の発信時と受信時の時間差から、各ブイ2a〜2cは水中船1までの距離を知ることができ、3つのブイの情報を用いて、水中船1の位置が特定できる。
実施の形態4.
海上海中管制(陸上データ管理センタによる音紋分析)
多数のブイ2a〜2cのソナー215から得た水中情報は準天頂衛星3を経由して、陸上のデータ管理センタ4で統括して収集される。陸上のデータ管理センタ4では、この情報から水中船1等の位置や艦種を解析し、海中、海上船舶の活動を監視することが可能になる。特に、スクリュー音から音紋の分析を行って艦種を特定する処理などは、大容量のコンピュータを必要とするため、これを陸上のデータ管理センタ4で実施して処理、解析結果を準天頂衛星3を介して、スペース、電力、コストなどの問題で高性能コンピュータを搭載できない水中船1(ブイおよびブイと水中船のそれぞれの水中音波通信部を介して)や船舶6(情報通信のための準天頂衛星3と通信を行う図4の情報通信用アンテナ203、情報通信用送受信器207及びデータ処理部211と同等の機能を備えたもの)(図1、4参照)にも提供できるという点でメリットは大きい。音紋分析による艦種特定は、ごく簡単な方式としては、横軸に周波数成分、縦軸にその周波数の音圧をとり、音に含まれる周波数成分の構成をみて、例えばデータ管理センタ4のデータベース(図示省略)に格納された各種艦種の音紋標本との一致をとる方法などがある。
データ管理センタ4は、水中船1や船舶6等の位置や艦種をデジタル符号化して準天頂衛星3を経由し、ブイに送信し、ブイは同デジタル符号を音波変調して水中船1に知らせる。水中での音波通信は条件にもよるが、せいぜい数十Kbps、条件が悪ければ数百bps以下になることもあることから、水中船等の位置や艦種を数十キロビット〜数百ビット程度にして多数送り込むことのメリットは大きい。また、情報を受信する水中船では知りえない(遠方、ソナーの影に入っている)広範囲な情報を水中船で知ることが可能となる。
また、密漁船発見に関し、漁場においてブイ群を展開しておき、正規の漁船は準天頂衛星3を経由して自船の位置とIDを陸上のデータ処理センタに送る。ブイはソナー215により水中の音を収集し、準天頂衛星3を経由して陸上のデータ管理センタ4にデータを送り、陸上のデータ管理センタ4では音紋の解析を行って、漁業活動(例えば、網をひく音)の識別を行う。識別は例えば上記音紋の場合と同様に標本との比較で行う。その後、漁業活動の音の位置や音から分析された漁法と、正規の船の位置や許可されている漁法との比較を行い、一致しない場合に密漁船として判定する。
実施の形態5.
海上海中管制(ブイによる音紋分析)
ブイ2a〜2cは別途設けられた集音マイク(図4の集音マイク223参照)から得られたエンジン音などの音紋から艦種を特定する。データ管理センタ4から、電波状況が良好なときに、音紋データすなわち標本を準天頂衛星3経由でブイ2a〜2cにロード(アップデート)し、ブイはこれをメモリ(図示省略)に記憶しておき、その音紋に一致する情報のみを解析し、そのブイ自身の位置情報とブイから音紋に一致した音源までの距離の情報を、準天頂衛星3を経由してデータ管理センタ4に送ったり、水中船1のために水中音波通信部221により音波として水中に発信する。この発信する情報はブイのサンプリングした音の波形情報そのものよりはるかに小さいため、(妨害電波などで)電波状況が悪いときや、通信速度の遅い水中音波変調通信でも、強力なエラー訂正符号を付与して通信することが可能である。
エラー訂正符号を付与すると、その符号分、通信帯域を消費するため、強力なエラー訂正符号を付与すると、その分、送りたい情報は減らさなければならない。よって、送りたい情報そのものが小さいということは、エラー訂正の観点からもメリットとなる。アップデートする音紋情報は、他のブイが陸上のデータ管理センタ4に送り分析して得られた情報や音響測定艦などから得た情報を、全ブイに準天頂衛星3を通じて配信する。
実施の形態6.
また、海難救助に関し、船舶事故などの際、事故を起こした船舶が図4に示すブイと同一機能有するブイを海上に投入することにより、事故の位置が準天頂衛星3を経由して速やかに陸上のデータ管理センタ4へ伝達され、たとえ救助隊が事故現場に到着するまでに時間を要し、ブイが流されてしまっても、ブイの位置ではなく事故の起こった場所を特定することができる。また、ライフジャケットに音源を組み込んでおくことにより、ブイからライフジャケットを着用した要救助者までの距離も把握することが可能となり、要救助者発見までの時間の短縮が見込める。さらに、救助隊は事故近辺の海域にブイを追加的に投入(事故船舶が投入したブイ、救助船が投入したブイ、救助船自身で3つのブイによるシステム相当の構成となる)することにより、要救助者の位置特定が可能となり、さらなる救命率の向上が期待できる。現在は目視による要救助者探索を行うため、特に夜間にこのシステムのメリットが大きい。なお上記では、救助船自身が図4に示すブイと同等の機能を有しているものとする。
手順としては、
(1)事故船舶がブイを投入(ブイは投入されて動作開始)
(2)ブイは事故の位置と共に救助要請信号を準天頂衛星3経由で連絡
(3)事故の位置近辺の船舶に事故を伝達
(4)事故近辺の船舶がブイを投入して複数ブイが展開された海域を構成
(5)要救助者のライフジャケットに組み込まれた音源の位置を複数のブイから特定
といった相互救助体制の構築も可能である。
この発明の海洋情報収集ブイおよびこれを含む海洋情報通信システムの構成の一例を示す図である。 準天頂衛星を説明するための図である。 準天頂衛星を説明するための図である。 この発明による海洋情報収集ブイの構成の一例を示す図である。 この発明の実施の形態2を説明するための図である。
符号の説明
1 水中船、2a〜2c 海洋情報収集ブイ、3 準天頂衛星、4 データ管理センタ、5 GPS衛星、6 船舶、201 ブイ本体、203 情報通信用アンテナ、205 GPSアンテナ、207 情報通信用送受信器、209 GPS受信器、211 データ処理部、213 各種センサ、215 アクティブ/パッシブソナー、217 ウエイト、219 支柱、221 水中音波通信部。

Claims (9)

  1. 海洋情報を収集するための海洋情報収集手段と、
    上記海洋情報収集手段で得られた海洋情報を含む情報の処理を行うデータ処理手段と、
    上記データ処理手段で処理された情報の送信を含む通信を静止衛星に比べて大きい仰角で通信が行える通信衛星としての準天頂衛星との間で行う情報通信用アンテナを含む情報通信手段と、
    を備えたことを特徴とする海洋情報収集ブイ。
  2. GPS衛星との通信により測位及び時刻を得るための測位・時刻取得手段をさらに備え、上記データ処理手段で上記海洋情報にこれを収集した位置及び時刻の情報を付加して上記情報通信手段で送信することを特徴とする請求項1に記載の海洋情報収集ブイ。
  3. 上記情報通信用アンテナがブイの上面に設けられていると共にブイの下方に延びるウエイトで構成されたバランサ機構を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の海洋情報収集ブイ。
  4. 水中での音波による通信を行う水中音波通信手段をさらに備え、上記情報通信手段が上記水中音波通信手段で得られた水中通信情報を上記準天頂衛星に送信することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の海洋情報収集ブイ。
  5. 静止衛星に比べて大きい仰角で通信が行える通信衛星としての準天頂衛星と、
    上記準天頂衛星と通信を行うと共に、海洋情報を収集して上記準天頂衛星に送信する海上に浮かぶ少なくとも1つのブイと、
    上記準天頂衛星を介して上記各ブイと通信を行うと共に、上記ブイで得られた上記海洋情報の蓄積、処理、解析を行う地上に設けられたデータ管理センタと、
    を備えた海洋情報通信システム。
  6. 上記各ブイが水中での音波による通信を行う水中音波通信部を有し、水中での音波による通信で得られた水中通信情報を上記準天頂衛星に送信することを特徴とする請求項5に記載の海洋情報通信システム。
  7. 少なくとも上記各ブイ、データ管理センタ及び準天頂衛星がネットワークを構成し、同一対象からの3つのブイで得られた情報およびGPS衛星との通信により得られるブイの位置情報から上記対象の位置を測定する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項6に記載の海洋情報通信システム。
  8. 上記データ管理センタが、上記各ブイから得られる上記情報と予め準備された海洋で発生する各事象を特定するための標本情報との照合により上記情報に係わる事象を特定する手段を備えたことを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項に記載の海洋情報通信システム。
  9. 上記各ブイが、集音マイクと、上記集音マイクから得られた音紋情報と予め準備された特定の艦種の音紋情報の標本との一致により上記特定の艦種の船舶の出現を判定する手段と、をさらに備え、判定結果を知らせる通信を行うことを特徴とする請求項5ないし8のいずれか1項に記載の海洋情報通信システム。
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