JP2005262995A - 乗員検知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】乗員の種別をより正確に判断する乗員検知装置を提供すること。
【解決手段】変位センサと演算手段とを備える乗員検知装置において、演算手段に、シートベルトの引張力を検出して引張力検出値を出力する引張力検出手段を接続し、引張力検出値と変位検出値とをもとに乗員の種別を判断する。
【選択図】図2
【解決手段】変位センサと演算手段とを備える乗員検知装置において、演算手段に、シートベルトの引張力を検出して引張力検出値を出力する引張力検出手段を接続し、引張力検出値と変位検出値とをもとに乗員の種別を判断する。
【選択図】図2
Description
本発明は、自動車等の車両に配設されている座席に着座した乗員の種別を判断する乗員検知装置に関する。
近年、例えば子供や小柄な女性等の体重が軽い乗員にとってはエアバッグが作動したときの衝撃が過大となる場合があることが指摘され、体重が軽い乗員が乗車した場合にエアバッグを作動させない乗員保護装置が開発されている。
この乗員保護装置は、座席に着座した乗員の種別(例えば、体重の軽い乗員、体重の重い乗員等)を判断するための乗員検知装置を備え、エアバッグを作動させるか否かを自動的に設定している。乗員検知装置は、座席に作用した荷重を検出するための荷重センサと、荷重センサから出力された荷重検出値を基に乗員の種別を判別する演算手段とを備える。
乗員検知装置で用いられるセンサとしては、例えば、歪みゲージからなるものや、感圧センサからなるものや、変位センサからなるもの等が知られている。歪みゲージからなる荷重センサは、一般に、座席の下部に配設されて座席全体に作用した荷重を検出する。また、感圧センサからなる荷重センサは、樹脂フィルムに複数の感圧センサが配設されてなり、座席の座面を構成する座部の下部に配設されて、この座部に作用した圧力を検出する。また、変位センサからなるものは、座部と座部を支持するフレーム部との間隙に配設されて、荷重が作用した際の座部の下方への変位を検出する。
このうち、変位センサは、乗員の体重を正確に検出することができるとともに座席への取付が容易であり、さらに安価であることが知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に開示される変位センサが配設されている座席を模式的に表す斜視図を図5に示し、図5に示す座席のうち座部、変位センサ、およびフレーム部を模式的に表す分解斜視図を図6に示す。また、この座部、変位センサ、およびフレーム部を図5中A−A’で切断した様子を模式的に表す断面図を図7に示す。
特許文献1に開示される変位センサは、図5に示される座席100に配設される。座席100は、図6に示すように、座面を構成する軟質の座部101と、座部101を支持する硬質のフレーム部102とを持つ。フレーム部102は上方に開口する中空の箱状に形成される。そして座部101はフレーム部102の上方に配置されてフレーム部102の開口を覆う。フレーム部102の中空内部には、略はしご状の変位部材103が弾性部材105を介して固定されている。したがって、図7に示すように、乗員106が座席のうちフレーム部102の中空上部に相当する位置aに着座すると、軟質の座部101が下方向に変形し、座部101に押圧された変位部材103は下方向(矢印b方向)に変位する。そして乗員は弾性部材105を介してフレーム部102に支持される。また、着座していた乗員106が席をたつと、座部101による押圧が解除され、弾性部材105の弾性により変位部材103は上方向(矢印b方向の反対方向)に変位する。この変位部材103には、所定の4箇所に4つのセンサ素子107が接続されている。センサ素子107は図示しない抵抗を持つとともに図示しない電源および導電線が接続されており、変位部材103が変位すると抵抗値が変化するようになっている。したがって、抵抗値の変化によって変位部材103の変位の大きさを検出でき、変位部材103の変位の大きさから乗員106の重量を算出できる。変位センサ108は、この変位部材103と、弾性部材105と、センサ素子107と、電源と導電線とから構成される。
ところで、車両に幼児を着座させる場合には、座席にはチャイルドシートを取付して幼児をこのチャイルドシートに着座させる。このチャイルドシートは、衝突時に大きく揺動することを避けるために座席に強固に取付される。座席にチャイルドシートを取付した場合における、座部、変位センサ、およびフレーム部の断面図を図8に示す。
チャイルドシート110は、一般には、図8に示すようにシートベルト111を介して座席100に取付される。この場合、チャイルドシート110はシートベルト111によって座部101を下方bに向けて強く押付しつつ取付される。そして一般には、チャイルドシート110はフレーム部102の中空上部に相当する位置aに取付される。
このような方法で座席100にチャイルドシート110を取付する場合には、座席100にはチャイルドシート110の荷重に加えてシートベルト111により押圧された荷重が作用する。
ここで、通常、乗員の種別を判断する場合には、予め演算手段に変位検出値のしきい値を記憶させておき、変位センサで検出された変位検出値がしきい値以下になる場合を小乗員と判断し、しきい値を超える場合を大乗員と判断している。しかし上述したように、座席100にチャイルドシート110を取付している場合には、座席100には、乗員106およびチャイルドシート110の重量による荷重と、シートベルト111によってチャイルドシート110が下方に押圧された荷重とが作用する。このため、シートベルト111によってチャイルドシート110を座席100に取りつける場合には、シートベルト111の引張力が大きくなる程変位検出値も大きくなる。したがって、変位センサで検出される変位検出値は乗員の重量に由来する変位検出値よりも大きくなり、乗員の種別を正確に判別することが困難になる場合があった。
この場合、例えば図9に示すように、乗員の種別を変位検出値のしきい値のみで判断する場合には、チャイルドシートに小乗員が着座している場合でも、シートベルトにより座席に作用する荷重、すなわちシートベルトの引張力が大きい場合には大乗員と判断される場合があった。
このため、例えばこのような乗員検知装置を乗員保護装置に用いる場合には、乗員の種別を判断するためのしきい値の設定が非常に複雑になる問題があった。
特開2003−279399号公報
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、乗員の種別をより正確に判断する乗員検知装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の乗員検知装置は、座席の座面に印加された荷重と該荷重の分布とに基づいた座部の下方への変位を検出して変位検出値を出力する変位センサと、該変位センサに接続され該変位センサで出力された該変位検出値を基に大乗員と小乗員との少なくとも2種で乗員の種別を判別する演算手段と、を備える乗員検知装置であって、
該演算手段には、シートベルトの引張力を検出して引張力検出値を出力する引張力検出手段が接続され、
該演算手段は該引張力検出値と該変位検出値とをもとに乗員の種別を判断することを特徴とする。
該演算手段には、シートベルトの引張力を検出して引張力検出値を出力する引張力検出手段が接続され、
該演算手段は該引張力検出値と該変位検出値とをもとに乗員の種別を判断することを特徴とする。
本発明の乗員検知装置において、上記演算手段は、上記大乗員と判断される上記変位検出値と上記引張力検出値とからなる大乗員領域と、上記小乗員と判断される上記変位検出値と上記引張力検出値とからなる小乗員領域と、をもつマップを予め記憶し、上記変位センサで検出された上記変位検出値と上記引張力検出手段で検出された上記引張力検出値とをマップにあてはめて乗員の種別を判断する構成にすることができる。
また、上記演算手段は上記引張力検出値を基に変位検出値のしきい値を算出する演算式を予め記憶し、上記引張力検出値を演算式に代入して変位検出値のしきい値を算出するとともに変位検出値のしきい値と上記変位検出値とを比較して、上記変位検出値が変位検出値のしきい値以下の場合に小乗員と判断し、上記変位検出値が変位検出値のしきい値を超える場合に大乗員と判断する構成にすることもできる。
上記演算手段は上記変位検出値を基に引張力検出値のしきい値を算出する演算式を予め記憶し、上記変位検出値を演算式に代入して引張力検出値のしきい値を算出するとともに引張力検出値のしきい値と上記引張力検出値とを比較して、上記引張力検出値が引張力検出値のしきい値以上である場合を小乗員と判断し、上記引張力検出値が引張力検出値のしきい値に満たない場合を大乗員と判断する構成にすることもできる。
本発明の乗員検知装置によると、変位検出値と引張力検出値とを基に乗員の種別を判断することで、乗員の種別をより正確に判断することができる。すなわち、座席にチャイルドシートを取付した場合には、変位センサにより検出される変位は大きいが、チャイルドシートを取付するためにシートベルトの引張力もまた大きくなる。したがって、引張力検出手段により検出される引張力から、乗員が小乗員であると判断できる。なお、変位センサにより検出される変位が大きく、引張力検出手段により検出される引張力が小さい場合には乗員が大乗員であると判断でき、変位センサにより検出される変位が小さく引張力検出手段により検出される引張力が小さい場合には乗員が小乗員であると判断できる。したがって、本発明の乗員検知装置を例えば上述した乗員保護装置に用いる場合には、乗員の種別を判断するためのしきい値に複雑な設定を要せず、乗員の種別を非常に正確に判断できる効果がある。
本発明の乗員検知装置において、上記演算手段は、乗員の種別を判断をするためのマップまたは演算式を予め記憶しておき、検出された変位検出値および引張力検出値をマップや演算式にあてはめて、乗員の種別を判断することができる。これらの場合には、乗員の種別を容易かつ正確に判断することが可能になる。
本発明の乗員検知装置において、変位センサは座面に印加される荷重およびこの荷重の分布に基づいた座部の下方への変位を検出できる既知の種々のものが用いられ、例えば、上述した特許文献1に開示されるような通常の変位センサを用いることができる。
引張力検出手段としては、例えば、シートベルトに接続されシートベルトの引張力を荷重として検出する既知のシートベルトセンサを使用することもできる、また、シートベルトに接続されシートベルトの引張力の大きさによってオンまたはオフされるスイッチを使用することもできる。シートベルトセンサを使用する場合には、シートベルトセンサからはシートベルトの引張力に応じた引張力検出値が出力される。また、スイッチを用いる場合には、シートベルトの引張力が一定の大きさを超えるとスイッチからオン/オフ信号が出力され、このオン/オフ信号が引張力検出値となる。この場合演算手段では、例えば、変位検出値が一定以上である場合、スイッチからなる引張力検出手段から出力されるオン/オフ信号によってシートベルトの引張力が一定以上であるか否かを判断し、シートベルトの引張力が一定以上の場合に小乗員と判断する。
なお、本発明における引張力検出手段はこれに限らず、既知の種々の方法でシートベルトの引張力を検出し既知の種々の方法で引張力検出値を出力するものを用いることができる。
演算手段は、変位センサと引張力検出手段とに接続される。そして、変位センサから出力される変位検出値と引張力検出手段から出力される引張力検出値とを基に乗員の種別を判断する。この演算手段で判断される乗員の種別は小乗員と大乗員との2種以上であればよいが、その他、座席が空席であること等を判断してもよい。
演算手段は、変位検出値と引張力検出値とを基に既知の種々の方法によって乗員の種別を判断することができるが、例えば予め乗員の種別を判断するためのマップや演算式を記憶しておき、このマップや演算式に基づいて種別を判断することが好ましい。乗員の種別を容易かつ正確に判断するためである。
演算手段に予め記憶しておくマップとしては、例えば、大乗員と判断される場合の変位検出値と引張力検出値の組み合わせからなる大乗員領域と、小乗員と判断される変位検出値と引張力検出値との組み合わせからなる小乗員領域と、をもつものが好ましく用いられる。また、演算式としては、引張力検出値を基に変位検出値のしきい値を算出する演算式や、変位検出値を基に引張力検出値のしきい値を算出する演算式が好ましく用いられる。
演算手段に引張力検出値を基に変位検出値のしきい値を算出する演算式を予め記憶しておく場合には、実際に検出された引張力検出値を演算式に代入し、引張力検出値に対応する変位検出値のしきい値を算出する。そして、変位検出値のしきい値を実際に検出された変位検出値と比較して、変位検出値が変位検出値のしきい値以下の場合に小乗員と判断し、変位検出値が変位検出値のしきい値を超える場合に大乗員と判断する。
また、演算手段に変位検出値を基に引張力検出値のしきい値を算出する演算式を予め記憶しておく場合には、実際に検出された変位検出値を演算式に代入して変位検出値に対応する引張力検出値のしきい値を算出する。そして、引張力検出値のしきい値を実際に検出された引張力検出値と比較して、引張力検出値が引張力検出値のしきい値以上である場合を小乗員と判断し、引張力検出値が引張力検出値のしきい値に満たない場合を大乗員と判断する。
本発明の乗員検知装置において、乗員の種別は所望するタイミングで判断することができるが、乗員が座席に着座する毎に種別の判断をおこなうことが好ましい。乗員が着座したか否かの判断は、例えば、イグニッションキースイッチがオフ状態からオン状態になったこと等で判断できる。また、例えば1秒毎等の比較的短い所定時間毎に乗員の種別を判断する場合にも、乗員が座席に着座した場に確実に乗員の種別を判断できる。イグニッションキースイッチがオフ状態からオン状態になるタイミングで乗員の種別を判断する場合には、イグニッションキースイッチを演算手段に接続して、イグニッションキースイッチから演算手段にイグニッションキースイッチのオン/オフ信号を伝送する構成にすればよい。また、所定時間毎に乗員の種別を判断する場合には、既知のタイマを演算手段に接続し、タイマから演算手段にカウント信号を伝送すればよい。
以下、本発明の乗員検知装置を図面を基に説明する。
(実施例1)
本実施例の乗員検知装置は、変位検出値と引張力検出値との組み合わせからなる大乗員領域と小乗員領域とをもつマップを演算手段に予め記憶し、変位センサで検出された変位検出値と引張力検出手段で検出された引張力検出値とをマップにあてはめて乗員の種別を判断する装置である。また、本実施例の乗員検知装置は乗員保護装置の一部を構成するものである。本実施例の乗員検知装置の構成を模式的に表すブロック図を図1に示す。
本実施例の乗員検知装置は、変位検出値と引張力検出値との組み合わせからなる大乗員領域と小乗員領域とをもつマップを演算手段に予め記憶し、変位センサで検出された変位検出値と引張力検出手段で検出された引張力検出値とをマップにあてはめて乗員の種別を判断する装置である。また、本実施例の乗員検知装置は乗員保護装置の一部を構成するものである。本実施例の乗員検知装置の構成を模式的に表すブロック図を図1に示す。
本実施例1の乗員検知装置1は、図6に示した従来のものと同様の4つのセンサ素子2〜5を持つ変位センサ6を持つ。この変位センサ6は、図6に示した従来の変位センサと同様に座部とフレーム部との間隙に配設されている。そして、変位部材の変位に基づいてセンサ素子2〜5の抵抗値が変化して座部の下方の変位の大きさを検出する。本実施例1で用いた変位センサ6は、座席に荷重が作用し座部に押圧されて変位部材が下方に変位すると、センサ素子2〜5の抵抗値が小さくなって出力される電圧、すなわち変位検出値が大きくなるものである。
また、本実施例1の乗員検知装置1は、シートベルトの引張力を荷重として検出するとともに電圧信号である張力検出値を出力するシートベルトセンサ20を備えている。
この変位センサ6およびシートベルトセンサ20は、演算手段である乗員検知電子制御装置7(以下、乗員検知ECU7と称する)に接続されている。乗員検知ECU7は座席の下方に配置されており、CPU8(中央処理装置)と、12V電源10と、通信インタフェース(I/F)11と、変位センサ用インタフェース(I/F)12と、シートベルトセンサ用インタフェース(I/F)13と、インターバルタイマ15とを備えている。
このうち、CPU8は12V電源10から電力が供給されて動作する。この12V電源10は、乗員検知ECU7の内部回路に動作電源を供給する電源であり、車両バッテリ16に接続され車両バッテリ16から電力が供給されている。
CPU8は、ROMおよびRAMを内蔵し、ROMに格納された荷重演算プログラムや種別判断プログラム等を読み出して実行する。このうち、種別判断プログラムは、検出された変位検出値と引張力検出値とがマップに設けられた大乗員領域および小乗員領域の何れに該当するのかを判断して、乗員の種別を判断するためのプログラムである。大乗員領域は、変位検出値が大きく引張力検出値が小さい領域であり、それ以外の領域は小乗員領域となる。また、RAMにはCPU8のワークエリアとなる領域等が確保されている。
変位センサ用I/F12は、変位センサ6に通信線を介して接続されるインタフェース回路であり、変位センサ6から出力された電圧信号を通信線を介してCPU8に伝送する。また、通信I/F11は、乗員保護装置に通信線を介して接続され、CPU8において判別された乗員の種別を、通信線を介して車両乗員保護装置へ伝送する作用をもつインタフェース回路である。シートベルトセンサ用I/F13は、助手席のシートベルトに接続されたシートベルトセンサ20に通信線を介して接続され、シートベルトセンサ20から出力される電圧信号を通信線を介して受信し、CPU8に取り込む作用をもつインタフェース回路である。
インターバルタイマ15は所定周期で変位検出値および引張力検出値を検出するためのタイマであり、CPU8に接続されるとともに、カウントした経過時間信号をCPU8に伝送する。
さらに、変位センサ6は乗員検知ECU7内の12V電源10により電力が供給されて動作するように構成されている。
次に、本実施例の乗員検知装置1において変位検出値および引張力検出値を検出する処理およびマップと変位検出値および引張力検出値とを比較して乗員の種別を判断する処理について説明する。
本実施例において、乗員検知プログラムでは以下のルーチンによって乗員の種別を判断する。
バッテリ16が接続されるとルーチンが開始し、乗員検知ECU7内のメモリに記憶されているインターバルタイマ15のカウント履歴が消去され、新たにインターバルタイマ15のカウントが開始する。カウント開始後、1秒毎に変位センサ6からの変位検出値とシートベルトセンサ20からの引張力検出値が計測される。そして、得られた変位検出値と引張力検出値とを予め記憶されているマップにあてはめて、乗員の種別が判断される。本実施例の乗員検知装置1で用いたマップを図2に示す。図2中縦軸は変位センサ6から出力された変位検出値(V)を示し、横軸はシートベルトセンサ20から出力された張力検出値を基に算出されたシートベルトの引張力(N)を示す。
図2に示されるマップは、座席に作用する荷重が大きくかつシートベルトの引張力が小さい領域、すなわち、大きい変位検出値と小さい張力検出値との組み合わせからなる領域を大乗員領域とし、それ以外の領域を小乗員領域とするものである。このマップでは、引張力検出値が過大(60N以上)である場合には、変位検出値がどのような値をとっても小乗員領域に含まれるようになっている。
図2に示されるように、座席に大乗員が着座した場合には出力される変位検出値は大きく引張力検出値は小さいことから、変位検出値と引張力検出値との組み合わせは大乗員領域に含まれる。したがって大乗員の判別は正確になされる。また、座席に種々のチャイルドシートを取付し、シートベルトによって種々の強さでチャイルドシートを固定した上で、チャイルドシートに小乗員を着座させた場合には、出力される変位検出値および引張力検出値は小さいか、または、出力される変位検出値および引張力検出値は大きくなる。このため、変位検出値と引張力検出値との組み合わせは小乗員領域に含まれて小乗員の判別もまた正確になされる。
これらのことから、本実施例の乗員検知装置1によると、乗員の種別をより正確に判断することが可能となる。
演算手段で乗員の種別を判断したのちに、CPU8から乗員保護装置25に種別信号が伝送され、乗員保護装置25によってエアバッグを展開するか否かの設定が為される。
なお、演算手段で予め記憶されるマップは図2に示されるものに限らず、乗員検知装置1を配設する車両や各種センサ等の設計に応じて種々に設定することができ、例えば、図3に示すようなものを用いることもできる。図3に示されるマップは、座席に作用する荷重が大きくかつシートベルトの引張力が小さい領域、すなわち、大きい変位検出値と小さい張力検出値との組み合わせからなる領域を大乗員領域とし、それ以外の領域を小乗員領域とするものである。また、このマップでは、変位検出値が過大(7.0V以上)である場合には、引張力検出値がどのような値をとっても大乗員領域に含まれるようになっている。このようなマップを用いて乗員の種別を判断する場合にも、上述と同様に乗員の種別を正確に判断することが可能になる。
さらに、演算手段で所定の演算式を予め記憶してもよい。演算式において、変位検出値とシートベルトの引張力値との関係が例えば図4に示される直線で表される場合には、実測した変位検出値をこの演算式に代入し、算出されたシートベルトの引張力のしきい値(引張力しきい値)と実測したシートベルトの引張力とを比較して実測したシートベルトの引張力が引張力しきい値よりも大きい場合には小乗員と判断することができ、引張力しきい値よりも小さい場合には大乗員と判断することができる。また、実測したシートベルトの引張力をこの演算式に代入し、算出された変位検出値のしきい値と実測した変位検出値とを比較して、変位検出値が変位検出値のしきい値よりも大きい場合を大乗員と判断し、変位検出値のしきい値よりも小さい場合を小乗員と判断してもよい。何れの場合にも、乗員の種別を正確に判断することが可能になる。
なお、ここでは引張力検出値の代わりに引張力検出値から算出されたシートベルトの引張力を基に演算式をつくり、シートベルトの引張力を演算式に代入したが、引張力検出値を基に演算式をつくり、引張力検出値を代入してもよい。
1:乗員検知装置 2〜5:センサ素子 6:変位センサ 20:シートベルトセンサ 7:乗員検知ECU
100:座席 101:座部 102:フレーム部 103:変位部材 105:弾性部材 107:センサ素子 108:変位センサ 110:チャイルドシート 111:シートベルト
100:座席 101:座部 102:フレーム部 103:変位部材 105:弾性部材 107:センサ素子 108:変位センサ 110:チャイルドシート 111:シートベルト
Claims (4)
- 座席の座面に印加された荷重と該荷重の分布とに基づいた座部の下方への変位を検出して変位検出値を出力する変位センサと、該変位センサに接続され該変位センサで出力された該変位検出値を基に大乗員と小乗員との少なくとも2種で乗員の種別を判別する演算手段と、を備える乗員検知装置であって、
該演算手段には、シートベルトの引張力を検出して引張力検出値を出力する引張力検出手段が接続され、
該演算手段は該引張力検出値と該変位検出値とをもとに乗員の種別を判断することを特徴とする乗員検知装置。 - 前記演算手段は、前記大乗員と判断される前記変位検出値と前記引張力検出値との組み合わせからなる大乗員領域と、前記小乗員と判断される前記変位検出値と前記引張力検出値との組み合わせからなる小乗員領域と、をもつマップを予め記憶し、前記変位センサで検出された前記変位検出値と前記引張力検出手段で検出された前記引張力検出値とを該マップにあてはめて乗員の種別を判断する請求項1記載の乗員検知装置。
- 前記演算手段は引張力検出値を基に変位検出値のしきい値を算出する演算式を予め記憶し、前記引張力検出値を該演算式に代入して該変位検出値のしきい値を算出するとともに該変位検出値のしきい値と前記変位検出値とを比較して、前記変位検出値が該変位検出値のしきい値以下の場合に小乗員と判断し、前記変位検出値が該変位検出値のしきい値を超える場合に大乗員と判断する請求項1記載の乗員検知装置。
- 前記演算手段は変位検出値を基に引張力検出値のしきい値を算出する演算式を予め記憶し、前記変位検出値を該演算式に代入して該引張力検出値のしきい値を算出するとともに該引張力検出値のしきい値と前記引張力検出値とを比較して、前記引張力検出値が該引張力検出値のしきい値以上である場合を小乗員と判断し、前記引張力検出値が該引張力検出値のしきい値に満たない場合を大乗員と判断する請求項1記載の乗員検知装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017226359A (ja) * | 2016-06-23 | 2017-12-28 | アイシン精機株式会社 | 着座検知方法、及び着座検知装置 |
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2004
- 2004-03-17 JP JP2004077101A patent/JP2005262995A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017226359A (ja) * | 2016-06-23 | 2017-12-28 | アイシン精機株式会社 | 着座検知方法、及び着座検知装置 |
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