JP2005262025A - 振動篩い式土壌洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 洗浄効果を落とさずに、上段篩い網および下段篩い網の洗浄状態やそれぞれの分級状態を監視でき、下段篩い網の交換や、下段篩い網に向けられた洗浄スプレーのメンテナンスが容易となる振動篩い式土壌洗浄装置を提供する。
【解決手段】 粗粒篩い網と、該粗粒篩い網の下に配置される中粒篩い網と、該粗粒篩い網と中粒篩い網の上方に配置される水洗スプレーとからなり、前記粗粒篩い網の搬送長さが中粒篩い網の搬送長さの約1/4〜1/2であり、該粗粒篩い網と中粒篩い網を振動させて、汚染土壌を搬送しながら分球および洗浄する。なお、粗粒篩い網上に残った粗粒を、該粗粒篩い網の搬送方向と略直角に排出させることが望ましい。
【選択図】 図1
【解決手段】 粗粒篩い網と、該粗粒篩い網の下に配置される中粒篩い網と、該粗粒篩い網と中粒篩い網の上方に配置される水洗スプレーとからなり、前記粗粒篩い網の搬送長さが中粒篩い網の搬送長さの約1/4〜1/2であり、該粗粒篩い網と中粒篩い網を振動させて、汚染土壌を搬送しながら分球および洗浄する。なお、粗粒篩い網上に残った粗粒を、該粗粒篩い網の搬送方向と略直角に排出させることが望ましい。
【選択図】 図1
Description
本発明は、重油、灯油および潤滑油のような油や、砒素、鉛およびクロムのような重金属で汚染された土壌を洗浄して、浄化修復する土壌洗浄装置に関し、特に、比較的粗い粒子の分級工程および洗浄工程における浄化技術に関する。
近年、市街地のガソリンスタンド周辺や、工場跡地などにおいて、漏出油や重金属によって土壌が汚染されていることに起因して、土地の再利用に支障をきたす問題や、汚染物質が地下水に侵出する問題が発生している。
これらの汚染土壌は、産業廃棄物として処分場で埋立て処分されるか、土壌中の汚染物質を焼却したり、または、汚染土壌を洗浄によって浄化することにより、土壌を修復する方法が採用される。しかし、埋め立てたり、焼却する方法は、処理コストが高く、より低コストで処理できる洗浄システムの開発が望まれている。
一般的な汚染土壌の洗浄浄化方法は、例えば特開平10−5738号公報に記載されているように、ドラムウオッシャーやトロンメルに汚染土壌を投入し、水や洗浄液を散布しながら解砕および混練して、付着した汚染物質を土壌の粒子表面から剥離した後、後工程で分級洗浄することが多い。
分級洗浄工程で、1mm程度以上の粒子を篩い分けする場合、特開2004−8872号公報に記載されているような振動篩いを採用することが多い。振動篩いに使用する目開きの小さな篩い網は、線径が細く、目開きの大きな篩い網は線径が太い。振動篩いでは、できるだけ一度に細粒部まで篩う方が効率がよいが、粒径の大きな土壌を、直接、目開きの小さな篩い網に投入すると、線径が細いため篩い網が破損するという問題があった。
このため、粒径に合わせて、複数台の振動篩いを順次、直列に配置することになるが、工程を簡素にして、コストを低減するためには、例えば特開2002−11407号公報に記載されているように、複数の篩い網を上下に配置して、粗い粒子と細かい粒子を、一台で同時に篩い分けする装置が使用される。
しかしながら、篩い分けと同時に洗浄を行う振動篩い式土壌洗浄装置を用いる場合、上下の篩い網の搬送長さが共通していると、上段篩い網の上の土壌は、下段篩い網の上の土壌よりも、汚染度が低いため、下段篩い網の搬送長さの最後で洗浄が終わるかなり前に、上段篩い網の上の土壌の洗浄が終了し、同様の搬送長さでの洗浄処理はエネルギーの無駄になるという問題があった。
また、洗浄工程では、洗浄スプレーを用いるが、下段篩い網は、上段篩い網に遮られて、洗浄スプレーには洗浄状態の観察ができないという問題があり、さらに、下段篩い網の交換や、下段篩い網に向けられる洗浄スプレーのメンテナンスも、煩雑になるという問題があった。
本発明は、洗浄効果を落とさずに、上段篩い網および下段篩い網の洗浄状態やそれぞれの分級状態を監視でき、下段篩い網の交換や、下段篩い網に向けられた洗浄スプレーのメンテナンスが容易となる振動篩い式土壌洗浄装置の提供を目的とする。
本発明の振動篩い式土壌洗浄装置は、粗粒篩い網と、該粗粒篩い網の下に配置される中粒篩い網と、該粗粒篩い網と中粒篩い網の上方に配置される水洗スプレーとからなり、前記粗粒篩い網の搬送長さが中粒篩い網の搬送長さと比較して1/2〜3/4くらい短くなっていて、該粗粒篩い網と中粒篩い網を振動させて、汚染土壌を搬送しながら分球および洗浄する。
また、振動搬送する粗粒篩い網と、該粗粒篩い網の搬送長さより約2倍〜4倍の搬送長さを有する中粒篩い網と、前記粗粒篩い網の上方に配置される水洗スプレーと、前記中粒篩い網の上方で、粗粒篩い網のない搬送方向下流側に配置される水洗スプレーとからなる。
さらに、粗粒篩い網上に残った粗粒を、該粗粒篩い網の搬送方向と略直角に排出させることが望ましい。
本発明の振動篩い式土壌洗浄装置により、洗浄効果を落とさずに、上段篩い網および下段篩い網の洗浄状態や分級状態が監視できて、下段篩い網の交換や、下段篩い網に向けられた洗浄スプレーのメンテナンスが容易となった。
一般的に、汚染物質は土壌粒子の表面に付着して分布する。付着した汚染物質を除去するためには、ドラムウオッシャーやトロンメルによって水や洗浄液と混練して剥離し、後工程で洗浄分級する方法を採用することが多い。
汚染物質は、土壌粒子のうち、質量に対して表面積の小さな粗粒部で濃度が低く、細粒部のように粒度が小さくなるにしたがって高い濃度となる。したがって、土壌粒子を分級することにより、細粒部に汚染物質を濃縮させて処理することができる。
ドラムウオッシャーやトロンメルによって解砕されたスラリー状の土壌を、振動篩い式土壌洗浄装置で篩う場合、土壌粒子の大きさや粒子数、篩い網の目開きに起因して、一般的に、粗粒部は、細粒部に比較して著しく早く篩いが終了する。
このような特性を利用して、目開きが粗く、粗粒部を篩う上段篩い網を短くして、目開きが細かく、細粒部を篩う下段篩い網を長くすると、下段篩い網の上を開放することが可能となる。
すなわち、上段と下段の篩い網の搬送長さを変え、粗粒部を篩う洗浄時間と、細粒部を篩う洗浄時間に差を付けると、得られる洗浄土壌の清浄度を保ちながら、同時に、振動篩い式土壌洗浄装置のメンテナンスを容易にすることができる。
なお、上段篩い網の搬送長さは、粗粒部の篩いを確保するために、下段篩い網の搬送長さの1/2〜1/4程度とすることが好ましい。しかし、これらの搬送長さは、処理する土壌の性状、汚染物質の種類により異なり、状況に応じて、上段篩い網と下段篩い網の搬送長さおよびその比率は、適宜変更されるものである。
図面を参照して、本発明の振動篩い式土壌洗浄装置を使用した実施形態について説明する。
図1は、汚染土壌を洗浄処理する工程の一部を示したフロー図である。
汚染土壌は、受け入れホッパーに投入された後、搬送コンベアで搬送され、洗浄水を加えてドラムウオッシャーで混練および撹拌される。この時、粒子間の摩擦や洗浄水によって、汚染原土の粒子の表面に付着した汚染物質が、水相に移される。
次に、洗浄水で混練および撹拌されてスラリー状になった土壌は、振動篩い式土壌洗浄装置に投入され、篩い網によって分級される。篩い分けされ、洗浄および浄化された洗浄済粗粒および洗浄済中粒は、修復土壌として掘削場所に埋め戻しされる。また、汚染物質の濃縮した汚染細粒スラリーは、細粒スラリー処理設備によって汚染物質が処理される。
図2は、振動篩い式土壌洗浄装置の一実施例を示した平面図であり、カバーは図示を省略している。図3は、その側面図である。
振動篩い式土壌洗浄装置(12)は、架台(8)の上の振動篩い受けバネ(9)の上に載置される。振動電動機(6)を運転すると、振動電動機(6)の軸に直結した図示していない偏芯分銅が高速回転して、振動を発生する。発生した振動は、粗粒篩い網(2)および中粒篩い網(3)に伝えられ、土壌を篩いながら搬送する。
ドラムウオッシャーから投入されるスラリー状の土壌は、土壌投入口(1)から粗粒篩い網(2)の上に落下する。このとき、土壌は解砕されてスラリー状になっており、粗粒篩い網(2)の篩い網の目開きが大きいため、短時間で篩いが終了する。粗粒は、粗粒篩い網(2)の上を振動搬送されながら、粗粒水洗スプレー(10)から噴霧される洗浄水で、粒子表面が洗われて、清浄土壌となって粗粒排出口(4)から、振動篩い式土壌洗浄装置の側面に排出される。
粗粒篩い網(2)で篩われた土壌は、中粒篩い網(3)上に落下し、振動搬送されながら、中粒水洗スプレー(11)から噴霧される洗浄水で粒子表面が洗われて、次第に浄化され清浄土壌となって、中粒排出口(5)から排出される。
中粒篩い網(3)で篩われ、汚染物質が濃縮した細粒スラリー土壌は、振動篩い式土壌洗浄装置(12)の下部に配置されたホッパーに受けられ、細粒スラリー排出口(7)から排出され、細粒スラリー処理設備に送られて処理される。
次に、図4および図5を参考にして、篩い網の取り付け構造の実施例について説明する。
図4は、篩い網を示した平面図および断面図である。図5は、篩い網の取り付け状態の例を示した断面図である。
篩い網(14)の対向する辺縁の全長に、篩い網緊張フック(13)が取り付けられ、篩い網緊張フック(13)を緊張金具(15)に引っかける構造になっており、緊張金具(15)は振動篩い式土壌洗浄装置の側壁(16)に突当てて動きが規制されている。この状態で、緊張ナット(18)を回転すると、回転方向によって緊張ボールト(17)が軸方向に移動して、篩い網(14)の緊張または弛緩を調整できる。下段篩い網(3)および上段篩い網(2)の交換時は、緊張ボールト(17)を緩めて、振動搬送方向に引き抜く。
下段篩い網(3)は、上段篩い網(2)の例えば3倍の長さとして、3分割とする。すなわち、分割された下段篩い網(3)の1つを、上段篩い網(2)と同じ長さとすると、下段篩い網(3)の交換時に、上段篩い網(2)が干渉せずに、容易に交換が可能となる。
また、下段篩い網(3)の上面の大部分が開放されているため、中粒水洗スプレー(11)の噴霧状態や、土壌のかたより等の搬送状態を、目視で監視することができる。
図2および図3に示した本発明の振動篩い式土壌洗浄装置を使用した。図2は、振動篩い式土壌洗浄装置の一実施例を示した平面図であり、カバーは図示を省略している。図3は、その側面図である。
本発明の篩いの大きさを決定するために、処理対象となる土壌サンプル200リットルを目開き20mmの篩い(上段に用いるもの)と、目開き2mmの篩い(下段に用いるもの)を用いた従来の振動篩いに供給した。上段の篩いの状況を観察したところ、土壌の供給点より800mm移動したところで完全に篩い分けが終了していた。また、上段の篩い下は、下段の篩いに落とされる土壌の最初の供給点より2500mm移動したところで完全に篩い分けが終了していた。
このデータを基に、幅1000mm、長さ1200mmで、目開き20mmの粗粒篩い網(2)を上段に配置し、下段に幅1000mm、長さ1200mmで、目開き2mmの中粒篩い網(3)3組を直列に配置した。10L/minで洗浄水を噴霧する粗粒水洗スプレー(10)を3個づつ幅方向に並べて2列、粗粒篩い網(2)の上方に配置し、中粒水洗スプレー(11)を3個づつ幅方向に並べて4列、中粒篩い網(3)の上方で、粗粒篩い網(2)が存在しない部分に配置した。
12000ppmの油で汚染した50mm以下の粒子径の原土15t/hを、滞留時間10minの能力を持つドラムウオッシャーで混練および撹拌した後、本実施例の振動篩い式土壌洗浄装置に投入して、篩いながら洗浄した。
分級後、粒径が20mmを超える粒子に含まれる油は1000ppm、粒径が2〜10mmの粒子に含まれる油は1200ppmであり、十分に土壌が洗浄されていることから、これらは、修復土壌として掘削場所に埋め戻すことができた。このように、粗粒は短い洗浄処理でも問題なく処理される。
また、粗粒篩い網(2)および中粒篩い網(3)の上が開放されているため、スプレー水の噴霧状態を目視でき、粗粒水洗スプレー(10)および中粒水洗スプレー(11)の角度、水圧による噴霧状態等を、容易に最適の洗浄状態に調整することが可能であった。
また、粗粒篩い網(2)の下方に位置する中粒篩い網(3)の1つは、先端が同じ位置にあるため、図5に示した緊張ボールト(17)を緩めることによって、排出口方向に引き抜くことができ、容易に交換が可能であった。
1 土壌投入口
2 粗粒篩い網
3 中粒篩い網
4 粗粒排出口
5 中粒排出口
6 振動電動機
7 細粒スラリー排出口
8 架台
9 振動篩い受けバネ
10 粗粒水洗スプレー
11 中粒水洗スプレー
12 振動篩い式土壌洗浄装置
13 篩い網緊張フック
14 篩い網
15 緊張金具
16 振動篩い式土壌洗浄装置の側壁
17 緊張ボールト
18 緊張ナット
2 粗粒篩い網
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Claims (3)
- 粗粒篩い網と、該粗粒篩い網の下に配置される中粒篩い網と、該粗粒篩い網と中粒篩い網の上方に配置される水洗スプレーとからなり、前記粗粒篩い網の搬送長さが中粒篩い網の搬送長さの約1/4〜1/2であり、該粗粒篩い網と中粒篩い網を振動させて、汚染土壌を搬送しながら分球および洗浄する振動篩い式土壌洗浄装置。
- 振動搬送する粗粒篩い網と、該粗粒篩い網の搬送長さより約2倍〜4倍の搬送長さを有する中粒篩い網と、前記粗粒篩い網の上方に配置される水洗スプレーと、前記中粒篩い網の上方で、粗粒篩い網のない搬送方向下流側に配置される水洗スプレーとからなる振動篩い式土壌洗浄装置。
- 粗粒篩い網上に残った粗粒を、該粗粒篩い網の搬送方向と略直角に排出させる排出口を備える請求項1または2に記載の装置。
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CN106964543A (zh) * | 2017-04-12 | 2017-07-21 | 北京圣开景科技有限公司 | 一种张弛筛杠杆传动系统 |
CN110842017A (zh) * | 2019-11-27 | 2020-02-28 | 智优株式会社 | 模块化移动式土壤淋洗系统 |
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2004
- 2004-03-16 JP JP2004075403A patent/JP2005262025A/ja active Pending
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