JP2005260438A - 自動周波数制御装置及び無線受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 周波数の差異による位相の回転角度に応じて自動周波数制御の引き込み特性を任意に変更することで引き込み特性を向上させることができる自動周波数制御装置を得ることを目的とする。
【解決手段】 位相縮退手段10が、位相検波された信号をデータ変調の方式に応じて1シンボル内の基準角度からの位相に縮退し、その出力信号及び1〜Nシンボル遅延させて各々出力する遅延回路11との信号から、N個の減算部12が位相差信号を出力し、その出力値に重付・選択処理手段13にて重み付けを行い、ランダムウォークフィルタ15が、重み付けされた信号を加算して所定の閾値を超えた時点で信号を出力し、周波数設定部16が、その所定の閾値を超えたという信号を元に周波数差分信号を出力する際に、変数設定部14が、ランダムウォークフィルタ15における加算回数から位相差信号を推定し、推定された位相差信号に応じて前記重み付け係数を変更する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば衛星通信や、移動体通信、移動体衛星通信で用いられる受信機の自動周波数制御(AFC:Automatic Frequency Control)装置及びそれを備えた無線受信装置に関するものである。
衛星通信や、移動体通信、移動体衛星通信を行う際のデータ変調において、例えばQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)の場合、位相検波された受信信号のその同相成分と直交成分を平面上に示すと、第1象限から左周りに90度ずつ離れた4点に現れる。また、受信信号は1シンボル毎に90度回転する。送信側と受信側との搬送波の周波数に差異がなければ、各シンボルの平面上の位置は変わらないが、周波数に差があると、各シンボルの位相がずれて、平面の原点を中心に回転する。位相のずれは、シンボル間の時間間隔と周波数差との積に比例する。
従来の自動周波数制御装置は、送信側と受信側との搬送波の周波数の差異による1シンボルあたりの位相の回転角度を検出し、その検出値に基づいて受信側の搬送波周波数制御をする。その際、基本的には1シンボルごとの位相の回転角度の検出値に基づいて制御するが、ノイズの影響を避けるためにNシンボル分(Nは自然数)の差分の値から1シンボルごとの位相の回転角度を検出値に換算して制御する場合や、引き込み範囲を拡大するために、0.5シンボルごとの位相の回転角度の検出値に基づいて制御する場合等がある(例えば、特許文献1参照)。また、1〜4シンボル分の位相の回転角度を各々検出し、各々に対応した重み付け係数を乗じた後、各々の乗算値の加算値に基づいて制御する場合もある(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−78216号公報(第6〜9頁、第2〜10図) 特開平10−210095号公報(第8〜9頁、第9図、第10図)
従来の自動周波数制御装置は、送信側と受信側との搬送波の周波数の差異によるNシンボルにおける位相の角度情報に基づき、制御に用いる値を1つに決定して自動周波数制御を行うことにより、自動周波数制御の引き込み特性が単一のものに決定されてしまうため、周波数の差異による位相の回転角度に応じて自動周波数制御の引き込み特性を任意に変更できないという問題があった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、周波数の差異による位相の回転角度に応じて自動周波数制御の引き込み特性を任意に変更することで引き込み時間を短くすることができる自動周波数制御装置を得ることを目的とするものである。
この発明は、位相検波された信号をデータ変調の方式に応じて1シンボル内の基準角度からの位相に縮退する位相縮退手段と、前記位相縮退手段から入力された信号を1シンボルからN(Nは自然数)シンボル遅延させて各々出力する遅延回路と、前記遅延回路からの出力信号のうちの1つ及び前記位相縮退手段から入力された信号とから位相差信号を算出して出力するN個の減算部と、N個の前記減算部からの位相差信号の重み付けと積分とを行う重付・選択処理手段と、重み付けと積分とがなされた信号を累積加算して所定の閾値を超えた時点で信号を出力するとともに、その時点までの加算回数を出力するフィルタと、所定の閾値を超えたという信号を元に修正する周波数差分信号を出力する周波数設定部と、前記加算回数から位相差信号を推定し、推定された位相差信号に応じて前記重み付け係数を変更する変数設定部とを備えたものである。
この発明は、位相検波された信号をデータ変調の方式に応じて1シンボル内の基準角度からの位相に縮退する位相縮退手段と、前記位相縮退手段から入力された信号を1シンボルからN(Nは自然数)シンボル遅延させて各々出力する遅延回路と、前記遅延回路からの出力信号のうちの1つ及び前記位相縮退手段から入力された信号とから位相差信号を算出して出力するN個の減算部と、N個の前記減算部からの位相差信号の重み付けと積分とを行う重付・選択処理手段と、重み付けと積分とがなされた信号を累積加算して所定の閾値を超えた時点で信号を出力するとともに、その時点までの加算回数を出力するフィルタと、所定の閾値を超えたという信号を元に修正する周波数差分信号を出力する周波数設定部と、前記加算回数から位相差信号を推定し、推定された位相差信号に応じて前記重み付け係数を変更する変数設定部とを備えたので、周波数の差異による位相の回転角度に応じて自動周波数制御の引き込み特性を任意に変更することで、引き込み時間を短くすることができる自動周波数制御装置を得ることができる。
実施の形態1.
図1は、本発明に係わる自動周波数制御装置の一実施の形態における無線受信装置の受信部分の構成図である。
アンテナ1は電波信号を受信する。増幅器2は受信信号を増幅し、増幅された受信信号は、ミキサ−3にてRF発振器4のRF周波数成分と混合される。ミキサ-3は、受信信号のRF周波数成分を取り除き、残りのIF受信信号を出力する。IF受信信号は、フィルタ5にて波形整形された後、A/D変換器6に入力される。A/D変換器6はアナログ信号をデジタル信号に変換して検波・波形整形・BTR/CR手段7に入力される。
検波・波形整形・BTR/CR手段7について説明する。
まず、デジタル化されたIF受信信号が入力されると、その信号に対し、検波部7aが位相検波を行う。位相検波するとは、信号を二つに分配して、一方を基準信号と混合し、他方を基準信号から90°遅らせた成分と混合することで、同相成分と直交成分を抽出することをいう。位相検波することによって抽出されたその信号の同相成分と直交成分を波形整形部7bに出力する。尚、本実施の形態ではこの検波部7a内で、IFの周波数からベースバンドの周波数への変換も行っている。よって、位相検波された同相成分と直交成分は、ベースバンドのものとなる。
次に、波形整形部7bが、位相検波され抽出された同相成分と直交成分の検波信号を波形整形してBTR/CR部7cに出力する。ノイズを除去するため、所望信号帯域のみを出力することを行っている。
次に、波形整形された検波信号はBTR/CR部7cにおいて、ビットタイミング再生(Bit Timing Recovery)とキャリア再生(Carrier Recovery)が施され、ベースバンド信号として出力される。
ビットタイミング再生は、ベースバンド信号には含まれていないクロック成分を再生するもので、一般的に様々な方式があるが、例えば、検波信号と検波信号に対しT/2遅延された信号とを乗算してクロック成分を抽出する遅延検波方式などが用いられている。
キャリア再生は、ベースバンドの信号から基準搬送波を再生するもので、一般にPLL方式等がある。
上記の処理をされたベースバンド信号は同期・DEC・DeMUX処理手段8に入力される。同期・DEC・DeMUX処理手段8について説明する。
まず、入力されたベースバンド信号は同期部8aにおいて同期処理が施される。同期処理は送信データの始まりを知らせてタイミングを取る処理である。
次に、DEC部8bにおいては、復号処理を行う。復号処理は、送信側で符号化処理され、送信されたデータを復号するものである。この際に誤り訂正等が実施される。
最後にDeMux部8cでは、分離処理を行う。具体的には、時分割多重され、送信されたデータを、分離することを行う。基本的には、ペイロード(例えば、音声・映像・データ)と制御信号との分離が行われる。
同期・DEC・DeMUX処理手段8にて、同期処理、復号処理、分離処理がなされたベースバンド信号はビットデータとして出力される。また、同期・DEC・DeMUX処理手段8は、同期情報または復号情報を後述する自動周波数制御装置9に出力する。
一般にデータ変調において、例えばQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)の場合、位相検波された2ビットの受信信号(00、01、10、11)をその同相成分(I成分)と直交成分(Q成分)からなる平面上に示すと、第1象限から左周りに90度ずつ離れた4点(45°、135°、225°、315°)に現れる。即ち、データは1シンボル毎に90度回転する。送信側と受信側とのベースバンド信号の周波数に差異がなければ、4点の位相は変わらないが、周波数に差異があると、各シンボル間の時間間隔と周波数の差との積に比例する分、4点の位相が正しい角度位置(45°、135°、225°、315°)から回転する。これをこのまま放置して、位相が本来あるべき角度から±45度以上ずれると、データを1シンボルずつ誤って判定するため、誤ったデータが復号され、信号処理されることなる。
そこで、送信側と受信側との搬送波の周波数の差異をなくすべく、自動周波数制御装置9が無線受信装置の一部に装備されている。
自動周波数制御装置9は、検波・波形整形・BTR/CR手段7にて処理されたベースバンド信号と、同期・DEC・DeMUX処理手段8の同期部8a、DEC部8bから出力された同期情報または復号情報とから、周波数の差異を検出し、検波・波形整形・BTR/CR手段7に所定の周波数差分信号を出力する。検波・波形整形・BTR/CR手段7は、所定の周波数差分信号分、ベースバンド信号の周波数を補正することで、送信側と受信側とのベースバンド信号の周波数が同じになるよう制御されている。以下、自動周波数制御装置9について詳細に説明する。
図2は、本発明に係わる自動周波数制御装置の一実施の形態における構成図である。
まず、検波・波形整形・BTR/CR手段7にて処理されたベースバンド信号は位相縮退処理手段10に入力され、位相縮退処理手段10は、ベースバンド信号に対し、位相縮退処理を行う。具体的には、1シンボル内の基準角度からの角度に換算する処理を行う。これによって後述する遅延素子11と減算部12による処理を行った際に、シンボルごとの位相を検出して、送信側と受信側の周波数差異を検出することができる。
例えばQPSKの場合、1シンボルあたりπ/2rad(90度)位相が移動し、位相縮退された角度は常に0〜π/2の間となる。あるシンボルの位相が3/8π、次のシンボルの位相が7/8π、その次のシンボルの位相が11/8πの場合、位相縮退処理によって、あるシンボルの位相が3/8π、次のシンボルはπ/2分減算され3/8πに、その次のシンボルはπ分減算され3/8πとなる。つまりこの場合は、シンボルごとで位相は同じであるため、送信側と受信側の周波数差異はないものとなる。
次に、位相縮退され、位相縮退処理手段10から出力されたベースバンド信号は、遅延回路11に入力される。遅延回路11は直列にn個(nは自然数)配設された遅延素子で構成されている。各々の遅延素子は、入力されたベースバンド信号を1シンボルに当たる時間分、遅延させた後、入力された方とは反対方向の次の遅延素子に出力し、それと同時に、各々の遅延素子に対応した減算部12にも出力する。
各々の減算部12は、位相縮退処理手段10から出力されたベースバンド信号の位相から、対応する遅延素子からのベースバンド信号の位相を減算して重付・選択処理部13に出力する。従って、各々の減算部12の出力値は位相差信号となる。遅延素子が位相縮退処理手段側からi番目(0<i≦nの自然数)とし、位相縮退処理手段10からの位相をθx、遅延素子11からの位相をθxiすると、位相差信号はθx−θxiとなる。
重付・選択処理部13はn個の減算部12から算出された各々の位相差信号に対し、重み付けと積分とを行う。具体的には、重み付け係数Aiを用いて数値計算を行い、位相の進み遅れ(正負)の判定の確率差分値を出力する。
位相の進み遅れの判定の確率差分値とは、位相差信号θx−θxiの出力値から位相が進み側である確率と遅れ側である確率との差分を求めたものである。位相差θx−θxiが正の値であれば、進み側であり、負の値であれば遅れ側となる。本来、信号にノイズがなければ、位相差信号θx−θxiをそのまま信用してよいため、このような確率値を求めずとも、信号値を信用することで、判定は可能である。
しかし、現実にはノイズが存在するため、その判定を誤る可能性がある。そこで、位相の進み遅れの判定の確率差分値を算定して周波数制御する必要がある。
この確率差分値を求める際のノイズを加法性白色ガウス雑音(ガウシアンノイズ)と想定した場合、位相差信号θx−θxiを座標上に表すと、加法性白色ガウス雑音(ガウシアンノイズ)の影響により円となる。また、この円は円を中心にガウス分布している。
例えば、重み付けせず、1シンボル差分のみで位相の進み遅れの判定の確率差分を算定すると、B×sin2(θx−θxi)となる。Bはノイズレベルを示す所定の係数である。
重付・選択処理部13は、位相差信号はθx−θxiに対し重み付けと積分とを行っており、その場合の位相の進み遅れの判定の確率差分値は、B×Σ{Ai×sin2(θx−θxi)}/ΣAiとなり、1シンボル差分よりは自由な設定を行うことが可能である。尚、i=1(現シンボルと1シンボル前)からi=n(現シンボルとnシンボル前)まで積分するのは、i=1のみを使用するとノイズの影響を受けやすいのでこれを避けるためであるのと、瞬間的な位相のずれが正方向から負方向へ変化することもあるので一定時間積分した上で評価する必要があるためである。
この確率差分値が、後述するランダムウォークフィルタ15、周波数設定部16を介して、送信側と受信側とのベースバンドの周波数の差異に対する単位時間あたりの周波数補正量を決定する。よって、この確率差分値を進み側の場合正の方向に大きく、遅れ側の場合は負の方向に大きく算出することができれば、より周波数補正量がおおきくなるため、一定の周波数差異に対する引き込み時間を短くすることができる。
しかし、このままでは、設定値を位相差信号θx−θxiに合わせて動作中に任意に変更することはできない。そこで、重み付け係数Aiの値の設定は変数設定部14にて行う。変数設定部14については後述する。
重付・選択処理部13にて数値計算され、出力された位相の進み遅れの判定の確率差分値B×Σ{Ai×sin2(θx−θxi)}/ΣAiは、フィルタであるランダムウォークフィルタ15に入力される。ランダムウォークフィルタ15は、入力された確率差分値を累積加算し、その累積加算値が変数設定部14から与えられた閾値を超えたところで、制御信号を周波数設定部16に出力する。また、その際にランダムウォークフィルタ15内は初期化を行い、その累積加算値を0とする。さらに、ランダムウォークフィルタ15は、ランダムウォークフィルタ15内の積分値が0になってから閾値を超えるまでに何回加算されたかをカウントし、次に初期化した際にその加算回数を変数設定部14に出力する。
周波数設定部16は、ランダムウォークフィルタ15からの制御信号が入力されると、所定の周波数差分信号を出力する。この出力値は図1の検波・波形整形・BTR/CR手段7に入力される。この出力値の伝達先は、検波部7aに送られ、周波数制御が行われることで送信側と受信側のベースバンド信号の周波数の差異をなくすことができる。実際の回路においては、検波部7aの中に存在する数値制御発振器に伝達され、周波数補正が行われる。また、BTR/CR部7cのキャリア再生部分の回路構成がフィードバック型であれば、キャリア再生部分にも伝達される。
所定の周波数差分信号は、1シンボルごとの処理としてみると、一般にはベースバンド信号の周波数や、検波部7a内の数値制御発振器の仕様等に応じた一定値である。
1シンボルの時間を所定回数乗算した単位時間あたりの周波数差分信号の回数は、ランダムウォークフィルタ15からの制御信号の回数である。そのランダムウォークフィルタ15の制御信号の単位時間あたりの回数は、1シンボル時間ごとの確率差分値B×Σ{Ai×sin2(θx−θxi)}/ΣAiに単位時間に換算する所定回数を乗じ、その乗算値に対してランダムウォークフィルタ15にて設定されている閾値にて除算した値である。よって、周波数差分信号は、単位時間ごとにみると、周波数差分信号の回数が異なる。
重み付け係数Aiを動作中に任意に変更する変数設定部14について説明する。
変数設定部14は、ランダムウォークフィルタ15からの積分値が0になってから閾値を超えるまでの加算回数を元に、位相差信号θx−θxiを推定する。原則としてその位相差信号が、正の値つまり進み側であれば最も確率差分値の正の値が最大となり、負の値つまり遅れ側であれば最も確率差分値の負の値が最大となる重み付け係数Aiを選択し、そのAiの値を、重付・選択処理部13に出力する。
したがって、原則、位相差信号θx−θxiの絶対値が大の場合は図3の特性bとなる重み付け係数Aiを選択し、位相差信号θx−θxiの絶対値が小の場合は図3の特性aとなる重み付け係数Aiを選択する。変数設定部14は、その選択した重み付け係数Aiを重付・選択処理部13に出力する。
しかし、例外として同期・DEC・DeMUX処理手段8からの同期情報が安定同期・同期・非同期のうちの非同期であった場合は、たとえ位相差信号θx−θxiの絶対値が小の場合であっても図3の特性bとなる重み付け係数Aiを選択する。同期情報は、原則、周波数偏差が小さい時に同期、周波数偏差が大きい時に非同期となるので、位相差信号θx−θxiに連動する傾向となるが、例えば電波信号の受信開始時などは、残留周波数偏差の程度にかかわらず、同期情報は非同期となる。
図3は第一の実施の形態におけるQPSKの場合の位相差と確率差分値の相関図を示している。横軸は位相差、縦軸は確率差分値である。縦軸の確率差分値は、重み付け積分後のB×Σ{Ai×sin2(θx−θxi)}/ΣAiである。aは位相差信号θx−θxiが小さい場合に使う特性、bは位相差信号が大きい場合に使う特性を示している。確率差分値と周波数補正量は比例するため、確率差分値が進み側の場合正の方向に大きいほど、また遅れ側の場合は負の方向に大きいほど、周波数補正量がおおきくなり、一定の周波数差異に対する引き込み時間を短くすることができる。位相差信号が小さい場合は、重み付け係数Aiのうちのiが2以上のAiの値をある程度の値に配分することで、図3のaの特性を得ることが可能である。また、位相差信号が大きい場合は、iが2以上のAiの値を小さく、または0とすることで、図3のbの特性を得ることが可能である。従って、位相差信号θx−θxiの絶対値が小さい場合はaの特性を選択し、絶対値が大きい場合はbの特性を選択することで、引き込み特性を任意に変更し、引き込み時間も短くすることができる。
図4は第一の実施の形態における自動周波数制御回路の周波数の引き込み特性の一例である。横軸は時間、縦軸は周波数偏差である。aは位相差信号が小さい場合の図3のaの重み付け係数での周波数の引き込み特性、bは位相差信号が大きい場合の図3のbの重み付け係数での周波数の引き込み特性である。cは、位相差信号に応じて重み付け係数を図3のbからaに切り替えた場合の引き込み特性である。
動作について説明する。最初は周波数偏差が大きいため、位相差信号もおおきく変数設定部14は図3のbの特性を選択し、重付・選択処理部13に出力する。重付・選択処理部13が図3のbの特性となる重み付け係数Aiにて数値計算し、ランダムウォークフィルタ15、周波数設定部16を経て検波部7内の数値制御発振器に伝達され、周波数補正が行われる。次第に周波数偏差が小さくなり、ランダムウォークフィルタ15にて推測された位相差信号での確率差分値の絶対値がa>bであると判断されると、変数設定部14は図3のaの特性となる重み付け係数Aiを選択し、重付・選択処理部13に出力する。重付・選択処理部13が図3のaの特性となる重み付け係数Aiにて数値計算し、ランダムウォークフィルタ15、周波数設定部16を経て検波部7内の数値制御発振器に伝達され、周波数補正が行われる。よって図4の周波数の引き込み特性は、図3のaとbとのよい部分を合わせたような特性cとなり、引き込み時間を短くすることができる。
したがって、位相検波された信号をデータ変調の方式に応じて1シンボル内の基準角度からの位相に縮退する位相縮退手段10と、位相縮退手段10から入力された信号を1シンボルからN(Nは自然数)シンボル遅延させて各々出力する遅延回路11と、各遅延素子11からの出力信号のうちの1つ及び位相縮退手段10から入力された信号から位相差信号を算出して出力するN個の減算部12と、N個の減算部12からの位相差信号の重み付けと積分とを行う重付・選択処理手段13と、重み付けと積分がなされた信号を累積加算して所定の閾値を超えた時点で信号を出力するとともに、その時点までの加算回数を出力するランダムウォークフィルタ15と、所定の閾値を超えたという信号を元に修正する周波数差分信号を出力する周波数設定部16と、前記加算回数から位相差信号を推定し、推定された位相差信号に応じて前記重み付け係数を変更する変数設定部14とを備えたので、周波数の差異による位相の回転角度に応じて自動周波数制御の引き込み特性を任意に変更することで、引き込み時間を短くすることができる。
尚、変数設定部14は、推測された位相差信号θx−θxiの値に応じて、ランダムウォークフィルタ15の閾値を適正な値に変更して、ランダムウォークフィルタ15に出力することもできる。ランダムウォークフィルタ15は、変数設定部14から閾値の変更の指令がない限り一定値だが、閾値の変更の指令あった場合はその適正な閾値に変更して動作を行うこともできる。
さらに、変数設定部14は、推測された位相差信号θx−θxiの値に応じて、周波数設定部16の所定の周波数差分信号の周波数差分の増減分を周波数設定部16に出力することもできる。位相差信号θx−θxiが大きい時は、増加分を出力し、小さい時は、減少分を出力する。周波数設定部16は、変数設定部14から増減指令が出ない限り一定値だが、増減指令があった場合はその周波数差分の増減分、所定の周波数差分信号を変更して動作を行う。
従って、この場合は、変数設定部14が推測された位相差に応じてランダムフィルタ15の閾値及び周波数設定部16での所定の周波数差分の増減分を出力するので、上記の効果に加えてさらに引き込み時間を短くすることができる。
本発明に係わるレーダ装置の第1の実施の形態における構成図である。 本発明に係わるレーダ装置の第1の実施の形態における周波数変調の説明図である。 本発明に係わるレーダ装置の第1の実施の形態におけるQPSKの場合の位相差と確率差分値の相関図である。 本発明に係わるレーダ装置の第1の実施の形態における周波数の引き込み特性の一例である。
符号の説明
1 アンテナ、2 増幅器、3 ミキサー、4 RF発振器、5 フィルタ、6 A/D変換器、7 検波・波形整形・BTR/CR手段、7a 検波部、7b 波形整形部、7c BTR/CR部、8 同期・DEC・DeMUX処理手段、8a 同期部、8b DEC部、8c DeMUX部、9 自動周波数制御装置、10 位相縮退処理手段、11 遅延回路、12 減算部、13 重付・選択処理部、14 変数設定部、15 ランダムウォークフィルタ、16 周波数設定部。

Claims (3)

  1. 位相検波された信号をデータ変調の方式に応じて1シンボル内の基準角度からの位相に縮退する位相縮退手段と、前記位相縮退手段から入力された信号を1シンボルからN(Nは自然数)シンボル遅延させて各々出力する遅延回路と、前記遅延回路からの出力信号のうちの1つ及び前記位相縮退手段から入力された信号とから位相差信号を算出して出力するN個の減算部と、N個の前記減算部からの位相差信号の重み付けと積分とを行う重付・選択処理手段と、重み付けと積分とがなされた信号を累積加算して所定の閾値を超えた時点で信号を出力するとともに、その時点までの加算回数を出力するフィルタと、所定の閾値を超えたという信号を元に修正する周波数差分信号を出力する周波数設定部と、前記加算回数から位相差信号を推定し、推定された位相差信号に応じて前記重み付け係数を変更する変数設定部とを備えたことを特徴とする自動周波数制御装置。
  2. 前記変数設定部は、推定された位相差信号に応じて前記フィルタの閾値及び周波数設定部での所定の周波数差分の増減分を出力することを特徴とする請求項1に記載の自動周波数制御装置。
  3. 請求項1または2のいずれかに記載された自動周波数制御装置を有する無線受信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009093579A1 (ja) 2008-01-21 2009-07-30 Nec Corporation 通信装置、通信システム、制御方法及び制御プログラム

Cited By (1)

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WO2009093579A1 (ja) 2008-01-21 2009-07-30 Nec Corporation 通信装置、通信システム、制御方法及び制御プログラム

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