JP2005258878A - ネットワークを利用したicカードの即時再発行方法及びシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
予め予備のカードを利用者に渡しておいて、カード利用者が使用中のICカードを紛失したときに、ネットワークを介して自分の端末から紛失カードの失効手続きを行うとともに、予備のICカードの発効手続き及びアプリケーションのインストールを行う。
【選択図】図7
Description
特に、住民基本台帳ネット(住基ネット)等に使用されている次世代ICカードシステムは、高度なセキュリティとマルチアプリケーションに対応しており、多目的ICカードとしての利用が期待されている。
このように、次世代ICカードは住民の生活に欠かせない物となることは疑う余地がないが、であるからこそ、紛失等した場合の手続きが迅速に行われることが望まれる。
これに対して、カード発行者側で再発行を可能とするシステムは提案されている(特許文献1参照。)が、カード利用者側で再発行手続きを即時に行う方法又はシステムは現在のところ存在していない。
本発明は、上述のような事情に鑑み為されたものであり、本発明の目的は、カード利用者がICカードを紛失したときに、ネットワークを介して自分の端末から紛失カードの失効手続きを行うとともに、予め渡されている予備のICカードの発効手続きを行うことにより、ICカードの即時再発行を可能とする方法及びシステムを提供することにある。
該システムは、ネットワークを介して相互に通信が可能なICカード利用者端末と、ICカード発行者の管理する第1のサーバと、ICカードを利用したサービスを提供するサービス提供者の管理する第2のサーバとを含み、前記ICカード利用者端末はICカードの読み書き手段を備え、
前記第1のサーバは、前記予備ICカードを含む既に発行済みの全てのICカードのカードID、前記秘密鍵と対をなす前記公開鍵の証明書、搭載アプリケーション情報、及びカードの現在のステータスを表す状態情報が互いに関連付けられて格納されている発行カード管理データベースを備えるとともに、
前記ICカード利用者端末から前記予備ICカードのカードIDとともに再発行依頼情報を受け取ると、前記カードIDを基にして前記発行カード管理データベースを検索し、前記利用者の紛失したカードを特定してそのカードのステータスを失効状態に書き換えて失効処理を行うとともに、前記予備ICカードのステータスを利用状態に書き換え、前記第2のサーバに対して、前記紛失カードに搭載されているアプリケーション情報、前記紛失カードのID及び失効情報、並びに前記予備ICカードのカードIDを送信して、前記予備ICカードに対する前記アプリケーション情報の搭載依頼を行い、
前記第2のサーバは、既に発行済みのICカードの中でアプリケーションが搭載された全てのカードのアプリケーション情報、及び搭載カードIDが互いに関連付けられて格納されているアプリケーション情報管理データベースを備えるとともに、
前記第1のサーバから前記予備ICカードに対する前記アプリケーション情報の搭載依頼を受け取ると、前記紛失カードのIDを基にして検索し、前記アプリケーション情報管理データベースの中の搭載カードIDを前記予備ICカードのカードIDに書き換えるとともに、前記第1のサーバに対して前記予備ICカードに対するアプリケーション情報の搭載申請を行い、前記ICカード利用者端末にアプリケーション情報を送信し、前記読み書き手段によって前記予備ICカードにアプリケーション情報を搭載させ、
前記第1のサーバは、前記第2のサーバから前記予備ICカードに対するアプリケーション情報の搭載申請を受け取ると、前記発行カード管理データベース中の前記予備ICカードの搭載アプリケーション情報を更新することを特徴とするネットワークを利用したICカードの即時再発行システムによって達成される。
また、本発明の上記目的は、前記カードIDを、前記利用者固有の利用者IDを含むもので構成することによって、より効果的に達成される。これによって利用者の管理がさらに容易になる。
前記ICカード利用者端末が、前記個人識別情報を用いてICカード利用者の本人認証を行う本人認証手段を備えることによって、さらに効果的に達成される。これにより、予備ICカードが盗まれた場合、その盗まれたカードによって現在使用中のICカードの不正な失効手続きがなされることを防止することができる。
前記ICカード利用者端末10はICカードの読み書きを行うリーダライタ11を備え、前記第1のサーバ20は、発行済みの全てのICカードの管理情報が格納されている発行カード管理データベース21を備えるとともに、前記第2のサーバ30は、既に発行済みのICカードの中でアプリケーションが搭載された全てのカードのアプリケーション管理情報が格納されているアプリケーション情報管理データベース31を備えている。
図2はICカードの発行及び運用に係わる者(団体及び個人)の相互の関係及び役割を示す図であり、本図に基づいて相互の関係を説明する。
まず、ICカード発行者の求めに応じてICカード本体を製造するのはカード製造者であり、作られたカードはカード発行者に納入される。ICカード発行者はICカードの発行/管理を行うものであり、どのカードが誰(カード利用者)に貸与されて、どのようなアプリケーションが搭載されているのかを管理している。サービス提供者は、カード発行者の許可を受けてICカードにアプリケーションを搭載し、それを用いてカード利用者にサービスを提供するものである。サービス提供者としては、デパート、ガソリンスタンド、会員制スポーツクラブ等が考えられる。
カード発行者は、ICカードを発行・管理する主体であり、クレジットカードでは、クレジット会社などが、公共分野のカードでは、地方公共団体などが想定される。カード発行者が、以下の手続きを行い、複数枚のICカードを発行し、利用者に交付する。
(1)カード利用者がカード発行者に対して、書面等によりカード発行申請を行う。
(2)カード発行者は、身分証明書等により利用者の本人確認を行う。従って、オフラインで行う必要がある。
(3)カード発行者は、利用者の申請又はカード発行者のポリシーなどに基づき決定された枚数(複数枚)のICカードを発行する。発行されたカード内のカードマネージャには、異なるカードIDが振られ、異なる秘密鍵及び公開鍵証明書が格納される。
(4)カード発行者は、発行したカードの情報(カードID及び公開鍵証明書)を発行カード管理データベース21に格納する。この際カードのステータスは、予備カードも含めすべて「発行」状態となる。表1は発行カード管理DBのデータの一例を示すものである。
カードのステータス(状態)は、ICカードを単に発行しただけの状態(発行)、ICカードにカードアプリケーションが搭載され利用可能になった状態(利用中)、紛失などによりICカードの利用を停止した状態(失効)がある。
(5)カード発行者は、発行した複数枚のICカードを利用者に交付する。この時点ではまだアプリケーションは搭載されていない。
(6)利用者がリーダライタ11により、オフラインでPIN〔個人識別番号〕を設定する。そのPINは、カード内の読み出しができない領域に記録され、PIN照合を必要とする処理では、PINが合致しないと処理が開始されないようになっている。すなわち、PINを設定することにより、PINを知っている本人しかそのカードを使用できなくなる。
図4は発行済みのカード状態を示す図である。発行されたICカードの状態は、カード内ICチップの状態管理を行うカードマネージャ内部に、カードID、PIN、秘密鍵及びカード発行者が署名した公開鍵証明書が格納されているのみであり、サービスを利用するためのカードアプリケーション(AP)はこの時点では搭載されていない。
なお、カードマネージャ(CM)の役割は、チップ内状態の管理、カードアプリケーションのインストール処理、カード内アプリケーションと外部とのインタフェース(IF)等である。
サービス提供者サーバ30は、ICカードのチップ内に自分が提供するサービスで利用するカードアプリケーションを搭載する役割を持つものであり、クレジットカード会社であれば、クレジットカードAP、電子マネーなどであれば、電子マネー管理APを搭載する。クレジット番号などは、これらAPの情報として記録される。また、APの機能は提供されるサービスによって異なる。
本オペレーションはオンラインで行われる事を前提としているが、カード発行時にあらかじめアプリケーションを搭載して利用者に配布することも可能である。
本オペレーションの手順は、以下のようになる。
(1)-(2) カード利用者は、利用者端末10から自分のICカードに搭載したいサービスを提供するサービス提供者サーバ30に対してサービス提供依頼を行う。ICカード内のCMは、それに先立ち、CMを利用できるかの確認を行うため、利用者PINを要求するので、利用者は自分のPINを入力する。また、サービス提供者サーバ30は、利用者ICカードのカード情報の他に、利用者の情報を得ることもありえる。
(3)サービス提供者サーバ30は、利用者情報を確認し、利用者の登録情報(利用者IDなど)を生成する。
(4)サービス提供者サーバ30は、ICカードの情報及びAPに搭載する情報をAP情報管理DB31へ登録する。APの状態は利用中となり、現在APが搭載されているカード情報とともに記録される。AP情報管理DB31の状態は表2の通りである。
APのステータス(状態)は、カードに搭載され利用可能な状態(利用中)、紛失などによりAPの利用を停止した状態(失効)がある。
(5)サービス提供者サーバ30は、カード発行者サーバ20に対してカードIDを添えてAP搭載許可申請を送る。
(6)カード発行者サーバ20は、カードの状態を確認し、AP搭載許可証を生成する。
(7)カード発行者サーバ20は、カードのステータスを「発行」から「利用中」に変更し、搭載APの情報を発行カード管理DB21へ登録する。搭載APの欄に「SP−A」が登録される。発行カード管理DB21の内容は、表3の通りである。
(9)サービス提供者サーバ30はAP搭載許可証を添えて、カード利用者端末10にAPを送信し、カード利用者端末10はリーダライタ11を用いて利用者のICカードにインストールする。
カードA1にのみSP−A用のカードアプリケーションが搭載されているが、予備のカードA2,…Anにはアプリケーションは搭載されていない。なお、同様のオペレーションを繰り返すことにより、1枚のICカードに複数のAPが搭載することが可能である。
搭載されたAPの情報(APの提供者、APの種類)は、発行カード管理DB21に登録される。
(1)-(2) 利用者は、カード利用者端末10から、自分の保管している予備ICカードA2を利用して、カード発行者に再発行申請を行う。ICカードA2内のカードマネージャ(CM)は、それに先立ち、再発行を申請する者がそのカードを利用できるかの確認を行うため、利用者PINを要求する。他にも、他の個人認証用ICカードを併用したり、最初に発行するカードにバイオメトリクスを利用した認証を行う仕組みを搭載しておいたりする等の方法もある。再発行申請にはICカードA2のカードID及びカードの公開鍵証明書の情報を送信する。
(3)カード発行者サーバ20は、CM内の秘密鍵・公開鍵を利用して予備ICカードA2の認証を行う。具体的には、ICカードにはカード毎に異なる秘密鍵が格納されているので、カード発行者サーバ20から乱数を送り、ICカードA2の秘密鍵を利用して暗号化(署名作成)し、カード発行者サーバ20は公開鍵を利用して復号化することで認証を行う。これにより、その予備ICカードが正規の発行カードであることを確認することができる。
(4)カード発行者サーバ20は、予備ICカードA2の状態確認を行い、同時に、旧発行カード(紛失したICカードA1)の失効処理を行う。カードA2のカードIDには利用者IDの情報も含まれている(カードIDの上4桁が利用者IDとなっている。)ので、その利用者IDを抽出し、発行カード管理DBの中から利用者ID(この例では、0001)をキーとして検索し、前記旧発行カード(カードA1)を特定する。
なお、予備ICカードA2のカードIDから利用者IDを抽出せずに、そのカードIDをキーとして直接検索し、前記旧発行カード(カードA1)を特定するようにしてもよい。
(5)発行カード管理DB21の旧発行カード(カードA1)のステータス状態を「失効」へ変更し、再発行カード(カードA2)のステータス状態が「発行」であるか否かを確認する。表4は発行カード管理DB21の状態を示す図である。
(7)サービス提供者サーバ30へ、旧発行カードA1のカードIDを添えて失効情報を通知すると同時に、予備ICカードA2へのAPダウンロード依頼を送信する。
(8)サービス提供者サーバ30は、旧発行カードA1上のAPを失効させ、AP搭載カード情報を更新する。具体的には、この段階におけるAP情報管理DB31は前記表2の状態になっているので、送られてきた旧発行カードA1のカードID(00010001)を基にして検索して利用者ID(1001)を割り出し、搭載カード情報を予備ICカードA2のカードID(00010002)に書き換えるとともに、旧発行カードA1のカードIDを搭載カード履歴の欄に移す。このとき、公開鍵証明書及びAPに格納する秘密鍵(いずれもAP専用のものであり、CMに格納されているものとは異なる。)も更新される。その結果、AP情報管理DB31の内容は表5のようになる。
この段階で、旧発行カードA1自体は物理的には生きているが、第三者がこれを不正に使用してサービスの提供をうけようとしても、発行カード管理DB21及びAP情報管理DB31には、カードA1の失効情報が格納されているため、不正に利用されることはなくなる。
このような状況に対して、利用者が自分の意思で任意のタイミングでカードを更新できるようにしておけば、カードの変更を行うと旧カードが無効(旧カードIDが使用されなくなる)となるので、第三者は、旧カードIDを利用した利用状況等の追跡を行うことは不可能となる。
11 リーダライタ
20 カード発行者サーバ
21 発行カード管理データベース
30 サービス提供者サーバ
31 アプリケーション情報管理データベース
40 ネットワーク
Claims (4)
- 固有のカードID、固有の秘密鍵及び公開鍵証明書が格納されたICカードが同一の利用者に複数枚交付され、アプリケーション情報が格納されている使用中のICカードを紛失した場合に、未だアプリケーション情報が格納されていない予備の前記ICカードを利用して即時再発行を行う、ネットワークを利用したICカードの即時再発行システムであって、該システムは、
ネットワークを介して相互に通信が可能なICカード利用者端末と、ICカード発行者の管理する第1のサーバと、ICカードを利用したサービスを提供するサービス提供者の管理する第2のサーバとを含み、
前記ICカード利用者端末はICカードの読み書き手段を備え、
前記第1のサーバは、前記予備ICカードを含む既に発行済みの全てのICカードのカードID、前記秘密鍵と対をなす前記公開鍵の証明書、搭載アプリケーション情報、及びカードの現在のステータスを表す状態情報が互いに関連付けられて格納されている発行カード管理データベースを備えるとともに、
前記ICカード利用者端末から前記予備ICカードのカードIDとともに再発行依頼情報を受け取ると、前記カードIDを基にして前記発行カード管理データベースを検索し、前記利用者の紛失したカードを特定してそのカードのステータスを失効状態に書き換えて失効処理を行うとともに、前記予備ICカードのステータスを利用状態に書き換え、前記第2のサーバに対して、前記紛失カードに搭載されているアプリケーション情報、前記紛失カードのID及び失効情報、並びに前記予備ICカードのカードIDを送信して、前記予備ICカードに対する前記アプリケーション情報の搭載依頼を行い、
前記第2のサーバは、既に発行済みのICカードの中でアプリケーションが搭載された全てのカードのアプリケーション情報、及び搭載カードIDが互いに関連付けられて格納されているアプリケーション情報管理データベースを備えるとともに、
前記第1のサーバから前記予備ICカードに対する前記アプリケーション情報の搭載依頼を受け取ると、前記紛失カードのIDを基にして検索し、前記アプリケーション情報管理データベースの中の搭載カードIDを前記予備ICカードのカードIDに書き換えるとともに、前記第1のサーバに対して前記予備ICカードに対するアプリケーション情報の搭載申請を行い、前記ICカード利用者端末にアプリケーション情報を送信し、前記読み書き手段によって前記予備ICカードにアプリケーション情報を搭載させ、
前記第1のサーバは、前記第2のサーバから前記予備ICカードに対するアプリケーション情報の搭載申請を受け取ると、前記発行カード管理データベース中の前記予備ICカードの搭載アプリケーション情報を更新する、
ことを特徴とするネットワークを利用したICカードの即時再発行システム。 - 前記カードIDは、前記利用者固有の利用者IDを含むものであることを特徴とする請求項1に記載のネットワークを利用したICカードの即時再発行システム。
- 前記第1のサーバが、前記予備ICカードが前記ICカード発行者が発行した正規のカードであることの認証を行うカード認証手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のネットワークを利用したICカードの即時再発行システム。
- 前記ICカードにはさらに個人識別情報が格納され、
前記ICカード利用者端末が、前記個人識別情報を用いてICカード利用者の本人認証を行う本人認証手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のネットワークを利用したICカードの即時再発行システム。
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