JP2005256233A - 防縮性及び抗ピリング性に優れた獣毛紡績糸及びその製造方法 - Google Patents

防縮性及び抗ピリング性に優れた獣毛紡績糸及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】獣毛織編物に防縮性と共に良好な抗ピリング性を保持させうる獣毛紡績糸及びその製造方法を提供することを課題とするものである。
【解決手段】下記(1)〜(3)の特性値を全て満足することを特徴とする獣毛紡績糸。
(1)IWS TM31法に準拠したフエルト収縮率の測定において、ISO 6330 7Aプログラム(7A洗濯)1洗後を基準とした場合における、ISO 6330 5Aプログラム(5A洗濯)5洗後のフエルト収縮率の絶対値が8%以下である。
(2)JIS L1076.6.1.A法に準拠した抗ピリング性が4級以上である。
(3)JIS Z8729に準拠したL*a*b*表色系を用いて表した下記式で定義される白度が85以上である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、防縮性及び抗ピリング性に優れた獣毛紡績糸及びその製造方法に関するものである。
獣毛織編物は、風合いや保湿性などの機能性に優れ、服地はもとより肌着や靴下などに広く使用されている。
しかしながら、獣毛織編物にはフエルト収縮に関する問題とピリングに関する問題とが存在する。
フエルト収縮とは、獣毛織編物において、スケールと称される獣毛繊維表面の3層構造(外層から順に、エピクチクル層,エキソクチクル層,エンドクチクル層)からなる表皮組織が吸水すると、中間層のエキソクチクル層と最内層のエンドクチクル層との膨潤差によるバイメタル作用によって、スケールが繊維本体(コルテックス)から立ち上がり、その結果、隣接するスケール同士が絡み合って不可逆的に獣毛織編物が縮んでいく現象を指す。両層の膨潤差は、両層に含まれるシスチン結合(−S−S−)の絶対量の差によって生じるものであり、シスチン結合の絶対量が少ないエンドクチクル層はエキソクチクル層より大きく膨潤する。また、ピリングとは、織編物表面に突き出た毛羽が摩擦などによって互いにもつれ合ってできた玉状又は畝状の塊を指す。
そこで、獣毛繊維に対して行われるフエルト収縮を抑制する加工技術(防縮加工)及びピリング発生を抑制する加工技術(抗ピリング加工)が古くから検討されてきた。
防縮加工には様々な態様のものがあるが、中でも代表的なものとして、塩素ハーコセット法と称される加工技術がある。塩素ハーコセット法とは、1962年CSIRO(豪州連邦科学産業研究機構)により開発され、1970年代初頭にIWS(国際羊毛事務局)により工業化された加工技術であり、塩素系酸化剤を多量に使用して獣毛繊維のスケール表面部を溶解除去し、その後、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂で獣毛繊維表面を被覆するというものである。
特徴として、他の防縮加工と比べて獣毛織編物に優れた防縮効果を与えることやコストが非常に安いことなどがあげられる。
抗ピリング加工にも様々な態様のものがある。一例として、獣毛繊維のスケールに含まれるシスチン結合のごく一部分に酸素系酸化剤と還元剤とを作用させることでチオール基(−C−SH)を導入し、その後の染色加工において、前記チオール基が導入された部分を開始点としてチオール基とシスチン結合との交換反応を連鎖的に引き起こし、シスチン結合の歪みを解消する加工技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
この加工技術は、獣毛繊維の内部歪みを解消して獣毛繊維を安定した形状に固定することで獣毛紡績糸を構成する獣毛繊維の移動を抑え、獣毛織編物の抗ピリング性を向上させようとするものである。
また、防縮性と抗ピリング性との両者を向上させる加工技術の一例として、酸素系酸化剤を用いて獣毛繊維のスケールを改質し、酸性還元処理及びアルカリ還元処理の後、ポリシロキサン系化合物で当該獣毛繊維を処理する加工技術が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
この加工技術では、特に酸素系酸化剤として過硫酸系酸化剤が用いられ、獣毛繊維表面をポリシロキサン系化合物で被覆する際、架橋封鎖剤としてマレイン酸が併用されている。
特開平8−74178号公報(段落〔0011〕,〔0012〕及び〔0018〕) 特開2003−119664号公報(〔請求項3〕及び段落〔0058〕)
しかしながら、上記塩素ハーコセット法により得られた獣毛繊維からなる獣毛紡績糸は、獣毛織編物に優れた防縮性を付与することができるが、抗ピリング性を付与することはできないという問題がある。
また、上記特許文献1に係る加工技術により得られた獣毛織編物は、抗ピリング性に優れるものの、防縮性に関しては、獣毛繊維のスケールに含まれるシスチン結合の歪みを解消しただけで、切断されているシスチン結合はごく僅かであるため、既述のバイメタル作用を抑えることができず、獣毛織編物の防縮性に課題を残している。
さらに、上記特許文献2に係る加工技術においても、上記特許文献1同様、抗ピリング性に優れた獣毛織編物が得られるものの、防縮性に関しては課題を残している。その理由として、獣毛繊維のスケールの最外層に位置するエピクチクル層を覆う脂肪酸が除去されていないので、酸素系酸化剤がスケール内部へ十分に浸透できずスケールに含まれるシスチン結合の酸化が不十分であることがあげられ、2度の還元処理で酸化されたシスチン結合を確実に切断し、かつ獣毛繊維表面をポリシロキサン系化合物で被覆しても獣毛織編物の防縮性は不十分なものとなってしまう。
以上のように、獣毛織編物に優れた防縮性と共に良好な抗ピリング性を保持させうる獣毛紡績糸は未だ開発されていない。
したがって、本発明は、獣毛織編物に優れた防縮性と共に良好な抗ピリング性を保持させうる獣毛紡績糸及びその製造方法を提供することを課題とするものである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく検討を重ねた結果、獣毛繊維のスケールの最外層に位置するエピクチクル層の表面を覆っている疎水性の脂肪酸を反応性の高い次亜塩素酸系酸化剤で除去して、酸素系酸化剤が獣毛繊維へ容易に浸透できるよう導けば、酸素系酸化剤がスケールのみならずコルテックスまで浸透してその酸化能力を十分に発揮できることを見出し、これにより獣毛繊維に適度な強伸度低下が生じ、ひいては獣毛織編物の抗ピリング性が飛躍的に向上することを見出して、本発明をなすに至った。
すなわち本発明は、下記(1)〜(3)の特性値を全て満足することを特徴とする獣毛紡績糸を要旨とする。
(1)IWS TM31法に準拠したフエルト収縮率の測定において、ISO 6330 7Aプログラム(7A洗濯)1洗後を基準とした場合における、ISO 6330 5Aプログラム(5A洗濯)5洗後のフエルト収縮率の絶対値が8%以下である。
(2)JIS L1076.6.1.A法に準拠した抗ピリング性が4級以上である。
(3)JIS Z8729に準拠したL*a*b*表色系を用いて表した下記式で定義される白度が85以上である。
W=100−〔(100−L*)2+(a*2+b*2)〕1/2
但し、W:白度、L*:明度指数、a*:色相の色座標、b*:彩度の色座標。
さらに、本発明は、獣毛繊維に次亜塩素酸系酸化剤を作用させる第1工程と、該獣毛繊維に酸素系酸化剤を作用させる第2工程と、前記獣毛繊維に還元剤を作用させる第3工程と、該獣毛繊維表面をポリアミドエピクロルヒドリン系樹脂で被覆する第4工程とを含むことを特徴とする獣毛紡績糸の製造方法も要旨とするものであり、さらに、本発明は、前記酸素系酸化剤が、ペルオキソ一硫酸,ペルオキソ一硫酸塩,ペルオキソ二硫酸及びペルオキソ二硫酸塩からなる群より選ばれた1種以上の化合物を含むことを特徴とする獣毛紡績糸の製造方法を好ましい態様として含むものである。
本発明の獣毛紡績糸により、優れた防縮性及び良好な抗ピリング性を有する獣毛織編物が得られるので、当該獣毛織編物を用いて服地にすれば、快適で機能的な使用ができる。さらに、本発明の獣毛紡績糸は、白度にも優れるため後の染色加工において鮮明でファッショナブルな製品(先染糸又は後染反)を作製することができる。
また、本発明のもう1つの発明である獣毛紡績糸の製造方法によれば、上記した如く織編物とした際の防縮性及び抗ピリング性に優れる紡績糸が簡便に得られる。しかも、既存の設備を利用することができコスト的にも有利である。
以下、本発明について詳細に説明する。
まず、本発明における獣毛繊維とは羊,ヤギ,ウサギ,アルパカ又はラマあるいはこれらに類似する動物から採取された毛を指し、獣毛紡績糸とはそれらの毛を単独あるいは複数種含有するように紡績した糸条を指す。
本発明の獣毛紡績糸は、下記(1)〜(3)の特性値を全て満足することを特徴とする獣毛紡績糸である。
(1)IWS TM31法に準拠したフエルト収縮率の測定において、ISO 6330 7Aプログラム(7A洗濯)1洗後を基準とした場合における、ISO 6330 5Aプログラム(5A洗濯)5洗後のフエルト収縮率の絶対値が8%以下である。
(2)JIS L1076.6.1.A法に準拠した抗ピリング性が4級以上である。
(3)JIS Z8729に準拠したL*a*b*表色系を用いて表した下記式で定義される白度が85以上である。
W=100−〔(100−L*)2+(a*2+b*2)〕1/2
但し、W:白度、L*:明度指数、a*:色相の色座標、b*:彩度の色座標。
本発明の獣毛紡績糸では、フエルト収縮率の絶対値が8%以下であることが好ましい。これは、8%を超えると服地にした際、型崩れやシワなどを誘発し快適で機能的な使用ができないので本発明の目的が達成され難いからである。
なお、本発明におけるフエルト収縮率とは、IWS TM31法に記載されたウェスケーター法に準じて測定された値である。具体的には、針本数500本,20ゲージの筒編機でカバーファクター0.41の獣毛紡績糸からなる平編地を作製し、紡績油剤による影響と緩和収縮による影響とを取り除いた後、フエルト収縮率を測定する。紡績油剤が獣毛紡績糸に付着していると油剤からなる被膜によって上記平編地の収縮が抑えられ正確な測定値が得られないので、編立て後、まずエトキシル化脂肪アルコール系浸透剤を2%o.m.f含む処理液で80℃×20分精練する。次に、緩和収縮による影響を取り除くため、ISO 6330 7Aプログラムで規定された7A洗濯で1回洗濯し上記平編地を緩和収縮させる。獣毛織編物の「収縮」とはこの緩和収縮とフエルト収縮との和であり、緩和収縮とは、獣毛織編物が水で膨潤すると、紡績,製織編及び染色加工時に与えられた歪みが収縮となって発現する現象を指し、緩和収縮は、防縮加工が施されていても必ず発現するものである。このように、編立て後、精練及び7A洗濯1回を施して、紡績油剤及び緩和収縮の影響を取り除いたものを基準試料とする。次に、この基準試料を用いてJIS L1018.8.58.4.a法に準拠した試験片を作製し、この試験片におけるISO 6330 5Aプログラムで規定された5A洗濯による5回洗濯後の、JIS L1018.8.58.4に準拠した見掛けの寸法変化率を算出し、この値の絶対値を本発明におけるフエルト収縮率とする。
また、本発明の獣毛紡績糸では、抗ピリング性が4級以上であることが好ましい。これは、4級未満であると服地として使用した際、ピリングが発現して見映えが悪くなるため快適で機能的な使用ができないので本発明の目的が達成され難いからである。
なお、本発明における抗ピリング性とは、JIS L1076.6.1.A法に記載されたICI形試験機を用いる方法で測定された値である。具体的には、針本数500本,20ゲージの筒編機でカバーファクター0.41の獣毛紡績糸からなる平編地を作製し、エトキシル化脂肪アルコール系浸透剤を2%o.m.f含む処理液で80℃×20分精練したものを試料とする。そしてこの試料をICI形試験機に5時間投入し、JIS L1076.7.2に準じて等級判定して、この値を本発明における抗ピリング性とする。
さらに、本発明の獣毛紡績糸では、白度が85以上であることが好ましい。これは、85未満であると、後の染色加工において鮮明な色彩、特に純白色を発現できないため本発明の目的が達成され難いからである。
なお、本発明における白度とは、JIS Z8729に準拠したL*a*b*表色系を用いて表した下記式で定義される物体色の値である。
W=100−〔(100−L*)2+(a*2+b*2)〕1/2
但し、W:白度、L*:明度指数、a*:色相の色座標、b*:彩度の色座標。
具体的には、針本数500本,20ゲージの筒編機でカバーファクター0.41の獣毛紡績糸からなる平編地を作製し、エトキシル化脂肪アルコール系浸透剤を2%o.m.f含む処理液で80℃×20分精練したものを試料とする。そして、この試料の明度指数L*,色相の色座標a*,彩度の色座標b*を色差計でそれぞれ5回測定し、上式に代入してWを算出し、その平均値を本発明における白度とする。
次に、本発明の獣毛紡績糸の製造方法について述べる。
本発明では、獣毛紡績糸を構成する個々の獣毛繊維に対し、次亜塩素酸系酸化剤と酸素系酸化剤とを順に作用させる点に特徴がある。一般に酸素系酸化剤は、塩素系酸化剤の酸化作用と比べその能力に劣るといわれているが、本発明者らはそれが誤りであるとの知見を得た。すなわち、酸素系酸化剤は獣毛繊維に対する酸化作用の能力に劣っている訳ではなく、獣毛繊維への適用手段を改良すればその能力を十分発揮することを見出したのである。
要するに、獣毛繊維のスケールの最外層に位置するエピクチクル層を覆う脂肪酸が撥水性であるため、この脂肪酸が酸素系酸化剤の獣毛繊維への浸透を妨げているのである。したがって、本発明では、まず獣毛繊維に次亜塩素酸系酸化剤を作用させる第1工程を行う。この工程により当該脂肪酸が除去され、エピクチクル層表面が親水化される。
次に、獣毛繊維に酸素系酸化剤を作用させる第2工程を行う。このような手段を採用することで酸素系酸化剤はコルテックス表面まで浸透してその酸化能力を十分に発揮し、スケール及びコルテックス表面に含まれるシスチン結合を効率的に酸化することができる。酸化されたシスチン結合は、続く還元処理(第3工程)によって効率的に切断され、この内、スケールに含まれるシスチン結合の切断は、織編物の防縮性向上に寄与し、コルテックスに含まれるシスチン結合の切断は、獣毛繊維に適度な強伸度低下が生じることで、織編物の抗ピリング性向上に寄与するのである。なお、上記第2工程では、酸素系酸化剤がコルテックス表面まで浸透するので獣毛繊維表面全体に漂白効果が及ぶ。その後、獣毛繊維は第4工程により樹脂被覆されることで、獣毛織編物の一層の防縮性向上に寄与するのである。
上記の加工を実施する加工装置としては、例えば既述したIWSにより工業化された塩素ハーコセット法に用いられるスクレー型連続式加工装置や、フライスナー社製のスプリッドパッド型連続式加工装置などが使用できるが、生産性を考慮すれば高速走行可能なスプリッドパッド型連続式加工装置を使用するのが好ましい。
そして、これらの加工装置へは繊維集合体の状態で投入されるのが好ましく、その際の形状は、トップ又は紡績糸のいずれでもよいが、より高い効果を得るためには繊維が適度に開繊しているトップが、上記した各種処理剤が繊維へ浸透し易い点から好ましい。
以上のように、本発明の獣毛紡績糸の製造方法においては、上記4工程を必須の工程として含むものであればよく、上記4工程の前後に施される工程は特に限定されるものでない。したがって、常法による獣毛紡績糸の製造方法を基に上記4工程を組み込めばよいのである。
以下、本発明の獣毛紡績糸の製造方法について、獣毛トップをスプリッドパッド型連続式加工装置へ投入した場合を例にしてさらに詳しく説明する。
まず獣毛トップの作製、すなわち洗毛,カード,再洗毛,コーマ及び仕上ギルの各工程を経て作製された獣毛トップを上記加工装置へ投入する。そして、本発明の第1工程として、次亜塩素酸系酸化剤処理を行う。これにより、獣毛繊維のエピクチクル層を覆う疎水性の脂肪酸が除去される。これは、第2工程で使用する酸素系酸化剤がスケールのみならずコルテックスまで容易に浸透できるよう導くためのものである。
上記脂肪酸は、チオ・エステル結合によってエピクチクル層と結合しており、上記次亜塩素酸系酸化剤がこのチオ・エステル結合に作用して、同結合が切断されると考えられる。その結果、脂肪酸が除去され、親水性であるエピクチクル層の表面が現れる。このとき一部の次亜塩素酸系酸化剤がこのエピクチクル層表面部分に作用して同層表面部分に含まれるシスチン結合を酸化し、かつポリペプチド結合を塩素化すると考えられる。
なお、次亜塩素酸系酸化剤は獣毛繊維を黄変させる作用があるので、次亜塩素酸系酸化剤によるエピクチクル層の酸化及び塩素化が、エピクチクル層内部へ進行しない程度に留めるのが好ましい。
第1工程で使用される次亜塩素酸系酸化剤としては、次亜塩素酸の他、次亜塩素酸ナトリウムなどの次亜塩素酸の金属塩が例示できる。次亜塩素酸系酸化剤は反応性が非常に高いため、エピクチクル層表面を覆う脂肪酸が効率的に除去され、酸素系酸化剤のスケール及びコルテックス表面への浸透が十分に促進される。
第1工程で使用する次亜塩素酸系酸化剤の有効塩素量は、0.5〜2.5o.m.fが好ましく、1.0〜2.2o.m.fがさらに好ましい。0.5o.m.f未満では、脂肪酸の除去が十分に行われないため酸素系酸化剤の繊維への浸透経路が十分確保できず、さらにエピクチクル層表面における酸化反応及び塩素化反応も不十分となる傾向にあるため好ましくない。一方、2.5o.m.fを超えると、次亜塩素酸系酸化剤がエピクチクル層内部まで浸透してしまい、次亜塩素酸系酸化剤の黄変作用により白度の劣る獣毛繊維となる傾向があり好ましくない。第1工程では、上記のような次亜塩素酸系酸化剤を含むpH1.0〜3.0の水溶性処理液を、スプリッドパッド槽においてシャワーもしくは含浸法などによって獣毛繊維へ付着させる。このとき、上記した脂肪酸の除去が均一に行われるようにエトキシル化脂肪アルコールなどの浸透剤を併用するのが好ましい。
次に、第2工程として、酸素系酸化剤処理を行う。これにより、スケール及びコルテックスに含まれるシスチン結合の一部が酸化される。第1工程でエピクチクル層表面が親水化しているので、この部分から連続的にスケールへ酸素系酸化剤が浸透し、最終的にコルテックス表面まで浸透する。なお、酸素系酸化剤は、シスチン結合を効率的に酸化するが、塩素系酸化剤と異なりポリペプチド結合へはほとんど作用しないと考えられる。
第2工程の目的は主として2つあり、第1の目的は、エキソクチクル層の親水性をエンドクチクル層の親水性と同程度にする目的で、前者のシスチン結合を切断するための準備段階としての、同結合の酸化である。既述したように、通常の獣毛繊維は、エンドクチクル層がエキソクチクル層より相対的に大きく膨潤して獣毛織編物がフエルト収縮する。そのため、獣毛織編物の防縮性を向上させるには、両層の親水性を同程度とするのが好ましいからである。
また、第2の目的は、コルテックス表面のシスチン結合を切断して獣毛繊維の強伸度低下を図る準備段階としての、シスチン結合の酸化である。獣毛繊維の適度な強伸度低下は、獣毛織編物の抗ピリング性向上に寄与する。
また、副次的な効果であるが、本工程により、獣毛繊維の白度を向上させることができる。酸素系酸化剤は獣毛繊維を漂白する作用を有するので、コルテックス表面まで酸化されることで獣毛繊維表面全体が漂白されるのである。これにより、後の染色加工で鮮明な色彩を発現できる。
第2工程で使用される酸素系酸化剤として、過マンガン酸カリウム,過酸化水素,過酢酸,過蟻酸,ペルオキソ一硫酸,ペルオキソ一硫酸塩,ペルオキソ二硫酸又はペルオキソ二硫酸塩などが例示できる。この中でも特にペルオキソ一硫酸,ペルオキソ一硫酸塩,ペルオキソ二硫酸又はペルオキソ二硫酸塩は、シスチン結合に対する酸化力が強いため好ましい。
第2工程で使用する酸素系酸化剤の濃度は、5〜35g/Lが好ましく、10〜25g/Lがさらに好ましい。5g/L未満では酸素系酸化剤の絶対量が少ないため酸化されるシスチン結合の絶対量が減り、織編物の防縮性及び/又は抗ピリング性が低下する傾向にあり好ましくない。一方、35g/Lを超えるとコルテックス表面において酸化が必要以上に進行し、ひいては実用面に問題が生じる傾向があり好ましくない。
第2工程では、上記のような酸素系酸化剤を含むpH1〜2の水溶性処理液をシャワーもしくは含浸法などによって獣毛繊維へ付着させる。このとき、酸素系酸化剤の獣毛繊維への浸透性を高める目的で浸透剤を併用するのが好ましく、酸素系酸化剤の酸化力を高める目的で触媒を併用するのが好ましい。この場合の浸透剤としては、エトキシル化脂肪アルコールなどが例示でき、触媒としては、マグネシウム,銅,鉄,亜鉛,ニッケル,コバルト及びマンガンからなる群より選ばれた金属の酸化物、塩化物又は硫酸化物などが例示できる。触媒の使用量は、1〜20g/Lが好ましく、1〜10g/Lがさらに好ましい。
次に、第3工程として、還元剤処理を行う。この工程では、上記第2工程の酸素系酸化剤によって酸化されたシスチン結合が切断されると考えられる。併せて、獣毛繊維のスケールの最外層に位置するエピクチクル層の表面部分において、上記第1工程で用いられた次亜塩素酸系酸化剤の一部によって酸化されたシスチン結合と、同酸化剤の一部によって塩素化されたポリペプチド結合とも還元剤により切断されると考えられる。シスチン結合はこの還元処理ではじめて切断されると考えられ、上記第2工程で述べた第1及び2の目的が達成される。
なお、この工程において、酸素系酸化剤によって酸化されたシスチン結合からはチオール基とブンテ塩残基とが生成される。次亜塩素酸系酸化剤によって酸化されたシスチン結合からはスルホン酸基とスルフィン酸基とが生成され、塩素化されたポリペプチド結合からはカルボキシル基とアミノ基とが生成される。
第3工程で使用される還元剤としては、亜硫酸水素ナトリウム,亜硫酸ナトリウム又は炭酸ナトリウムなどが例示できる。第3工程では、上記のような還元剤を含むpH7.5〜9.0の水溶性処理液をシャワーもしくは含浸法などによって獣毛繊維へ付着させる。この場合、一般にアルカリ性水溶液は獣毛繊維を脆化させ、その度合いはアルカリ性水溶液の液温が高い程進行する傾向にあるため、上記水溶性処理液の液温は20〜30℃にするのが好ましい。
次に、第4工程として、獣毛繊維表面をポリアミドエピクロルヒドリン系樹脂で被覆する。
第4工程の目的は、獣毛繊維表面を上記樹脂で被覆することで、獣毛織編物の防縮性をより一層向上させることにある。同樹脂は親水性であり、吸水すると膨潤し、膨潤した被膜がバイメタル作用で立ち上がろうとするスケールを押さえ込むと考えられ、同樹脂が使用されることで獣毛織編物の防縮性がより一層向上するのである。
このとき、ポリアミドエピクロルヒドリン系樹脂に含まれるカチオン性基のアゼチジニウムイオンと、上記第3工程において獣毛繊維のスケールの最外層に位置するエピクチクル層の表面に生成したアニオン性基、すなわち、ブンテ塩残基,スルホン酸基及びカルボキシル基とがイオン結合することで、獣毛繊維表面は同樹脂により均一に被覆されると考えられる。
また、副次的な効果であるが、本工程により、獣毛織編物の風合いを向上させることができる。獣毛繊維表面がポリアミドエピクロルヒドリン系樹脂で被覆されると獣毛繊維の柔軟性が増し、獣毛織編物の風合い、特にソフト感向上に寄与することができるのである。
第4工程では、上記のような樹脂を含むの水溶性処理液をシャワーもしくは含浸法によって獣毛繊維へ付着させる。このとき、炭酸ナトリウムなどのアルカリ性化合物を併用して処理液のpHを7.0〜8.0とすると、上記のイオン結合反応がより促進されるので好ましい。
本発明の獣毛繊維の製造方法では上記4工程を必須の工程として含むものであるが、これら以外の工程、例えば柔軟加工や撥水加工あるいは紡績油剤の付与などは目的に応じて適宜行ってもよい。以上の工程が終了した後、獣毛繊維を乾燥するのが好ましく、その際の乾燥温度は、獣毛繊維の熱黄変を避けるため100℃以下が好ましい。
ここで、本発明により作られる獣毛繊維が、獣毛織編物の抗ピリング性に寄与する作用効果についての考察をまとめることにする。
本発明により作られる獣毛繊維は、コルテックス表面まで酸素系酸化剤及び還元剤による作用を受けており、分子量低下による適度な強伸度低下を起こしている。
ここで、繊維強度が低くなっているので織編物表面からピリングが脱落し易く、ピリングの増加を抑えることができる。
また、繊維伸度が低くなっているので織編物表面に発生するピリングの成長を抑えることを可能にしている。この理由は次の通りである。
外部摩擦によって繊維が切断した際、繊維は切断した先からコイル状のループを形成して収縮する。このとき、繊維の伸度が高いとループの個数は増すのと同時にループの寸法も小さくなり、繊維の絡み度合いが増えて強固なピリングが形成される。この現象が隣接する繊維間で引き起こされると、隣接するピリング同士が互いに絡み合ってしだいにピリングが成長することになる。この点、上記より伸度が低下しているので、ピリングの成長が抑えられるのである。
なお、上述のように本発明では、獣毛織編物の抗ピリング性の観点から獣毛繊維の強伸度が未加工の獣毛繊維より低下しているが、極端な強伸度の低下は実用上好ましくない。強度低下は織編物の引張強度や引裂強度を下げ、伸度低下は織編物の曲げ強度を下げひいては風合いを硬くする。したがって、実用面と抗ピリング性との調和を考慮して、本発明の獣毛紡績糸は、未加工の獣毛紡績糸と比較して、強度,伸度共60〜90%保持しているのが好ましく、70〜85%保持しているのがさらに好ましい。
(実施例)
次に本発明を実施例により具体的に説明する。なお、実施例に記載の羊毛紡績糸の特性は次のように評価したものである。
(1)強伸度測定
測定機器:オリエンテック(株)製テンシロン引張試験機
測定条件:JIS L1095.9.5.1に準拠した、つかみ間隔50cm,引張速度30cm/分の定速緊張方式で50回測定し、その平均値を羊毛紡績糸の強伸度とした。
(2)抗ピリング性
測定機器:(株)大栄科学精機製作所製ICI形試験機
測定条件:針本数500本,20ゲージの筒編機でカバーファクター0.41の平編地を作製し、既述したJIS L1076.6.1.A法に準じた方法により羊毛紡績糸の抗ピリング性を測定した。
(3)白度
測定機器:コニカミノルタセンシング(株)製色彩色差計「CR−200(商品名)」
測定条件:針本数500本,20ゲージの筒編機でカバーファクター0.41の平編地を作製し、精練後、既述したJIS Z8729に準じたL*a*b*表色系で表した物体色を羊毛紡績糸の白度とした。
(4)フエルト収縮率
洗濯機器:エレクトロラックスジャパン(株)製マイコン式脱水洗濯機「FOM71MRLAB(商品名)」
測定条件:針本数500本,20ゲージの筒編機でカバーファクター0.41の平編地を作製し、精練後、既述したIWS TM31法に準拠した7A洗濯1回後を基準とした5A洗濯5回後の見掛けの寸法変化率を算出し、この値の絶対値を羊毛紡績糸のフエルト収縮率とした。
平均直径21μm×平均繊維長44mmのオーストラリア産羊毛繊維を公知の梳毛式紡績法、すなわち洗毛,カード,再洗毛,コーマ及び仕上ギルの各工程を経て作製された質量25g/mの羊毛トップを32本用意した。
次に、前記32本の羊毛トップをスプリッドパッド槽と5槽のバックウォッシャ槽と乾燥機とからなるフライスナー社製スプリッドパッド型連続式加工装置へ同時に投入した。なお、加工スピードは、2.5m/分であった。
まず、第1工程としてスプリッドパッド槽において、98%の硫酸5g/L,エトキシル化脂肪アルコール(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製浸透剤「アルコポール650(商品名)」)5g/L及び有効塩素量1.0%o.m.fの次亜塩素酸ナトリウムを含むpH1.5の水溶性処理液をシャワー方式により上記羊毛トップへ吹き付け、60秒間水洗した後、ウェットピックアップ40%となるようにマングルで絞った。
次に、第1工程を経た羊毛トップは、第2工程が行われるバックウォッシャ第1槽に搬送された。この工程において、ペルオキソ一硫酸水素カリウム(デュポン社製酸素系酸化剤「オキソン(商品名)」)20g/L、硫酸5g/L及び触媒として硫酸マグネシウム5g/Lを含むpH1.2,液温40℃の水溶性処理液に前記羊毛トップを25秒間含浸した。
第2工程を経た羊毛トップは、続いて第3工程が行われるバックウォッシャ第2槽に搬送され、亜硫酸ナトリウム20g/L及び炭酸ナトリウム5g/Lを含むpH9.5,液温20℃の水溶性処理液に25秒間含浸処理されることで、還元処理された。
さらに、第3工程を経た羊毛トップは、バックウォッシャ第3槽に搬送され、30℃の水で25秒間水洗された後、バックウォッシャ第4槽へ搬送され、第4工程としてポリアミドエピクロルヒドリン樹脂(ディックハーキュレス社製「ハーコセット57(商品名)」)20g/L及び炭酸水素ナトリウム5g/Lを含むpH8.0,液温40℃の水溶性処理液に25秒間含浸処理されることで、羊毛繊維表面が樹脂被覆された。
次に、第1〜4工程を経た羊毛トップは、続いてバックウォッシャ第5槽に搬送され、アルキルアマイドアミン誘導体(松本油脂製薬(株)製柔軟剤「ゾンテスB−9(商品名)」)20g/Lを含む液温60℃の水溶性処理液で25秒間含浸処理されることで柔軟処理され、続いて乾燥機にて90℃×10分間乾燥された。
次に、上記乾燥後の羊毛トップを前紡工程に投入した後精紡し、上撚S300T/m,下撚Z500T/mの48番手双糸(メートル式番手)の本発明の獣毛紡績糸を得た。
第2工程で触媒の硫酸マグネシウムを使用しない以外は、実施例1と同様にして本発明の獣毛紡績糸を得た。
第2工程に用いられる水溶性処理液に含まれるペルオキソ一硫酸水素カリウム20g/Lを過マンガン酸カリウム20g/Lへ変更する以外は、実施例1と同様にして本発明の獣毛紡績糸を得た。
(比較例1)
第1工程を省略する以外は、実施例1と同様にして比較用の獣毛紡績糸を得た。
(比較例2)
第2工程を省略する以外は、実施例1と同様にして比較用の獣毛紡績糸を得た。
(比較例3)
第3工程を省略する以外は、実施例1と同様にして比較用の獣毛紡績糸を得た。
(比較例4)
第4工程を省略する以外は、実施例1と同様にして比較用の獣毛紡績糸を得た。
(比較例5)
第1工程に用いられる水溶性処理液に含まれる有効塩素量1.0%o.m.fの次亜塩素酸ナトリウムを有効塩素量1.0%o.m.fの二塩化イソシアヌル酸へ変更する以外は、実施例1と同様にして比較用の獣毛紡績糸を得た。
(比較例6)
第4工程に用いられる水溶性処理液に含まれるポリアミドエピクロルヒドリン樹脂20g/Lをアミノ変性シリコン樹脂(BASF社製「バソランMW(商品名)」)20g/Lへ変更する以外は、実施例1と同様にして比較用の獣毛紡績糸を得た。
以上のようにして実施例及び比較例で得られた羊毛紡績糸の特性を未加工の羊毛紡績糸の特性と共に下記表1に示す。
Figure 2005256233
上記表1に示された内容から明らかなように、本発明の実施例1,2の羊毛紡績糸は、羊毛織編物に優れた防縮性と良好な抗ピリング性とを付与できるものである。よって、該羊毛紡績糸を用いて快適で機能的な服地用織編物が提供できる。さらに、白度にも優れるため後の染色加工において鮮明でファッショナブルな製品(先染糸又は後染反)を作製することができる。実施例3の羊毛紡績糸は、第2工程においてペルオキソ一硫酸水素カリウムよりも酸化及び漂白作用に劣る過マンガン酸カリウムが使用された結果、防縮性,抗ピリング性及び白度のいずれにおいても実施例1,2ほどの性能を持ち合わせていなかった。
また、比較例1〜4の羊毛紡績糸は、本発明において必須とする工程のいずれかを欠いて作製されたもので、快適で機能的かつファッショナブルな服地用織編物を提供するに足る性能を持ち合わせていなかった。
比較例5は、塩素系酸化剤として二塩化イソシアヌル酸が使用されたため、羊毛繊維のエピクチクル層を覆う脂肪酸の除去が不十分で、酸素系酸化剤が羊毛繊維へ十分に浸透できなかったため、防縮性,抗ピリング性及び白度のいずれにおいても実施例1,2より劣るものとなった。また、比較例6は、羊毛繊維を被覆する樹脂としてアミノ変性シリコン樹脂が使用されたため、エピクチクル層表面とイオン的に結合することができず、均一な被膜が形成されないため防縮性に劣るものとなった。

Claims (3)

  1. 下記(1)〜(3)の特性値を全て満足することを特徴とする獣毛紡績糸。
    (1)IWS TM31法に準拠したフエルト収縮率の測定において、ISO 6330 7Aプログラム(7A洗濯)1洗後を基準とした場合における、ISO 6330 5Aプログラム(5A洗濯)5洗後のフエルト収縮率の絶対値が8%以下である。
    (2)JIS L1076.6.1.A法に準拠した抗ピリング性が4級以上である。
    (3)JIS Z8729に準拠したL*a*b*表色系を用いて表した下記式で定義される白度が85以上である。
    W=100−〔(100−L*)2+(a*2+b*2)〕1/2
    但し、W:白度、L*:明度指数、a*:色相の色座標、b*:彩度の色座標。
  2. 獣毛繊維に次亜塩素酸系酸化剤を作用させる第1工程と、該獣毛繊維に酸素系酸化剤を作用させる第2工程と、前記獣毛繊維に還元剤を作用させる第3工程と、該獣毛繊維表面をポリアミドエピクロルヒドリン系樹脂で被覆する第4工程とを含むことを特徴とする獣毛紡績糸の製造方法。
  3. 前記酸素系酸化剤が、ペルオキソ一硫酸,ペルオキソ一硫酸塩,ペルオキソ二硫酸及びペルオキソ二硫酸塩からなる群より選ばれた1種以上の化合物を含むことを特徴とする請求項2記載の獣毛紡績糸の製造方法。
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