以下に本発明の中に含まれる形態のうちの一形態を例示する。本発明は以下の実施の形態に開示された形態に限られるものではなく、また、公知技術に基づく変形を阻止するものではない。
図1に、本発明第一の実施例である混合液製造装置として、化粧品用オンデマンド製造・販売システムを示す。個人ごとの好みや体質に依存して仕様が異なることが望ましい多品種少量生産品の製造・販売において、店頭において顧客のニーズに即した成分構成の製品をその場で製造して提供することができる。これによりオンデマンド製造・提供システ
ムを構築することができる。
これらシステムは、例えば、以下の構成を有することが好ましい。
1)顧客に最適の成分構成を決めるための顧客情報の取得及び顧客情報の検索を行う顧客情報システムと、2)顧客情報に基づき顧客に最適な製品成分構成を決める製品情報システムと、3)製品を作るのに必要となる2種類以上の原料を個別に保管する原料保管システム。
製品の製造・販売は、第一に顧客の肌質や好みを調べる顧客情報システム(101)で情報を収集し、ここで得られた情報は、製品情報データベース(104)へと送られ(102)、顧客に最適な製品の成分構成を導きだす。この際、顧客情報システムは(101)は、顧客情報データベース(105)へも情報を送り(103)、顧客情報として蓄積する。製品情報データベース(104)が導き出した製品の成分構成は、各原料を計量して送液する各ポンプ(107)へと送られ(106)、各成分の必要な量を原料パック管理システム(108)より取出し、各選択された原料の混合デバイス(本実施例では一例としてマイクロ流体デバイス(109)を用いる)へと各々の流量比に応じた流速で同時に送り出す。マイクロ流体デバイス(109)へと送り込まれた各原料は、マイクロ流体デバイス内を通って分注ノズル(110)へと送られ、製品容器(111)へと分注される。この製品を作成している間、顧客は、自分の製品を入れる容器(111)へと貼り付けるラベルの絵柄や製品名を考えてシステム(113)へと入力する。この入力されたデータは、ラベル印刷・貼り付け装置(114)へと送られ、マイクロ流体デバイス(109)により製品を分注された容器(111)が搬送(112)されてきて、ラベルが貼り付けられ、製品として顧客に提供される。ここで、マイクロ流体デバイス(109)を用いることで、全ての成分が一括して分注され、かつ、マイクロ流体デバイス(109)を通るだけで均一混合が終わっているため攪拌がいらないため、数分で製品の容器(111)への梱包が終了しているので、ラベルへの印字情報の入力が終了すると直ぐラベルへと印字され、容器(111)へと貼り付けられ、顧客に提供ができる。これにより、顧客は、情報を入力し終えると直ぐに製品を受け取ることができ、待つというストレスを受けずに済む。
特に、顧客情報が入力される入力部と、混合液の複数の原料を保管する原料保管システムと、前記入力された顧客情報から前記保管された原料の種類及び量を選択する製品情報システムと、前記選択された原料が前記原料保管システムから取出される送液部と、前記送液部から供給された原料が混合される混合部と、前記混合液が設置された化粧液容器に注入される注入部と、前記混合液容器のラベルに表記する事項が入力される入力部と、前記入力された事項を前記ラベルに印刷し、前記ラベルを前記混合液容器に貼るラベル形成部と、を有し、前記印刷部での印刷は、前記注入部での混合液の注入が完了する前に開始されることが好ましい。
このようにシステムを構成することにより化粧液や香水などの混合液提供対象(例えば顧客)に対して待たせた感じを抱かせずに、ニーズに対応した混合液を提供できる。
混合液製造工程でラベル形成工程を行うことにより、混合液提供対象の注意を惹き、実質的な待つ時間を減少させて高速でテーラメイドの混合液を提供することができる。
前記注入された化粧液などの混合液を含む容器のふたをするふた形成部を有することができる。その場合は、前記印刷部での印刷は、ふた形成部でのふた形成が完了する前に開始されるよう制御される。
前記顧客情報システムは、例えば、入力される顧客情報(製品提供対象についてセンサによる検出情報(水分計、皮脂計、弾力計、PH計、肌画像情報、等の少なくとも一つであることが好ましい))と少なくとも主要な原料成分の量との関係を示すDB、或はこれらの計算式を蓄積するDBを有する。そして、それらに基づいて化粧品などを構成する成分量が選択される選択機構を有する。
以下に、各工程の詳細を述べる。顧客情報システム(101)では、コンピュータ若しくはカウンセラーが、顧客に対して質問を行い、顧客がそれに対して答えていくことで、顧客の好みを知り、かつ、体質を推測し、システムへと入力される。よりきめ細かな顧客情報を取得する手段としては、カウンセラーが触診などを行ったり各種センサ(例えば、水分計や皮脂計、弾力計やpH計、肌画像やウッドランプ)を用いて顧客の肌質について調べて、システムに入力する方法がある。
顧客情報システム(101)で得られた情報は、製品情報データベース(104)に受け渡され、その顧客に最適と推測される化粧品の成分構成が提示される。また、得られた情報は同時に、顧客の個人情報として顧客情報データベース(105)に登録される。ここで登録された情報からは、その顧客がリピーターとなった場合に、登録された肌質情報の履歴より、肌質の季節変動や改善度合いなどの情報が得られ、よりきめ細かな提案を顧客にすることが可能となる。また、顧客の名前を外したデータを集計すれば、地域や年齢による肌質の差のデータベース化が可能となり、製品開発や販売戦略のための新たな情報を生み出し、その情報そのものを商品とすることも可能となる。
製品情報データベース(104)より導き出された顧客に最適の製品の成分構成データは、各原料パック管理システム(108)に連通した送液ポンプ(107)の制御系へと送られ(106)、各原料の必要な量だけが各原料パック管理システム(108)から送液ポンプ(107)内へと同時に導かれ、各々の成分量に応じた流量で、各送液ポンプ(107)からマイクロ流体デバイス(109)へと送液される。図1では、6種類の原料から製品を製造する場合を例に示してある。各原料パック管理システム(108)は、原料に不純物(ばい菌やごみなど)が入り込んだり、外気と接触したり温度が上昇したりして品質劣化を起こさないように管理するシステムである。原料パックは衛生的に気密封止した状態で化粧品販売店舗に供給され、使用する際に原料パック管理システム(108)に装着する。
その際、送液ポンプ(107)と連通した針型ノズルが原料パック内に入り、原料と送液ポンプ(107)がはじめて繋がる。原料パックの針型ノズル挿入部は、ゴム栓若しくは気密フィルムなどが装着されており、ノズルを挿入してもノズルとゴム栓若しくは気密フィルムが密着して、その部分から原料が外気に接触しないようになっている。また、原料の中には空気に触れることで劣化するものをあるので、原料パック内の原料を使用した場合に、原料パック内に空間ができることは望ましくなく、その場合には原料パックを柔らかなシートで構成して原料の消費とともに変形して容積を小さくしていくようにする。これにより、原料は外気に触れずにすみ、その品質を長い時間維持できる。
また、原料を入れているシートが柔らか過ぎて、単独ではその形状を維持することが困難な場合には、剛性のある樹脂でできた外容器との組合せパックとする。外容器内には薄いシートでできた袋に詰め込まれた原料を入れ、外容器ごと装着し、原料が消費されていくと内部の柔らかシートが変形して容積を小さくしていく。これにより、原料は使い切られるまで外気に触れることはなく品質を長い時間維持できる。なお、原料が空気に触れなくても傷みやすい性質を持つ場合には、原料パック管理システム(108)に温度調節機能を持たせ、原料を低温に維持して、品質を長い時間維持させる。原料パック管理システム(108)に温度調節機能を持たせる場合には、オンデマンド製造・販売システムの電源を切った場合でも原料パック管理システム(108)は通電されているようにする。また、化粧品では、それを構成する各種原料のうち、精製水やグリセリンといった基本成分が成分比率の大きな部分を占め、それ以外に求められる機能に応じて各種原料が混合される。従って、原料パックのサイズも原料の種類による使用比率に応じてサイズを変えることが望ましい。また、主液である精製水やグリセリンに対して数%以下のオーダーの微量な混合を行う液の場合、図2に示す前処理用マイクロ流体デバイス(216)を用いて、主原料である精製水またはグリセリンが入った原料パック管理システム(207)から送液ポンプ(214)を用いて送液された主原料と微量成分の原料パック管理システム(205)から送液ポンプ(212)から送液されてきた微量成分とを予め混合しておいて、マイクロ流体デバイス(215)へ他の成分と同時に通液することで、微量な液であっても正確な混合を安定して実現する方法も考えられる。また、装置内で混合するのではなく、原料パック内に予め主液と混合した微量液を入れておく方法も考えられる。
図1の送液ポンプ(107)は、原料パック管理システム(108)から各原料を必要な量だけ取出してマイクロ流体デバイス(109)に通液しているが、各原料を計量しながら送液するため、シリンジポンプが最適である。また、原料パックのところでも述べたように、原料により送液量が大きく異なるため、それぞれに原料の送液量範囲に応じたシリンジ容量を設定することが望ましい。シリンジを利用した場合の送液手順の一例を以下に示す。
1) 全てのシリンジを内容積が最小となる位置にセットする。
2) 全ての原料パックに針型ノズルを挿入し、各原料用シリンジと繋ぐ。
3)各シリンジ内容積を増加する方向に駆動し、各原料パックから各原料を吸引する。
4)各シリンジ内容積が適量に達したら、シリンジ内容積が減少する方向に駆動する。
5)3)と4)の動作を各原料パック管理システム(108)からマイクロ流体デバイス(109)までの各シリンジポンプ(107)及び各配管内が各原料液で満たされるまで繰り返す。
6)全ての原料に関して5)までの動作を完了したら、最終製品の構成比に応じて必要な原料パック管理システム(108)と繋がった各シリンジポンプ(107)に各原料液を導入するようにシリンジポンプ(107)を駆動する。
7)各原料を最終製品の構成比に応じた流量比でシリンジポンプ(107)からマイクロ流体デバイス(109)へ同時に送液する。
また、各シリンジポンプは、各原料のうち、第一の混合原料の流量(単位時間当りの供給流量)を、第一の混合原料より分注量の少ない第二の混合原料の流量より大きくなるよう制御される。これにより、各成分原料が混在して流れる第一の流路への、各成分の供給時間の際を小さくして良好が混合状態を得ることができる。各分注比に応じて前述した混合領域へ吐出する流量を調整することが好ましい。より好ましくは制御誤差の範囲内で同じ供給時間となるよう制御する。
この際、マイクロ流体デバイス(107)内の流れが安定するまでの送液分は容器(111)には分注せずに廃棄するのが望ましい。また、各シリンジポンプ(107)が扱う原料液は原則として同じにしておくことが望ましいが、よりきめ細かな対応を行うために各シリンジポンプ(107)が扱う原料の種類を変更する場合や、長期間装置を稼動しない場合には、オンデマンド製造・販売システムの原料に触れる部分を洗浄しておく。この場合には、原料パック管理システム(108)から原料パックを取り外して代わりに洗浄液パックを装着する方法と原料パックとは別に洗浄液パックを別に設けて最終製品を製造するのと同じ送液手段で洗浄する場合と、精製水等による洗浄システムを別に設ける場合が想定される。何れの場合も洗浄液を回収廃棄するシステムが必要になるが、マイクロ流体デバイス(109)にはデットボリュームが小さいという特徴があるので、廃液量を少なく押さえることが可能であり、一日の終わりの際に廃液タンクを回収する程度で十分である。シリンジポンプ以外の送液ポンプとしては、原料パックそのものを容積型のポンプとして扱えるようにしておく方法もある。これは、原料パックの原料が収まっている部分の容積を小さくしていく手段を原料パック管理システム(108)に付加することで実現する。例えば、原料パック内上部にピストンの役目をなす構造を入れておき、そのピストン部を押し込むことで原料パック内の原料を押し出す方法である。その他、原料パックが柔らかい場合には、原料パックそのものを上から押しつぶす方法もあるが、この場合には、原料パックが外周に押し広げられないような枠構造が原料パック管理システム(108)に必要となる。また、安価な送液ポンプ(107)としては、チューブポンプを用いたシステムが考えられるが、このポンプは微量な液の送液には不向きなため、原料液の中に数%以下の構成比率を持つものが存在する場合には、その微量な液を予め精製水やグリセリン等の主液で薄めておく必要がある。なお、原料として粘性の高い液体を扱う場合には、その原料が通液される部分の温度を粘性が小さくなる温度まで上げておく方法がある。これにより、高粘度の原料を用いたクリームの作成等もこのオンデマンド製造・販売システムで行えるようになる。
次に、オンデマンド製造・販売システムで用いるマイクロ流体デバイス(109、215)は、オンデマンド製造・販売システムから簡単に着脱できるようにしておき、何を作るかによってマイクロ流体デバイス(109、215)として最適なものを装着することが望ましい。マイクロ流体デバイスの着脱には、送液ポンプ(107、208〜214)や分注ノズル(110、217)との漏れのない流体接続を果たす必要があり、マイクロ流体デバイス(109、215)に継手が組み込まれていることが望ましい。例えば、マイクロ流体デバイス(109、215)の各原料の入口にゴム製若しくは気密フィルムが装着されており、送液ポンプ(107、208〜214)の末端にある針型ノズルを挿入することで繋ぐ方式が考えられる。別の着脱方法としては、送液ポンプ(107、208〜214)や分注ノズル(110、217)とマイクロ流体システム(109、215)を繋ぐ部分にシール材を挿入し押し当てる方式もある。どちらの方式でも原料液が着脱部に付着しないように撥水処理を施しておくか、交換時にノズルやシール材等の着脱部を洗浄することが必要となる。洗浄方法としては、エアーによる付着液の除去やスポンジ等の汲液材による付着液の除去、洗浄液による洗浄等が考えられる。洗浄液による洗浄では、廃液を回収するため、洗浄する場所に廃液回収システムが必要となる。
次にマイクロ流体デバイス(107、215)の構成としては、最終製品を構成する各原料を通液するだけで均質な混合を果たす構造を有していることが必要となる。異なる液同士は、各液を構成する成分の濃度差に起因する拡散により均一に交じり合う。この拡散に要する時間は、各成分の拡散距離の二乗に比例していることから、各液を如何に短い拡散距離で出会わせ、短い時間で混ぜ合わせるかがポイントとなる。例えば、1cmのサイズを持つ容器内で2種類の液を混ぜ合わせようとした場合、最も離れた位置にある液同士が交じり合うのに1cmの距離を移動する必要がある。これに対して、0.1mm程度のサイズの容器で混合すると移動距離も0.1mmとなるため、混合にかかる時間が1cm容器の1万分の1で済む。そのため、2種の液を容器内で攪拌して混ぜるまでもなく容器内を流すだけの短い時間で均一な混合が可能となり、フロー処理による多種液の混合が実現できる。これを実現するマイクロ流体デバイス(109、215)の第一の実施例を図3に示す。
例えば、その形態例としては、マイクロ流体デバイスが、基板1に溝を加工し、その基板1に基板2を接合または密着させることで溝に蓋をして混合流路とし、基板1の混合流路を構成する少なくとも一つの面が、先の混合流路と分離された少なくとも1つの空間と通じ、その混合流路と分離された空間と混合流路が通じる部分が複数個の貫通孔が混合流路内の流れ方向に沿って形成されており、混合流路内を流れる原料1に少なくとも一つ以上の空間の貫通孔より他の種類の原料を吐出することで、混合流路内を流れる流体と貫通孔より吐出される液体が交互に流れる層状流れを形成し、複数の原料が混合流路内で混合されるようにするマイクロ流体デバイスである。
例えば、複数の液の混合を行うための蛇行型混合流路(301)と、その混合流路内へ混合を行う原料で満たされたバッファ(304、305)、そのバッファ(304、305)へ原料が入る入口(306、307)、混合流路(301)とバッファ(304、305)を隔てる分離壁(302、303)、分離壁(302、303)底部に混合流路内を流れる流体の流れ方向に並んだ混合流路(301)とバッファ(304、305)とを結び微小ノズル群(308、309)からなる。液の混合は、混合流路(301)内を流れる原料1に微小ノズル群(308、309)から原料2及び原料3が吐出されることで混合される。
図4を用いて混合の状態を説明する。図4の上図は、混合流路近傍の断面図であり、混合流路(401)と各バッファ(402、403)、分離壁(404、405)、混合流路(401)とバッファ(402、403)とを繋ぐ微小ノズル群(406、407)からなる。下図は、混合流路近傍の上面図であり、混合流路(412)とバッファ(413、414)、分離壁(415、416)、微小ノズル群(417〜418、419〜420)からなる。上面図を用いて混合の仕組みを説明すると、まず、混合流路(412)を図上方から下方に向かって流れる原料1に対し、バッファ(413)を満たす原料2が分離壁(415)にある微小ノズル群(417〜418)から混合流路(412)内に吐出され、バッファ(414)を満たす原料3が分離壁(416)にある微小ノズル群(419〜420)から混合流路(412)内に吐出される。このとき、流れ方向末端の微小ノズル(417)から吐出された原料2(421)は、混合流路(412)の上方から下方に向かう流れにより同様の方向へと押し流される。微小ノズル(417)より上手にある微小ノズルから吐出された原料2は、各微小ノズルより下手にある微小ノズルから吐出された原料2を包み込むように流れ、最も上手にある微小ノズル(418)から吐出される原料2(422)が最外層となる重なり合った層状の流れとなる。このとき、混合流路(412)を上方から下方に流れていた原料1は、各ノズルから吐出される原料2の間に入り込み、原料1と原料2の層状流れとなっている。同様に原料3も原料1と層状流れとなっている。混合流路の断面方向に関しても混合流路(401)内に吐出された原料2(408〜409)及び原料3(410〜411)は、高さ方向に層状の流れを原料1となしている。一例として、混合流路(401)の断面形状を200μmとし、微小ノズル群(406、407)のサイズが40μm角で80μmピッチで混合流路(412)に沿って50個並んでいる場合には、50個のノズルから吐出された液が混合液内を流れてきた液の中に層状に並ぶことになる。200μm幅内に50列であるから、その列の上下方向に対して各々4μmピッチはとなり、その列と列の間には混合流路内を流れて来た原料1が存在するため、拡散に必要な最大移動距離は2μmとなる。これをグリセリンが精製水中を拡散する場合の拡散係数0.72×10-5[cm2/s]を用いて計算すると拡散するのに必要な時間は0.01秒弱となる。
以上のように、マイクロ流体デバイスの第一の実施例のように三種類の原液を混ぜ合わせるときに、はじめから拡散距離が短くなるようにしてやることで、攪拌を行うことなく短時間で混合を実現する。なお、このマイクロ流体デバイスを用いてより多くの原料を混ぜる場合には、混合流路(301)の流れ方向に沿って、バッファを複数並べることで実現できる。以上で述べてきた微細な流路を用いて毎分数十mLの液量を処理する場合、問題となるのが圧損による送液量の限界である。そのため、このような微細な流路を用いて送液を行う場合は、圧損に耐えうる送液系及び繋ぎ部のシール機構を設けるか、混合流路(401)の断面積を大きくして、分離壁(415、416)にある微小ノズル群(406、407)の数を多くして混合する液同士の層数を多くして拡散距離を短くするか、一つのチップでの処理量は少なくして、チップの並列処理で処理量を確保するかの方法を取る必要がある。並列処理で処理量の確保をはかる場合には、如何に各混合流路での混合比を均等にするかが課題であり、そのためには積層型のチップとして、各混合流路及び吐出ノズル群に至るまでの各送液系の圧損を均等にする工夫が必要である。また、各混合流路及び微小ノズル群の加工精度も要求されることになる。
このため、マイクロ流体デバイスを作成する手段として、半導体の加工技術の応用であるマイクロマシニング技術を用いた微細加工を適用するのが最適となる。その一例としては、バルクマイクロマシニングと呼ばれる単結晶シリコンの異方性エッチング技術による加工方法があり、この場合、混合流路(301)及びバッファ(304、305)、微小ノズル群(308、309)をシリコン基板(310)に加工し、陽極接合技術を用いてパイレックスガラス(311)で混合流路(301)及びバッファ(304、305)、微小ノズル群(308、309)に対して蓋をして、マイクロ流体デバイスを作成する。また、安価な使い捨てデバイスを作る手法としては、PDMS(シリコンエラストマー)で先のシリコン基板(310)と同様の構造体を成形する方法もある。この場合、第一のステップでPDMSに構造を転写するための鋳型を成形する。この鋳型の形成方法としては先のバルクマイクロマシニング技術を用いてシリコン基板上に成形するやり方や、厚膜レジストを用いて成形する方法がある。次の工程で、その鋳型にPDMSを塗布し、架橋反応により固化させる。
PDMSの厚みの制御は、PDMSの広がる範囲を拘束した状態で塗布することで、そのPDMSの塗布量で行う。次に固化が完了したら、鋳型よりPDMSを分離し、PDMS上に転写された混合流路(301)及びバッファ(304、305)、微小ノズル群(308、309)上に蓋(311)を接合する。この接合プロセスでは、蓋(311)として同じPDMSやガラス、アルミ等を用いることで、接合面をプラズマ処理した後に重ね合わせるだけで混合流路(301)及びバッファ(304、305)、微小ノズル群(308、309)を成形したPDMS(310)と接合することができる。
図3に示した形態は、混合液製造装置としての特徴を有する。第一の基板(310)と、第一の基板(310)との間に第一の流体が流れる第一の流路(301)を構成する第二の基板である蓋(311)と、を備え、第一の基板(310)は前記第一の流路(301)を流れる流体に混合する流体を供給する第一のノズル領域(308)と第二のノズル領域(309)を有し、第一の流路(301)を挟むように形成されることを特徴とする。
これにより、混合ノズルを第一の基板側に形成するので微細なノズルを多数形成する場合でも、容易に形成することができる。
第一のノズル領域(308)は、第一の基板(310)に形成された第一の壁部である分離壁(302)に第一の流路の流れ方向に沿って多数配置されたノズル(308)を備え、第一のノズルから供給する第一の混合流体の供給部であるバッファ(304)は第一の流路(301)に第一の壁部である分離壁(302)を介して配置されることを特徴とする。
なお、前記第二のノズル領域は、同様に、第一の基板(310)に形成された第二の壁部である分離壁(303)に第一の流路の流れ方向に沿って多数配置されたノズル(309)を備え、第二のノズルから供給する第二の混合流体の供給部は前記第一の流路に前記第二の壁部を介して配置されることが好ましい。
また、第一の基板に第一の壁部が形成される形態が部品数が少なく好ましいが、第一の基板と第一の壁部が別部材で形成されて固定されて前記形態としても良い。
第一のノズル領域(308)及び第二のノズル領域(309)に形成されるノズルは、第一の基板(310)と第二の基板(311)との間に前記混合流体の流路を構成されることを特徴とする。
また、第一の基板(310)と第二の基板(311)の積層方向において、第一の流路(301)の高さは前記ノズル(308或いは309)の高さの5倍以上有することが好ましい。
このように形成するとが、全体としての厚損を小さくする観点で好ましい。一例としては全体的な大きさを小型化するために100倍以下程度にすることが実用的であると考えられる。なお、構造上やその他の都合でそれ以上としても良い。
また、第一の基板(310)と第二の基板(311)の積層方向において、第一のノズル(308)の高さに対する第一の流路(301)の高さの比より、第一のノズル領域を構成するノズル(308)の数より多い程度形成することが効率的な混合を図る上で好ましい。全体的に小型化を図る観点で、100倍以下程度にすることが実用的であると考えられる。なお、構造上やその他の都合でそれ以上としても良い。
他の混合デバイスについて説明する。次に、マイクロマシニング技術を用いなくとも成形できるサイズで、マイクロ流体デバイスを実現するようにすることもできる。この形態は、マイクロ流体デバイスに、混合したい複数の液を縞状に並べ、その縞状の流れの幅を細く絞っていくことで拡散距離を短くし、機械加工で可能なノズルサイズやピッチでマイクロ流体デバイスの第一の実施例と同等の混合性能を与えるものである。図5にこの第一の実施例を示す。
例えば、基板に形成した混合流路がシート状をしており、その基板のシート面上に混合流路と分離された少なくとも1つの空間と通じた複数個の流れ方向に対して平行に形成された貫通孔からなるノズル群があり、混合流路内を流れる原料にその一列に並んだノズル郡より1種類の他の原料を吐出する。こうすることで、混合流路内を流れる流体と貫通孔より吐出される液体が交互に流れる層状流れを形成し、複数の原料を混合する場合には、混合流路内流れに対して平行に並べられたノズル群の列を混ぜ合わせたい原料の種類の列だけ流れ方向に並べ、その各ノズルが次の列のノズルと混合流路内流れ方向に対して同じ位置にあり、それにより各ノズルから吐出された原液が次のノズルで吐出された液を包み込むように流れることで層状の流れを作り出し、その形成された複数の原料の層状流れの流れている混合流路の断面積を縮小して層状流れの間隔を短くした後マイクロ流体デバイスから吐出するよう構成する。
また、具体的形態としては、左下図は、上面図であり、右下図は、断面図である。マイクロ流体デバイスは、シート状の溝(501、511)とスリット状ノズル(502、512)、微小ノズル群(503〜507、512〜517)が成形された基板(510)と、蓋(519)からなる。微小ノズル群(503〜507、512〜517)は、微小なノズル(509)から構成されている。このマイクロ流体デバイス内で液は、上方から下方に流れ(520)、原料1がスリット状ノズル(502、512)から矢印(522)に吐出されてシート状流路(501、511)を下方に流れていき、原液2から原液6の5種類の液が微小ノズル群(503〜507、512〜517)より矢印(523〜527)のように吐出され、シート状流路(501、511)を下方に流れていく。このとき、微小ノズル群(503〜507)の流れ方向での位置は、同じ流線上に成形されており、先の図3、図4で述べたような層状の流れを形成する。この層状の流れは、シート状流路(501、511)の流れ方向の末端にある出口(508、518)で絞られ、その層間距離が縮められ、短時間に拡散のみで混合できるように設計される。ただ、各原料は深さ方向に1層となるため、各微小ノズル群(503〜507、512〜517)から吐出される原料2から原料6の流量が多く、シート状流路(501、511)の深さ方向に十分拡がって吐出される場合に成り立つ。
各微小ノズル群(503〜507、512〜517)から吐出される原料の量が少ないと、深さ方向に十分広がらず、シート状流路(501、511)の底辺を流れるだけで、深さ方向への十分な拡散がなされない可能性があり、最後に出口(508、518)で絞って層間距離を縮めても十分な混合ができない可能性がある。この問題を解決する方法として、図6に示すマイクロ流体デバイスがある。その基板のシート面上に混合流路と分離された少なくとも1つの空間と通じた複数個の流れ方向に対して平行に形成された貫通孔からなるノズル群の一つ一つのノズルの周囲に、シート状流路の厚みと同じ高さを有する流線型の囲いが流れ方向に開口部を有した形で形成されており、混合流路内の流れにノズルかた吐出される原料の流れが影響を受けずにシート状流路の深さ方向に分布できるようにし、その厚み方向に平行な層状の流れを形成するようにする。
このデバイスの特徴は、微小ノズル群(603〜607)の各ノズル(609)から吐出される原料2から原料6を流線型の保護壁(610)により、そのノズル群の上方からの流れから保護し、その流れの厚み方向に満遍なく原料2から原料6が行き渡り、流れの幅方向に層状の流れを実現している点である。これにより、微小ノズル群(603〜607)から微小な原料が吐出された場合でも流れの厚み方向に液が行き渡り訴状の流れが維持されているため、出口(608)で絞られることで拡散距離を確実に短くすることが可能となり、短時間での均一混合が安定して行えるようになる。
また、図5及び図6の形態は混合液製造装置としての特徴を有する。例えば、第一の基板(510)と、第一の基板(510)との間に第一の流体が流れるシート状の流れを形成する第一の流路(521)を構成する第二の基板である蓋(519)と、を備え、第一の基板(510)には、第一の流路(521)を流れる流体に混合する第一の混合流体を供給する第一のノズル(例えば513)が前記流体の流れを横切る方向に間隔を介して複数配置された第一のノズル領域(例えば、503)と、第一のノズル領域(例えば503)の前記第一の流路の下流側に位置し、前記第一の流路を流れる流体に混合する第二の混合流体を供給する第二のノズル(例えば514)が前記流体の流れを横切る方向に間隔を介して複数配置された第二のノズル領域(例えば504)と、を備え、前記第二のノズル(例えば514)は、第一の流体が流れる領域のうち前記第一のノズル(513)で供給された第一の混合流体が流下する領域に配置されることを特徴とする。具体的には図7において後述する。
なお、複数のノズルから供給された第一の混合流体は、前記第二のノズル領域に流下したときに、第一の流体の流れを横切る方向において間隔を介して流れていることが好ましい。
また他の特徴は、第一のノズルの上流側の前記第一の流路であって、第一のノズルに対応する位置に壁部である保護壁(610)を有することを特徴とする。
この壁は、例えば、第一の基板と第二の基板とを連絡する壁であってもよい。また、ノズルが形成された第一の基板側から第二の基板側へ突出する突起であることができる。
図7に示すように、各微小ノズル群(603〜607)の各微小ノズル(701、703、705)がシート状流路(601)の流れの流線上に配置されていることにより、原液1の流れ(707)は第一の吐出ノズル(701)の保護壁(702)により2つの流れ(708、709)に分離され、その間に原料2の流れ(710)が挟み込まれる。さらに、第二の吐出ノズル(703)の保護壁(704)により原液1の流れ(708、709)に挟まれた原液2の流れ(710)は2つの流れ(711、712)に分離され、その間に原液3の流れ(713)が入り込む。第三の吐出ノズル(705)においても同様に保護壁(706)により原料1の流れ(708、709)と原料2の流れ(711、712)に挟まれた原料3の流れ(713)が二つの流れ(714、715)に分離され、その間に原液4の流れ(718)が挟み込まれる。このように、流線上に各ノズルを配置することで、各々の流れを二つに分離でき、ノズル数の2倍の層状流れを形成することができ、その拡散距離を半分にすることが可能となる(拡散時間は1/4)。このシート状混合流路の方式を用いる場合には、図3に示した蛇行流路型混合流路の断面積に対して桁違いの断面積を得ることができ、一つのマイクロ流体デバイスで数十mL/minの処理が可能となるため、並列処理を必要とはしないので、デバイス及びシステムの簡素化が図れる。なお、当然のことながら、このマイクロ流体デバイスの加工に機械加工だけでなくマイクロマシニング技術を適用することも可能である。
次に、最終製品を販売容器に吐出する分注ノズル(110、217)であるが、マイクロ流体デバイス(109、215)は、フロー処理で最終製品を作成しており、分注ノズル(110、217)をマイクロ流体デバイス(109、215)に装着して、そのまま分注してしまうことが最も簡単な方法である。従って、分注するためのノズルをマイクロ流体デバイスに一体で作りこんでも良いし、着脱式のノズルを装着しても良い。但し、このノズル部分が汚れると、最終製品を吐出する際に、ノズル部分に付着して曲がって吐出されたり、ノズルに残留して次の製品に混入したりと問題を起こす。そのため、ノズルを一回毎に交換する使い捨てにするか、分注ノズルを洗浄する機能をつけておく必要がある。また、販売容器(111、218)に最終製品を分注する際に雑菌やごみが容器(111、218)内に混入することを防ぐ必要があり、分注が終了して容器に蓋がなされるまでは、店内から遮断された閉じた清浄な空間である必要がある。従って、この部分の空気はフィルタを介してごみを除去しておき、また、紫外線カットのドアが閉まっている間は滅菌灯により滅菌状態を維持するようにしておく。
以上述べてきた最終製品の調合時間に平行して行う作業として、最終製品を入れる販売容器(111、218)に、顧客好みの絵柄のラベルにその中に入れられる最終製品の成分構成や顧客がつけた名称を印字し、貼り付ける作業を行う(114)。顧客は、その製品に貼り付けるラベルのデザインや名前を決めている間に最終製品はマイクロ流体デバイス(109、215)内を通液されて販売容器(111、218)に入れられており、顧客がラベルのデザインと名前を決め終えると直ぐに最終製品が入り自分の選んだ絵柄に自分のつけた名前が印字されたラベルが貼り付けられた販売容器がオンデマンド生産装置から出てくるのを受け取ることができる。
以上述べてきたように、本装置を用いると、必要最低限の領域のみを製品製造に必要な環境に維持していれば良く、マイクロ流体デバイス内を通液するだけで混合が可能なため攪拌作業がいらず、ランニングコストを低く押さえられ、また、顧客は自分に合った化粧
品をその場で直ぐに得ることができる。また、マイクロ流体デバイスを用いることで販売量よりも少ないサンプルも販売品と同じ品質で作ることが可能となるため、顧客にサンプルを評価して貰った後に実際に製品を作ることもできる。具体的には、サンプルを取出す微量容器、または、サンプルを含ませる脱脂綿を用意しておき、そのサンプルを試して顧客にその製品を買うかどうかの判断をして貰うことで、より高い顧客満足度を得られるシステムを構築することが可能となる。
ここまでは、化粧品を対象としたオンデマンド製造・販売システムについて述べてきたが、このシステムにマイクロ流体デバイスの温度制御機構や吸光度計等を不可することで化学合成システムや化学分析システムなどに適用することも可能である。図8に、他の混合液製造装置の例を示す。これはオンデマンド化学合成システムを示す。4種の試薬(801、802、804、806)と3種の抽出液(803、805、807)を用いて多段化学合成を行う。このシステムの特徴は、多段合成をフロー処理で行うため、全ての試薬及び抽出液を各々の使用量に応じた流量で同じタイミングで送液する点にある。試薬1(801)と試薬2(802)は、送液ポンプにより適量をマイクロ反応デバイス1(809)に送液されて、その内部で化学反応を起こす。この際、マイクロ反応デバイス1(809)は、温調器1(810)により反応に最適な温度に維持されている。この反応による生成物は、マイクロ抽出デバイス1(811)へと送られ、抽出液2(803)とマイクロ抽出デバイス(811)内で接触して、必要な成分と不要な成分に分けられて、必要な成分は次のマイクロ反応デバイス2(813)へと送られ、不要な成分は廃液タンク1(812)へと送られる。マイクロ反応デバイス2(813)へと送られた生成物は、ここで試薬3(804)と混合され、温調器2(814)により最適温度に維持された状態で、化学反応が進行し、生成物はマイクロ抽出デバイス2(815)へと送られる。マイクロ抽出デバイス2(815)へと送られた生成物は、ここで抽出液2(805)と接触し、先と同様に必要な成分は次のマイクロ反応デバイス3(817)へと送られ、不要な成分は廃液タンク2(816)へと送られる。マイクロ反応デバイス3(817)において、試薬4(806)と反応した後、マイクロ抽出デバイス3(819)により抽出液3(807)と接触することで、不要な成分が除去されて廃液タンク3(821)へと送られ、目的の生成物のみが生成物用容器(820)へと吐出される。この一連の工程は、一つの連なった流路内で起きていることであり、並列処理がなされるため、バッチ処理のような各工程間に発生する無駄時間がなく、かつ、人の手を介さない自動化が容易なシステムとなる。図8では、各工程を異なるマイクロ流体デバイスで行う実施例を示したが、これらを一つのマイクロ流体デバイス内に組み込むことも可能である。例えば、図3で述べたマイクロ流体デバイスを用いて行う場合には、蛇行混合流路(301)の流れ方向に多段プロセスで混合する各試薬のためのバッファを直列に並べておき、各試薬が収められているバッファの間隔を混合流路内での反応に必要な滞留時間に応じて決め、滞留時間が長い反応の場合には、次のバッファは離れた位置に形成することで、フロー処理で多段合成プロセスを実行することが可能となる。このとき、各合成プロセスの最適温度が異なる場合、各バッファ間の混合流路をその反応に最適な温度に制御する。ただし、熱伝導率の良いシリコンなどを材料としてマイクロ流体デバイスを作成すると、各混合流路間の温度に差をつけることが困難となるため、多段合成プロセスの各反応を別々のマイクロ流体デバイスで行い、各マイクロ流体デバイスの出入口間を熱伝導率の小さな樹脂でつないで直列の反応系をつくるのが良い。また、多段合成プロセスで作成される生成物の分離・抽出・濃縮等のプロセスが必要な場合には、本システムのマイクロ流体デバイスと直列につないだ各機能デバイスを入れることで、フロー処理を行う。この場合、各機能デバイスで用いる抽出液等を送液するためのポンプも必要となる。
このように、図3、図5、図6の混合部を備えたシステムは、前述で例示した化粧液や香水などのオンデマンド化粧品システムやオンデマンド化学合成システムを構成することが好ましいが。それ以外のオンデマンド合成物製造装置を構成することができる。
101:顧客情報システム、102:顧客情報の流れ(1)、103:顧客情報の流れ(2)、104:製品情報データベース、105:顧客情報データベース、106:製品情報の流れ、107:送液ポンプ、108:原料パック管理システム、109:マイクロ流体デバイス、110:分注ノズル、111:製品容器、112:製品容器の搬送、113:ラベル情報入力システム、114:ラベル印字・貼り付けシステム201〜204・206:原料1〜4・6の原料パック管理システム、205:微量な原料5の原料パック管理システム、207:精製水管理システム、208〜214:送液システム、215:マイクロ流体デバイス、216:微量液混合用マイクロ流体デバイス、217:分注システム、218:販売容器、219:環境整備領域301:蛇行型混合流路、302:混合流路/原料2バッファ分離壁、303:混合流路/原料3バッファ分離壁、304:原料2バッファ、305:原料3バッファ、306:原料2導入口、307:原料3導入口、308:原料2吐出用微小ノズル群、309:原料3吐出用微小ノズル群、310:流路基板、311:蓋基板401:シート状混合流路、402:原料2用バッファ、403:原料3用バッファ、404:混合流路/原料2用バッファ分離壁、405:混合流路/原料3用バッファ分離壁、406:原料2吐出用微小ノズル、407:原料3吐出用微小ノズル、408:流れ方向最後端微小ノズルより吐出された原料2、409:流れ方向最前端微小ノズルより吐出された原料2、410:流れ方向最後端微小ノズルより吐出された原料3、411:流れ方向最前端微小ノズルより吐出された原料3、412:シート状混合流路、413:原料2用バッファ、414:原料3用バッファ、415:混合流路/原料2用バッファ分離壁、416:混合流路/原料3用バッファ分離壁、417:原料2用流れ方向最後端微小ノズル、418:原料2用流れ方向最前端微小ノズル、419:原料3用流れ方向最後端微小ノズル、420:原料3用流れ方向最前端微小ノズル、421:流れ方向最後端微小ノズルより吐出された原料2、422:流れ方向最前端微小ノズルより吐出された原料2、423:流れ方向最後端微小ノズルより吐出された原料3、424:流れ方向最前端微小ノズルより吐出された原料3、501、511:シート状混合流路、502、512:原料1吐出用スリット状ノズル、503、513:原料2吐出用微小ノズル群、504、514:原料3吐出用微小ノズル群、505、515:原料4吐出用微小ノズル群、506、516:原料5吐出用微小ノズル群、507、517:原料6吐出用微小ノズル群、508、518:出口、509:微小ノズル、510:微小ノズル保護壁、511:シート状流路、519:蓋、520、521:シート状流路内流れ、522:原料1吐出方向、523:原料2吐出方向、524:原料3吐出方向、525:原料4吐出方向、526:原料5吐出方向、527:原料6吐出方向601、620:シート状混合流路、602、613:原料1吐出用スリット状ノズル、603、614:原料2吐出用微小ノズル群、604、615:原料3吐出用微小ノズル群、605、616:原料4吐出用微小ノズル群、606、617:原料5吐出用微小ノズル群、607、618:原料6吐出用微小ノズル群、608、619:出口、609:微小ノズル、610:微小ノズル保護壁、611:シート状流路内流れ、612:微小ノズル吐出流れ、621:流路基板、622:蓋基板、623:微小ノズル、624:微小ノズル保護壁、625、626:原料吐出方向701:原料2用微小ノズル、702:原料2用微小ノズル保護壁、703:原料3用微小ノズル、704:原料3用微小ノズル保護壁、705:原料4用微小ノズル、706:原料4用微小ノズル保護壁、707、708、709:シート状流路内原料1流れ、710、711、712:シート状流路内原料2流れ、713、714、715:シート状流路内原料3流れ、716:シート状流路内原料4流れ801:試薬1、802:試薬2、803:抽出液1、804:試薬3、805:抽出液2、806:試薬4、807:抽出液3、808:送液ポンプ、809:マイクロ反応デバイス1、810:温調器1、811:抽出デバイス1、812:廃液タンク1、813:マイクロ反応デバイス2、814:温調器2、815:マイクロ抽出デバイス2、816:廃液タンク2、817:マイクロ反応デバイス3、818:温調器3、819:マイクロ抽出デバイス、820:生成物用容器、821:廃液タンク3。