JP2005253315A - 目的塩基配列の検出方法 - Google Patents

目的塩基配列の検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 サンプルDNA(またはRNA)量が少なく、サンプルDNA(またはRNA)中に検出したい目的配列が複数個存在する場合にすべての目的配列を検出する方法を提供する。
【解決手段】上記課題は、以下の工程:
(1)サンプルDNA(またはRNA)とプローブDNA(またはRNA)を水溶液中で接触させてハイブリダイゼーション複合体を形成させ;
(2)ハイブリダイゼーション複合体を単離し;
(3)複合体を解離させて、プロ−ブDNA(またはRNA)を分離し;
(4)該プローブDNA(またはRNA)を同定して、サンプルDNA中の目的の塩基配列を検出する;
を含む方法により解決される。
【選択図】なし

Description

本発明は、サンプルDNAまたはRNAとプローブDNAまたはRNAとのハイブリダイゼーションによる結合作用を利用して、サンプルDNAまたはRNAに目的とする塩基配列が存在するか否かを検出する方法に関する。取り扱う物質はDNAでもRNAでも同様に考えることができる。以下サンプルがDNAでプローブがDNAの場合について記載する。
従来、サンプルDNA中に目的とする塩基配列が存在するか否か検出する手法として、検出したい目的塩基配列の相補鎖関係にある塩基配列のDNAをプローブDNAとして作成し、ガラスやメンブレンなどに固定させてDNAチップを作り、サンプルDNAとDNAチップに固定化されているプローブDNAをハイブリダイゼーションさせ、サンプルDNAに目的の塩基配列があったときはサンプルDNA中の目的塩基配列を持つ部位とDNAチップに固定されているプローブDNAがハイブリッド形成されて結合される。目的とした塩基配列がなかったときはプローブDNAと結合されないため、溶液中で浮遊している状態になる。ハイブリダイゼーションのあと、DNAチップを洗うと浮遊しているDNAは流され、固定化しているものは流されない。よって、プローブDNAとハイブリッド形成しているサンプルDNAは結合されているため、DNAチップを洗っても流されないことになる。ハイブリッド形成しているプローブDNAの検出方法は、サンプルDNAに予め蛍光標識を付けておき、ランプやレーザーなどの光源で励起して発光させ、DNAチップ読取装置で画像を読み取り、どのプローブDNAにサンプルDNAが結合しているか、ハイブリダイゼーションの作用を使って、目的塩基配列の有無を検出している(非特許文献1を参照)。
図2は最近よく利用されているDNAチップを使った目的塩基配列の検出方法の例である。本例は、4種類の異なる目的塩基配列(1)1,目的塩基配列(2)2,目的塩基配列(3)3,目的塩基配列(4)4がサンプルDNA5に存在するか否かを検出する手法を現したものである。本例では、サンプルDNA中に目的塩基配列(1)1と目的塩基配列(4)4が存在するものを例として検出している。図2(A)はあらかじめ蛍光標識を付けたサンプルDNA5で、目的塩基配列(1)1と目的塩基配列(4)4が存在するサンプルDNA5である。図2(B)は検出したい目的塩基配列(1)1から目的塩基配列(4)4の対になっているDNA群14で、目的塩基配列(1)のDNA1aと目的塩基配列(1)の相補鎖DNA1b,目的塩基配列(2)のDNA2aと目的塩基配列(2)の相補鎖DNA2b,目的塩基配列(3)のDNA3aと目的塩基配列(3)の相補鎖DNA3bおよび目的塩基配列(4)のDNA4aと目的塩基配列(4)の相補鎖DNA4bからなる。図2(C)は図2(B)の中から相補鎖DNA1bから4bをプローブDNA群8として、ガラスまたはメンブレン13に固定化し、図2(D)のDNAチップ9を作成する。図2(E)はサンプルDNA5とDNAチップ9に固定されているプローブDNA群8をハイブリダイゼーション溶液10に入れ、ハイブリダイズさせる。そのとき、サンプルDNA5の目的塩基配列(1)1の部位と目的塩基配列(1)の相補鎖DNA1bとが相補鎖関係にあるため、サンプルDNA5の目的塩基配列(1)1の部位と目的塩基配列(1)の相補鎖DNA1bがハイブリッド形成され結合される。図2(F)はハイブリダイゼーション後のDNAチップ9の読み取りで、方式はランプ11で蛍光標識6を励起して発光させ、DNAチップ読取装置7で読み取る。この例ではサンプルDNA5の目的塩基配列(1)1の部位とハイブリッド形成して結合されている目的塩基配列(1)1の相補鎖DNA1bの位置が光ることになる。図2(G)はDNAチップ読取装置7で読み取った画像12で、光っている位置からサンプルDNA5に目的塩基配列(1)1が存在していることがわかる。現在、このようにして、目的の塩基配列がサンプルDNAにあるか否かを検出している。
「サイエンス(Science)」270 巻p467-470
従来の方法では、サンプルDNAの量が少ないときは、プローブDNAがガラスやメンブレンなどに固定化されているため、プローブDNA1個にサンプルDNA1個のハイブリハイブリダイゼーションしかできない。そのため、サンプルDNAに目的の塩基配列が複数種類存在したときは、1つしか結合できないため、他の目的塩基配列を検出できないという問題があった。そのため、サンプルDNAを増幅して、増やす方式が取られているが、サンプルDNAが未知のDNAで、分子の大きさがバラバラであることなど、増幅する条件が難しいという問題がある。また、DNAチップを使ってのハイブリダイゼーションでは、ハイブリダイゼーションをおこなう空間が広すぎるため、固定化されているプローブDNAにサンプルDNAが遭遇する確立も低いという問題がある。さらにまた、サンプルDNAとプローブDNAの分子量の大きさが、大きく異なるため、ハイブリダイゼーションの条件である温度などの実験条件設定が難しいという問題がある。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みなされたもので、サンプルDNAに複数のプローブDNAをハイブリダイズできるようにし、目的とした塩基配列がサンプルDNAに複数種類存在しても、容易に検出できることを可能とした方法を提供することを目的とする。
本発明は、サンプルDNAまたはRNA中の目的の塩基配列を検出する方法であって、以下の工程:
(1)サンプルDNAまたはRNAとプローブDNAまたはRNAを液中で接触させてハイブリダイゼーション複合体を形成させ;
(2)ハイブリダイゼーション複合体を単離し;
(3)複合体を解離させて、プロ−ブDNAまたはRNAを分離し;
(4)該プローブDNAまたはRNAを同定して、サンプルDNAまたはRNA中の目的の塩基配列を検出する;
を含む方法に関する。
本発明では、i)サンプルがDNAでプローブがDNAの場合、ii)サンプルがRNAでプローブがRNAの場合、iii)サンプルがDNAでプローブがRNAの場合、iv)サンプルがRNAでプローブがDNAの場合の4つの態様がある。取り扱う物質がDNAでもRNAでも同様に考えることができる。以下サンプルがDNAでプローブがDNAの場合について記載する。
本発明では、従来、DNAチップと称して、ガラスやメンブレンなどに固定化させていたプローブDNAを固定化させず、サンプルDNAとプローブDNAの水溶液を調製しておき、両水溶液をハイブリダイゼーション条件下で混合してハイブリダイゼーション複合体を形成させる。こうすることで、サンプルDNAが少ない場合でもサンプルDNAに複数種類のプローブDNAをハイブリダイズさせることを可能とする。そのあと、ハイブリダイゼーション複合体を単離し、ハイブリダイゼーション複合体からプローブDNAを分離し、そのプローブを同定することによって、サンプルDNAに存在する目的塩基配列の検出することができる。
すなわち、サンプルDNAとプローブDNAを1つのチューブ中でハイブリダイゼーションさせることで、ハイブリダイゼーションの空間を狭くすることができ、両者が遭遇する確立を高くできる。さらに、1つのチューブ中でハイブリダイゼーションさせることで、サンプルDNAの量が少なくても検出できるようになる。また、複数のプローブDNAを用いることができ、1つのサンプルDNAに複数のプローブDNAがハイブリダイズできるようにしている。
また、単離したプローブDNAの同定は、プローブDNAと相補鎖関係のDNAであるc−プローブDNAを用意しておき、ハイブリダイゼーションを用いて同定することができる。すなわち、プローブDNAの相補鎖関係にあるc−プローブDNAをガラスやメンブレンなどに固定化し、c−プローブDNAチップとして、あらかじめ作成しておき、分離したプローブDNAとハイブリダイズさせて、同定する。このとき、プローブDNAとc−DNAチップ上のc−プローブDNAは分子量がほぼ等しいため、容易な条件で安定的にハイブリッド形成して結合させることができる。プローブDNAを蛍光標識しておき、c−DNAチップをDNAチップ読取装置で読み取ると、選択抽出したプローブDNAがc−プローブDNAに結合している場所が光り、c−DNAチップ上の位置から、何のプローブDNAであるか特定することができる。すなわち、プローブDNAと結合したc−プローブDNAの塩基配列が、サンプルDNAに存在する目的塩基配列であることがわかる。
要するに、従来サンプルDNA1個にプローブDNA1個のハイブリダイゼーションであったものが、本発明では、サンプルDNA1個にプローブDNAを複数個ハイブリダイゼーションできるようにし、サンプルDNAにハイブリッド形成して結合したプローブDNAを相補鎖プローブDNAのc−プローブDNAで検出することを特徴としている。なお、c−DNAチップの読み取りを光でおこなうときは、抽出したプローブDNAとc−プローブDNAとのハイブリダイゼーション以前に、プローブDNAに蛍光標識を付けておく必要がある。プローブDNA の蛍光標識化(ヌクレイック アシド リサーチ(Nucleic Acids Research) 13 巻2399-2412 頁、DNAシークエンス(DNA Sequence)4 巻135-141)についてはすでに当業者によく知られており、市販のDNA 合成機を用いて各種蛍光物質を付加したオリゴヌクレオチドを合成することができる。また、企業による蛍光標識化オリゴヌクレオチドの受託合成も実用化されている。
少量のDNAサンプルで複数種類の塩基配列を検出できる。
以下、本発明の一実施態様について説明する。図1は本発明の原理を説明する図であり、サンプルDNAに目的塩基配列が存在するか否か、検索手段を現したものである。本実施例は、求めたい目的塩基配列は4種類で、サンプルDNA5には、目的塩基配列(1)1、目的塩基配列(4)4が存在している例を使用して、検索方法を現している。図1(A)は目的塩基配列の検索対象のサンプルDNA5で、目的塩基配列(1)1、目的塩基配列(4)4が存在し、サンプルDNA5を制御するための磁気ビーズ17を結合させている。図1(B)は、目的塩基配列を検索するための、対になっているDNA群14で、目的塩基配列(1)のDNA1aと目的塩基配列(1)の相補鎖DNA1b,目的塩基配列(2)のDNA2aと目的塩基配列(2)の相補鎖DNA2b,目的塩基配列(3)のDNA3aと目的塩基配列(3)の相補鎖DNA3bおよび目的塩基配列(4)のDNA4aと目的塩基配列(4)の相補鎖DNA4bからなる。図1(C)は、サンプルDNAとハイブリダイゼーションさせて、検索するためのプローブDNA群8で、目的塩基配列(1)1のDNA1b,目的塩基配列(2)2のDNA2b,目的塩基配列(3)3のDNA3bおよび目的塩基配列(4)4のDNA4bで構成させる。図1(D)は、サンプルDNA5にハイブリダイズしたプローブDNAを検出するための手段で、プローブDNA群8の相補鎖関係にある目的塩基配列(1)の相補鎖DNA1aから目的塩基配列(4)の相補鎖DNA4aのc−プローブDNA群15をガラスまたはメンブレン13に固定化し、c−DNAチップ16化しておく。図1(E)は、サンプルDNA5とプローブDNA群8をハイブリダイゼーション溶液10に入れ、1つのチューブ19でハイブリダイゼーションさせる。このとき、サンプルDNA5にプローブDNAと相同の塩基配列があるときはハイブリッド形成して結合し、未結合のプローブDNAは溶液中で浮遊することになる。本例ではサンプルDNA5の目的塩基配列(1)1と目的塩基配列(4)4の部位に、目的塩基配列(1)の相補鎖DNA1bと目的塩基配列(4)の相補鎖DNA4bが結合することになる。
図1(F)と図1(G)は、図1(E)のハイブリダイゼーション後、サンプルDNA5に結合したプローブDNAと未結合のプローブDNAを分離するための手段で、サンプルDNA5を磁石18で図1(F)のように固定し、溶液を図1(F)から図1(E)に移す。このとき、サンプルDNA5に結合しているプローブDNAの目的塩基配列(1)の相補鎖DNA1bと目的塩基配列(4)の相補鎖DNA4bは移動せず、溶液中で浮遊している未結合のプローブDNAの目的塩基配列(2)の相補鎖DNA2bと目的塩基配列(3)の相補鎖DNA3bは図1(G)のように移動する。こうすることで、結合したプローブDNAと未結合のプローブDNAを分離することができ、サンプルDNA5に結合したプローブDNAを選択することができる。
図1(H)は、結合しているプローブDNA分離するため、目的塩基配列(1)の相補鎖DNA1bと目的塩基配列(4)の相補鎖DNA4bをサンプルDNA5から切り離す。切り離しは溶液をアルカリ性条件にするかまたは熱をかけて行なう。
図1(I)と図1(J)は、切り離したサンプルDNA5とプローブDNAを分離させるもので、サンプルDNA5を図1(H)から図1(I)に移動させる。こうすることで、図1(J)に結合していたプローブDNAが残り、サンプルDNA5とプローブDNAの目的塩基配列(1)の相補鎖DNA1bおよび目的塩基配列(4)の相補鎖DNA4bを分離することができる。そのあと、読み取りのため、図1(J)のように分離抽出したプローブDNAに蛍光物質を標識させるが、蛍光物質を標識するタイミングは図1(C)の時点でおこなってもよい。
図1(K)は、分離抽出したプローブDNAの種類を検出するため、ハイブリダイゼーション溶液10に、図1(J)の分離したプローブDNAと図1(D)のc−DNAチップ16を入れ、プローブDNAと相補鎖関係にあるc−プローブDNA群15とハイブリダイズさせる。その結果として、目的塩基配列(1)のDNA1aと目的塩基配列(1)の相補鎖DNA1bおよび目的塩基配列(4)のDNA4aと目的塩基配列(4)の相補鎖DNA4bがハイブリッド形成して結合される。
図1(L)は、ハイブリッド形成しているプローブDNAの検出で、従来のDNAチップ読取装置7でc−DNAチップを読み取る。
図(M)は、c−DNAチップを読み取った画像で、抽出したプローブDNAの結合している位置が光るため、どのプローブDNAが結合したか判別することができる。本実施例では目的塩基配列(1)と目的塩基配列(4)のプローブDNAがサンプルDNAに結合したいたことがわかる。
このように、c−DNAチップに結合したプローブDNAを求めることで、サンプルDNAにどの目的塩基配列が存在するか検出することができる。なお、ここではサンプルDNAに結合したプローブDNAの分類と検出に、自動化されているDNAチップを利用した塩基配列の検出方法を説明したが、サンプルDNAに結合したプローブDNAの分類と検出の方法は手法であってもよい。また、本発明のプローブDNAの検出を相補鎖プローブDNAで検出する方式は、DNAチップ以外のものにも適用できることはもちろんである。
以下、上記の手法により、サンプルDNAに選択的に結合したプローブを回収した例を示す。
サンプルDNAとプローブのハイブリダイゼーション
本発明の方法により目的塩基配列を検出するためのサンプルDNAとして、 配列番号1に示すDNA を用いた。後述するように、ハイブリダイゼーション後の選択のために、その5' 末端にビオチンを共有結合させた。上記サンプルDNAと相補的な配列を有するプローブとして、上記サンプルDNAの塩基配列の 20-35、および41-55 にそれぞれ相補的な配列を有する、配列番号2および3で示したDNA1, DNA2 を化学合成した。またこのサンプルDNAには相補鎖配列が存在しないDNAとして配列番号4から7に示したDNA3, DNA4, DNA5, DNA6 を用いた。サンプルDNAとプローブを含むこれらのDNA をすべて混合し、ハイブリダイゼーションを行なった。ハイブリダイゼーションの条件は5 x SSC, 0.5 % SDS, 0.2 mg/ ml 活性化DNA(仔牛胸腺DNAをDNase Iで限定分解したもの)を含む溶液中で上記DNA を混合し,95 ℃で3分熱処理をした後、42 ℃にして10 分間静置した。
サンプルDNAに結合したプローブDNAの選択的回収
本実験の目的のためにサンプルDNAに結合しているビオチンを利用した。DNA のビオチン化については、 テトラヘドロンレターズ(Tetrahedron Letters)32巻1715-1718頁, ヌクレイック アシド リサーチ(Nucleic Acids Research) 20 巻6253-6259頁に記載の方法でおこなうことができる(本実験でのビオチン化したサンプルDNAはシグマジェノシス社の受託DNA合成を利用した)。すなわちビオチンと特異的に結合するストレプトアビジンがマグネチックビーズに固定化されたもの(MACS Separation system, Miltenyi Biotech 社) を用いて、以下の手順でビオチン化DNAを回収した。ハイブリダイゼーション溶液を100 μl のMACS Streptavidin MicroBeads と混合して、それを強力な永久磁石の上にセットしたカラムに供した。カラムは予め平衡化バッファーとしてDNAを含まないハイブリダイゼーション用溶液を流しておいた。試料を供した後のカラムに、同様にハイブリダイゼーション溶液を100 μlずつ5回流し、さらにTE バッファー100 μl を3回流すことで非特異的に結合しているDNAを洗い落とした。その後、カラムを磁石板からはずして、TE バッファーを流すことによってプローブの結合したサンプルDNAをチューブに回収した。
サンプルDNAに対するプローブが選択的に回収されていることの確認
回収したサンプルDNAに結合しているプローブを検出するために、上記方法により最終的にTE バッファーで回収したDNA 溶液を95 ℃処理をして、急冷することにより、ハイブリダイズしているDNA をはずした。その溶液に放射性[γ32P]ATP とポリヌクレオチドキナーゼを加えることによって、プローブDNAの5' 末端を放射性標識した。反応物を8 M 尿素存在化の20 %ポリアクリルアミドゲル電気泳動に供し、オートラジオグラフィーによってDNA のバンドを検出した。得られたバンドの位置からDNAの鎖長をもとに、目的DNA に結合していたDNA の種類を推定した。すなわち、目的のプローブが選択的にサンプルDNA に結合し、マグネット法によってサンプルDNA と一緒に回収されていたならば、DNA1, DNA2 が15 鎖長と16 鎖長のDNA バンドとして検出され、それ以外の鎖長のバンドが検出されないことになるが、実験結果はその通りになり、サンプルDNAに相補的な配列を有する目的プローブが特異的に結合したことを示す結果となった。 結果を図3に示す。この結果より一種類のサンプルDNAに複数のプローブDNAが同じ効率で結合していることが示され、本発明の原理が有効に働きうることが示された。

本発明の原理を説明する図であり、サンプルDNAに目的塩基配列が存在するか否か、検索手段を現したものである。 図2は最近よく利用されているDNAチップを使った目的塩基配列の検出方法の例を説明する図である。 サンプルDNAに結合したプローブDNAを検出する電気泳動図である。マグネット法でサンプルDNA と一緒に回収されたDNA溶液を放射性標識して、変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動でその鎖長を検出した。レーン1、7は回収された溶液を用いて標識したもの。レーン2〜6は本実験で用いたプローブDNA(DNA1〜6)をそれぞれ直接、末端放射性標識して泳動した。レーン2、DNA1; レーン3, DNA2; レーン4, DNA3; レーン5, DNA4; レーン6, DNA5 。
符号の説明
1 目的塩基配列(1);
1a 目的塩基配列(1)のDNA;
1b 目的塩基配列(1)の相補鎖DNA;
2 目的塩基配列(2)
2a 目的塩基配列(2)のDNA
2b 目的塩基配列(2)の相補鎖DNA;
3 目的塩基配列(3);
3a 目的塩基配列(3)のDNA;
3b 目的塩基配列(3)の相補鎖DNA;
4 目的塩基配列(4);
4a 目的塩基配列(4)のDNA;
4b 目的塩基配列(4)の相補鎖DNA;
5 サンプルDNA;
6 蛍光標識;
7 DNAチップ読み取り装置;
8 プローブDNA群;
9 DNAチップ;
10 ハイブリダイゼーション溶液;
11 ランプ;
12 読み取った画像;
13 ガラス;
14 DNA群;
15 c−プローブDNA群;
16 c−DNAチップ;
17 磁気ビーズ;
18 磁石

Claims (7)

  1. サンプルDNAまたはRNA中の目的の塩基配列を検出する方法であって、以下の工程:
    (1)サンプルDNAまたはRNAとプローブDNAまたはRNAを水溶液中で接触させてハイブリダイゼーション複合体を形成させ;
    (2)該ハイブリダイゼーション複合体を単離し;
    (3)該複合体を解離させて、プロ−ブDNAまたはRNAを分離し;
    (4)該プローブDNAまたはRNAを同定して、サンプルDNAまたはRNA中の目的の塩基配列を検出する;
    を含む方法。
  2. ハイブリダイゼーションを、サンプルDNAまたはRNAとプローブDNAまたはRNAのいずれをも固定化させずに行う請求項1に記載の方法。
  3. 複数種類のプローブDNAまたはRNAを用いる請求項1または2に記載の方法。
  4. プローブDNAまたはRNAが蛍光標識されている請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. プローブDNAまたはRNAの同定をその相補鎖DNAまたはRNAとのハイブリダイゼーションによって行う請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 相補鎖DNAまたはRNAが固定化されている請求項5に記載の方法。
  7. 固定化相補鎖DNAまたはRNAがDNAまたはRNAチップの形態をとっている請求項6に記載の方法。
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