JP2005253135A - 直流モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】磁極に対するコイルの位置に応じてそのコイルに流れる電流を変化させ、電力の有効利用を図ることで、効率を向上させることができる直流モータを提供する。
【解決手段】電機子側に設けられ、磁極をまたぐように配置され、両端子が隣り合うセグメントに接続され、位相を互いに一定角度だけずらした複数のコイルと、電機子側に設けられ、各々のコイルがそれぞれ接続されている複数のセグメントからなる整流子とを備えた直流モータであって、磁極毎に3個以上設けられた複数のブラシに対応させて、当該磁極毎に設けられた複数の各ブラシに異なる電力を供給する複数の電源を備え、磁極の円周方向における端部の近傍を通過しているコイルBよりも、同じ磁極の円周方向における中央部の近傍を通過しているコイルAには大きな電力が供給され、且つ各コイルには、隣り合うブラシ間の電位差に基づいた電力が供給される構成を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固定子側に設けられた複数の磁極と、位相を互いに一定角度だけずらした複数のコイルと、前記各々のコイルがそれぞれ接続されている複数のセグメントからなる整流子と、前記固定子側に設けられており、前記整流子のセグメントに接触することで、前記各々のコイルに電源からの電力を供給可能な複数のブラシとを備える直流モータに関する。
上記した直流モータに関する技術が特許文献1に開示されている。
この直流モータは、図8に示すように、固定子に6極の磁極を備えており、磁極と等しい数のブラシを備えている。6個のブラシは60°間隔で配置されており、それぞれのブラシが一つおきに結線されている。そして、電気的に接続された3個のブラシが直流電源のプラス端子(一定電圧)に接続されており、同じく電気的に接続された残りの3個のブラシが直流電源のアース端子(0v)に接続されている。これによって、電機子の外周面に設けられた各々のコイルには前記ブラシを介して一定電圧が印加されるようになる。
即ち、図9(A)に示すように、コイルの導体90が磁極(例えば、S極)の内周面に沿って移動する間、そのコイルには一定電圧が加えられるようになる。
特開平10−341562号公報
一般的に、磁極は、図9に示すように、円周方向においてほぼ均等に所定の磁束密度Bmが得られるように構成されているが、両端e1,e2では磁束密度が所定値Bmよりも小さくなる。しかし、上記したように、コイルには一定電圧が印加されているため、コイルの導体90が磁極の端部e1,e2の近傍を通過するときも、その磁極の中央部の近傍を通過するときも、そのコイルには一定電圧に応じた電流が流れるようになる。
直流モータの回転トルクはコイルの導体90が受ける力F(以下、力Fという)に比例し、この力Fは、F=BIL(N)で表される。ここで、B;磁束密度、I;コイルの電流、L;コイルの導体の長さである。このため、所定の磁束密度Bmが得られる磁極の中央部では、コイルの電流Iを大きくすることで力Fも効率的に大きくなり、コイルの電流Iが直流モータの回転トルクの上昇に有効に寄与するようになる。
しかし、磁束密度Bが小さくなる磁極の両端部e1,e2では、コイルの電流Iを大きくしても、力Fはさほど大きくならず、電流Iが回転トルクの上昇にさほど寄与しない。即ち、磁束密度Bが小さい磁極の両端部e1,e2でコイルの電流Iを大きくすると、電力の無駄が生じるようになる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明の技術的課題は、磁極に対するコイルの位置に応じてそのコイルに流れる電流を変化させ、電力の有効利用を図ることで、直流モータの効率を向上させることである。
上記課題を解決するための手段として、本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの直流モータである。
請求項1に記載の直流モータは、固定子側に設けられた複数の磁極と、固定子側に設けられ、各磁極に対して3個以上設けられ、電源からの電力をセグメントを介してコイルに供給する複数のブラシと、電機子側に設けられ、磁極をまたぐように配置され、両端子が隣り合うセグメントに接続され、位相を互いに一定角度だけずらした複数のコイルと、電機子側に設けられ、各々のコイルがそれぞれ接続されている複数のセグメントからなる整流子とを備えた直流モータである。そして磁極毎に3個以上設けられた複数のブラシに対応させて、当該磁極毎に設けられた複数の各ブラシに異なる電力を供給する複数の電源を備え、磁極の円周方向における端部の近傍を通過しているコイルBよりも、同じ磁極の円周方向における中央部の近傍を通過しているコイルAには大きな電力が供給され、且つ各コイルには、隣り合うブラシ間の電位差に基づいた電力が供給される構成を有する。
請求項1に記載の直流モータを用いれば、所定の磁束密度が得られる部位を通過するコイルの電流を大きくし、磁束密度が小さい部位を通過するコイルの電流を抑えることで、電力の有効利用が図れ、直流モータの効率を向上させることができる。
●[第1の実施の形態]
以下、図1から図8に基づいて本発明の第1の実施の形態に係る直流モータの説明を行う。本実施形態に係る直流モータは自動車の燃料ポンプ等に使用されるモータであり、図1にこの直流モータのコイルと整流子セグメントとの結線状態及び電源回路を表す展開図が示されている。また、図2は図1に示す展開図において、通電されていないコイルを省略した展開図を示している。図3は直流モータのコイルと整流子セグメントとの結線状態を表す模式図(ただし図2と同様に通電されていないコイルを省略している)、図4は整流子セグメントとブラシとの関係を表す模式図、図5は直流モータの磁極を表す模式図である。図6は直流モータの全体構成を表す模式図、図7は図2に示す展開図の等価回路、図8はコイルの位置と印加される電圧及びコイル電流との関係を表すグラフである。
先ず、図6に基づいて、本実施形態に係る直流モータの概要を説明する。
本実施形態に係る直流モータ10は、固定子20と、回転体である電機子30とを備えている。
固定子20は、円筒状のハウジング22を備えており、そのハウジング22の軸方向両側に電機子30の回転軸32を支持するための軸受23,24が設けられている。また、ハウジング22の内壁面22eには、直流モータ10の界磁を形成する2個の磁極26が円周方向に隙間のない状態で固定されている。磁極26は、円弧形をした一定厚み寸法の永久磁石により構成されており、N極、S極の各磁極26が180°毎に互い違いになるように配置されている。
図5(A)及び(B)は、磁極26が4個の場合の磁束の例を示している。
磁極26に使用される永久磁石は極異方性の磁石である。
極異方性の永久磁石では、図5(B)に示すように、磁束が磁極26の半径方向に形成されるだけではなく、隣り合う極性の異なる磁極26間で磁束が円周方向にも形成される。一方、一般的な等方性の永久磁石では、図5(A)に示すように、磁束が磁極26の半径方向にしか形成されないため、一方の磁極26の磁束を隣りの磁極26まで導く(戻す)ために磁性体製のヨーク27が必要になる。即ち、極異方性の永久磁石を使用することにより、磁性体製のヨーク27が不要になり、コストの低減及び軽量化を図ることができる。
電機子30は、図6に示すように、回転軸32と、この回転軸32の回りに同軸状態で設けられた電機子鉄心34とを備えている。電機子鉄心34の外周面には、軸方向に延びる溝状のスロット(図示省略)が円周方向に等間隔で複数本形成されている。本実施形態に係る電機子30では、スロットは12本形成されている。即ち、前記スロットは、360°÷12=30°の位相差で形成されている。
前記スロットは、コイルCの導体を収納するための溝であり、1個のコイルCで2本のスロットを使用するとともに、1個のスロットに2個のコイルが収容される。即ち、電機子鉄心34は、12個のコイルCを一定角度(本実施形態では360°÷12=30°)だけ位相をずらした状態で装着可能なように構成されている。コイルCの一端側(進み位相側)の導体を収納するスロットと、他端側(遅れ位相側)の導体を収納するスロットとは、位相が180°ずれるように構成されている。このため、コイルCの一端側の導体が、例えば、N極からの磁束を受けている状態では、そのコイルCの他端側の導体は、S極からの磁束を受けるようになる。コイルCの一端側(N極側)の導体を流れる電流と、そのコイルCの他端側(S極側)の導体を流れる電流とは逆向きになるため、コイルCの各導体はフレミングの法則により同方向の力を受けるようになる。
なお、コイルCの一端側の導体を収納するスロットと他端側の導体を収納するスロットとは位相が180°ずれるため、これらのスロットの間には別のコイルCのスロットが5本配置されるようになる(図3(ただし通電されていないコイルは省略)参照)。
電機子30に装着された各々のコイルCの一端と他端とは、整流子36を構成する各々のセグメント36sに電気的に接続されている。
整流子36は、図3(ただし通電されていないコイルは省略)の模式図に示すように、リング状に形成されており、互いに絶縁された複数個(本実施形態では12個)のセグメント36sから構成されている。なお、No1〜No24セグメントが前述の各スロットに対応している。セグメント36sは、各セグメント36sの中心線の成す角が、360°÷12=30°に設定されており、各セグメント36sの円周方向の長さ寸法Lが互いに等しくなるように設定されている。また、各セグメントの円周方向の長さ寸法Lは、2πr×30°÷360°を超えない値に設定されている。ここで、「r」は、整流子36の半径である。
次に、各々のコイルCと整流子36のセグメント36sとの具体的な接続状態について、図2、図3に基づいて説明する。
第1コイルC1の一端は、No1セグメントに接続されており、その第1コイルC1に対応する2本のスロット間に形成された鉄心部分に複数回巻かれた状態で、前記第1コイルC1の他端がNo12セグメントに接続されている。なお、図2、図3では、図を見易くするために、第1コイルC1が鉄心部分に複数回巻かれている状態は省略しているとともに、通電されていないコイル(コイルC2、C4・・・C12)を省略している。
第3コイルC3の一端は、No3セグメントに接続されており、その第3コイルC3用の2本のスロット間に形成された鉄心部分に複数回巻かれた状態で、前記第3コイルC3の他端がNo2セグメントに接続されている。
第5コイルC5の一端は、No5セグメントに接続されており、その第5コイルC5用の2本のスロット間に形成された鉄心部分に複数回巻かれた状態で、前記第5コイルC5の他端がNo4セグメントに接続されている。
同様に、第7コイルC7〜第11コイルC11の一端は、No7セグメント〜No11セグメントに一個おきに接続されており、対応する2本のスロット間に形成された鉄心部分に複数回巻かれた状態で、各コイルC7〜C11の他端がNo6セグメント〜No10セグメントに同じく一個おきに接続されている。
即ち、第1コイルC1は、第11コイルC11が接続されるセグメント(No11、No10)から位相が60°遅れるセグメント(No1、No12)に接続される。第3コイルC3は、第1コイルC1が接続されるセグメント(No1、No12)から位相が60°遅れるセグメント(No3、No2)に接続される。第5コイルC5は、第3コイルC3が接続されるセグメント(No3、No2)から位相が60°遅れるセグメント(No5、No4)に接続される。
以下同様にして、第7コイルC7、第9コイルC9、第11コイルC11は、位相が60°づつ遅れるセグメントに接続される(図2、図3参照)。
即ち、各々のコイルC1〜C12は、番号が早い前隣りのコイルが接続されるセグメントから30°位相が遅れるセグメントに接続されている(図1参照)。
以下、第1コイルC1〜第12コイルC12を、単にコイルC1〜コイルC12と記載する。
整流子36の各セグメント36sの外周面には、図4、図6に示すように、半径方向外側から複数のブラシ機構38のブラシ38bが接触可能なように構成されている。
ブラシ機構38は、支持プレート39及び位置調整プレート38pによって、固定子20のハウジング22の内壁面22eに固定されている。
ブラシ機構38は、前記ブラシ38bと、そのブラシ38bを保持するブラシホルダ38hと、ブラシ38bをセグメント36sの外周面に押し付けるためのスプリング38sとから構成されている。
ブラシ機構38は、各々の磁極26に対応して3セットづつ設けられており、円周方向に等間隔で配置されている。即ち、2極×3セット=6セットのブラシ機構38が円周方向に60°間隔で設けられている。
各々のブラシ機構38のブラシ38bは、図1及び図2に示すように、電気回路40に接続されている。
具体的には、No1ブラシ機構38(B1)には、図1及び図2に示すように、電源V1の+側が接続されている。No2ブラシ機構38(B2)には電源V3の+側が接続され、No3ブラシ機構38(B3)には電源V2の−側が接続されている。また、No4ブラシ機構38(B4)には電源V1の−側及び基準電位(アース電位)が接続されており、No5ブラシ機構38(B5)には電源V3の−側が接続されており、No6ブラシ機構38(B6)には電源V2の+側が接続されている。
なお、図1及び図2に示すように、各電源V1、V2、V3において、V1の−側は基準電位に接続しているが、V2及びV3は−側を基準電位に接続していない。
各ブラシB1〜B6の幅角度は互いに等しく設定されている。即ち、各ブラシB1〜B6の円周方向における幅角度W(以下、幅角度Wという)は互いに等しく、各セグメントの円周方向における長さ寸法Lよりも小さく設定されている。これによって、電機子30の回転中に1個のブラシは1個のセグメントあるいは2個のセグメントと接触するようになり、3個以上のセグメントと接触することはない。
また、前述のように、各ブラシB1〜B6の位相差は60°に設定されているため、隣り合うブラシの中心間の距離は、セグメントの円周方向における長さ寸法Lのほぼ2倍に等しくなる。したがって、隣り合うブラシ間の隙間Tは、中心間の距離(2×L)からブラシの幅角度Wを減じた値にほぼ等しくなる。ここで、ブラシの幅角度Wは、セグメントの長さ寸法Lよりも小さいため、隣り合うブラシ間の隙間Tはセグメントの長さ寸法Lよりも大きくなる。このため、隣り合うブラシ間にセグメント間の絶縁部分が少なくとも1個存在するようになり、1個のセグメントが隣り合う2個のブラシに接することがないため、各ブラシB1〜B6間で短絡等の不具合が発生することはない。
ブラシ機構38は、1個の磁極26に対応する3セット分が一枚の位置調整プレート38pに固定されている。そして、3セットのブラシ機構38を備える2組の位置調整プレート38pが支持プレート39の所定位置に取付けられている。各々の位置調整プレート38pは支持プレート39に対して円周方向に一定寸法だけ位置調整が可能なように、長孔38e及びネジ38mを利用して、その支持プレート39に取付けられる。このため、ブラシ機構38を適正位置に位置決めできるようになる。
なお、個々のブラシ機構38を位置調整プレート38pに対して円周方向に位置調整可能なように取付ければ、各ブラシ機構38の中心間取付け角度を適正値に調整できるようになる。
即ち、位置調整プレート38p、支持プレート39及び長孔38e、ネジ38m等が位置調整機構に相当する。
次に、本実施形態に係る直流モータの動作説明を行う。
図7(A)に示す回路は、図2の状態においてコイルC1を抵抗成分R1、コイルC3を抵抗成分R3、コイルC5を抵抗成分R5、コイルC7を抵抗成分R7、コイルC9を抵抗成分R9、コイルC11を抵抗成分R11とした等価回路である(R1=R3=R5=R7=R9=R11である)。
また図7(B)は、図7(A)の回路をV1を基準として書き直した回路である。ここで、ブラシB1からブラシB2に流れる電流をI12、ブラシB2からブラシB3に流れる電流をI23、ブラシB3からブラシB4に流れる電流をI34、ブラシB1からブラシB6に流れる電流をI16、ブラシB6からブラシB5に流れる電流をI65、ブラシB5からブラシB4に流れる電流をI54とする。
R1〜R12=Rとして重ね合わせの原理を用いてこの電流を求めると、I12=I54=(V1−V3)/2R、I23=I65=(V2+V3)/2R、I34=I16=(V1−V2)/2Rである。ここでは、I23>I12、且つI23>I34として磁極26の中央近傍のコイルに流す電流を、磁極26の端部のコイルに流す電流よりも大きくするために、V2+V3>V1−V3、且つV2+V3>V1−V2となるように設定する。このように、各コイルには隣り合うブラシ間の電位差に基づいた電力が供給される(I23、I65には電位の差でなく加算された電位に基づいた電力が供給される)。
例えばV1=12[V]、V2=6[V]、V3=4[V]、R=1[Ω]に設定すれば、I12=I54=4[A]、I23=I65=5[A]、I34=I16=3[A]となり、磁極26の中央近傍のコイルの電流を、磁極26の端部のコイルに流す電流よりも大きくすることができる。
次に図8を用いて、本実施形態におけるシミュレーション結果の例を示す。
図8(A)は、1個の磁極26にブラシを3個設け、当該磁極26に対向する位置をコイルが回転する場合において、回転角度に応じて3段階の電圧(V1−V3、V2+V3、V1−V2)を供給した場合の例を示している。従来では一定電圧を供給していたが、本実施形態(図8中の「A」、「B」、「C」)では磁極26の端部の近傍を通過しているコイルに供給する電圧(V1−V3、V1−V2)よりも、磁極26の中央部の近傍を通過しているコイルに供給する電圧(V2+V3)の方が高くなるように設定している。
図8(B)は、図8(A)に示す電圧を供給した場合の電流波形を示している。従来と比較して本実施形態(図8中の「A」、「B」、「C」)では、中央付近の電流が増加されていることがわかる。
図8(C)は、図8(A)に示す電圧を供給した場合のモータ効率を示している。従来と比較して本実施形態(図8中の「A」、「B」、「C」)では、モータ効率が向上していることがわかる。
このように、本実施形態に係る直流モータ10によると、磁極26の円周方向における中央部の近傍を通過しているコイルA(図3ではコイルC3,C9)に印加される電圧が、同じ磁極の円周方向における端部の近傍を通過しているコイルB(図3ではコイルC1,C7,C5,C11)に印加される電圧よりも大きい値に設定されている。このため、コイルAに流れる電流がコイルBに流れる電流よりも大きくなる。即ち、所定の磁束密度Bmが得られる磁極26の中央部を通過するコイルAに比較的大きな電流が流れるようになるため、効率的に大きな力F(力F=BIL(N))を得ることができる。一方、磁束密度が比較的小さい磁極26の端部近傍を通過するコイルBの電流は小さく抑えられるため、電力の無駄が生じ難くなる。
このように、所定の磁束密度Bmが得られる部位を通過するコイルAの電流を大きくし、磁束密度の小さい部位を通過するコイルBの電流を抑えることができるため、電力を効率的に利用でき、直流モータの効率向上を図ることができる。
●[その他の実施の形態]
図9に示すように、電源V1とブラシB4の間にスイッチSW1を設け、電源V2とブラシB6の間にスイッチSW2を設け、電源V3とブラシB5の間にスイッチSW3を設け、特定のブラシに所定の電圧の供給の実施及び停止を可能に構成することもできる。この構成により、スイッチSW1〜SW3を操作することで簡易的に直流モータ10の回転トルクや回転速度を変更することが可能になる。
本実施形態における直流モータ10では、各々のブラシB1〜B6の幅角度(図1及び図4における円周方向における角度W)を互いに等しく設定する例を示したが、磁極26の中央近傍にあるブラシ(B2、B5)の幅角度を、磁極26の端部近傍のブラシ(B1、B3、B4、B6)の幅角度と異なる角度に設定してもよい。例えばブラシB2及びB5の幅角度を他のブラシの幅角度よりも小さくした場合、磁極26に中央近傍を通過しているコイルAに対し、磁極26の端部近傍を通過しているコイルBよりもブラシ幅角度Wの差分だけ長い角度の間、電流を供給できる。
また、ブラシB1〜B6の位置を円周方向に調整可能な位置調整機構を備えているため、直流モータ10の性能を確保するための適正位置にブラシB1〜B6を位置決め可能となる。さらに、各ブラシB1〜B6の中心間取付け角度を適正値に調整可能となる。
なお、本実施形態に係る直流モータ10では、ブラシB1,B2,B3等に一定の直流電圧V1,V2,V3を印加する例を示したが、電圧V1,V2,V3の大きさを、例えば、PWM等の電流調整手段を用いて調整することも可能である。これによって、図8(B)に示すように、最適な電流波形を維持することが可能になる。
また、回転数を検知する回転数検知手段を直流モータ10に装着し、その回転数検知手段の回転数信号に基づいて前記電流調整手段を作動させるようにしても良い。これによって、回転数に基づいて各々のコイルに流れる電流を調節できるようになり、直流モータの回転数制御が可能になる。
なお、本実施形態では、2極の直流モータ10を例示したが、磁極26の極数は適宜変更可能である。
また、1極当あたりブラシを3個設ける例を示したが、コイル数やセグメント数に応じてブラシの個数も適宜変更可能である。
本発明の直流モータ10は、本実施の形態で説明した形状、構成、構造等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。
本実施形態に係る直流モータのコイルと整流子セグメントとの結線状態及び電源回路を表す展開図である。 図1から通電されていないコイルを省略した図である。 図2に示す展開図において直流モータのコイル(通電されていないコイルは省略している)と整流子セグメントとの結線状態を表す模式図である。 整流子セグメントとブラシとの関係を表す模式図である。 直流モータの磁極を表す模式図である。 直流モータの全体構成を表す模式縦断面図である。 図2に示す展開図の等価回路(通電されていないコイルは省略している)を示す図である。 コイルの位置(回転角度)と印加される電圧、コイルの位置とコイルの電流、及びモータ効率を表すグラフである。 直流モータの電源回路の変更例を表す展開図である。 従来の直流モータのコイルと整流子セグメントとの結線状態及び電源回路を表す展開図である。 従来の直流モータのコイルと磁極との関係を表す模式図である。
符号の説明
10 直流モータ
20 固定子
26 磁極(N極、S極)
30 電機子
36 整流子
36s セグメント
C1〜C12 コイル
B1〜B6 ブラシ
38p 位置調整プレート(位置調整機構)
38e 長孔(位置調整機構)
38m ネジ(位置調整機構)
39 支持プレート(位置調整機構)

Claims (1)

  1. 固定子側に設けられた複数の磁極と、
    固定子側に設けられ、各磁極に対して3個以上設けられ、電源からの電力をセグメントを介してコイルに供給する複数のブラシと、
    電機子側に設けられ、磁極をまたぐように配置され、両端子が隣り合うセグメントに接続され、位相を互いに一定角度だけずらした複数のコイルと、
    電機子側に設けられ、各々のコイルがそれぞれ接続されている複数のセグメントからなる整流子とを備えた直流モータであって、
    磁極毎に3個以上設けられた複数のブラシに対応させて、当該磁極毎に設けられた複数の各ブラシに異なる電力を供給する複数の電源を備え、
    磁極の円周方向における端部の近傍を通過しているコイルBよりも、同じ磁極の円周方向における中央部の近傍を通過しているコイルAには大きな電力が供給され、且つ各コイルには、隣り合うブラシ間の電位差に基づいた電力が供給される構成を有する、
    ことを特徴とする直流モータ。

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