JP2005252496A - 経路制御方法、およびその方法を利用可能なパケット伝送装置 - Google Patents

経路制御方法、およびその方法を利用可能なパケット伝送装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 無線アドホックネットワークのデータ伝送品質は安定していない。
【解決手段】 新規経路要否判断部203は、中継端末から受信したトラフィック状況メッセージをもとに、現在の通信経路の各無線リンクの通信品質を把握し、新しい経路の探索の必要性を判断するとともに、通信品質の悪い無線リンクを特定し、その無線リンクの上流端末の識別番号と下流端末の識別番号を指定した除外端末番号をルートリプライ選択部206に供給する。ルートリプライ選択部206は、宛先端末からのルートリプライをもとに、新規経路を選択するが、新規経路要否判断部203から受け取った除外端末番号にもとづいて、除外端末番号を両端とする無線リンクを経路に含むルートリプライは破棄し、除外すべき無線リンクを含まないルートリプライを採用する。
【選択図】図2

Description

この発明は、経路制御技術に関し、特に無線ネットワークにおける経路制御方法、およびその方法を利用可能なパケット伝送装置に関する。
最近、無線通信技術の普及が進んでおり、インターネットやLANなど有線のネットワークで実現されていた通信サービスに対して、無線による通信サービスの比重が急速に増えてきている。いうまでもなく、携帯電話は、通話だけでなく、電子メールやコンテンツのダウンロードなどパケット通信にも利用されている。また、オフィスでは無線LANの普及が進んでおり、家庭でも無線LANを利用するユーザが増えている。また、都市部では無線のホットスポットが整備され、街中でもノートパソコンやPDA(Personal Data Assistant)などのモバイル端末によってインターネットに接続できる環境が整いつつある。
無線ネットワークには、無線アクセスポイントの存在を前提としたインフラストラクチャ型と、無線アクセスポイントの存在を前提としないアドホック型とがある。無線アドホックネットワークでは、無線通信機能を搭載した端末同士が、必要に応じて相互接続し、ネットワークを形成する。
ネットワークの利用が広がるにつれ、ネットワークの通信品質に対するユーザの意識も高まり、通信品質の劣化にはユーザはたいへん敏感になってきている。特に無線ネットワークは、エラー発生率が高く、品質制御が重要な課題である。特許文献1には、無線マルチホップネットワークにおいて、ホップ数の違いによる通信品質の格差を抑制する技術が開示されている。
特開2003−273788号公報
無線アドホックネットワークでは、無線リンクをマルチホップ伝送する形でデータ通信が行われるため、ホップ数が増加するにしたがって、利用可能な伝送帯域が減少し、エラー率も高くなる傾向がある。また、無線アドホックネットワークにおいて、データの送受信をするノード数が増え、トラフィックが増加すると、各データフローの利用可能帯域が減少し、エンド・ツー・エンドでのスループット性能が落ちたり、パケットの遅延が生じたりする。
さらに、無線アドホックネットワークでは端末が移動したり、ネットワークから外れて、スタンドアロンになったり、新たな端末がネットーワークに加わるなど端末相互間のリンクが確実なものではないため、ネットワークトポロジーは固定しておらず、動的に変化する。そのため、いったんデータの送受信のために通信経路を確立した後でも、途中のリンクが利用できなくなった場合、通信途中で、新たな経路を探索して、確立する必要が生じる。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたもので、その目的は、ネットワークのトラフィック状況に応じて、適宜、新たな経路を探索することのできる経路制御方法、およびその方法を利用可能なパケット伝送装置の提供にある。
本発明のある態様はパケット伝送装置に関する。この装置は、無線ネットワークにおける既に確立した通信経路上のノードから通知されるトラフィック状況に関する情報をもとに、新規経路の探索の必要性を判断する判断部と、前記判断部により新規経路の探索が必要であると判断された場合に、経路探索要求メッセージを無線ネットワーク上のノードに送信する経路探索要求部と、前記経路探索要求メッセージに対するノードからの応答メッセージをもとに、新規経路を選択する経路選択部とを含む。前記判断部は、前記トラフィック状況に関する情報をもとに、前記通信経路上の除外すべきリンクを特定し、前記経路選択部は、前記除外すべきリンクを経路に含む応答メッセージを破棄してもよい。
「パケット伝送装置」は、無線ネットワークの通信ノードとして機能する端末または無線アクセスポイントのいずれであってもよい。通信ノードには、データ送受信における送信元ノード、中継ノード、および宛先ノードが含まれる。
本発明の別の態様もパケット伝送装置に関する。この装置は、無線ネットワークにおける既に確立した通信経路上のノードから通知されるトラフィック状況に関する情報をもとに、新規経路の探索の必要性を判断するとともに、前記通信経路上の除外すべきリンクを特定する判断部と、前記判断部により新規経路の探索が必要であると判断された場合に、前記除外すべきリンクを指定した経路探索要求メッセージを無線ネットワーク上のノードに送信する経路探索要求部と、前記経路探索要求に対するノードからの応答メッセージをもとに、新規経路を選択する経路選択部とを含む。
本発明のさらに別の態様もパケット伝送装置に関する。この装置は、無線ネットワークの上のノードから受信した経路探索要求メッセージをさらに別のノードにブロードキャストする経路探索要求転送部と、前記経路探索要求メッセージに含まれる除外すべきリンクの指定情報を参照して、前記経路探索要求メッセージのブロードキャストを制限するかどうかを判断する判断部とを含み、前記判断部は、前記経路探索要求メッセージが、その経路探索要求メッセージで指定された前記除外すべきリンクから受信された場合に、前記経路探索要求転送部による当該経路探索要求メッセージのブロードキャストを制限する。この構成は、主に無線ネットワークにおける中継ノードで用いられる。
本発明のさらに別の態様もパケット伝送装置に関する。この装置は、無線ネットワークにおける既に確立した通信経路上のノードから通知されるトラフィック状況に関する情報をもとに、新規経路の探索の必要性を判断するとともに、前記通信経路上の除外すべきリンクを特定する判断部と、前記判断部により新規経路の探索が必要であると判断された場合に、前記除外すべきリンクを指定した経路テーブル変更メッセージを無線ネットワーク上のノードに送信する経路テーブル変更要求部とを含む。
本発明のさらに別の態様は経路制御方法に関する。この方法は、無線ネットワークにおける既に確立された通信経路上のノードから通知されるトラフィック状況に関する情報にもとづいて、新規経路の探索が必要と判断された場合に、無線ネットワーク上で下流に位置するノードとの間で経路探索手順を実行することにより、新規経路を選択する。
前記経路探索手順は、前記無線ネットワーク上の送信元ノードが主体となって、データ送信の際に、新規経路の探索要求に対する応答をもとに新規経路を決定するオンデマンド型の経路設定手順であってもよい。前記経路探索手順は、前記無線ネットワーク上の中継ノードが主体となって、前記中継ノード内の経路テーブルを変更するテーブル駆動型の経路設定手順であってもよい。
本発明のさらに別の態様は、無線ネットワークにおけるノード上で実行される経路制御プログラムに関する。このプログラムは、無線ネットワークにおける既に確立された通信経路上のノードから通知されるトラフィック状況に関する情報にもとづいて、経路から除外すべき無線リンクを特定するステップと、無線ネットワーク上で下流に位置するノードとの間で経路探索手順を実行して、前記除外すべき無線リンクを含まない新規経路を選択するステップとを含む。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、ネットワークのトラフィック状況に応じて、通信品質の安定した経路を選択して通信を行うことができる。
実施の形態1
図1は、実施の形態1に係る無線アドホックネットワークの全体構成を示す。ソースルーティング型のオンデマンドルーティングの場合で説明する。無線アドホックネットワークは、無線通信機能をもつ複数の端末が自律的に相互接続して構成されたネットワークであり、それらの端末間で無線リンクをマルチホップ伝送する形でデータ通信が可能である。無線通信には、IEEE802.11等の無線LAN技術が用いられる。
送信元端末200から宛先端末100aにマルチメディアデータなどのコンテンツの送信を行っているとする。送信元端末200は、最初、2つの転送端末100c、100bを経由して宛先端末100aにデータを送信しており、この2つの転送端末100c、100bを中継ノードとする第1の通信経路10が確立されている。
送信元端末200が第1の通信経路10を使って、宛先端末100aとデータ転送をしている間、宛先端末100a、および2つの転送端末100b、100cの各下流ノードは、それぞれ通信経路上の無線リンクにおけるスループット、パケット損失率、遅延などのトラフィック状況を定期的に測定し、それぞれの無線リンクのトラフィックの測定結果を含むトラフィック状況メッセージを定期的に送信元端末200に通知する。
宛先端末100aは、第1の通信経路10において上流に位置する転送端末100bとの間の無線リンクのトラフィック状況を測定し、その測定結果をトラフィック状況メッセージに含めて送信元端末200に送信する(符号18)。また、転送端末100bは、第1の通信経路10において上流に位置する転送端末100cとの間の無線リンクのトラフィック状況を測定し、その測定結果をトラフィック状況メッセージに含めて送信元端末200に送信する(符号16)。さらに、転送端末100cは、第1の通信経路10において上流に位置する送信元端末200との間の無線リンクのトラフィック状況を測定し、その測定結果をトラフィック状況メッセージに含めて送信元端末200に送信する(符号14)。
送信元端末200は、下流ノードからのトラフィック状況メッセージを受信して、第1の通信経路10の各無線リンクのトラフィック状況を把握する。送信元端末200は、いずれかの無線リンクの通信品質が悪く、現在の通信経路では宛先端末100aにおいて十分な品質が保証されないと判断した場合、新しい経路を探索する手順を起動する。これにより、送信元端末200と宛先端末100a間で新しい経路が選択される。ここでは、別の2つの転送端末100d、100bを中継ノードとする第2の通信経路12が新しく確立され、送信元端末200は、これらの転送端末100d、100bを経由して宛先端末100aにデータの送信を継続する。
以下、宛先端末100aおよび転送端末100b〜100dを総称する場合、非送信元端末100と呼ぶ。
図2は、送信元端末200の構成図である。ルートリクエスト生成部204は、経路探索要求部の一例であり、本実施の形態では、オンデマンド型のルーティングプロトコルにしたがって、宛先ノードを指定した経路探索要求メッセージであるルートリクエストを生成する。また、ルートリプライ選択部206および経路保持部207は、経路選択部の一例であり、ルートリクエストに対する応答メッセージであるルートリプライを取捨選択する。
オンデマンド型のルーティングプロトコルとは、送信元始動によるルーティングプロトコルであり、送信元が要求したときにのみ、経路が探索される。データ送信時に、送信元から宛先までの経路が必要になったとき、送信元が主体となって経路探索プロセスを起動し、適当な経路が見つかると経路探索プロセスを終了する。オンデマンド型のルーティングプロトコルの例として、DSR(Dynamic Source Routing)やAODV(Ad Hoc On-Demand Distance Vector)などのプロトコルがある。DSRはソースルーティング型のルーティングプロトコルであり、ルートリプライに経路情報が格納される。AODVは非ソースルーティング型のルーティングプロトコルであり、ルートリプライには経路情報は含まれない。
パケット受信部201は、無線リンクからパケットを受信する。受信パケットが非送信元端末100からのトラフィック状況メッセージである場合、パケット受信部201は、そのトラフィック状況メッセージを新規経路要否判断部203に与える。また、受信パケットが非送信元端末100からのルートリプライである場合、パケット受信部201は、そのルートリプライをルートリプライ選択部206に与える。
新規経路要否判断部203は、トラフィック状況メッセージをもとに、現在の通信経路の各無線リンクの通信品質を把握し、新しい経路の探索の必要性を判断する。たとえば、現在の通信経路においていずれかの無線リンクの通信品質が劣化している場合に、新しい経路の探索が必要であると判断する。新規経路要否判断部203は、新しい経路の探索が必要であると判断した場合、ルートリクエスト生成部204に対して経路探索を指示する。
新しい経路の探索の必要性を判断する基準をいくつか例示する。
(1)スループット、パケット損失率、遅延、ジッタの各測定項目に対して、それぞれ閾値を設けておき、トラフィック状況メッセージによって通知される各測定項目の測定値をそれぞれの閾値と比較し、少なくとも1つの測定項目について閾値による要求基準を満たさないものがある場合に、新規経路が必要であると判断する。
(2)トラフィック状況の各測定項目の閾値は、送信元端末200が送信するコンテンツの種類によって、コンテンツの送受信開始前に事前に決定する。たとえば、データコンテンツの場合は、リアルタイム性がさほど要求されないため、遅延、ジッタに関する閾値による要求基準を緩める。これに対して、映像、音声などのマルチメディアコンテンツの場合は、リアルタイム性が比較的要求されるため、遅延、ジッタに関する閾値による要求基準を厳しく設定する。スループットに関しては、同種のコンテンツでも、画面サイズ、音声コーデック等による端末の環境によって様々に設定される。パケット損失率に関しても同様である。
(3)頻繁に新しい経路を探索することは、ルーティングに伴うオーバーヘッドを増大させ、経路探索によるトラフィックも増え、かえってネットワーク性能を悪化させる。そこで、新しい経路の探索頻度に所定の制限を設けておく。新規経路要否判断部203は、たとえば一定期間の間に、新しい経路の探索回数が所定数を超えた場合には、それ以上の新しい経路の探索を中止するか、あるいは、通信経路を切断してその旨をアプリケーションレイヤ等の上位レイヤに通知する。
さらに、新規経路要否判断部203は、新しい経路の探索が必要であると判断した場合に、通信品質の悪い無線リンクを除外すべき無線リンクとして特定し、その無線リンクの上流端末の識別番号と下流端末の識別番号を指定した除外端末番号をルートリプライ選択部206に供給する。端末の識別番号は通常、IP(Internet Protocol)アドレスで指定される。
ルートリクエスト生成部204は、新規経路要否判断部203からの経路探索の指示を受けて、宛先端末100aを指定したルートリクエストを生成し、パケット送信部202に与える。パケット送信部202は、そのルートリクエストを無線リンクにブロードキャスト送信する。このルートリクエストは、中継ノードを経由して宛先端末100aに到達し、宛先端末100aからはルートリプライが返信される。
ルートリプライ選択部206は、パケット受信部201から取得したルートリプライをもとに、ルーティングプロトコルの規定にしたがって、新規経路を選択する。ここで、ルートリプライ選択部206は、新規経路要否判断部203から受け取った除外端末番号にもとづいて、除外端末番号を両端とする無線リンクを経路に含むルートリプライは破棄し、除外すべき無線リンクを含まないルートリプライを採用する。経路保持部207は、採用されたルートリプライに含まれる経路情報を取り出して保存する。
図3は、非送信元端末100の構成図である。ルートリクエスト生成部110は、経路探索要求転送部の一例であり、本実施の形態では、オンデマンド型のルーティングプロトコルにしたがって、宛先ノードを指定したルートリクエストを生成して、さらにブロードキャストする。
パケット受信部101は、無線リンクからパケットを受信する。受信パケットには、送信元端末200から送信されたコンテンツのデータの他、送信元端末200から送信されたルートリクエストと、下流端末から転送されたルートリプライがある。
パケット受信部101において受信されたパケットが、送信元端末200からのコンテンツデータである場合、スループット測定部103、パケット損失率測定部104、遅延測定部105、およびジッタ測定部106が、そのデータの受信状況を観測して、それぞれスループット、パケット損失率、遅延、ジッタを測定し、測定データをトラフィック状況メッセージ生成部107に与える。トラフィック状況メッセージ生成部107は、測定データを含み、送信元端末200を宛先アドレスとするトラフィック状況メッセージを生成し、パケット送信部102に与える。パケット送信部102は、トラフィック状況メッセージをパケットとして無線リンクに送出する。トラフィック状況メッセージは、マルチホップ伝送され、宛先の送信元端末200に到達する。
図4は、トラフィック状況メッセージを説明する図である。トラフィック状況メッセージには、トラフィック状況を示すデータとして、非送信元端末100が測定対象とする無線リンクの上流に位置する端末の識別番号30、トラフィック状況を測定した期間32、スループット34、パケット損失率36、遅延38、およびジッタ40が含まれる。なお、このトラフィック状況メッセージを受信する送信元端末200は、このメッセージの送信元IPアドレスなどによって、このメッセージを送信した非送信元端末100を識別することができるため、無線リンクの下流の端末、すなわち当該メッセージを送信する非送信元端末100の識別番号は、当該メッセージに含めなくてよい。
再び、図3を参照する。パケット受信部101において受信されたパケットが、下流端末から転送されてきたルートリプライである場合、ルーティングプロトコルの規定にしたがって、ルーティングテーブル保存部113に保持されたルーティングテーブルの経路情報がそのルートリプライによって更新されるとともに、パケット送信部102を介して、そのルートリプライが上流端末に転送される。ルートリプライはこのように下流端末から上流端末に順次転送されることで最終的に送信元端末200に到達する。
パケット受信部101において受信されたパケットが、送信元端末200から送信されたルートリクエストである場合、そのルートリクエストは宛先端末判断部108に与えられる。宛先端末判断部108は、ルートリクエストに含まれる宛先アドレスを調べ、自ノードが宛先端末であるかどうかを判断する。自ノードが宛先端末である場合、ルートリプライ生成部111にルートリクエストへの応答を指示し、自ノードが宛先端末でない場合、すなわち自ノードが転送端末である場合、ルートリクエスト生成部110にルートリクエストの生成を指示する。
ルートリクエスト生成部110は、宛先端末判断部108からルートリクエストの生成の指示を受け、さらに経路探索要求をブロードキャストするためのルートリクエストを生成し、パケット送信部102に与える。パケット送信部102は、無線リンクにルートリクエストを送出し、ルートリクエストをブロードキャスト送信する。
ルートリプライ生成部111は、宛先端末判断部108からルートリクエストに対する応答の指示を受け、送信元端末200に送信すべきルートリプライを生成し、パケット送信部102に与える。また、ルートリプライ生成部111は、ルーティングプロトコルの規定にしたがって、ルートリクエスト内の情報を用いて、ルーティングテーブル保存部113に保持されたルーティングテーブルの経路情報を更新する。パケット送信部102は、ルートリプライ生成部111により生成されたルートリプライを無線リンクに送出する。ルートリプライは、マルチホップ伝送され、送信元端末200に到達する。
なお、図2の送信元端末200の構成、および図3の非送信元端末100の構成は、それぞれ、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされた経路制御機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組み合わせによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
以上の構成の送信元端末200および非送信元端末100による経路制御手順を図5〜図7のフローチャートを用いて説明する。
図5は、送信元端末200による新規経路探索処理手順を説明するフローチャートである。
パケット受信部201は、非送信元端末100からトラフィック状況メッセージを受信する(S10)。新規経路要否判断部203は、受信したトラフィック状況メッセージをもとに、新規経路の探索が必要かどうかを判断する(S12)。現在の通信経路の通信品質が安定しており、新規経路が必要でないと判断した場合(S12のN)、ステップS10に戻り、非送信元端末100から送信されるトラフィック状況メッセージにより、現在の通信経路の通信品質を続けて監視する。
現在の通信経路の通信品質が不安定であり、新規経路が必要であると判断した場合(S12のY)、ルートリクエスト生成部204は、ルーティングプロトコルの規定にしたがって、通常のルートリクエストを生成する(S14)。パケット送信部202は、そのルートリクエストを無線ネットワーク上の端末にブロードキャスト送信する(S16)。ブロードキャストされたルートリクエストは、中継ノードを経由して宛先端末100aまで到達し、宛先端末100aからルートリプライが送信元端末200に向けて送信される。
パケット受信部201は、非送信元端末100からルートリプライを受信する(S18)。ルートリプライ選択部206は、除外端末番号を両端とする無線リンクを経路の一部に含むルートリプライを破棄することで、採用するルートリプライを取捨選択する(S20)。経路保持部207は、ルートリプライに含まれる経路情報を保存する(S22)。採用されたルートリプライによって新規経路が確立され、新規経路を利用して通信が継続される(S24)。
図6は、非送信元端末100によるトラフィック状況通知処理手順を説明するフローチャートである。
パケット受信部101は、無線リンクの上流端末からデータパケットを受信する(S30)。このデータパケットは送信元端末200から送られるコンテンツのデータである。スループット測定部103はデータパケットのスループットを測定し、パケット損失率測定部104は、データパケットの損失率を測定し、遅延測定部105は、データパケットの遅延を測定し、ジッタ測定部106は、データパケットの遅延の揺らぎすなわちジッタを測定する(S32)。トラフィック状況メッセージ生成部107は、これらの測定データを含むトラフィック状況メッセージを生成する(S34)。パケット送信部102は、トラフィック状況メッセージを送信元端末200へ送信する(S36)。なお、トラフィック状況メッセージの送信は、ネットワークに負荷がかからない程度に定期的に行われる。
図7は、非送信元端末100によるルートリクエスト受信時の処理手順を説明するフローチャートである。
パケット受信部101がルートリクエストを受信すると(S40)、宛先端末判断部108は、ルートリクエストに指定された宛先アドレスが自ノードのアドレスに一致するかどうかを調べ、自ノードがこのルートリクエストで指定された宛先端末であるかどうかを判断する(S42)。
自ノードが宛先端末である場合(S42のY)、ルートリプライ生成部111は、このルートリクエストに応答するためのルートリプライを生成する(S44)。パケット送信部102は、ルートリプライを送信元端末200へ送信する(S46)。
自ノードが宛先端末でない、すなわち自ノードはルートリプライを中継する転送端末である場合(S42のN)、ルートリクエスト生成部110は、下流端末に送信するためのルートリクエストを生成する(S48)。パケット送信部102は、生成されたルートリクエストをブロードキャスト送信する(S50)。
本実施の形態によれば、送信元端末は、現在の通信経路における無線リンクのトラフィック状況に応じて新規経路の探索の要否を決定し、新規経路の探索が必要である場合、オンデマンド型のルーティングプロトコルにしたがってルートリクエストをブロードキャスト送信し、宛先端末からルートリプライを受信する。これにより送信元端末は、新規経路の候補を見つけ、通信品質の悪い無線リンクを含まない新規経路を選択し、安定した通信品質で通信を行うことができる。
実施の形態2
実施の形態1では、送信元端末200が、新規経路の探索が必要であると判断したときに、オンデマンド型のルーティングプロトコルにしたがって、通常のルートリクエストをブロードキャスト送信することで新規経路の探索手順を開始した。本実施の形態では、送信元端末200は、実施の形態1と同様に、オンデマンド型のルーティングプロトコルにしたがって新規経路の探索手順を開始するが、除外端末番号を指定したルートリクエストをブロードキャストする点が異なる。実施の形態1とは異なる構成と動作について説明する。
図8は、実施の形態2に係る送信元端末200の構成図である。パケット受信部201は、受信パケットが非送信元端末100からのトラフィック状況メッセージである場合、新規経路要否判断部203に与え、受信パケットが非送信元端末100からのルートリプライである場合、経路保持部207に与える。
新規経路要否判断部203は、トラフィック状況メッセージをもとに、現在の通信経路の各無線リンクの通信品質を把握し、新しい経路の探索の必要性を判断するとともに、通信品質の悪い無線リンクを除外すべき無線リンクとして特定する。新規経路要否判断部203は、新しい経路の探索が必要であると判断した場合、除外すべき無線リンクの上流端末の識別番号と下流端末の識別番号を指定した除外端末番号をルートリクエスト生成部204に供給し、ルートリクエスト生成部204に対して経路探索を指示する。
ルートリクエスト生成部204は、新規経路要否判断部203からの経路探索の指示を受けて、除外端末番号を含み、宛先端末100aを宛先とするルートリクエストを生成し、パケット送信部202に与える。パケット送信部202は、生成されたルートリクエストを無線リンクにブロードキャスト送信する。このルートリクエストは、中継ノードを経由して宛先端末100aに到達し、宛先端末100aからはルートリプライが返信される。ここで、ルートリクエストには除外端末番号が指定されており、除外すべき無線リンクを経由したルートリクエストはそれ以上はブロードキャストされないため、返信されるルートリプライに指定される経路には、除外すべき無線リンクは含まれないことになる。
ソースルーティング型のルーティングプロトコルの場合、経路保持部207は、パケット受信部201から取得したルートリプライに含まれる経路情報を取り出して、保存する。
図9は、実施の形態2に係る非送信元端末100の構成図である。図3に示した実施の形態1の非送信元端末100と異なるのは、宛先端末判断部108の後段にルートリクエストブロードキャスト判断部109が設けられている点であり、ルートリクエストをブロードキャストする際の処理が異なる。
宛先端末判断部108は、パケット受信部101により受信されたルートリクエストに含まれる宛先アドレスを調べ、自ノードが宛先端末であるかどうかを判断し、自ノードが宛先端末である場合、ルートリプライ生成部111にルートリクエストへの応答を指示し、自ノードが宛先端末でない場合、すなわち自ノードが転送端末である場合、ルートリクエストブロードキャスト判断部109にルートリクエストのブロードキャストをすべきかどうかの判断をさせる。
ルートリクエストブロードキャスト判断部109は、ルートリクエストに含まれる除外端末番号にもとづいて、ルートリクエストをさらにブロードキャスト送信するべきかどうかを判断する。ルートリクエストブロードキャスト判断部109は、ルートリクエストが除外端末番号で指定された除外すべき無線リンクから受信されたものである場合に、そのルートリクエストを破棄し、ルートリクエストのブロードキャスト送信を行わない。ルートリクエストブロードキャスト判断部109は、ルートリクエストが除外すべき無線リンクから受信されたものでない場合には、ルートリクエスト生成部110にルートリクエストの生成を指示する。
ルートリクエスト生成部110は、ルートリクエストブロードキャスト判断部109からルートリクエストの生成の指示を受けた場合に、さらに経路探索要求をブロードキャストするための除外端末番号を含んだルートリクエストを生成し、パケット送信部102は、そのルートリクエストをブロードキャスト送信する。
以上の構成の送信元端末200および非送信元端末100による経路制御手順を図10および図11のフローチャートを用いて説明する。
図10は、送信元端末200による新規経路探索処理手順を説明するフローチャートである。ステップS10およびS12の処理は、図5に示した実施の形態1の同符号の処理と同じである。
新規経路要否判断部203が、現在の通信経路の通信品質が不安定であり、新規経路が必要であると判断した場合(S12のY)、ルートリクエスト生成部204は、除外端末番号を含むルートリクエストを生成する(S15)。ルートリクエストはルーティングプロトコルの規定にしたがって作成され、除外端末番号をルートリクエストのオプションのデータ領域に格納する。
ステップS16およびS18の処理は、図5の同符号の処理と同じである。ここで、除外すべき無線リンクを経由して当該無線リンクの下流端末に到達したルートリクエストは、その下流端末において破棄され、それより先はルートリクエストがブロードキャストされない。そのため、パケット受信部201が非送信元端末100から受信するルートリプライには、除外すべき無線リンクを経路に含むものは存在しない。したがって、実施の形態1とは違い、除外端末番号を両端とする無線リンクを経路に含むルートリプライを破棄する処理は不要である。ステップS22およびS24の処理は、図5の同符号の処理と同じである。
図11は、非送信元端末100によるルートリクエスト受信時の処理手順を説明するフローチャートである。
ステップS40、S42、S44およびS46の処理は、図7に示した実施の形態1の同符号の処理と同じである。
宛先端末判断部108が、ルートリクエストに指定された宛先アドレスにもとづいて、自ノードが宛先端末でない、すなわち自ノードはルートリプライを中継する転送端末であると判断した場合(S42のN)、ルートリクエストブロードキャスト判断部109は、そのルートリクエストが除外すべき無線リンクから受信されたものであるかどうかを判断する。すなわち、ルートリクエストブロードキャスト判断部109は、そのルートリクエストが除外端末番号で指定された除外すべき無線リンクの上流端末から受信されたものであり、かつ、自ノードがその除外すべき無線リンクの下流端末であるかどうかを判断する(S47)。
もし、ルートリクエストブロードキャスト判断部109が、受信したルートリクエストが除外すべき無線リンクを経由して当該端末に到達したものであると判断した場合(S47のY)、ステップS48およびS50を実行しないで、そのルートリクエストを破棄する。したがって、これ以上ルートリクエストはブロードキャストされない。
ルートリクエストブロードキャスト判断部109が、受信したルートリクエストが除外すべき無線リンクを経由して当該端末に到達したものでないと判断した場合(S47のN)、ステップS48およびS50が実行され、ルートリクエストがさらにブロードキャスト送信される。
本実施の形態によれば、送信元端末は、現在の通信経路における無線リンクのトラフィック状況に応じて新規経路の探索の要否を決定し、新規経路の探索が必要である場合、オンデマンド型のルーティングプロトコルにしたがって、通信品質の悪い、除外すべき無線リンクを指定したルートリクエストをブロードキャスト送信し、宛先端末からルートリプライを受信する。除外すべき無線リンクを経由したルートリクエストは転送端末において破棄されるため、宛先端末からのルートリプライは、除外すべき無線リンクを経路に含むものではないことが保証される。これにより送信元端末は、通信品質の悪い無線リンクを含まない新規経路を選択し、安定した通信品質で通信を行うことができる。
実施の形態3
実施の形態1および2では、送信元端末200が、新規経路の探索が必要であると判断したときに、オンデマンド型のルーティングプロトコルにしたがって、新規経路の探索手順を起動したが、本実施の形態では、テーブル駆動型のルーティングプロトコルにしたがって、ルーティングテーブルの更新手順を起動する点が異なる。
図12は、実施の形態3に係る送信元端末200の構成図である。ルーティングテーブル変更メッセージ生成部205は、経路テーブル変更要求部の一例であり、本実施の形態では、テーブル駆動型のルーティングプロトコルのオプション機能として、ルーティングテーブル変更メッセージを生成する。
テーブル駆動型のルーティングプロトコルとは、中継ノードが主体となって、中継ノード内のルーティングテーブルを変更するプロトコルである。各ノードは、経路情報を格納するルーティングテーブルをもち、ネットワークトポロジーの変化に対応して、ネットワーク全体に経路の更新情報を伝搬する。テーブル駆動型のルーティングプロトコルの例として、DSDV(Destination Sequenced Distance Vector)やWRP(Wireless Routing Protocol)などのプロトコルがある。本実施の形態では、テーブル駆動型のルーティングプロトコルを用いて、送信元からルーティングテーブル変更メッセージを中継ノードに送ることで、中継ノードに経路の変更を要求する。
パケット受信部201が非送信元端末100から受信したトラフィック状況メッセージは、新規経路要否判断部203に与えられる。新規経路要否判断部203は、実施の形態1および2と同様に、トラフィック状況メッセージをもとに、現在の通信経路の各無線リンクの通信品質を把握し、新しい経路の探索の必要性を判断するとともに、通信品質の悪い無線リンクを除外すべき無線リンクとして特定する。新規経路要否判断部203は、新しい経路の探索が必要であると判断した場合、除外すべき無線リンクの上流端末の識別番号と下流端末の識別番号を指定した除外端末番号をルーティングテーブル変更メッセージ生成部205に供給し、ルーティングテーブル変更メッセージ生成部205に対して、ルーティングテーブルの変更を指示する。
ルーティングテーブル変更メッセージ生成部205は、除外端末番号を含むルーティングテーブル変更メッセージを生成する。ルーティングテーブル変更メッセージ生成部205は、このルーティングテーブル変更メッセージの宛先アドレスを、除外端末番号で指定される除外すべき無線リンクの上流端末に設定する。パケット送信部202は、生成されたルーティングテーブル変更メッセージを除外すべき無線リンクの上流端末に送信する。
図13は、実施の形態3に係る非送信元端末100の構成図である。パケット受信部101が受信したコンテンツのデータにもとづき、トラフィック状況を示す各種のデータが測定され、トラフィック状況メッセージが生成され、送信元端末200に送信される点は、実施の形態1および2と同様である。
パケット受信部101が送信元端末200から除外端末番号を含むルーティングテーブル変更メッセージを受信すると、ルーティングテーブル変更部112は、除外端末番号で指定される除外すべき無線リンクの下流端末へのデータ転送を避けて、別の端末にデータ転送する経路を選択し、ルーティングテーブル保存部113に保持されたルーティングテーブルの経路情報を更新する。これにより、除外すべき無線リンクを経由しない新規経路が送信元端末200と宛先端末100aとの間で確立される。
以上の構成の送信元端末200および非送信元端末100によるルーティングテーブル変更手順を図14および図15のフローチャートを用いて説明する。
図14は、送信元端末200によるルーティングテーブルの変更処理手順を説明するフローチャートである。ステップS10およびS12の処理は、図5に示した実施の形態1の同符号の処理と同じである。
新規経路要否判断部203が、現在の通信経路の通信品質が不安定であり、新規経路が必要であると判断した場合(S12のY)、ルーティングテーブル変更メッセージ生成部205は、除外端末番号を含み、除外すべき無線リンクの上流端末を宛先とするルーティングテーブル変更メッセージを生成する(S60)。パケット送信部202は、除外すべき無線リンクの上流端末へ生成されたルーティングテーブル変更メッセージを送信する(S62)。
図15は、非送信元端末100によるルーティングテーブルの変更処理手順を説明するフローチャートである。
パケット受信部101は、送信元端末200からルーティングテーブル変更メッセージを受信する(S70)。当該非送信元端末100は、送信元端末200により除外すべきであると判断された無線リンクの上流端末である。ルーティングテーブル変更部112は、ルーティングテーブル変更メッセージに含まれる除外端末番号を参照し、除外すべきリンクの下流端末以外の端末を受信パケットの新しい転送先として選択する(S72)。
ルーティングテーブル変更部112は、受信パケットを新しい転送先へ転送する経路情報によって、ルーティングテーブル保存部113に保持されたルーティングテーブルを更新し、新たなルーティングテーブルを保存する(S74)。これにより、受信パケットを除外すべき無線リンクの下流端末へ送信していた現状の経路がいったん破棄され、受信パケットを新しい転送先へ送信する経路が新たに送信元端末200と宛先端末100aの間で確立される。ルーティングテーブルの変更により、除外すべき無線リンクは使用されなくなる。
本実施の形態によれば、送信元端末は、現在の通信経路における無線リンクのトラフィック状況に応じて新規経路の探索の要否を決定し、新規経路の探索が必要である場合、テーブル駆動型のルーティングプロトコルのオプション機能として、通信品質の悪い、除外すべき無線リンクを指定したルーティングテーブル変更メッセージを除外すべき無線リンクの上流端末に送信する。このルーティングテーブル変更メッセージを受信した端末がルーティングテーブルを変更することにより、通信品質の悪い無線リンクを含まない新規経路が確立され、安定した通信品質で通信を行うことができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
そのような変形例として、実施の形態では、無線アクセスポイントを含まない、端末同士が無線で接続することで構成された無線アドホックネットワークを例に、本発明の経路制御技術を説明したが、無線アクセスポイントを含む無線ネットワークであっても、本発明の経路制御技術を適用することができる。その場合、無線アクセスポイントが、実施の形態の送信元端末または非送信元端末のいずれかに該当して、同様の構成を有し、新規経路の探索を行う。なお、無線ネットワークの一部に有線のネットワークが含まれていてもよい。
実施の形態では、オンデマンド型のルーティング方式とテーブル駆動型のルーティング方式に分けて説明したが、両方のルーティング方式に対応できるように、送信元端末200および非送信元端末100は、実施の形態1〜3の各構成を併せ持つものであってもよい。
実施の形態の無線通信機能をもつ端末は、車載端末であってもよく、道路を走行する車両間で無線アドホックネットワークを構成する場合に、本発明の経路制御技術を適用することもできる。ITS(Intelligent Transport Systems)への応用例として、渋滞情報などを前方の車両から後方の車両に通知するために、車載端末同士で無線アドホックネットワークを構成して、データ通信に利用することができる。車両の走行状況により、車載端末間の通信状況や通信経路は頻繁に変更されるので、本発明の経路制御技術により、適宜、新規経路を探索することにより、安定した通信品質を確保することができる。
実施の形態1に係る無線アドホックネットワークの全体構成図である。 図1の送信元端末の構成図である。 図1の非送信元端末の構成図である。 図1の非送信元端末から送信元端末に通知されるトラフィック状況メッセージを説明する図である。 図2の送信元端末による新規経路探索処理手順を説明するフローチャートである。 図3の非送信元端末によるトラフィック状況通知処理手順を説明するフローチャートである。 図3の非送信元端末によるルートリクエスト受信時の処理手順を説明するフローチャートである。 実施の形態2に係る送信元端末の構成図である。 実施の形態2に係る非送信元端末の構成図である。 図8の送信元端末による新規経路探索処理手順を説明するフローチャートである。 図9の非送信元端末によるルートリクエスト受信時の処理手順を説明するフローチャートである。 実施の形態3に係る送信元端末の構成図である。 実施の形態3に係る非送信元端末の構成図である。 図12の送信元端末による新規経路探索処理手順を説明するフローチャートである。 図13の非送信元端末によるルートリクエスト受信時の処理手順を説明するフローチャートである。
符号の説明
100a 宛先端末、 100b〜d 転送端末、 100 非送信元端末、 200 送信元端末、 101 パケット受信部、 102 パケット送信部、 103 スループット測定部、 104 パケット損失率測定部、 105 遅延測定部、 106 ジッタ測定部、 107 トラフィック状況メッセージ生成部、 108 宛先端末判断部、 109 ルートリクエストブロードキャスト判断部、 110 ルートリクエスト生成部、 111 ルートリプライ生成部、 112 ルーティングテーブル変更部、 113 ルーティングテーブル保存部、 201 パケット受信部、 202 パケット送信部、 203 新規経路要否判断部、 204 ルートリクエスト生成部、 205 ルーティングテーブル変更メッセージ生成部、 206 ルートリプライ選択部、 207 経路保持部。

Claims (10)

  1. 無線ネットワークにおける既に確立した通信経路上のノードから通知されるトラフィック状況に関する情報をもとに、新規経路の探索の必要性を判断する判断部と、
    前記判断部により新規経路の探索が必要であると判断された場合に、経路探索要求メッセージを無線ネットワーク上のノードに送信する経路探索要求部と、
    前記経路探索要求メッセージに対するノードからの応答メッセージをもとに、新規経路を選択する経路選択部とを含むことを特徴とするパケット伝送装置。
  2. 前記判断部は、前記トラフィック状況に関する情報をもとに、前記通信経路上の除外すべきリンクを特定し、
    前記経路選択部は、前記除外すべきリンクを経路に含む応答メッセージを破棄することを特徴とする請求項1に記載のパケット伝送装置。
  3. 無線ネットワークにおける既に確立した通信経路上のノードから通知されるトラフィック状況に関する情報をもとに、新規経路の探索の必要性を判断するとともに、前記通信経路上の除外すべきリンクを特定する判断部と、
    前記判断部により新規経路の探索が必要であると判断された場合に、前記除外すべきリンクを指定した経路探索要求メッセージを無線ネットワーク上のノードに送信する経路探索要求部と、
    前記経路探索要求に対するノードからの応答メッセージをもとに、新規経路を選択する経路選択部とを含むことを特徴とするパケット伝送装置。
  4. 無線ネットワークの上のノードから受信した経路探索要求メッセージをさらに別のノードにブロードキャストする経路探索要求転送部と、
    前記経路探索要求メッセージに含まれる除外すべきリンクの指定情報を参照して、前記経路探索要求メッセージのブロードキャストを制限するかどうかを判断する判断部とを含み、
    前記判断部は、前記経路探索要求メッセージが、その経路探索要求メッセージで指定された前記除外すべきリンクから受信された場合に、前記経路探索要求転送部による当該経路探索要求メッセージのブロードキャストを制限することを特徴とするパケット伝送装置。
  5. 無線ネットワークにおける既に確立した通信経路上のノードから通知されるトラフィック状況に関する情報をもとに、新規経路の探索の必要性を判断するとともに、前記通信経路上の除外すべきリンクを特定する判断部と、
    前記判断部により新規経路の探索が必要であると判断された場合に、前記除外すべきリンクを指定した経路テーブル変更メッセージを無線ネットワーク上のノードに送信する経路テーブル変更要求部とを含むことを特徴とするパケット伝送装置。
  6. 前記判断部は、前記新規経路の探索頻度に関して定められた制限を考慮して、前記新規経路の探索の必要性を判断することを特徴とする請求項1、2、3、5のいずれかに記載のパケット伝送装置。
  7. 無線ネットワークにおける既に確立された通信経路上のノードから通知されるトラフィック状況に関する情報にもとづいて、新規経路の探索が必要と判断された場合に、無線ネットワーク上で下流に位置するノードとの間で経路探索手順を実行することにより、新規経路を選択することを特徴とする経路制御方法。
  8. 前記経路探索手順は、前記無線ネットワーク上の送信元ノードが主体となって、データ送信の際に、新規経路の探索要求に対する応答をもとに新規経路を決定するオンデマンド型の経路設定手順であることを特徴とする請求項7に記載の経路制御方法。
  9. 前記経路探索手順は、前記無線ネットワーク上の中継ノードが主体となって、前記中継ノード内の経路テーブルを変更するテーブル駆動型の経路設定手順であることを特徴とする請求項7に記載の経路制御方法。
  10. 無線ネットワークにおけるノード上で実行される経路制御プログラムであって、
    無線ネットワークにおける既に確立された通信経路上のノードから通知されるトラフィック状況に関する情報にもとづいて、経路から除外すべき無線リンクを特定するステップと、
    無線ネットワーク上で下流に位置するノードとの間で経路探索手順を実行して、前記除外すべき無線リンクを含まない新規経路を選択するステップとを含むことを特徴とするプログラム。
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