JP2005248062A - 着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物及び成形品 - Google Patents

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貴司 酒井
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総治 府川
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Abstract

【課題】 顔料分散性に優れる着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物を提供すること。また、表面が滑らかでブルーミングやべたつきが生じない、美観のある微生物崩壊性樹脂成形品を提供すること。
【解決手段】顔料(A)40〜90重量%と、スルホン酸金属塩共重合乳酸系樹脂(B)10〜60重量%とを含有する事を特徴とする着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物(C-1)。着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物(C-1)0.005〜75重量%と、微生物崩壊性樹脂(D)25〜99.995重量%とを含有する事を特徴とする着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物(C-2)。微生物崩壊性樹脂組成物(C-1、C-2)を用いて得られる微生物崩壊性樹脂成形品。
【選択図】無し

Description

本発明は、微生物崩壊性樹脂組成物、及びこれを使用した成形品に関する。詳しくは、熱可塑性樹脂の微生物崩壊性樹脂を溶融着色成形するにあたり、顔料を均一に分散させることができる微生物崩壊性樹脂組成物に関する。更に、これを用いて得られる表面が滑らかで、かつブルーミングが生じない微生物崩壊性樹脂成形品に関する。
従来から、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂等の熱硬化性樹脂等の各種合成樹脂は、日常の家庭生活において便利で有用な材料として各種製品に広く利用されている。しかし、一方では、これらの合成樹脂は微生物等により分解不可能であるため、廃棄後の処理に多大な困難が生じ、難処理物質として敬遠され始めてきた。こうした背景において、環境保全に対する必要性と意義の高まりから、微生物崩壊性樹脂の研究開発や用途開発が進められている。
微生物崩壊性を有する樹脂は、天然物利用系、微生物産生系、化学合成系に大別でき、微生物崩壊性樹脂を成形してなる微生物崩壊性プラスチック樹脂成形品は、農林水産業用資材(マルチフィルム、育苗ポット等)や、使用後の回収・再利用が困難である包装容器類(生ゴミ袋等)に応用されつつあり、目的に応じて着色される場合がほとんどである。
顔料等で着色された樹脂成形品は、顔料等を適当な分散媒と混合し、衝撃力や磨砕力のある機械にて加工した粉状もしくは液状の加工顔料や、樹脂と顔料等、及び適当な分散媒を混合し溶融混練して得られたペレット状の加工顔料、等を予備分散体とし、それらを適当な分量、樹脂と混合して押出成形や、射出成形して得る方法が従来では一般的である。
上記顔料分散媒としてはポリエチレンワックス等が一般的に使用されている。しかし、微生物崩壊性樹脂においては顔料等の予備分散体が均一に分散されずに着色が不均一になりやすく、成形品表面がざらつき、成形品の美観を損ねる場合が多い。
改善策として、低分子量脂肪族ポリエステル樹脂を分散媒として使用する技術が考案されている(特許文献1)が、従来のポリエチレンワックスより優れるものの、顔料分散効果は不十分であった。また、多価アルコール脂肪酸エステルを分散媒とする技術(特許文献2)や、脂肪酸エステルと種々の添加剤の混合物を分散媒とする技術(特許文献3)が考案されているが、顔料分散性に優れるものの、顔料等の予備分散体や上記分散媒が成形品表面に浮き出るいわゆるブルーミングが激しく、成形機の汚染や成形品表面のべたつきが生じ満足できるものでは無かった。
特開2000-86965号公報 特開平11-21438号公報 特開2002-179891号公報
本発明の目的は、微生物崩壊性樹脂を着色溶融成形する際に顔料を均一に分散できる微生物崩壊性樹脂組成物を提供する事にある。また、表面が滑らかで、かつブルーミングのない微生物崩壊性樹脂成形品を提供する事にある。
本発明の第1の発明は、顔料(A)40〜90重量%と、スルホン酸金属塩共重合乳酸系樹脂(B)10〜60重量%とを含有する事を特徴とする微生物崩壊性樹脂組成物(C-1)である。
第2の発明は、第1の発明に記載の微生物崩壊性樹脂組成物(C-1)0.005〜75重量%と、微生物崩壊性樹脂(D)25〜99.995重量%とを含有することを特徴とする微生物崩壊性樹脂組成物(C-2)である。
第3の発明は、スルホン酸金属塩共重合乳酸系樹脂(B)のスルホン酸金属塩の濃度が10〜200eq/106gであることを特徴とする第1又は第2の発明に記載の着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物である。
第4の発明は、微生物崩壊性樹脂(D)が、重量平均分子量Mwが20000以上であって、ポリ乳酸、脂肪族ジカルボン酸と多価アルコールとを主原料として得られるポリエステル樹脂である事を特徴とする、第2又は第3の発明に記載の着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物である。
第5の発明は、微生物崩壊性樹脂(D)が、重量平均分子量Mwが20000以上であって、ポリカプロラクトン、芳香族ジカルボン酸と多価アルコールとを主原料として得られるポリエステル樹脂、または、微生物もしくは植物から合成されたポリエステル樹脂、である事を特徴とする、第2又は第3の発明に記載の着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物である。
本発明の着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物(C-1)は、顔料(A)40〜90重量%と、スルホン酸金属塩共重合乳酸系樹脂(B)10〜60重量%とを含有するので、
顔料(A)が良好に分散できる。
本発明の着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物(C-2)は、上記着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物(C-1)0.005〜75重量%と、微生物崩壊性樹脂(D)とを25〜99.995重量%含有するので、顔料(A)が良好に分散できる。
また、本発明の着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物は、スルホン酸金属塩共重合乳酸系樹脂(B)におけるスルホン酸金属塩の濃度が10〜200eq/106gなので、顔料(A)が更に良好に分散できる。
本発明の着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物は、微生物崩壊性樹脂(D)が重量平均分子量Mwが20000以上であって、ポリ乳酸、脂肪族ジカルボン酸と多価アルコールとを主原料として得られるポリエステル樹脂なので、加工性が良好である。
本発明の着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物は、微生物崩壊性樹脂(D)が重量平均分子量Mwが20000以上であって、ポリカプロラクトン、芳香族ジカルボン酸と多価アルコールとを主原料として得られるポリエステル樹脂、または、微生物もしくは植物から合成されたポリエステル樹脂なので、加工性が良好である。
本発明の微生物崩壊性樹脂成形品は、上記の着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物を用いて得られるので、表面状態が滑らかでブルーミングやべたつきが生じず、美観がある。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で用いられる顔料(A)としては、従来公知の無機顔料、有機顔料、体質顔料がいずれも使用できる。例えば、カーボンブラック、酸化チタン、ベンガラ、群青、アルミン酸コバルト、その他焼成顔料等の無機顔料、フタロシアニン系、ペリレン系、アンスラキノン系、キナクリドン系、イソインドリノン系、インダスレン系、アゾ系等の有機顔料、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、クレー、カオリン、シリカ等の体質顔料が挙げられ、1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明で用いられるスルホン酸金属塩共重合乳酸系樹脂(B)とは、分子鎖の主鎖中にスルホン酸金属塩を含有する乳酸系樹脂のことであり、微生物崩壊性樹脂である。(B)の製造方法は特に限定されず従来公知の方法を用いることができる。たとえば、乳酸の二量体であるラクチドと、スルホン酸金属塩とを溶融混合し、公知の開環重合触媒、たとえばオクチル酸錫、アルミニウムアセチルアセトナート等を使用して加熱開環重合させる方法や、加熱および減圧による直接脱水重縮合を行なう方法等が挙げられる。市販品としてはバイロエコールBE-410(東洋紡績株式会社製)等がある。
スルホン酸金属塩における金属種としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等が例示される。特にナトリウムが好ましい。
(B)におけるスルホン酸金属塩濃度は10〜200eq/106gであることが好ましい。10eq/106g未満であると顔料分散性が不十分となり、また200eq/106gを越えると微生物崩壊性樹脂組成物(C)の製造が困難となる傾向がある。特に好ましくは15〜50eq/106gである。尚、スルホン酸塩濃度は仕込量から算出した値、または市販品の場合は製造元表記の値である。
(B)において用いられる乳酸としてはL-乳酸、D-乳酸、DL-乳酸のいずれも用いることができる。L-乳酸とD-乳酸とを含んでいる場合には、L-乳酸とD-乳酸のモル比(L/D)が1〜9であることが好ましい。より好ましくは1〜5.6である。L/Dが9を超えると、溶融混練成形される際、微生物崩壊性樹脂組成物(C-1)の微生物崩壊性樹脂への相溶性が悪くなり、また、L/Dが1未満(D-乳酸過剰)であると、製造コストが高くなる傾向にある。
また、(B)においては乳酸残基を80モル%以上含む事が好ましい。80モル%未満では顔料分散性が不十分となる傾向にある。さらに好ましくは90モル%以上である。
本発明においてスルホン酸金属塩共重合乳酸系樹脂(B)を顔料分散剤として使用することにより、顔料(A)表面を濡らすことができ、優れた分散状態を得ることができる。
本発明で用いられる微生物崩壊性樹脂(D)とは、特定条件下において微生物等の作用によりその形状が崩壊する樹脂のことをいう。例えばポリ乳酸、ポリカプロラクトン、脂肪族ジカルボン酸と多価アルコールとを主原料として得られるポリエステル樹脂、芳香族ジカルボン酸と多価アルコールとを主原料として得られるポリエステル樹脂、または、微生物もしくは植物から合成されたポリエステル樹脂等が好ましい。更に好ましくは、ポリ乳酸、脂肪族ジカルボン酸と多価アルコールを主原料として得られるポリエステル樹脂が好ましい。具体的には市販または試作されている、昭和高分子社製や日本触媒社製のポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート・アジペート、三井化学社製、カーギル社製や島津社製のポリ乳酸、ダイセル化学社製のポリカプロラクトン、ポリカプロラクトン・ブチレンサクシネート、三菱ガス化学社製のポリブチレンサクシネート・カーボネート、Du Pont社製のポリエチレンテレフタレート・サクシネート、BASF社のポリブチレンアジペート・テレフタレート、Eastman Chemicals社製のポリテトラメチレンアジペート・テレフタレート、Ire Chemical社製のポリブチレンアジペート・テレフタレート、モンサント社製のポリ(3-ヒドロキシ酪酸-CO-3-ヒドロキシ吉草酸) (P(3HB-3HV))や、ポリ(3-ヒドロキシ酪酸-CO-4-ヒドロキシ酪酸) (P(3HB-4HB))や、ポリ(3-ヒドロキシ酪酸-CO-3-ヒドロキシプロピオネート) (P(3HB-3HP))等、が挙げられる。
また、本発明で用いられる微生物崩壊性樹脂(D)は、スルホン酸金属塩共重合乳酸系樹脂(B)以外の微生物崩壊性樹脂のことである。(D)の好ましい重量平均分子量Mwは20000以上、更に好ましくは40000以上、特に好ましくは50000〜300000である。該重量平均分子量Mwが上記範囲内にあると、加工性が良好であるために好ましい。微生物崩壊性樹脂(D)は1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明の微生物崩壊性樹脂組成物(C)としては、例えば顔料(A)とスルホン酸金属塩共重合乳酸系樹脂(B)とを混合し、ヘンシェルミキサー、3本ロールミルといった衝撃力や磨砕力のある機械にて加工し、必要に応じて粉砕し微粉化して得られる一般的にドライカラーと称される粉状の着色剤や、これを更に溶融混練したマスターバッチと称されるペレット状の着色剤が挙げられる(以下、これらを微生物崩壊性樹脂組成物(C-1)という。)。
上記(C-1)は顔料や添加剤等を高濃度に含有した組成のものであり、成形品の製造時に適当な樹脂と混合されて成形加工される。
微生物崩壊性樹脂組成物(C-1)は(A)を40〜90重量%、(B)を10〜60重量%の含有量とする事が必要である。好ましくは(A)が45〜80重量%、(B)が20〜55重量%であり、特に好ましくは(A)が50〜70重量%、(B)が30〜50重量%である。
(A)が40重量%未満、(B)が60重量%を越えた場合、微生物崩壊性樹脂組成物が希釈されて使用される場合を考慮すると、着色にかかるコストが高くなり現実的ではない。また、(A)が90重量%を越え、(B)が10重量%未満の場合、十分な顔料分散性が得られない。
また、微生物崩壊性樹脂組成物(C-1)と微生物崩壊性樹脂(D)を共に単軸、二軸押出機等で溶融混練する事により、本発明の微生物崩壊性樹脂組成物(C-2)を製造することができる。微生物崩壊性樹脂組成物(C-2)は、顔料濃度により一般的に着色ペレット又はマスターバッチに分けられる。着色ペレットは、マスターバッチと比較して顔料濃度が低く成形品と同じ組成でありそのまま成形に供されるペレット状のものである。
本発明の微生物崩壊性樹脂組成物(C-2)が着色ペレットである場合は、微生物崩壊性樹脂(D)を90〜99.995重量%、微生物崩壊性樹脂組成物(C-1)を0.005〜10重量%含有する事が好ましい。更に好ましくは、(D)が95〜99.99重量%、(C-1)が0.01〜5重量%であり、特に好ましくは(D)が97〜99.95重量%、(C-1)が0.05〜3重量%である。(C-1)が0.005重量%未満であると極めて淡色の着色状態しか得られず、(C-1)が10重量%を越えると、得られる成形品の物性低下を引き起こす傾向がある。
本発明の微生物崩壊性樹脂組成物(C-2)がマスターバッチである場合は、微生物崩壊性樹脂(D)を 25〜97重量%、微生物崩壊性樹脂組成物(C-1)を3〜75重量%含有することが好ましい。更に好ましくは(D)を 40〜95重量%、(C-1)が5〜60重量%、特に好ましくは、(D)を 50〜90重量%、(C-1)が10〜50重量%である。(C-1)が3重量%未満であると極めて淡色の着色状態しか得られず、(C-1)が75重量%を越えると、マスターバッチの製造が困難となる場合がある。
上記ドライカラー、着色ペレット、マスターバッチを比較すると、顔料等を高濃度に含むためドライカラーとマスターバッチは高価であるが、希釈して成形する事を考慮すると着色ペレットを使用するよりも最終的には安価になり好ましい。また、ドライカラーとマスターバッチを比較すると、ドライカラーの方がより顔料を高濃度に含むためさらに好ましいが、粉末のため飛散性等の使用時のハンドリングを考慮するとペレット状であるマスターバッチの方が好ましい。
本発明の微生物崩壊性樹脂成形品とは、微生物崩壊性樹脂組成物(C-1)と適当な成形樹脂(E)を溶融混練、成形加工して得られたものである。また、微生物崩壊性樹脂組成物(C-2)が着色ペレットの場合は、そのまま溶融混練、成形加工して得られたものであり、マスターバッチである場合は、微生物崩壊性樹脂(C-2)と適当な樹脂(E)を溶融混練、成形加工して得られたものである。
ここで、適当な樹脂(E)とは希釈樹脂(成形樹脂)のことであり、微生物崩壊性樹脂(D)と同一、または相溶性のある微生物崩壊性樹脂であることが好ましい。成形加工とは、射出成形、押出成形等公知の成形方法を用いることが出来る。
また、微生物崩壊性樹脂成形品の例としては、農林水産業用資材(マルチフィルム、育苗ポット等)や、使用後の回収・再利用が困難である包装容器類(生ゴミ袋等)が挙げられるが、この限りではない。
更に本発明の着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物や成形品には、所望により当該技術分野において通常用いられる添加剤、例えば、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、結晶化促進剤、充填剤、崩壊制御剤、スリップ剤、可塑剤、等を本発明の特性を損なわない範囲で添加してもよい。
以下、本発明について、実施例に基づきさらに詳細に説明するが、これらによって本発明が限定されるものではない。以下、特に断りがない限り%とは重量%を示す。
(実施例1、5〜9)
表1に示す顔料分散剤(イ)50%と、顔料50%とを混合し、110℃に加熱した3本ロールミルで混練の後、粉砕して樹脂組成物(ドライカラー)を得た。その後、樹脂組成物1%、微生物崩壊性樹脂(1)99%を混合し、樹脂温度200℃にて射出成形し角形プレート(4cm×7cm×2mm)の成形品を得た。
得られたプレートの表面状態の観察をし、表面が平滑な場合は「良好」、ざらつきがある場合は「不良」とした。さらに、プレートから1.25mg±0.25mgの6個の試験片を切り出し、ISO/CD 13949に準じて顔料分散性の評価(等級付け)をした。一般的に3等級以下が良好な顔料分散レベルである。
また、得られたプレートを50℃、RH80%の環境下に1週間放置した後、その表面を観察しブルーミングの評価とした。
(実施例2)
実施例1の微生物崩壊性樹脂(1)の代わりに微生物崩壊性樹脂(2)を使用した以外は実施例1と同様に行った。
(実施例3)
実施例1の微生物崩壊性樹脂(1)の代わりに微生物崩壊性樹脂(3)を使用し、樹脂温度150℃にて射出成形した以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例4)
実施例1の微生物崩壊性樹脂(1)の代わりに微生物崩壊性樹脂(3)を使用した以外は実施例1と同様に行った。
(比較例1)
顔料分散剤(イ)5%と、顔料 95%とを混合し、実施例1と同様に樹脂組成物を得た。その後、樹脂組成物1%、微生物崩壊性樹脂(1)99%を混合し、樹脂温度200℃にて射出成形し角形プレート(4cm×7cm×2mm)の成形品を得た。以下、実施例1と同様に行った。
(比較例2)
比較例1の微生物崩壊性樹脂(1)の代わりに微生物崩壊性樹脂(2)を使用した以外は比較例1と同様に行った。
(比較例3)
比較例1の顔料分散剤(イ)の代わりに、スルホン酸金属塩を含まない乳酸系樹脂(顔料分散剤(ロ)) を使用した以外は比較例1と同様に行った。
(比較例4)
比較例1の顔料分散剤(イ)の代わりに、スルホン酸金属塩を含まない乳酸系樹脂(顔料分散剤(ハ)) を使用した以外は比較例1と同様に行った。
(比較例5)
比較例1の顔料分散剤(イ)の代わりに、多価アルコール脂肪酸エステル(顔料分散剤(ニ))を使用した以外は比較例1と同様に行った。
(比較例6)
比較例1の顔料分散剤(イ)の代わりに、ポリエーテル (顔料分散剤(ホ))を使用した以外は比較例1と同様に行った。
実施例1〜9、比較例1〜6の各配合は表1に、評価結果は表2に示した。
Figure 2005248062
顔料分散剤 :
(イ)バイロエコール BE-410 (モル比L/D=80/20=4、重量平均分子量=50000、
数平均分子量=30000、スルホン酸Na基濃度:20eq/106g、東洋紡績株式会社製)
(ロ)バイロエコール TYB-280 (東洋紡績株式会社製)
(ハ)バイロエコール TYB-281 (東洋紡績株式会社製)
(ニ)リケマール S-100 (理研ビタミン株式会社製)
(ホ)PEG#4000 (日本油脂株式会社製)
顔料 :
・C.I. Pigment Blue 15:3 :リオノールブルー FG-7330 (東洋インキ製造株式会社
製)
・C.I. Pigment White 6 :タイペークCR-80 (石原産業株式会社製)
・C.I. Pigment Blue 28 :42-216A (東罐マテリアル・テクノロジー株式会社製)
・C.I. Pigment Yellow 110 :イルガジンイエロー 3RLT-N (チバ・スペシャルティ
・ケミカルズ株式会社製)
・C.I. Pigment Red 254 :クロモフタール DPP RED BP (チバ・スペシャルティ・ケ
ミカルズ株式会社製)
・C.I. Pigment White 21 :チンバリ 100 (堺化学工業株式会社製)
微生物崩壊性樹脂 :
(1)ポリ乳酸(レイシア H-100:三井化学株式会社製)
(2)脂肪族ジカルボン酸と多価アルコールとを主原料とするポリエステル(ビオノー
レ#3001:昭和高分子株式会社製)
(3)ポリカプロラクトン(セルグリーン P-HB02:ダイセル化学工業株式会社製)
(4)芳香族ジカルボン酸と多価アルコールとを主原料とするポリエステル(バイオマ
ックス WB100:Du Pont株式会社製)
Figure 2005248062
(実施例10、14〜18)
表3に示す顔料分散剤(イ)50%と、顔料50%とを混合し、110℃に加熱した3本ロールミルで混練の後、粉砕して樹脂組成物(ドライカラー)を得た。その後、樹脂組成物50%、微生物崩壊性樹脂(1)50%をヘンシェルミキサーにて混合し、30mmの単軸押出機にて(樹脂温度:200℃)溶融混練し樹脂組成物(マスターバッチペレット)を作成した。得られたマスターバッチ5%と、微生物崩壊性樹脂(1)95%とを混合後、200℃にて射出成形し角形プレート(4cm×7cm×2mm)の成形品を得た。得られたプレートについて実施例1と同様に評価した。
(実施例11)
実施例10の微生物崩壊性樹脂(1)の代わりに微生物崩壊性樹脂(2)を使用した以外は、実施例10と同様に行った。
(実施例12)
実施例10の微生物崩壊性樹脂(1)の代わりに微生物崩壊性樹脂(3)を使用し、マスターバッチ作成温度と射出成形温度を150℃に変更した以外は、実施例10と同様に行った。
(実施例13)
実施例10の微生物崩壊性樹脂(1)の代わりに微生物崩壊性樹脂(4)を使用した以外は、実施例10と同様に行った。
(実施例19)
顔料分散剤(イ)50%と、顔料50%とを混合し、110℃に加熱した3本ロールミルで混練の後、粉砕して樹脂組成物(ドライカラー)を得た。その後、樹脂組成物50%、微生物崩壊性樹脂(1)50%をヘンシェルミキサーにて混合し、30mmの単軸押出機にて(樹脂温度:200℃)溶融混練し樹脂組成物(マスターバッチペレット)を作成した。さらに、マスターバッチ5%、微生物崩壊性樹脂(1)95%を混合し、30mmの単軸押出機にて(樹脂温度:200℃)樹脂組成物(着色ペレット)を作成した。得られた着色ペレットを200℃にて射出成形し角形プレート(4cm×7cm×2mm)の成形品を得た。得られたプレートについて実施例10と同様に評価した。
(比較例7)
顔料分散剤(イ)5%と、顔料5%を混合し、実施例10と同様に樹脂組成物を得た。その後、樹脂組成物50%、微生物崩壊性樹脂(1)50%をヘンシェルミキサーにて混合し、30mmの単軸押出機にて(樹脂温度:200℃)樹脂組成物(マスターバッチペレット)を作成した。さらに、マスターバッチ5%、微生物崩壊性樹脂(1)95%を混合後、200℃にて射出成形し角形プレート(4cm×7cm×2mm)の成形品を得た。得られたプレートについて実施例10と同様に評価した。
(比較例8)
比較例7の微生物崩壊性樹脂(1)の代わりに微生物崩壊性樹脂(2)を使用した以外は、比較例7と同様に行った。
(比較例9)
比較例7の顔料分散剤(イ)の代わりにスルホン酸金属塩を含まない乳酸系樹脂(顔料分散剤(ロ)) を使用した以外は比較例7と同様に行った。
(比較例10)
比較例7の顔料分散剤(イ)の代わりにスルホン酸金属塩を含まない乳酸系樹脂(顔料分散剤(ハ)) を用いた以外は比較例7と同様に行った。
(比較例11)
比較例7の顔料分散剤(イ)の代わりに多価アルコール脂肪酸エステル(顔料分散剤(ニ)) を使用した以外は比較例7と同様に行った。
(比較例12)
比較例7の顔料分散剤(イ)の代わりにポリエーテル (顔料分散剤(ホ)) を使用した以外は比較例7と同様に行った。
実施例10〜19、比較例7〜12の各配合は表3に、評価結果は表4に示した。
Figure 2005248062
Figure 2005248062
本発明の着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物は、微生物崩壊性樹脂が利用され始めている分野、特に農林水産業用資材(マルチフィルム、育苗ポット)や、使用後の回収、再利用が困難である包装容器類(生ゴミ袋、等)等の成形品の着色に特に有効である。さらに、微生物崩壊性樹脂の着色を容易にする事が可能となるため、微生物崩壊性樹脂成形品の意匠性を向上させることにより需要を増大させ、地球環境への負荷低減に貢献することができる。

Claims (6)

  1. 顔料(A)40〜90重量%と、スルホン酸金属塩共重合乳酸系樹脂(B)10〜60重量%とを含有する事を特徴とする着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物(C-1)。
  2. 請求項1に記載の着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物(C-1)0.005〜75重量%と、微生物崩壊性樹脂(D)とを25〜99.995重量%含有することを特徴とする着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物(C-2)。
  3. スルホン酸金属塩共重合乳酸系樹脂(B)のスルホン酸金属塩の濃度が10〜200eq/106gであることを特徴とする請求項1又は2に記載の着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物。
  4. 微生物崩壊性樹脂(D)が、重量平均分子量Mwが20000以上であって、ポリ乳酸、脂肪族ジカルボン酸と多価アルコールとを主原料として得られるポリエステル樹脂である事を特徴とする、請求項2又は3に記載の着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物。
  5. 微生物崩壊性樹脂(D)が、重量平均分子量Mwが20000以上であって、ポリカプロラクトン、芳香族ジカルボン酸と多価アルコールとを主原料として得られるポリエステル樹脂、または、微生物もしくは植物から合成されたポリエステル樹脂、である事を特徴とする、請求項2又は3に記載の着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5いずれか記載の着色成形用微生物崩壊性樹脂組成物を用いて得られる微生物崩壊性樹脂成形品。
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