JP2005245684A - 平行棒 - Google Patents

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JP2005245684A JP2004059141A JP2004059141A JP2005245684A JP 2005245684 A JP2005245684 A JP 2005245684A JP 2004059141 A JP2004059141 A JP 2004059141A JP 2004059141 A JP2004059141 A JP 2004059141A JP 2005245684 A JP2005245684 A JP 2005245684A
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英隆 篠崎
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Abstract


【課題】 容易に水平棒の高さを調節することができ、且つ、水平棒ががたつくことなく、より安全に歩行訓練を行うことができる平行棒を提供することを目的としている。
【解決手段】 訓練者が掴まる略水平方向に延在する水平棒8と、水平棒8の軸方向に間隔をあけて立設されている支柱4とが備えられている平行棒1において、水平棒8と、水平棒8に対して平行に配置されて略軸方向に移動可能である水平リンク部材9と、水平棒8及び水平リンク部材9にそれぞれ回転可能に接合されているとともに支柱4に回転可能にそれぞれ接合されている回転リンク部材10とから構成される平行リンク機構5が備えられている
【選択図】 図1

Description

本発明は、歩行運動機能を回復させるための歩行訓練に使用される平行棒に関する。
歩行運動機能が低下した患者が歩行運動のリハビリテーションを受ける際、平行棒を使用して歩行訓練する場合が多く、一般的な平行棒は、間隔をあけて立設された支柱に水平方向に延在する水平棒が架設された構成からなっている。このような平行棒を使用して歩行訓練を行う場合、訓練者は転倒しないように水平棒を掴み、自らの身体を支えつつ歩行訓練を行う。したがって、水平棒の高さは、訓練者にとって掴み易く、身体を支え易い高さに配置されていることが好ましい。
従来、水平棒の高さを調節するため、伸縮可能な支柱を有する平行棒が提供されている。伸縮可能な支柱は、例えば、フロアに立設された中空の管部材と、管部材の上端部内に嵌入されているとともに上端が水平棒に接合されている棒部材とから構成されており、管部材の上端部にはピンやネジ等からなる差込部材が付設され、棒部材には複数の孔が軸方向に間隔をあけて形成されている。伸縮可能な支柱を有する平行棒によれば、複数の孔のうち適当な孔に差込部材を差し込むことで、棒部材が所定の高さで固定されるため、支柱をそれぞれ適当な長さに伸縮させることができ、水平棒の高さを調節することができる。水平棒の高さ調節を行う際、水平棒を支える両端の支柱を1本づつ伸縮させようとすると、棒部材が管部材内で傾斜し、棒部材の下端部が管部材の内周面に引っ掛かかり、スムーズに伸縮させることができない。このため、両端の支柱を同時に伸縮させる必要がある。
近年、両端の支柱を同期させて伸縮させる同期機構を備える平行棒が提案されている。この同期機構は、両端の管部材にそれぞれ付設されたプーリーと、一方の棒部材の上端と他方の棒部材の下端とを連結するワイヤーと、一方の棒部材の下端と他方の棒部材の上端とを連結するワイヤーとから構成されている。このような同期機構を有する平行棒によれば、両端の棒部材を同期させることができ、水平状態を保ったまま水平棒の高さ調節を行うことができる(例えば、特許文献1参照。)。
特開平9−47478号公報
しかしながら、上記した前者の従来の平行棒では、両端の支柱を同時に伸縮させるため、二人がかりで作業することになり、水平棒の高さ調節を容易に行うことができないという問題が存在する。したがって、訓練者が歩行訓練を行うときには、補助者が水平棒の高さを調節することが必要であり、訓練者が一人で歩行訓練を行うことはできない。また、孔の間隔で水平棒の高さが変えられるため、水平棒の微少な高さ調整を行うことができないという問題が存在する。
また、上記した後者の従来の平行棒では、ワイヤーによって両端の棒部材が同期して昇降するため、水平棒に荷重がかかったときにワイヤーの伸縮により水平棒ががたつくという問題が存在する。棒部材を押し止めて固定する固定手段を設け、水平棒のがたつきを抑えることはできるが、水平棒ががたつくと足の不自由な訓練者にとって危険であるため、固定手段によって棒部材が固定されているか十分に注意しなければならない。
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、容易に水平棒の高さを調節することができ、且つ、水平棒ががたつくことなく、より安全に歩行訓練を行うことができる平行棒を提供することを目的としている。
請求項1記載の発明は、訓練者が掴まる略水平方向に延在する水平棒と、該水平棒の略軸方向に間隔をあけて立設されている支柱とが備えられている平行棒において、前記水平棒と、該水平棒に対して平行に配置されて略軸方向に移動可能である水平リンク部材と、前記水平棒及び前記水平リンク部材にそれぞれ回転可能に接合されているとともに前記支柱に回転可能にそれぞれ接合されている回転リンク部材とから構成される平行リンク機構が備えられていることを特徴としている。
このような特徴により、水平リンク部材が軸方向に往復移動することで、水平棒は水平状態を保ったまま昇降する。また、水平リンク部材の移動を所定の位置で止めることで、水平棒は所定の高さに固定される。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の平行棒において、前記水平リンク部材を略軸方向に移動させる移動機構が備えられていることを特徴としている。
このような特徴により、移動機構を駆動させることによって、水平リンク部材は往復移動され、水平棒は昇降する。また、移動機構を停止することによって、水平リンク部材は停止され、水平棒は固定される。さらに、移動機構によって水平リンク部材は連続的に移動し、水平棒は連続的に高さ調整される。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の平行棒において、前記平行リンク機構は間隔をあけて複数並設され、複数の前記平行リンク機構に対してそれぞれ設けられた複数の前記移動機構をそれぞれ同期させる制御手段が備えられていることを特徴としている。
このような特徴により、訓練者の両側に水平棒はそれぞれ配置され、制御手段によって両側の移動機構は同期してそれぞれ稼動し、両側の水平棒は互いに同期してそれぞれ昇降する。
本発明に係る平行棒によれば、水平棒と、水平棒に対して平行に配置されて略軸方向に移動可能である水平リンク部材と、水平棒及び水平リンク部材にそれぞれ回転可能に接合されているとともに支柱に回転可能にそれぞれ接合されている回転リンク部材とから構成される平行リンク機構が備えられているため、水平リンク部材が軸方向に往復移動することで、水平棒は水平状態を保ったまま昇降する。これによって、水平部材の高さを容易に調節することができる。また、水平リンク部材の移動を所定の位置で停止して保持することで、水平棒は所定の高さに固定される。これによって、水平棒は訓練者に適した高さを保持することができ、また、水平棒ががたつくことはなく、より安全な歩行訓練を行うことができる。
以下、本発明に係る平行棒の実施の形態について、図面に基いて説明する。
図1は、本発明に係る平行棒1の側面図であり、図2は、本発明に係る平行棒1の正面図である。図1,図2に示すように、平行棒1は、対向する2組の昇降型手摺2によって形成されており、昇降型手摺2は、フロアSに配置された薄板状のベースプレート3と、ベースプレート3上に立設された支柱4と、支柱4によって支持されている平行リンク機構5と、平行リンク機構5を稼動させる移動機構6と、移動機構6を制御する制御手段7とから構成されている。
ベースプレート3は前後方向(図1の横方向)に間隔をあけて2枚並べられており、前後方向に隣り合う支柱3は間隔をあけて設けられている。また、1枚のベースプレート3には左右方向(図2の横方向)に間隔をあけて支柱4が2本設けられている。支柱4は、ベースプレートにボルト接合或いは溶接されており、支柱4は一定の位置に固定されている。また、前後方向に隣り合う支柱3の間には、上下2本の横架材31a,31bがそれぞれ架設されており、上下の横架材31a,31bの間には、略中央付近に縦架材32が架設されている。
図3は、支柱4と回転リンク部材10とを表す拡大側面図であり、図4は、支柱4と回転リンク部材10とを表す拡大正面図である。図1,図2,図3,図4に示すように、平行リンク機構5は、水平に配置されて前後方向に延在する直線状の水平棒8と、水平棒8の下方で水平棒8に対して平行に配置されている水平リンク部材9と、水平棒8及び水平リンク部材9にそれぞれ鉛直方向に回転可能に接合されている回転リンク部材10と、水平棒8の左右方向の位置調節を行うスライド機構11とから構成されている。回転リンク部材10は、回転リンク部材10は複数の支柱4にそれぞれ設けられており、支柱4の外側に配置された板状の第1のアーム12と、支柱4の内側に配置された板状の第2のアーム13と、左右方向に水平に延在して第1のアーム12及び第2のアーム13を連結する連結部材14とから構成されている。第1のアーム12と第2のアーム13とは連結部材14を介して一体に形成されており、連結部材14は、支柱4の上端部に鉛直方向に回転可能に挿通されており、支柱4の内外にそれぞれ突出されている。第1のアーム12は、一端が水平リンク部材9の一端に鉛直方向に回転可能に接合されており、他端が連結部材14の外端に鉛直方向に回転可能に接合されている。第2のアーム13は、一端が連結部材14の内端に鉛直方向に回転可能に接合されており、他端がスライド機構11に鉛直方向に回転可能に接合されている。
スライド機構11は、第2のアーム13に鉛直方向に回転可能に接合されている筒部材15と、筒部材15内に嵌入されて筒部材15の軸方向に往復移動する軸部材16と、筒部材15の外周面から筒部材15内に貫入されて軸部材16を押し止める固定部材17とから構成されている。軸部材16の先端部は、水平棒8の両端部に垂設された板状の接合板18に接合されている。固定部材17は、筒部材15の外周面に接合されたナット19と、ナット19に螺合されて一端が筒部材15内に挿入されているネジ部材20とから構成されている。回転しながら筒部材15内に押し込まれるネジ部材20の先端が、軸部材16の外周面を押圧することで軸部材16は固定される。
水平リンク部材9の両端は、前後方向で隣り合う回転リンク部材10に鉛直方向に回転可能にそれぞれ接合されており、水平棒8は、前後方向で隣り合う回転リンク部材10にスライド機構11を介してそれぞれ接合されている。2本の水平棒8は同じ高さに配置されており、これらの水平棒8は鋼製又は木製でもよく、上面部に樹脂製等のカバーを被せてもよい。
移動機構6は、往復運動を行う電動式のアクチュエーターであり、本体部21と往復移動するピストン22とから構成されている。ピストン22の先端は水平リンク部材9に形成された接合板23に鉛直方向に回転可能に接合されており、本体部21は、縦架材32に形成された接合板24に鉛直方向に回転可能に接合されている。移動機構6は略前後方向に延在しており、ピストン22が往復移動することで水平リンク部材9は前後方向に往復移動する。
図5は、制御手段7を表す回路図である。図3,図4,図5に示すように、制御手段7は、水平棒8が所定の高さに配置されたときに移動機構6を停止させるリミット25と、リミット25で停止させる水平棒8の高さを選ぶセレクタースイッチ30と、左右の昇降型手摺2にそれぞれ備えられた移動機構6にそれぞれ接続されている制御盤27と、左右それぞれの水平棒8の高さを操作するリモコンスイッチ26とから構成されている。
リミット25は、支柱4の上端部に付設された複数のリミットスイッチ28と、第1のアーム12の内側面に付設されている複数のドグ29とから構成されている。複数のリミットスイッチ28は鉛直方向に並べられており、各々のリミットスイッチ28は制御盤27に接続されている。複数のドグ29は、第1のアーム12の回転方向に沿ってそれぞれ円弧状に形成されており、内側から外側にかけて段々と短く形成されている。複数のドグ29は、リミットスイッチ28に当接する端部側が、水平棒8が等間隔の高さで停止できるように予め固定されている。また、複数のリミットスイッチ28は、セレクタースイッチ30によって択一的に選択される。水平棒8の昇降は、リモコンスイッチ26により操作し、予め選択されたリミットスイッチ28を蹴ったところで停止する。
次に、上記した構成からなる平行棒1の使用方法について説明する。
まず、水平棒8の高さを訓練者に適した高さに調整する。具体的には、セレクタースイッチ30により、複数のリミットスイッチ28の中から適当な一つを選択し、リモコンスイッチ26の操作で制御盤27を介して移動機構6を稼動させる。移動機構6が稼動すると、ピストン22が往復移動し、このピストン22の移動に合わせて水平リンク部材9が軸方向に移動する。水平リンク部材9が移動すると、回転リンク部材10が連結部材14を軸に鉛直方向に回転する。回転リンク部材10が回転すると、第2のアーム13の他端は円弧状に上下移動し、この円弧状の上下移動に合わせて水平棒8は水平状態を保ったまま昇降する。水平棒8の昇降は、ドグ29が選択されたリミットスイッチ28を蹴ったところで停止する。
次に、両側の水平棒8の間隔を訓練者に適した幅に調整する。具体的には、スライド機構11のネジ部材20を開けて、水平棒8が適当な位置に配置されるように軸部材16を移動させ、軸部材16が適当な位置に配置されたところでネジ部材20を締めて軸部材16を固定する。水平棒8の位置調節は、両側の水平棒8についてそれぞれ行い、両側の水平棒8の間隔を調節する。
上記した構成からなる平行棒1によれば、水平棒8と、水平棒8に対して平行に配置されて略軸方向に移動可能である水平リンク部材9と、水平棒8及び水平リンク部材9にそれぞれ回転可能に接合されているとともに支柱4に回転可能にそれぞれ接合されている回転リンク部材10とから構成される平行リンク機構5が備えられているため、水平リンク部材9が軸方向に往復移動することで、水平棒8は水平状態を保ったまま昇降する。これによって、水平棒8の高さ調整を容易に行うことができる。また、水平棒8が訓練者に適した高さになるところで、移動機構6を停止して水平リンク部材9の移動を止めると、水平棒8は所定高さに固定される。これによって、水平棒8は訓練者に適した高さを保持することができ、また、水平棒8ががたつくことはなく、より安全な歩行訓練を行うことができる。
また、水平リンク部材10を略軸方向に移動させる移動機構6が備えられているため、移動機構6によって水平リンク部材10は往復移動し、水平棒8は昇降する。また、水平棒8が訓練者に適した高さに配置された時点で移動機構6を停止させることによって、水平リンク部材10は所定の位置に保持され、水平棒8は固定される。これによって、より容易に水平棒8の高さ調節を行うことができる。さらに、移動機構6によって水平リンク部材10は連続的に移動し、水平棒8は連続的に高さ調整される。これによって、訓練者に合わせて水平棒8の高さの微調整を行うことができる。
また、平行リンク機構5は間隔をあけて2組並設され、2組の平行リンク機構5に対してそれぞれ設けられた2つの移動機構6をそれぞれ同期させる制御手段7が備えられているため、訓練者の両側に水平棒8はそれぞれ配置され、制御手段7によって両側の移動機構6は同期してそれぞれ稼動し、両側の水平棒8は互いに同期してそれぞれ昇降する。これによって、両側の水平棒8を昇降させる作業を簡易化することができる。
以上、本発明に係る平行棒の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記した実施の形態では、直線状の水平棒8を含む平行リンク機構5が間隔をあけて左右に2組備えられた平行棒1について説明しているが、本発明は、平行リンク機構を一組だけ備える平行棒でもよく、片麻痺患者等が片手支持で歩行訓練を往復して連続的に行えるように、水平棒を環状に形成してもよい。また、水平棒は水平方向に屈曲させてもよい。
また、上記した実施の形態では、水平棒8と水平リンク部材9とは2本の回転リンク部材10によって連結され、平行リンク機構5は2本の支柱4によって支持されているが、本発明は、回転リンク部材および支柱を3本以上設けてもよい。特に、水平棒の長さが長い場合は、回転リンク部材および支柱の本数が少ないと、水平棒の支持スパンが長くなり、水平棒が撓む可能性があるため、回転リンク部材および支柱の本数を増やすことで撓み防止を図ることができる。
また、上記した実施の形態では、移動機構6として、本体部21と往復移動するピストン22とからなる電動式アクチュエーターを使用しているが、本発明は、モーターとラックとピニオンからなる移動機構でもよく、油圧式のアクチュエーターであってもよい。また、上記した実施の形態では、2本の水2本の水平棒8は同じ高さに並べられている平棒8を異なる高さに並べられてもよい。
本発明に係る平行棒の実施の形態を説明するための側面図である。 本発明に係る平行棒の実施の形態を説明するための正面図である。 本発明に係る平行棒の実施の形態を説明するための部分拡大図である。 本発明に係る平行棒の実施の形態を説明するための部分拡大図である。 本発明に係る平行棒の実施の形態を説明するための回路図である。
符号の説明
1 平行棒
4 支柱
5 平行リンク機構
6 移動機構
7 制御手段
8 水平棒
9 水平リンク部材
10 回転リンク部材

Claims (3)

  1. 訓練者が掴まる略水平方向に延在する水平棒と、該水平棒の軸方向に間隔をあけて立設されている支柱とが備えられている平行棒において、
    前記水平棒と、該水平棒に対して平行に配置されて略軸方向に移動可能である水平リンク部材と、前記水平棒及び前記水平リンク部材にそれぞれ回転可能に接合されているとともに前記支柱に回転可能にそれぞれ接合されている回転リンク部材とから構成される平行リンク機構が備えられていることを特徴とする平行棒。
  2. 請求項1記載の平行棒において、
    前記水平リンク部材を略軸方向に移動させる移動機構が備えられていることを特徴とする平行棒。
  3. 請求項2記載の平行棒において、
    前記平行リンク機構は間隔をあけて複数並設され、複数の前記平行リンク機構に対してそれぞれ設けられた複数の前記移動機構をそれぞれ同期させる制御手段が備えられていることを特徴とする平行棒。

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