JP2005241243A - 空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 空気調和装置1は、主として、4つのパネル辺部30a〜30dと4つの角部30e〜30hとが交互に連続して形成された化粧パネル3を備えている。化粧パネル3は、パネル辺部30a〜30dに沿うように配置された主吹出口32a〜32dと、角部30e〜30hに配置された補助吹出口32e〜32hとを有している。主吹出口32a〜32dには、その長手方向の軸周りに揺動可能な水平フラップ35a〜35dが設けられている。補助吹出口32a〜32dの周縁部は、補助吹出口32a〜32dから一定方向に空気が吹き出されるように形成されている。
【選択図】 図4
Description
そこで、吸入口を囲むように円弧状の吹出口を設け、この吹出口を通じて放射状に空気を吹き出すようにした空気調和装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この空気調和装置では、吹出口を円弧状に形成することによって吹出口の開口面積が大きくすることができるため、吹出口から吹き出される空気の流速の増加を抑えつつ、吹出口から吹き出される空気の流量を増加させることができるようになるとされている。
請求項2に記載の空気調和装置は、請求項1において、主吹出孔は、対応する主吹出口よりも長手方向の長さが短い。
この空気調和装置では、主吹出口から吹き出される空気の流速を大幅に低下させてしまうことがないため、補助吹出口を設けることによって空調室内の気流分布を良好にすることができるとともに、主吹出口から吹き出される空気をできる限り遠方まで到達させることができる。
この空気調和装置では、補助吹出口から吹き出される空気を主吹出口から吹き出される気流の吹き出し方向に近い方向に吹き出すことによって、主吹出口から吹き出される気流の影響を受けやすくなるため、主吹出口から吹き出される気流に引きずられて補助吹出口から吹き出される気流の風向が変化する際の追従性が向上し、空調室内の気流分布をさらに良好に保つことができる。
この空気調和装置では、リンク機構を補助吹出口の吸入口側に配置することによって、ケーシングの平面形状を変更することなく、補助吹出口及びリンク機構の両方を角部に設けることが可能になる。
この空気調和装置では、水平羽根をその長手方向の端部よりも長手方向の内側の位置においてリンク機構と連結させることができるため、リンク機構をさらに補助吹出口の吸入口側に配置することができるようになり、角部に補助吹出口を容易に形成することができる。
請求項1又は2にかかる発明では、補助吹出口から吹き出される空気が隣り合う主吹出口から吹き出される気流に引きずられて風向が変化する傾向にあるという特性を利用して、補助吹出口から吹き出される空気の上下方向の風向を可変するための水平羽根等の機構を補助吹出口に設けなくても、補助吹出口から吹き出される空気の風向を可変することができるようになるため、空調室内の気流分布を良好にすることができるとともに、吹き出し方向を調節するための構成を簡単にすることができる。
請求項4にかかる発明では、補助吹出口から吹き出される空気を主吹出口から吹き出される気流の吹き出し方向に近い方向に吹き出すことによって、主吹出口から吹き出される気流の影響を受けやすくなるため、主吹出口から吹き出される気流に引きずられて補助吹出口から吹き出される気流の風向が変化する際の追従性が向上し、空調室内の気流分布をさらに良好に保つことができる。
請求項6にかかる発明では、水平羽根をその長手方向の端部よりも長手方向の内側の位置においてリンク機構と連結させることができるため、リンク機構をさらに補助吹出口の吸入口側に配置することができるようになり、角部に補助吹出口を容易に形成することができる。
(1)空気調和装置の基本構成
図1に本発明の一実施形態にかかる空気調和装置1の外観斜視図(天井は省略)を示す。空気調和装置1は、天井埋込型の空気調和装置であり、内部に各種構成機器を収納するケーシング2を備えている。ケーシング2は、ケーシング本体2aと、ケーシング本体2aの下側に配置された化粧パネル3とから構成されている。ケーシング本体2aは、図2に示されるように、空調室の天井Uに形成された開口に挿入されて配置されている。そして、化粧パネル3は、天井Uの開口に嵌め込まれるように配置されている。ここで、図2は、空気調和装置1の概略側面断面図であって、図3のA−O−A断面図である。
ケーシング本体2aは、図2及び図3に示されるように、その平面視において、長辺と短辺とが交互に形成された略8角形状の下面が開口した箱状体であり、長辺と短辺とが交互に連続して形成された略8角形状の天板21と、天板21の周縁部から下方に延びる側板22とを有している。ここで、図3は、空気調和装置1の概略平面断面図であって、図2のB−B断面図である。
化粧パネル3は、図2、図3及び図4に示されるように、平面視が略4角形状の板状体であり、主として、ケーシング本体2aの下端部に固定されたパネル本体3aから構成されている。ここで、図4は、空気調和装置1の化粧パネル3を空調室内から見た平面図である。
また、主吹出口32a、32b、32c、32dには、長手方向の軸周りに揺動可能な水平フラップ35a、35b、35c、35d(水平羽根)がそれぞれ設けられている。水平フラップ35a、35b、35c、35dは、それぞれが対応する主吹出口32a、32b、32c、32dの長手方向に細長く延びる略長方形状の羽根部材であり、その長手方向の両端部近傍に連結ピン36がそれぞれ設けられている。そして、水平フラップ35a、35b、35c、35dは、それぞれ、連結ピン36が化粧パネル3に回転可能に支持されることにより、主吹出口32a、32b、32c、32dの長手方向の軸周りに揺動可能になっている。パネル角部30fを除く3つのパネル角部30e、30g、30hにおいて、隣り合う連結ピン36同士は、リンク機構としての連結軸37により連結されている。パネル角部30eを例にすると、水平フラップ35dのパネル角部30e側の連結ピン36と水平フラップ35aのパネル角部30e側の連結ピン36とは、連結軸37により連結されており、連結軸37の回転によって回転するようになっている。また、パネル角部30hに配置された連結軸37には、モータ38の駆動軸が連結されている。これにより、モータ38を駆動させると、連結軸37及び水平フラップ35a、35b、35c、35dに設けられた連結ピン36を介して4つの水平フラップ35a、35b、35c、35dが同期して上下に揺動するようになっている。そして、この水平フラップ35a、35b、35c、35dの揺動により、主吹出口32a、32b、32c、32dから空調室内に吹き出される気流Xの風向を可変することができるようになっている。
送風機4は、本実施形態において、ターボファンであり、ケーシング本体2aの天板21の中央に設けられたファンモータ41と、ファンモータ41に連結されて回転駆動される羽根車42とを有している。羽根車42は、ファンモータ41に連結される円板状のエンドプレート43と、エンドプレート43の下面の外周部に設けられた複数のブレード44と、ブレード44の下側に設けられた中央に開口を有する円板状のエンドリング45とを有している。送風機4は、ブレード44の回転によって、エンドリング45の開口を通じて羽根車42の内部に空気を吸入し、羽根車42内に吸入された空気を羽根車42の外周側に吹き出すことができる。
(2)補助吹出口の構造及びその周辺の構成
上記のような基本構成を有する空気調和装置1は、図1〜図8に示されるように、化粧パネル3のパネル角部30e、30f、30g、30hのそれぞれに対応するように形成され、ケーシング本体2a内から空調室内に空気を吹き出す複数個(本実施形態では、4個)の補助吹出口32e、32f、32g、32hをさらに有している。ここで、図6は、図2の拡大図であって、補助吹出口32eに対応する補助吹出流路12e(後述)付近を示す図である。図7は、図4の拡大図であって、補助吹出口32e付近を示す図(パネル下面部3bの一部を破断して図示)である。図8は、図3のC−C断面図である。
次に、空気調和装置1の動作について、図2、図4、図5及び図6を用いて説明する。
運転を開始すると、ファンモータ41が駆動されて、送風機4の羽根車42が回転する。また、ファンモータ41の駆動とともに、熱交換器6内には、室外ユニット(図示せず)から冷媒が供給される。ここで、熱交換器6は、冷房運転時には蒸発器として、暖房運転時には凝縮器として作用する。そして、羽根車42の回転に伴って、空調室内の空気は、化粧パネル3の吸入口31からフィルタ34及びベルマウス5を通じて送風機4の下側からケーシング本体2a内に吸入される。この吸入された空気は、羽根車42によって外周側に吹き出されて熱交換器6に達し、熱交換器6において冷却又は加熱された後、主吹出孔72a、72b、72c、72d及び主吹出口32a、32b、32c、32d(すなわち、主吹出流路12a、12b、12c、12d)と、補助吹出孔72e、72f、72g及び補助吹出口32e、32f、32g(すなわち、補助吹出流路12e、12f、12g)とを通じて空調室内に向かって吹き出される。このようにして、空調室内の冷房又は暖房が行われる。
本実施形態の空気調和装置1には、以下のような特徴がある。
(A)
本実施形態の空気調和装置1では、主吹出口32a、32b、32c、32dの長手方向の軸周りに揺動可能な水平フラップ35a、35b、35c、35dを設けることで主吹出口32a、32b、32c、32dから吹き出される気流Xの風向を可変できるようにしているが、補助吹出口32e、32f、32g、32hには、その周縁部(本実施形態では、パネル下面部3bの外周角部39e、39f、39g、39hの補助吹出口32e、32f、32g、32h側の面)によって、補助吹出口32e、32f、32gから吹き出される気流Yが一定方向に吹き出されるようにしているだけであり、水平フラップ等の機構を設けていない。
本実施形態の空気調和装置1では、主吹出口32a、32b、32c、32dに設けられた水平スラップ35a、35b、35c、35d同士を同期して揺動させるためのリンク機構としての連結軸37を補助吹出口32e、32f、32hの吸入口31側に配置することによって、ケーシング本体2a(具体的には、天板21)の平面形状を大きくする等の変更を行わなくても、補助吹出口32e、32f、32g、32h及び連結軸37との両方をパネル角部30e、30f、30g、30hに設けることが可能である。
しかも、水平フラップ35a、35b、35c、35dは、その長手方向の端部よりも長手方向の内側の位置に連結軸37に連結される連結ピン36を有しているため、連結軸37をさらに補助吹出口32e、32f、32hの吸入口31側に配置することができるようになり、パネル角部30e、30f、30g、30hに補助吹出口32e、32f、32g、32hを容易に形成することができる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(A)
前記実施形態では、パネル角部30e、30f、30g、30hの全てに対応するように補助吹出口32e、32f、32g、32hが形成されているにもかかわらず、ドレンパン7に補助吹出口32hに対応する補助吹出孔が設けられていないため、4つの補助吹出口32e、32f、32g、32hのうち、3つの補助吹出口32e、32f、32gのみが実質的な補助吹出口として機能していたが、図9(他の実施形態にかかる空気調和装置の概略平面断面図であって、図3に相当する図)に示されるように、ドレンパン7の補助吹出口32hに対応する位置にも補助吹出孔72hを形成して補助吹出流路12hを設けることによって、ケーシング本体2a内の空気を補助吹出口32hから空調室内に吹き出すようにしてもよい。これにより、化粧パネル3の4つのパネル辺部30a、30b、30c、30d及び4つのパネル角部30e、30f、30g、30hの全てから空調室内に空気を吹き出すことができるため、空調室内に吹き出される気流分布をさらに良好にすることができる。
前記実施形態では、補助吹出口32e、32f、32g、32hは、パネル角部30e、30f、30g、30hの全てに形成されているが、パネル角部30e、30f、30g、30hの少なくとも1つにケーシング本体2a内の空気を吹き出させることができる状態(すなわち、ドレンパン7に補助吹出孔が形成されている状態)で形成されていればよい。この場合においても、補助吹出口から吹き出される空気の上下方向の風向を可変するための水平フラップ等の機構を設けることなく、補助吹出口から吹き出される空気の風向を可変することができるため、空調室内の気流分布を良好にすることができるとともに、吹き出し方向を調節するための構成を簡単にすることができる。
前記実施形態では、本発明を天井埋込型の空気調和装置に適用したが、天井吊下型の空気調和装置にも適用可能である。
2 ケーシング
3 化粧パネル(ケーシング下部)
7 ドレンパン(ケーシング下部)
30a〜30d パネル辺部(辺部)
30e〜30h パネル角部(角部)
32a〜32d 主吹出口
31 吸入口
32e〜32h 補助吹出口
35a〜35d 水平フラップ(水平羽根)
36 連結ピン
37 連結軸(リンク機構)
X、Y 気流
Claims (5)
- 空調室の天井に設けられた空気調和装置であって、
4つの辺部(30a〜30d)と4つの角部(30e〜30h)とが交互に連続して形成されたケーシング下部(3、7)と、前記各辺部に沿うように配置された主吹出口(32a〜32d)と、前記各辺部に囲まれるように配置された吸入口(31)と、前記4つの角部の少なくとも1つに配置された補助吹出口(32e〜32h)とを有するケーシング(2)と、
前記各主吹出口の長手方向の軸周りに揺動可能に設けられ、前記主吹出口から吹き出される気流(X)の風向を可変することが可能な水平羽根(35a〜35d)とを備え、
前記補助吹出口の周縁部は、前記補助吹出口から一定方向に空気が吹き出されるように形成されている、
空気調和装置(1)。 - 前記補助吹出口(32e〜32h)は、前記主吹出口(32a〜32d)よりも開口面積が小さい、請求項1に記載の空気調和装置(1)。
- 前記補助吹出口(32e〜32h)から吹き出される空気(Y)の上下の吹き出し方向は、前記主吹出口(32a〜32d)から吹き出される気流(X)の前記水平羽根(35a〜35d)による上下の風向調節範囲のほぼ中間の方向である、請求項1又は2に記載の空気調和装置(1)。
- 前記4つの角部(30e〜30h)のうち前記補助吹出口(32e〜32h)が設けられた角部には、前記角部に隣り合う2つの水平羽根(35a〜35d)を互いに同期して揺動させるためのリンク機構(37)が設けられており、
前記リンク機構は、前記補助吹出口の前記吸入口(31)側に配置されている、
請求項1〜3のいずれかに記載の空気調和装置(1)。 - 前記2つの水平羽根(35a〜35d)は、前記水平羽根の長手方向の端部よりも長手方向の内側の位置に設けられ、前記ケーシング下部(3、7)に軸支されるとともに前記リンク機構(37)に連結される連結ピン(36)を有している、請求項4に記載の空気調和装置(1)。
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