JP2005240949A - 高圧電磁弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】 弁シートパッキンの急激な損傷を防止した高圧電磁弁を提供すること。
【解決手段】 コイル11への通電を操作することによって下端部に主弁体26が連結したプランジャ14が上下動し、弁座25に対して当接・離間するものであって、主弁体26には、上端部に弁シートパッキン31が保持され、上下方向に貫通したパイロットオリフィス33が形成され、プランジャ14には、下方に開口して主弁体26が下から挿入可能な凹部が形成され、その凹部内に弁シートパッキン31と当接してパイロットオリフィス33を閉止する開閉突起34が形成され、凹部に挿入された主弁体26とプランジャ14とは、上下方向に隙間をもって径方向に挿入された連結ピン29によって連結され、その主弁体26が挿入された凹部内のパイロット室が入力ポート側21に連通した高圧電磁弁1。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流体を一次側と二次側との間で双方向に流すことが可能な高圧電磁弁に関し、特に二次側から一次側へ高圧流体を逆流させた場合に生じ得る損傷を防止する高圧電磁弁に関する。
近年、環境問題、とりわけエネルギー問題の観点からガソリン車に代わる天然ガス自動車の開発が推し進められている。天然ガス自動車は、基本的にはガソリン車の構造と変わらないが、ガス容器に貯蔵された高圧(例えば、20MPa)の圧縮天然ガスをエンジンの燃料とする関係で、ガソリン等の液体燃料用とは異なる特有の燃料供給装置を備えている。
図8は、天然ガス自動車の燃料供給回路の一例を示した回路図である。この燃料供給回路では、2本のガス容器101,101を有し、弁をそれぞれ切り換えてエンジンへと燃料である圧縮天然ガスが供給され、また空になったガス容器101,101には新たに燃料を充填できるようになっている。そのため、2本のガス容器101,101は、切換ライン130を介して供給ライン131と充填ライン132とに接続されている。
切換ライン130には、先ずそれぞれのガス容器101に元弁102が接続され、その元弁102から主止弁103および逆止弁104を介し、エンジン側へ燃料が流れるよう構成されている。更に切換ライン130には、充填ライン132とガス容器101とが逆止弁105を介して接続され、ガス容器101側へも燃料が流れるようになっている。
一方、供給ライン131には、圧力計121、遮断弁122、フィルタ123及び減圧弁124が順に設けられ、その先がエンジンへと接続されている。そして、充填ライン132には充填口126が設けられ、ガス容器101側からの燃料が噴き出さないように逆止弁125が設けられている。
ところで、こうした燃料供給回路では、切換ライン130に4つの逆止弁104,104,105,105を設けているため、自動車に搭載するには占有スペースが大き過ぎてしまう。そこで、図9に示すように、これまでの主止弁103に換えて、流体を一次側と二次側との間で双方向に流すことが可能な主止弁106を採用すれば、逆止弁104,105…を不要として切換ライン133がコンパクトになる。
図6は、この主止弁106として採用する従来の高圧電磁弁を示した断面図である。高圧電磁弁106は、一次側の高い流体圧を閉弁のための押圧力として利用したパイロット式の電磁弁であり、ソレノイドからなる駆動部150と流体が流れる弁部170とから構成されている。駆動部150は、コイル151が円筒形状のコイルボビン152に設けられており、その中には、固定鉄心153が上方に固定され、嵌装されたパイプ154内にプランジャ155が下から摺動可能に挿入されている。固定鉄心153とプランジャ155との間にはスプリング156が配置され、プランジャ155には常に下方(閉弁方向)に押し下げ力が作用している。
弁部170は、バルブボディ171に入力ポート173と出力ポート174が形成され、それらの間に弁孔172が形成されている。プランジャ155の下端部には、主弁体161が設けられ、大きめのピン孔に挿入された連結ピン162によって連結されている。従って、ピン孔と連結ピン162は隙間を有し、プランジャ155と主弁体161とは互いに上下方向に隙間が生じている。主弁体161は、図示するように弁座175にならって当接するように同じテーパが形成され、そこにシール部材としてOリングを保持されている。また、主弁体161には軸芯部にパイロットオリフィス163が穿設され、プランジャ155下端に保持された弁シートパッキン164によって閉止されるようになっている。そして、弁シートパッキン164が位置するパイロット室165は、例えば主弁体161に形成された不図示の連通孔によって入力ポート側の一次室176と連通している。
図9に戻り、ガス容器101からエンジンへ圧縮天然ガスが供給される場合には、高圧電磁弁106と遮断弁122とが開けられ、ガス容器101内の圧縮天然ガスが切換ライン133から供給ライン131を流れてエンジンへと供給される。
一方、空になったガス容器101内へ圧縮天然ガスが充填される場合には、充填口126にガス供給源が接続され、充填ライン132へ高圧で供給される。そのとき遮断弁122は閉じられているため、供給された圧縮天然ガスは切換ライン133側へ流れ、高圧電磁弁106を二次側から一次側へと逆流してガス容器101に導入される。
こうしたなかで高圧電磁弁106は、図6に示すようにプランジャ155がスプリング156によって下方に押し下げされ、弁シートパッキン164がパイロットオリフィス163を閉止し、主弁体161が弁座175に当接している。このとき一次室176とパイロット室165は連通して同圧のため、主弁体161は、スプリング156の押し下げ力に加え流体圧力によって弁座175に強く押し付けられている。
そして、コイル151への通電が行われると、先ず固定鉄心153に吸引されたプランジャ155がスプリング156の押し下げ力に抗して上昇する。このとき弁シートパッキン164が離れてパイロットオリフィス163が開口し、一次側の流体が二次側へと流れて圧力差がなくなる。そのため、主弁体161を下方に押し付ける流体圧力が低下し、連結ピン162に引っかけられた主弁体161がプランジャ155に引っ張られて上昇し、弁座175から離間する。
一方、前述したようにガス容器101へ圧縮天然ガスの充填が行われる場合には、高圧電磁弁106は図6に示すように閉弁状態であり、そこに出力ポート174側から高圧のガスが送り込まれる。高圧電磁弁106を逆流する高圧ガスは、主弁体161を弁孔172側からその流体圧力によって上方に加圧し、プランジャ155とともにスプリング156の押し下げ力に抗して押し上げる。このとき、ガス容器101内には圧縮天然ガスが残り少なくなっているため一次側の圧力は低く、そこへ二次側から高圧のガスが逆流して送り込まれて弁が開き、入力ポート173から流れ出る。従って、充填ライン132から供給された圧縮天然ガスは高圧電磁弁106を二次側から一次側へ逆流してガス容器101へと導入される。
特開平10−281009号公報(第2−3頁、第1図。) 特開平10−160024号公報(第3頁、第1図。)
しかしながら、従来の高圧電磁弁106は、圧縮天然ガスをガス容器101へ充填させる場合に二次側から一次側へ高圧流体が逆流することにより、弁シートパッキン164の損傷がひどく、寿命が極端に短いものとなってしまっていた。ここで、図7は、高圧電磁弁106のパイロット弁部を拡大して示した断面図であり、逆流する流体によって生じる損傷の状態を示した図である。
まず、高圧電磁弁106では、出力ポート174からパイロットオリフィス163にかけて流路断面積が小さくなっている。そのため、供給された流体は流路断面積が小さくになるに従って加速され、弁シートパッキン164に対して高速流体となって図7(a)に示すようにぶつかることになる。そして、弁シートパッキン164は、パイロットオリフィス163を気密に閉止するためゴムでできているので、高速流体がぶつかることによりその衝撃で削り取られてしまう。
また、主弁体161も下方からの流体圧力によって上方に加圧され、その圧力がパイロットオリフィス163上端のパイロット弁座166を介して弁シートパッキン164に伝えられる。逆流時には、プランジャ116は主弁体161とともに流体圧によって押し上げられて固定鉄心153に衝突し、その後も更に流体圧が作用した状態が維持される。従って、ガス容器101へ圧縮天然ガスを充填している間は、図7(b)に示すように、パイロット弁座136が弁シートパッキン164に強く押し付けられ、高速流体の他、この押し付け力も作用して弁シートパッキン164は削り取られてしまう。
従って、弁シートパッキン164は、高速で流れる流体の衝撃とパイロット弁座166の押し付け力とによって、図7(c)に示すように、パイロット弁座166が当接する部分が削られてしまっていた。こうした損傷は、供給流体が圧縮天然ガスが高圧である関係上、ガス容器101へ1回充填させただけでも生じてしまうほどであった。
そこで、本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、弁シートパッキンの急激な損傷を防止した高圧電磁弁を提供することを目的とする。
本発明の高圧電磁弁は、円筒形のコイル内には固定鉄心と、弾性部材によって下方に常時押し下げされた状態のプランジャとが上下に配置され、バルブボディには、入力ポートと出力ポートとが弁孔を介して連通する流路が形成され、前記コイルへの通電を操作することによって下端部に主弁体が連結した前記プランジャが上下動し、弁孔周りの弁座に対して当該主弁体が当接・離間するものであって、前記主弁体は、保持した弁シートパッキンを貫いてパイロットオリフィスが形成され、その弁シートパッキンがプランジャに当接してパイロットオリフィスを閉止するものであることを特徴とする。
本発明の高圧電磁弁は、円筒形のコイル内には固定鉄心と、弾性部材によって下方に常時押し下げされた状態のプランジャとが上下に配置され、バルブボディには、入力ポートと出力ポートとが弁孔を介して連通する流路が形成され、前記コイルへの通電を操作することによって下端部に主弁体が連結した前記プランジャが上下動し、弁孔周りの弁座に対して当該主弁体が当接・離間するものであって、前記主弁体には、上端部に弁シートパッキンが保持され、その弁シートパッキンを貫いて更に前記弁座に当接する下端面のうち前記弁孔部分に開口するように上下方向に貫通したパイロットオリフィスが形成され、前記プランジャには、下方に開口して前記主弁体が下から挿入可能な凹部が形成され、その凹部内に前記主弁体に保持された弁シートパッキンと当接してパイロットオリフィスを閉止する開閉突起が形成され、前記凹部に挿入された主弁体とプランジャとは、上下方向に隙間をもって径方向に挿入された連結ピンによって連結され、その主弁体が挿入された凹部内のパイロット室が前記入力ポート側に連通したものであることを特徴とする。
また、本発明の高圧電磁弁は、前記開閉突起が、前記パイロットオリフィス内に一部挿入可能なテーパ形状をしたものであり、又は前記パイロットオリフィスの周りに当接する環状の凸部が形成されたものであることを特徴とする。
また、本発明の高圧電磁弁は、ゴム製の前記弁シートパッキンに金属や樹脂製の補助部材が一体にはめ込まれ、その補助部材を貫通して前記パイロットオリフィス部分が形成されたものであることを特徴とする。
よって、本発明の高圧電磁弁では、コイルへの非通電時にはプランジャが下方に押し下げされて主弁体が弁座に当接している。そして、コイルが通電されるとプランジャが押し下げ力に抗して上昇し、開閉突起が弁シートパッキンから離れてパイロットオリフィスが開口する。そのため、パイロット弁室内の流体、すなわち一次側の流体が二次側へと流れる。一次側と二次側との圧力差がなくなって主弁体への押し下げ力が低下し、コイルへの通電によって上昇するプランジャに主弁体が引っ張り上げられて弁座から離間する。一方、閉弁状態で二次側から高圧流体が逆流すると、主弁体がその流体圧力によって加圧され、プランジャとともに押し下げ力に抗して押し上げられる。
本発明は、主弁体には、上端部に弁シートパッキンを保持し、その弁シートパッキンを貫いて更に弁座に当接する下端面のうち弁孔部分に開口するように上下方向に貫通したパイロットオリフィスを形成し、プランジャには、下方に開口して主弁体が下から挿入可能な凹部を形成し、その凹部内に主弁体に保持された弁シートパッキンと当接してパイロットオリフィスを閉止する開閉突起を形成し、凹部に挿入された主弁体とプランジャを上下方向に隙間をもって径方向に挿入された連結ピンによって連結し、その主弁体が挿入された凹部内のパイロット室が入力ポート側に連通した構成としたので、高圧ガスが逆流する場合に、パイロットオリフィスを通って生じる高速流体は、金属などからなるプランジャに形成された開閉突起にぶつかるが、その開閉突起34が削り取られてしまうようなことはなく、また弁シートパッキンを貫通したパイロットオリフィスを高圧流体が流れるが、従来のように衝撃を受けることなはいので損傷への影響は小さい。
次に、本発明に係る高圧電磁弁の一実施形態について図面を参照しながら以下に説明する。図1は、本実施形態の高圧電磁弁を示した断面図である。
本実施形態の高圧電磁弁1は、図9に示した高圧電磁弁106と同様に、天然ガス自動車の燃料供給回路に主止弁として設けられるものである。従って、ガス容器101内の高圧ガスをエンジン側に供給すべく開閉し、そのガス容器101が空になった場合には、充填口126から送られる圧縮天然ガスが高圧で逆流してそのガス容器101内へと充填される。そこで先ず、この高圧電磁弁1の構成について説明する。
高圧電磁弁1は、図1に示すように、上下に大きく分けられ、ソレノイドからなる駆動部2と流量調整側の弁部3とから構成されている。
駆動部2は、コイル11が設けられた円筒形状のコイルボビン12内に、上方から固定鉄心13が挿入固定され、下方から円柱状のプランジャ14が上下動可能に挿入されている。コイルボビン12内には弁部3にまで延びたガイドパイプ15が嵌装され、その中にプランジャ14が挿入されている。固定鉄心13とプランジャ14との間にはスプリング16が配設され、プランジャ14が下方(閉弁方向)へ常に押し下げされている。そして、駆動部2は、その全体が磁気枠(磁気フレーム)17によって覆われ、その中が樹脂によってモールド固定されている。
次に、弁部3は、バルブボディ20に入力ポート21と出力ポート22が水平方向に形成され、その間にはプランジャ14と同軸上に弁孔23が形成され、その弁孔23を介して入力ポート21と出力ポート22とが連通するようになっている。弁孔23の周りには環状のシールリング24を装填した弁座25が形成されている。そして、その弁座25に対してプランジャ14の下端部に連結された主弁体26が当接・離間するようにして弁が構成されている。本実施形態では、プランジャ14の下端部に凹部が形成され、そこに主弁体26が入り込んでおり、図6に示した従来の高圧電磁弁106とは逆の関係で連結されている。そして、このプランジャ14と主弁体26によってパイロット弁が構成され、図2は、そのパイロット弁の構成を示した高圧電磁弁1の部分拡大断面図である。
嵌め合わされたプランジャ14と主弁体26とは、大きめのピン孔28に連結ピン29が差し込まれて連結され、互いにピン孔28と連結ピン29との隙間分だけ上下に移動が可能になっている。本実施形態のパイロット弁51は、プランジャ14側凹部に主弁体26の方が入り込み、その入り込んだ主弁体26上端部に弁シートパッキン31が保持されている。本実施形態では、弁シートパッキン31を主弁体26の上端部に設けたことにより、パイロットオリフィス33は弁シートパッキン31を貫通して形成されている。そして、そのパイロットオリフィス33を閉止するため、プランジャ14側に弁シートパッキン31に接する開閉突起34が形成されている。なお、プランジャ14に形成された凹部内がパイロット弁室32となり、そのパイロット弁室32は入力ポート21側の一次室35につながっている。
ところで、これまでパイロット弁室と弁孔とを連通するパイロットオリフィス163は(図6参照)、主弁体161の軸芯部を貫通して形成されていた。しかし、本実施形態では、プランジャ14と主弁体26とを連結する連結ピン29が弁シートパッキン31よりも下に形成され、その連結ピン29は軸芯部を径方向に貫通して差し込まれている。そのため、本実施形態のパイロットオリフィス33は、ピン孔28を避けるように軸芯部を外した破線で示す縦孔33aがピン孔28上で横孔33bに連通し、更に弁シートパッキン31の軸芯を貫いた縦孔33cに連通して形成されている。
次に、この高圧電磁弁1の作用について説明する。高圧電磁弁1は、従来例と同様に天然ガス自動車の燃料供給回路に配管され(図9参照)、エンジンへのガス供給やガス容器への充填に際して開閉する。そこで先ず、燃料供給回路の中の高圧電磁弁1について、その動作を説明する。この燃料供給回路でエンジンに燃料(圧縮天然ガス)を供給する場合、高圧電磁弁1と遮断弁122を開状態にする。これにより、ガス容器101内の圧縮天然ガスは、切換ライン133から供給ライン131を流れてエンジンへと供給される。すなわち、ガス容器101内の圧縮天然ガスは、元弁102から高圧電磁弁1を通って供給ライン131へ流れ、そこでは遮断弁122を通り、フィルタ123で異物を除去した後、圧縮天然ガスは減圧弁124によって圧力を落としてエンジンへと供給される。
一方、天然ガス自動車の走行によってガス容器101内の圧縮天然ガスが消費されて空になると、天然ガス供給基地においてガス容器101内へ圧縮天然ガスの充填を行う必要がある。充填する場合には、充填口126にガス供給基地側からガス供給源の充填ホースが接続され、充填ライン132へ天然ガスが高圧で供給される。そのとき遮断弁122は閉じているため、供給された圧縮天然ガスは切換ライン133側へ流れ、高圧電磁弁1を二次側から一次側へと逆流し、元弁102を通ってガス容器101に導入される。
そこで次に、こうしたエンジンへのガス供給時およびガス容器101へのガス充填時の高圧電磁弁1の作用について具体的に説明する。
先ず、高圧電磁弁1は、コイル11への非通電時には図1に示すようにプランジャ14がスプリング16によって下方に押し下げされ、そのプランジャ14を介して主弁体26がその押し下げ力を受け、また入力ポート21から供給された高圧流体が主弁体26を下方に加圧している。従って、主弁体26は弁座25に対して当接し、シールリング24によって流路が気密に遮断されている。このとき主弁体26には、弁シートパッキン31に開閉突起34が押し付けられてパイロットオリフィス33が閉止状態になっている。そして、高圧電磁弁1が閉弁状態であれば、入力ポート21側に接続されたガス容器101からの圧縮天然ガスは、出力ポート22へと流れることはない。
次に、エンジンへのガス供給時には、コイル11への通電によって先ずプランジャ14がスプリング16の押し下げ力に抗して上昇する。このとき、一次側の流体圧力はプランジャ14を押し下げる方向には作用していないため、コイル11の励磁によって発生する磁力はスプリング16の押し下げ力に抗してプランジャ14を引き上げる力を有してればよい。そこで、プランジャ14が引き上げられて開閉突起34が弁シートパッキン31から離れると、パイロットオリフィス33が開口してパイロット弁室32内の流体、すなわち一次側の流体が二次側へと流れる。これにより、一次側と二次側との圧力差がなくなって主弁体26への押し下げ力が低下し、コイル11への通電によって上昇するプランジャ14に主弁体26が引っ張り上げられて弁座25から離間する。従って、ガス容器101内の圧縮天然ガスが流れてエンジンへと供給される。
一方、ガス容器101へのガス充填時には、図1に示すように閉弁状態の高圧電磁弁1に対し、高圧の天然ガスが二次側の出力ポート22から入って逆流する。主弁体26は、下方から流体圧力によって加圧され、プランジャ14とともにスプリング16の押し下げ力に抗して押し上げられる。このとき、ガス容器101内には圧縮天然ガスが残り少なくなっているため一次側の圧力は低く、そこへ二次側から高圧のガスが逆流して送り込まれて弁が開き、入力ポート22から流れ出る。従って、充填ライン132から供給された圧縮天然ガスは高圧電磁弁106を二次側から一次側へ逆流してガス容器101へと導入される。そして、本実施形態では、このときのパイロットオリフィス33を通る高速流体によって弁シートパッキン31が損傷することはない。
出力ポート22から逆流して入った高圧の流体は、パイロットオリフィス33へと流路断面積が徐々に小さくなっていくため、高圧流体は加速して弁孔23からパイロットオリフィス33へと流入する。二次側から流入した高圧ガスは、図2に示すように主弁体26を弁孔23の面積分だけ下方から加圧し、その加圧力は弁シートパッキン31から開閉突起34を介してプランジャ14も押し上げる。このとき、弁孔23から矢印で示すようにパイロットオリフィス33内を流れる高速流体は、先ず縦孔33aから入り、横孔33bを抜けて更に弁シートパッキン31に形成された縦孔33cを通って開閉突起34にぶつかる。
よって、本実施形態の高圧電磁弁1によれば、天然ガスの充填時に高速流体のぶつかる対象が、従来はゴム製の弁シートパッキンであったが、金属製のプランジャ14に形成された開閉突起34に変更されたので、その開閉突起34が削り取られてしまうようなことはない。一方、弁シートパッキン31には、その縦孔33c中を高圧流体が流れるが、従来のように衝撃を受けることなはいので損傷への影響は小さく、頻繁にメンテナンスを行う必要がなくなった。
ところで、本実施形態の高圧電磁弁1は、プランジャ14を押し下げるスプリング16の力を小さくし、その押し下げ力に抗してプランジャ14を引き上げるための駆動部2を小型にしている。従って、スプリング16の押し下げ力を補うべく一次側の流体圧力によって主弁体26を上方から加圧して弁座25に押し付けて閉弁状態を維持している。
しかしこの場合、パイロット弁51では図2に示すように、開閉突起34の下端面が弁シートパッキン31の上端面に当接しているため、当接面積が大きくなってしまい、スプリング16の弱い押し下げ力ではシール性が劣ってしまう心配がある。
そこで、図3に示すパイロット弁52のように、プランジャ14にテーパ状の開閉突起37を形成し、これを弁シートパッキン31の縦孔33cに差し込むようにする。これにより、縦孔33c開口の角部が開閉突起37に当たって小さい当接面積でシールするため、そこにスプリング16の押し下げ力が高い応力として作用して気密性が増すことになる。
また、その他にも図4に示すパイロット弁53のように、プランジャ14に突設した開閉突起38の下端面に中央を凹ませて環状の凸部38aを形成し、その凸部38aが弁シートパッキン31に対して当接するようにする。これにより、やはり凸部38aの小さい当接面積にはスプリング16の押し下げ力が高い応力として作用するため気密性が増すことになる。
一方、本実施形態の高圧電磁弁1は、弁シートパッキン31を貫通した縦孔33cがパイロットオリフィス33の一部として構成されている。従って、逆流する高速流体がその縦孔33cを通ることにより、ゴム製の弁シートパッキン31が内側から削り取られることが考えられる。そこで、図5に示すパイロット弁54のように、弁シートパッキン31に樹脂や金属からなる補強材39をはめ込み、そこに縦孔33cを形成するようにする。これにより、弁シートパッキン31の損傷が防止される。
以上、高圧電磁弁の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
高圧電磁弁の一実施形態を示した断面図である。 パイロット弁の構成を示した高圧電磁弁の部分拡大断面図である。 パイロット弁について他の例を示した高圧電磁弁の部分拡大断面図である。 パイロット弁について他の例を示した高圧電磁弁の部分拡大断面図である。 パイロット弁について他の例を示した高圧電磁弁の部分拡大断面図である。 従来の高圧電磁弁を示した断面図である。 従来の高圧電磁弁のパイロット弁部を拡大して示した断面図であり、逆流する流体によって生じる損傷の状態を示した図である。 天然ガス自動車の燃料供給回路の一例を示した回路図である。 天然ガス自動車の燃料供給回路の他の例を示した回路図である。
符号の説明
1 高圧電磁弁
2 駆動部
3 弁部
11 コイル
14 プランジャ
16 スプリング
21 入力ポート
22 出力ポート
23 弁孔
25 弁座
26 主弁体
28 連結ピン
31 弁シートパッキン
32 パイロット弁室
33 パイロットオリフィス
34 開閉突起

Claims (4)

  1. 円筒形のコイル内には固定鉄心と、弾性部材によって下方に常時押し下げされた状態のプランジャとが上下に配置され、バルブボディには、入力ポートと出力ポートとが弁孔を介して連通する流路が形成され、前記コイルへの通電を操作することによって下端部に主弁体が連結した前記プランジャが上下動し、弁孔周りの弁座に対して当該主弁体が当接・離間する高圧電磁弁であって、
    前記主弁体は、保持した弁シートパッキンを貫いてパイロットオリフィスが形成され、その弁シートパッキンがプランジャに当接してパイロットオリフィスを閉止するものであることを特徴とする高圧電磁弁。
  2. 円筒形のコイル内には固定鉄心と、弾性部材によって下方に常時押し下げされた状態のプランジャとが上下に配置され、バルブボディには、入力ポートと出力ポートとが弁孔を介して連通する流路が形成され、前記コイルへの通電を操作することによって下端部に主弁体が連結した前記プランジャが上下動し、弁孔周りの弁座に対して当該主弁体が当接・離間する高圧電磁弁であって、
    前記主弁体には、上端部に弁シートパッキンが保持され、その弁シートパッキンを貫いて更に前記弁座に当接する下端面のうち前記弁孔部分に開口するように上下方向に貫通したパイロットオリフィスが形成され、
    前記プランジャには、下方に開口して前記主弁体が下から挿入可能な凹部が形成され、その凹部内に前記主弁体に保持された弁シートパッキンと当接してパイロットオリフィスを閉止する開閉突起が形成され、
    前記凹部に挿入された主弁体とプランジャとは、上下方向に隙間をもって径方向に挿入された連結ピンによって連結され、その主弁体が挿入された凹部内のパイロット室が前記入力ポート側に連通したものであることを特徴とする高圧電磁弁。
  3. 請求項2に記載する高圧電磁弁において、
    前記開閉突起は、前記パイロットオリフィス内に一部挿入可能なテーパ形状をしたものであり、又は前記パイロットオリフィスの周りに当接する環状の凸部が形成されたものであることを特徴とする高圧電磁弁。
  4. 請求項2又は請求項3に記載する高圧電磁弁において、
    ゴム製の前記弁シートパッキンに金属や樹脂製の補助部材が一体にはめ込まれ、その補助部材を貫通して前記パイロットオリフィス部分が形成されたものであることを特徴とする高圧電磁弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013031191A1 (ja) * 2011-09-02 2013-03-07 川崎重工業株式会社 双方向ノーマルクローズ形ガス用弁装置、及びそれを備える高圧ガス充填・出力システム
CN103062477A (zh) * 2012-12-06 2013-04-24 西安航空动力控制科技有限公司 一种高压力双余度开关电磁阀
WO2020091652A1 (en) * 2018-10-29 2020-05-07 Scania Cv Ab Venting arrangement for a vehicle with liquefied natural gas tanks

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