JP2005240641A - 排気浄化触媒の保持構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気浄化性能の低下を抑制することができる排気浄化触媒の保持構造を提供する。
【解決手段】排気還流用配管の保持管30を略樋状をなす一対の分割体35a,35bから構成する。各分割体35a,35bの保持部32に対応する部位に、EGR触媒12の組み付け位置を示す位置決め突起36を形成する。位置決め突起36によってEGR触媒12の位置決めを行い、更にはEGR触媒12を挟持した状態で各分割体35a,35bを溶接によって互いに接合して筒体とする。保持管30とEGR触媒12とを筒体の軸方向における中央部(B部)にて局部溶接する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、排気の一部を吸気系に還流させるための排気還流装置に用いられる排気浄化触媒の保持構造に関する。
通常、排気還流装置(EGR装置)は、内燃機関の排気系と吸気系とを連通する排気還流用配管(EGR通路)と、同通路に設けられたEGRバルブとを備えて構成されている。また、上記EGR通路には、吸気系に還流される排気を冷却するためのEGRクーラが配設されることがある。このようなEGR装置によって還流排気が吸気系に戻されると、その還流排気により燃焼室内の温度が下がってNOxの生成が抑制され、排気中におけるNOxが低減される。さらに、EGRクーラによって還流排気を冷却することにより、NOxの更なる低減が図られる。
ところで、上記還流排気には、すすや粘着質の未燃燃料が極微量ながら含まれており、還流排気がEGR通路を流通する際には、それらすすや未燃燃料がEGRクーラに付着する。そして、その付着が繰り返されてEGRクーラに堆積してくると、EGRクーラの冷却能力の低下を招くこととなる。
そこで、従来、こうしたEGRクーラの性能低下を抑制するために、還流排気中のすすを捕集・浄化する排気浄化触媒をEGR通路に設ける技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、この排気浄化触媒を保持する構造としては、例えば以下の2つが考えられる。すなわち、1つは、前記EGR通路の一部をなす筒体とこの筒体に嵌入される排気浄化触媒とを全周溶接により接合して保持する構造であり、もう1つは、上記筒体の内周面とこの筒体内に配置される排気浄化触媒の外周面との間の隙間に圧縮状態のマット体を介在させ、このマット体の弾性力を利用して排気浄化触媒を保持する構造である。
特開2000―249003号公報(第2−3頁、第2−4図)
ところが、前者の保持構造を採用した場合には溶接長が長いために、溶接時において排気浄化触媒に作用する熱負荷が大きくなり、これが排気浄化触媒の浄化性能の低下を招く一因となる。
一方、後者の保持構造を採用した場合には、還流排気の熱等によりマット体にへたりが生じて弾性力が低下するために、そのマット体による排気浄化触媒の保持力が低下するという問題が生じる。このように、マット体による保持力が低下すると、車両走行時の振動等によって前記筒体内で排気浄化触媒が移動し、同排気浄化触媒への還流排気の当たり方(以下、ガス当たり)にばらつきが生じて、排気浄化触媒の浄化性能が十分に発揮されなくなるおそれがある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、排気浄化性能の低下を抑制することができる排気浄化触媒の保持構造を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関から排気系に排出された排気の一部を吸気系へと還流する排気還流用配管と、前記吸気系に還流される排気を浄化する排気浄化触媒と、同排気浄化触媒により浄化された排気を冷却する冷却器とを備える排気還流装置に適用され、前記排気浄化触媒を前記排気還流用配管により保持する排気浄化触媒の保持構造において、前記排気還流用配管は前記排気浄化触媒を保持する保持部を有するものであって、同保持部は略樋状をなす一対の分割体からなるとともに前記排気浄化触媒の組み付け位置を示す位置決め部を備えるものであり、前記排気浄化触媒の収容された一対の分割体同士が互いに接合されて筒体をなし、その筒体と前記排気浄化触媒とが軸方向における一部位にて局部溶接されてなることをその要旨とする。
同構成によれば、排気浄化触媒と保持部とを局部溶接により直に接合するため、排気浄化触媒が保持部にて強固に固定され、保持部内での排気浄化触媒の保持位置がずれることがなく、また、排気浄化触媒と保持部との溶接に際し、それらを全周溶接する場合に比べて、排気浄化触媒に作用する熱負荷が軽減される。従って、排気浄化触媒の排気浄化性能の低下を抑制することができる。
また、排気浄化触媒を保持部に対する所定の組み付け位置に配置した状態で、それら保持部と排気浄化触媒とを接合することが可能となり、保持部に対する排気浄化触媒の組み付けを精度良く行うことができる。このため、各製品間で、排気浄化触媒に対する排気のガス当たりがばらつくことを抑制することができ、安定した排気浄化性能を確保することができる。ここで、樋状をなす一対の分割体から保持部を構成しているため、一方の分割体の組み付け位置に排気浄化触媒を配置する作業を、その位置決め部の位置を確認しながら行うことができ、その組み付け作業を容易かつ効率的に行うことができる。
さらに、排気浄化触媒と筒体とを軸方向における1部位にて局部溶接することにより、その排気浄化触媒の少なくとも一方の端部が筒体に対して軸方向に相対変位可能となる。このため、排気の流通時に保持部や排気浄化触媒が熱膨張しても、その熱膨張は、上記相対変位によって吸収される。従って、排気浄化触媒や保持部、更にはそれらの周辺の構成部品に作用する熱応力を緩和することができる。また、このように熱応力を緩和することが可能なことから、例えば前記排気還流用配管の肉厚を小さくする等、その剛性を低下させることが可能になり、排気還流装置の軽量化を図ることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の排気浄化触媒の保持構造において、前記一対の分割体は、前記保持部と、前記排気系からの排気を前記排気浄化触媒へと導く流入側管部に対応する部位と、前記排気浄化触媒を通過した排気を前記冷却器へと導く流出側管部に対応する部位とが一体成形されてなることをその要旨とする。
同構成によれば、流入側管部に対応する部位や流出側管部に対応する部位と、保持部とが別体で形成される場合に比べ、前記排気還流用配管を構成する部品の点数を削減して簡素な構成とすることができるため、生産性を向上させることができる。
また、別体の流入側管部を保持部に接合する構成では、保持部に対する流入側管部の位置がずれた状態で、それらの接合がなされたりするおそれがあるが、上記構成のようにそれらを一体成形することにより、そのようなずれが生じることがない。このため、各製品間で、排気浄化触媒に対する排気のガス当たりがばらつくことを好適に抑制することができて、より安定した性能を確保することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の排気浄化触媒の保持構造において、前記保持部は、その前記排気浄化触媒に対応する部位の内周面に周方向に沿って延びる環状溝が設けられるとともに、同環状溝に前記保持部と前記排気浄化触媒との間をシールするシール部材が収容されてなることをその要旨とする。
同構成によれば、例えば排気浄化触媒による排気中のすすの捕集性を向上させる場合など、保持部と排気浄化触媒との間をシールする必要がある場合に、これに容易に対応することができる。
また、排気浄化触媒は保持部に強固に接合されており、その排気浄化触媒の保持位置が殆ど変化しないため、シール部材として例えば綿状体からなるマット体等を使用する場合であっても、そのマット体のへたりを考慮したマット体密度のチューニングの作業を省略することができる。
なお、シール部材を収容するための環状溝を保持部に対してその軸方向の一部にのみ形成するようにすれば、配設されるシール部材の厚みを考慮して保持部の直径を軸方向の全体に亘って大きくする必要がなくなり、保持部のコンパクト化を図ることもできる。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の排気浄化触媒の保持構造において、前記保持部は、その垂直方向下部にあたる部位の内周面に、前記排気還流用配管内で発生する凝縮水を前記排気系に排出するための排出溝が形成されてなることをその要旨とする。
一般に、例えば夜間等の低温環境下で内燃機関の運転が停止されたりすると、前記排気還流用配管の内部には、凝縮水が生成される。この凝縮水は、前記排気還流用配管や冷却器冷却水用配管の管壁と内部に滞留している排気との温度差により生じる水分であり、排気中の水蒸気等が凝縮された状態のものである。この凝縮水が前記排気還流用配管内に徐々に溜まり、排気浄化触媒が長時間浸かるようなことがあると、その排気浄化触媒における凝縮水に浸かっている部分の成分が凝縮水中に溶出して、排気浄化触媒の浄化性能が低下するおそれがある。
この点、上記構成によれば、排気還流用配管内で前記凝縮水が生成されても、その凝縮水を排出溝を通じて排気系へと排出することができる。このため、排気浄化触媒が凝縮水に長時間浸ることを回避することができ、排気浄化触媒の浄化性能の低下を抑制することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の排気浄化触媒の保持構造を具体化した第1実施形態について、図1〜図3に基づき説明する。先ず、本保持構造が適用される排気還流装置の概略構成を説明する。
図1に示されるように、排気還流装置10は、内燃機関20から排気系21に排出された排気の一部を吸気系22に還流させる排気還流用配管11を備えて構成されている。この排気還流用配管11は、その一端が排気系21に接続され、他端が吸気系22における吸気量調整弁(ガソリン機関の場合はスロットルバルブ、ディーゼル機関の場合は吸気絞り弁)23よりも内燃機関20側に接続されている。また、排気還流用配管11の内部には、その排気系21側から順に、吸気系22に還流される排気(以下、還流排気と称する)を浄化するEGR触媒12、還流排気を冷却する冷却器であるEGRクーラ13、還流排気の吸気系22への還流量を調節可能なEGRバルブ14がそれぞれ配設されている。
前記EGR触媒12は、還流排気に含まれている極微量のすすや粘着質の未燃燃料がEGRクーラ13に付着することを抑制すべく、それらすすや未燃燃料を捕集・浄化するために設けられている。そして、このEGR触媒12は、浄化用触媒を担持する金属担体12aと同金属担体12aを収容する金属筒体12bとから構成されている。ここで、本実施形態では、金属筒体12bとして、その肉厚が例えば1.5mmのものが用いられる。
前記EGRクーラ13には、還流排気を冷却するための冷却水が供給される。この冷却水は、例えば内燃機関20の運転時等にラジエータを含む所定の水路を循環する。
本実施形態では、前記排気還流用配管11は、金属製の複数の管から構成されており、それら管同士が直列に接続されることにより形成されている。これら複数の管のうち、前記EGR触媒12を収容保持する保持管30は、以下の構成となっている。
図2に示されるように、この保持管30は、還流排気をEGR触媒12へと導く流入側管部31と、EGR触媒12を保持する保持部32と、EGR触媒12を通過した還流排気をEGRクーラ13(図2では省略)へと導く流出側管部33と、EGRクーラ13が収容されるEGRクーラ収容部34とを有している。また、保持管30の流入側管部31側の端部には、前記排気系21に接続するためのフランジ30aが固定されている。尚、保持管30は、そのEGRクーラ収容部34側の端部が流入側管部31側の端部よりも垂直方向上方に位置するように全体的に傾斜した状態で排気系21に設けられる。
この保持管30は、略樋状をなす一対の分割体35a,35bから構成されており、これら分割体35a,35bは、例えばプレス成形を通じて所望の形状となるように形成されている。即ち、前記流入側管部31、保持部32、流出側管部33、EGRクーラ収容部34それぞれに対応する部位がプレス成形を通じて一体成形されることにより、各分割体35a,35bは形成される。本実施形態では、前記保持管30は、その肉厚が例えば1.2mmであり、前記保持部32は、EGR触媒12の金属筒体12bの外径と略同寸の内径を有するように形成されている。
更に、保持管30には、保持部32と対応する位置にEGR触媒12の組付け位置を示す位置決め突起36が設けられている。
図3に示されるように、この位置決め突起36は、EGR触媒12における還流排気の流れ方向(図3中の矢印Aにて示す方向)の両端部と対応するようにそれぞれ設けられており、上記EGR触媒12はこれらの位置決め突起36の間に組み付けられる。また、各位置決め突起36は、保持部32の内周面から内方へ膨出するように一体成形されている。本実施形態では、位置決め突起36を各分割体35a,35bに一組ずつ設けるとともに、各位置決め突起36を、対応する分割体35a,35bのプレス成形と同時に形成している。また、各組における位置決め突起36の前記還流排気の流れ方向の距離Dは、前記金属筒体12bの長さLよりも僅かに大きくなっている。
次に、このような構成の保持管30を用いて前記EGR触媒12を保持させる際の手順の一例について説明する。
先ず、EGR触媒12を、どちらか一方の分割体35a,35bの内面における前記一組の位置決め突起36間の組み付け位置に載置する。この際、その一方の分割体35a,35bの各位置決め突起36が金属筒体12bの外周面や還流排気の流れ方向の両端面にできるだけ接触しないようにする。
次いで、この一方の分割体35a,35b上に載置された金属筒体12bの外周面と他方の分割体35a,35bにおける一組の位置決め突起36間の内周面とが互いに接触するように、上記他方の分割体35a,35bを一方の分割体35a,35bに重ね合わせる。
更に、このように分割体35a,35b同士を重ね合わせた状態で、両分割体35a,35b同士の接触面(接合面)に沿って所定の強度のレーザを照射し、それら分割体35a,35b同士を溶接して筒体(保持管30)とする。尚、分割体35a,35b同士の溶接時のレーザの照射強度は、金属筒体12bが両分割体35a,35bに溶接されるほど強くはないため、この溶接の熱負荷による金属担体12aへの影響は殆どない。
その後、保持管30とEGR触媒12の金属筒体12bとをレーザ溶接により接合する。本実施形態では、金属筒体12bの軸方向、即ち前記還流排気の流れ方向の中央部であり、その保持部32の周方向における所定の部位(この例では図2のB部など、等間隔で2箇所)にて局部溶接している。
このようにしてEGR触媒12が保持部32に強固に接合され、保持される。
以上説明したように、第1実施形態にかかる排気浄化触媒の保持構造によれば、次のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、一対の分割体35a,35bによりEGR触媒12を挟持した状態でそれら分割体35a,35b同士を接合して筒体となし、その筒体とEGR触媒12とを局部溶接している。そのため、EGR触媒12が保持部32に強固に固定され、保持部32内でのEGR触媒12の保持位置がずれることがなく、また、EGR触媒12と保持部32との局部溶接に際し、それらを全周溶接する場合に比べて、EGR触媒12に作用する熱負荷が軽減される。従って、EGR触媒12の排気浄化性能の低下を抑制することができる。
(2)本実施形態では、筒体(保持部32)とEGR触媒12とを保持部32の軸方向の中央部にて局部溶接している。そのため、EGR触媒12の両端部が保持部32に対してその軸方向に相対変位可能となり、還流排気の流通時に保持部32やEGR触媒12が熱膨張しても、それらの熱膨張は上記相対変位によって吸収される。従って、EGR触媒12や保持部32、更にはそれらの周辺の構成部品に作用する熱応力を緩和することができる。また、このように熱応力を緩和することが可能なことから、例えば排気還流用配管11の肉厚を小さくする等、その剛性を低下させることが可能になり、排気還流装置10を軽量化することができる。更に、EGR触媒12と保持管30との材質の違いによる熱膨張量の差を考慮する手間を軽減することもできる。
(3)本実施形態では、一対の分割体35a,35bを樋状に形成し、それらの保持部32と対応する位置にEGR触媒12の組み付け位置を示す位置決め突起36を設けている。そのため、一方の分割体35aの内面上にEGR触媒12を載置する作業を、その分割体35aの位置決め突起36の位置を確認しながら行うことができ、EGR触媒12の組み付け作業を容易かつ効率的に行うことができる。また、EGR触媒12を保持部32における所定の組み付け位置に配置した状態で、それら保持部32とEGR触媒12とを接合することができ、保持部32に対するEGR触媒12の組み付けを精度良く行うことができる。このため、各製品間で、EGR触媒12に対する還流排気のガス当たりがばらつくことを抑制することができ、安定した排気浄化性能を確保することができる。
(4)本実施形態では、各分割体35a,35bの保持部32と対応する部位に、流入側管部31と流出側管部33とに対応する部位をそれぞれ一体成形している。そのため、流入側管部31や流出側管部33と保持部32とが別体で形成される場合に比べ、排気還流用配管11を構成する部品の点数を削減して簡素な構成とすることができ、生産性を向上させることができるようになる。また、保持部32に対する流入側管部31の位置がずれることがないため、各製品間でEGR触媒12に対する還流排気のガス当たりにばらつきが生じることを好適に抑制することができ、より安定した浄化性能を確保することができる。
(5)本実施形態では、位置決め突起36を、各分割体35a,35bの保持部32の内面から突出する突起により構成し、各突起を分割体35a,35bに対するプレス成形を通じて形成している。そのため、位置決め突起36の保持部32に対する形成が容易であるとともに、排気還流用配管11を構成する部品の点数が増大することを回避することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
例えば排気還流用配管11の熱膨張時などに、保持管30の保持部32の内周面とEGR触媒12の金属筒体12bの外周面との間に僅かな隙間ができると、その隙間を還流排気の一部が通過するようになり、その還流排気中のすすや未燃燃料はEGR触媒12では捕集できない。そこで、この第2実施形態では、保持部32と金属筒体12bとの間にシール部材を配設して、それら保持部32とEGR触媒12との間のシール性を高めるようにしている。
図4に示すように、保持部32の内周面には、金属筒体12bの流入側管部31側の端部と対応する位置に、周方向に延びる環状溝40が形成されている。この環状溝40は、例えば各分割体35a,35bのプレス成形時に、その環状溝40と対応する部位を外方へ膨出させることにより形成される。尚、この環状溝40の配設位置は、金属筒体12bに対応する位置であって、かつ保持部32と金属筒体12bとの局部溶接が阻害されない位置であれば任意である。
また、この環状溝40内には、金属筒体12bの外周面と保持部32(環状溝40)の内周面との間の隙間を塞ぐシール部材41が収容されている。このシール部材41としては、例えば弾性を有するとともに綿状体からなるマット体などが挙げられるが、シール性を確保することができて、還流排気の温度に耐え得るものであれば材質等は任意である。
この第2実施形態にかかる排気浄化触媒の保持構造によれば、前記第1実施形態に記載した(1)〜(5)の効果に加えて、次のような効果が得られる。
(6)例えばEGR触媒12による還流排気中のすすの捕集性を向上する場合等、保持部32とEGR触媒12との間のシール性が必要な場合には、容易に対応することができる。
また、EGR触媒12は保持部32に強固に接合されており、そのEGR触媒12の保持位置が殆ど変化しないため、シール部材41として例えば綿状体からなるマット体等を使用する場合であっても、そのマット体のへたり等を考慮したマット密度のチューニングの作業を省略することができる。
また、シール部材41を収容するための環状溝40を保持部32に対してその軸方向の一部のみに形成したため、配設されるシール部材の厚みを考慮して保持部32の直径を軸方向の全体に亘って大きくする必要がなくなり、保持部32のコンパクト化を図ることができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
一般に、夜間等の低温環境下で内燃機関の運転が停止されたりすると、排気還流用配管の内部には、凝縮水が生成される。この凝縮水は、排気還流用配管やEGRクーラの冷却水用配管の管壁と内部に滞留している排気との温度差により生じる水分であり、排気中の水蒸気等が凝縮された状態のものである。この凝縮水が排気還流用配管内に徐々に溜まり、EGR触媒が長時間浸かるようなことがあると、そのEGR触媒における凝縮水に浸かっている部分の成分が凝縮水中に溶出して、EGR触媒の排気浄化性能が低下するおそれがある。
この第3実施形態では、そうした不具合の発生を回避するために、排気還流用配管11内で生じた凝縮水が内燃機関20の排気系21へと排出される構成になっている。
図5及び図6に示すように、保持管30には、その垂直方向下部にあたる部位の内周面に、その軸方向に延びる排出溝50が形成されている。この排出溝50は、例えば、各分割体35a,35bのプレス成形時に、その排出溝50に対応する部位を外方へ膨出させることにより形成される。
この保持管30は、そのEGRクーラ収容部34側の端部が流入側管部31側の端部よりも垂直方向上方に位置するように全体的に傾斜した状態で排気系21に接続されている。そのため、保持管30内にて発生した凝縮水は、その管壁を伝って重力方向下方へと流れて排出溝50に流入した後、排気系21へと流れ落ちる。
この第3実施形態にかかる排気浄化触媒の保持構造によれば、前記第1実施形態に記載した(1)〜(5)の効果に加えて、次のような効果が得られる。
(7)EGR触媒12の金属担体12aが凝縮水に長時間浸ることを回避することができ、EGR触媒12の排気浄化性能の低下を抑制することができる。
以上説明した各実施形態は、下記のように変更することができる。
・前記各実施形態において、EGRクーラ収容部34を保持管30とは別の部材により構成してもよい。
・前記各実施形態において、保持管30の位置決め突起36を一対の分割体35a,35bのうちのどちらか一方にのみ形成するようにしてもよい。
・前記各実施形態において、EGR触媒12の金属筒体12bの外面に凸部を設けるとともに、保持管30の同凸部に対応する部位に凹部を設け、それら凸部と凹部とを係合させることによってEGR触媒12の位置決めを行うようにしてもよい。これとは逆に、金属筒体12bの外面に凹部を設け、その凹部に係合する凸部を保持管30に設けることなども可能である。
・前記各実施形態において、例えばブロック状等の位置決め部材を保持管30の所定の位置に接合し、その位置決め部材を用いてEGR触媒12の位置決めを行うようにしてもよい。
その他、上記各実施形態あるいはその変形例から把握することができる技術思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)前記位置決め部は、前記保持部の内面に一体成形された突起であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の排気浄化触媒の保持構造。
同構成によれば、突起を、例えば前記一対の分割体を形成する際のプレス成形時などにおいて同時に設けることが可能であり、保持部に対する形成が容易である。また、この突起を保持部に一体成形することにより、前記排気還流用配管を構成する部品の点数増大を回避することができる。
本発明の第1実施形態が適用される排気還流装置及びその周辺構成を示す概略構成図。 保持管の分解斜視図。 位置決め突起の形成態様を拡大して示す部分断面図。 第2実施形態にかかる保持管の部分拡大断面図。 第3実施形態にかかる保持管の部分拡大断面図。 図5の6―6線に沿った断面図。
符号の説明
10…排気還流装置、11…排気還流用配管、12…EGR触媒、12a…金属担体、12b…金属筒体、13…EGRクーラ、14…EGRバルブ、20…内燃機関、21…排気系、22…吸気系、23…吸気量調整弁、30…保持管、30a…フランジ、31…流入側管部、32…保持部、33…流出側管部、34…EGRクーラ収容部、35a,35b…分割体、36…位置決め突起、40…環状溝、41…シール部材、50…排出溝。

Claims (4)

  1. 内燃機関から排気系に排出された排気の一部を吸気系へと還流する排気還流用配管と、前記吸気系に還流される排気を浄化する排気浄化触媒と、同排気浄化触媒により浄化された排気を冷却する冷却器とを備える排気還流装置に適用され、前記排気浄化触媒を前記排気還流用配管により保持する排気浄化触媒の保持構造において、
    前記排気還流用配管は前記排気浄化触媒を保持する保持部を有するものであって、同保持部は略樋状をなす一対の分割体からなるとともに前記排気浄化触媒の組み付け位置を示す位置決め部を備えるものであり、前記排気浄化触媒の収容された一対の分割体同士が互いに接合されて筒体をなし、その筒体と前記排気浄化触媒とが軸方向における一部位にて局部溶接されてなる
    ことを特徴とする排気浄化触媒の保持構造。
  2. 前記一対の分割体は、前記保持部と、前記排気系からの排気を前記排気浄化触媒へと導く流入側管部に対応する部位と、前記排気浄化触媒を通過した排気を前記冷却器へと導く流出側管部に対応する部位とが一体成形されてなる
    請求項1に記載の排気浄化触媒の保持構造。
  3. 前記保持部は、その前記排気浄化触媒に対応する部位の内周面に周方向に沿って延びる環状溝が設けられるとともに、同環状溝に前記保持部と前記排気浄化触媒との間をシールするシール部材が収容されてなる
    請求項1または2に記載の排気浄化触媒の保持構造。
  4. 前記保持部は、その垂直方向下部にあたる部位の内周面に、前記排気還流用配管内で発生する凝縮水を前記排気系に排出するための排出溝が形成されてなる
    請求項1または2に記載の排気浄化触媒の保持構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014508880A (ja) * 2011-02-21 2014-04-10 ジョンソン、マッセイ、パブリック、リミテッド、カンパニー NOx還元触媒およびEGR回路を含む排気システム
JP2021124063A (ja) * 2020-02-05 2021-08-30 株式会社アルテミス 内燃機関

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