JP2005239748A - ポリアミド系樹脂組成物及びシート - Google Patents
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Abstract
【課題】 ポリアミド樹脂の摺動性を改良し、アルミニウム合金等の軟質金属材を相手とする摺動条件においても、自他ともに損傷摩耗がなく、成形性に優れたポリアミド系樹脂組成物及びそれからなるシートを提供すること。
【解決手段】 炭素数9の直鎖脂肪族ジアミンとテレフタル酸からなる繰り返し単位を有するポリアミド樹脂100重量部に対して、モース硬度が5以上の高硬度球状フィラーを1〜100重量部含むポリアミド系樹脂組成物及びそれを用いたシート。
【解決手段】 炭素数9の直鎖脂肪族ジアミンとテレフタル酸からなる繰り返し単位を有するポリアミド樹脂100重量部に対して、モース硬度が5以上の高硬度球状フィラーを1〜100重量部含むポリアミド系樹脂組成物及びそれを用いたシート。
Description
本発明は、ポリアミド系樹脂を基材とする摺動樹脂材として優れた特性を有するポリアミド系樹脂組成物及びそれからなるシートに関する。
従来から、ポリアミド樹脂は機械的性質、特に耐衝撃性に優れた結晶性樹脂として良く知られている。耐摩擦、耐摩耗性、耐薬品性、耐油性にも優れており、幅広い分野で使用されている。例えば電気・電子機器、航空用機器、宇宙機器、自動車機器、輸送機器、事務用機器、一般産業機器その他各種機器の部品である歯車、カム、プーリー、スリーブ、軸受け、ワッシャー、シーリング材、クッションシート、バルブ部品、保護カバー、等の摺動材料の用途がある。
ポリアミドはその構造によって吸水性が高いことも特徴であり、吸水による寸法変化も大きく、機械的強度の低下を伴うが、柔軟性、耐衝撃性は増加する。
ポリアミドはその構造によって吸水性が高いことも特徴であり、吸水による寸法変化も大きく、機械的強度の低下を伴うが、柔軟性、耐衝撃性は増加する。
特許文献1のように、ポリアミド樹脂にガラス繊維、アラミド繊維等の繊維状フィラーを添加することでその機械強度および摺動性が著しく向上し摩耗量が減少することが知られている。しかし、これら繊維状フィラーを含む樹脂はフィルム、シート加工が困難であり、主に射出成形等の製法による成形品での使用が一般的である。
摺動材として用いる場合に、繊維状フィラーを充填する事で、摺動特性の向上をもたらすが、相手材に対して比較的硬質の繊維状フィラーの先端が相手材の表面を攻撃し、その際に発生した摩耗紛が研磨作用を行う異常摩耗を引き起こす。
また繊維状フィラーを用いる場合、得られた樹脂成形品の収縮率の異方性が大きく、使用環境下および摩擦熱の発生により雰囲気温度が上昇したときの寸法安定性が低下する。精度の高い寸法精度を必要とする用途においては使用が困難であった。また、これらの繊維状フィラーは樹脂の流動性を悪化させる為、特に溶融押出加工においては、加工を困難にする欠点があった。
特開2003−082228号公報
本発明の目的は、上記の問題点を解決すべく、耐摩耗性に優れ、アルミニウム合金等の軟質金属材を相手とする摺動条件においても、自他ともに損傷がない摺動樹脂材であるポリアミド系樹脂組成物及びそれからなるシートを提供することにある。
本発明は、
[1]炭素数9の直鎖脂肪族ジアミンとテレフタル酸からなる繰り返し単位を有するポリアミド樹脂(以下、PA9T樹脂という。)100重量部に対して、モース硬度が5以上の高硬度球状フィラーを1〜100重量部含むポリアミド系樹脂組成物、
[2]モース硬度が5以上の高硬度球状フィラーの平均粒径が、0.1〜100μmである[1]記載のポリアミド系樹脂組成物、
[3][1]または[2]記載のポリアミド系樹脂組成物からなるシート、
である。
[1]炭素数9の直鎖脂肪族ジアミンとテレフタル酸からなる繰り返し単位を有するポリアミド樹脂(以下、PA9T樹脂という。)100重量部に対して、モース硬度が5以上の高硬度球状フィラーを1〜100重量部含むポリアミド系樹脂組成物、
[2]モース硬度が5以上の高硬度球状フィラーの平均粒径が、0.1〜100μmである[1]記載のポリアミド系樹脂組成物、
[3][1]または[2]記載のポリアミド系樹脂組成物からなるシート、
である。
本発明により、耐摩耗性や生産性に優れた摺動性のあるポリアミド系樹脂組成物及びそれからなるシートの提供が可能となる。
本発明において使用されるPA9T樹脂は式(1)で表される繰り返し単位を有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物であり、例えば、クラレ社製ジェネスタ(商品名)が挙げられる。
本発明におけるPA9T樹脂は、優れた耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性、機械強度を有し、かつ射出成形や溶融押出し成形が可能である優れた溶融特性を有している。他のポリアミド樹脂に比較してもPA9T樹脂は低吸水性である為、溶融加工時の発泡等の外観不良が発生しにくいため、生産性も高く、安定した加工が可能となる。
本発明におけるモース硬度5以上の高硬度球状フィラーの添加量はPA9T樹脂100重量部に対して、1〜100重量部である。好ましくは3〜50重量部である。
本発明におけるモース硬度5以上の高硬度球状フィラーの添加量がPA9T樹脂に対して下限値未満の場合は、得られる樹脂組成物の耐摩耗性の改良効果が発現しにくくなり好ましくない。また、上限値を超える場合には樹脂組成物の成形加工性が悪くなり好ましくない。
モース硬度の測定は一般的なモースの標準鉱物による引っかき傷がつくか否かで決める。モース硬度が1〜10に相当する鉱物として1から順に、滑石(タルク)、石膏、方解石、ほたる石、りん灰石、正長石、水晶、トパーズ、コランダム、ダイヤモンドがあげられる。特にモース硬度が6の場合は鉄やヤスリで傷がつく、モース硬度が7の場合はガラスを傷つける事ができるという判断基準も可能である。
本発明におけるモース硬度5以上の高硬度球状フィラーの添加量がPA9T樹脂に対して下限値未満の場合は、得られる樹脂組成物の耐摩耗性の改良効果が発現しにくくなり好ましくない。また、上限値を超える場合には樹脂組成物の成形加工性が悪くなり好ましくない。
モース硬度の測定は一般的なモースの標準鉱物による引っかき傷がつくか否かで決める。モース硬度が1〜10に相当する鉱物として1から順に、滑石(タルク)、石膏、方解石、ほたる石、りん灰石、正長石、水晶、トパーズ、コランダム、ダイヤモンドがあげられる。特にモース硬度が6の場合は鉄やヤスリで傷がつく、モース硬度が7の場合はガラスを傷つける事ができるという判断基準も可能である。
本発明に係る樹脂組成物はPA9T樹脂100重量部に対して、平均粒子径が0.1〜100μmの高硬度球状フィラーを1〜100重量部含有することで、低コストで耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性に優れ、かつ成形性に優れた摺動性樹脂組成物を得ることが可能になる。高硬度球状フィラーの平均粒子径は0.1〜100μmのものを用いるが、好ましくは1〜20μmである。さらに好ましくは2〜10μmである。
平均粒子径の測定はミー散乱理論にもとづいた「レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置 LA−910(株式会社 堀場製作所)」をもちいて測定を行った。凝集しやすいフィラーについてはSEM観察を行い、平均粒子径を測定してもよい。
平均粒子径の測定はミー散乱理論にもとづいた「レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置 LA−910(株式会社 堀場製作所)」をもちいて測定を行った。凝集しやすいフィラーについてはSEM観察を行い、平均粒子径を測定してもよい。
本発明における高硬度球状フィラーの平均粒子径が下限値未満の場合には、PA9T樹脂に添加した場合、溶融加工時の流動性が悪化し加工が困難となる。高硬度球状フィラーの平均粒子径が上限値を超える場合、成形品の外観が好ましくなく表面の平滑性が得られにくくなる。表面の平滑性が得られない場合、摩擦係数が大きくなり、また安定しない。また、溶融加工時の流動性が悪化し加工が困難となる。
本発明における高硬度球状フィラーは、摺動性樹脂組成物の摺動性を飛躍的に向上することができる。この高硬度球状フィラーは、摺動面において荷重を受ける効果を有する為、また、摩擦熱による樹脂の軟化を抑制する効果を有する為、耐摩耗性を向上させることができる。
本発明における高硬度球状フィラーは、球状である為、基材樹脂に対する分散性に優れ、PA9T樹脂中に均一に分散させることができる為、摺動性樹脂組成物全体に均等に良好な耐摩耗性を付与させることが可能となる。
本発明における高硬度球状フィラーは、球状である為、樹脂に添加した場合、樹脂の流動性を極端に悪化させず、加工性に優れ、各種成形後に滑らかな表面を得ることができる。高硬度球状フィラーの平均真球度は0.6〜1.0のものを用いる。好ましくは0.8〜1.0で、さらに好ましくは0.9〜1.0の真球度を有するものである。
本発明における高硬度球状フィラーは、球状である為、基材樹脂に対する分散性に優れ、PA9T樹脂中に均一に分散させることができる為、摺動性樹脂組成物全体に均等に良好な耐摩耗性を付与させることが可能となる。
本発明における高硬度球状フィラーは、球状である為、樹脂に添加した場合、樹脂の流動性を極端に悪化させず、加工性に優れ、各種成形後に滑らかな表面を得ることができる。高硬度球状フィラーの平均真球度は0.6〜1.0のものを用いる。好ましくは0.8〜1.0で、さらに好ましくは0.9〜1.0の真球度を有するものである。
本発明における高硬度球状フィラーとしては、特に限定されるものではないが、アルミナ粒子、シリカ粒子、窒化ケイ素、炭素系粒子等多くのものが使用可能である。
本発明の効果を阻害しない限り、必要に応じて繊維補強材(ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウム繊維、セラミック質繊維、アラミド繊維、ボロン繊維等)、粒状または鱗片状強化材(炭酸カルシウム、クレー、タルク、マイカ、グラファイト炭素系、二硫化モリブデン等)、導電性向上材(カーボン、酸化亜鉛、酸化チタン等)、熱伝導性向上剤(粉末状金属酸化物等)、酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑材、離型剤、染料、顔料、他の熱可塑性樹脂(ポリアミド系、ポリカーボネート系、ポリアセタール系、PET系、PBT系、ポリアリレート系、ポリフェニレンサルファイド系、ポリエーテルサルフォン系、ポリサルフォン系、ポリアリレート系、ポリエーテルイミド系、ポリイミド系、フッ素系、ポリエーテルニトリル系、液晶ポリマー系等)、熱硬化性樹脂(フェノール系、エポキシ系、ポリイミド系、シリコン系、ポリアミドイミド系等)を併用しても良い。また、各充填材に対してシランカップリング系等の表面処理を行っても良い。
本発明における高硬度球状フィラーを含むPA9T樹脂の添加混合・混錬方法は特に限定されることはなく各種混合・混錬手段が用いられる。例えば、各々別々に溶融押出し機に供給して混合しても良い、またあらかじめ紛体原料のみをヘンシェルミキサー、ボールミキサー、ブレンダー、タンブラー等の混合機を利用して乾式予備混錬して、溶融混錬機にて溶融混錬することができる。成形方法としては基材となる樹脂に適当な成形方法を適用することができる。たとえば射出成形、溶融押出し成形、注型成形、圧縮成形、焼結成形、紛体塗装等の各種成形方法である。
好ましい実施形態としては高硬度球状フィラーを含むPA9T樹脂は溶融押出成形によりフィルムシート化されるものが好ましいが、その押出方法、引き取り方法については特に限定するものではない。
本発明の前記材料からなるのシートの製法は、溶融押出直後に引き取り冷却ロールにより冷却固化させる方法が好ましい。冷却ロールの表面を平滑にしておくことで、溶融樹脂が固化する際にロール表面の平滑性をシート表面へ転写させることが可能である。また、冷却ロールの表面をマット加工し、所定の表面粗さを有するシート表面を得る事も可能である。
好ましい実施形態としては高硬度球状フィラーを含むPA9T樹脂は溶融押出成形によりフィルムシート化されるものが好ましいが、その押出方法、引き取り方法については特に限定するものではない。
本発明の前記材料からなるのシートの製法は、溶融押出直後に引き取り冷却ロールにより冷却固化させる方法が好ましい。冷却ロールの表面を平滑にしておくことで、溶融樹脂が固化する際にロール表面の平滑性をシート表面へ転写させることが可能である。また、冷却ロールの表面をマット加工し、所定の表面粗さを有するシート表面を得る事も可能である。
冷却固化工程においては冷却ロールを用いる方法の他に、ベルトコンベア式の引き取りベルトを用いる方法がある。引き取りベルトの表面を平滑にしておくことで、溶融樹脂が固化する際にベルト表面の平滑性をシート表面へ転写させることが可能である。
冷却ロールを用いる場合、シートの片面冷却を行う方法やシート両表面を2台以上のロールを用いて同時に冷却固化させる方法がある。
ベルトコンベア式に引き取る場合、シート片面をベルト搬送により引き取る方法や2台以上のベルトを用いてシート両表面をベルトで挟み込みながら冷却固化搬送する方法がある。
冷却ロールを用いる場合、シートの片面冷却を行う方法やシート両表面を2台以上のロールを用いて同時に冷却固化させる方法がある。
ベルトコンベア式に引き取る場合、シート片面をベルト搬送により引き取る方法や2台以上のベルトを用いてシート両表面をベルトで挟み込みながら冷却固化搬送する方法がある。
摺動材の一例として、モーター等の回転軸と接するスラスト軸受け材として用いる場合、高硬度球状フィラーを含むPA9T樹脂は、その表面形状も耐摩耗性のために重要である。高硬度球状フィラーを含むPA9T樹脂シートの表面粗さは摺動相手材との相関により、最適な表面粗さに加工することが好ましい。
高硬度球状フィラーを含むPA9T樹脂の形状としては、特に限定しないが、打ち抜きした円盤状の平板、又は打ち抜き時に成形した曲面状板が好ましい。
高硬度球状フィラーを含むPA9T樹脂の厚みとしては25〜1000μmが好ましく、25μm未満の場合は打ち抜きなどの加工性及び組立時の安定性が悪く、1000μmを超えると打ち抜き性に問題が発生し、コスト的に高価なものになってしまう。
高硬度球状フィラーを含むPA9T樹脂の形状としては、特に限定しないが、打ち抜きした円盤状の平板、又は打ち抜き時に成形した曲面状板が好ましい。
高硬度球状フィラーを含むPA9T樹脂の厚みとしては25〜1000μmが好ましく、25μm未満の場合は打ち抜きなどの加工性及び組立時の安定性が悪く、1000μmを超えると打ち抜き性に問題が発生し、コスト的に高価なものになってしまう。
以下に実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は実施例により限定されるものではない。
実施例にて使用した原材料に関しては以下のとおりである。
*1:ポリアミド樹脂
クラレ製 ジェネスタ(商品名)
*2:炭素繊維(繊維状)
東邦レーヨン製 HTA−C6−X99B
*3:二硫化モリブデン(鱗片状)
日本黒鉛工業製 モリパウダーB
*4:フェノール粒子(粒子状)
住友ベークライト製 デュレズサンプルB
平均粒径:1.6μm モース硬度:3
*5:シリカ粒子(粒子状)
日本アエロジル製 AEROSIL 200
平均粒径:<0.1μm(1次粒子サイズ:12nm) モース硬度:6
*6:アルミナ粒子(粒子状)
アドマテックス製 AM−22
平均粒径:3.5μm モース硬度:7
*1:ポリアミド樹脂
クラレ製 ジェネスタ(商品名)
*2:炭素繊維(繊維状)
東邦レーヨン製 HTA−C6−X99B
*3:二硫化モリブデン(鱗片状)
日本黒鉛工業製 モリパウダーB
*4:フェノール粒子(粒子状)
住友ベークライト製 デュレズサンプルB
平均粒径:1.6μm モース硬度:3
*5:シリカ粒子(粒子状)
日本アエロジル製 AEROSIL 200
平均粒径:<0.1μm(1次粒子サイズ:12nm) モース硬度:6
*6:アルミナ粒子(粒子状)
アドマテックス製 AM−22
平均粒径:3.5μm モース硬度:7
表1、2、3に示す各材料を2軸混錬押出機で溶融混錬して、ペレットを製造した。各実施例、および比較例の組成欄の数値は重量部を示す。製造したペレットを単軸押出機とT型ダイス等を用いて溶融押出加工により、また熱プレス加工によりシート状サンプルを得た。
各種評価については下記に基づき実施した。
*摩耗性(1):摩耗輪摩耗型摩耗試験機を用い、摺動荷重1000gf、試験片回転速
60rpm、摩耗距離245m運転後の試験片摩耗量を測定(JIS K 7204準拠)。
フィラーを添加していないPA9T樹脂のみの摩耗量11.5mg以上のものを不良とし、11.5mg未満を良とした。
*耐摩耗性(2):ピンオンディスク型摩耗試験機を用い、摺動荷重90gf、SUS軸回転速度10000rpm、摩耗時間100時間運転後の試験片摩耗痕および軸先端の摩耗状況を観察。試験片摩耗および軸先端摩耗のないものを○、試験片磨耗または軸先端摩耗があるものを△、試験片磨耗および軸先端摩耗のどちらもあるものを×とした。
*成形性:二軸混錬機および単軸混錬機でのストランド加工およびシート加工成形を行い得られたサンプルの外観を目視で評価。外観良好なものを○、表面粗さの大きいもの、または安定した成形品が得られないものについて×とした。
*摩耗性(1):摩耗輪摩耗型摩耗試験機を用い、摺動荷重1000gf、試験片回転速
60rpm、摩耗距離245m運転後の試験片摩耗量を測定(JIS K 7204準拠)。
フィラーを添加していないPA9T樹脂のみの摩耗量11.5mg以上のものを不良とし、11.5mg未満を良とした。
*耐摩耗性(2):ピンオンディスク型摩耗試験機を用い、摺動荷重90gf、SUS軸回転速度10000rpm、摩耗時間100時間運転後の試験片摩耗痕および軸先端の摩耗状況を観察。試験片摩耗および軸先端摩耗のないものを○、試験片磨耗または軸先端摩耗があるものを△、試験片磨耗および軸先端摩耗のどちらもあるものを×とした。
*成形性:二軸混錬機および単軸混錬機でのストランド加工およびシート加工成形を行い得られたサンプルの外観を目視で評価。外観良好なものを○、表面粗さの大きいもの、または安定した成形品が得られないものについて×とした。
本発明に従うと、生産効率の高い溶融押出製法でシート生産が可能であり、自他ともに損傷摩耗がない耐摩耗性や生産性に優れた摺動性樹脂組成物およびそのシートの提供が可能となる。
Claims (3)
- 炭素数9の直鎖脂肪族ジアミンとテレフタル酸からなる繰り返し単位を有するポリアミド樹脂100重量部に対して、モース硬度が5以上の高硬度球状フィラーを1〜100重量部含むことを特徴とするポリアミド系樹脂組成物。
- モース硬度が5以上の高硬度球状フィラーの平均粒径が、0.1〜100μmである請求項1記載のポリアミド系樹脂組成物。
- 請求項1または2記載のポリアミド系樹脂組成物からなるシート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004047428A JP2005239748A (ja) | 2004-02-24 | 2004-02-24 | ポリアミド系樹脂組成物及びシート |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004047428A JP2005239748A (ja) | 2004-02-24 | 2004-02-24 | ポリアミド系樹脂組成物及びシート |
Publications (1)
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ID=35021825
Family Applications (1)
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JP2004047428A Pending JP2005239748A (ja) | 2004-02-24 | 2004-02-24 | ポリアミド系樹脂組成物及びシート |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015134414A (ja) * | 2014-01-16 | 2015-07-27 | 信越ポリマー株式会社 | ポリアミド9t樹脂シートを用いた成形方法 |
-
2004
- 2004-02-24 JP JP2004047428A patent/JP2005239748A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015134414A (ja) * | 2014-01-16 | 2015-07-27 | 信越ポリマー株式会社 | ポリアミド9t樹脂シートを用いた成形方法 |
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