JP2005237743A - 遊技媒体払出装置 - Google Patents

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孝俊 武本
Toshiyuki Aoki
俊幸 青木
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泰友 薩摩
Toru Takamatsu
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Abstract

【課題】遊技媒体を過不足無く正確かつ迅速に払い出すと共に、前枠の開放時に遊技媒体のこぼれ落ちを防ぐことができる遊技媒体払出装置を提供する。
【解決手段】遊技機10とは別体として遊技機10外部に設ける払出装置本体101を備え、該払出装置本体101を、遊技機10背面より後方側かつ下方側に配置させる。また制御手段300により、排出シャッタ220が閉じている状態で、駆動手段110,130を駆動することによりパチンコ球を移送路200に沿って移送し、払出数検出手段210で検出された払出数が所定数になった場合に、駆動ソレノイド221により排出シャッタ220を開き、移送路200の途中から排出路207へ球を排出させる。さらに制御手段300は、前枠12が開放されて払出口15a側と移送路200とが分離された場合に、排出シャッタ220を開き移送路200から排出路207へ球を排出させることで払い出しを途中停止させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、遊技機で用いる遊技媒体を払い出すための遊技媒体払出装置に関する。ここで遊技媒体とは主としてパチンコ球であり、遊技機は一般のパチンコ機に類するものである。
従来、この種の遊技媒体払出装置を設ける遊技機として一般的に知られているものに、CR式パチンコ機がある(例えば、特許文献1参照。)。CR式パチンコ機では、その遊技機本体の側方に並設されたカードユニット(CR式球貸機)のカード挿入口に有価価値カードを挿入して貸出ボタンを操作すると、遊技機本体内に設けられている球払出装置が作動し、有価価値カードに記憶されている残余度数の範囲内で前記操作に応じた数量の遊技媒体(パチンコ球)が、遊技機本体の前面下部にある受け皿に払い出される。
前記受け皿内の球を遊技者がハンドル操作によって遊技盤面上に打ち出すことで、遊技が行われる。遊技盤面上に打ち出された球が各種入賞口に入ると、前述した遊技機本体内にある球払出装置が作動し、それぞれの入賞に応じた所定数の賞球が前記受け皿に払い出される。このようにCR式パチンコ機では、遊技機本体内に設けられている球払出装置が、入賞に基づく賞球の払出装置と貸出動作に基づく貸球の払出装置を兼ねるものであった。
ところで、従来の遊技場では、前述したCR式パチンコ機を多数列設して成る遊技機島が、フロア上に幾つか整列するように配置されていた。各遊技機島内には、CR式パチンコ機から排出された多量の球を回収して貯留する大型の下部タンクの他、下部タンク内の球を研磨しながら島上部へ揚送する揚送装置や、島上部に揚送された研磨済の球を各パチンコ機へ補給する補給機構等が装備されている。
このような遊技機島において、前述したような賞球と貸球の払い出しを兼用する球払出装置を各パチンコ機ごとに遊技機本体内部に設けるのではなく、遊技機島における各パチンコ機の間のスペースに予め島設備として設置することにより、島設備を簡略化して球詰まり等の故障の発生を低減できるようにすると共に、保守点検も容易に行えるようにした球払出装置(例えば、特許文献2参照。)も知られている。
すなわち、球払出装置を遊技機島の島設備である球貸機として、遊技機島における各パチンコ機の間のスペースに、パチンコ機の設置以前に予め一体に構築しておき、この各パチンコ機間に配される球貸機を、球貸機本来の貸球の払出装置のみならず、パチンコ機の賞球の払出装置としても兼用するように構成している。
また最近は、CR式パチンコ機の射幸性の向上や、遊技機の機種増加に伴う遊技機島自体の大型化に伴ない、膨大な量のパチンコ球を遊技機島内に貯留すると共に揚送したり補給する一連の装置やその管理もますます複雑化し、多大なコストが嵩むという問題があるが、これらの問題を解決することのできる遊技機として、いわゆるクレジット式遊技機(例えば、特許文献3参照。)も既に提案されている。
クレジット式遊技機は、遊技機島全体に設置される揚送装置や補給機構等の嵩張る島設備を不要とすることで、遊技機の設置自由度を向上でき、かつ1台の遊技機に必要とされるパチンコ球数を大幅に低減することのできるものである。具体的には、各遊技機ごとに使用する必要最低限の球を予め封入しておき、遊技機内に設けられている球払出装置により払い出された賞球や貸球を使って遊技を行い、遊技後に回収された球をその遊技機内にて遊技機内上部にある貯留タンクまで揚送装置により揚送し、該貯留タンク内の球を再び球払出装置により払い出すものであった。
特開2001−96031号公報 特公平7−71584号公報 特開2003−102999号公報
しかしながら、先ず、前記特許文献1に記載されたCR式パチンコ機における球払出装置にあっては、各遊技機本体ごとに内部に組み込まれていたので、遊技機本体内の限られたスペースにおける組み付け性が良くないばかりでなく、遊技機本体内における他の関連部品の取り付けが著しく制限されると共に、球払出装置の駆動手段等の構成部品が極力小型化できるものだけに限られてしまうというような設計および性能上の問題があった。
また、最近では、遊技者の嗜好の多様化や変化に対応すべく、遊技機島に設置したパチンコ機を比較的短いサイクルで取り替えることも多いが、球払出装置が遊技機本体内に一体に組み込まれているので、球払出装置自体は汎用的な装置であっても、パチンコ機を新しいものと取り替える場合には、必然的に球払出装置もパチンコ機と一緒に取り替えることになり、パチンコ機自体の無駄なコストアップを招くという問題があった。もちろん、パチンコ機1台ごとの製造コストも当然嵩むことになる。
さらに、前記CR式パチンコ機を列設して成る遊技機島全体として観れば、前記球払出装置が単に各パチンコ機ごとに所定数の球を排出するためだけのものであるから、多数の遊技機それぞれに球を補給するための大がかりな補給構造や、多数の遊技機からそれぞれ排出された球を島上部へまとめて揚送するための大がかりな揚送装置が、それぞれ島設備として必要になる。
そのため、島設備が大規模かつ複雑で高価なものとなり、遊技場全体の設備コストや運営コストの増大を招くばかりでなく、例えば、補給構造等の島設備の1箇所ででも球詰まりが発生して故障すれば、島全体の球の循環に影響を及ぼすことになる。また、球の循環に関する島設備の1箇所ででも保守点検を行うような場合には、島全体の球の循環を止めなければならず、保守点検も非常に煩雑になるという問題があった。
次に、前記特許文献2に記載された球払出装置では、各遊技機本体ごとに内部に組み込むのではなく、遊技機島における各パチンコ機の間のスペースに配設することで、遊技機本体内におけるスペースを侵食することなく、また、パチンコ機自体のコストを低減することができるが、次のような問題がある。
すなわち、1つの遊技機島になるべく多くのパチンコ機を列設する関係上、横幅が規格化されたパチンコ機ではなく、各パチンコ機の間隔を極力狭める必要があるので、このような各パチンコ機間の狭いスペースにおける組み付け性が良くなく、また、球払出装置の構成部品も極力薄型化できるものだけに限られるという設計および性能上の問題があった。しかも、球払出装置が各パチンコ機の間となるべき位置に予め固定されているため、パチンコ機の設置における自由度にも乏しかった。
また、前記特許文献3に記載されたクレジット式遊技機の球払出装置では、遊技機内にて球を循環使用するので、遊技機島全体に設置される揚送装置や補給機構等の嵩張る島設備を省くことができるが、遊技機背面に一体に設けられているので、前記特許文献1の場合と同様にパチンコ機を新しいものと取り替える場合、球払出装置もパチンコ機と一緒に取り替えることになり、パチンコ機自体の無駄なコストアップを招くと共に、パチンコ機1台ごとの製造コストも嵩むという問題があった。
しかも、この球払出装置は、所定数の球を排出するための装置でしかなく、遊技機内にて球を循環させるためには、球を積極的に移送する機能がない球払出装置とは全く別に、球を積極的に動力により重力に逆らって移送するための揚送装置が必要であった。従って、前記特許文献1,2において遊技機島の島設備として設置していた揚送装置を、各パチンコ機ごとに一体の付帯装置として設けることになり、その分、パチンコ機1台ごとの製造コストがさらに嵩むという問題があった。
さらに、何れの球払出装置においても、パチンコ球を如何にして過不足なく正確かつ迅速に払い出すかという制御方法の実現が重要な課題であると共に、パチンコ球の払い出し中に遊技機の前枠が開放されたような場合に、如何にしてパチンコ球が外部にこぼれ落ちることを防ぐかという制御方法の実現も切望されていた。
本発明は、以上のような従来技術が有する問題点に着目してなされた遊技媒体払出装置であり、その目的とするところは、遊技媒体払出装置の主要部を遊技機外部の比較的スペースに余裕のある箇所に設けることで、遊技機本体内における他部品の取り付けを制約せず、遊技機間の幅を不当に広げることもなく、駆動手段等の構成部品も極力小型化・薄型化できるものだけに限られることなく、設計および性能の最適なものを用いて構成することを可能とすることである。
また他の目的は、遊技機自体には払出装置や揚送装置を一体に設けることなく、遊技機の無駄なコストアップを省き、遊技機1台あたりの製造コストを低減することである。また他の目的は、遊技機島において大がかりな補給構造や揚送装置を不要にすることにより、島設備を簡略化すると共に、各遊技機ごとに個別に保守点検を容易に行えるようにすることである。
また他の目的は、遊技機島での遊技機の設置における自由度を向上させることである。また他の目的は、パチンコ球を過不足なく正確かつ迅速に払い出すための制御を実現することである。さらに他の目的は、パチンコ球の払い出し中に前枠が開放されたような場合でも、パチンコ球が外部にこぼれ落ちることを確実に防ぐことである。
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、以下の各項の発明に存する。
[1]遊技機(10)で用いる遊技媒体を払い出すための遊技媒体払出装置(100)において、
遊技機(10)とは別体として遊技機(10)外部に設けられ、遊技機(10)背面より後方側に配置される払出装置本体(101)と、
動力により駆動されて遊技媒体を払い出し、前記遊技機(10)の前枠(12)に設けてある払出口(15a)から遊技媒体を排出させる駆動手段(110,130)と、
前記駆動手段(110,130)から前記払出口(15a)に向かって遊技媒体が移送される移送路(200)と、
前記移送路(200)に連通し、遊技媒体が前記払出口(15a)に至らず排出される排出路(207)と、
前記排出路(207)の入口に開閉可能に設けられた排出シャッタ(220)と、
前記排出シャッタ(220)を駆動に応じて開閉する開閉手段(221)と、
前記駆動手段(110,130)による遊技媒体の払出数を検出する払出数検出手段(210)と、
前記前枠(12)を開放した際に、該前枠(12)にある前記払出口(15a)側と前記移送路(200)とが分離されたことを検出する開放検出手段(4)と、
前記駆動手段(110,130)を駆動すると共に、前記開閉手段(221)により前記排出シャッタ(220)を閉じることで、遊技媒体を前記移送路(200)に沿って移送し、前記払出数検出手段(210)により検出された遊技媒体の払出数が所定数になった場合に、前記駆動手段(110,130)の駆動を停止すると共に、前記開閉手段(221)により前記排出シャッタ(220)を開き、前記移送路(200)から前記排出路(207)へ遊技媒体を排出することにより、遊技媒体の払い出しを制御する制御手段(300)と、を備え、
前記制御手段(300)は、前記開放検出手段(4)により前記払出口(15a)側と前記移送路(200)とが分離されたことが検出された場合に、前記駆動手段(110,130)の駆動による遊技媒体の払い出しを停止すると共に、前記開閉手段(221)により前記排出シャッタ(220)を開き、前記移送路(200)から前記排出路(207)へ遊技媒体を排出することにより、遊技媒体の払い出しを停止することを特徴とする遊技媒体払出装置(100)。
[2]前記払出装置本体(101)を、前記遊技機(10)背面より後方側で、かつ前記遊技機(10)の上方側または下方側に配置させることを特徴とする[1]に記載の遊技媒体払出装置(100)。
[3]前記駆動手段(110,130)は、入賞に基づく賞遊技媒体の払い出しに関する賞払出情報、または貸出動作に基づく貸遊技媒体の払い出しに関する貸払出情報に応じて、所定の払出数ごとに駆動されることを特徴とする[1]または[2]に記載の遊技媒体払出装置(100)。
[4]前記前枠(12)を開放した際に、該前枠(12)にある前記払出口(15a)側と前記移送路(200)との分離箇所から流出した可能性のある遊技媒体の数を検出する流出数検出手段(28,230)を備え、
前記制御手段(300)は、前記流出数検出手段(28,230)により検出された遊技媒体の数を参照して、前記開閉手段(221)の駆動を制御することを特徴とする[1],[2]または[3]に記載の遊技媒体払出装置(100)。
[5]前記開放検出手段(4)は、前記前枠(12)が閉じられて前記払出口(15a)側と前記移送路(200)とが連通したことをさらに検出し、
前記制御手段(300)は、前記開放検出手段(4)により、前記前枠(12)が閉じられて前記払出口(15a)側と前記移送路(200)とが連通したことが検出され、かつ前記流出数検出手段(28,230)により検出された遊技媒体の数が、前記賞払出情報または前記貸払出情報の払出数よりも少ない場合にその差を算出し、次回の払い出しで前記賞払出情報または前記貸払出情報の払出数に前記算出した差分を加算して払い出すことを特徴とする[4]に記載の遊技媒体払出装置(100)。
[6]前記移送路(200)の出口と前記払出口(15a)とを、中空かつ伸縮可能な供給路(205)を介して連通接続し、該供給路(205)内を遊技媒体が移送されるようにしたことを特徴とする[1],[2],[3],[4]または[5]に記載の遊技媒体払出装置(100)。
[7]前記前枠(12)を開閉可能に遊技機本体(11)に取り付け、
前記移送路(200)の出口を前記遊技機本体(11)の取り付け側に配置したことを特徴とする[6]に記載の遊技媒体払出装置(100)。
[8]前記移送路(200)の出口と前記払出口(15a)の配置を上下に離間させたことを特徴とする[7]に記載の遊技媒体払出装置(100)。
[9]前記前枠(12)を開放した際に、前記払出口(15a)側と前記移送路(200)とが分離されると同時に、前記移送路(200)の出口を塞ぐストッパ(208)を備えることを特徴とする[1],[2],[3],[4],[5],[6],[7]または[8]に記載の遊技媒体払出装置(100)。
前記本発明は次のように作用する。
前記[1]に記載の遊技媒体払出装置(100)は、遊技機(10)とは別体として遊技機(10)外部に設ける払出装置本体(101)を備え、該払出装置本体(101)を遊技機(10)背面より後方側に配置させる。このように、遊技媒体払出装置(100)の構成の主要部をなす払出装置本体(101)を遊技機(10)と別体とすることで、遊技機(10)自体には、払出装置の主要部や払出制御基盤等を設けなくても済み、遊技機(10)内における他の部品の取り付けスペースを十分に確保することができる。
払出装置本体(101)は、遊技機(10)背面より後方側の比較的スペースに余裕のある箇所に適宜配置させればよく、遊技機本体(11)内の限られた狭いスペースに設ける場合に比べて組み付け性も向上し、また、払出装置本体(101)の駆動手段(110,130)等の構成部品も、極力小型化できるもの等のようなスペース的な限定からではなく、配置スペースに余裕が生じた分だけ最適な設計および性能上の観点から選択することができる。具体的には例えば、単に払い出すためだけの性能のみならず、ある程度構成が嵩張るような強力な駆動手段(110,130)により、重力に逆らって積極的に移送する性能を加味することも可能となる。
払出装置本体(101)は、遊技機(10)背面より後方側に配置すればよいが、ここで「遊技機(10)の背面」とは、遊技機本体(11)ケーシングの基準背面の意であり、第1種遊技機のように基準背面より液晶装置等の一部構造が後方に出っ張るような場合、その最後端より必ず後方に払出装置本体(101)を位置させる必要はなく、前記基準背面の後方側に位置すれば足り、基準背面の後方に出っ張る一部構造と鉛直線上に重なる位置も含むものとする。
このように、遊技機(10)背面より後方側は比較的スペースに余裕のある箇所であり、複数の遊技機(10)を列設してなる遊技機島の場合、1つの遊技機島になるべく多くの遊技機(10)を列設する関係上、極力狭める必要がある各遊技機(10)の間に比べても、前記払出装置本体(101)の十分な配置スペースを確保することができる。また、駆動手段(110,130)等の構成部品も極力薄型化できるものだけに限られることなく、設計および性能の最適なものを用いて構成することが可能となる。さらに、払出装置本体(101)が、遊技機(10)間の幅を不当に広げることもなく、遊技機島に対する遊技機(10)の設置における自由度を制限する虞もない。
しかも、払出装置本体(101)が遊技機(10)背面より後方側にあるので、遊技機島に設置してある遊技機(10)を取り替える際、その作業に払出装置本体(101)が邪魔になることもなく、払出装置本体(101)を遊技機島の永久設備として活用することができる。さらにまた、払出装置本体(101)を遊技機(10)と別体とすることで、遊技機(10)自体の無駄なコストアップを省くことができ、遊技機(10)1台ごとの製造コストを大幅に低減することも可能となる。
遊技媒体払出装置(100)では、駆動手段(110,130)が動力により駆動されることで、遊技媒体を払い出して遊技機(10)の前枠(12)にある払出口(15a)から遊技媒体を排出させるが、遊技媒体は移送路(200)を通って、駆動手段(110,130)から払出口(15a)に向かって移送される。ここで「移送路(200)」は、駆動手段(110,130)から払出口(15a)まで到達しているものである必要はなく、例えば、駆動手段(110,130)から払出口(15a)に至る一連の経路のうちの揚送部分等、一部を構成するものであってもかまわない。
前記駆動手段(110,130)による遊技媒体の払出数は、払出数検出手段(210)によって検出され、かかる検出に基づき遊技媒体を移送路(200)の途中から排出することで、所定数の遊技媒体の払い出しを制御することができる。移送路(200)の途中には、遊技媒体を払出口(15a)に至らないように排出するための排出路(207)が連通し、排出路(207)の入口に開閉可能な排出シャッタ(220)が設けられており、排出シャッタ(220)は開閉手段(221)の駆動に応じて開閉する。
そして、前記制御手段(300)により、前記排出シャッタ(220)が閉じられている状態にて、前記駆動手段(110,130)を駆動することにより遊技媒体を移送路(200)に沿って移送し、前記払出数検出手段(210)により検出された遊技媒体の払出数が所定数になった場合に、前記開閉手段(221)を駆動して排出シャッタ(220)を開き、移送路(200)から排出路(207)へ遊技媒体を排出することにより、所定数の遊技媒体の払い出しを容易に制御することが可能となる。なお、移送路(200)において、払出数検出手段(210)が遊技媒体を検出する位置の直ぐ手前に排出路(207)の入口を設け、払出数検出手段(210)により所定数の遊技媒体が検出された時点で直ぐ排出シャッタ(220)を開くことにより、正確な数の払い出しを実現することができる。
さらに、前記前枠(12)を開放した際に、該前枠(12)にある前記払出口(15a)側と前記移送路(200)とが分離されると、このことが開放検出手段(4)によって検出される。そして、前記制御手段(300)は、前記開放検出手段(4)により払出口(15a)側と移送路(200)とが分離されたことが検出された場合に、前記駆動手段(110,130)の駆動を停止すると共に、前記開閉手段(221)を駆動して排出シャッタ(220)を開き、移送路(200)から排出路(207)へ遊技媒体を排出することにより遊技媒体の払い出しを停止する。
それにより、遊技媒体の払い出し中に遊技機(10)の前枠(12)が開放された場合に、前記駆動手段(110,130)の駆動を停止させるが、タイミング的に移送を阻止できなかった遊技媒体を、排出路(207)から排出させることにより、払出口(15a)側と移送路(200)との分離箇所から外部へ遊技媒体がこぼれ落ちることを確実に防ぐことができる。
また、前記[2]に記載の遊技媒体払出装置(100)では、前記払出装置本体(101)を、遊技機(10)背面より後方側で、かつ遊技機(10)の上方側または下方側に配置することにより、遊技機(10)背面の液晶装置等が出っ張るおそれのある箇所ではなく、さらに十分なスペースを確保できる遊技機(10)の上方側や下方側に余裕をもって取り付けることができる。もちろん、遊技機(10)背面と重なる位置に配置スペースの余裕があれば、上方側や下方側ばかりでなく、遊技機(10)背面と重なる位置に配置してもかまわない。
また、前記[3]に記載の遊技媒体払出装置(100)では、前記駆動手段(110,130)は、入賞に基づく賞遊技媒体の払い出しに関する賞払出情報、または貸出動作に基づく貸遊技媒体の払い出しに関する貸払出情報に応じて、所定の払出数ごとに駆動される。これにより、入賞に基づく賞球の払い出しと、貸出動作に基づく貸球の払い出しとを、1つの払出装置で実現することができ、2つの払出装置を別々に設ける場合に比べて大幅なコスト低減が可能となる。
また、前記[4]に記載の遊技媒体払出装置(100)では、前記前枠(12)を開放した際に、該前枠(12)にある払出口(15a)側と移送路(200)との分離箇所から流出した可能性のある遊技媒体の数が、流出数検出手段(28,230)によって検出される。そして、制御手段(300)により、前記流出数検出手段(28,230)で検出された遊技媒体の数を参照して前記駆動手段(110,130)が制御される。
これにより、遊技媒体の払い出し中に遊技機(10)の前枠(12)を開放することで、払出口(15a)側と移送路(200)とが分離されて遊技媒体が前記排出路(207)へ排出されたとしても、流出数検出手段(28,230)によって検出された遊技媒体の数を補正することで、実際の遊技媒体の払出数を把握することができ、駆動手段(110,130)の駆動による遊技媒体の払い出しをより正確に制御することができる。
前記払出数検出手段(210)で検知される払出数は、例えば、駆動手段(110,130)により揚送装置本体(101)の外部へとりあえず送り出された遊技媒体の数であり、移送路(200)の終端まで辿り着いて実際に払出口(15a)から排出された遊技媒体の数と必ずしも一致するとは限らないような場合に、前枠(12)を開放することで移送中の一部の遊技媒体が排出路(207)へ排出されたとしても、排出された分の遊技媒体の数を流出数検出手段(28,230)によって検出することができる。
すなわち、遊技媒体の払い出し中に前枠(12)が開放された場合における実際の払出数は、払出数検出手段(210)で検知される払出数から流出数検出手段(28,230)で検出された数を減算した値であり、流出数検出手段(28,230)で検出された数を加算して払い出すことで、当初予定していた情報に基づく払出数に一致させることができる。
具体的には例えば、前記[5]に記載したように制御するとよい。すなわち、前記開放検出手段(4)により、前枠(12)が閉じられて払出口(15a)側と移送路(200)とが連通したことも検出するように設定しておき、実際に前枠(12)が閉じられて払出口(15a)側と移送路(200)とが連通したことが検出され、かつ流出数検出手段(28,230)により検出された遊技媒体の数が、前記賞払出情報または前記貸払出情報の払出数よりも少ない場合に、その差を算出し、次回の払い出しで前記賞払出情報または前記貸払出情報の払出数に前記算出した差分を加算して払い出せばよい。
このような制御手段(300)による制御によれば、遊技媒体の払い出し中に遊技機(10)の前枠(12)が開放されたことにより、払出口(15a)側と移送路(200)とが分離されて遊技媒体が前記排出路(207)へ排出されたとしても、前枠(12)が閉じられて払出口(15a)側と移送路(200)とが連通された時点で、この排出された分を加算して払い出すことにより、遊技者の利益損失を自動的に補填することができる。
また、前記[6]に記載の遊技媒体払出装置(100)では、前記移送路(200)の出口と前記払出口(15a)とを、中空かつ伸縮可能な供給路(205)を介して連通接続し、該供給路(205)内を遊技媒体が移送されるようにする。ここで「供給路(205)」は、具体的には例えばコイルスプリングから成るいわゆるジャバラ等が最適である。
このように、移送路(200)の出口と払出口(15a)とを供給路(205)で連通接続すれば、互いの位置関係や距離に設計誤差あるいは機種による相違があっても、供給路(205)の伸縮により容易に対応させることが可能となり、移送路(200)の出口と払出口(15a)とを確実に連通接続することができる。なお、供給路(205)の部位に関しては、該供給路(205)内を遊技媒体が自由落下により移送されるようにすれば、その分の駆動コストを削減することができる。
また、前記[7]に記載の遊技媒体払出装置(100)では、前記前枠(12)を開閉可能に遊技機本体(11)に取り付け、前記移送路(200)の出口を遊技機本体(11)の取り付け側に配置したことにより、遊技機(10)の前枠(12)を開放したときに、移送路(200)側に対する干渉をなるべく少なくすることができる。
また、前記[8]に記載したように、前記移送路(200)の出口と前記払出口(15a)の配置を上下に離間させるようにすれば、移送路(200)の出口と払出口(15a)とをつなぐ供給路(205)の全長も長くなり、その分供給路(205)の全体的な伸び率を高めることができる。
さらにまた、前記[9]に記載の遊技媒体払出装置(100)では、前記前枠(12)を開放した際に、払出口(15a)側と移送路(200)とが分離されると同時に移送路(200)の出口を塞ぐストッパ(208)を備える。これにより、払出口(15a)側と移送路(200)とが分離されることにより、遊技媒体がこぼれ落ちることを確実に防ぐことができる。
本発明に係る遊技媒体払出装置によれば、遊技機とは別体として遊技機外部に設ける払出装置本体を備え、該払出装置本体を遊技機背面より後方側に配置させるから、構造が嵩張る払出装置本体を遊技機外部の比較的スペースに余裕のある箇所に設けることになり、狭い遊技機本体内における他部品の取り付けを制約せず、遊技機間の幅を不当に広げることもなく、駆動手段等の構成部品も極力小型化・薄型化できるものだけに限られることなく、設計および性能の最適なものを用いて構成することができる。
また、遊技機自体には払出装置や揚送装置を一体に設けないので、遊技機の無駄なコストアップを省き、遊技機1台あたりの製造コストを低減することができる。しかも、遊技機島において大がかりな補給構造や払出装置を不要にすることにより、島設備を簡略化すると共に、各遊技機ごとに個別に保守点検を容易に行うことが可能となり、遊技機島での遊技機の設置における自由度も向上する。
さらに、制御手段によって、排出シャッタが閉じられている状態で、駆動手段を駆動することにより遊技媒体を移送路に沿って移送し、払出数検出手段により検出された遊技媒体の払出数が所定数になった場合に、開閉手段を駆動して排出シャッタを開き、移送路から排出路へ遊技媒体を排出することにより、遊技媒体を過不足無く正確かつ迅速に払い出すことができる。
しかも、制御手段は、前枠が開放されて払出口側と移送路とが分離されたことが検出された場合に、駆動手段の駆動による遊技媒体の払い出しを停止すると共に、開閉手段を駆動して排出シャッタを開き、移送路から排出路へ遊技媒体を排出させるので、遊技媒体の払い出し中に前枠が開放されても、払出口側と移送路との分離箇所から外部へ遊技媒体がこぼれ落ちることを確実に防ぐことができる。
以下、図面に基づき本発明を代表する実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る遊技媒体払出装置である球払出装置100と遊技機10を示している。遊技機10は、遊技媒体であるパチンコ球(以下、単に「球」とも称する。)を循環して使用するパチンコ機であり、いわゆる単体島1を構成するものである。遊技機10には、遊技で使用されて回収されたパチンコ球を、上方へ揚送して再び使用するために払い出す球払出装置100が対応するように設けられている。
先ず、単体島1および遊技機10の概要から説明する。
図1(a)は、遊技機10を含む単体島1を概略的に示す正面図であり、同図(b)は、同じく単体島1を概略的に示す側面図である。また、図2は、遊技機10を拡大して示す正面図である。遊技機10は、遊技者がパチンコ球を打ち出して遊技を行う遊技機本体11と、これに並設されて有価価値カードの挿入によりパチンコ球を貸し出す遊技媒体貸機であるカードユニット(CR球貸機)30から成る。
図2,図1(b)に示すように、遊技機本体11の正面側には、遊技盤13を含む前枠12が、その一側端が回転中心となるよう蝶番等(図示せず)を介して開閉可能に取り付けられている。遊技盤13は、額縁状に形成されたガラス枠14で覆われている。また、前枠12の取り付け側である遊技機本体11の木枠2は、単体島1に収まるように組み付けられている。
図1(b)に示すように、木枠2には、前枠12の開放を検出するための開放検出手段4が設けられている。開放検出手段4は、後述する払出口15a側と移送路200とが分離されたことを検出するものである。また、開放検出手段4は、前枠12が閉じられて払出口15a側と移送路200とが連通したことも検出する。ここで開放検出手段4は、具体的には例えば、固定された木枠2側にて、前枠12の揺動する側端との接触を検知するマイクロスイッチ等により構成すると良い。開放検出手段4は、後述する制御手段300に電気的に接続されており、開放検出手段4が出力する「前枠開放信号」や「前枠閉鎖信号」は、制御手段300に送信されるように設定されている。
図2に示すように、遊技盤13の下部には、後述する球払出装置100から払い出された貸球や賞球を貯留する上受け皿15と、該上受け皿15から溢れ出た球を貯留する下受け皿16と、前記上受け皿15に貯留された球を抜き出すための上受け皿球抜きレバー17と、前記下受け皿16に貯留した球を抜き出すための下受け皿球抜きレバー18と、遊技者が球の打ち出し操作を行うハンドル19等が設けられている。
上受け皿15の内側に位置する前枠12の正面壁には、球払出装置100から払い出されるパチンコ球が排出される払出口15aが開設されている。この払出口15aには、上受け皿15内に実際に払い出されたパチンコ球数(実払出数)を検出するための実払出数検出手段28(図1参照)が設けられている。実払出数検出手段28は、当該部位を通過する球を1個ずつ検出可能なものであり、具体的には例えば近接センサ等によって構成すると良い。実払出数検出手段28も制御手段300に電気的に接続されており、実払出数検出手段28が出力する「実払出数信号」は、制御手段300に送信されるように設定されている。
また、カードユニット30の操作を遊技者が行うための装置として、有価価値カードの残余度数を表示し確認するための度数表示部20と、球の貸出操作を行うための貸出ボタン21と、有価価値カードの返却操作を行うための返却ボタン22が、上受け皿15の近傍に設けられており、これらの出力端子は操作パネル基板(図示せず)を介して制御手段300にそれぞれ接続されている。
遊技盤13上には、打ち込まれたパチンコ球の流れに変化を与える多数の釘の他、パチンコ球を受け入れる各種入賞口や、識別情報を変動させる可変表示装置23、普通図柄遊技を行う普通図柄表示装置24、何れの入賞口にも入らずに落下したパチンコ球を排出するためのアウト口等が設けられている。各種入賞口として例えば、パチンコ球の入賞により可変表示装置23で識別情報を変動させる権利が確保される始動口25、パチンコ球の通過により普通図柄表示装置24で普通図柄遊技を行う権利が確保される左右の通過入賞口26、入賞率が高まる特賞状態の発生を演出する大入賞口27等が設けられている。
各種入賞口にパチンコ球が入賞すると、それぞれの入賞口ごとに付設されたスイッチにより入賞球が検出され、入賞球が検出される度に各入賞口に割り当てられた所定数の賞球が払い出される。例えば、本遊技機10の場合は、始動口25に入賞した場合は5発、大入賞口27に入賞した場合は15発、それ以外の入賞口に入賞(通過)した場合は8発等と割り当てられている。賞球数の割り当ては入賞口ごとに固定化しているが、遊技機の機種の仕様に応じて任意に変更することもできる。
前記可変表示装置23は、その画面中に複数種類の識別情報としての各種図柄を変動表示可能な表示領域を備え、液晶ユニットにより構成されているが、CRT表示器、ドラムユニット、7セグメント表示器等を採用しても良い。前記始動口25にパチンコ球が入賞すると、可変表示装置23における可変表示の権利が獲得され、可変表示が実行される。可変表示では、全体としてスロットマシンにおける図柄合わせゲームに見立てた識別情報の変動が展開される。
前記可変表示の変動結果が、識別情報の予め定めた特定の組み合わせ(例えば「555」とぞろ目に揃った場合等)である大当たりに確定すると、大入賞口27が所定回数を限度に繰り返し開閉する特賞状態が形成される。また、特定表示態様のうち所定の確率変動図柄(例えば「3」、「5」、「7」の何れか)で揃うと、いわゆる確変大当たりに相当する特賞状態が発生すると共に、その特賞状態が終了した後の次回以降の可変表示で、通常時に比べて特定表示態様に確定する確率が高くなる。このように、通常時に比べて特賞状態が発生する確率が向上された遊技状態を確率変動状態という。
遊技機本体11の背面側には、各種機能別の制御基板やその部品等が配設されている。ただし、後述する球払出装置100は遊技機10の外部に別体として設けられているため、この球払出装置100による賞球や貸球の払い出し動作の制御を行う払出制御基板は、遊技機本体11の背面側には設けられておらず、球払出装置100と同様に遊技機10外部に設けられている。詳しくは後述するが、球払出装置100は、遊技機10背面より後方側で、かつ遊技機10の下方側に配置され、また、払出制御基板の機能を含む制御手段300は、単体島1において遊技機10の台座をなす支持台3の底部に配置されている。
カードユニット30は、プリペイドカード等の有価価値カードを差し込むためのカード挿入口31を有している。このカード挿入口31に有価価値カードを差し込み、前記貸出ボタン21により投入金額を指定することで、所定数の貸球が球払出装置100から上受け皿15へ払い出されるようになっている。また、カードユニット30には、下受け皿16から球回収部40へ取り込まれたパチンコ球数を表示するためのクレジット表示部32が設けられている。クレジット表示部32は、具体的には例えば、各種情報を表示可能な液晶装置や数字をデジタル表示する7セグメントLED等により構成すると良い。
次に、球払出装置100へパチンコ球を導くための球回収機構について説明する。
球回収機構は、単体島1に島設備として遊技機10とは別体として組み込まれており、図1に示すように、遊技機本体11の下受け皿16の下方を臨む位置で開口し、遊技機本体11の下側まで延びるように配設されたホッパー状の球回収部40と、遊技機本体11の下部後方に配設されたアウトタンク50と、前記球回収部40の下流端および前記アウトタンク50の下流端がそれぞれ連通接続し、遊技機10背面より後方側で、かつ遊技機10の下方側に配設される球タンク60とを有してなる。
球回収部40は、下受け皿16から溢れ出たパチンコ球を受け入れるものであり、球回収部40の下流側には、球回収部40から球タンク60へ移されるパチンコ球を計数するための景品球計数器41が設けられている。景品球計数器41によって計数された結果は、クレジット数として累計され、前記カードユニット30のクレジット表示部32にデジタル表示される。なお、下受け皿16に設けられている下受け皿球抜きレバー18を操作することで、下受け皿16に収容されている球は、球回収部40へ強制的に排出できるようになっている。
アウトタンク50は、遊技機本体11内で回収されたパチンコ球を集中的に受け入れるものであり、アウトタンク50の下流側には、アウトタンク50から球タンク60へ移されるパチンコ球を計数するための回収球計数器51が設けられている。回収球計数器51によって計数された結果は、遊技機本体11において回収されたパチンコ球数を示す回収球数情報、すなわち遊技場の売り上げの指標として管理される。なお、遊技盤13に打ち出されて各種入賞口やアウト口に入った球は、総て遊技盤13の裏側でアウトタンク50に回収されるようになっている。
球タンク60は、前記球回収部40および前記アウトタンク50から排出された球を受け入れて、再び遊技機本体11から賞球および貸球として払い出すための球を貯留するものである。球タンク60の下流端は、その直ぐ下側に配された球払出装置100に連通接続しており、球タンク60に貯留されたパチンコ球は、球払出装置100によって揚送されながら所定数ずつ払い出される。このように、遊技機10で遊技に使用された球は、球払出装置100により揚送されるばかりでなく、後述するが賞球または貸球として所定数ずつ払い出されるようになっている。
次に、本発明の根幹をなす球払出装置100について説明する。
本実施の形態に係る球払出装置100は、パチンコ球の揚送駆動に連動して球を移送し払い出すものであり、パチンコ球の揚送駆動に伴ない球を研磨するための研磨手段も備えている。図1に示すように、球払出装置100は、遊技機10とは別体として遊技機10外部に設けられ、遊技機10背面より後方側に配置される払出装置本体101を備えている。この払出装置本体101は、単体島1において遊技機10背面より後方側で、かつ遊技機10の下方側に配置されている。
図3に示すように、払出装置本体101の外郭をなすハウジング102には、動力により駆動されてパチンコ球を払い出し、遊技機10の前枠12に設けてある払出口15aから球を排出させる駆動手段の他、各種関連機構が一体に組み込まれている。ここで駆動手段としては、後述する駆動用歯車110および電動モータ130が該当する。駆動手段は、入賞に基づく賞球(賞遊技媒体)の払い出しに関する賞払出情報、または貸出動作に基づく貸球(貸遊技媒体)の払い出しに関する貸払出情報に応じて、所定の払出数ごとに駆動される。
球払出装置100は、前記払出装置本体101と、前記駆動手段である駆動用歯車110および電動モータ130の他、前記駆動手段側から払出口15aへ向かって球が移送される移送路200と、前記駆動手段による球の払出数を検出する払出数検出手段210と、前記前枠12を開放した際に、該前枠12にある払出口15a側と移送路200とが分離されたことを検出する前述した開放検出手段4と、前記駆動手段による球の払い出しを制御する制御手段300等を有している。
制御手段300は、専用のケース300aに納められ、外部からのゴミや他の設備機器からのこぼれ球、さらには静電気、電気ノイズからも保護された状態で、単体島1における支持台3の底部に配置されている。このように、制御手段300とその専用のケース300aも、単体島1において遊技機10背面より後方側に配置され、かつ遊技機10の下方側に配置されている。
図4に示すように、払出装置本体101は、パチンコ球を歯溝に保持して回転方向へ移送可能な駆動用歯車110と、この駆動用歯車110の外周に沿って配され、パチンコ球に接して研磨する研磨手段である研磨テープ150とを備えている。駆動用歯車110は樹脂製で略円柱形状に形成され、その内部に空間を有している。駆動用歯車110の内部空間には円柱の軸方向に嵌合部111が設けられ、嵌合部111から内周壁に向かって複数のリブ112が延設されている。
図5に示すように、駆動用歯車110の嵌合部111はメインシャフトである回転軸134に一体に固結されている。駆動用歯車110は、回転軸134の方向が略上下方向になるように配されている。駆動用歯車110の内部空間の上部開口には、キャップ113が固定されている。キャップ113は駆動用歯車110の上面部を構成しており、その頂部113aからその外周縁113bの方へパチンコ球を流下させるように略円錐形状に形成されている。図6に示すように、キャップ113の外周縁113bに沿って、駆動用歯車110の案内歯114が形成されている。
図7に示すように、略円柱形状の駆動用歯車110の上部は太径部110aとなっており、この太径部110aの外周にも、前記キャップ113の案内歯114が柱面の母線に沿って延びるように形成されている。案内歯114の歯溝114aは、パチンコ球の半分以上を抱き込むように円弧状断面形状に形成され、その歯溝114aの溝口は、パチンコ球を歯溝114a内から研磨テープ150側へ離脱不能なように、パチンコ球の最大径より幅狭に設定されている。
案内歯114の歯溝114aは、その歯溝114aの上端側から入ったパチンコ球を下端側へ案内可能であり、歯溝114aの溝内には、複数のパチンコ球が上下に重なる状態で順次収容される。また、研磨テープ150は、案内歯114の歯溝114a上端側から下端側へ案内されるパチンコ球に接するように配索されている。
駆動用歯車110の太径部110aの下側は、外径が徐々に先細りになる縮径部110bとなっている。この縮径部110bの外周には、前記案内歯114に連続して柱面の母線に沿って延びる係止歯115が形成されている。各係止歯115のピッチは、前記各案内歯114の広めのピッチより徐々に狭くなっており、係止歯115の歯溝間115aは、前記案内歯114の歯溝114aから受け入れたパチンコ球同士を徐々に近づけて接触させるように設定されている。
縮径部110bの下側は、前記縮径部110bの下端の最小外径と同一外径に延出する細径部110cとなっており、この細径部110cの外周にも、前記案内歯115に連続して柱面の母線に沿って延びる係止歯116が形成されている。係止歯116の歯溝間116aは、前記案内歯115の歯溝115aから案内されたパチンコ球同士を接触させた状態に保つように設定されている。
図4、図3に示すように、駆動用歯車110は、樹脂製の筒体120内に収容されている。筒体120の筒軸は、駆動用歯車110の回転軸134を同一軸としている。筒体120は、上側の上部筒体121と下側の下部筒体122とを一体的に組み合わせてなる。上部筒体121は、前記球タンク60から排出された非整列状態にあるパチンコ球を受け入れて、駆動用歯車110の歯溝114aへ導くものである。また、下部筒体122は、研磨されたパチンコ球を上部筒体121から受け取り、受け取ったときのパチンコ球の整列状態を最適な状態にして外部へ送出可能に形成されるものである。
図5、図3に示すように、上部筒体121は、球タンク60(図1参照)の排出口に接続される大径の受け口121aと、駆動用歯車110の案内歯114の外周径にその内径を合わせた細径の流出口121bとを有している。上部筒体121の筒壁と下部筒体122の筒壁とに渡って研磨用窓123が開設されている。研磨用窓123は、研磨テープ150を筒体120の外部から内部に進入させ、かつ駆動用歯車110の案内歯114の外周に沿わせて配索できるようになっている。
図5に示すように、下部筒体122の下端側は、駆動用歯車110の細径部110c(図7参照)に合わせて、先細りした細径部122aとなっており、この細径部122aの内周壁は、前記細径部110cの係止歯116の外周に沿うように設定されている。また、下部筒体122の細径部122aの底部の中心部には、回転軸134用の軸受け部122bが装着されている。
下部筒体122の内周壁には、前記係止歯116の方へ突出した螺旋状凸部124が凸設されている。螺旋状凸部124は、係止歯116の歯溝116aに受け入れられたパチンコ球に下方から当接し、パチンコ球を徐々に下部筒体122の底部に案内可能に形成されている。螺旋状凸部124は、パチンコ球を下部筒体122の内周壁に沿って螺旋状に約1/4回転したときに、そのパチンコ球の描く軌跡に対応して形成されている。なお、螺旋状凸部124の始端は、次述する連絡用通路125の入口を上方から臨む位置に形成されている。
図8、図9に示すように、下部筒体122の筒壁には、細径部122aの底部に案内されたパチンコ球を移送路200へ導くための連絡用通路125が開設されている。移送路200と連絡用通路125とは、下部筒体122の筒壁に沿って移動するパチンコ球の円形状軌跡に対して引かれた接線の方向線上に開設されている。また、下部筒体122の適所には、払い出すべきパチンコ球の有無を検出するための空検出手段126(図1(b)参照)が設けられている。空検出手段126は、具体的には例えば近接センサ等によって構成すると良い。
図3に示すように、払出装置本体101のハウジング102の上板端部には、電動モータ130が取り付けられている。電動モータ130には、ギアヘッド131および駆動軸131aが一体に組み付けられている。ギアヘッド131の減速比は、例えば1:25である。駆動軸131aは、その軸方向を上下方向に配されており、下端部に平歯車132が固設されている。電動モータ130としては、具体的には例えばブレーキ付きモータ等が最適である。ここでブレーキ付きモータとは、一般の汎用モータにブレーキ機構を設けたものであり、モータ駆動を急停止させることができるという優れた特性を備えている。なお、ブレーキ付きモータ自体の構成は一般的であるので詳細な説明は省略する。
ハウジング102内の中央部には軸受133が配され、上板の内面側に固設されている。この軸受133によって回転軸134が回転可能に支持されている。回転軸134は、その軸を上下方向にしていて、2枚の平歯車135、136が固設されている。回転軸134側の平歯車136と駆動軸131a側の平歯車132とには、タイミングベルト137が巻き掛けられている。また、ハウジング102内の端部には連動機構140が配設されている。連動機構140は、研磨テープ150の駆動を駆動用歯車110に連動させるものである。連動機構140は、3つのシャフト141〜143と、これら3つのシャフト141〜143を回転可能に支持するための支持ブラケット144とを備えている。
シャフト141の回転は、ウオームギア141aおよび平歯車142aを介してシャフト142に伝わり、さらに、ウオームギア142bおよび平歯車143aを介してシャフト143に伝わる。シャフト141には平歯車141bが固設されている。シャフト141側の平歯車141bと回転軸134側の平歯車135とに、タイミングベルト145が巻き掛けられている。また、シャフト143には、研磨テープ150を繰り込むためのテープローラ146が固設されている。テープローラ146の外周面には、滑り止めのためのローレット目、その他の刻み目が刻設されている。
図4および図3に示すように、テープローラ146は、連動機構140によって駆動用歯車110の回転軸134に連動するように設定されている。また、テープローラ146は、駆動用歯車110の案内歯114によるパチンコ球の移動速度に応じた速度で、研磨テープ150を収納ケース151から繰り出すと共に、駆動用歯車110の外周に沿って移動するように構成されている。なお、テープローラ146が研磨テープ150を移動する方向は、駆動用歯車110の案内歯114によるパチンコ球の移動方向とは反対の方向になっている。
ハウジング102の上板には、収納ケース151を嵌脱可能なカセットガイド152が設けられている。図10に示すように、収納ケース151は、研磨テープ150を収容可能なものである。研磨テープ150は、幅34mm、厚み0.4mm、1巻4.5mの不織布である。研磨テープ150は、巻き軸に巻着された状態で収容されている。これに限らず、研磨テープ150は畳まれた状態で収納ケース151に収容されていても良い。収納ケース151の前面部は、装着時に駆動用歯車110の外周に沿うように円弧形の断面形状に形成されている。
収納ケース151の前面部には、クッション部材153が装着されている。クッション部材153は、フェルト等の弾力性のある材料で成形される。研磨テープ150は収納ケース151のガイド溝154を通ってクッション部材153の一端側へ繰り出され、さらに、クッション部材153の弾発力で駆動用歯車110側のパチンコ球を押圧可能な状態で案内歯114の外周に沿うように、クッション部材153の一端側からその他端側へ延ばされ、さらに、クッション部材153の他端側から収納ケース151のガイド溝155を通って繰り込まれるように配索されている。
ガイド溝155の先には、キャプスタンローラ156が設けられている。キャプスタンローラ156がテープローラ146に弾発的に当接している。繰り込まれた使用後の研磨テープ150は、キャプスタンローラ156とテープローラ146との間の隙間を通り、収納ケース151に立設された回収筒157(図4参照)の中に入るように配索されている。回収筒157の手前側に、研磨テープ150を回収筒157へ案内するためのガイド部材158が設けられている。
回収筒157を通った研磨テープ150は、所定位置にて回収されるようになっている。本実施の形態では、使用後の研磨テープ150の巻き取りを行わないが、研磨テープ150を巻き取るためのボビン等を設けても良い。なお、カセットガイド152には、収納ケース151を拘束および拘束解除するためのロック機構159(図4参照)も設けられている。
図11および図12に示すように、下部筒体122の連絡用通路125と移送路200との間には、逆流防止機構160が配されている。逆流防止機構160は、アーム161と、付勢手段162およびシャッタ部材163とを有している。アーム161の基端部161aは、枢軸164により移送路200の下端部201に揺動可能に枢着されている。アーム161の基端部161aと先端部161bとの間の中間部には、シャッタ部材163が設けられている。枢軸164には付勢手段162である巻きばねが巻着されている。シャッタ部材163には楔形状のゲート部163aが凹設されている。
シャッタ部材163は、図11に示すように、移送路200を連絡用通路125に連結したとき、付勢手段162の付勢力に抗してアーム161の先端部161bを下部筒体122の当接部122cに乗り上げさせ、アーム161を枢軸164回りに揺動させることで、図12に示すように、シャッタ部材163のゲート部163aを上昇して移送路200の下端口202を開く開放位置に揺動する。一方、移送路200を連絡用通路125から外したときに、アーム161の先端部161bを当接部122cから外して、付勢手段162の付勢力によりアーム161を枢軸164回りに反対方向へ揺動させることで、シャッタ部材163のゲート部163aを下降させて移送路200の下端口202を閉じる閉塞位置に揺動する。
図1に示すように、前記払出装置本体101に下端部201(図11参照)が連通接続された移送路200は、前記下部筒体122から緩やかに湾曲して立ち上がり遊技機10の上方へ延びている。移送路200自体の構造は、具体的には例えば、パチンコ球の直径よりわずかに大きい内径を有し、パチンコ球を1列に整列させた状態で移送するパイプ部材から構成したり、他に、長手方向に細幅に延びる2枚の溝状断面形状の部材を、その溝同士を合わせ、そのフランジ同士を接合することで、パチンコ球を通過可能な移送路として形成しても良い。
図17に示すように、移送路200の上端部203は、遊技機本体11の背面側に向かってやや下向きに緩やかに湾曲しており、上端部203の先端は球出口204として開口している。この球出口204と前記前枠12にある払出口15aとは、中空かつ伸縮可能な供給路205を介して連通接続されている。従って、移送路200の上端部203に至ったパチンコ球は、重力により球出口204を通ってから供給路205内を自然落下し、払出口15aから排出される。供給路205は、具体的には例えば、コイルスプリングから構成したいわゆるジャバラ等が最適である。
移送路200は前記払出装置本体101と同様に、遊技機10とは別体として遊技機10背面より後方側に配置され、単体島1の付帯設備として構成されている。詳しく言えば、前枠12の開閉に伴って、単体島1側の球出口204に対して接続ないし分離する接続口205aが前枠12の背面側に固定されており、この接続口205aと払出口15aとが供給路205によって連通接続されている。このように、前枠12は遊技機本体11に開閉可能に取り付けられているが、移送路200の球出口204は、前枠12ではなく遊技機本体11の取り付け側である単体島1側に配置されている。また、移送路200の球出口204と前記払出口15aの配置は上下に離間している。
図18〜図21に示すように、移送路200の上端部203である湾曲部位の直ぐ下流側には、前記駆動手段である駆動用歯車110等によるパチンコ球の払出数を検出するための払出数検出手段210が設けられている。払出数検出手段210は、当該部位を通過する球を1個ずつ検出可能なものであり、具体的には例えば近接センサ等によって構成すると良い。払出数検出手段210は、後述する制御手段300に電気的に接続されており、払出数検出手段210が出力する「払出数信号」は制御手段300に送信される。後述するが制御手段300は、払出数検出手段210からの払出数信号に基づいて、実際に払い出されて少なくとも上端部203まで到達したパチンコ球を計数するように設定されている。
移送路200の上端部203において前記払出数検出手段210の直ぐ下流側には、前記駆動手段の停止後の慣性駆動によるパチンコ球の移送を阻止するストッパ206が設けられている。このストッパ206は、その揺動端が移送路200内を臨む位置で揺動可能に枢支されており、付勢手段である巻きばね206aによってパチンコ球の通過を阻止する方向に付勢されている。
ストッパ206は、前記駆動手段の駆動時には、その動力により払い出されるパチンコ球によって、巻きばね206aの付勢力に抗してパチンコ球が通過可能な開放位置まで揺動するが、前記駆動手段の停止時には、巻きばね206aの付勢力によって、停止後の慣性駆動によるパチンコ球の通過を阻止し得る閉鎖位置に保持されるように設定されている。このようなストッパ206は、上端部203の略水平に延びる部位、すなわちパチンコ球の自由落下も阻止できる位置に設けられている。
また、ストッパ206の直ぐ下流側には、移送路200に連通して、パチンコ球が前記払出口15aに至らず途中で排出される排出路207が下方に分岐するように接続されている。この排出路207の入口207aには、排出シャッタ220が開閉可能に設けられている。排出路207の下端は、前記球タンク60に連通接続されており、排出路207から排出された球は再び球タンク60に貯留されるようになっている。
排出シャッタ220は、その回転軸を中心として、排出路207の入口207aを閉鎖して上端部203の途中を開き、パチンコ球を上端部203の下流側へと移送させる通常位置(図19参照)と、上端部203の途中を塞ぐように排出路207の入口207aを開放し、パチンコ球を移送路200の途中から排出路207へ排出させる排出位置(図20参照)とに切り換えられる。
排出シャッタ220には、該排出シャッタ220を駆動に応じて開閉する開閉手段である駆動ソレノイド221が連結されている。詳しくは、駆動ソレノイド221の励磁ないし消磁に伴ない出没するプランジャ222の先端が、支持杆223を介して排出シャッタ220の揺動端寄りの裏側に連結されている。
駆動ソレノイド221が通常の消磁状態であるとき、プランジャ222は突出して排出シャッタ220を通常位置に保持する一方、駆動ソレノイド221に給電されて励磁状態になると、プランジャ222は没入して排出シャッタ220を排出位置に切り換えるように設定されている。駆動ソレノイド221は制御手段300に電気的に接続されており、この制御手段300によって駆動ソレノイド221の励磁ないし消磁、すなわち排出シャッタ220の通常位置と排出位置との切り換えが制御される。
また、排出路207において入口207aの下方には、排出路207に排出されたパチンコ球を検出するための排出数検出手段240が設けられている。排出数検出手段240は、排出路207の入口207aを流下する球を1個ずつ検出可能なものであり、具体的には例えば近接センサ等によって構成すると良い。
排出数検出手段240も制御手段300に電気的に接続されており、排出数検出手段240が出力する「排出数信号」は制御手段300に送信される。後述するが制御手段300は、排出数検出手段240からの排出数信号に基づいて、過払い分を排出するために開いていた排出シャッタ220を再び閉じるように設定されている。
また、移送路200の上端部203において、前記排出路207の入口207aより直ぐ下流側には、前記払出数検出手段210により検出され、前記ストッパ206や排出路207の入口207aを通過してきたパチンコ球の数を再び検出するための払出数確認手段230が設けられている。払出数確認手段230は、当該部位を通過した球を1個ずつ検出可能なものであり、具体的には例えば近接センサ等によって構成すると良い。払出数確認手段230も、制御手段300に電気的に接続されており、払出数確認手段230が出力する「払出数確認信号」は制御手段300に送信される。
かかる払出数確認手段230は、前述した実払出数検出手段28と共に「流出数検出手段」を構成する。流出数検出手段は、前枠12が開放されたことにより前枠12にある払出口15a側と移送路200との分離箇所(球出口204)から流出した可能性のあるパチンコ球数を検出するものである。具体的には、払出数確認手段230からの払出数確認信号のカウント値と、実払出数検出手段28からの実払出数信号のカウント値とに差異がある場合、その差分(実際の払い出しが少ない球数分)が、「流出した可能性のあるパチンコ球数」として検出されるようになっている。ここでの検出値を参照して、制御手段300は前記駆動手段や排出シャッタ220を制御するように設定されている。
さらに、移送路200の上端部203における球出口204には、前枠12を開放した際に、前記払出口15a側である接続口205aと移送路200の球出口204とが分離されると同時に、該球出口204を塞ぐためのストッパ208が設けられている。このストッパ208は、その揺動端が球出口204内を臨む位置で揺動可能に枢支されており、付勢手段である巻きばね208aによって球出口204を塞ぐ方向に付勢されている。
ストッパ208は、供給路205の接続口205aと移送路200の球出口204とを接続する際、ストッパ208の揺動端にあるテーパーが接続口205aを乗り上げるようにして、巻きばね208aの付勢力に抗して球が通過可能な開放位置まで揺動した状態に維持される。一方、前枠12の開放に伴い球出口204から接続口205aが分離すると、巻きばね208aの付勢力によって、分離と同時に球出口204を塞いで球のこぼれ落ちを阻止する閉鎖位置に保持されるように設定されている。
次に、球払出装置100の制御手段300について説明する。
図13に示すように、制御手段300は、CPU,ROM,RAMを具備したマイクロコンピュータからなり、球払出装置100による払い出し動作を制御する払出制御部301と、遊技機10から出力された各種信号を収集管理する遊技機信号制御部302と、ホールコンピュータ400との間における各種信号の送受信を制御するホールコンピュータ通信部303としての機能を有している。なお、前述したが制御手段300は、専用のケース300aに納められて、単体島1における支持台3の底部に配置されている。
払出制御部301には、遊技機10側からは賞払出情報である「賞球信号」、貸払出情報である「貸球信号」が入力され、開放検出手段4からは前枠開放(閉鎖)信号が入力され、また球払出装置100側からは払出数信号等が入力される一方、払出制御部301は球払出装置100側へ払出駆動(停止)信号や排出駆動(停止)信号を出力する。このような各種信号の送受信に基づき、払出制御部301は球払出装置100の払い出し動作を制御する。各種信号や制御の詳細については後述する。なお、払出制御部301により収集された信号は、ホールコンピュータ通信部303を介してホールコンピュータ400へも送信される。
また、遊技機信号制御部302には、遊技機10側にある制御基板から出力される特賞信号、確率変動信号、スタート信号等の各種遊技状態を特定するための信号が入力され、バックアップメモリに収集管理される。ここで、特賞信号は、特賞状態が発生したことを特定する信号であり、確率変動信号は、確率変動状態が発生したことを特定する信号であり、スタート信号は、始動口25にパチンコ球が入賞したことを特定する信号、もしくは始動口25にパチンコ球が入賞して可変表示遊技を実行したことを特定する信号である。もちろん、遊技機10側から出力される信号はこれに限られるものではない。なお、遊技機10側から収集された各種の信号は、ホールコンピュータ通信部303を介してホールコンピュータ400へも送信される。
ホールコンピュータ400は、遊技場管理装置の根幹をなすもので、基本的な構成は、CPU,ROM,RAMを具備したマイクロコンピュータからなり、遊技場に設置されている遊技機10、球払出装置100、これらの関連装置を集中管理する。ホールコンピュータ400には、遊技場における各種情報を従業員に報知するための報知手段として、表示出力装置としてのディスプレイ401、印刷出力装置としてのプリンタ402、音声出力装置とてのスピーカー403やインカム404、それに操作入力手段としてのキーボード405等がそれぞれ接続されている。また、単体島1の適所には、ホールコンピュータ400に電気的に接続され、球払出装置100の異常等を報知するための報知手段として警報ランプ406が設けられている。
以下、前述した実施の形態の作用について説明する。
先ず、球払出装置100の配置に基づく作用について説明する。
図1に示すように、球払出装置100は、遊技機10とは全くの別体として構成され、遊技機10の外部に設ける払出装置本体101を備えており、この払出装置本体101を、同図(b)に示すように、遊技機10背面より後方側に配置させる。このように、球払出装置100の構成の主要部をなす払出装置本体101を遊技機10と別体とすることで、遊技機10自体には、払出装置の主要部や払出制御基盤等を設けなくても済み、遊技機10内における他の部品の取り付けスペースを十分に確保することが可能となる。
本実施の形態では、払出装置本体101を、単体島1において遊技機10の背面より後方側で、かつ遊技機10よりだいぶ下方側に位置する支持台3内に配置させている。このように、比較的スペースに余裕のある箇所への配置であれば、遊技機本体11内の限られた狭いスペースに設ける場合に比べて組み付け性も格段に向上し、また、遊技機本体11の背面側に出っ張る液晶装置や制御基板ケース等と干渉する虞もない。また、払出装置本体101に組み付ける駆動手段である駆動用歯車110や電動モータ130等の構成部品も、極力小型化できるもの等のような従来のスペース的な限定からではなく、配置スペースに余裕が生じた分だけ最適な設計および性能上の観点から選択することができる。
かかる観点より本実施の形態では、単にパチンコ球を払い出すためだけの性能のみならず、ある程度構成は嵩張るが重力に逆らって積極的に揚送する性能や球を研磨する性能をも加味している。このように駆動手段は、遊技機10で用いられて下方へ排出されたパチンコ球を、前記払い出しに伴い再び遊技機10へ循環させる揚送のための駆動源を兼ねるものであり、払出装置と揚送装置とを1つの装置として共用化することができる。
以上のように、遊技機10背面より後方側は比較的スペースに余裕のある箇所であり、本実施の形態では遊技機10は単体島1を構成するが、例えば複数の遊技機を多数列設してなる遊技機島の場合において、1つの遊技機島になるべく多くの遊技機10を列設する関係上、極力狭める必要がある各遊技機10の間に比べても、前記払出装置本体101の十分な配置スペースを確保することができる。
また、前記駆動手段である駆動用歯車110や電動モータ130等、それに関連機構の構成部品も、極力薄型化できるものだけに限られることなく、設計および性能の最適なものを用いて構成することが可能となる。さらに、払出装置本体101が、遊技機10間の幅を不当に広げることもなく、遊技機島に対する遊技機10の設置における自由度を制限する虞もない。しかも、払出装置本体101が遊技機10背面より後方側にあるので、遊技機島に設置してある遊技機10を取り替える際、その作業に払出装置本体101が邪魔になることもなく、払出装置本体101を遊技機島の永久設備として活用することができる。
それにより、遊技機10自体には払出装置も揚送装置も装備させなくて済み、遊技機10を新しいものと取り替える場合のコストを大幅に軽減することができる。さらにまた、払出装置本体101を遊技機10と別体とすることで、遊技機10自体の無駄なコストアップを省くことができ、遊技機10の1台ごとの製造コストも大幅に低減することも可能となる。
次に、単体島1内におけるパチンコ球の流れについて説明する。
図2において、カードユニット30のカード挿入口31に遊技者が有価価値カードを差し込み、貸出ボタン21により投入金額を指定することで、金額に応じた所定数の貸球が球払出装置100により上受け皿15へ払い出される。遊技者がハンドル19を回転操作すると、上受け皿15内のパチンコ球は遊技盤13上に1つずつ打ち出される。各種入賞口に打球が入賞すると、それぞれの入賞口ごとに割り当てられた所定数の賞球が、同じく球払出装置100により上受け皿15へ払い出される。
後述するが球払出装置100は、入賞に基づく賞球の払い出しに関する賞球信号(賞払出情報)、あるいは貸出動作に基づく貸球の払い出しに関する貸出信号(貸払出情報)に応じて、所定の払出数ごとに駆動される。これにより、入賞に基づく賞球の払い出しと、貸出動作に基づく貸球の払い出しとを、1つの球払出装置100で実現することができ、賞球用と貸出用の2つの払出装置を別々に設ける場合に比べて大幅なコスト低減が可能となる。
遊技盤13上に打ち出されたパチンコ球は、図1(b)に示すアウトタンク50に回収されて回収球計数器51を通り計数された後、球タンク60へ流下する。また、遊技により払い出された賞球は上受け皿15に導入され、上受け皿15から溢れ出ると下受け皿16へ流下し、さらに下受け皿16を溢れ出た分は、下方にある球回収部40に回収されて回収球計数器51を通り計数された後、球タンク60へ流下する。ここで景品球計数器41によって計数された結果は、クレジット表示部32に累計されたクレジット数として表示される。
このように、球タンク60には、回収球計数器51および景品球計数器41の2箇所からパチンコ球がそれぞれ流下する。球タンク60に貯留されたパチンコ球は、球払出装置100に随時受け入れられて、次述する制御手段300の制御によって、遊技機10側からの賞球信号あるいは貸球信号等に基づき、再び遊技機本体10へと揚送されつつ払い出される。しかも、本実施の形態では、球払出装置100による払い出し動作に伴いパチンコ球は同時に研磨されるようになっている。
球払出装置100では、駆動手段である電動モータ130と駆動用歯車110が駆動されることでパチンコ球を払い出し、パチンコ球は移送路200を揚送された後、遊技機10の前枠12にある払出口15aから排出される。ここで前記駆動手段によるパチンコ球の払出数は払出数検出手段210によって検出され、制御手段300により所定数のパチンコ球の払い出し動作が制御される。制御手段300は、前記駆動手段を駆動することによりパチンコ球を移送路200に沿って移送し、払出数検出手段210により検出されたパチンコ球の払出数が所定数になった場合に、前記駆動手段の駆動を停止するようになっている。
次に制御手段300の制御によるパチンコ球の払い出し動作の詳細について説明する。 図14は、パチンコ球の払い出し時の処理を説明するフローチャートである。図14において、制御手段300は、遊技機10から出力された賞球の払い出しに関する賞球信号、あるいは貸球の払い出しに関する貸球信号を、それぞれ払出信号(賞球信号、貸球信号)として払出制御部301により受信する(S1001)。
受信した払出信号(賞球信号、貸球信号)が異常値であれば(S1002でYes)、パチンコ球の払い出しを停止させると共に(S2001)、ホールコンピュータ400に異常を通知する(S3001)。ここで異常値とは、払出信号としてあり得ない数値であり、賞球信号に関しては、例えば最大値が15発賞球であることに対して、100発賞球の信号等が該当し、貸球信号に関しては、例えば最大1000円(250発)であることに対して、1万円(2500発)の信号等が該当する。
また、パチンコ球の払い出し停止は、図20に示すように、開閉手段である駆動ソレノイド221を駆動し、排出シャッタ220を開いて排出路207の入口207aを開放することで、移送路200の途中から排出路207へパチンコ球を排出することにより行う。また、排出シャッタ220を開いて排出路207を開放する動作と共に、駆動手段である駆動用歯車110や電動モータ130を停止させると良い。
払出信号(賞球信号、貸球信号)が異常値でない場合(S1002でNo)、払出信号が賞球信号であれば、払出メモリ310の台データ用カウンタ315のうちの賞球カウンタ316に賞球数を加算し、また、払出信号が貸球信号であれば、台データ用カウンタ315のうちの貸球カウンタ317に貸球数を加算する(S1003)。ここでの払出信号に係る賞球数あるいは貸球数は、パチンコ球の払い出しに関する情報の払出数に相当するものである。
次に、前記賞球数あるいは前記貸球数を、遊技機本体11に払い出す払出予定数として払出メモリ310の払出制御カウンタ311に加算し(S1004)、球払出装置100に払出駆動信号を出力して(S1005)、駆動手段を駆動することにより(S2002)、パチンコ球の払い出しを行う(S2003)。この時、排出シャッタ220は、図18に示すように、排出路207の入口207aを閉鎖して上端部203の途中を開き、パチンコ球を上端部203の下流側へと移送させる通常位置に保持される。
そして、払い出されたパチンコ球は払出数検出手段210で検出され、払出数検出手段210より払出数信号が出力される(S2004)。ここで検出されたパチンコ球数(払出数)は、払出制御カウンタ311の払出予定数から減算されると共に、研磨交換用カウンタ312に加算される(S1006)。
前記払出数を払出制御カウンタ311の払出予定数から減算した結果、払出制御カウンタ311の値がゼロとなった場合(S1007でYes)、正常にパチンコ球の払い出しが終了したので、払出制御部301は払出停止信号を出力して(S1008)、パチンコ球の払い出しを停止させる(S2005)。すなわち、駆動ソレノイド221を駆動して排出シャッタ220を開き排出路207を開放し、移送路200の途中から排出路207へパチンコ球を排出させる。また、排出シャッタ220を開く動作と共に、駆動手段である駆動用歯車110や電動モータ130を停止させると良い。
払出制御部301は、前述したようにパチンコ球の払い出しを停止させると共に(S2005)、研磨交換用カウンタ312の値と予め設定された交換時期の設定数を比較する(S1021)。ここで研磨交換用カウンタ312の値が設定数以上であれば(S1021でYes)、研磨交換時期がきたと判定して、払出制御部301は、研磨交換時期を報知するための指示を球払出装置100とホールコンピュータ400に出力し、球払出装置100側において研磨交換を報知する警報ランプ406を点灯させ(S2013)、ホールコンピュータ400では研磨交換時期を報知する警告表示をディスプレイ401で行う(S3002)。
また、前記払出数を払出制御カウンタ311の払出予定数から減算した結果、払出制御カウンタ311の値がゼロでない場合(S1007でNo)、払出制御カウンタ311の値がマイナス値であるか否かを判定し(S1009)、払出制御カウンタ311の値がプラス値である場合(S1009でNo)、未だパチンコ球の払い出しが終了していないと判定して、払出制御部301は払出制御カウンタ311の値がゼロ(払い出しが終了)になるまでパチンコ球の払い出し処理を行う。
一方、払出制御カウンタ311の値がマイナス値である場合(S1009でYes)、パチンコ球の過払いがあったと判定し、先ず払出制御部301は球払出装置100に対して払出停止信号を出力して(S1010)、払い出し動作を停止させる(S2006)。すなわち、駆動手段である駆動用歯車110や電動モータ130を停止させると共に、駆動ソレノイド221を駆動して排出シャッタ220を開き排出路207を開放し、移送路200の途中から排出路207へパチンコ球を排出させる。
このようなパチンコ球の払い出しの強制的な停止に伴ない、球払出装置100側においては強制停止を報知する警報ランプ406を点灯させると共に、ホールコンピュータ400では強制停止を報知する警告表示をディスプレイ401で行うと良い。それにより、遊技場の従業員等の関係者に対して、パチンコ球の過払いの事実を迅速に知らしめることができる。
次に払出制御部301は、排出駆動信号を出力して(S1011)、図20に示すように、開閉手段である駆動ソレノイド221により排出シャッタ220を開いて排出路207の入口207aを開放し(S2007)、過払いしたパチンコ球を排出路207へ排出させる。このとき、排出路207に設けられた排出数検出手段240により、排出路207を通過したパチンコ球は検出されて排出数信号が出力される(S2008)。
排出数検出手段240で検出されたパチンコ球の排出数は、払出制御カウンタ311に加算され(S1012)、払出制御カウンタ311の値がゼロとなった場合(S1013でYes)、過払いされたパチンコ球が排出路207から排出されたと判定して、払出制御部301は排出停止信号を出力して(S1014)、図21に示すように、駆動ソレノイド221により排出シャッタ220を閉じて排出路207の入口207aを閉鎖し(S2009)、排出処理を終了する。かかる場合も、前述したように払出制御部301は、研磨交換用カウンタ312の値と予め設定されている交換時期の設定数を比較して(S1021)、研磨交換時期の報知を行うか否か判定する。
一方、払出制御カウンタ311の値がゼロでない場合(S1013でNo)、払出制御カウンタ311の値がマイナス値か否かを判定する(S1015)。判定結果がマイナス値である場合(S1015でYes)、未だ過払いしたパチンコ球が排出路207を通過していないと判定して、払出制御部301は払出制御カウンタ311の値がゼロになるまでパチンコ球の排出処理を行う。
判定結果がプラス値の場合(S1015でNo)、払出制御部301は球払出装置100に対し排出停止信号を出力して(S1016)、駆動ソレノイド221により排出シャッタ220を閉じて排出路207の入口207aを塞ぐ(S2010)。また、このとき払出制御部301は、遊技機10に払い出すべきパチンコ球が排出路207を通過してしまったと判定して、球払出装置100に払出駆動信号を出力して(S1005)、排出シャッタ220も通常位置に保持すると共に駆動手段を駆動することにより(S2002)、パチンコ球の払い出しを行う(S2003)。
以上のように、制御手段300は、払出数検出手段210により検出されたパチンコ球の払出数が、そのパチンコ球の払い出しに関する情報の払出数(払出予定数)よりも多い場合に、その差を算出し、駆動手段の駆動によるパチンコ球の払い出しを停止すると共に、駆動ソレノイド221を駆動して排出シャッタ220を開き、前記算出した差分のパチンコ球を移送路200から排出路207へ排出する制御も行う。
これにより、前記駆動手段の駆動を停止させたときに移送を阻止できなかったパチンコ球を排出路207に排出することによって、パチンコ球の過払いを確実に防止することができ、遊技場側の利益損失を未然に防止することができる。また、制御手段300により、前記算出した差分のパチンコ球が排出路207に排出されて排出数検出手段240によって検出されると、駆動ソレノイド221を駆動することにより排出シャッタ220を閉じるので、パチンコ球の過払いを補正した後における次回のパチンコ球の払い出しの準備を自動的に行うことができる。
また、球払出装置100では、払出数検出手段210により検出されたパチンコ球の払出数が、賞球信号に基づく払出予定数(賞払出情報の払出数)よりも多く、両払出数の差が所定値以下であり、かつ前記駆動手段が既に停止している場合には、次回の払い出しで前記払出予定数から前記両払出数の差を減算して払い出すように制御しても良い。ここで「所定値」とは前記払出予定数以下で前述した異常値を考慮して定めた値であり、装置の性能に関わる誤差であるとして許容できるか否かの観点より定めればよく、この所定値を超えた場合を不正行為によるものとする。これにより、不正行為ではなく、装置の性能に関わる払出数の誤差による遊技場側の利益損失を、前記制御によって補填することができる。
また、球払出装置100では、払出数検出手段210により検出されたパチンコ球の払出数が、賞球信号または貸球信号に基づく払出予定数より多く、両払出数の差が連続して同数発生した場合には、前記駆動手段を停止させる直前から停止させるまでの所定期間にパチンコ球を1個ずつ払い出すように制御しても良い。それにより、連続して同数量のパチンコ球の過払いが発生した場合には、装置の性能に関わる誤差とみなして、自動的にパチンコ球を1個ずつ正確に払い出すことが可能となる。
また、球払出装置100は、パチンコ球の払い出し中に次の払い出しに関する情報(賞球信号または貸出信号)が入力された場合に、連続して次の払い出しを実行することができるように制御しても良い。すなわち、払い出しに関する情報に応じて、所定の払出数ごとに断続的に駆動されるのではなく、払い出しに関する情報が重なった場合、所定の払出数ごとに区切られることなく連続して払い出されるので、これにより遊技者はパチンコ球を大量に獲得したという気分を味わうことができ、遊技機10に対する遊技者の取り付きを向上させることができる。
具体的には、払出制御部301(制御手段300)により、パチンコ球の払い出し中に次の払い出しに関する情報が入力された場合、現時点の払い出しに係る払出予定数から既に払い出された払出数を減算すると同時に、次の払い出しに係る払出予定数を加算して新たな払出予定数として算出し、この新たな払出予定数に基づき前記駆動手段を連続して駆動すればよい。このような制御によって、パチンコ球の払い出し中に次の払い出しに関する情報が入力された場合でも、極めて効率良く連続的な払い出しを容易に実現することが可能となる。
再び図14において、球払出装置100が駆動したときに、払出数検出手段210により検出されたパチンコ球は、払出数確認手段230で再び検出されて払出数確認信号が出力される(S2011)。この払出数確認手段230で検出されたパチンコ球数は、払出メモリ310の払出確認カウンタ313に加算される(S1017)。
払出数確認手段230を通過したパチンコ球は、その後供給路205を自重で流下し前枠12の払出口15aに設けられた実払出数検出手段28で検出される(S2012)。この実払出数検出手段28で検出されたパチンコ球数、すなわち実際の払出数(実払出数)は、払出メモリ310の遊技機実払出カウンタ314に加算される(S1018)。
次に、球払出装置100によるパチンコ球の払い出しが停止した場合に払出制御部301は、流出数検出手段である払出確認カウンタ313の値と遊技機実払出カウンタ314の値との差異を判定し(S1019)、差異がない場合(S1019でNo)、遊技機本体11にパチンコ球が正常に払い出されたと判定して、払出制御部301は、研磨交換用カウンタ312の値と予め設定されている交換時期の設定数を比較する(S1021)。
この時も研磨交換用カウンタ312の値が設定数以上であれば(S1021でYes)、研磨交換時期がきたと判定して、払出制御部301は、研磨交換時期を報知するための指示を球払出装置100とホールコンピュータ400に出力し、球払出装置100側において研磨交換を報知する警報ランプ406を点灯させ(S2013)、ホールコンピュータ400では研磨交換時期を報知する警告表示をディスプレイ401で行う(S3002)。
一方、払出確認カウンタ313の値と遊技機実払出カウンタ314の値とに差異(遊技機実払出カウンタ314の値が少ない。)がある場合(S1019でYes)、払出制御部301は、払出数確認手段230と実払出数検出手段28との間でパチンコ球が流出してしまって、遊技機本体11には正常な払い出しが行われていないと判定する。
パチンコ球の流出の原因としては、図19に示すような前枠12の開放等がある。払出制御部301は、この差分(実際の払い出しが少ない球数分)を払出制御カウンタ311に加算して(S1020)、遊技機本体11に差分が払い出されるまで球払出装置100に払出駆動信号を出力し(S1005)、排出シャッタ220を通常位置に保持すると共に駆動手段を駆動することにより(S2002)、パチンコ球の払い出しを行う(S2003)。
このように球払出装置100では、前枠12を開放した際に、該前枠12にある払出口15a側と移送路200との分離箇所から流出した可能性のあるパチンコ球の数が検出される。そして、制御手段300により、前枠12が閉じられて払出口15a側と移送路200とが連通された時点で、前記流出した可能性のあるパチンコ球数(払出確認カウンタ313の値と遊技機実払出カウンタ314の値との差分)を加算して払い出しの補正を行う。それにより、パチンコ球の払い出しをより正確に制御することができ、遊技者の利益損失を自動的に補填することができる。
また、図15に示すように、制御手段300の遊技機信号制御部302は、遊技機本体11から出力された各種遊技機信号(特賞信号、確率変動信号、スタート信号)を受信する(S4001)。受信した遊技機信号と、台データ用カウンタ315の賞球カウンタ316の賞球数および貸球カウンタ317の貸球数を統合して(S4002)、ホールコンピュータ400用のデータに変換し(S4003)、該データに異常(例えば、特賞状態中に払い出された賞球数が設定値より多い場合や、賞球の払い出しが無いのにスタート数が上がる等のデータ異常)があるか否かを判定する(S4004)。
データ異常がない場合(S4004でNo)、かかるデータをバックアップメモリに保存した後(S4005)、ホールコンピュータ通信部303に対してデータ送信指示を出して(S4006)、ホールコンピュータ通信部303によりホールコンピュータ400に対してデータの送信を行う(S3011)。
一方、データ異常の場合(S4004でYes)、かかる異常内容を、ホールコンピュータ通信部303を介してホールコンピュータ400に対して送信する(S3010)。そして、ホールコンピュータ400からの払出停止指示信号をホールコンピュータ通信部303で受信すると(S3012)、払出制御部301に対して球払出装置100の払出停止信号を送信する。これにより、払出制御部301では、払い出し制御を強制終了させる処理を行い(S1101)、球払出装置100に対して払出停止信号を出力して(S1102)、球払出装置100の払い出し動作を停止させる(S2101)。
すなわち、駆動ソレノイド221を駆動して排出シャッタ220を開き排出路207を開放し、移送路200の途中から排出路207へパチンコ球を排出させる。また、排出シャッタ220を開く動作と共に、駆動手段である駆動用歯車110や電動モータ130を停止させると良い。これにより、例えば、装置の性能上の何らかの不具合あるいは不正等によりパチンコ球の過払い等の異常事態が発生したとみなして、パチンコ球の払い出しを迅速に停止させることができる。
このような制御手段300による制御には、前記払出数検出手段210により検出されたパチンコ球の払出数が、そのパチンコ球の払い出しに関する情報の払出数と一致しない場合に、前記駆動手段の駆動によるパチンコ球の払い出しを停止すると共に、前記一致しない旨の不一致情報を遊技場管理装置であるホールコンピュータ400に出力することも含まれている。ここで「パチンコ球の払い出しに関する情報」には、台データ用カウンタ315の賞球カウンタ316の賞球数および貸球カウンタ317の貸球数等が該当する。
ホールコンピュータ400では、制御手段300からの不一致情報を受信すると、報知手段によって不一致情報の内容を報知することになる。具体的には、ホールコンピュータ400におけるディスプレイ401の表示画面上に不一致情報、すなわち払出数検出手段210により検出された払出数が、その払い出しに関する賞球数または貸球数である払出予定数と一致しない旨の情報を、分かりやすく目視可能に文字ないし図式化して表示する。このように、不一致情報をホールコンピュータ400側で表示することによって、遊技場の従業員等の関係者に不一致情報を知らせることができる。
プリンタ402によって前記不一致情報を印刷すれば、前記表示する場合と同様に不一致情報を遊技場の従業員等の関係者に簡単かつ迅速に知らせることができ、しかも印刷された紙は携帯できるので、持ち運びつつ不一致情報の発生源である球払出装置100に向かうことができる。あるいは前記不一致情報を、遊技場全体に音声出力するスピーカー403により店内放送したり、従業員等の関係者が携帯するインカム404により個別に知らせることもできる。
さらに、ホールコンピュータ400では、制御手段300によるパチンコ球の払い出しの停止を、キーボード405による所定操作に応じて解除することが可能である。これにより、遊技場の従業員等の関係者がパチンコ球の払い出しの停止を容易に解除することができる。
以上のように、前記払出数検出手段210により検出されたパチンコ球の払出数が、前記賞球信号や貸球信号の払出予定数と一致しない場合には、球払出装置100自体における性能上の何らかの不具合、あるいは不正等によりパチンコ球の過払い等の異常事態が発生したとみなして、パチンコ球の払い出しを停止するだけでなく、ホールコンピュータ400にて不一致情報を報知することにより、遊技場の従業員等の関係者に対して、パチンコ球の過払い等の異常事態の発生事実を迅速に知らせることができる。
また、図16に示すように、遊技機本体11の前枠12が開放されると、木枠2に設けられている開放検出手段4が前枠12の開放(および払出口15a側と移送路200との分離)を検出して、前枠開放信号が払出制御部301に送信される(S5001)。払出制御部301は、前枠開放信号を受信すると球払出装置100における払い出し制御を強制終了させて(S1201)、球払出装置100に対して払出停止信号を送信し(S1202)、球払出装置100の払い出し動作を停止させる(S2201)。
すなわち、駆動ソレノイド221を駆動して排出シャッタ220を開き排出路207を開放し、移送路200の途中から排出路207へパチンコ球を排出させる。また、排出シャッタ220を開く動作と共にあるいは前後して、駆動手段である駆動用歯車110や電動モータ130を停止させる。これにより、パチンコ球の払い出し中に遊技機10の前枠12が開放され、払出口15a側と移送路200とが分離されることによるパチンコ球のこぼれ落ちを確実に防ぐことができる。
さらに、制御手段300は、開放検出手段4により前枠12の開放が検出された場合に、払出口15a側と移送路200とが分離された旨の分離情報をホールコンピュータ400に出力する。ホールコンピュータ400では、制御手段300からの分離情報を受信すると、報知手段によって分離情報の内容を報知することになる。このように、ホールコンピュータ400で分離情報を報知することにより、遊技場の従業員等の関係者に対して、前枠12が開放された事実を迅速に知らせることができる。
具体的には前記不一致情報の報知と同様に、ホールコンピュータ400におけるディスプレイ401の表示画面上に分離情報、すなわち払出口15a側と移送路200とが分離された旨の情報を、分かりやすく目視可能に文字ないし図式化して表示する。このように、分離情報をホールコンピュータ400側で表示することによって、遊技場の従業員等の関係者に分離情報を知らせることができる。
また、プリンタ402によって前記分離情報を印刷すれば、前記表示する場合と同様に分離情報を遊技場の従業員等の関係者に簡単かつ迅速に知らせることができ、しかも印刷された紙は携帯できるので、持ち運びつつ分離情報の発生源である球払出装置100に向かうことができる。あるいは前記分離情報を、遊技場全体に音声出力するスピーカー403により店内放送したり、従業員等の関係者が携帯するインカム404により個別に知らせることもできる。
その後、遊技機本体11の前枠12が閉じられると、開放検出手段4は前枠12が閉じられたことを検出して、前枠閉鎖信号が払出制御部301に送信される(S5002)。払出制御部301は、前枠閉鎖信号を受信すると球払出装置100に対して払い出しを再開させる指示を出して(S1203)、球払出装置100の払い出し動作を再開させる(S2202)。このように前枠12を閉じるという所定操作に応じて、払い出しの停止を解除することができる。また、前枠12を開いたことによるパチンコ球の払い出しの停止を、キーボード405による所定操作に応じて解除するようにしても良い。
さらに、フローチャートは省略したが、球払出装置100において、筒体120内にパチンコ球が無いことを空検出手段126が検出した場合に、制御手段300は、球払出装置100による払い出し動作を停止させる。これにより、電動モータ130の電力消費を低減することができ、また、連動機構140も駆動停止するので、研磨テープ150を収納ケース151から繰り出さないようになり、研磨テープ150の無駄を防止することができる。
次に、球払出装置100における球の払い出し動作の詳細についても説明する。
図1において、球タンク60に流下し回収されたパチンコ球は、図3に示す球払出装置100の上部筒体121の受け口121aに流入し、上部筒体121の流出口121bに向かってさらに流下する。するとパチンコ球は、流出口121bの中心部に位置する駆動用歯車110のキャップ113に流れ込む。キャップ113は略円錐形状に形成されているので、パチンコ球はキャップ113の頂部113aから外周縁113bへ流下する。
図4に示すように、キャップ113の外周に沿って、駆動用歯車110の案内歯114が配されているので、パチンコ球は、案内歯114の歯溝114aの上端側に向かって流下する。案内歯114の歯溝114aの上端側がパチンコ球を入れていない凹の状態であれば、パチンコ球は、凹の状態にある案内歯114の歯溝114aの上端側に入ることができる。
駆動用歯車110の回転時に案内歯114の歯溝114aの上端側も回転する。案内歯114の歯溝114aの上端側の中には、凹の状態のものもあり、凹の状態にある案内歯114の歯溝114aの上端側とパチンコ球とが出会えば、そのパチンコ球は、凹の状態にある案内歯114の歯溝114aの上端側に入るようになる。
案内歯114の歯溝114aの上端側に入ったパチンコ球は、その自重で案内歯114の歯溝114aの下端側へ移動する。パチンコ球が案内歯114の歯溝114aの下端側へ移動すると、案内歯114の歯溝114aの上端側は凹の状態になる。この凹の状態にある案内歯114の歯溝114aの上端側に新たなパチンコ球が入ることができる。このようにして、球タンク60内に研磨すべきパチンコ球があれば、各案内歯114の歯溝114aにはパチンコ球が途切れることなく入った状態になる。
案内歯114の歯溝114aに沿って案内されるパチンコ球に接触するように研磨テープ150が配索されているので、パチンコ球が案内歯114の歯溝114aの上端側から歯溝114aの他端側へ移動するまでの移動範囲で、そのパチンコ球を研磨テープ150が研磨可能になる。パチンコ球がその移動範囲を移動する間、パチンコ球が複数回回転すれば、研磨テープ150がパチンコ球を複数回研磨する。
図5に示すように、パチンコ球の移動範囲であって、かつ研磨テープ150がパチンコ球を研磨可能な範囲内には、案内歯114の歯溝114a内に3個のパチンコ球が上下方向に整列した状態で存在している。駆動用歯車110によりパチンコ球が回転方向に移動し、パチンコ球は、最上段位置にあって研磨テープ150により研磨され、次の回転では中段位置にあって研磨テープ150により研磨され、次の回転では最下段位置にあって研磨テープ150により研磨される。すなわち、パチンコ球が移動範囲を移動する間に、研磨テープ150はパチンコ球を3回研磨することができる。
また、案内歯114の歯溝114aの溝口は、パチンコ球の最大径より幅狭になっているので、案内歯114の歯溝114aに沿って移動するパチンコ球は案内歯114の歯溝114aから研磨テープ150側へ離脱することがない。それにより、球払出装置100の保守点検あるいは研磨テープ150の交換作業時に、案内歯114の歯溝114a内のパチンコ球から研磨テープ150を離しても、パチンコ球が案内歯114の歯溝114aの溝口から筒体120の外部にこぼれるようなことがなく、研磨テープ150を交換する等の作業時に、パチンコ球をこぼれないように抑えておく等の処理が不要になる。
案内歯114の歯溝114a内のパチンコ球は研磨された後に、歯溝114aの下端側へ案内される。球タンク60内に研磨すべきパチンコ球があれば、パチンコ球は、案内歯114の歯溝114aの下端側から係止歯116の歯溝116aに途切れることなく受け入れられるようになる。
駆動用歯車110の係止歯116の歯溝116aは、パチンコ球を受け入れない空の状態になることがなく、係止歯116は空の状態で送る空送りをすることがない。このようにして、係止歯116は空送りすることなく、パチンコ球を連絡用通路125を介して移送路200に押し上げる。係止歯116の空送りがないので、空の状態の係止歯116の歯溝116aに向かって、移送路200内にあるパチンコ球のその自重によって落下してくることがなく、係止歯116に衝撃を与えることがなく、駆動用歯車110の係止歯116の損傷を防止することができる。
駆動用歯車110の案内歯114の歯溝114a内のパチンコ球同士は、案内歯114の歯厚に相当する間隔をもって離れている。係止歯116は、駆動用歯車110の細径部110cの柱面に円周方向へ所定ピッチで連設されている。それにより、係止歯116の歯溝116aは、駆動用歯車110の案内歯114の下端側に案内されたパチンコ球同士を接触した状態で受け入れるようになる。
係止歯116は、パチンコ球同士を接触したそのままの状態で連絡用通路125を通して移送路200へ押上げる。パチンコ球同士を接触したそのままの状態で押上げるので、パチンコ球を押上げるときの反力は、パチンコ球自体と係止歯116の歯とに分散してかかるようになる。この点からも、駆動用歯車110の損傷を防止することができる。
また、係止歯116の歯溝116aに受け入れられたパチンコ球は、下部筒体122の底部側からパチンコ球で1個分高い位置まで下がり、かつ、連絡用通路125の入口の上方に回転すると、螺旋状凸部124の始端に当接し、螺旋状凸部124によって下から支えられながら、螺旋状凸部124に沿って、螺旋を描くようにして、徐々に下部筒体122の底部側の方へ移動するようになる。
それにより、パチンコ球は、円滑に下部筒体122の底部側に移動する。この螺旋状凸部124の案内により、パチンコ球は、下部筒体122の内周壁94に沿って約1/4回転しながら、パチンコ球の1個分下降する。底部側に案内されたパチンコ球は、下部筒体122の底部側上を下部筒体122の内周壁94に沿って約3/4回転した後、連絡用通路125の入口に入り、連絡用通路125の出口125aから移送路200の下端口202に入り、移送路200内を揚送される。
図3において、電動モータ130による平歯車132の回転は、タイミングベルト137を介して平歯車136に伝達され、回転軸134が回転し、筒体120内で駆動用歯車110が回転する。また、電動モータ130により回転軸134が回転すると、テープローラ146も回転し、図4に示すように、テープローラ146とキャプスタンローラ156とで挟まれた研磨テープ150は、収納ケース151から繰り出される。
このように、パチンコ球の払い出し時には、未使用の研磨テープ150を収納ケース151から自動的に繰り出して使用することができ、作業者が未使用の研磨テープ150を交換する作業が不要になる。また、収納ケース151は、球払出装置100の払出装置本体101に着脱可能に構成されているので、収納ケース151内の全ての研磨テープ150が使用された場合に、収納ケース151を払出装置本体101から外して、新たな収納ケース151を装置本体に装着すればよく、研磨テープ150の交換作業が容易になる。
また、研磨駆動機構140のテープローラ146が駆動用歯車110の回転軸134に連動するので、駆動用歯車110が回転停止すれば、研磨駆動機構140のテープローラ146が駆動停止する。これにより、パチンコ球を払い出すために駆動用歯車110を回転させるときのみ、テープローラ146が回転し、収納ケース151から研磨テープ150を繰り出し、無駄な研磨テープ150を繰り出さないようになる。
図4において、テープローラ146が回転すると、テープローラ146とキャプスタンローラ156とに挟まれた研磨テープ150は、収納ケース151のガイド溝154を通ってクッション部材153の一端側へ繰り出される。繰り出された研磨テープ150は、クッション部材153と駆動用歯車110との間の隙間を通って、クッション部材153の他端側へ延ばされる。このとき、研磨テープ150は、クッション部材153の弾発力で案内歯114内のパチンコ球を押圧可能な状態になっている。
研磨テープ150は、クッション部材153の他端側から収納ケース151のガイド溝155を通って、テープローラ146とキャプスタンローラ156との間に繰り込まれる。繰り込まれた使用後の研磨テープ150は、収納ケース151に立設された回収筒157の中に入る。このとき、研磨テープ150は、ガイド部材158によって回収筒157へ案内される。
以上のように、研磨されつつ移送路200の下端口202へ押し出されたパチンコ球は、移送路200内を一列に連なった状態で順次揚送される。移送路200の上端部203に至ったパチンコ球は球出口204へ向かうが、上端部203には、パチンコ球の自由落下を阻止できる位置に前記ストッパ206があるので、前記駆動手段の停止後の慣性駆動によるパチンコ球の過払いを防止することができる。移送路200の上端部203に至ったパチンコ球は、通常の払い出し時には球出口204を通ってから供給路205内を自然落下し、払出口15aから排出される。
移送路200の球出口204と払出口15aとを伸縮可能な供給路205で連通接続したことにより、互いの位置関係や距離に設計誤差あるいは機種による相違があっても、供給路205の伸縮により容易に対応させることが可能となり、移送路200の球出口204と払出口15aとを確実に連通接続することができる。また、供給路205ではパチンコ球が自由落下により移送されるので、その分の駆動コストを削減することができる。
また、前枠12は開閉可能に遊技機本体11に取り付けられているのに対して、移送路200の球出口204を遊技機本体11の取り付け側である単体島1の付帯設備として配置したことにより、前枠12を開放したときに、移送路200側に対する干渉をなるべく少なくすることができる。また、本実施の形態では、移送路200の球出口204と払出口15aの配置を上下に離間させたので、これらの間をつなぐ供給路205の全長も長くなり、その分供給路205の全体的な伸び率を高めることができる。
さらにまた、前枠12を開放した際に、払出口15a側と移送路200とが分離されると同時に移送路200の球出口204を塞ぐストッパ208を備えるので、払出口15a側と移送路200とが分離されることにより、パチンコ球がこぼれ落ちることを確実に防ぐことができる。なお、ストッパ208によりこぼれ落ちを阻止した球は、前枠12を閉じる前に従業員が手で取っても良いし、あるいは遊技者にサービスとして付与しても良い。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。また、前述した実施の形態では、本発明に係る遊技機をパチンコ機に適用した場合について説明したが、遊技機はパチンコ機に限られず、プログラム制御されるスマートボールゲーム機、アレンジボールゲーム機といった他の遊技機にも同様に本発明を適用することができる。
また、遊技機10は、遊技媒体がパチンコ球であるものに限られず、メダルやコインを遊技媒体とするスロットマシン等を遊技機として、メダルやコインを払い出すような遊技媒体払出装置として構成しても良い。また、前記実施の形態では、遊技機10は単体島1を構成するものであるが、遊技機10ないし単体島1を複数並べて配置させることにより、複数の遊技機が列設してなる遊技機島として構成しても良い。
また、前記実施の形態では、遊技媒体払出装置として球払出装置100を説明したが、他に例えば、球タンク60の底部に連通接続された下端側から上方に延び上る揚送筒部と、前記揚送筒部の下端側から取り入れたパチンコ球と研磨材との混合物を、撹拌しながら前記揚送筒部内を揚送する螺旋体と、前記揚送筒部の上端側から排出された前記混合物を、球と研磨材とに分離しつつ、球を前記払出口側へ供給する一方、研磨材を再び前記揚送筒部の下端側に循環させる分離供給部とを有した構成としても良い。また、揚送筒部内をスプロケットの回転駆動によりパチンコ球を払い出す構成でも良い。さらにまた、上下方向に延びる一対の研磨ベルトによって、パチンコ球を研磨揚送しながら払い出す構成でも良い。
また、前記実施の形態では、遊技媒体払出装置である球払出装置100の払出装置本体101を、遊技機10背面より後方側で、かつ遊技機10の下方側に配置させたが、他に例えば、払出装置本体101を、遊技機10背面より後方側で、かつ遊技機10の上方側に配置させても良い。このように払出装置本体101を遊技機10の上方側に配置させた場合には、払出装置本体101から払い出したパチンコ球を重力により移送することが可能となり、移送路200も短縮することができ、パチンコ球を揚送する程の駆動力は必要なく、電動モータ130を小型化したり消費電力を低減することができる。
なお、前記払出装置本体101は、遊技機10背面より後方側に配置すれば良いが、ここで「遊技機10の背面」とは、遊技機本体11ケーシングの基準背面の意であり、本遊技機10のように基準背面より可変表示装置23等の一部構造が後方に出っ張るような場合、その最後端より必ず後方に払出装置本体101を位置させる必要はなく、前記基準背面の後方側に位置すれば足り、基準背面の後方に出っ張る一部構造と鉛直線上に重なる位置も含むものとする。遊技機10背面に重なる位置に配置スペースの余裕があれば、上方側や下方側ばかりでなく、遊技機10背面と重なる位置に配置してもかまわない。
また、前記実施の形態では、研磨手段を収納ケース151に収納したカセット状の研磨テープ150としたが、他に例えば、移送路200の途中に着脱自在に介装される筒状体の内壁に、パチンコ球に接触して汚れを吸着する研磨材を取り付けて構成したものとしても良い。ここで研磨材は、例えば、6ナイロンまたは66ナイロンを主成分とし、他に静電気除去材や研磨増強材を混入して成形したり、あるいは他の合成樹脂、繊維物質等により成形されるものである。
また、前記実施の形態では、「流出数検出手段」を実払出数検出手段28と払出数確認手段230とにより構成したが、例えば、次のように実払出数検出手段28だけで、「流出数検出手段」の機能を実現することもできる。すなわち、払出数確認手段230を、前記開放検出手段4により前枠12の開放が検知されている間に限り、当該部位を通過した球を、前枠12にある払出口15a側と移送路200との分離箇所(球出口204)から流出した可能性のあるパチンコ球として1個ずつ検出する「流出数検出手段」として設定すれば良い。
さらにまた、前記実施の形態では、入賞に基づく賞球と貸出動作に基づく貸球とを併せて遊技者の持ち球として処理しているが、例えば、賞球と貸球とをそれぞれの払い出し動作に基づき別々に集計して外部表示するようにしても良い。また、前記実施の形態では、遊技媒体貸機を有価価値カードのみ扱うカードユニットとして構成したが、紙幣のみ、あるいは有価価値カードと紙幣を扱える球貸機としても良い。また、持ち球数を有価価値カードに書き換えるように記録するほか、精算時に持ち球数をレシートに記録して払い出すようにしても良い。
本発明の一実施の形態に係る単体島の内部機構を概略的に示す(a)正面図、(b)側面図である。 本発明の一実施の形態に係る単体島を示す正面図である。 本発明の一実施の形態に係る球払出装置の払出装置本体を示す正面図である。 本発明の一実施の形態に係る球払出装置において、収納ケースの上面を一部に破断して内部を示すとともに、筒体内の駆動用歯車を筒軸と直交する方向で破断して示した要部断面図である。 本発明の一実施の形態に係る球払出装置の筒体および駆動用歯車を筒軸に沿って破断した要部断面図である。 本発明の一実施の形態に係る球払出装置の駆動用歯車を示す平面図である。 本発明の一実施の形態に係る球払出装置の駆動用歯車を示す正面図である。 本発明の一実施の形態に係る球払出装置の筒体を想像線で示す平面図である。 本発明の一実施の形態に係る球払出装置の下部筒体を示す縦断面図である。 本発明の一実施の形態に係る球払出装置の収納ケースの内部を示す平面図である。 本発明の一実施の形態に係る球払出装置の逆流防止機構において、移送路下端と連絡用通路とを接続した状態を示す側面図である。 本発明の一実施の形態に係る球払出装置の逆流防止機構において、移送路を球払出装置の連絡用通路から外した状態を示す正面図である。 本発明の一実施の形態に係る遊技場管理装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係る遊技場管理装置おいて、パチンコ球の払い出し時の処理を説明するフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係る遊技場管理装置おいて、遊技機からの遊技機信号の受信処理を説明するフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係る遊技場管理装置おいて、遊技機の前枠の開放時における割込処理を説明するフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係る球払出装置の移送路を示す正面図である。 本発明の一実施の形態に係る球払出装置の移送路の上端部において、通常の球の払い出し状態を説明するための正面図である。 本発明の一実施の形態に係る球払出装置の移送路の上端部において、前枠が開放されたときの状態を説明するための正面図である。 本発明の一実施の形態に係る球払出装置の移送路の上端部において、排出シャッタを開いた状態を説明するための正面図である。 本発明の一実施の形態に係る球払出装置の移送路の上端部において、排出シャッタを閉じた直後の状態を説明するための正面図である。
符号の説明
1…単体島
2…木枠
3…支持台
4…開放検出手段
10…遊技機
11…遊技機本体
12…前枠
13…遊技盤
14…ガラス枠
15…上受け皿
15a…払出口
16…下受け皿
17…上受け皿球抜きレバー
18…下受け皿球抜きレバー
19…ハンドル
20…度数表示部
21…貸出ボタン
22…返却ボタン
23…可変表示装置
24…普通図柄表示装置
25…始動口
26…通過入賞口
27…大入賞口
28…実払出数検出手段
30…カードユニット
31…カード挿入口
32…クレジット表示部
40…球回収部
41…景品球計数器
50…アウトタンク
51…回収球計数器
60…球タンク
100…球払出装置
101…払出装置本体
102…ハウジング
110…駆動用歯車
111…嵌合部
112…リブ
113…キャップ
114…案内歯
115…係止歯
116…係止歯
120…筒体
121…上部筒体
122…下部筒体
123…研磨用窓
124…螺旋状凸部
125…連絡用通路
126…空検出手段
130…電動モータ
131…ギアヘッド
132…平歯車
133…軸受
137…タイミングベルト
140…連動機構
141…シャフト
144…支持ブラケット
146…テープローラ
150…研磨テープ
151…収納ケース
152…カセットガイド
153…クッション部材
155…ガイド溝
156…キャプスタンローラ
157…回収筒
158…ガイド部材
159…ロック機構
160…逆流防止機構
162…付勢手段
163…シャッタ部材
164…枢軸
200…移送路
203…上端部
204…球出口
205…供給路
206…ストッパ
207…排出路
208…ストッパ
210…払出数検出手段
220…排出シャッタ
221…駆動ソレノイド
222…プランジャ
223…支持杆
230…払出数確認手段
240…排出数検出手段
300…制御手段
301…払出制御部
302…遊技機信号制御部
303…ホールコンピュータ通信部
311…払出制御カウンタ
312…研磨交換用カウンタ
313…払出確認カウンタ
314…遊技機実払出カウンタ
315…台データ用カウンタ
316…賞球カウンタ
317…貸球カウンタ
400…ホールコンピュータ
401…ディスプレイ
402…プリンタ
403…スピーカー
404…インカム
405…キーボード
406…警報ランプ

Claims (9)

  1. 遊技機で用いる遊技媒体を払い出すための遊技媒体払出装置において、
    遊技機とは別体として遊技機外部に設けられ、遊技機背面より後方側に配置される払出装置本体と、
    動力により駆動されて遊技媒体を払い出し、前記遊技機の前枠に設けてある払出口から遊技媒体を排出させる駆動手段と、
    前記駆動手段から前記払出口に向かって遊技媒体が移送される移送路と、
    前記移送路に連通し、遊技媒体が前記払出口に至らず排出される排出路と、
    前記排出路の入口に開閉可能に設けられた排出シャッタと、
    前記排出シャッタを駆動に応じて開閉する開閉手段と、
    前記駆動手段による遊技媒体の払出数を検出する払出数検出手段と、
    前記前枠を開放した際に、該前枠にある前記払出口側と前記移送路とが分離されたことを検出する開放検出手段と、
    前記駆動手段を駆動すると共に、前記開閉手段により前記排出シャッタを閉じることで、遊技媒体を前記移送路に沿って移送し、前記払出数検出手段により検出された遊技媒体の払出数が所定数になった場合に、前記駆動手段の駆動を停止すると共に、前記開閉手段により前記排出シャッタを開き、前記移送路から前記排出路へ遊技媒体を排出することにより、遊技媒体の払い出しを制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記開放検出手段により前記払出口側と前記移送路とが分離されたことが検出された場合に、前記駆動手段の駆動による遊技媒体の払い出しを停止すると共に、前記開閉手段により前記排出シャッタを開き、前記移送路から前記排出路へ遊技媒体を排出することにより、遊技媒体の払い出しを停止することを特徴とする遊技媒体払出装置。
  2. 前記払出装置本体を、前記遊技機背面より後方側で、かつ前記遊技機の上方側または下方側に配置させることを特徴とする請求項1に記載の遊技媒体払出装置。
  3. 前記駆動手段は、入賞に基づく賞遊技媒体の払い出しに関する賞払出情報、または貸出動作に基づく貸遊技媒体の払い出しに関する貸払出情報に応じて、所定の払出数ごとに駆動されることを特徴とする請求項1または2に記載の遊技媒体払出装置。
  4. 前記前枠を開放した際に、該前枠にある前記払出口側と前記移送路との分離箇所から流出した可能性のある遊技媒体の数を検出する流出数検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記流出数検出手段により検出された遊技媒体の数を参照して、前記開閉手段の駆動を制御することを特徴とする請求項1,2または3に記載の遊技媒体払出装置。
  5. 前記開放検出手段は、前記前枠が閉じられて前記払出口側と前記移送路とが連通したことをさらに検出し、
    前記制御手段は、前記開放検出手段により、前記前枠が閉じられて前記払出口側と前記移送路とが連通したことが検出され、かつ前記流出数検出手段により検出された遊技媒体の数が、前記賞払出情報または前記貸払出情報の払出数よりも少ない場合にその差を算出し、次回の払い出しで前記賞払出情報または前記貸払出情報の払出数に前記算出した差分を加算して払い出すことを特徴とする請求項4に記載の遊技媒体払出装置。
  6. 前記移送路の出口と前記払出口とを、中空かつ伸縮可能な供給路を介して連通接続し、該供給路内を遊技媒体が移送されるようにしたことを特徴とする請求項1,2,3,4または5に記載の遊技媒体払出装置。
  7. 前記前枠を開閉可能に遊技機本体に取り付け、
    前記移送路の出口を前記遊技機本体の取り付け側に配置したことを特徴とする請求項6に記載の遊技媒体払出装置。
  8. 前記移送路の出口と前記払出口の配置を上下に離間させたことを特徴とする請求項7に記載の遊技媒体払出装置。
  9. 前記前枠を開放した際に、前記払出口側と前記移送路とが分離されると同時に、前記移送路の出口を塞ぐストッパを備えることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7または8に記載の遊技媒体払出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009219790A (ja) * 2008-03-18 2009-10-01 Fujishoji Co Ltd 遊技機
JP2014221253A (ja) * 2014-06-10 2014-11-27 株式会社三共 アウトタンク

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