JP2005237681A - 磁気治療装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 人体に斑に照射される磁気分布を解消し、均質な磁気雰囲気を作ることが可能な磁気治療装置を提供すること。
【解決手段】 磁気治療装置は、人体を横臥させるための寝台と、寝台に横臥する人体に対して磁気を照射するための複数の電磁石とを備え、複数の電磁石は、主として頭部領域に対する磁気照射を行うための頭部電磁石群と、主として胴部領域に対する磁気照射を行うための胴部電磁石群と、主として脚部領域に対する磁気照射を行うための脚部電磁石群とを含んでおり、それら3つの電磁石群の少なくとも1つには、電磁石群に含まれる1の電磁石に対する通電極性を切り換えるための極性切換回路が具備されている.
【選択図】 図15

Description

この発明は、横臥した人体に磁気を照射することにより治療効果を奏する磁気治療装置に関する。
当業者によく知られているように、磁気を利用した磁気治療装置が種々提案されている。従来の磁気治療装置は、電磁石が敷設された寝台と、寝台に横臥した人体を上方から覆うべく内部に電磁石が敷設された上部構造体とを備えている(例えば特許文献1参照)。
この従来の磁気治療装置に配置される電磁石は、コの字状の成層鉄心に巻線を巻いたものであり、巻線に電流を通電したときに、成層鉄心の脚部先端から交番磁界が発生する。この電磁石はケース体に収納され、複数のケース体を回動自在に直状に連結されたベルト型磁気治療具を構成している。そして、このベルト型治療具が寝台に敷設されると共に、上部構造体の内側に固定されている。
特開平7−194714号公報
しかしながら、従来の磁気治療装置では、人体が電磁石により複数方向から囲まれた空間において、人体に照射される磁気分布が斑になり、効果的な治療をすることができないという不都合がある。また、電力消費が大きい、などという問題も指摘されている。
この発明は、このような従来の問題点に着目して成されたものであり、その目的とするところは、人体に照射される磁気分布の不均一性を解消し、均質な磁気雰囲気を作ることが可能な磁気治療装置を提供することにある。
また、この発明の他の目的とするところは、消費電力を低減できる磁気治療装置を提供することにある。
この発明のさらに他の目的並びに作用効果については、明細書の以下の記述を参照することにより、当業者であれば容易に理解されるであろう。
本発明の磁気治療装置は、人体を横臥させるための寝台と、寝台に横臥する人体に対して磁気を照射するための複数の電磁石とを備え、複数の電磁石は、主として頭部領域に対する磁気照射を行うための頭部電磁石群と、主として胴部領域に対する磁気照射を行うための胴部電磁石群と、主として脚部領域に対する磁気照射を行うための脚部電磁石群とを含んでいることを前提としている。この磁気治療装置の3つの電磁石群の少なくとも1つには、電磁石群に含まれる1の電磁石に対する通電極性を切り換えるための極性切換回路が具備されている。
このような構成によれば、通電極性が切り換わるために磁石の極性も切り換わり、極性が切り換わった電磁石の磁気分布が変化することにより、磁気分布の斑な照射を解消し、均質な磁気雰囲気を作ることができる。
本発明の実施形態においては、頭部電磁石群は、対をなす2個の磁極をそれぞれ有する3個の電磁石として、第1の電磁石と第2の電磁石と第3の電磁石とを含んでおり、第1の電磁石は、その第1の磁極が寝台に仰向けに横臥する人体の後頸部と対向する位置に、第2の磁極が寝台に仰向けに横臥する人体の後頭部と対向する位置に、それぞれ位置するようにして、寝台に装着されており、第2の電磁石は、その第1の磁極が寝台に横臥する人体の一方の側の側頭部と対向する位置に、第2の磁極が寝台に横臥する人体の他方の側の側頭部と対向する位置に、それぞれ位置するようにして、寝台に装着されており、さらに、第3の電磁石は、その第1の磁極が寝台に横臥する人体の頭頂部と対向する位置に、第2の磁極が寝台に仰向けに横臥する人体の額部と対向する位置に、それぞれ位置するようにして、寝台に装着されており、第1の電磁石と第2の電磁石と第3の電磁石のうちの少なくともいずれかに対する通電極性を切り換えるための極性切換回路が具備されているように構成してもよい。
このような構成によれば、頭部において、第1の電磁石と第2の電磁石と第3の電磁石とで囲まれた空間において、磁石の極性が切り換わるものと、磁石の極性が切り換わらないものとが混在することにより、この空間の斑な磁気分布を解消し、この空間に均質な磁気雰囲気を作ることができる。
本発明の実施形態においては、極性切換回路は、切換周期を規定するタイマを備えるように構成してもよい。
このような構成によれば、通電極性が切り換わる切換周期によって磁石の極性も切り換わり、電磁石の磁気分布が経時的に変化することにより、磁気分布の斑な照射を解消することができる。
本発明の実施形態においては、電磁石は、それぞれ先端部が磁極となる互いに平行な第1、第2の脚部と、それら第1、第2の脚部の後端部同士を結ぶ基部とを有する成層鉄心と、成層鉄心の第1、第2の脚部に巻回され、かつ互いに直列接続される第1、第2の巻線と、を有し、第1、第2の巻線間にコンデンサが接続されているように構成してもよい。
このような構成によれば、コンデンサが接続されない場合と比べて、供給電源電流を減少させることができ、装置全体の消費電力を減少させることができる。その結果、磁気治療装置を一般家庭においても手軽に使用することができるようになる。
本発明の実施形態においては、電磁石群毎に独立した給電経路を有し、電源投入時に電磁石群単位で所定の時間差を設けて通電するように構成してもよい。
このような構成によれば、電磁石群単位で電源を投入する時間に差を設けることにより、装置全体に一括して電源を投入する場合に比べて、電源投入時のサージ電流を抑制することができる。
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、寝台に横臥する人体に、均質な磁気照射をすることができる。また、消費電力を低減できるという利点を有する。
以下に、この発明の好適な実施の一形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態の磁気治療装置1は、図1に示されるように、頭部ユニット2と、胴体部ユニット3と、脚部ユニット4とを備えている。各ユニット2〜4は結合されて寝台を形成する。各ユニット2〜4は、木材などの絶縁物のケース内に、寝台に仰向けに横臥される人体に磁気を照射するための複数の電磁石を備えている。
頭部ユニット2には、主として頭部領域に対する磁気照射を行うための頭部電磁石群が、胴体部ユニット3には、主として胴部領域に対する磁気照射を行うための胴部電磁石群が、脚部ユニット4には、主として脚部領域に対する磁気照射を行うための脚部電磁石群がそれぞれ含まれている。
頭部ユニット2は、図1に示されるように、頭部支持基台5上に、直方体形状の右側頭部ブロック6と、左側頭部ブロック7と、頭頂部ブロック8と、額部ブロック9とを備えている。
頭部電磁石群は、図2に示されるように、対をなす2個の磁極をそれぞれ有する3個の電磁石として、第1の電磁石11と、第2の電磁石12と、第3の電磁石13とを含んでいる。
第1の電磁石11は、頭部支持基台5に内蔵され、コの字状のコアを有している。コアは、ケイ素鋼板の小片を積層してなる成層鉄心である。コアは、基部14の両端に垂直に脚部15,16が形成されると共に、脚部15,16の先端にそれぞれ磁極板17,18が形成されている。コアの脚部15,16には、それぞれ巻線19,20が巻かれている。第1の電磁石11は、磁極板17,18が同一水平面に配置された磁極並置型電磁石である。磁極板17は、寝台に仰向けに横臥する人体の後頸部と対向する位置に、磁極板18は、寝台に仰向けに横臥する人体の後頭部と対向する位置に、それぞれ位置するようにして、頭部支持基台5に装着されている。第1の電磁石11は、上方に横臥される人体の後頸部と後頭部に、それぞれ磁気照射することができる。
第2の電磁石12は、ケイ素鋼板の小片を積層してなる成層鉄心のコアを有している。コアは、基部21の両端に垂直にL字上の脚部22,23が形成され、L字状の脚部22,23の先端にそれぞれ磁極板24,25が形成されている。第2の電磁石12は、磁極板24,25が、図2に示されるように互いに対向して配置された磁極対向型電磁石である。コアの脚部22,23には、それぞれ巻線26,27が巻かれている。第2の電磁石12は、頭部ユニット2内で、磁極板が人体の幅方向に沿って所定間隔を空けて配置され、一方の磁極板25が右側頭部ブロック6に、他方の磁極板24が左側頭部ブロック7に内蔵されている。そのため、人体を横臥させて人体頭部を右側頭部ブロック6と左側頭部ブロック7とで挟んだ状態で、人体の両側頭部に磁極板24,25から磁気照射をすることができる。
第3の電磁石13は、ケイ素鋼板の小片を積層してなる成層鉄心のコアを有している。コアは、図2に示されるように、基部が下側基部28と上側基部29とに上下に分割され、基部の上下両端に垂直に脚部30,31が形成されている。上側基部29に連設された上方の脚部30は、その内部から突出して下方にL字状に曲げられたL字脚部32を有している。L字脚部32には巻線33が巻かれると共に、その先端に磁極板34が下方を向いて形成されている。磁極板34は、人体が仰向けに横臥されたときの額部に対向する位置に配置される。
下側基部28に連設された下方の脚部31には、巻線35が巻かれると共に、その先端に磁極板36が形成されており、磁極板36は、人体が横臥されたときの頭頂部に対向する位置に配置されている。
第3の電磁石13は、図2に示されるように、磁極板34と磁極板36とが直角をなす磁極直交型電磁石である。第3の電磁石13は、頭頂部ブロック8と、額部ブロック9とにまたがって配設されており、頭頂部ブロック8には磁極板36が、額部ブロック9には磁極板34がそれぞれ内蔵されている。
第3の電磁石13の上側基部29は、下側基部28を支軸に、図2示の矢印θで示されるように水平方向に回動自在に形成されている。換言すると、頭頂部ブロック8が支柱を形成し、この支柱を軸に額部ブロック9が把手37を操作することにより水平方向に回動自在となっている(図1参照)。
再び、図2を参照して、第3の電磁石13のL字脚部32は、上方の脚部30に対して、水平方向に、すなわち図2示の矢印Xの向きに伸縮させることができる。すなわち、額部ブロック9が、頭頂部ブロック8を支軸とした径方向(水平方向)に伸縮自在となっている(図1参照)
また、第3の電磁石13のL字脚部32には、垂直方向の長さを可変する機構が備えられている。このため、L字脚部32に形成されている磁極板34は、図2示の矢印Yの向き(鉛直方向)に可変させることができる。
次に、胴体部ユニット3は、図3に示されるように、胴体部支持基台40に下面側胴部電磁石群が配設されており、下面側胴部電磁石群は、対をなす2個の磁極板をそれぞれ有する4個の電磁石41〜44を含んでいる。
電磁石41はコの字状のコアを有している。コアは、ケイ素鋼板の小片を積層してなる成層鉄心である。コアは、先端に対をなす2つの磁極板41a,41bが形成された脚部の後端部同士を結ぶ基部41cを備え、2つの脚部には、それぞれ巻線41d,41eが巻かれている。電磁石41は、磁極板41a,41bが同一水平面に配置された磁極並置型電磁石である。電磁石42〜44は、電磁石41と同様に、対をなす第1の磁極板42a〜44aおよび第2の磁極板42b〜44b、基部42c〜44c、第1の巻線42d〜44dおよび第2の巻線42e〜44eを備えた磁極並置型電磁石である。
電磁石41は、磁極板41a,41bが、寝台に仰向けに横臥する人体の背骨の中心線を挟んで対称的な位置にそれぞれ位置するように、配置されている。磁極板41a,41bは、寝台に仰向けに横臥した人体の胴体背面部に対向するように配される。電磁石42の磁極板42a,42b、電磁石43の磁極板43a,43、電磁石44の磁極板44a,44bも電磁石41と同様に配置されている。
4個の電磁石41〜44は、それぞれの磁極板が互いに水平となるように、背骨の中心線に沿って寝台に並列して埋設装着されている。従って、寝台に仰向けに人体が横臥されたときに、4個の電磁石41〜44から人体の胴体背面部に効果的に磁気照射することができる。
本願発明者が、4個の電磁石41〜44の配設間隔をできるだけ拡げて効果的な磁気照射を実現する配置を種々検討した結果、以下の知見が得られた。ここで、図4示のように、電磁石41〜44の2つの磁極板の間の距離をG、磁極板の長さをL、磁極板の幅をW、隣接した磁極板間の距離(並設された電磁石41〜44の間隔)をPとする。このとき、並設された電磁石41〜44の間隔をできるだけ拡げて治療に効果がある磁束密度の分布を得るための好適な配置条件は、隣接磁極間距離Pが、磁極幅Wの1〜1.2倍であることである。従って、本実施形態の胴体部ユニット3は、電磁石41〜44がこの条件で配置される。
また、胴体部ユニット3の電磁石41〜44の配置は、人体の背骨を中心としたツボの配置に適合するように、隣接磁極板間距離P、磁極板幅W、磁極板間距離G、および磁極板長さLを適宜定めることが効果的である。上記配置条件と合わせた具体的な数値としては、例えば、隣接磁極板間距離P=80〜90mm、磁極板幅W=80mm、磁極板間距離G=70mm、磁極板長さL=80mmとすると効果的である。
この条件で電磁石41〜44を配設したときの磁界の分布が図5に示されている。図5の横軸は、胴体部支持基台40の頭部ユニット2側端部を原点に、90mmの位置を中心に電磁石41を、250mmの位置を中心に電磁石42を、420mmの位置を中心に電磁石43を、580mmの位置を中心に電磁石44を配置した様子を表している。すなわち、電磁石41と電磁石42の間の距離Pは80mm、電磁石42と電磁石43の間の距離Pは90mm、電磁石43と電磁石44の間の距離Pは80mmとなっている。図5の縦軸は、4つの電磁石41〜44のそれぞれの2つの磁極板の中間点の垂直上方の距離を表している。寝台の長手方向(人体の身長方向)に沿って走査したときの磁界の分布は、図示されるように、寝台から高さ100mmの位置で寝台とほぼ平行な30Gの等磁位線が得られる。また、寝台から180〜200mmの高さの位置で10Gの磁束密度が得られる。このため、寝台に布団やマットレスなどを敷いて使用したとしても、寝台に横臥した人体に効果的な磁気照射を行うことができる。
この胴体部ユニット3には、図6に示されるように、胴体部支持基台40の側部に、上面側胴部電磁石群を支持する支持機構が2つ備え付けられている。上面側胴部電磁石群は、横臥した人体の胴体部を上方から覆うことが可能な胸部照射ブロック45(磁気照射ブロック)と腹部照射ブロック46(磁気照射ブロック)とに内蔵された電磁石より構成される。胸部照射ブロック45は頭部ユニット2寄りに、腹部照射ブロック46は脚部ユニット4寄りに配設されており、胸部照射ブロック45と、腹部照射ブロック46とは同一の構成である。
支持機構は、胴体部支持基台40の側部に立設された支柱47と、支柱47の上端部に軸支され、水平面内で旋回可能な第1アーム48と、第1アーム48の先端部に軸支され、水平面内で旋回可能な第2アーム49と、第2アーム49の先端に、スプリングケース50内の圧縮バネ51を介して垂下された吊り下げロッド52とから構成されている。2つの支持基講は、それぞれ吊り下げロッド52により、胸部照射ブロック45と、腹部照射ブロック46とを吊り下げ支持している。
第1アーム48および第2アーム49の旋回機構の詳細が図7に示されている。第1アーム48の一端から支柱47内部に旋回用のシャフト53が貫通して設けられている。第1アーム48の一端には、シャフト径と同じ径の貫通孔を有する固定部材54が配置されている。シャフト53は、固定部材54の貫通孔に挿入されてネジ55,56により固定部材54に固定されている。支柱47内部には、シャフト径より僅かに大きな径の貫通孔を有する軸受部材57,58が固定されており、シャフト53は軸受部材57,58の貫通孔に挿入されている。従って、第1アーム48は支柱47に対して旋回自在となっている。
図7に示されるように、第2アーム49の一端から第1アーム48の他端に旋回用のシャフト59が貫通して設けられている。第2アーム49の一端には、シャフト径と同じ径の貫通孔を有する固定部材60が配置されている。シャフト59は、固定部材60の貫通孔に挿入されてネジ61,62により固定部材60に固定されている。第1のアーム48の他端には、シャフト径より僅かに大きな径の貫通孔を有する軸受部材63が固定されており、シャフト59は軸受部材63の貫通孔に挿入されている。従って、第2アーム49は第1アーム48に対して旋回自在となっている。
スプリングケース50と吊り下げロッド52の詳細が図8に示されている。スプリングケース50内には、吊り下げロッド52が貫通した摺動部材64および固定部材65が備えられている。摺動部材64は、吊り下げロッド52の先端部に固定され、スプリングケース50内を摺動する。固定部材65はスプリングケース50下端に固定され、内部を貫通した吊り下げロッド52が摺動できるように構成されている。吊り下げロッド52の周囲には、摺動部材64と固定部材65との間に挟まれて圧縮バネ51が配置されている。吊り下げロッド52には、スプリングケース50内の位置決めのために鉛直方向に溝部66が設けられている。そして、吊り下げロッド52を上下動させたときに、所望の位置で固定できるように、固定部材65の位置で溝部66に嵌合する留めねじ67が設けられている。
吊り下げロッド52の下端には、回転用固定軸68が設けられている。回転用固定軸68に軸支された回転用部材69は、胸部照射ブロック45および腹部照射ブロック46に接続されている。そのため、胸部照射ブロック45および腹部照射ブロック46は、吊り下げロッド52に対して水平方向に回転自在となっている。
胸部照射ブロック45および腹部照射ブロック46は、使用前には、圧縮バネ51により上方に付勢されており、使用者が例えば胸部照射ブロック45を下方に引くと圧縮バネ51が圧縮し、胸部照射ブロック45は下方に移動するが、使用者が胸部照射ブロック45を手放すと圧縮バネの弾性により胸部照射ブロック45は元の位置に付勢される。そのため使用者は留めねじ67を締結することにより胸部照射ブロック45を所望の位置に固定する。
腹部照射ブロック46に内蔵された電磁石70は、コの字状のコアを有している。コアは、ケイ素鋼板の小片を積層してなる成層鉄心である。コアは、先端に対をなす2つの磁極板70a,70bが形成された脚部の後端部同士を結ぶ基部70cを備え、2つの脚部には、それぞれ巻線70d,70eが巻かれている。電磁石70は、磁極板70a,70bが同一水平面に配置された磁極並置型電磁石である。電磁石70は、磁極板70a,70bを寝台に対向させるように下方に向けた状態、すなわち、人体の腹部に対向するように配置されている。胸部照射ブロック45に内蔵された電磁石(図示せず)は、電磁石70と同型の磁極並置型電磁石であり、2つの磁極板を寝台に対向させるように下方に向けた状態、すなわち、人体の胸部に対向するように配置されている。
次に、脚部ユニット4は、図9および図10に示すように、脚部支持基台71と、脚部支持基台71の上に載置された第1可動台72と、第1可動台72の上に載置された第2可動台56とから構成されている。第1可動台72と第2可動台73とには、脚部電磁石群が配設されている。
脚部支持基台71には、不図示の電源部に接続されて電源スイッチを備えた制御盤74が設けられている。なお、電源スイッチは電気コード75(図1参照)を介して操作器76により操作可能であり、使用者が寝台に横臥した状態でも手元で操作することができる。
第1可動台72及び第2可動台73は、底部にキャスタ77が配設され長手方向(人体の身長方向)水平に可動できる。第1可動台72は、それぞれ電磁石の磁極が内蔵された直方体形状の腰部ブロック78と、右側膝部ブロック79と、左側膝部ブロック80とを備えている。また、第2可動台73は、電磁石が内蔵された直方体形状の足裏ブロック81を備えている。
腰部ブロック78は、第1可動台72の胴体部ユニット4寄り端部に配置され、電磁石82を内蔵している。電磁石82は、コの字状のコアを有している。コアは、ケイ素鋼板の小片を積層してなる成層鉄心である。コアは、先端に対をなす2つの磁極板82a,82bが形成された脚部の後端部同士を結ぶ基部82cを備え、2つの脚部には、それぞれ巻線82d,82eが巻かれている。電磁石82は、磁極板82a,82bが同一水平面に配置された磁極並置型電磁石である。電磁石82は、磁極板82a,82bが上方を向いて、上方に横臥される人体の幅方向に沿って配列している。このため、寝台に仰向けに人体を横臥したときに、人体の股関節部に磁気照射することができる。
また、右側膝部ブロック79と、左側膝部ブロック80は、寝台に横臥する人体の幅方向に所定間隔を有して配設されている。右側膝部ブロック79と、左側膝部ブロック80とには、対向する2つの磁極板を有する電磁石83が配設されている。この電磁石83は、ケイ素鋼板の小片を積層してなる成層鉄心のコアを有している。コアは、基部83cの両端に垂直にL字上の脚部が形成され、L字状の脚部の先端にそれぞれ磁極板83a,83bが形成されている。電磁石83は、磁極板83a,83bが、図10に示されるように互いに対向して配置された磁極対向型電磁石である。コアの脚部には、それぞれ巻線83d,83eが巻かれている。右側膝部ブロック79に巻線83dと磁極板83bとが内蔵され、左側膝部ブロック80に巻線83eと磁極板83aとが内蔵されている。そして、人体の幅方向に沿って2つの磁極板83a,83bが配列し、2つの磁極板83a,83bが間に人体の両脚側部を挟むようにして水平方向を向いている。このため、寝台に人体を横臥したときに、人体の両膝関節部に磁気照射することができる。
また、足裏ブロック81は、第2可動台73の寝台先端部寄りに配置され、電磁石84を内蔵している。電磁石84は、コの字状のコアを有している。コアは、ケイ素鋼板の小片を積層してなる成層鉄心である。コアは、先端に対をなす2つの磁極板84a,84bが形成された脚部の後端部同士を結ぶ基部84cを備え、2つの脚部には、それぞれ巻線84d,84eが巻かれている。電磁石84は、磁極板84a,84bが同一水平面に配置された磁極並置型電磁石である。この電磁石84は、磁極板84a,84bが水平方向人体側を向いて、人体の幅方向に沿って配列している。このため、寝台に人体を横臥したときに、人体の足裏に磁気照射することができる。以上が本実施形態の磁気治療装置1の構成である。
上記構成の磁気治療装置1は、所定の治療場所に運び込んだ頭部ユニット2と、胴体部ユニット3と、脚部ユニット4とを連結して寝台を組み立てて使用される。
磁気治療装置1の使用にあたっては、予め、頭部ユニット2の額部ブロック9が適切な位置に配置できるように調整しておく。すなわち、額部ブロック9の磁極板34が人体の頭部を覆って額、眼、鼻など顔の適切な場所に対向するように、額部ブロック9の水平方向および鉛直方向の位置を調節する。この際、額部ブロック9は押し引きすることにより、水平方向に摺動するので、使用者は寝台に横臥した状態で額部ブロック9の水平位置を決めることができる。なお、鉛直方向の調節は調節ねじを回すことにより行う。
額部ブロック9の配設位置が決定したならば、額部ブロック9を水平方向に回動して、額部ブロック9を人体の外側に一旦退ける。そして、使用者が寝台に横臥した状態の位置に適合させて脚部ユニット4の第1可動台72を水平方向に摺動させて、第1可動台72上の腰部ブロック78と、右側膝部ブロック79と、左側膝部ブロック80とを適所に配設する。さらに、第2可動台73を水平方向に摺動させて、足裏ブロック81を適所に配設する。このように、磁気治療装置1は、第1可動台72及び第2可動台73を移動させることにより、使用者の身長の差異によって生じる磁気照射位置のずれを解消することができる。
脚部ユニット4の第1可動台72及び第2可動台73の配置が決定したならば、胴体部ユニット3に備え付けられている胸部照射ブロック45と、腹部照射ブロック46の位置を調節する。具体的には、胸部照射ブロック45と腹部照射ブロック46とに内蔵された電磁石の磁極板が人体の胴体部上方を覆って胸部、腹部の適切な場所に対向するように、胸部照射ブロック45と腹部照射ブロック46の水平方向および鉛直方向の位置を調節する。なお、使用者は寝台に横臥した状態で胸部照射ブロック45と腹部照射ブロック46の位置を調整することができる。すなわち、横臥した使用者が胸部照射ブロック45と腹部照射ブロック46を自分の側に引っ張り、吊り下げロッド52を適切に伸長させた状態で留めねじ67を締めて鉛直方向の位置を決めることができる。
胸部照射ブロック45と腹部照射ブロック46の配置が決定したならば、頭部ユニット2の額部ブロック9を旋回させて、横臥した人体の頭部上方に移動させる。この状態で手元の操作器76を操作すると、磁気治療装置1の電源が入り、各ユニット2〜4に配置された電磁石の巻線に電流が流れ、磁極板から磁気が発生し、人体の各所が磁気雰囲気中に包含される。所定時間(例えば40分間)通電されることにより治療を効果的に行うことができる。
次に、本実施形態の磁気治療装置1の電気回路構成を説明する。
まず、電源投入時の突入電流を回避するための回路構成を説明する。磁気治療装置1は、電源投入時に回路に大電流が流れることを回避するために、電磁石群毎に複数段階に電源を投入できるように構成されている。
図11に示される回路は、時間差通電制御を実現するシーケンス回路図である。この回路は、磁気治療装置1の電源投入時に、電磁石群毎に時間差を設けて4段階に電源を投入するものである。
図11に示される回路は、電源の一端に対してリレーA、パワーリレーB,C,D,E、ブザーBZが接続されている。また、リレーAに主タイマT、パワーリレーBに小タイマU、パワーリレーCに小タイマV、パワーリレーDに小タイマW、ブザーBZに小タイマXがそれぞれ設けられている。
リレーAの接点A1はリレーAと電源の他端とを電気的に接続する。パワーリレーBの接点B1,B2は、電源と出力接栓CN1とを電気的に接続し、出力接栓CN1は脚部ユニット4の電磁石群に接続されている。パワーリレーCの接点C1,C2は、電源と出力接栓CN2とを電気的に接続し、出力接栓CN2は胴体部ユニット3の下面側胴部電磁石群に接続されている。パワーリレーDの接点D1,D2は、電源と出力接栓CN3とを電気的に接続し、出力接栓CN3は胴体部ユニット3の上面側胴部電磁石群に接続されている。パワーリレーEの接点E1,E2は、電源と出力接栓CN4とを電気的に接続し、出力接栓CN4は頭部ユニット2の電磁石群に接続されている。
パワーリレーCは、小タイマUの接点U1を介して制御盤74の電源スイッチS1に接続されている。同様に、パワーリレーDは小タイマVの接点V1を介して、パワーリレーEは小タイマWの接点W1を介して、それぞれ電源スイッチS1に接続されている。また、小タイマXは主タイマTの接点T1を介して電源スイッチS1に接続されている。電源スイッチS1は小タイマXの接点X1を介して電源の他端に接続されると共に停止スイッチS2と接続されている。なお、制御盤74の電源スイッチS1は、電気コード75を介して操作器76の電源スイッチS3及び停止スイッチS4と接続されている。
上記構成のシーケンス回路は図12に示されるタイミングチャートに従って以下のように動作する。図11及び図12を参照して、制御盤74の電源スイッチS1、又は操作器76の電源スイッチS3が押下されると、リレーA1がオンする(ステップ1)。これによって、接点A1が閉じて主タイマTがカウントを開始する(ステップ2)。
ステップ1でリレーA1がオンすると、パワーリレーBもオンするので、接点B1,B2が閉じて出力接栓CN1に通電され、脚部ユニット4の脚部電磁石群の電源がオンする(ステップ3)。同時に、パワーリレーBがオンすると、小タイマUがカウントを開始する(ステップ4)。
そして、小タイマUがタイムアップすると接点U1が閉じる(ステップ5)ので、パワーリレーCがオンして接点C1,C2が閉じて、出力接栓CN2に通電される。これにより、胴体部ユニット3の下面側胴部電磁石群の電源がオンする(ステップ6)。また、小タイマUの接点U1が閉じると、小タイマVがカウントを開始する(ステップ7)。
次に、小タイマVがタイムアップすると接点V1が閉じる(ステップ8)ので、パワーリレーDがオンして接点D1,D2が閉じて、出力接栓CN3に通電される。これにより、胴体部ユニット3の上面側胴部電磁石群の電源がオンする(ステップ9)。また、小タイマVの接点V1が閉じると、小タイマWがカウントを開始する(ステップ10)。
次に、小タイマWがタイムアップすると接点W1が閉じる(ステップ11)ので、パワーリレーEがオンして接点E1,E2が閉じて、出力接栓CN4に通電される。これにより、頭部ユニット4の電磁石群の電源がオンする(ステップ12)。
以上が電源投入時の動作である。上記小タイマU,V,Wは、各電磁石群に電源を投入する時間差を設定するためのものなので、例えば1〜5秒を計時するものを使用する。また、主タイマは、磁気治療装置1の稼動時間を計時するものであり、効果的な治療のために例えば40分間の計時を行う。この主タイマTがタイムアップすると接点T1が閉じる(ステップ13)。これによって、小タイマXがカウントを開始すると共に、治療終了を報知するためのブザーBZがオンする(ステップ14)。ここで小タイマXは、ブザーが稼動する時間を計時するものなので例えば2〜5秒に設定される。
次に、小タイマXがタイムアップすると接点X1が開く(ステップ15)。これによって、リレーAがオフすると共に、主タイマTの接点T1が開く(ステップ16)。リレーAがオフして接点A1が開くと、この状態でオンしていたパワーリレー、小タイマがすべてブザーと共にオフする。この結果、出力接栓CN1〜CN4がオフしてすべての電磁石群の電源がオフする(ステップ17)。
なお、制御盤74の停止スイッチS2、又は操作器76の停止スイッチS4が押下されると、リレーAがオフするので、手動によって、電磁石群の電源をオフすることもできる。
上記のように、本実施形態の磁気治療装置1は、電磁石群毎に電源を投入する時間に差を設けることにより、装置全体に一括して電源を投入する場合に比べて、サージ電流を1/5から1/3にまで抑制することができ、家庭用の商用電源の使用に好適なものである。尚、電磁石群毎の電源投入順序は上記順番に限られるものではない。
次に、磁気治療装置1の電磁石の回路構成を説明する。
上述のように、胸部磁気照射ブロック45、腹部磁気照射ブロック46、腰部ブロック78、足裏ブロック81(以下単に磁気照射ブロック)には、磁極並置型電磁石が配設されている。図13(a)に示されるように、磁気照射ブロック100は、ケース101内に磁極並置型電磁石102とコンデンサ103とを備えている。図13(b)に示されるように、電磁石の成層鉄心に巻かれた第1の巻線104および第2の巻線105は極性を適合させて、第1の巻線の一端に設けられた端子104Aと第2の巻線の一端に設けられた端子105Aとが接続されている。また、第1の巻線の中間位置に設けられた端子104B、および第2の巻線の中間位置に設けられた端子105Bはそれぞれ電源(AC100V)に接続されている。そして、第1の巻線の他端に設けられた端子104Cおよび第2の巻線の他端に設けられた端子105Cの間にコンデンサ103が接続されている。このような構成によれば、端子104A,104C間の容量と端子104A,104B間の容量との比は、端子104A,104C間の巻数と端子104A,104B間の巻数との比の自乗に反比例する。従って、端子104A,104C間の容量は、端子104A,104B間の容量の1/4となり、製作コストを低減することができる。
胴体部ユニット3に配設された下面側電磁石群の電磁石41は、図14に示されるように、巻線41dと巻線41eの極性を適合させて、巻線41dの一端に設けられた端子1Aと巻線41eの一端に設けられた端子2Aとが接続されている。また、巻線41dの中間位置に設けられた端子1B、および巻線41eの中間位置に設けられた端子2Bはそれぞれ電源(AC100V)に接続されている。また、巻線41dの他端に設けられた端子1Cと巻線41eの他端に設けられた端子2Cの間にコンデンサ106が接続されている。下面側電磁石群の電磁石42〜44の各巻線も電磁石41の巻線と同様に配線されている。巻線42d,42e,43d,43e,44d,44eはそれぞれ、一端に端子3A〜8A、中間位置に端子3B〜8B、他端に端子3C〜8Cを備えている。このとき、コンデンサ106は1つだけ設けられ、4つの電磁石41〜44に対して並列に接続されている。コンデンサ106の容量は、個々の巻線に対応する容量を合計したものである。これによれば、コンデンサの設置個数を低減することができる。また、端子位置の巻線比が同一であれば個々の巻線のインダクタンスが異なっていても、この配線で構成することができるという利点がある。
上述のように各電磁石にコンデンサを接続することにより力率が改善され、コンデンサを設けない場合に比べて回路に流れる電流を約1/5〜1/3にすることができ、消費電力を減少させることができる。その結果、磁気治療装置1の消費電流は全体で約6アンペアとなり、一般家庭においても手軽に使用できる水準とすることができる。
次に、磁気治療装置1の頭部ユニット2に組み込まれた3個の電磁石(第1の電磁石11、第2の電磁石12、第3の電磁石13)のうちの1つに極性切換制御を実現するためのシーケンス回路を説明する。
このシーケンス回路は、図15に示されるように、電源の一端に対して、タイマTと、リレーAと、パワーリレーB,Cと、フリップフロップ回路Fとがそれぞれ接続されている。リレーAには小タイマリレーUと小タイマVとがそれぞれ設けられている。タイマTは、極性切換周期を計時するためのものであり、効果的な治療が行えるように例えば1〜5分を計時するように設定される。
タイマTの接点T1とリレーAの接点A1はリレーAに接続され、それぞれ小タイマVの接点V1を介して電源の他端に接続されている。タイマTは小タイマリレーUの接点U1を介して電源の他端に接続されている。同様に、パワーリレーBはリレーAの接点A2を介して、パワーリレーCはフリップフロップ回路の接点F1を介して、フリップフロップ回路Fは小タイマUの接点U2を介して、それぞれ電源の他端に接続されている。
上記リレーA、パワーリレーB,C、タイマT、および、フリップフロップ回路Fは、パワーリレーBの接点B1,B2を介して第1の電磁石11と、第2の電磁石12と、第3の電磁石13とに接続されている。第2の電磁石12は、巻線26と巻線27との直列接続体である巻線L1を有し、巻線L1はパワーリレーCの接点C1,C2を介してパワーリレーBの接点B1,B2に接続されている。なお、上述のように、第2の電磁石12は、2つの磁極板がそれぞれ右側頭部ブロック6および左側頭部ブロック7に内蔵されている。
第1の電磁石11は、巻線19と巻線20との直列接続体である巻線L2を有し、巻線L2はパワーリレーBの接点B1,B2に接続されている。同様に、第3の電磁石13は、巻線33と巻線35との直列接続体である巻線L3を有し、巻線L3はパワーリレーBの接点B1,B2に接続されている。なお、巻線L1,L2,L3に並列にコンデンサCAが接続されて各巻線に流れる電流を低減している。
このシーケンス回路は図16に示されるタイミングチャートに従って以下のように動作する。図15及び図16を参照して、初期状態では、リレーAの接点A2が閉じており、小タイマリレーUの接点U1と小タイマVの接点V1も閉じている。また、巻線L1に接続されるパワーリレーCの接点C1が、パワーリレーBの接点B1側に接続され、巻線L1に接続されるパワーリレーCの接点C2が、パワーリレーBの接点B2側に接続されている。
電源が投入されると、タイマTがカウントを開始すると共に、パワーリレーBがオンするので接点B1,B2が閉じる(ステップ21)。接点B1,B2が閉じると、巻線L1,L2,L3に通電される(ステップ22)。これによって、電磁石11,12,13の各磁極板から磁気が放出される。
この場合、例えば、図17に示されるように、巻線L1に対応する第2の電磁石12の磁極板24はS極、磁極板25はN極となる。また、巻線L2に対応する第1の電磁石11の磁極板17はS極、磁極板18はN極となり、巻線L3に対応する第3の電磁石13の磁極板34はS極、磁極板36はN極となる。
そして、タイマTがタイムアップすると、タイマTの接点T1が閉じてリレーAがオンする。これによってリレーAの接点A1が閉じると共に、接点A2が開く(ステップ23)。ここで、接点A1,A2のそれぞれの開閉タイミングは等しく開閉動作は反転している。接点A2が開くと、パワーリレーBもオフするので、接点B1,B2も開き、巻線L1〜L3への通電が停止され、電磁石11,12,13の各磁極板からの磁気放出も停止する(ステップ24)。一方、ステップ23で接点A1が閉じると、小タイマリレーU及び小タイマVがカウントを開始する(ステップ25)。
そして、小タイマリレーUがタイムアップすると、小タイマリレーUの接点U1が開き、接点U2が閉じる(ステップ26)。ここで接点U1,U2の開閉タイミングは等しく開閉動作は反転している。接点U1が開くと、タイマTがオフする(ステップ27)。
また、ステップ26にて接点U2が閉じると、フリップフロップ回路Fがオンしてオン出力を行う。同時に、フリップフロップ回路Fの接点F1が閉じるので、パワーリレーCがオンし、接点C1がパワーリレーBの接点B2側に切り換わると共に、接点C2がパワーリレーBの接点B1側に切り換わる(ステップ28)。
この結果、巻線L1と電源との接続が切り換わり、巻線L1へ通電される電流の極性が切り換わることとなる。
そして、小タイマVがタイムアップすると、接点V1が開く(ステップ29)。この結果、リレーAがオフするので、接点A1が開き、且つ接点A2が閉じると共に、小タイマリレーUの接点U1が閉じて接点U2が開く(ステップ30)。なお、フリップフロップ回路Fはパルス信号が入力する度に一定のオン/オフ信号を交互に出力し続けるので、接点U2が開いてもフリップフロップ回路の接点F1はオンし続ける。
ステップ30の結果、リレーAの接点A2と小タイマリレーUの接点U1が閉じているので、以後、上記ステップ21と同様な動作を繰り返す。但し、このときには、初期状態の配線と異なり、巻線L1に接続されるパワーリレーCの接点C1が、パワーリレーBの接点B2側に接続され、巻線L1に接続されるパワーリレーCの接点C2が、パワーリレーBの接点B1側に接続されている。
このため、これに続くステップ22に対応する動作は以下の通りである。すなわち、接点B1,B2が閉じると、巻線L1,L2,L3に通電される。このときに、電磁石11,12,13の各磁極板から磁気が放出される様子は、例えば、図18に示されるように、巻線L1に対応する第2の電磁石12の磁極板24はN極、磁極板25はS極となる。従って、図17に示される第2の電磁石12の極性と反転している。なお、巻線L2に対応する第1の電磁石11の磁極板17はS極、磁極板18はN極となり、巻線L3に対応する第3の電磁石13の磁極板34はS極、磁極板36はN極となっており、それぞれ極性は変化せずに図17に示される状態と同一である。
以下、上記ステップ23〜27までと同様に接点開閉動作を繰り返す。すなわち、タイマTがタイムアップすると、タイマTの接点T1が閉じてリレーAがオンする。これによってリレーAの接点A1が閉じると共に、接点A2が開く。接点A2が開くと、パワーリレーBもオフするので、接点B1,B2も開き、巻線L1〜L3への通電が停止され、電磁石11,12,13の各磁極板からの磁気放出も停止する。一方、接点A1が閉じると、小タイマリレーU及び小タイマVがカウントを開始する。そして、小タイマリレーUがタイムアップすると、小タイマリレーUの接点U1が開き、接点U2が閉じる。接点U1が開くと、タイマTがオフする。
続いて、小タイマリレーUの接点U2が閉じたときに、フリップフロップ回路Fがオフ出力を行う。同時に、フリップフロップ回路Fの接点F1が開くので、パワーリレーCがオフし、接点C1がパワーリレーBの接点B1側に切り換わると共に、接点C2がパワーリレーBの接点B2側に切り換わる。すなわち、初期状態と同様に、巻線L1に接続されるパワーリレーCの接点C1が、パワーリレーBの接点B1側に接続され、巻線L1に接続されるパワーリレーCの接点C2が、パワーリレーBの接点B2側に接続されることとなる。
以下、上記ステップ29、30と同様に接点開閉動作を繰り返す。すなわち、小タイマVがタイムアップすると、接点V1が開き、その結果、リレーAがオフするので、接点A1が開き、且つ接点A2が閉じると共に、小タイマリレーUの接点U1が閉じて接点U2が開く。
そして、再び上記ステップ21に戻る。このとき、初期状態と同じ配線となっている。以上の動作を電源がオンしている間繰り返すことにより、巻線L1が巻かれた電磁石12の磁極板24,25から放出される磁気の極性を周期的に反転させることができる。
上記実施形態によれば、頭部ユニット2の各電磁石に囲まれた空間の磁気分布の偏りを矯正し、経時的に均一な磁気分布を実現することができる。従って、人体に効果的な治療を施すことができる。
上記実施形態では、巻線L1(電磁石12)の極性切換制御をしたが、これに限らず、いずれの巻線(電磁石)に対して極性切換制御を行ってもよく、又、2つの巻線に対して極性切換制御をするようにしてもよい。
本実施形態の磁気治療装置の外観斜視図である。 頭部ユニットの装着の電磁石群の斜視図である。 胴体部ユニットの構成図である。 胴体部ユニット内蔵の電磁石群の斜視図である。 胴体部ユニット内蔵の電磁石間を結ぶ垂直面上の磁界分布特性曲線である。 胴体部ユニット備え付けの胸部、腹部照射ブロック及びその支持機構の外観斜視図である。 第1アームおよび第2アームの旋回機構の詳細図である。 スプリングケースおよび吊り下げロッドの詳細図である。 脚部ユニットの外観斜視図である。 脚部ユニットの構成図である。 時間差通電制御を実現するシーケンス回路図である。 時間差通電制御を説明するためのタイムチャートである。 磁気照射ブロック単体の節電構成図である。 電磁石群の節電構成を示すコンデンサ結線図である。 頭部ユニットに組み込まれた3個の電磁石に極性切換制御を実現するためのシーケンス回路図である。 頭部ユニットに組み込まれた3個の電磁石に適用された極性切換制御のタイムチャートである。 頭部ユニットに組み込まれた3個の電磁石における極性切換制御の説明図(切換前)である。 頭部ユニットに組み込まれた3個の電磁石における極性切換制御の説明図(切換後)である。
符号の説明
1 磁気治療装置
2 頭部ユニット
3 胴体部ユニット
4 脚部ユニット
5 頭部支持基台
6 右側頭部ブロック
7 左側頭部ブロック
8 頭頂部ブロック
9 額部ブロック
11 第1の電磁石
12 第2の電磁石
13 第3の電磁石
14 基部
15,16 脚部
17,18 磁極板
19,20 巻線
21 基部
22,23 脚部
24,25 磁極板
26,27 巻線
28 下側基部
29 上側基部
30,31 脚部
32 L字脚部
33 巻線
34 磁極板
35 巻線
36 磁極板
37 把手
40 胴体部支持基台
41〜44 電磁石
45 胸部照射ブロック
46 腹部照射ブロック
47 支柱
48 第1アーム
49 第2アーム
50 スプリングケース
51 圧縮バネ
52 吊り下げロッド
53 シャフト
54 固定部材
55,56 ネジ
57,58 軸受部材
59 シャフト
60 固定部材
61,62 ネジ
63 軸受部材
64 摺動部材
65 固定部材
66 溝部
67 留めねじ
68 回転用固定軸
69 回転用部材
70 電磁石
71 脚部支持基台
72 第1可動台
73 第2可動台
74 制御盤
75 電気コード
76 操作器
77 キャスタ
78 腰部ブロック
79 右側膝部ブロック
80 左側膝部ブロック
81 足裏ブロック
82,83,84 電磁石
100 磁気照射ブロック
101 ケース
102 磁極並置型電磁石
103 コンデンサ
104 第1の巻線
105 第2の巻線
106 コンデンサ

Claims (5)

  1. 人体を横臥させるための寝台と、寝台に横臥する人体に対して磁気を照射するための複数の電磁石とを備え、
    前記複数の電磁石は、
    主として頭部領域に対する磁気照射を行うための頭部電磁石群と、主として胴部領域に対する磁気照射を行うための胴部電磁石群と、主として脚部領域に対する磁気照射を行うための脚部電磁石群とを含んでおり、
    それら3つの電磁石群の少なくとも1つには、電磁石群に含まれる1の電磁石に対する通電極性を切り換えるための極性切換回路が具備されている、ことを特徴とする磁気治療装置。
  2. 頭部電磁石群は、対をなす2個の磁極をそれぞれ有する3個の電磁石として、第1の電磁石と第2の電磁石と第3の電磁石とを含んでおり、
    第1の電磁石は、その第1の磁極が寝台に仰向けに横臥する人体の後頸部と対向する位置に、第2の磁極が寝台に仰向けに横臥する人体の後頭部と対向する位置に、それぞれ位置するようにして、寝台に装着されており、
    第2の電磁石は、その第1の磁極が寝台に横臥する人体の一方の側の側頭部と対向する位置に、第2の磁極が寝台に横臥する人体の他方の側の側頭部と対向する位置に、それぞれ位置するようにして、寝台に装着されており、さらに
    第3の電磁石は、その第1の磁極が寝台に横臥する人体の頭頂部と対向する位置に、第2の磁極が寝台に仰向けに横臥する人体の額部と対向する位置に、それぞれ位置するようにして、寝台に装着されており、
    第1の電磁石と第2の電磁石と第3の電磁石のうちのいずれかに対する通電極性を切り換えるための極性切換回路が具備されている、ことを特徴とする請求項1に記載の磁気治療装置。
  3. 極性切換回路は、切換周期を規定するタイマを備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の磁気治療装置。
  4. 電磁石は、
    それぞれ先端部が磁極となる互いに平行な第1、第2の脚部と、それら第1、第2の脚部の後端部同士を結ぶ基部とを有する成層鉄心と、
    成層鉄心の第1、第2の脚部に巻回され、かつ互いに直列接続される第1、第2の巻線と、を有し、
    第1、第2の巻線間にコンデンサが接続されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の磁気治療装置。
  5. 電磁石群毎に独立した給電経路を有し、電源投入時に電磁石群単位で所定の時間差を設けて通電することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の磁気治療装置。
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