本発明の請求項1に記載の発明は、異なった記録符号量、もしくは異なった記録画面サイズ、もしくは異なった圧縮方式で圧縮された複数の種類の圧縮映像信号が記録可能な映像記録担体の情報を読み取り映像信号を再生する映像記録担体再生装置であって、映像記録担体に記録された情報を読み取る読み取り手段と、該読み取り手段出力から映像信号を復調する復調手段と、前期映像記録担体に記録された圧縮映像信号の種別を判別する判別手段と、前記復調手段出力からノイズを除去し、かつ、ノイズ除去量が可変であるノイズ除去手段と、前記判別手段出力によってノイズ除去手段のノイズ除去量を制御するノイズ制御手段とを備えるものである。
請求項2に記載の発明は、判別手段は映像記録担体から読み出される転送符号量によって圧縮映像信号の種類を判別するものである。
請求項3に記載の発明は、判別手段は映像記録担体に記録された圧縮映像信号の圧縮方式によって圧縮映像信号の種類を判別するものである。
請求項4に記載の発明は、判別手段は映像記録担体から読み出される転送符号量と、復調手段より復調される画像の画面サイズと、映像記録担体に記録された圧縮映像信号の圧縮方式との任意の組み合わせよって圧縮映像信号の種類を判別するものである。
請求項5に記載の発明は、再生専用映像記録担体もしくは記録再生可能映像記録担体に記録された圧縮映像情報を再生する映像記録担体再生装置であって、映像記録担体に記録された情報を読み取る読み取り手段と、該読み取り手段出力から映像信号を復調する復調手段と、再生している映像記録担体が再生専用映像記録担体か記録再生可能映像記録担体かを判別する判別手段と、前記復調手段出力からノイズを除去し、かつ、ノイズ除去量が可変であるノイズ除去手段と、前記判別手段出力によってノイズ除去手段のノイズ除去量を制御するノイズ制御手段とを備えるものである。
請求項6に記載の発明は、異なった記録符号量、もしくは異なった記録画面サイズ、もしくは異なった圧縮方式で圧縮された複数の種類の圧縮映像信号が記録可能な再生専用映像記録担体もしくは記録再生可能映像記録担体に記録された圧縮映像情報を再生する映像記録担体再生装置であって、映像記録担体に記録された情報を読み取る読み取り手段と、該読み取り手段出力から映像信号を復調する復調手段と、再生している映像記録担体が再生専用映像記録担体か記録再生可能映像記録担体かを判別する第一の判別手段と、前期映像記録担体に記録された圧縮映像信号の種別を判別する第二の判別手段と、前記復調手段出力からノイズを除去し、かつ、ノイズ除去量が可変であるノイズ除去手段と、前記第一の判別手段出力と前記第二の判別手段によってノイズ除去手段のノイズ除去量を制御するノイズ制御手段とを具えるものである。
請求項7に記載の発明は、第二の判別手段は、映像記録担体から読み出される転送符号量によって圧縮映像信号の種類を判別するものである。
請求項8に記載の発明は、第二の判別手段は、映像記録担体に記録された圧縮された映像信号の圧縮方式によって圧縮映像信号の種類を判別するものである。
請求項9に記載の発明は、第二の判別手段は映像記録担体から読み出される転送符号量と、復調手段より復調される画像の画面サイズと、映像記録担体に記録された圧縮された映像信号の圧縮方式との任意の組み合わせよって圧縮映像信号の種類を判別するものである。
請求項10に記載の発明は、ノイズ除去手段は、画像の1フレーム、もしくは1フィード内の特定周波数帯域内の微小信号成分を除去し、かつ、制御手段出力に応じてその除去量が可変である手段を含むものである。
請求項11に記載の発明は、ノイズ除去手段は、画像のフレーム間、もしくはフィールド間の差分成分を除去し、かつ、ノイズ制御手段出力に応じてその除去量が可変である手段を含むものである。
請求項12に記載の発明は、ノイズ除去手段は、画像圧縮に用いられるDCTブロックの境界における直流成分の差を低減し、かつ、ノイズ制御手段出力に応じてその低減量が可変である手段を含むものである。
請求項13に記載の発明は、ノイズ除去手段は、画像圧縮時に現れる急峻な輝度変化近傍に現れるノイズを除去し、かつ、ノイズ制御手段出力に応じてその除去量が可変である手段を含むものである。
請求項14に記載の発明は、映像記録担体は光学ディスクであるものである。
請求項15に記載の発明は、映像記録担体は磁気ディスクであるものである。
請求項16に記載の発明は、映像記録担体は電気的メモリーであるものである。
以上により、復調された信号より、再生されている記録担体の違い、圧縮映像信号の圧縮方式、ビットレート、画素数を検出し、ノイズ除去時にその検出結果に従ってノイズ判別閾値を切り替え、またノイズ除去そのものを迂回させる事により、簡略な回路で実現した。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に於ける映像記録担体再生装置のブロック図である。図において、1はディスクであり、映像信号が圧縮され記録されている。2はピックアップであり、ディスク1に記録された信号を電気的信号に変換する。3はモーターであり、ディスク1を再生に適した速度で回転させる。4は復調回路であり、ピックアップ2の出力から誤り訂正などを行い、圧縮映像信号や再生に必要な付帯情報を再生する。5はメモリーであり、圧縮映像信号を復調する際の一時記憶に使われる。6は映像復調回路であり、復調回路4の出力より圧縮映像を復調し、ディジタル映像信号を出力する。7は第一のノイズ除去回路であり、映像復調回路6の出力より、映像信号に含まれるノイズ成分を除去する。8は第一のスイッチであり、映像復調回路6の出力と第一のノイズ除去回路7の出力を切り替えて出力する。9はメディア判別回路であり、復調回路4の出力中の付帯情報より、ディスク1の種別を判別する。10はスイッチ制御回路であり、メディア判別回路9の出力によって、第一のスイッチ8を切り替える。11はビデオエンコーダであり、第一のスイッチ8の出力からアナログ映像信号を得る。12は映像信号出力端子であり、ここより図示されない映像モニタに映像信号が出力される。
図2は本発明の実施の形態1に於ける映像記録担体再生装置の第一のノイズ除去回路のブロック図である。図において13は入力端子であり、ここより図1の映像復調回路6の出力が入力される。14はY/C分離回路であり、入力された映像信号の輝度信号と色信号を分離し出力する。15はブロック境界検出回路であり、入力された輝度信号の圧縮ブロック境界を検出する。16は平均化処理回路であり、入力された輝度信号を平均化し出力する。17は第二のスイッチであり、Y/C分離回路14と平均化処理回路16の出力を切り替えて出力する。18はエッジ検出回路であり、入力された輝度信号に含まれる急峻なエッジを検出する。19はマスク発生回路であり、エッジ検出回路18により起動され、入力された輝度信号に含まれる急峻なエッジ前後の期間の信号を発生する。20は小振幅抑圧回路であり、入力された輝度信号に含まれる小さな振幅のみ抑圧する。21は第三のスイッチであり第二のスイッチ17と小振幅抑圧回路20の出力を切り替えて出力する。22はY/C合成回路であり、第三のスイッチ21の出力とY/C分離回路14の出力を合成し、ディジタル映像信号を生成する。23は出力端子であり、ここより、図1の第一のスイッチ8に映像信号が出力される。
以上のように構成された実施の形態1の映像記録担体再生装置について以下にその動作を述べる。
本発明の実施の形態1における映像記録担体再生装置では、再生専用に製造されたディスク(以下単にROMディスクと称す)、と記録可能なディスク(以下、単にRAMディスクと称す)とが再生可能である。
図3は本発明の実施の形態1に於ける映像記録担体再生装置のディスク論理フォーマットを示す図である。
図に示すように。ディスクの最内周部からリードイン、データ、リードアウトの3つのエリアからなり、そのうちデータエリアに圧縮映像信号が記録されている。リードインエリアにはディスク再生に必要な様々な情報がControlDATAとして記録されており、その中にDiscCategoryと呼ばれる情報が記録されている。図示するように、このDiscCategoryが0000hの時には、このディスクがROMディスクである事を示し。このDiscCategoryが0001hの時には、このディスクがRAMディスクである事を示す。
図4は、本発明の実施の形態1に於ける映像記録担体再生装置のROMディスクとRAMディスクの映像信号特性を示す図である。
ROMディスク、RAMディスク共に、記録される映像信号の素材となる信号は、ITU−R BT.601準拠のディジタルコンポーネント映像信号であり、その輝度信号成分は13.5MHzのピクセルクロックを持つ8ビットの映像信号であるので、周波数特性は6.75MHz、SN比は約50.8dBまでの能力を持つ。
ROMディスクは、一般に大量配布を前提とした製造装置を用い製造される。その為、品質管理が行き届きた素材が選ばれるので図4の4−Aに示されるように、この映像フォーマット能力を一杯まで使った信号が元信号として使われるのが一般的である。また、専用の圧縮装置を用いて、圧縮符合量の最適化を図る為に、時間をかけて何度も圧縮が試行され最終圧縮符号化されるので、記録されている圧縮映像信号の品位も高く後述する圧縮に伴ったノイズも少ないという特徴を持つ。
一方RAMディスクは。一般に使用者が図示されない記録機能を用い、一般放送映像信号を記録する為に用いるために、まず、映像信号の解像度とSN比は放送を受信する品位で制限される。一般に周波数特性は4−Bに示されるように、4.5MHzまでとなり、SN比も40dB程度となる。また民生装置として適応しうる圧縮回路の回路規模上の制約により、ROMディスクの圧縮に用いられる程の能力がなく。また受信した放送を圧縮しながら記録するために、実時間での圧縮が要求され、ROMディスクの様に何度も圧縮の試行を行うことが出来ない。この様な理由により、RAMディスクでは圧縮映像信号の品位がROMディスクに比べて劣っているので後述するように圧縮に伴ったノイズも多いという特徴を持つ。
図5は、本発明の実施の形態1に於ける映像記録担体再生装置のノイズ発生と第一のノイズ除去回路の動作を示す図である。
ディスク1に記録されている映像信号はMPEG2方式(ITU−T勧告H.262/ISO/IEC13818−2)で圧縮されている。MPEG2では、横720画素、縦480画素の1画面を、横8画素、縦8画素のブロックに分割し、その1ブロックを2次元空間周波数領域に変換する。図5の5−Aにはブロックの図を示す。ここでは1つの四角形が1画素を現し、横8画素、縦8画素で1ブロックが形成されている。5−Bは、5−Aのブロックを2次元空間周波数領域に変換した図である。ここでは、横は左端が水平方向の直流成分を示し、右へ行くほど周波数の高い成分を示す。また縦は、上端が直流成分を示し、下へ行くほど周波数の高い成分を示す。圧縮の過程において、この様に周波数変換された空間において、高周波数成分ほど画像に影響する度合いが低いことを利用し、高周波成分になるほど量子化きざみを粗くしたり、あるいは全く転送されなかったりされる。実際のMPEG圧縮工程では、入力映像前後のフレーム、もしくは数フレーム離れた参照フレームにあり、動きベクトルによって指示される参照ブロックと、当該ブロックとの差分が空間周波数変換され圧縮される場合もあるが、ここでは、主に圧縮ノイズの発生過程の解説が主眼であるので、以上のように簡略化した説明とする。
この様にして圧縮された映像信号がディスク1に記録されている。図1において、ディスク1に記録された信号をピックアップ2が電気的信号に変換する。モーター3は、ディスク1を再生に適した速度で回転させる。ピックアップ2の出力は復調回路4で復調され、ビット列となり誤り訂正などを行い、圧縮映像信号や再生に必要な付帯情報として出力される。圧縮映像信号は映像復調回路6で復調されITU−R BT.656に準拠した、輝度信号と色信号が時間多重化されたディジタル映像信号となる。5はメモリーであり、圧縮映像信号を復調する際の一時記憶に使われる。
一方、メディア判別回路9では、復調回路4の出力より、図3におけるDiscCategory情報を読み取り、スイッチ制御回路10に出力する。スイッチ制御回路10では、メディア判別回路9の出力に応じて、再生されているディスクがROMディスクの場合は第一のスイッチ8の入力aを、RAMディスクの場合には第一のスイッチ8の入力bを選択するように第一のスイッチ8を制御する。
圧縮映像信号を復調する動作は、図5の5−Bの2次元周波数領域信号を5−Cの2次元画素空間信号に変換する作業であるが、前述した様に、圧縮の過程において、5−Bの2次元周波数空間で、高周波成分の量子化が粗くされたり、あるいは転送されなかったりすることが原因となって、5−Cの2次元画素空間情報は元の5−Aの情報とは異なっている。この差が圧縮ノイズと呼ばれているものであり、特に5−Dに示すようにブロック境界における直流成分の差(以下ブロックノイズと称す)や、5−Fに示すような急峻な変化の前後に起きるノイズ(以下モスキートノイズと称す)がその代表的な例である。
図1において、映像復調回路6で復調された映像信号は、第一のノイズ除去回路7と第一のスイッチ8のa入力端子に入力される。第一のノイズ除去回路7では図2に示すように入力端子13より入力されたITU−R BT.656準拠のディジタル映像信号は、Y/C分離回路14により輝度信号と色信号とに分離され、輝度信号はブロック境界検出回路15と第二のスイッチ17のc入力と、平均化処理回路16に入力され、色信号はY/C合成回路22に入力される。ブロック境界検出回路15では、ブロックの境界画素、即ち図5の5−Cにおける斜線画素であるかどうかが検出される。平均化処理回路16では隣接する2画素の平均値が求められ、第二のスイッチ17の入力dに入力される。第二のスイッチ17は、ブロック境界検出回路15により、再生画素がブロック境界画素、すなわち、図5の5−Cにおける斜線画素である場合にはdを、そうでない場合にはcを選択し出力するように制御される。それにより、第二のスイッチ17の出力は、図5の5−Eに示すように、ブロック境界部分のみが平均化処理されて出力される為に、ブロック境界の段差が小さくなり、MPEG圧縮時に生じるブロックノイズを低減されている。
第二のスイッチ17の出力は、次にエッジ検出回路18と第三のスイッチ21のe入力と、小振幅抑圧回路20とに入力される。エッジ検出回路18は、その入力映像信号に、ある一定値以上の輝度信号差、即ちエッジが含まれている事を検出し、マスク発生回路19に入力する。マスク発生回路19はエッジ検出回路18の出力により、エッジの近傍部分に該当するタイミング信号、即ち、図5の5−Fに示すようなマスク期間に該当する信号を発生し、第三のスイッチ21を制御する。小振幅抑圧回路20は入力された信号の小振幅の成分にみを抑圧し、大振幅成分はそのまま通過させる働きをする。第三のスイッチ21はマスク発生回路19により、マスク期間はf入力を、それ以外はe入力を選択されるので、その出力は、マスク期間にある小振幅信号が抑圧され出力され、図5の5−Gに示すようになり、マスク期間に発生していたモスキートノイズが除去されて出力される。図2において、第三のスイッチ21の出力はY/C合成回路22に入力される。Y/C合成回路22では、Y/C分離回路14からの色信号入力と、第三のスイッチ21からの輝度信号とを多重し、ITU−R BT.656準拠のディジタル映像信号を生成し、出力端子23より出力する。
これにより、図1の第一のノイズ除去回路7では、MPEG圧縮に伴って生じたブロックノイズ、モスキートノイズが除去される。第一のノイズ除去回路7の出力は第一のスイッチ8のb入力に出力される。しかし、この第一のノイズ除去回路7の除去方式では、ブロック境界にあった元信号の段差や、急峻なエッジの近傍にあった元信号の小振幅成分も、ノイズと判断して処理してしまうため、元信号を損なう事も予測される。特に前述した様に、ROMディスクとRAMディスクとでは、元信号の品位が異なり、RAMディスクではMPEG圧縮に伴うノイズが多く含まれる事が予測されるのに対して、ROMディスクではそれらのノイズが少ないかあるいは無い事が予測される。また、図4で説明した様にROMディスクにおいては、RAMディスクに比べて、高帯域で高SN比な映像信号が記録されている為に、元信号に小振幅信号成分も多く含まれている。即ち、ROMディスクにおいては第一のノイズ除去回路7の動作は元信号を損なってしまい、かえって映像信号の品位を損なう恐れがある。従って、第一のスイッチ8をROMディスク再生時にはa入力、RAMディスク再生時にはb入力とする事によって、圧縮ノイズの多いRAMディスク再生時にはノイズ除去を行い、ノイズの少ないあるいは無いROMディスク再生時にはノイズ除去を行わなくする事により出画品位の最適化を行うことが出来る。
第一のスイッチ8の出力はビデオエンコーダ11でアナログの映像信号に変換され映像出力端子12より図示されない映像モニタに出力され、それにより使用者は映像を見ることが出来る。
このように、本発明の実施の形態1に於ける映像記録担体再生装置は、再生されているディスクの種類を検出しそれに応じてノイズ除去回路の動作を制御することが出来るため、記録条件の異なる様々な種類の記録担体の再生において、記録担体に記録された映像信号を最適画質で再生できるという利点がある。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2に於ける映像記録担体再生装置のブロック図である。図において、符号4から12については実施の形態1に準じる。24はハードディスクドライブであり、映像信号が圧縮され記録されている。25は可変ノイズ除去回路であり、映像復調回路6の出力より、映像信号に含まれるノイズ成分を除去する。26は、ビットレート検出回路であり、復調回路4の出力よりハードディスクドライブ24から再生されている圧縮映像信号のビットレートを検出する。27は可変ノイズ除去制御回路であり、可変ノイズ除去回路25のノイズ除去量を制御する。
図7は、本発明の実施の形態2に於ける映像記録担体再生装置の可変ノイズ除去回路のブロック図である。
図において符号13から23については実施の形態1に準じる。28は可変平均化処理回路であり、入力された輝度信号を制御入力に応じて平均化し出力する。29は可変小振幅抑圧回路であり、入力された輝度信号に含まれる小さな振幅信号を制御入力に応じて抑圧する。30は制御入力端子であり、ここより制御信号が入力される。
以上のように構成された実施の形態2の映像記録担体再生装置について以下にその動作を述べる。本発明の実施の形態2における映像記録担体再生装置では、ハードディスクドライブ24に記録された様々なビットレートの圧縮映像信号を再生する。
図8は、本発明の実施の形態2に於ける映像記録担体再生装置のノイズ発生原理を示す図である。
ハードディスクドライブ24には、図示されない記録手段により予め圧縮映像が記録されている。記録されている映像信号はMPEG2方式(ITU−T勧告H.262/ISO/IEC13818−2)で圧縮されている。MPEG2では、横720画素、縦480画素の1画面を、横8画素、縦8画素のブロックに分割し、その1ブロックを2次元空間周波数領域に変換する。図8の8−Aにはブロックの図を示す。ここでは1つの四角形が1画素を現し、横8画素、縦8画素で1ブロックが形成されている。8−Bは、8−Aのブロックを2次元空間周波数領域に変換した図である。ここでは、横は左端が水平方向の直流成分を示し、右へ行くほど周波数の高い成分を示す。また縦は、上端が直流成分を示し、下へ行くほど周波数の高い成分を示す。圧縮の過程において、この様に周波数変換された空間において、高周波数成分ほど画像に影響する度合いが低いことを利用し、高周波成分になるほど量子化きざみを粗くしたり、あるいは全く転送されなかったりされる。実際のMPEG圧縮工程では、入力映像前後のフレーム、もしくは数フレーム離れた参照フレームにあり、動きベクトルによって指示される参照ブロックと、当該ブロックとの差分が空間周波数変換され圧縮される場合もあるが、ここでは、主に圧縮ノイズの発生過程の解説が主眼であるので、以上のように簡略化した説明とする。
この様にして圧縮された映像信号がハードディスクドライブ24に記録されている。図6において、ハードディスクドライブ24の出力は復調回路4で復調され、ビット列となり誤り訂正などを行い、圧縮映像信号として出力される。圧縮映像信号は映像復調回路6で復調されITU−R BT.656に準拠した輝度信号と色信号が時間多重化されたディジタル映像信号となる。5はメモリーであり圧縮映像信号を復調する際の一時記憶に使われる。
一方、ビットレート判別回路26では、復調回路4の出力よりハードディスクドライブ24から再生されている圧縮映像信号の単位時間あたりの符号量、即ちビットレートを検出し、可変ノイズ除去制御回路27に出力する。可変ノイズ除去制御回路27ではビットレート判別回路26の出力に応じてビットレートの大小を判別し可変ノイズ除去回路25を制御する。
圧縮映像信号を復調する動作は、図8の8−Bの2次元周波数領域信号を8−Cの2次元画素空間信号に変換する作業であるが、前述した様に、圧縮の過程において、8−Bの2次元周波数空間で、高周波成分の量子化が粗くされたり、あるいは転送されなかったりすることが原因となって、8−Cの2次元画素空間情報は元の8−Aの情報とは異なっている。この差が圧縮ノイズと呼ばれているものであり、特に8−Dに示すようにブロック境界における直流成分の差(以下ブロックノイズと称す)や、8−Fに示すような急峻な変化の前後に起きるノイズ(以下モスキートノイズと称す)がその代表的な例である。
図9は、本発明の実施の形態2に於ける映像記録担体再生装置のビットレートとノイズ量の関係を示す図である。
図のグラフ横軸はビットレート即ち単位時間あたりの符号量を示し、縦軸は、元映像信号と圧縮され再度復調された後の映像信号の差をSN比として示すもので、この値が高いほど、再生画像が元画像に近い、即ちブロックノイズ、モスキートノイズが少ない。図に示す様に、2Mbit/秒の時に27.5dB程度であったSN比が、6Mbit/秒の時に34.5dB程度まで上昇している。この様に、復調映像信号の品位、即ちブロックノイズとモスキートノイズの量はビットレートに依存し、ビットレートが高い程品位が良い、即ちブロックノイズとモスキートノイズが少ない。一方、ビットレートが高いと符号使用量が大きいので、記録容量を多く消費する。即ち、同じ内容の映像信号を図6のハードディスクドライブ22に記録する場合に2Mbit/秒で記録する場合に比べ、6Mbit/秒で記録するには3倍の容量を消費する。よって、ハードディスクドライブ22の記録容量を有効的に使用できる様にするために、ビットレートは記録時に任意に選択する事ができる様になされている。
図6において、映像復調回路6で復調された映像信号は、可変ノイズ除去回路25に入力される。可変ノイズ除去回路25では図7に示すように入力端子13より入力されたITU−R BT.656準拠のディジタル映像信号は、Y/C分離回路14により輝度信号と色信号とに分離され、輝度信号はブロック境界検出回路15と第二のスイッチ17のc入力と、可変平均化処理回路28に入力され、色信号はY/C合成回路22に入力される。ブロック境界検出回路15では、ブロックの境界画素、即ち図8の8−Cにおける斜線画素であるかどうかが検出される。可変平均化処理回路28では、隣接画素の差が制御入力端子30からの入力により決められる検出閾値内であれば、隣接する2画素の平均値が求められ第二のスイッチ17の入力dに入力され、隣接画素の差が制御入力端子30からの入力により決められる検出閾値より大きい場合には、画素値がそのまま第二のスイッチ17の入力dに入力される。第二のスイッチ17は、ブロック境界検出回路15により、再生画素がブロック境界画素、すなわち、図8の8−Cにおける斜線画素である場合にはdを、そうでない場合にはcを選択し出力するように制御される。それにより、第二のスイッチ17の出力は、図8の8−Eに示すように、ブロック境界部分で、隣接画素の差が制御入力端子30からの入力により決められる検出閾値内であれば、境界画素が平均化処理されて出力される為に、ブロック境界の段差が小さくなり、MPEG圧縮時に生じるブロックノイズを低減されている。
第二のスイッチ17の出力は、次にエッジ検出回路18と第三のスイッチ21のe入力と、可変小振幅抑圧回路29とに入力される。エッジ検出回路18は、その入力映像信号に、ある一定値以上の輝度信号差、即ちエッジが含まれている事を検出し、マスク発生回路19に入力する。マスク発生回路19はエッジ検出回路18の出力により、エッジの近傍部分に該当するタイミング信号、即ち、図8の8−Fに示すようなマスク期間に該当する信号を発生し、第三のスイッチ21を制御する。小振幅抑圧回路20は入力された信号の振幅が制御入力端子30からの入力により決められる検出閾値内であれば抑圧し、振幅が制御入力端子30からの入力により決められる検出閾値より大きければそのまま通過させる。第三のスイッチ21はマスク発生回路19により、マスク期間はf入力を、それ以外はe入力を選択されるので、その出力は、マスク期間にある、制御入力端子30からの入力により決められる検出閾値内の振幅信号が抑圧され出力され、図8の8−Gに示すようになり、マスク期間に発生していたモスキートノイズが除去されて出力される。図7において、第三のスイッチ21の出力はY/C合成回路22に入力される。Y/C合成回路22では、Y/C分離回路14からの色信号入力と、第三のスイッチ21からの輝度信号とを多重し、ITU−R BT.656準拠のディジタル映像信号を生成し、出力端子23より出力する。
これにより、図6の可変ノイズ除去回路25では、MPEG圧縮に伴って生じたブロックノイズ、モスキートノイズが除去される。しかし、この可変ノイズ除去回路25の除去方式では、ブロック境界にあった元信号の段差や、急峻なエッジの近傍にあった元信号の小振幅成分も、ノイズと判断して処理してしまうため、元信号を損なう事も予測される。
特に前述した様に、ハードディスクドライブ22の記録容量を有効的に使用できる様にするために、ビットレートは記録時に任意に選択する事ができ、図9で説明した様に、ビットレートにより、含まれているブロックノイズとモスキートノイズの量も異なる。即ち、高ビットレートの圧縮映像においては可変ノイズ除去回路25の動作は元信号を損なってしまい、かえって映像信号の品位を損なう恐れがある。従って、本発明の実施の形態2に於ける映像記録担体再生装置では、圧縮映像のビットレートの大小によって可変ノイズ除去回路25で除去されるノイズの大きさを制御して、映像信号の品位の損ないを低減する。
図10は、本発明の実施の形態2に於ける映像記録担体再生装置の可変ノイズ除去回路の動作を示す図である。
可変平均化処理回路28では、低ビットレート時には図10の10−Aに示す様に、制御入力端子30からの入力に応じて検出閾値が大きく設定され、検出閾値内であれば、ブロックノイズと判断し平均化処理を行い、高ビットレート時には図10の10−Cに示す様に、制御入力端子30からの入力に応じて検出閾値が小さく設定され、検出閾値内であれば、ブロックノイズと判断し平均化処理を行う。可変小振幅抑圧回路29では、低ビットレート時には図10の10−Bに示す様に、制御入力端子30からの入力に応じて検出閾値が大きく設定され、検出閾値内であれば、モスキートノイズと判断し抑圧処理を行い、高ビットレート時には図10の10−Dに示す様に、制御入力端子30からの入力に応じて検出閾値が小さく設定され、検出閾値内であればモスキートノイズと判断し抑圧処理を行う。
図6の可変ノイズ除去制御回路27の出力が図7の制御入力端子30より入力され、可変平均化処理回路28と可変小振幅制御回路29のそれぞれの閾値を切り替える事により、圧縮ノイズの多い低ビットレート時にはより多くのノイズ除去を行い、ノイズの少ない高ビットレート時には少ないノイズ除去を行う事により出画品位の最適化を行うことが出来る。
可変ノイズ除去回路25の出力はビデオエンコーダ11でアナログの映像信号に変換され映像出力端子12より図示されない映像モニタに出力され、それにより使用者は映像を見ることが出来る。
このように、本発明の実施の形態2に於ける映像記録担体再生装置は、再生されている圧縮映像信号のビットレートを検出しそれに応じて可変ノイズ除去回路の動作を制御することが出来るため、記録条件の異なる様々な種類の記録担体の再生において、記録担体に記録された映像信号を最適画質で再生できるという利点がある。
(実施の形態3)
図11は、本発明の実施の形態3に於ける映像記録担体再生装置のブロック図である。図において、符号1から12については実施の形態1に準じ、符号24、25、27は実施の形態2に準じる。31は圧縮方式判別回路であり、映像信号が圧縮されている圧縮方式を判別する。
図12は、本発明の実施の形態3に於ける映像記録担体再生装置の可変ノイズ除去回路のブロック図である。
図において符号13から23については実施の形態1に準じ、符号28から30は実施の形態2に準じる。
以上のように構成された実施の形態3の映像記録担体再生装置について以下にその動作を述べる。本発明の実施の形態3における映像記録担体再生装置では、ディスク1に記録された様々な圧縮方式の圧縮映像信号を再生する。
図13は、本発明の実施の形態3に於ける映像記録担体再生装置のノイズ発生原理を示す図である。
ディスク1には図示されない記録手段により予め圧縮映像が記録されている。記録されている映像信号はMPEG2方式(ITU−T勧告H.262/ISO/IEC13818−2)、もしくはMPEG4方式(ITU−T勧告H.264)で圧縮されている。MPEG2もしくはMPEG4では、横720画素、縦480画素の1画面を、横8画素、縦8画素のブロックに分割し、その1ブロックを2次元空間周波数領域に変換する。図13の13−Aにはブロックの図を示す。ここでは1つの四角形が1画素を現し、横8画素、縦8画素で1ブロックが形成されている。13−Bは、13−Aのブロックを2次元空間周波数領域に変換した図である。ここでは、横は左端が水平方向の直流成分を示し、右へ行くほど周波数の高い成分を示す。また縦は、上端が直流成分を示し、下へ行くほど周波数の高い成分を示す。圧縮の過程において、この様に周波数変換された空間において、高周波数成分ほど画像に影響する度合いが低いことを利用し、高周波成分になるほど量子化きざみを粗くしたり、あるいは全く転送されなかったりされる。実際のMPEG圧縮工程では、入力映像前後のフレーム、もしくは数フレーム離れた参照フレームにあり動きベクトルによって指示される参照ブロックと、当該ブロックとの差分が空間周波数変換され圧縮される場合もあるが、ここでは、主に圧縮ノイズの発生過程の解説が主眼であるので、以上のように簡略化した説明とする。
この様にして圧縮された映像信号がディスク1に記録されている。図11において、ディスク1に記録された信号をピックアップ2が電気的信号に変換する。モーター3は、ディスク1を再生に適した速度で回転させる。ピックアップ2の出力は復調回路4で復調され、ビット列となり誤り訂正などを行い、圧縮映像信号や再生に必要な付帯情報として出力される。圧縮映像信号は映像復調回路6で復調されITU−R BT.656に準拠した輝度信号と色信号が時間多重化されたディジタル映像信号となる。5はメモリーであり圧縮映像信号を復調する際の一時記憶に使われる。
一方、圧縮方式判別回路31では、復調回路4の付帯情報出力よりディスク1から再生されている圧縮映像信号の圧縮方式がMPEG2方式であるか、MPEG4方式であるかを検出し、可変ノイズ除去制御回路27に出力する。可変ノイズ除去制御回路27では圧縮方式判別回路31の出力に応じて可変ノイズ除去回路25を制御する。
圧縮映像信号を復調する動作は、図13の13−Bの2次元周波数領域信号を13−Cの2次元画素空間信号に変換する作業であるが、前述した様に、圧縮の過程において、13−Bの2次元周波数空間で、高周波成分の量子化が粗くされたり、あるいは転送されなかったりすることが原因となって、13−Cの2次元画素空間情報は元の13−Aの情報とは異なっている。この差が圧縮ノイズと呼ばれているものであり、特に13−Dに示すようにブロック境界における直流成分の差(以下ブロックノイズと称す)や、13−Fに示すような急峻な変化の前後に起きるノイズ(以下モスキートノイズと称す)がその代表的な例である。
図14は、本発明の実施の形態3に於ける映像記録担体再生装置のビットレートとノイズ量の関係を示す図である。
図のグラフ横軸はビットレート即ち単位時間あたりの符号量を示し、縦軸は、元映像信号と圧縮され再度復調された後の映像信号の差をSN比として示すもので、この値が高いほど、再生画像が元画像に近い、即ちブロックノイズ、モスキートノイズが少ない。図に示す様に、MPEG2方式では2Mbit/秒の時に27.5dB程度であったSN比が、6Mbit/秒の時に34.5dB程度まで上昇している。また、MPEG4方式では1Mbit/秒の時に31dB程度であったSN比が、5Mbit/秒の時に37dB程度まで上昇している。この様に、復調映像信号の品位、即ちブロックノイズとモスキートノイズの量はビットレートと圧縮方式に依存し、MPEG4の方がMPEG2に比べてブロックノイズとモスキートノイズが少ない。
図11において、映像復調回路6で復調された映像信号は、可変ノイズ除去回路25に入力される。可変ノイズ除去回路25では図12に示すように入力端子13より入力されたITU−R BT.656準拠のディジタル映像信号は、Y/C分離回路14により輝度信号と色信号とに分離され、輝度信号はブロック境界検出回路15と第二のスイッチ17のc入力と、可変平均化処理回路28に入力され、色信号はY/C合成回路22に入力される。ブロック境界検出回路15では、ブロックの境界画素、即ち図13の13−Cにおける斜線画素であるかどうかが検出される。可変平均化処理回路28では、隣接画素の差が制御入力端子30からの入力により決められる検出閾値内であれば、隣接する2画素の平均値が求められ第二のスイッチ17の入力dに入力され、隣接画素の差が制御入力端子30からの入力により決められる検出閾値より大きい場合には、画素値がそのまま第二のスイッチ17の入力dに入力される。第二のスイッチ17は、ブロック境界検出回路15により、再生画素がブロック境界画素、すなわち、図13の13−Cにおける斜線画素である場合にはdを、そうでない場合にはcを選択し出力するように制御される。それにより、第二のスイッチ17の出力は、図13の13−Eに示すように、ブロック境界部分で、隣接画素の差が制御入力端子30からの入力により決められる検出閾値内であれば、境界画素が平均化処理されて出力される為に、ブロック境界の段差が小さくなり、MPEG圧縮時に生じるブロックノイズを低減されている。
第二のスイッチ17の出力は、次にエッジ検出回路18と第三のスイッチ21のe入力と、可変小振幅抑圧回路29とに入力される。エッジ検出回路18は、その入力映像信号に、ある一定値以上の輝度信号差、即ちエッジが含まれている事を検出し、マスク発生回路19に入力する。マスク発生回路19はエッジ検出回路18の出力により、エッジの近傍部分に該当するタイミング信号、即ち、図13の13−Fに示すようなマスク期間に該当する信号を発生し、第三のスイッチ21を制御する。小振幅抑圧回路20は入力された信号の振幅が制御入力端子30からの入力により決められる検出閾値内であれば抑圧し、振幅が制御入力端子30からの入力により決められる検出閾値より大きければそのまま通過させる。第三のスイッチ21はマスク発生回路19により、マスク期間はf入力を、それ以外はe入力を選択されるので、その出力は、マスク期間にある制御入力端子30からの入力により決められる検出閾値内の振幅信号が抑圧され出力され、図13の13−Gに示すようになり、マスク期間に発生していたモスキートノイズが除去されて出力される。図12において、第三のスイッチ21の出力はY/C合成回路22に入力される。Y/C合成回路22では、Y/C分離回路14からの色信号入力と、第三のスイッチ21からの輝度信号とを多重し、ITU−R BT.656準拠のディジタル映像信号を生成し、出力端子23より出力する。
これにより、図11の可変ノイズ除去回路25では、MPEG圧縮に伴って生じたブロックノイズ、モスキートノイズが除去される。しかし、この可変ノイズ除去回路25の除去方式では、ブロック境界にあった元信号の段差や、急峻なエッジの近傍にあった元信号の小振幅成分も、ノイズと判断して処理してしまうため、元信号を損なう事も予測される。
特に前述した様に、ノイズの含まれる量が異なる圧縮方式を選択する事ができ、図14で説明した様に、圧縮方式により、含まれているブロックノイズとモスキートノイズの量も異なる。即ち、MPEG4の圧縮映像においては可変ノイズ除去回路25の動作は元信号を損なってしまい、かえって映像信号の品位を損なう恐れがある。従って、本発明の実施の形態3に於ける映像記録担体再生装置では、圧縮方式によって可変ノイズ除去回路25で除去されるノイズの大きさを制御して、映像信号の品位の損ないを低減する。
図15は、本発明の実施の形態3に於ける映像記録担体再生装置の可変ノイズ除去回路の動作を示す図である。
可変平均化処理回路28では、MPEG2時には図15の15−Aに示す様に、制御入力端子30からの入力に応じて検出閾値が大きく設定され、検出閾値内であれば、ブロックノイズと判断し平均化処理を行い、MPEG4時には図15の15−Cに示す様に、制御入力端子30からの入力に応じて検出閾値が小さく設定され、検出閾値内であれば、ブロックノイズと判断し平均化処理を行う。可変小振幅抑圧回路29では、MPEG2時には図15の15−Bに示す様に、制御入力端子30からの入力に応じて検出閾値が大きく設定され、検出閾値内であれば、モスキートノイズと判断し抑圧処理を行い、MPEG4時には図15の15−Dに示す様に、制御入力端子30からの入力に応じて検出閾値が小さく設定され、検出閾値内であればモスキートノイズと判断し抑圧処理を行う。
図11の可変ノイズ除去制御回路27の出力が図12の制御入力端子30より入力され、可変平均化処理回路28と可変小振幅制御回路29のそれぞれの閾値を切り替える事により、圧縮ノイズの多いMPEG2時にはより多くのノイズ除去を行い、ノイズの少ないMPEG4時には少ないノイズ除去を行う事により出画品位の最適化を行うことが出来る。
可変ノイズ除去回路25の出力はビデオエンコーダ11でアナログの映像信号に変換され映像出力端子12より図示されない映像モニタに出力され、それにより使用者は映像を見ることが出来る。
このように、本発明の実施の形態3に於ける映像記録担体再生装置は、再生されている圧縮映像信号の圧縮アルゴリズムを検出しそれに応じて可変ノイズ除去回路の動作を制御することが出来るため、記録条件の異なる様々な種類の記録担体の再生において、記録担体に記録された映像信号を最適画質で再生できるという利点がある。
(実施の形態4)
図16は、本発明の実施の形態4に於ける映像記録担体再生装置のブロック図である。図において、符号1から12については実施の形態1に準じ、符号25は実施の形態2に準じる。32はストリーム属性判別回路であり、ディスク1の種類、映像信号が圧縮されている圧縮方式、ビットレート、画素数を判別する。33は可変ノイズ除去・スイッチ制御回路であり、可変ノイズ除去回路25と第一のスイッチ8を制御する。
図17は、本発明の実施の形態4に於ける映像記録担体再生装置の可変ノイズ除去回路のブロック図である。
図において符号13から23については実施の形態1に準じ、符号28から30は実施の形態2に準じる。
以上のように構成された実施の形態4の映像記録担体再生装置について以下にその動作を述べる。
本発明の実施の形態4における映像記録担体再生装置では、再生専用に製造されたROMディスクと記録可能なRAMディスクとが再生可能であり、かつRAMディスク時には、圧縮方式として、MPEG2方式(ITU−T勧告H.262/ISO/IEC13818−2)、もしくはMPEG4方式(ITU−T勧告H.264)で圧縮され、符号量を可変にする為に、ビットレートと1フレームの画素数が可変である。
図18は本発明の実施の形態4に於ける映像記録担体再生装置のディスク論理フォーマットを示す図である。
図に示すように。ディスクの最内周部からリードイン、データ、リードアウトの3つのエリアからなり、そのうちデータエリアに圧縮映像信号が記録されている。リードインエリアにはディスク再生に必要な様々な情報がControlDATAとして記録されており、その中にDiscCategoryと呼ばれる情報が記録されている。図示するように、このDiscCategoryが0000hの時には、このディスクがROMディスクである事を示し。このDiscCategoryが0001hの時には、このディスクがRAMディスクである事を示す。
図19は、本発明の実施の形態4に於ける映像記録担体再生装置のROMディスクとRAMディスクの映像信号特性を示す図である。
ROMディスク、RAMディスク共に、記録される映像信号の素材となる信号は、ITU−R BT.601準拠のディジタルコンポーネント映像信号、もしくはその半分の解像度の信号であり、ITU−R BT.601準拠の場合には、その輝度信号成分は13.5MHzのピクセルクロックを持つ8ビットの映像信号であるので、周波数特性は6.75MHz、SN比は約50.8dBまでの能力を持ち、ITU−R BT.601の半分の解像度の場合には、その輝度信号成分は6.75MHzのピクセルクロックを持つ8ビットの映像信号であるので、周波数特性は3.375MHz、SN比は約50.8dBまでの能力を持つ。
ROMディスクは、一般に大量配布を前提とした製造装置を用い製造される。その為、品質管理が行き届いた素材が選ばれるので図19の19−Aに示されるように、この映像フォーマット能力を一杯まで使った信号が元信号として使われるのが一般的である。また、専用の圧縮装置を用いて、圧縮符合量の最適化を図る為に、時間をかけて何度も圧縮が試行され最終圧縮符号化されるので、記録されている圧縮映像信号の品位も高く後述する圧縮に伴ったノイズも少ないという特徴を持つ。
一方RAMディスクは、一般に使用者が図示されない記録機能を用い、一般放送映像信号を記録する為に用いるために、まず、映像信号の解像度とSN比は放送を受信する品位で制限される。一般に周波数特性は19−Bに示されるように、4.5MHzまでとなり、SN比も40dB程度となる。また民生装置として適応しうる圧縮回路の回路規模上の制約により、ROMディスクの圧縮に用いられる程の能力がなく、また受信した放送を圧縮しながら記録するために、実時間での圧縮が要求され、ROMディスクの様に何度も圧縮の試行を行うことが出来ない。この様な理由により、RAMディスクでは圧縮映像信号の品位がROMディスクに比べて劣っているので後述するように圧縮に伴ったノイズも多いという特徴を持つ。更に、前述した様にRAMディスク時には、ITU−R BT.601の半分の解像度のディジタルコンポーネント映像信号を記録する事ができる。この場合はその輝度信号成分は6.75MHzのピクセルクロックを持つ映像信号であるので、周波数特性は3.375MHzの帯域に制限されてしまう。
図20は、本発明の実施の形態4に於ける映像記録担体再生装置のノイズ発生原理を示す図である。
ディスク1には図示されない記録手段により予め圧縮映像が記録されている。記録されている映像信号はMPEG2方式(ITU−T勧告H.262/ISO/IEC13818−2)、もしくはMPEG4方式(ITU−T勧告H.264)で圧縮されている。MPEG2もしくはMPEG4では、横720画素、縦480画素もしくは横360画素、縦240画素の1画面を、横8画素、縦8画素のブロックに分割し、その1ブロックを2次元空間周波数領域に変換する。図20の20−Aにはブロックの図を示す。ここでは1つの四角形が1画素を現し、横8画素、縦8画素で1ブロックが形成されている。20−Bは、20−Aのブロックを2次元空間周波数領域に変換した図である。ここでは、横は左端が水平方向の直流成分を示し、右へ行くほど周波数の高い成分を示す。また縦は、上端が直流成分を示し、下へ行くほど周波数の高い成分を示す。圧縮の過程において、この様に周波数変換された空間において、高周波数成分ほど画像に影響する度合いが低いことを利用し、高周波成分になるほど量子化きざみを粗くしたり、あるいは全く転送されなかったりされる。実際のMPEG圧縮工程では、入力映像前後のフレーム、もしくは数フレーム離れた参照フレームにあり、動きベクトルによって指示される参照ブロックと、当該ブロックとの差分が空間周波数変換され圧縮される場合もあるが、ここでは、主に圧縮ノイズの発生過程の解説が主眼であるので、以上のように簡略化した説明とする。
この様にして圧縮された映像信号がディスク1に記録されている。図16において、ディスク1に記録された信号をピックアップ2が電気的信号に変換する。モーター3は、ディスク1を再生に適した速度で回転させる。ピックアップ2の出力は復調回路4で復調され、ビット列となり誤り訂正などを行い、圧縮映像信号や再生に必要な付帯情報として出力される。圧縮映像信号は映像復調回路6で復調されITU−R BT.656に準拠した輝度信号と色信号が時間多重化されたディジタル映像信号となる。5はメモリーであり圧縮映像信号を復調する際の一時記憶に使われる。
一方、ストリーム属性判別回路32では、復調回路4の付帯情報出力よりディスク1がROMディスクであるかRAMディスクであるか、また、再生されている圧縮映像信号の圧縮方式がMPEG2方式であるか、MPEG4方式であるか、ビットレートは幾らか、1フレームの画素数はいくらかを検出し、可変ノイズ除去・スイッチ制御回路33に出力する。可変ノイズ除去・スイッチ制御回路33ではストリーム属性判別回路32の出力に応じて可変ノイズ除去回路25と第一のスイッチ8を制御する。
圧縮映像信号を復調する動作は、図20の20−Bの2次元周波数領域信号を20−Cの2次元画素空間信号に変換する作業であるが、前述した様に、圧縮の過程において、20−Bの2次元周波数空間で、高周波成分の量子化が粗くされたり、あるいは転送されなかったりすることが原因となって、20−Cの2次元画素空間情報は元の20−Aの情報とは異なっている。この差が圧縮ノイズと呼ばれているものであり、特に20−Dに示すようにブロック境界における直流成分の差(以下ブロックノイズと称す)や、20−Fに示すような急峻な変化の前後に起きるノイズ(以下モスキートノイズと称す)がその代表的な例である。
図21は、本発明の実施の形態2に於ける映像記録担体再生装置のビットレートとノイズ量の関係を示す図である。
図のグラフ横軸はビットレート即ち単位時間あたりの符号量を示し、縦軸は、元映像信号と圧縮され再度復調された後の映像信号の差をSN比として示すもので、この値が高いほど、再生画像が元画像に近い、即ちブロックノイズ、モスキートノイズが少ない。図に示す様に、MPEG2方式では2Mbit/秒の時に27.5dB程度であったSN比が、6Mbit/秒の時に34.5dB程度まで上昇している。また、MPEG4方式では1Mbit/秒の時に31dB程度であったSN比が、5Mbit/秒の時に37dB程度まで上昇している。この様に、復調映像信号の品位、即ちブロックノイズとモスキートノイズの量はビットレートと圧縮方式に依存し、MPEG2に比べMPEG4の方が品位が高く、ビットレートが高い程品位が良い、即ちブロックノイズとモスキートノイズが少ない。一方、ビットレートが高いと符号使用量が大きいので、記録容量を多く消費する。即ち、同じ内容の映像信号を図16のディスク1に記録する場合に2Mbit/秒で記録する場合に比べ、6Mbit/秒で記録するには3倍の容量を消費する。よって、ディスク1の記録容量を有効的に使用できる様にするために、ビットレートは記録時に任意に選択する事ができる様になされている。
図16において、映像復調回路6で復調された映像信号は、可変ノイズ除去回路25と第一のスイッチ8のa入力に入力される。可変ノイズ除去回路25では図17に示すように入力端子13より入力されたITU−R BT.656準拠のディジタル映像信号は、Y/C分離回路14により輝度信号と色信号とに分離され、輝度信号はブロック境界検出回路15と第二のスイッチ17のc入力と、可変平均化処理回路28に入力され、色信号はY/C合成回路22に入力される。ブロック境界検出回路15では、ブロックの境界画素、即ち図20の20−Cにおける斜線画素であるかどうかが検出される。可変平均化処理回路28では、隣接画素の差が制御入力端子30からの入力により決められる検出閾値内であれば、隣接する2画素の平均値が求められ第二のスイッチ17の入力dに入力され、隣接画素の差が制御入力端子30からの入力により決められる検出閾値より大きい場合には、画素値がそのまま第二のスイッチ17の入力dに入力される。第二のスイッチ17は、ブロック境界検出回路15により、再生画素がブロック境界画素、すなわち、図20の20−Cにおける斜線画素である場合にはdを、そうでない場合にはcを選択し出力するように制御される。それにより、第二のスイッチ17の出力は、図20の20−Eに示すように、ブロック境界部分で、隣接画素の差が制御入力端子30からの入力により決められる検出閾値内であれば、境界画素が平均化処理されて出力される為に、ブロック境界の段差が小さくなり、MPEG圧縮時に生じるブロックノイズを低減されている。
第二のスイッチ17の出力は、次にエッジ検出回路18と、第三のスイッチ21のe入力と、可変小振幅抑圧回路29とに入力される。エッジ検出回路18は、その入力映像信号に、ある一定値以上の輝度信号差、即ちエッジが含まれている事を検出し、マスク発生回路19に入力する。マスク発生回路19はエッジ検出回路18の出力により、エッジの近傍部分に該当するタイミング信号、即ち、図20の20−Fに示すようなマスク期間に該当する信号を発生し、第三のスイッチ21を制御する。小振幅抑圧回路20は入力された信号の振幅が制御入力端子30からの入力により決められる検出閾値内であれば抑圧し、振幅が制御入力端子30からの入力により決められる検出閾値より大きければそのまま通過させる。第三のスイッチ21はマスク発生回路19により、マスク期間はf入力を、それ以外はe入力を選択されるので、その出力は、マスク期間にある制御入力端子30からの入力により決められる検出閾値内の振幅信号が抑圧され出力され、図20の20−Gに示すようになり、マスク期間に発生していたモスキートノイズが除去されて出力される。図12において、第三のスイッチ21の出力はY/C合成回路22に入力される。Y/C合成回路22では、Y/C分離回路14からの色信号入力と、第三のスイッチ21からの輝度信号とを多重し、ITU−R BT.656準拠のディジタル映像信号を生成し、出力端子23より出力する。
これにより、図16の可変ノイズ除去回路25では、MPEG圧縮に伴って生じたブロックノイズ、モスキートノイズが除去される。可変ノイズ除去回路25の出力は第一のスイッチ8のb入力に出力される。しかし、この可変ノイズ除去回路25の除去方式では、ブロック境界にあった元信号の段差や、急峻なエッジの近傍にあった元信号の小振幅成分も、ノイズと判断して処理してしまうため、元信号を損なう事も予測される。
特に前述した様に、ROMディスクとRAMディスクとでは、元信号の品位が異なり、RAMディスクではMPEG圧縮に伴うノイズが多く含まれる事が予測されるのに対して、ROMディスクではそれらのノイズが少ないかあるいは無い事が予測される。また、図19で説明した様にROMディスクにおいては、RAMディスクに比べて、高帯域で高SN比な映像信号が記録されている為に、元信号に小振幅信号成分も多く含まれている。即ち、ROMディスクにおいては可変ノイズ除去回路25の動作は元信号を損なってしまい、かえって映像信号の品位を損なう恐れがある。従って、第一のスイッチをROMディスク再生時にはa入力、RAMディスク再生時にはb入力とする事によって、圧縮ノイズの多いRAMディスク再生時にはノイズ除去を行い、ノイズの少ないあるいは無いROMディスク再生時にはノイズ除去を行わなくする事により出画品位の最適化を行うことが出来る。
更に、図21で説明した様に、圧縮方式により、含まれているブロックノイズとモスキートノイズの量も異なり、同じ圧縮方式でも、ビットレートにより、ブロックノイズとモスキートノイズの量が異なる。また、図19で説明した様に、横720画素、縦480画素では4.5MHzの帯域を持つが、横360画素、縦240画素では周波数特性は3.375MHzの帯域に制限されてしまうので、横720画素、縦480画素に比べ、横360画素、縦240画素では、周波数特性が劣化しているだけノイズ除去を多くしても。元信号を損なうことは少ない。従って、本発明の実施の形態4に於ける映像記録担体再生装置では、RAMディスクが再生されている場合には圧縮方式、ビットレート、画素数によって可変ノイズ除去回路25で除去されるノイズの大きさを制御して、映像信号の品位の損ないを低減する。
図22は、本発明の実施の形態4に於ける映像記録担体再生装置の可変ノイズ除去・スイッチ制御回路の動作を示す図である。
可変ノイズ除去・スイッチ制御回路33は、ストリーム属性判別回路32の出力より再生されている圧縮映像信号の、圧縮アルゴリズム、ビットレート、画像の画素数を検出し、可変ノイズ除去回路25の検出閾値を、大、中、小の3種類から選択する。その選択方法を表1および表2に示す。
即ち、MPEG2に比してMPEG4では含まれているブロックノイズとモスキートノイズが少ない事が予想されるので閾値を小さくし、ビットレートが高い方が低い方より含まれているブロックノイズとモスキートノイズが少ない事が予想されるので閾値を小さくし、また、横360画素、縦240画素に比して横720画素、縦480画素では、周波数特性が高いので閾値を小さくするといった様に、大、中、小の閾値を選択する。
可変平均化処理回路28では、(表1)及び(表2)に示される閾値が、制御入力端子30から与えられ、それに応じて22−A、22−C、22−Eに示す様に検出閾値を切り替え、検出閾値内であれば、ブロックノイズと判断し平均化処理を行う。可変小振幅抑圧回路29では、表1及び表2に示される閾値が、制御入力端子30から与えられ、それに応じて22−B、22−D、22−Fに示す様に検出閾値を切り替え、検出閾値内であれば、モスキートノイズと判断し抑圧処理を行う。
図16の可変ノイズ除去制御回路27の出力が図17の制御入力端子30より入力され、可変平均化処理回路28と可変小振幅制御回路29のそれぞれの閾値を切り替える事により、圧縮ノイズの多い場合にはより多くのノイズ除去を行い、ノイズの少ない場合には少ないノイズ除去を行う事により出画品位の最適化を行うことが出来る。
可変ノイズ除去回路25の出力はビデオエンコーダ11でアナログの映像信号に変換され映像出力端子12より図示されない映像モニタに出力され、それにより使用者は映像を見ることが出来る。
このように、本発明の実施の形態4に於ける映像記録担体再生装置は、再生されているディスクの種別、圧縮映像信号の圧縮方式、ビットレート、画素数を検出しそれに応じて可変ノイズ除去回路の動作を制御することが出来るため、記録条件の異なる様々な種類の記録担体の再生において、記録担体に記録された映像信号を最適画質で再生できるという利点がある。
(実施の形態5)
図23は、本発明の実施の形態5に於ける映像記録担体再生装置のブロック図である。図において、符号1から12については実施の形態1に準じる。34は第二のノイズ除去回路である。
図24は本発明の実施の形態5に於ける映像記録担体再生装置の第二のノイズ除去回路のブロック図である。図において13から23については実施の形態1に準じる。35はコアリング回路であり、特定周波数帯域の微小振幅のみ除去しそれ以外の信号は通過させる。
以上のように構成された実施の形態5の映像記録担体再生装置について以下にその動作を述べる。
本発明の実施の形態5における映像記録担体再生装置では、再生専用に製造されたROMディスク、と記録可能なRAMディスクとが再生可能である。
図25は本発明の実施の形態5に於ける映像記録担体再生装置のディスク論理フォーマットを示す図である。
図に示すように。ディスクの最内周部からリードイン、データ、リードアウトの3つのエリアからなり、そのうちデータエリアに圧縮映像信号が記録されている。リードインエリアにはディスク再生に必要な様々な情報がControlDATAとして記録されており、その中にDiscCategoryと呼ばれる情報が記録されている。図示するように、このDiscCategoryが0000hの時には、このディスクがROMディスクである事を示し。このDiscCategoryが0001hの時には、このディスクがRAMディスクである事を示す。
図26は、本発明の実施の形態1に於ける映像記録担体再生装置のROMディスクとRAMディスクの映像信号特性を示す図である。
ROMディスク、RAMディスク共に、記録される映像信号の素材となる信号は、ITU−R BT.601準拠のディジタルコンポーネント映像信号であり、その輝度信号成分は13.5MHzのピクセルクロックを持つ8ビットの映像信号であるので、周波数特性は6.75MHz、SN比は約50.8dBまでの能力を持つ。
ROMディスクは、一般に大量配布を前提とした製造装置を用い製造される。その為、品質管理が行き届きた素材が選ばれるので図26の26−Aに示されるように、この映像フォーマット能力を一杯まで使った信号が元信号として使われるのが一般的である。また、専用の圧縮装置を用いて、圧縮符合量の最適化を図る為に、時間をかけて何度も圧縮が試行され最終圧縮符号化されるので、記録されている圧縮映像信号の品位も高く後述する圧縮に伴ったノイズも少ないという特徴を持つ。
一方RAMディスクは、一般に使用者が図示されない記録機能を用い、一般放送映像信号を記録する為に用いるために、まず、映像信号の解像度とSN比は放送を受信する品位で制限される。一般に周波数特性は26−Bに示されるように4.5MHzまでとなり、SN比も40dB程度となる。また民生装置として適応しうる圧縮回路の回路規模上の制約により、ROMディスクの圧縮に用いられる程の能力がなく、また受信した放送を圧縮しながら記録するために、実時間での圧縮が要求され、ROMディスクの様に何度も圧縮の試行を行うことが出来ない。この様な理由により、RAMディスクでは圧縮映像信号の品位がROMディスクに比べて劣っているので後述するように圧縮に伴ったノイズも多いという特徴を持つ。
図27は、本発明の実施の形態5に於ける映像記録担体再生装置のノイズ発生と第二のノイズ除去回路の動作を示す図である。
ディスク1に記録されている映像信号はMPEG2方式(ITU−T勧告H.262/ISO/IEC13818−2)で圧縮されている。MPEG2では、横720画素、縦480画素の1画面を、横8画素、縦8画素のブロックに分割し、その1ブロックを2次元空間周波数領域に変換する。図27の27−Aにはブロックの図を示す。ここでは1つの四角形が1画素を現し、横8画素、縦8画素で1ブロックが形成されている。27−Bは、27−Aのブロックを2次元空間周波数領域に変換した図である。ここでは、横は左端が水平方向の直流成分を示し、右へ行くほど周波数の高い成分を示す。また縦は、上端が直流成分を示し、下へ行くほど周波数の高い成分を示す。圧縮の過程において、この様に周波数変換された空間において、高周波数成分ほど画像に影響する度合いが低いことを利用し、高周波成分になるほど量子化きざみを粗くしたり、あるいは全く転送されなかったりされる。実際のMPEG圧縮工程では、入力映像前後のフレーム、もしくは数フレーム離れた参照フレームにあり、動きベクトルによって指示される参照ブロックと、当該ブロックとの差分が空間周波数変換され圧縮される場合もあるが、ここでは、主に圧縮ノイズの発生過程の解説が主眼であるので、以上のように簡略化した説明とする。
この様にして圧縮された映像信号がディスク1に記録されている。図23において、ディスク1に記録された信号をピックアップ2が電気的信号に変換する。モーター3は、ディスク1を再生に適した速度で回転させる。ピックアップ2の出力は復調回路4で復調され、ビット列となり誤り訂正などを行い、圧縮映像信号や再生に必要な付帯情報として出力される。圧縮映像信号は映像復調回路6で復調されITU−R BT.656に準拠した、輝度信号と色信号が時間多重化されたディジタル映像信号となる。5はメモリーであり、圧縮映像信号を復調する際の一時記憶に使われる。
一方、メディア判別回路9では、復調回路4の出力より、図25におけるDiscCategory情報を読み取り、スイッチ制御回路10に出力する。スイッチ制御回路10では、メディア判別回路9の出力に応じて、再生されているディスクがROMディスクの場合は第一のスイッチ8の入力aを、RAMディスクの場合には第一のスイッチ8の入力bを選択するように第一のスイッチ8を制御する。
圧縮映像信号を復調する動作は、図27の27−Bの2次元周波数領域信号を27−Cの2次元画素空間信号に変換する作業であるが、前述した様に、圧縮の過程において、27−Bの2次元周波数空間で、高周波成分の量子化が粗くされたり、あるいは転送されなかったりすることが原因となって、27−Cの2次元画素空間情報は元の27−Aの情報とは異なっている。この差が圧縮ノイズと呼ばれているものであり、特に27−Dに示すようにブロック境界における直流成分の差(以下ブロックノイズと称す)や、27−Fに示すような急峻な変化の前後に起きるノイズ(以下モスキートノイズと称す)がその代表的な例である。
図23において、映像復調回路6で復調された映像信号は、第二のノイズ除去回路34と第一のスイッチ8のa入力端子に入力される。第二のノイズ除去回路34では図24に示すように入力端子13より入力されたITU−R BT.656準拠のディジタル映像信号は、Y/C分離回路14により輝度信号と色信号とに分離され、輝度信号はブロック境界検出回路15と第二のスイッチ17のc入力と、平均化処理回路16に入力され、色信号はY/C合成回路22に入力される。ブロック境界検出回路15では、ブロックの境界画素、即ち図27の27−Cにおける斜線画素であるかどうかが検出される。平均化処理回路16では隣接する2画素の平均値が求められ、第二のスイッチ17の入力dに入力される。第二のスイッチ17は、ブロック境界検出回路15により、再生画素がブロック境界画素、すなわち、図27の27−Cにおける斜線画素である場合にはdを、そうでない場合にはcを選択し出力するように制御される。それにより、第二のスイッチ17の出力は、図27の27−Eに示すように、ブロック境界部分のみが平均化処理されて出力される為に、ブロック境界の段差が小さくなり、MPEG圧縮時に生じるブロックノイズを低減されている。
第二のスイッチ17の出力は、次にコアリング回路35に入力される。コアリング回路34では、特定周波数帯域内(1MHzから4MHz)の微小振幅成分が抑圧されそれ以外は影響を受けずに出力される。従ってその出力では、輝度信号に含まれているランダムなノイズ、即ち特定周波数帯の微少信号とモスキートノイズが除去されている。その出力を図27の27−Gに示す。
図24において、コアリング回路34の出力はY/C合成回路22に入力される。Y/C合成回路22では、Y/C分離回路14からの色信号入力と、第三のスイッチ21からの輝度信号とを多重し、ITU−R BT.656準拠のディジタル映像信号を生成し、出力端子23より出力する。
これにより、図23の第二のノイズ除去回路35では、MPEG圧縮に伴って生じたブロックノイズ、モスキートノイズが除去される。第二のノイズ除去回路34の出力は第一のスイッチ8のb入力に出力される。しかし、この第二のノイズ除去回路34の除去方式では、ブロック境界にあった元信号の段差や、元信号の小振幅成分も、ノイズと判断して処理してしまうため、元信号を損なう事も予測される。特に前述した様に、ROMディスクとRAMディスクとでは、元信号の品位が異なり、RAMディスクではMPEG圧縮に伴うノイズが多く含まれ、同時にランダムノイズも多い事が予測されるのに対して、ROMディスクではそれらのノイズが少ないかあるいは無い事が予測される。また、図26で説明した様にROMディスクにおいては、RAMディスクに比べて、高帯域で高SN比な映像信号が記録されている為に、元信号に小振幅信号成分も多く含まれている。即ち、ROMディスクにおいては第二のノイズ除去回路34の動作は元信号を損なってしまい、かえって映像信号の品位を損なう恐れがある。従って、第一のスイッチをROMディスク再生時にはa入力、RAMディスク再生時にはb入力とする事によって、圧縮ノイズの多いRAMディスク再生時にはノイズ除去を行い、ノイズの少ないあるいは無いROMディスク再生時にはノイズ除去を行わなくする事により出画品位の最適化を行うことが出来る。
第一のスイッチ8の出力はビデオエンコーダ11でアナログの映像信号に変換され映像出力端子12より図示されない映像モニタに出力され、それにより使用者は映像を見ることが出来る。
このように、本発明の実施の形態5に於ける映像記録担体再生装置は、再生されているディスクの種類を検出しそれに応じてノイズ除去回路の動作を制御することが出来るため、記録条件の異なる様々な種類の記録担体の再生において、記録担体に記録された映像信号を最適画質で再生できるという利点がある。
(実施の形態6)
図28は、本発明の実施の形態6に於ける映像記録担体再生装置のブロック図である。図において、符号1から12については実施の形態1に準じる。36は第三のノイズ除去回路である。
図29は本発明の実施の形態6に於ける映像記録担体再生装置の第三のノイズ除去回路のブロック図である。図において13から23については実施の形態1に準じる。37はフレームノイズ除去回路であり、フレーム差分からノイズを検出し除去する。38はフレームメモリーであり、入力される輝度信号を1フレーム遅延して出力する。
以上のように構成された実施の形態6の映像記録担体再生装置について以下にその動作を述べる。
本発明の実施の形態6における映像記録担体再生装置では、再生専用に製造されたROMディスクと記録可能なRAMディスクとが再生可能である。
図30は本発明の実施の形態6に於ける映像記録担体再生装置のディスク論理フォーマットを示す図である。
図に示すように。ディスクの最内周部からリードイン、データ、リードアウトの3つのエリアからなり、そのうちデータエリアに圧縮映像信号が記録されている。リードインエリアにはディスク再生に必要な様々な情報がControlDATAとして記録されており、その中にDiscCategoryと呼ばれる情報が記録されている。図示するように、このDiscCategoryが0000hの時には、このディスクがROMディスクである事を示し。このDiscCategoryが0001hの時には、このディスクがRAMディスクである事を示す。
図31は、本発明の実施の形態6に於ける映像記録担体再生装置のROMディスクとRAMディスクの映像信号特性を示す図である。
ROMディスク、RAMディスク共に、記録される映像信号の素材となる信号は、ITU−R BT.601準拠のディジタルコンポーネント映像信号であり、その輝度信号成分は13.5MHzのピクセルクロックを持つ8ビットの映像信号であるので、周波数特性は6.75MHz、SN比は約50.8dBまでの能力を持つ。
ROMディスクは、一般に大量配布を前提とした製造装置を用い製造される。その為、品質管理が行き届きた素材が選ばれるので図31の31−Aに示されるように、この映像フォーマット能力を一杯まで使った信号が元信号として使われるのが一般的である。また、専用の圧縮装置を用いて、圧縮符合量の最適化を図る為に、時間をかけて何度も圧縮が試行され最終圧縮符号化されるので、記録されている圧縮映像信号の品位も高く後述する圧縮に伴ったノイズも少ないという特徴を持つ。
一方RAMディスクは、一般に使用者が図示されない記録機能を用い、一般放送映像信号を記録する為に用いるために、まず、映像信号の解像度とSN比は放送を受信する品位で制限される。一般に周波数特性は31−Bに示されるように4.5MHzまでとなり、SN比も40dB程度となる。また民生装置として適応しうる圧縮回路の回路規模上の制約により、ROMディスクの圧縮に用いられる程の能力がなく、また受信した放送を圧縮しながら記録するために、実時間での圧縮が要求され、ROMディスクの様に何度も圧縮の試行を行うことが出来ない。この様な理由により、RAMディスクでは圧縮映像信号の品位がROMディスクに比べて劣っているので後述するように圧縮に伴ったノイズも多いという特徴を持つ。
図32は、本発明の実施の形態6に於ける映像記録担体再生装置のノイズ発生と第三のノイズ除去回路の動作を示す図である。
ディスク1に記録されている映像信号はMPEG2方式(ITU−T勧告H.262/ISO/IEC13818−2)で圧縮されている。MPEG2では、横720画素、縦480画素の1画面を、横8画素、縦8画素のブロックに分割し、その1ブロックを2次元空間周波数領域に変換する。図32の32−Aにはブロックの図を示す。ここでは1つの四角形が1画素を現し、横8画素、縦8画素で1ブロックが形成されている。32−Bは、32−Aのブロックを2次元空間周波数領域に変換した図である。ここでは、横は左端が水平方向の直流成分を示し、右へ行くほど周波数の高い成分を示す。また縦は、上端が直流成分を示し、下へ行くほど周波数の高い成分を示す。圧縮の過程において、この様に周波数変換された空間において、高周波数成分ほど画像に影響する度合いが低いことを利用し、高周波成分になるほど量子化きざみを粗くしたり、あるいは全く転送されなかったりされる。実際のMPEG圧縮工程では、入力映像前後のフレーム、もしくは数フレーム離れた参照フレームにあり動きベクトルによって指示される参照ブロックと、当該ブロックとの差分が空間周波数変換され圧縮される場合もあるが、ここでは、主に圧縮ノイズの発生過程の解説が主眼であるので、以上のように簡略化した説明とする。
この様にして圧縮された映像信号がディスク1に記録されている。図28において、ディスク1に記録された信号をピックアップ2が電気的信号に変換する。モーター3は、ディスク1を再生に適した速度で回転させる。ピックアップ2の出力は復調回路4で復調され、ビット列となり誤り訂正などを行い、圧縮映像信号や再生に必要な付帯情報として出力される。圧縮映像信号は映像復調回路6で復調されITU−R BT.656に準拠した、輝度信号と色信号が時間多重化されたディジタル映像信号となる。5はメモリーであり、圧縮映像信号を復調する際の一時記憶に使われる。
一方、メディア判別回路9では、復調回路4の出力より、図30におけるDiscCategory情報を読み取り、スイッチ制御回路10に出力する。スイッチ制御回路10では、メディア判別回路9の出力に応じて、再生されているディスクがROMディスクの場合は第一のスイッチ8の入力aを、RAMディスクの場合には第一のスイッチ8の入力bを選択するように第一のスイッチ8を制御する。
圧縮映像信号を復調する動作は、図32の32−Bの2次元周波数領域信号を32−Cの2次元画素空間信号に変換する作業であるが、前述した様に、圧縮の過程において、32−Bの2次元周波数空間で、高周波成分の量子化が粗くされたり、あるいは転送されなかったりすることが原因となって、32−Cの2次元画素空間情報は元の32−Aの情報とは異なっている。この差が圧縮ノイズと呼ばれているものであり、特に32−Dに示すようにブロック境界における直流成分の差(以下ブロックノイズと称す)や、27−Fに示すような急峻な変化の前後に起きるノイズ(以下モスキートノイズと称す)がその代表的な例である。
図28において、映像復調回路6で復調された映像信号は、第三のノイズ除去回路36と第一のスイッチ8のa入力端子に入力される。第三のノイズ除去回路36では図29に示すように入力端子13より入力されたITU−R BT.656準拠のディジタル映像信号は、Y/C分離回路14により輝度信号と色信号とに分離され、輝度信号はブロック境界検出回路15と第二のスイッチ17のc入力と、平均化処理回路16に入力され、色信号はY/C合成回路22に入力される。ブロック境界検出回路15では、ブロックの境界画素、即ち図32の32−Cにおける斜線画素であるかどうかが検出される。平均化処理回路16では隣接する2画素の平均値が求められ、第二のスイッチ17の入力dに入力される。第二のスイッチ17は、ブロック境界検出回路15により、再生画素がブロック境界画素、すなわち、図32の32−Cにおける斜線画素である場合にはdを、そうでない場合にはcを選択し出力するように制御される。それにより、第二のスイッチ17の出力は、図32の32−Eに示すように、ブロック境界部分のみが平均化処理されて出力される為に、ブロック境界の段差が小さくなり、MPEG圧縮時に生じるブロックノイズが低減されている。
第二のスイッチ17の出力は、次にエッジ検出回路18と第三のスイッチ21のe入力と、小振幅抑圧回路20とに入力される。エッジ検出回路18は、その入力映像信号に、ある一定値以上の輝度信号差、即ちエッジが含まれている事を検出し、マスク発生回路19に入力する。マスク発生回路19はエッジ検出回路18の出力により、エッジの近傍部分に該当するタイミング信号、即ち、図32の32−Fに示すようなマスク期間に該当する信号を発生し、第三のスイッチ21を制御する。小振幅抑圧回路20は入力された信号の小振幅の成分にみを抑圧し、大振幅成分はそのまま通過させる働きをする。第三のスイッチ21はマスク発生回路19により、マスク期間はf入力を、それ以外はe入力を選択されるので、その出力は、マスク期間にある小振幅信号が抑圧され出力され、図32の32−Gに示すようになり、マスク期間に発生していたモスキートノイズが除去されて出力される。図29において、第三のスイッチ21の出力は次にフレームノイズ除去回路37とフレームメモリー38に入力される。フレームメモリー38は、入力信号に1フレーム遅延を与え出力する。フレームノイズ除去回路35は、入力された輝度信号と1フレーム前の輝度信号の差を求め、その差の特定周波数帯域内(1MHzから4MHz)の微小振幅成分持ってノイズと判断し、入力信号より判断したノイズ成分を減算して出力する。従ってその出力では、輝度信号に含まれているランダムなノイズが除去されている。
図29において。フレームノイズ除去回路37の出力はY/C合成回路22に入力される。Y/C合成回路22では、Y/C分離回路14からの色信号入力と、フレームノイズ除去回路37からの輝度信号とを多重し、ITU−R BT.656準拠のディジタル映像信号を生成し、出力端子23より出力する。
これにより、図28の第三のノイズ除去回路36では、MPEG圧縮に伴って生じたブロックノイズ、モスキートノイズとランダムノイズが除去される。第三のノイズ除去回路36の出力は第一のスイッチ8のb入力に出力される。しかし、この第三のノイズ除去回路36の除去方式では、ブロック境界にあった元信号の段差や、元信号の小振幅成分も、ノイズと判断して処理してしまうため、元信号を損なう事も予測される。特に前述した様に、ROMディスクとRAMディスクとでは、元信号の品位が異なり、RAMディスクではMPEG圧縮に伴うノイズが多く含まれ、同時にランダムノイズも多い事が予測されるのに対して、ROMディスクではそれらのノイズが少ないかあるいは無い事が予測される。また、図31で説明した様にROMディスクにおいては、RAMディスクに比べて、高帯域で高SN比な映像信号が記録されている為に、元信号に小振幅信号成分も多く含まれている。即ち、ROMディスクにおいては第三のノイズ除去回路36の動作は元信号を損なってしまい、かえって映像信号の品位を損なう恐れがある。従って、第一のスイッチ8をROMディスク再生時にはa入力、RAMディスク再生時にはb入力とする事によって、圧縮ノイズの多いRAMディスク再生時にはノイズ除去を行い、ノイズの少ないあるいは無いROMディスク再生時にはノイズ除去を行わなくする事により出画品位の最適化を行うことが出来る。
第一のスイッチ8の出力はビデオエンコーダ11でアナログの映像信号に変換され映像出力端子12より図示されない映像モニタに出力され、それにより使用者は映像を見ることが出来る。
このように、本発明の実施の形態6に於ける映像記録担体再生装置は、再生されているディスクの種類を検出しそれに応じてノイズ除去回路の動作を制御することが出来るため、記録条件の異なる様々な種類の記録担体の再生において、記録担体に記録された映像信号を最適画質で再生できるという利点がある。