JP2005235653A - 誘導加熱方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】誘導加熱される被加熱材に温度むらが生ずるのを抑制する。
【解決手段】被加熱材18の遥動に際して、その折返し時に誘導加熱コイル14から出る部位Aおよび誘導加熱コイル14に入る部位Bの表面温度を、温度センサ32で検出する。温度センサ32で検出した出る部位Aに対応する第1検出温度H1および入る部位Bに対応する第2検出温度H2は、制御手段24の比較部34に入力され、比較部34において第1検出温度H1と第2検出温度H2との高低を判断する。制御手段24は、第1検出温度H1が第2検出温度H2より高い場合には、被加熱材18の移動速度を上げ、折返しが遅く行なわれるようにし、第1検出温度H1が第2検出温度H2より低い場合には、被加熱材18の移動速度を下げ、折返しを早くする。
【選択図】図1

Description

この発明は、長尺なビレット等の被加熱材を誘導加熱により加熱する誘導加熱方法および装置に関するものである。
従来、長尺なビレット等の被加熱材を圧延に先立って加熱する方法として、ラジアントチューブを用いた間接加熱が知られている。しかし、間接加熱方式では温度変更に時間が掛かるため、鋼種によって加熱温度が異なる複数種の被加熱材を小ロットで処理する場合には、鋼種変更時におけるロスタイムが長くなる問題があった。そこで、加熱温度の変更が容易な誘導加熱方式が採用されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示の装置は、複数の誘導加熱コイルおよび移送用のローラが、炉内に交互に直列に配置され、これら複数の誘導加熱コイル内に被加熱材を通過させることで、該被加熱材を加熱するよう構成されている。
特開平8−20822号公報
前記特許文献1に開示の技術では、炉内に配置した複数の誘導加熱コイル内に、被加熱材を一方向に移動しつつ加熱するものであるため、該被加熱材を目標温度まで加熱するためには大容量の誘導加熱コイルおよび電源を必要とし、設備費が嵩む問題がある。そこで、被加熱材を、炉内で長手方向に所定ピッチで往復移動(遥動)を繰り返すオシレーションを行なうことが提案されている。
ここで、被加熱材を全長に亘って均一に加熱するには、誘導加熱コイルから得られる熱量が、被加熱材の全ての部位において同じ必要がある。しかるに、誘導加熱コイルの配設ピッチの整数ピッチで、被加熱材の遥動を正確に行なっても、材料加速時および減速時における誘導加熱コイル内に存在する時間変化の影響は避けられず、材料長手方向に温度むらが発生するおそれがある。また、遥動により誘導加熱コイル内に存在する被加熱材の長さが変わることによって負荷変動が起こり、その結果としてコイル電力が変化して、これによっても温度むらが発生する難点が指摘される。
また前記被加熱材は、一旦目標温度まで加熱された後、材料表面温度が低下しない程度にコイル出力を絞って均熱することが行なわれるが、この均熱中においては、被加熱材が常に存在している誘導加熱コイル内は、材料からの輻射があるために高い温度に保持されているが、被加熱材における長手方向の端部に対応する誘導加熱コイルには材料が出入りするために、材料からの輻射が半減して温度が低くなってしまう。すなわち、材料端部は、その他の部位より温度の低い誘導加熱コイルを出入りするため、該誘導加熱コイルによる加熱量より、材料からの放熱量が大きくなり、端部の温度が低下してしまい、温度むらが発生する。
更に、被加熱材における長手方向の端部では、その外側面および端面から放熱するのに対し、その他の部位においては外側面からのみ放熱するため、端部の温度低下が大きい。そのため、前述した均熱時間が長くなる程、端部の温度が他の部位に比して低下してしまい、温度むらが発生していた。
すなわち本発明は、前述した従来の技術に内在している前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、誘導加熱される被加熱材に温度むらが生ずるのを抑制し得る誘導加熱方法および装置を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため、本発明に係る誘導加熱方法は、
被加熱材の長さ寸法より短尺な誘導加熱コイルと材料移送用の移送ローラとを交互に複数直列に配置し、複数の誘導加熱コイル内に亘って臨むと共に移送ローラ群に載置されている前記被加熱材を、所定ピッチで長手方向に往復移動しつつ加熱するようにした誘導加熱方法において、
前記被加熱材の往復移動に際して、その折返し時に該被加熱材の前記誘導加熱コイルから出る部位および入る部位の表面温度を検出し、
前記出る部位の第1検出温度および入る部位の第2検出温度に基づいて前記被加熱材の移動速度を増減速制御することで、該被加熱材の各部位が誘導加熱コイル内に存在している時間を可変するようにしたことを特徴とする。
前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため、本発明に係る誘導加熱装置は、
被加熱材の長さ寸法より短尺な誘導加熱コイルと材料移送用の移送ローラとを交互に複数直列に配置し、複数の誘導加熱コイル内に亘って臨むと共に移送ローラ群に載置されている前記被加熱材を、所定ピッチで長手方向に往復移動しつつ加熱するようにした誘導加熱装置において、
前記被加熱材の往復移動に際して、その折返し時に該被加熱材の前記誘導加熱コイルから出る部位および入る部位の表面温度を検出する温度センサと、
前記移送ローラを回転駆動する駆動モータを回転制御するコントローラと、
前記温度センサによる検出温度に基づいて、前記コントローラを制御して被加熱材の移動速度を可変速する制御手段とから構成したことを特徴とする。
また前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため、本願の別の発明に係る誘導加熱方法は、
被加熱材の長さ寸法より短尺な誘導加熱コイルと材料移送用の移送ローラとを交互に複数直列に配置し、複数の誘導加熱コイル内に亘って臨むと共に移送ローラ群に載置されている前記被加熱材を、所定ピッチで長手方向に往復移動しつつ加熱するようにした誘導加熱方法において、
前記各誘導加熱コイルへの電力供給状態を個別に可変し得るようにし、前記被加熱材の端部を、他の部位より加熱することで、前記被加熱材の全体の温度を均一化するようにしたことを特徴とする。
前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため、本願の別の発明に係る誘導加熱装置は、
被加熱材の長さ寸法より短尺な誘導加熱コイルと材料移送用の移送ローラとを交互に複数直列に配置し、複数の誘導加熱コイル内に亘って臨むと共に移送ローラ群に載置されている前記被加熱材を、所定ピッチで長手方向に往復移動しつつ加熱するようにした誘導加熱装置において、
前記各誘導加熱コイルには電力供給状態の変更手段が設けられ、各変更手段を個別に作動することで、前記被加熱材の端部を、他の部位より加熱し得るよう構成したことを特徴とする。
請求項1,請求項2および請求項3に係る誘導加熱方法および装置によれば、被加熱材の往復移動に際して、その折返し時に誘導加熱コイルから出る部位と入る部位の表面温度に応じて被加熱材の移動速度を増減速制御することで、該被加熱材の各部位が誘導加熱コイル内に存在している時間を可変するようにしたから、被加熱材の全長に亘って均一に加熱することができる。
請求項4および請求項5に係る誘導加熱方法および装置によれば、各誘導加熱コイルへの電力供給状態を個別に可変し得るようにしたから、特に温度低下が大きい材料端部を他の部位より加熱することができ、被加熱材の温度を全長に亘って均一にし得る。また請求項6に係る誘導加熱装置によれば、全ての誘導加熱コイルを1基の電源に並列に接続したから、設備コストを低廉に抑えることができる。
請求項7に係る誘導加熱方法によれば、被加熱材における端面に断熱材を貼付けることで放熱を抑制することができ、該被加熱材の温度を全長に亘って均一にし得る。
次に、本発明に係る誘導加熱方法および装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。
図1に示す如く、実施例1に係る誘導加熱装置10は、炉体12の内部長手方向に、複数(実施例では6個であるがその数に限定されない)の誘導加熱コイル14が、所定ピッチ(コイルピッチP)で離間して直列に配置されると共に、各誘導加熱コイル14,14の間には移送用の移送ローラ16が回転自在に配置されている。すなわち、炉体内には、誘導加熱コイル14と移送ローラ16とが長手方向に交互に複数直列に配置されており、ビレット等の長尺な被加熱材18は、複数のローラ群上に載置された状態で、その長手方向に往復移動されるよう構成される。前記誘導加熱コイル14は、被加熱材18が通過可能な内径に設定された筒状の耐火材および断熱材からなるケーシング20内に配設され、該誘導加熱コイル14に電源22から所定の電力を供給することで、誘導加熱コイル14内を通過する被加熱材18を加熱するよう構成されている。なお、誘導加熱コイル14(ケーシング20)における材料長手方向の長さは、被加熱材18の長さ寸法より短尺に設定され、誘導加熱装置10により被加熱材18を加熱する際には、該被加熱材18は常に複数の誘導加熱コイル14内に亘って臨むようになっている。
前記各移送ローラ16には、夫々駆動モータMが連繋されており、該モータMにより移送ローラ16が回転駆動されるよう構成される。各駆動モータMは、制御手段24が備えるコントローラ26に夫々接続され、該コントローラ26により全ての駆動モータMの回転方向および回転速度が同期して制御されるようになっている。すなわち、駆動モータMは、停止状態から正転方向に起動・加速−定速−減速・停止した後、逆転方向に起動・加速−定速−減速・停止する動作パターンを繰り返すよう設定される。なお、起動時の加速度および停止時の減速度は一定に設定される。
前記被加熱材18の遥動に際して先端(一方の端部)18aが通過する領域に、該先端18aの通過を検出する一対のセンサ28,30が、コイルピッチPより短かいピッチで配置されており、両センサ28,30の検出信号は、前記コントローラ26に入力されるように設定される。そしてコントローラ26では、各駆動モータMを正転方向に起動して予め設定された定速度Vまで加速し、各移送ローラ16の正回転により第1停止位置(図2(a)参照)から前進移動した被加熱材18の先端18aの通過を、第1センサ28で検出した後に第2センサ30で検出したときに各駆動モータMを減速・停止制御し、被加熱材18を第2停止位置(図2(b)参照)で停止する。次いで、コントローラ26は、所定時間の停止後に、各駆動モータMを逆転方向に起動して定速度Vまで加速し、各移送ローラ16の逆回転により第2停止位置から後退移動した被加熱材18の先端18aの通過を、第2センサ30で検出した後に第1センサ28で検出したときに、各駆動モータMを減速・停止制御し、被加熱材18を第1停止位置で停止するよう設定される。なお、前記一対のセンサ28,30の配設ピッチは、加速および減速等を考慮して、前記被加熱材18が停止する第1停止位置と第2停止位置とのピッチが、前記略コイルピッチPとなるよう設定され、これによって加熱中において被加熱材18は、その長手方向に略コイルピッチPの範囲で往復移動を繰り返すオシレーションを行なうようになっている。
前記炉内で遥動している被加熱材18の表面温度を常に検出可能な位置(実施例では誘導加熱コイル14,14の間)に、前記被加熱材18の遥動に際して、その折返し時に誘導加熱コイル14から出る部位A(図2(b)においてハッチングを付した部位)および誘導加熱コイル14に入る部位B(図2(b)においてハッチングを付していない部位)の表面温度を検出する放射温度計等の温度センサ32が配設される。この温度センサ32で検出された出る部位Aに対応する第1検出温度H1および入る部位Bに対応する第2検出温度H2は、前記制御手段24の比較部34に入力され、該比較部34において第1検出温度H1と第2検出温度H2との高低を判断するようになっている。そして、制御手段24では、第1検出温度H1が第2検出温度H2より高い場合には、前記駆動モータMの前記定速度Vを予め設定されている値だけ上げるよう前記コントローラ26を制御して、被加熱材18が減速・停止する際に要する時間(距離)を長くすることで、折返しが遅く行なわれるようにし、逆に第1検出温度H1が第2検出温度H2より低い場合には、前記駆動モータMの定速度Vを予め設定されている値だけ下げるよう前記コントローラ26を制御して、被加熱材18が減速・停止する際に要する時間(距離)を短かくすることで、折返しを早くするよう設定される。すなわち、折返しが遅く行なわれる場合は、折返し時に誘導加熱コイル14に入る部位Bが該コイル内に存在している時間が長くなり、出る部位Aより昇温されることで被加熱材18の各部位を均一に加熱することができる。これに対し、折返しが早く行なわれる場合は、折返し時に誘導加熱コイル14に入る部位Bが該コイル内に存在している時間が短かくなると共に、出る部位Aが短時間で誘導加熱コイル内に入ることとなり、被加熱材18の各部位を均一に加熱することができる。
〔実施例1の作用〕
次に、実施例1に係る誘導加熱装置の作用につき、加熱方法との関係で説明する。すなわち、前記炉体12の内部に被加熱材18を装入すると共に、炉内に不活性ガス(N2,Arガス等)を供給したもとで、前記電源22から一定の電力を各誘導加熱コイル14に供給する。また前記各駆動モータMを、前述したパターンで駆動制御することで、前記移送ローラ群に載置されている被加熱材18は、略コイルピッチPで長手方向に往復移動を繰り返して各部位が誘導加熱コイル14を出入りすることで、該被加熱材18の全体は目標温度まで加熱される。
前記被加熱材18の遥動に際し、前記温度センサ32では、遥動ピッチ(コイルピッチP)の長さに亘って該被加熱材18の表面温度が検出されて、その検出温度は前記比較部34に入力される。この温度センサ32で検出される遥動ピッチの半分に対応する表面温度は、被加熱材18の折返し時に誘導加熱コイル14から出る部位Aに対応する第1検出温度H1であり、他の半分に対応する表面温度は、折返し時に誘導加熱コイル14に入る部位Bに対応する第2検出温度H2である。すなわち、前記温度センサ32では、被加熱材18が遥動している間は、前記出る部位Aと入る部位Bの表面温度を夫々検出している。
前記比較部34では、入力される出る部位Aに対応する第1検出温度H1と入る部位Bに対応する第2検出温度H2との高低を判断し、温度差があれば、前記制御手段24が次のようにコントローラ26を制御して被加熱材18の移動速度を可変する。
(1) 第1検出温度H1が第2検出温度H2より高い場合は、前記各駆動モータMに設定されている定速度Vを上げ、被加熱材18が減速・停止する際に要する時間(距離)を長くすることで、折返しが遅く行なわれるようにする。これにより、温度の低い入る部位Bが折返し時に誘導加熱コイル14内に存在している時間が長くなり、出る部位Aより昇温されることで、被加熱材18の各部位は均一に加熱される。
(2) 第1検出温度H1が第2検出温度H2より低い場合は、各駆動モータMに設定されている定速度Vを下げ、被加熱材18が減速・停止する際に要する時間(距離)を短かくすることで、折返しが早く行なわれるようにする。これにより、温度の高い入る部位Bが折返し時に誘導加熱コイル14内に存在している時間が短かくなると共に、温度の低い出る部位Aが短時間で誘導加熱コイル14内に入って加熱されることとなり、被加熱材18の各部位は均一に加熱される。
すなわち、遥動の折返し時に誘導加熱コイル内から出る部位Aと入る部位Bとの表面温度の差に応じて、被加熱材18の移動速度を可変することで、該被加熱材18における各部位が誘導加熱コイル14で加熱される時間(コイル内に存在している時間)を可変するようにしたから、被加熱材18を全長に亘って均一に加熱することができる。ちなみに、従来の誘導加熱装置では、被加熱材18の出る部位Aと入る部位Bとの温度差が50℃以上であったが、実施例1の誘導加熱装置10を用いることで、その温度差を20℃以下に抑えることが可能となった。
なお、実施例1における被加熱材の移動速度の制御は、第1検出温度と第2検出温度との温度差の大きさに応じて、定速度を上げたり下げたりする幅を可変するように設定してもよい。また定速度を変更することなく、加速度または減速度を可変することで、被加熱材における各部位が誘導加熱コイル内に存在する時間を可変するようにし得る。例えば、第1検出温度H1が第2検出温度H2より高い場合は、各駆動モータMに設定されている加速度や減速度を下げて、入る部位Bが折返し時に誘導加熱コイル14内に存在している時間を長くする。また第1検出温度H1が第2検出温度H2より低い場合は、各駆動モータMに設定されている加速度や減速度を上げて、入る部位Bが折返し時に誘導加熱コイル14内に存在している時間を短かくする。
図3は、実施例2に係る誘導加熱装置36を示すものであって、基本的な構成は、前述した実施例1と同じであるので、異なる部分についてのみ説明する。
すなわち、前記各誘導加熱コイル14に電力を供給する1基の電源22に対して、各誘導加熱コイル14がブスバー等を介して並列に接続されると共に、各誘導加熱コイル14には開閉器38が夫々接続され、各誘導加熱コイル14毎に電力の入・切を行ない得るよう構成される。なお、前記開閉器38は、誘導加熱コイル14への電力供給状態を可変する変更手段として機能する。
〔実施例2の作用〕
次に、実施例2に係る誘導加熱装置の作用につき、加熱方法との関係で説明する。前記被加熱材18を炉体12の内部に装入し、前述した実施例1と同様に、その長手方向に往復移動させつつ加熱する。この被加熱材18が目標温度に達すると、該被加熱材18からの放熱量と、誘導加熱コイル14による加熱量とが同等となるように、前記電源22から各誘導加熱コイル14に供給される電力を調節する。これにより被加熱材18は均熱される。なお、この均熱中においても、被加熱材18は遥動している。
前記被加熱材18の均熱中において、前述した如く、材料端部は、その他の部位に比ベて表面積が大きいために温度低下が大きく、その他の部位に比ベて低温となってしまう。そこで、被加熱材18を炉体内から抽出する前に、材料端部が出入りする誘導加熱コイル14を除く他の誘導加熱コイル14の開閉器38を開放して電力の供給を遮断し、材料端部が出入りする誘導加熱コイル14のみに電力を供給して材料端部のみを加熱する。これにより、抽出時における被加熱材18の温度を全体に亘って均一にすることができる。なお、被加熱材18の長さ寸法が異なる場合であっても、当該被加熱材18の端部に対応する誘導加熱コイル14のみに電力を供給して加熱することができる。
なお、実施例2では、誘導加熱コイル14への電力供給状態の変更手段として、電力の入・切を行なう開閉器38を挙げたが、これに代えて、誘導加熱コイル14へ供給する電力量自体を可変可能なタップ付きトランスを採用することができる。この場合は、前述した被加熱材18の均熱中において、材料端部が出入りする誘導加熱コイル14の出力を、他の部位が出入りする誘導加熱コイル14の出力より上げることで、材料全体の温度を均一に保持することができる。
前述した各実施例における誘導加熱装置10,36で被加熱材18を加熱するに際しては、図4に示すように、被加熱材18における長手方向の両端面に、断熱材40を夫々貼付けるようにしてもよい。この断熱材40としては、例えばセラミックファイバーからなる厚み10mm程度のものを用い、該断熱材40をモルタル等で材料端面に貼付ける。すなわち、材料端面に断熱材40を貼付けることで、該端面からの放熱が抑制され、材料端部の温度低下が抑えられることで、被加熱材18の全体の温度をより均一化することが可能となる。なお、前記断熱材40の材質としては、セラミックファイバーに限定されるものでなく、その他、従来公知のものを使用することができる。
〔変更例〕
本願は、前述した各実施例に限定されるものではなく、各種の変更が可能である。
例えば、実施例1の誘導加熱装置に、実施例2に用いられる電源供給系を採用することができ、この場合には、被加熱材の全体を均一に加熱および均熱することができる。更に、材料端面に断熱材を貼付けるようにすれば、更なる均一化が可能となる。また、各実施例において被加熱材を遥動する範囲を設定するセンサに代えて、駆動モータに設けた回転検出器等を用いて、一定回転数毎に駆動モータを反転制御するようにしてもよい。
なお、被加熱材の長さ寸法より短尺な誘導加熱コイルと材料移送用の移送ローラとを交互に複数直列に配置し、複数の誘導加熱コイル内に亘って臨むと共に移送ローラ群に載置されている前記被加熱材を、所定ピッチで長手方向に往復移動しつつ加熱するようにした誘導加熱方法において、前記被加熱材における長手方向の両端面に断熱材を夫々貼付けて加熱することでも、材料端部の温度低下を充分に抑制することが可能となる。すなわち、実施例1および実施例2の方法を採用することなく、材料端面に断熱材を貼付けるだけでも、被加熱材の端部の放熱を抑制することができる。しかも、この場合には従来の誘導加熱装置を変更することなくそのまま使用し得るから、設備コストの増加を招かない利点がある。
実施例1に係る誘導加熱装置の概略構成図である。 実施例1に係る誘導加熱装置での被加熱材のオシレーションの状態を示す説明図である。 実施例2に係る誘導加熱装置の概略構成図である。 実施例3に係る被加熱材の材料端面に断熱材を貼付けた状態を示す概略斜視図である。
符号の説明
14 誘導加熱コイル
16 移送ローラ
18 被加熱材
22 電源
24 制御手段
26 コントローラ
32 温度センサ
38 開閉器(変更手段)
40 断熱材
A 出る部位
B 入る部位
1 第1検出温度
2 第2検出温度
M 駆動モータ

Claims (7)

  1. 被加熱材(18)の長さ寸法より短尺な誘導加熱コイル(14)と材料移送用の移送ローラ(16)とを交互に複数直列に配置し、複数の誘導加熱コイル(14)内に亘って臨むと共に移送ローラ群に載置されている前記被加熱材(18)を、所定ピッチで長手方向に往復移動しつつ加熱するようにした誘導加熱方法において、
    前記被加熱材(18)の往復移動に際して、その折返し時に該被加熱材(18)の前記誘導加熱コイル(14)から出る部位(A)および入る部位(B)の表面温度を検出し、
    前記出る部位(A)の第1検出温度(H1)および入る部位(B)の第2検出温度(H2)に基づいて前記被加熱材(18)の移動速度を増減速制御することで、該被加熱材(18)の各部位が誘導加熱コイル(14)内に存在している時間を可変するようにした
    ことを特徴とする誘導加熱方法。
  2. 前記第1検出温度(H1)が第2検出温度(H2)より高い場合は、前記折返し時において前記入る部位(B)が誘導加熱コイル(14)内に存在する時間を長くし、前記第1検出温度(H1)が第2検出温度(H2)より低い場合は、前記折返し時において前記入る部位(B)が誘導加熱コイル(14)内に存在する時間を短かくするよう移動速度を制御する請求項1記載の誘導加熱方法。
  3. 被加熱材(18)の長さ寸法より短尺な誘導加熱コイル(14)と材料移送用の移送ローラ(16)とを交互に複数直列に配置し、複数の誘導加熱コイル(14)内に亘って臨むと共に移送ローラ群に載置されている前記被加熱材(18)を、所定ピッチで長手方向に往復移動しつつ加熱するようにした誘導加熱装置において、
    前記被加熱材(18)の往復移動に際して、その折返し時に該被加熱材(18)の前記誘導加熱コイル(14)から出る部位(A)および入る部位(B)の表面温度を検出する温度センサ(32)と、
    前記移送ローラ(16)を回転駆動する駆動モータ(M)を回転制御するコントローラ(26)と、
    前記温度センサ(32)による検出温度に基づいて、前記コントローラ(26)を制御して被加熱材(18)の移動速度を可変速する制御手段(24)とから構成した
    ことを特徴とする誘導加熱装置。
  4. 被加熱材(18)の長さ寸法より短尺な誘導加熱コイル(14)と材料移送用の移送ローラ(16)とを交互に複数直列に配置し、複数の誘導加熱コイル(14)内に亘って臨むと共に移送ローラ群に載置されている前記被加熱材(18)を、所定ピッチで長手方向に往復移動しつつ加熱するようにした誘導加熱方法において、
    前記各誘導加熱コイル(14)への電力供給状態を個別に可変し得るようにし、前記被加熱材(18)の端部を、他の部位より加熱することで、前記被加熱材(18)の全体の温度を均一化するようにした
    ことを特徴とする誘導加熱方法。
  5. 被加熱材(18)の長さ寸法より短尺な誘導加熱コイル(14)と材料移送用の移送ローラ(16)とを交互に複数直列に配置し、複数の誘導加熱コイル(14)内に亘って臨むと共に移送ローラ群に載置されている前記被加熱材(18)を、所定ピッチで長手方向に往復移動しつつ加熱するようにした誘導加熱装置において、
    前記各誘導加熱コイル(14)には電力供給状態の変更手段(38)が設けられ、各変更手段(38)を個別に作動することで、前記被加熱材(18)の端部を、他の部位より加熱し得るよう構成した
    ことを特徴とする誘導加熱装置。
  6. 前記全ての誘導加熱コイル(14)は、1基の電源(22)に対して前記変更手段(38)を介して夫々並列に接続されている請求項5記載の誘導加熱装置。
  7. 前記被加熱材(18)における長手方向の両端面に断熱材(40)を貼付けた状態で加熱するようにした請求項1,2または4の何れかに記載の誘導加熱方法。
JP2004045086A 2004-02-20 2004-02-20 誘導加熱方法 Expired - Lifetime JP4244820B2 (ja)

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