JP2005234455A - 光回路基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 光偏向素子に対して受発光素子や光学部品などの送受光部品を精度高く位置決めして搭載することができる光回路基板の製造方法を提供する。
【解決手段】 光導波路4と光偏向素子5を備え、送受光部品6が光偏向素子5と所定の位置関係で搭載される光回路基板を製造する方法に関する。光偏向素子成形用型部7とガイド成形用型部8を設けた支持体9の表面に第一クラッド層1を形成すると共に支持体9から第一のクラッド層1を剥離することによって、第一クラッド層1に光偏向素子用突部10と、光偏向素子用突部10より高い突出長のガイド用突部11とを成形する。次に第一クラッド層1の表面に第一のクラッド層1よりも屈折率の高いコア層2を形成した後、コア層2の表面にコア層2よりも屈折率の低い第二クラッド層3を形成する。そして第二クラッド層3の表面に上記ガイド用突部11の先部を受発光素子6の搭載位置決め部12として臨ませる。
【選択図】 図1
【解決手段】 光導波路4と光偏向素子5を備え、送受光部品6が光偏向素子5と所定の位置関係で搭載される光回路基板を製造する方法に関する。光偏向素子成形用型部7とガイド成形用型部8を設けた支持体9の表面に第一クラッド層1を形成すると共に支持体9から第一のクラッド層1を剥離することによって、第一クラッド層1に光偏向素子用突部10と、光偏向素子用突部10より高い突出長のガイド用突部11とを成形する。次に第一クラッド層1の表面に第一のクラッド層1よりも屈折率の高いコア層2を形成した後、コア層2の表面にコア層2よりも屈折率の低い第二クラッド層3を形成する。そして第二クラッド層3の表面に上記ガイド用突部11の先部を受発光素子6の搭載位置決め部12として臨ませる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光による情報信号伝送路として光導波路を用い、光信号の入出力を光導波路に設けた光路を屈曲させて偏向する光偏向素子によって行なうようにし、さらに光入出力面に光学部品や受発光素子等の送受光部品が搭載されるようにした光回路基板の製造方法に関するものである。
近年、通信インフラの急速な広帯域化、コンピュータ等の情報処理能力の飛躍的な増大などに伴って、非常に高速な情報伝送路を有する情報処理回路へのニーズが高まっている。このような背景のもと、電気信号の伝送速度限界を突破する一つの手段として、光信号による伝送が考えられている。
この光の伝送路として、従来から専ら光ファイバーが用いられているが、その取り扱いの面倒さなどから、電子部品を搭載できるプリント基板のような形態の光回路基板の要望が顕在化しつつある。この光回路基板としては、光ファイバーを埋め込んでその端部を露出し、光コネクタ等を接続するようにしたものや、光導波路を設けてその端部あるいは途中に光を入出力するための機構を備えたものなどが提案されている。
しかし光ファイバーを埋め込んだ光回路基板は取り扱い性や量産性などに問題を有するので、フォトリソグラフィープロセスや型転写プロセスで形成することができる光導波路による光配線パターンを備える光回路基板の要望が多い。
このような光回路基板は、クラッド層とコア層とクラッド層を順次積層することによって光導波路を形成するようにしたものであり、基板表面から光導波路へ光を入出力できるようにすることが求められる。そこで、伝搬される光信号のエネルギーが殆ど集中する光導波路のコア層に光偏向素子を設け、光偏向素子で光を偏向させて光路を屈折させ、コア層から光を基板表面へと出射させたり、基板表面からの光をコア層に入射させたりすることが提案されている。この光偏向素子としては、コア層に対して45°もしくはその近傍値の傾斜面をもつ反射ミラーで形成したものが多く提案されており、このような反射ミラーからなる光偏向素子を精度良く形成するために、光偏向素子成形用の型を設けた支持体を用い、この支持体の型を転写させて光偏向素子を成形する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2001−154049号公報
上記のように光偏向素子を備えて基板表面から光導波路に光を入出力できるようにした光回路基板にあって、基板表面には光偏向素子に向けて光を放射するレーザーダイオードや、光偏向素子からの光を入射させるフォトダイオードなどの受発光素子が搭載されることが多い。また光結合効率を上げたりするためにレンズなどの光学部品を基板表面に搭載することもある。そしてこれらの受発光素子や光学部品は、光の入出力の効率を高く得るために、光偏向素子と高精度に対向した位置において光回路基板に搭載する必要がある。
ここで光回路基板において、光導波路の幅寸法は通常μmからサブμmのオーダーであり、光導波路への光の入出力部となる光偏向素子もこれと同等の寸法になる。従って、光偏向素子に対向して搭載される受発光素子や光学部品の位置決め精度も一桁μmレベル以上の精度が要求されることになる。
そして受発光素子や光学部品の位置決めは、光偏向素子を目標にして行なわれる。しかし、上記のようにクラッド層とコア層とクラッド層を順次積層して形成される光導波路においては、光偏向素子はコア層に設けられているので、クラッド層を通して光偏向素子を認識しなければならず、光偏向素子を目標にして行なう受発光素子や光学部品の位置決め精度を高く得ることが難しいという問題があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、光偏向素子に対して受発光素子や光学部品などの送受光部品を精度高く位置決めして搭載することができる光回路基板の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る光回路基板の製造方法は、クラッド層1,3とコア層2とから形成される光導波路4を備えると共に、コア層2に光を偏向入射させあるいは偏向出射させる光偏向素子5を備え、光導波路4に光を送受光する送受光部品6が光偏向素子5と所定の位置関係で搭載される光回路基板を製造する方法であって、光偏向素子成形用の型部7とガイド成形用の型部8を設けた支持体9の表面に第一のクラッド層1を形成すると共に支持体9から第一のクラッド層1を剥離することによって、第一のクラッド層1に光偏向素子用突部10と、光偏向素子用突部10より高い突出長のガイド用突部11とを成形し、第一のクラッド層1の光偏向素子用突部10を成形した側の表面に第一のクラッド層1よりも屈折率の高いコア層2を形成した後、コア層2の表面にコア層2よりも屈折率の低い第二のクラッド層3を形成すると共に、第二のクラッド層3の表面に上記ガイド用突部11の先部を送受光部品6の搭載位置決め部12として臨ませることを特徴とするものである。
また請求項2の発明は、請求項1において、搭載位置決め部12の表面に光反射膜13を形成することを特徴とするものである。
また請求項3の発明は、請求項1又は2において、光偏向素子用突部10とガイド用突部11とが一体に連なるように成形することを特徴とするものである。
本発明によれば、支持体9に設けた光偏向素子成形用の型部7とガイド成形用の型部8の転写で光偏向素子5を形成する光偏向素子用突部10と搭載位置決め部12を形成するガイド用突部11を第一クラッド層1に成形することができるものであり、光偏向素子5と搭載位置決め部12の位置関係は支持体9を作製する際に精密に設定することができる。従って、光偏向素子5に対する搭載位置決め部12の位置精度は高く、搭載位置決め部12を基準にして送受光部品6の搭載の位置決めをすることによって、光偏向素子5に対して送受光部品6を精度高く位置決めして搭載することができるものである。
また請求項2の発明によれば、搭載位置決め部12の視認性を高めることができ、搭載位置決め部12を位置決めの基準として送受光部品6をより高精度に位置決め搭載することができるものである。
また請求項3の発明によれば、光偏向素子5を形成する光偏向素子用突部10と、搭載位置決め部12を形成するガイド用突部11とは一体に連なっているので、第一クラッド層1が収縮などして寸法変形を起こしたとしても、光偏向素子5と搭載位置決め部12の位置関係の精度が悪くなるようなことがなく、搭載位置決め部12を位置決めの基準として送受光部品6をより高精度に位置決めして搭載することができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は本発明の実施の形態の一例を示すものであり、支持体9の表面には光偏向素子成形用の型部7とガイド成形用の型部8が設けてある。光偏向素子成形用型部7は光偏向素子5の凸形状に対応した凹部に形成されるものであり、光偏向素子5を断面三角形のミラーとして形成する場合には断面三角形の溝として、回折格子として形成する場合には複数本の凹凸溝として、またプリズムとして形成する場合にはそのプリズム形状に対応する凹部として、光偏向素子成形用型部7を形成するものである。光偏向素子5は光路を屈曲させて偏向させることによって、導波光と空間光を結合させることができるものであれば、これらに限定されることなく、あらゆるものに形成することができる。支持体9の材質は、アルミニウム、SUSなどの金属や、プラスチック類、ガラス類など任意であるが、成形する光偏向素子5としてのミラーや回折格子は表面荒れ等が極力少ないことが望まれるので、鏡面を出すことができると共に加工し易い材質のものが好ましい。また、ガイド成形用型部8の形状は任意であるが、光偏向素子成形用型部7の凹深さよりも深い凹部として形成されるものである。
そしてまず図1(a)に示すように、支持体9の光偏向素子成形用型部7及びガイド成形用型部8を設けた表面に光透過性の樹脂を流し込んで供給し、これを硬化させることによって第一のクラッド層1を形成する。第一クラッド層1を形成する樹脂としては、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、触媒によって硬化する樹脂など、任意の樹脂を使用することが可能であり、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、珪素樹脂などを挙げることができる。これらの中でも、透明性と耐熱性が高いものが望ましい。また支持体9の表面に樹脂を流し込む前に、離型困難になるのを防ぐために、支持体9の表面に離型処理を行なうのが望ましい。特に限定されるものではないが、例えば樹脂がエポキシ樹脂の場合、フッ素系の樹脂で支持体9の表面を離型処理することが効果的である。
第一クラッド層1の樹脂として光硬化性樹脂を用いる場合、露光は通常は第一クラッド層1の側から行なわれるが、支持体9として光透過性の材質のものを用いれば、支持体9の側からの露光も可能となり、露光プロセスの自由度があがり、また露光前の液状樹脂が乗った状態でのハンドリング性が向上するものである。また、第一クラッド層1の樹脂を支持体9の上に流し込んだ際に、さらにこの樹脂の表面に比較的剛性の高い基板(図示は省略)を重ねて接着することによって、ハンドリング性をさらに向上させることができるものである。この基板としては、ガラス、ポリカーボネートやアクリル樹脂等のプラスチックなどを用いることができる。基板として光透過性のものを用いると、露光時に基板の側からの光照射が可能になり、露光プロセスの自由度が増すものである。また露光して硬化させた後に熱処理をかけることを想定すれば、比較的耐熱性の高い基板を用いることも有益である。ポリカーボネートは140℃まで、ガラスはものによっては1000℃近くまでの耐熱性があり、電気プリント基板として用いられる銅箔その他の金属箔付き絶縁樹脂基板も十分な耐熱性がある。この基板は第一クラッド層1に完全に接着させて、後述の第二のクラッド層3を形成する工程まで第一クラッド層1に保持させるようにしてもよく、あるいは熱応力を緩和するために適当な段階で第一クラッド層1から剥離するようにしてもよい。
上記のように支持体9の表面に樹脂を流し込んで硬化させた後に、支持体9から剥離することによって、図1(b)に示すような第一クラッド層1を得ることができる。そして第一クラッド層1の表面には、光偏向素子成形用型部7で光偏向素子用突部10が突出して成形されると共に、ガイド成形用型部8でガイド用突部11が突出して成形される。ガイド用突部11の突出高さは光偏向素子用突部10の突出高さよりも高い寸法に設定されるものである。また、ガイド用突部11は光偏向素子用突部10と所定の位置関係を有するように形成されるものであり、ガイド用突部11と光偏向素子用突部10の位置関係は、支持体9に形成する光偏向素子成形用型部7とガイド成形用型部8の位置関係によって精密に設定することができるものである。
また、光偏向素子用突部10に第一クラッド層1の表面に対して45°の角度で傾斜する傾斜面10aを形成し、この傾斜面10aに蒸着などの手法により反射膜16を設けることによって、図1(c)のように光偏向素子5をミラーとして形成することができるものである。反射膜16の材質としては、金や銀等の伝搬光に対して高反射率の金属を用いることができるものであり、反射膜16の形成には蒸着の他に、スパッタリング、微粒子ペーストを用いた印刷プロセスなどを用いることもできる。
光偏向素子5の数は一つに限らず複数形成することも可能である。一つの光導波路4に複数の光偏向素子5を形成することも可能であり、また一つの光偏向素子5の幅を広くとってそこに複数の光導波路4を交差させることもできる。一つの光導波路4に光偏向素子5が2つあれば、1入力1出力としての信号伝送が可能であり、さらに多くの光偏向素子5があれば複数入力複数出力としての信号伝送が可能になる。図の実施の形態では一対の光偏向素子5をその反射膜16を対向させた状態で形成するようにしてある。また光偏向素子5を回折格子で形成する場合は、格子の結合長を調整することによって、出力パワーの分割比を調整することができるものである。
上記のように光偏向素子5を形成した後、第一クラッド層1の光偏向素子5とガイド用突部11を設けた面に光透過性の樹脂を塗布し、コア層2を形成する。コア層2用の樹脂としては、透過率が高い樹脂であると共に第一クラッド層1や第二クラッド層3よりも屈折率の高い樹脂を選択することが必要である。材料は有機・無機を問わないが、クラッド層1,3との接着性や、パターンニング性等を考慮に入れて選択することが望ましい。パターンニング性は光導波路4の伝送損失に影響を及ぼすために重要な要素であるが、樹脂に適したパターニングプロセスを選択して行なうことができる。例えば光照射することによって屈折率が変化するものがあり、具体例を挙げると、ポリシランと呼ばれるポリメチルフェニルシランや、ポリガイド(Polyguide)と呼ばれるデュポン社の開発したアクリル樹脂中に光重合性モノマーを含有する複合樹脂フィルムなどが提供されている。そして光照射で屈折率が上昇する樹脂の場合には、第一クラッド層1の表面にこの樹脂を塗布・硬化させた後、コア層2となるパターン部分のみを露光するようにし、また光照射で屈折率が低下する樹脂の場合には、第一クラッド層1の表面にこの樹脂を塗布・硬化させた後、コア層2となるパターン部分以外のみを露光するようにすることによって、コア層2のパターンニングを行なうことができるものである。光照射で屈折率が低下する場合には、光照射前の屈折率がクラッド層1,3よりも高い樹脂である必要がある。また、反応性イオンエッチング(RIE)などのエッチングプロセスでパターンニングする場合には、コア層2のパターン部分以外の不要部分をエッチングして除去し、図1(d)のようにコア層2のパターン部分のみを残すようにすることができる。さらに光硬化する液状樹脂、例えば光硬化性のアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、珪素系樹脂などの場合には、第一クラッド層1の表面にこの樹脂を塗布した後、コア層2となるパターン部分のみを露光して硬化させると共に未露光部分を洗浄して洗い流すことによって、同様に図1(d)のようにコア層2のパターン部分のみを残すパターンニングを行なうことができる。
上記のように第一クラッド層1の表面にコア層2を形成した後、この上にコア層2を被覆するように第二のクラッド層3を形成する。第二クラッド層3の樹脂としては、第一クラッド層1と同じ樹脂を用いることができる他、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルムなどのフィルム状の樹脂を一時的に溶融させてコア層2の上に積層させる方法など、固体の状態の樹脂を用いることもできる。このように第二クラッド層3を形成するにあたって、ガイド用突部11の先端が第二クラッド層3の表面に臨むようにガイド用突部11の高さを設定するものであり、図1(e)の実施の形態では、ガイド用突部11の先端が第二クラッド層3の表面に僅かに突出するようにしてある。この第二クラッド層3の表面に臨んでわずかに突出するガイド用突部11が搭載位置決め部12となるものである。
上記のように第一クラッド層1の表面にコア層2を被覆するように第二のクラッド層3を形成することによって、光導波路4を備えた光回路基板Aを作製することができるものである。そして第二クラッド層3の表面の搭載位置決め部12を基準にして、レーザーダイオードやフォトダイオード等の受発光素子、レンズ等の光学部品など光導波路4に光を送受光する送受光部品6を、図1(f)のように光偏向素子5と対向する位置において光回路基板Aの表面に搭載することができるものである。図1(f)の実施の形態では、送受光部品6としてレンズを光回路基板Aの表面に搭載するようにしてある。
ここで、第二クラッド層3の表面に搭載位置決め部12を突出させた状態で形成する場合には、送受光部品6を搭載位置決め部12に当接させることによって位置決めを行なうことができるものである。そして、上記のように光偏向素子5を形成する光偏向素子用突部10と搭載位置決め部12を形成するガイド用突部11は支持体9に設けた光偏向素子成形用の型部7とガイド成形用の型部8の転写で成形されているものであり、光偏向素子5と搭載位置決め部12の位置関係は支持体9を作製する際に精密に設定することができる。従って、光偏向素子5に対する搭載位置決め部12の位置精度は高く形成されており、搭載位置決め部12を基準にして送受光部品6の搭載位置を決めることによって、光偏向素子5に対して送受光部品6を精度高く位置決めして搭載することができるものである。
図2は本発明の他の実施の形態を示すものであり、図2(a)(b)に示すように、既述の図1(a)(b)と同様にして第一クラッド層1を形成する。そしてこのように光偏向素子用突部10とガイド用突部11を成形した第一クラッド層1を形成した後、光偏向素子用突部10の傾斜面に反射膜16を形成する際に、図2(c)のようにガイド用突部11の先部にも光反射膜13を同時に形成するようにしてある。光反射膜13の形成は反射膜16と同様にして行なうことができる。この後、図2(d)に示すように、既述の図1(d)と同様にして第一クラッド層1の上にコア層2を形成する。
次に図2(e)に示すように、既述の図1(e)と同様にして第一クラッド層1の上にコア層2を被覆するように第二のクラッド層3を形成する。このとき、ガイド用突部11の先端を第二クラッド層3の表面に臨ませて搭載位置決め部12を形成するにあたって、光反射膜13を設けたガイド用突部11の先端は第二クラッド層3の表面から突出させる必要はなく、第二クラッド層3に多少埋もれていてもよい。そしてこの搭載位置決め部12を基準にして、送受光部品6を図2(f)のように光偏向素子5と対向する位置において光回路基板Aの第二クラッド層3の表面に搭載することができるものである。
ここで、送受光部品6の位置決めは搭載位置決め部12を視認して行なわれるものであるが、搭載位置決め部12が第二クラッド層3の表面に多少埋もれていても、搭載位置決め部12には光反射膜13が設けてあるので明瞭に認識することができるものであり、搭載位置決め部12を基準にして、光偏向素子5に対して送受光部品6を精度高く位置決めして搭載することができるものである。
図3は本発明の他の実施の形態を示すものであり、図3(a)(b)に示すように、既述の図1(a)(b)と同様にして第一クラッド層1を形成する。このとき、図3(a)のように光偏向素子成形用型部7とガイド成形用型部8は連続した一つの凹部として形成してあり、図3(b)のように光偏向素子用突部10とガイド用突部11を一体に連なるように成形してある。そして図3(c)に示すように、この光偏向素子用突部10の傾斜面10aからガイド用突部11の先端面にかけて反射膜16及び光反射膜13を形成するようにしてある。この後、図3(d)に示すように、既述の図1(d)と同様にして第一クラッド層1の上にコア層2を形成する。
次に図3(e)に示すように、既述の図1(e)と同様にして第一クラッド層1の上にコア層2を被覆するように第二のクラッド層3を形成する。このとき、ガイド用突部11の先端を第二クラッド層3の表面に臨ませて搭載位置決め部12を形成するにあたって、光反射膜13を設けたガイド用突部11の先端は第二クラッド層3の表面から突出させる必要はなく、第二クラッド層3に多少埋もれていてもよい。そしてこの既述の図2(f)の場合と同様に搭載位置決め部12を視認して位置決めの基準とし、送受光部品6を図3(f)のように光偏向素子5と対向する位置において光回路基板Aの第二クラッド層3の表面に搭載することができるものである。
ここで、上記のように光偏向素子5を形成する光偏向素子用突部10と、搭載位置決め部12を形成するガイド用突部11とは一体に連なるように成形されているので、第一クラッド層1が収縮などして寸法変形を起こしたとしても、光偏向素子5と搭載位置決め部12の位置関係の精度が悪くなるようなことはない。従って搭載位置決め部12を位置決めの基準として、光偏向素子5に対して送受光部品6をより高精度に位置決めして搭載することができるものである。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1)
成形を行なう側の面に厚さ200μmの無電解ニッケルメッキを施すと共に鏡面加工をしたステンレス板を支持体9として用いた。この支持体9の成形を行なう側の面に深さ40μmの直角二等辺三角形状(直角を挟む2のうちの1辺が深さ部分に相当する)の断面を有する凹溝として光偏向素子成形用型部7を形成すると共に、その外側に深さ80μm、底幅60μmの逆台形状の断面を有する凹溝としてガイド成形用型部8を形成し、これらの光偏向素子成形用型部7とガイド成形用型部8を1対向かい合うように設け、さらにこの面にフッ素樹脂による離型処理を施した。
成形を行なう側の面に厚さ200μmの無電解ニッケルメッキを施すと共に鏡面加工をしたステンレス板を支持体9として用いた。この支持体9の成形を行なう側の面に深さ40μmの直角二等辺三角形状(直角を挟む2のうちの1辺が深さ部分に相当する)の断面を有する凹溝として光偏向素子成形用型部7を形成すると共に、その外側に深さ80μm、底幅60μmの逆台形状の断面を有する凹溝としてガイド成形用型部8を形成し、これらの光偏向素子成形用型部7とガイド成形用型部8を1対向かい合うように設け、さらにこの面にフッ素樹脂による離型処理を施した。
そして支持体9の光偏向素子成形用型部7とガイド成形用型部8を設けた面に、米EMI杜製紫外線硬化エポキシ樹脂「OC3514」(屈折率1.50@589nm)を、20℃の環境下で滴下し、その上に予めフッ素樹脂により離型処理されたガラス基板を載せ、支持体9の全面にこの樹脂を広げた。次にガラス基板の側から超高圧水銀ランプにより露光量2500mJ(@365nm)で紫外線を照射し、硬化させることによって第一クラッド層1を形成した後、ガラス基板を除去し、さらに第一クラッド層1を支持体9から剥離した(図1(a),(b)参照)。
次に、第一クラッド層1に成形した光偏向素子用突部10の傾斜面10aに金を1700Åの厚みで蒸着して反射膜16を形成し、光偏向素子5を形成した(図1(c)参照)。
次に、米EMI杜製紫外線硬化液状エポキシ樹脂「OC3553」(屈折率1.52@589nm)を、20℃の環境下で、1400rpmの条件で第一クラッド層1の表面にスピンコートした。そして、1mmピッチで幅40μmの5本のコア層のパターンが並列に描かれ、このパターン部分のみ光が透過するように形成したエマルジョンマスクを透して、超高圧水銀灯を用いて2500mJの露光量で露光した。このエマルジョンマスクは、光偏向素子用突部10の傾斜面10aに対して全てのコア層のパターンが交差するように設計されている。さらに100℃30分で加熱処理を行なった後、現像液として花王社製クリンスルーの水2倍希釈液を用い、超音波洗浄により45秒洗浄し、さらにイオン交換水を用いて30秒間超音波洗浄することによって、コア層2をパターニングして形成した(図1(d)参照)。
次に、上記の紫外線硬化エポキシ樹脂「OC3514」を700rpm、20秒間の条件でスピンコートし、コア層2の底面から約60μmの厚み(コア層2より上の厚み約20μm)の第二クラッド層3を形成した。第一クラッド層1に成形された1対のガイド用突部11はその上端部が20μmだけ搭載位置決め部12として第二クラッド層3の表面より突出した(図1(e)参照)。
最後に、光導波路4のピッチと同一ピッチを有するマイクロレンズアレーを送受光部品6として用い、この送受光部品6を搭載位置決め部12に突き当てるように位置決めして搭載した(図1(f))。
上記のようにして、5本の光導波路4の両端に光偏向素子5と送受光部品6からなる光入出力構造を形成することができるものであり、各光導波路4について、一方の端部の光偏向素子5を入力側として波長670nmの半導体レーザーの光を入射させたところ、他方の端部の出力側の光偏向素子5から光の出射を確認し、光導波路4の構造及び光の入出力構造が良好に形成されていることを確認した。
(実施例2)
ガイド成形用型部8を深さ60μm、底幅40μmの逆台形状の断面を有する凹溝として形成するようにした他は、実施例1と同様な支持体9を用いた。
ガイド成形用型部8を深さ60μm、底幅40μmの逆台形状の断面を有する凹溝として形成するようにした他は、実施例1と同様な支持体9を用いた。
そして実施例1と同様にして光偏向素子用突部10とガイド用突部11を成形した第一クラッド層1を形成した後、光偏向素子用突部10の傾斜面10aとガイド用突部11の先端面に金を1700Åの厚みで蒸着して、反射膜13と光反射膜16を形成した(図2(c)参照)。
次に実施例1と同様にしてコア層2をパターン形成した後、上記の紫外線硬化エポキシ樹脂「OC3514」を700rpm、20秒間の条件でスピンコートし、コア層2の底面から約60μmの厚み(コア層2より上の厚み約20μm)の第二クラッド層3を形成した。第一クラッド層1に成形された1対のガイド用突部11はその先端面が第二クラッド層3の表面と同一面になり、第二クラッド層3の表面に搭載位置決め部12が形成された(図2(e)参照)。
最後に、光導波路4のピッチと同一ピッチを有するマイクロレンズアレーを送受光部品6として用い、目視される搭載位置決め部12を基準として、送受光部品6を位置決めして搭載した(図2(f))。そして実施例1と同様にして、光導波路4の構造及び光の入出力構造が良好に形成されていることを確認した。
(実施例3)
深さ40μmの直角二等辺三角形状断面の凹溝からなる光偏向素子成形用型部7と深さ60μm、底幅40μmの逆台形状断面の凹溝からなるガイド成形用型部8が連続するように形成した他は、実施例1と同様な支持体9を用いた。
深さ40μmの直角二等辺三角形状断面の凹溝からなる光偏向素子成形用型部7と深さ60μm、底幅40μmの逆台形状断面の凹溝からなるガイド成形用型部8が連続するように形成した他は、実施例1と同様な支持体9を用いた。
そして実施例1と同様にして光偏向素子用突部10とガイド用突部11を成形した第一クラッド層1を形成した後、光偏向素子用突部10の傾斜面10aからガイド用突部11の先端面にかけて金を1700Åの厚みで蒸着して、反射膜13と光反射膜16を形成した(図3(c)参照)。
次に実施例1と同様にしてコア層2をパターン形成した後、上記の紫外線硬化エポキシ樹脂「OC3514」を700rpm、20秒間の条件でスピンコートし、コア層2の底面から約60μmの厚み(コア層2より上の厚み約20μm)の第二クラッド層3を形成した。第一クラッド層1に成形された1対のガイド用突部11はその先端面が第二クラッド層3の表面と同一面になり、第二クラッド層3の表面に搭載位置決め部12が形成された(図3(e)参照)。
最後に、光導波路4のピッチと同一ピッチを有するマイクロレンズアレーを送受光部品6として用い、目視される搭載位置決め部12を基準として、送受光部品6を位置決めして搭載した(図3(f))。そして実施例1と同様にして、光導波路4の構造及び光の入出力構造が良好に形成されていることを確認した。
1 クラッド層
2 コア層
3 クラッド層
4 光導波路
5 光偏向素子
6 送受光部品
7 光偏向素子成形用型部
8 ガイド成形用型部
9 支持体
10 光偏向素子用突部
11 ガイド用突部
12 搭載位置決め部
13 光反射膜
2 コア層
3 クラッド層
4 光導波路
5 光偏向素子
6 送受光部品
7 光偏向素子成形用型部
8 ガイド成形用型部
9 支持体
10 光偏向素子用突部
11 ガイド用突部
12 搭載位置決め部
13 光反射膜
Claims (3)
- クラッド層とコア層とから形成される光導波路を備えると共に、コア層に光を偏向入射させあるいは偏向出射させる光偏向素子を備え、光導波路に光を送受光する送受光部品が光偏向素子と所定の位置関係で搭載される光回路基板を製造する方法であって、光偏向素子成形用の型部とガイド成形用の型部を設けた支持体の表面に第一のクラッド層を形成すると共に支持体から第一のクラッド層を剥離することによって、第一のクラッド層に光偏向素子用突部と、光偏向素子用突部より高い突出長のガイド用突部とを成形し、第一のクラッド層の光偏向素子用突部を成形した側の表面に第一のクラッド層よりも屈折率の高いコア層を形成した後、コア層の表面にコア層よりも屈折率の低い第二のクラッド層を形成すると共に、第二のクラッド層の表面に上記ガイド用突部の先部を送受光部品の搭載位置決め部として臨ませることを特徴とする光回路基板の製造方法。
- 搭載位置決め部の表面に光反射膜を形成することを特徴とする請求項1に記載の光回路基板の製造方法。
- 光偏向素子用突部とガイド用突部とが一体に連なるように成形することを特徴とする請求項1又は2に記載の光回路基板の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004046357A JP2005234455A (ja) | 2004-02-23 | 2004-02-23 | 光回路基板の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006162850A (ja) * | 2004-12-06 | 2006-06-22 | Sony Corp | 光導波装置及びその製造方法、並びに光情報処理装置及び電子機器 |
KR100818622B1 (ko) * | 2006-08-14 | 2008-04-01 | 삼성전기주식회사 | 광 인쇄회로기판 및 그 제작방법 |
-
2004
- 2004-02-23 JP JP2004046357A patent/JP2005234455A/ja not_active Withdrawn
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US7529439B2 (en) | 2006-08-14 | 2009-05-05 | Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. | Optical printed circuit board and fabricating method thereof |
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