JP2005233438A - 空調負荷簡易推定システム及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 建物特性の反映された業務用建物の空調負荷を少ない入力項目から簡易且つ短時間に推定する空調負荷簡易推定システムを提供する。
【解決手段】 地上階数と建物平面図を含む建物データを入力する建物データ入力部3と、階区分別、建物フロア平面内を外壁面の方位と外壁面の有無に基づいて分割したフロア区分別、時刻別、月別に整理された標準的な建物仕様における空調負荷原単位を保存した標準空調負荷データベース2と、建物データに基づいて、推定対象建物の各フロア区分の面積を算出し、建物データより標準空調負荷データベースの検索項目を特定して、階区分毎に各フロア区分の空調負荷原単位を抽出して各階区分の空調負荷を算出し、建物全体の空調負荷を算出する空調負荷演算部4と、を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 地上階数と建物平面図を含む建物データを入力する建物データ入力部3と、階区分別、建物フロア平面内を外壁面の方位と外壁面の有無に基づいて分割したフロア区分別、時刻別、月別に整理された標準的な建物仕様における空調負荷原単位を保存した標準空調負荷データベース2と、建物データに基づいて、推定対象建物の各フロア区分の面積を算出し、建物データより標準空調負荷データベースの検索項目を特定して、階区分毎に各フロア区分の空調負荷原単位を抽出して各階区分の空調負荷を算出し、建物全体の空調負荷を算出する空調負荷演算部4と、を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、業務用建物の空調負荷をコンピュータ演算処理によって推定する空調負荷簡易推定システムに関する。
従来、事務所、病院、ホテル等の業務用建物における空調負荷を推定する際は、1)文献などに記載されている単位面積当たり空調負荷原単位から推定する方法、或いは、2)空調負荷シミュレーションを実行して推定する方法の2通りの方法が主に採られていた。
上記1)の方法としては、「都市ガスによるコージェネレーションシステム計画・設計と評価」(下記非特許文献1参照)等の文献に記載されている業種別/月別/時刻別の空調負荷原単位が有名であり、この方法を用いると、建物の延べ床面積及び業種さえ分かれば、月別の平均的な時刻別空調負荷を推定することが可能である。
上記2)の方法としては、「空調設備の動的熱負荷計算入門」(下記非特許文献2参照)等で提案されている動的熱負荷計算方法を用いた空調負荷シミュレーションプログラム(HASP/ACLDが最も有名)を用いることにより、建物の詳細な情報を入力することにより、365日×24時間の建物全体及びゾーン別の空調負荷を推定することが可能であり、以前から、建物設計時等の空調負荷の推定に利用されている。
また、蓄熱式等の熱源機器が既に設置されている建物においては、下記特許文献1或いは特許文献2等で提案されている方法により、精緻に翌日等の将来の空調負荷を予測する方法が提案されている。前者は、熱源機で計測された過去の空調負荷データと、天候、気温、曜日等の空調負荷を変動させる因子を用いて、ニューラルネットワークを用いることにより、翌日の時間別の空調負荷を予測する方法である。後者は、予め建物に取り付けられたセンサにより、外気温度、建造物の躯体温度、室内温度、湿度、日照時間等を計測し、熱源システムで計測された過去の空調負荷との重回帰分析などを行うことにより、翌日の空調負荷を精緻に予測する方法である。
特開平04−15441号公報
特開2001−227792号公報
「都市ガスによるコージェネレーションシステム計画・設計と評価」、社団法人空気調和・衛生工学会、1994年
「空調設備の動的熱負荷計算入門」、社団法人建築設備技術者協会、1980年
上記1)の方法の場合、建物全体の空調負荷の推定自体は非常に簡易であり、短時間で推定することが可能であるが、以下に示すような問題点がある。第1に、得られる空調負荷は、あくまで月別の平均に近い値であり、月別の最大/最小空調負荷がどの程度であるかが不明なため、導入すべき空調熱源容量の決定や、年間のランニングコストを最適化する運転パターンの提示に支障が生じる。第2に、建物の特性(平面図、階数、窓面積比、建物使用パターン等)の違いによる空調負荷への影響が反映できないため、推定結果と実際の空調負荷に大きな乖離が発生する可能性がある。
次に、上記2)の方法の場合、空調負荷シミュレーションを行うことにより、365日×24時間のゾーン別の空調負荷を計算することが可能であるため、上記1)の方法で指摘した問題点は解決されるが、逆に以下に示すような問題点がある。第1に、HASP/ACLD等のシミュレータを用いて空調負荷シミュレーションを実行するには、建物を幾つかのゾーンに分割した上で、壁材・床面・天井面の構成、窓面積、内部発熱量等、かなり多くの情報を入力する必要があり、簡易に空調負荷シミュレーションすることが不可能である。第2に、シミュレーション結果から、欲しい情報(例えば、月別/時刻別の平均空調負荷)を得るには、再度、出力結果を情報操作する必要があり、情報処理に関する知識若しくは手間を要する。
最後に、上記特許文献1或いは特許文献2等で提案されている方法に関しては、建物に既設の空調熱源機で計測された実空調負荷データや、センサで計測された天候、気温などのデータが必要となる。つまり、これらの方法を用いる場合は、対象となる建物に関する実データが必要であるとともに、ある程度蓄積された実績データがあることが前提となる。従って、空調負荷の予測精度が高くなる可能性はあるものの、簡易に短時間で空調負荷を予測することは不可能である。また、実データを持ち合わせていない建物における空調負荷の予測は不可能である。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、建物の特性が反映された業務用建物の空調負荷を少ない入力項目から簡易且つ短時間に推定する空調負荷簡易推定システムを提供することにある。
この目的を達成するための本発明に係る空調負荷簡易推定システムの第一の特徴構成は、業務用建物の空調負荷をコンピュータ演算処理によって推定する空調負荷簡易推定システムであって、前記建物の地上階数、及び、建物平面の大きさと配置方位に関するデータを少なくとも含む建物データの入力を受け付ける建物データ入力部と、階区分、建物フロア平面内を外壁面の方位と外壁面の有無に基づいて分割したフロア区分、時刻または時間帯、及び、1または複数月を単位とする時期の夫々において各別に整理された標準的な建物仕様における単位面積当りの空調負荷を検索可能に保存してなる標準空調負荷データベースと、前記建物データ入力部に入力された前記建物データに基づいて、推定対象建物の前記各フロア区分の面積を算出し、前記建物データより前記標準空調負荷データベースの検索項目を特定して、前記階区分毎に前記各フロア区分の単位面積当りの空調負荷を抽出し、前記各階区分の空調負荷を算出して、前記推定対象建物の空調負荷を算出する空調負荷演算部と、を備えてなる点にある。
ここで、建物の地上階数とは建物地上部分の総階数を意味し、地上10階建ての建物の場合は、地上階数は10である。また、階区分とは、建物フロア各階の区別を意味し、例えば、階数で区別(1階、2階等)、或いは、1階と中間階と最上階の3区分で区別する場合等が考えられる。
上記空調負荷簡易推定システムの第一の特徴構成によれば、入力項目として、少なくとも、建物の地上階数、及び、建物平面の大きさと配置方位に関するデータを入力するだけで、簡易且つ短時間で建物の空調負荷を推定することができる。これは、標準的な建物仕様における単位面積当りの空調負荷が、標準空調負荷データベースに、階区分、建物フロア平面内を外壁面の方位と外壁面の有無に基づいて分割したフロア区分、時刻または時間帯、及び、1または複数月を単位とする時期の夫々において各別に整理して保存されており、空調負荷演算部が上記入力項目から簡単に、各フロア区分の面積を算出でき、階区分及びフロア区分毎に単位面積当りの空調負荷と算出された面積を乗じて積算することで、建物全体の空調負荷が算出できるからである。
つまり、標準空調負荷データベースに、時刻または時間帯別、時期別の空調負荷原単位を、階区分及びフロア区分別に纏めて整理できるという新知見に基づいて、ある程度の精度で建物全体の空調負荷の推定が可能となるわけである。ここで、空調負荷原単位(W/m2、或いは、kcal/(m2・h))は、空調負荷を単位時間当りの熱量で定義した場合の単位面積当りの空調負荷を表している。
本願発明者が具体的事例に基づいて空調負荷シミュレーションを行った結果、以下の事実が判明した。先ず、建物フロア平面内を外壁面の方位と外壁面の有無に基づいて、5つのフロア区分、即ち、東側外周ゾーン、南側外周ゾーン、西側外周ゾーン、北側外周ゾーン、内部ゾーンに分割した。更に、図8に示すように、建物フロア平面内に存在する非空調部分(クロスハッチ部分)の配置によって、建物フロア平面構成を6タイプに分類した。
特定時期(月)におけるフロア区分毎の時刻別の空調負荷原単位のシミュレーションを、建物フロア平面構成のタイプ別及び階区分別に実行した。シミュレーションの結果、図10に示すように、空調負荷原単位は、建物内の内部構造または使用スペース(建物フロア平面構成タイプ)に関係なく、各ゾーンでほぼ一定の値を持つことが判明した。更に、図11に示すように、階区分(1階、中間階、最上階)が異なれば、空調負荷原単位に有意な差が生じることが判明した。つまり、時刻または時間帯別、時期別の空調負荷原単位を、階区分及びフロア区分別に纏めて規定でき、この空調負荷原単位を用いることにより、入力項目を少なく、且つ、短時間で簡易に空調負荷を推定することが可能となる。
同第二の特徴構成は、上記第一の特徴構成に加えて、前記建物データ入力部が、更に、推定対象の階または階区分の入力を受け付け可能に構成され、前記空調負荷演算部が、前記推定対象建物の空調負荷の算出に代えて、前記各階区分の空調負荷を算出する際に、前記建物データ入力部に入力された推定対象の階または階区分の空調負荷を算出する点にある。
上記空調負荷簡易推定システムの第二の特徴構成によれば、建物全体ではなく、指定された階または階区分毎の空調負荷を簡易且つ短時間に推定できる。
同第三の特徴構成は、業務用建物の空調負荷をコンピュータ演算処理によって推定する空調負荷簡易推定システムであって、前記建物の地上階数、建物平面の大きさと配置方位に関するデータ、推定対象の階または階区分、及び、建物フロア平面内の推定対象区域の位置と面積を少なくとも含む建物データの入力を受け付ける建物データ入力部と、地域、階区分、建物フロア平面内を外壁面の方位と外壁面の有無に基づいて分割したフロア区分、時刻または時間帯、及び、1または複数月を単位とする時期の夫々において各別に整理された標準的な建物仕様における単位面積当りの空調負荷を検索可能に保存してなる標準空調負荷データベースと、前記建物データ入力部に入力された前記建物データに基づいて、前記推定対象区域の前記各フロア区分の面積を算出し、前記建物データより前記標準空調負荷データベースの検索項目を特定して、推定対象の前記階区分の前記各フロア区分の単位面積当りの空調負荷を抽出し、前記推定対象区域の空調負荷を算出する空調負荷演算部と、を備えてなる点にある。
上記空調負荷簡易推定システムの第三の特徴構成によれば、上記第一の特徴構成と同じ標準空調負荷データベースを使用する構成となっていることから、上記第一の特徴構成と同じ理由によって、入力項目として、少なくとも、建物の地上階数、建物平面の大きさと配置方位に関するデータ、推定対象の階または階区分、及び、建物フロア平面内の推定対象区域の位置と面積を入力するだけで、簡易且つ短時間で、建物フロア平面内の推定対象区域の空調負荷を推定することができる。従って、建物全体ではなく、特定フロアの一部の区域の空調負荷の推定が可能となる。
同第四の特徴構成は、上記特徴構成の何れか一つに加えて、前記建物データ入力部が、更に、前記建物の用途または業種、及び、立地地域の少なくとも何れか一方の入力を受け付け可能に構成され、前記標準空調負荷データベース内に、前記単位面積当りの空調負荷が、更に、前記建物の用途または業種別、及び、立地地域別に整理され保存されている点にある。
上記空調負荷簡易推定システムの第四の特徴構成によれば、建物の用途または業種、及び、立地地域による変化を適正に反映させた建物の空調負荷の推定が可能となる。つまり、同じ地上階数、配置方位、及び、平面的な外形寸法の建物であっても、建物の用途または業種、及び、立地地域が異なれば、その空調負荷が異なるため、建物の用途または業種別、或いは、立地地域別に、よりきめ細かな空調負荷の推定が可能となる。但し、空調負荷簡易推定システムを一定の業種または用途、或いは、地域に限定して使用する場合は、本特徴構成は必ずしも必要とされない。例えば、標準空調負荷データベースを、特定の業種または用途、或いは、地域に限定して作成すればよい。
同第五の特徴構成は、上記特徴構成の何れか一つに加えて、前記建物データ入力部が、前記建物フロア平面内の非空調部分の配置パターンによって複数に分類されたフロアタイプ、及び、前記非空調部分の外形寸法の入力を受け付け可能に構成され、前記空調負荷演算部が、前記フロアタイプ、及び、前記非空調部分の面積に基づいて前記各フロア区分の面積を算出する点にある。
上記空調負荷簡易推定システムの第五の特徴構成によれば、建物フロア平面内に共用部分等の非空調部分が存在する場合に、空調負荷演算部が、各フロア区分の面積を算出する際に、各フロア区分から非空調部分を除外した面積を算出することができるため、その非空調部分を考慮した空調負荷の推定が可能となる。
同第六の特徴構成は、上記特徴構成の何れか一つに加えて、前記フロア区分が、1つの壁面が4方位または8方位の内の1方向に向って外部空間と接する外周ゾーンの複数と、外壁に接しない1つの内部ゾーンで構成される点にある。
上記空調負荷簡易推定システムの第六の特徴構成によれば、標準空調負荷データベースに登録する単位面積当りの空調負荷のデータ数が、フロア区分については、5通りまたは9通りで済むため、標準空調負荷データベース作成の負担が軽減される。また、建物の配置方位を入力する際の入力を簡易化できるという利点がある。
同第七の特徴構成は、上記特徴構成の何れか一つに加えて、前記標準空調負荷データベースには、前記単位面積当りの空調負荷として、単位面積当りの平均空調負荷、最大空調負荷、及び、最小空調負荷の少なくとも何れか1つが保存されている点にある。
上記空調負荷簡易推定システムの第七の特徴構成によれば、推定した空調負荷の使途によって、平均空調負荷、最大空調負荷、及び、最小空調負荷の何れか1つ或いは複数を推定できる空調負荷簡易推定システムを実現できる。特に、平均空調負荷、最大空調負荷、及び、最小空調負荷の全てを備えることによって種々の使途に適応可能となる。
同第八の特徴構成は、上記特徴構成の何れか一つに加えて、前記建物データ入力部が、更に、各方位の外側面に対する窓面積比を含む建物仕様データの入力を受け付け可能に構成され、前記窓面積比の前記標準的な建物仕様における窓面積比との差異によって前記標準的な建物仕様における単位面積当りの空調負荷を補正するための第1補正係数を、少なくとも前記時期別及び外壁面を有する前記フロア区分別に整理して保存してなる補正係数データベースを備え、前記空調負荷演算部が、前記建物データ入力部に入力された前記建物仕様データの前記窓面積比が前記標準的な建物仕様における窓面積比と異なる場合に、前記補正係数データベースから前記フロア区分別の前記第1補正係数を抽出して、前記フロア区分毎に算出した空調負荷に対して前記第1補正係数を用いた所定の補正演算処理を行う点にある。
上記空調負荷簡易推定システムの第八の特徴構成によれば、建物外壁面の窓面積比が標準的な建物仕様における窓面積比と異なる場合に、実際の窓面積比に適合した空調負荷の推定が可能となる。このことは、本願発明者が具体的事例に基づいて空調負荷シミュレーションを行った結果、標準的な建物及び使われ方を想定して空調負荷をシミュレーションしておけば、空調負荷に影響する特別な要因(例えば、窓面積比)が変わった場合には、標準のシミュレーション結果を、上記要因変化の影響を補正する係数でもって補正することが可能である点を見出したことに基づく。ここで、窓面積比の変化は、外壁面の方位による影響が大きいため、第1補正係数は外壁面を有するフロア区分別に準備しておくのが好ましい。
同第九の特徴構成は、上記特徴構成の何れか一つに加えて、前記建物データ入力部が、更に、外壁の断熱仕様を含む建物仕様データの入力を受け付け可能に構成され、前記断熱仕様の前記標準的な建物仕様における断熱仕様との差異によって前記標準的な建物仕様における単位面積当りの空調負荷を補正するための第2補正係数を、少なくとも前記時期別に整理して保存してなる補正係数データベースを備え、前記空調負荷演算部が、前記建物データ入力部に入力された前記建物仕様データの前記断熱仕様が前記標準的な建物仕様における断熱仕様と異なる場合に、前記補正係数データベースから前記第2補正係数を抽出して、算出した空調負荷に対して前記第2補正係数を用いた所定の補正演算処理を行う点にある。
上記空調負荷簡易推定システムの第九の特徴構成によれば、建物の断熱仕様が標準的な建物仕様における断熱仕様と異なる場合に、実際の断熱仕様に適合した空調負荷の推定が可能となる。尚、断熱仕様は一般に建物全体で共通であることが多いため、簡易な推定及び入力項目の少なさを優先すれば、第2補正係数は特にフロア区分別に準備する必要はない。但し、第2補正係数をフロア区分別に準備することは可能である。
本発明に係る空調負荷簡易推定システム(以下、適宜「本発明システム」という。)の実施の形態につき、図面に基づいて説明する。
〈第1実施形態〉
本発明システム1は、業務用建物(以下、単に「建物」という。)の空調負荷をコンピュータ演算処理によって推定する空調負荷簡易推定システムであって、コンピュータシステムによって実現される。具体的には、図1に示すように、当該コンピュータシステム上に、標準空調負荷データベース2、補正係数データベース3、建物データ入力部4、空調負荷演算部5、及び、出力部6を備え、更に、標準空調負荷データベース2、補正係数データベース3、及び、建物データ入力部4と空調負荷演算部5の各処理結果を格納する記憶装置7を備えて構成されている。尚、本発明システム1の上記各部4〜6は、本発明システム1を形成するコンピュータシステムのハードウェアとそのハードウェア上で実行されるアプリケーションソフトウェアで構成されている。
本発明システム1は、業務用建物(以下、単に「建物」という。)の空調負荷をコンピュータ演算処理によって推定する空調負荷簡易推定システムであって、コンピュータシステムによって実現される。具体的には、図1に示すように、当該コンピュータシステム上に、標準空調負荷データベース2、補正係数データベース3、建物データ入力部4、空調負荷演算部5、及び、出力部6を備え、更に、標準空調負荷データベース2、補正係数データベース3、及び、建物データ入力部4と空調負荷演算部5の各処理結果を格納する記憶装置7を備えて構成されている。尚、本発明システム1の上記各部4〜6は、本発明システム1を形成するコンピュータシステムのハードウェアとそのハードウェア上で実行されるアプリケーションソフトウェアで構成されている。
次に、本発明システム1の各データベース2、3の機能並びに構成、及び、各部4〜6の機能並びにそれらの処理動作について説明する。
標準空調負荷データベース2は、建物の用途または業種別、地域別、階区分別、フロア区分別、時刻別、及び、月別に、標準的な建物仕様における空調負荷原単位(W/m2、或いは、kcal/(m2・h))を、HASP/ACLD等のシミュレータを用いた空調負荷シミュレーションにより予め算出し、これらの算出結果を記憶装置7に検索可能に登録して形成される。尚、空調負荷原単位は、シミュレーション条件の設定により、平均空調負荷原単位、最大空調負荷原単位、最小空調負荷原単位の3種類を予め算出しておく。
ここで、建物の用途または業種は、例えば、事務所、病院、ホテル、商業施設、学校等を区別する。地域は、例えば、都道府県単位、或いは、県庁所在地単位で区別する。尚、シミュレーションの都合上、気象データベースで用いられる地点或いはその近傍都市で区別するのが好ましい。階区分は、本実施形態では、1階毎に区別するのではなく、1階、中間階、最上階の3区分を用いる。これは、1階、中間階、最上階では、シミュレーションの結果、空調負荷原単位に有意差が生じるが、中間階の中では異なる階間で上下階間(床、天井)の断熱構造が同じであるためシミュレーション結果に大きな差が生じないためである。
フロア区分は、建物フロア平面内を外壁面の方位と外壁面の有無に基づいて9つのゾーンに分類したものである。各ゾーンは、東側外周ゾーン、南側外周ゾーン、西側外周ゾーン、北側外周ゾーン、南東側外周ゾーン、南西側外周ゾーン、北西側外周ゾーン、北東側外周ゾーン、内部ゾーンである。例えば、建物フロア平面が矩形の場合は、1つのフロア平面はその内の5つのゾーンを用いて分割される。図2に示すように、建物フロア平面が長方形で、その長手軸が概ね東西或いは南北方向に建っている場合は、東側外周ゾーン(E)、南側外周ゾーン(S)、西側外周ゾーン(W)、北側外周ゾーン(N)、内部ゾーン(I)の5ゾーンが本発明システム1の処理で用いられる。また、図3に示すように、建物フロア平面が長方形で、その長手軸が東西或いは南北方向に対して概ね45度回転して建っている場合は、南東側外周ゾーン(SE)、南西側外周ゾーン(SW)、北西側外周ゾーン(NW)、北東側外周ゾーン(NE)、内部ゾーン(I)の5ゾーンが本発明システム1の処理で用いられる。
時刻は1日(24時間)を24分割して1時間単位で表した各時間である。ここで、建物の用途または業種によって営業時間が異なるため、例えば一般の事務所では、時刻別のデータとして一部の時間帯(例えば、夜間〜早朝)のデータを含まない場合がある。また、本実施形態では、空調負荷原単位は月別に算出して整理しているが、例えば、隔月で算出して2ヶ月単位の代表値としても構わない。
また、標準的な建物仕様としては、各外周ゾーンの外壁面の窓面積比(窓面積/外壁面積)が例えば30%を想定する。また、標準的な建物仕様における断熱仕様としては、窓ガラス関係では、断熱フィルムの添付、複層ガラス、遮熱複層ガラス、熱線反射ガラス、エアフローウィンドー等が採用されていない場合、外壁関係では、木造構造でなく、外断熱または内断熱構造でない場合を想定する。
図4に、ある業種(事務所)の所定地域における、最上階の北側外周ゾーンにおける8月平日(営業日)の時刻別の標準的な建物仕様における空調負荷原単位の一例を示す。標準空調負荷データベース2は、同種の時刻別の標準的な建物仕様における空調負荷原単位のデータを、夫々の業種、地域、階区分、フロア区分、月の全ての組み合わせについて検索可能にデータベース化している。
次に、補正係数データベース3について説明する。補正係数データベース3は、推定対象の建物の建物仕様が標準的な建物仕様と異なる場合に、後述する空調負荷演算部5による標準的な建物仕様を前提とする空調負荷の推定処理に対して、補正処理を行うための補正係数を予め算出し、これらの算出された補正係数を記憶装置7に検索可能に登録して形成される。本実施形態では、この補正係数として、窓面積比の違いによる補正を行う第1補正係数が、以下の要領で予め算出され登録される。
先ず、月別、階区分別、及び、フロア区分別に、標準的な窓面積比(例えば30%)と異なる数種類の窓面積比(例えば、0%、50%、75%、100%)を用い、その他は標準的な建物仕様を用いて、空調負荷原単位を、HASP/ACLD等のシミュレータを用いた空調負荷シミュレーションにより算出する。そして、月別、階区分別、及び、フロア区分別に、標準的な窓面積比(例えば30%)に基づいて算出した同月、同階区分、同フロア区分の空調負荷原単位で除した比を第1補正係数として算出する。
図5に、ある業種(事務所)の所定地域における、1階北側外周ゾーンにおける窓面積比30%(標準仕様)に対する窓面積比0%、50%、75%、100%の場合の時刻別の第1補正係数の一例を示す。
次に、建物データ入力部4、空調負荷演算部5、及び、出力部6の機能並びにそれらの処理動作について、図6のフローチャートを参照して説明する。
建物データ入力部4は、本発明システム1のディスプレイ端末(図示せず)の表示画面上に、以下の建物データ及び建物仕様データの入力を受け付けるユーザインタフェースとしての入力画面を表示し、当該入力画面上からの建物データ及び建物仕様データの入力を受け付ける(ステップ#1)。ここで、建物仕様データは、建物仕様が上記のような標準的なものである場合、必ずしも入力する必要がなく、入力されない場合は、自動的に標準的な建物仕様が選択される。
ここで、建物データは、建物の用途または業種、立地地域、建物の地上階数、及び、建物平面図である。建物の用途または業種、及び、立地地域は、予め用意された業種・用途、地域の中から各1つを選択するように、入力画面が設計されている。地上階数は1以上の自然数を入力するように、入力画面が設計されている。
建物平面図の入力は、図7に示すように、入力画面上において、8方位(東、南東、南、南西、西、北西、北、北東)に面する各外壁面の横幅寸法(m:メートル)を入力する。例えば、建物平面が長方形(または正方形)の建物でその長手方向が東西或いは南北である場合は、東西南北の各方位に面した外壁面の横幅寸法を入力する。或いは、建物平面が長方形(または正方形)の建物でその長手方向が東西或いは南北に約45度回転している場合は、南東、南西、北西、北東の各方位に面した外壁面寸法の横幅を入力する。そうすると、入力画面上に、入力された建物フロア平面概略図形が方位表示とともに表示される。引き続き、建物フロア平面内に、非空調部分が存在する場合は、図8に示すように、非空調部分Cの配置場所によって建物フロア平面構成を6タイプに分類した各タイプから、1タイプを選択する。非空調部分が存在しない場合は、どのタイプも選択しない。非空調部分を選択した場合は、その位置、形状、大きさを確定するため、各部の寸法を入力する。ここで、各部の寸法入力に代えて、非空調部分の建物フロア平面に占める面積率を入力するようにしても構わない。この場合、入力したタイプに合わせたデフォルト形状の非空調部分が生成される構成が好ましい。
以上の建物平面図の入力処理により、建物フロア平面の配置方位、形状、大きさが確定する。但し、外壁面の横幅寸法の入力は8方位に固定しているので、その中間的な配置方位の設定はできないが、僅かな配置方位のずれによっては空調負荷の推定値に有意な差は生じないものと考えられる。寧ろ、本発明の目的である、入力項目を少なくして簡易且つ短時間で推定処理を行うには、8方位での入力が好ましい。
上記各外壁面の横幅寸法を入力する方法によれば、建物フロア平面形状が三角形から八角形までの任意の多角形の入力が可能となる。尚、建物平面図の入力方法は、上記方法に限定されるものではなく、例えば、建物フロア平面形状を選択してから、配置方位の変更入力と各部の寸法入力を受け付けるようにしても構わない。
建物平面図の入力に続いて、入力した各方位の外壁面の窓面積比が、標準的な建物仕様の30%と異なる場合は、異なる外壁面について、夫々の窓面積比の入力を、建物仕様データの入力として行う。窓面積比の入力は、上記入力画面上で、例えば、窓面積比0%、50%、75%、100%の中から近い値を選択することで、極めて簡易に行える。
建物データまたは建物データと建物仕様データの入力(ステップ#1)が終了すると、空調負荷演算部5は、確定された建物フロア平面の配置方位、形状、大きさと、非空調部分が存在する場合は、その位置、形状、大きさに基づいて、各フロア区分(東側外周ゾーン、南側外周ゾーン、西側外周ゾーン、北側外周ゾーン、南東側外周ゾーン、南西側外周ゾーン、北西側外周ゾーン、北東側外周ゾーン、内部ゾーン)の面積を算出する(ステップ#1)。ここで、面積算出の対象となるフロア区分は、ステップ#1の建物データの内の建物平面図の入力において、外壁面の横幅寸法が入力された方位の各外周ゾーンと内部ゾーンである。外壁面の横幅寸法が入力されていない方位の各外周ゾーンの面積は0となる。
以下、各フロア区分の面積算出アルゴリズムについて説明する。先ず、非空調部分が存在しない場合について説明する。建物平面図の入力によって確定された建物フロア平面形状の各頂点の2次元座標を決定し、各頂点を結ぶ線分(外壁面に相当)を3〜7mの範囲で選択される所定距離(例えば3m)だけ建物内部に向って後退させて、元の各線分(外壁面に相当)と平行な各外周ゾーンと内部ゾーンの境界線を決定して、内部ゾーン形状の各頂点の2次元座標を決定する。各外周ゾーンの形状は、外壁面に相当する外側の線分と、それを内部に後退させた内側の境界線で挟まれた台形となる。従って、外側の線分の長さと内側の境界線の長さは、外周ゾーン毎に算出できるので、各台形の高さは後退距離3mで共通であるため、各外周ゾーンの面積は各台形の面積として算出できる。内部ゾーンの面積はその各頂点の座標から算出できる。或いは、建物フロア平面の全面積から各外周ゾーンの面積の合計を差し引いて算出できる。
ここで、図9に示すように、建物平面形状が長方形であれば、内部ゾーン形状も長方形となり、各フロア区分の面積算出アルゴリズムは極めて簡単化される。つまり、各台形の内側の境界線の長さが、外壁面に相当する外側の線分の長さより6m短くなるので、外側の線分の長さを仮にX(m)とすれば、面積S(m2)は、S=3×(X−3)で与えられる。
次に、非空調部分が存在する場合について説明する。先ず、上記要領で、非空調部分が存在しないと仮定して、各フロア区分の面積を算出する。このとき、各フロア区分の領域も同時に画定される。建物平面図の入力によって非空調部分の各頂点の2次元座標が確定するので、非空調部分内に占める各フロア区分の領域の各面積を算出することができる。従って、非空調部分が存在しないと仮定して算出した各フロア区分の面積から、非空調部分内に占める各フロア区分の面積を差し引くことで、非空調部分が存在する場合の各フロア区分の面積を算出する。
尚、図8に示すように、建物平面形状が長方形であれば、非空調部分(クロスハッチ部分)と各フロア区分との関係がある程度固定されるので、非空調部分が存在する場合の各フロア区分の面積算出を更に簡単化できる。
各フロア区分の面積算出処理(ステップ#2)が終了すると、空調負荷演算部5は、標準空調負荷データベース2にアクセスして、ステップ#1で入力された業種と立地地域に対応する全階区分とステップ#2で面積の算出されたフロア区分の全ての組み合わせに亘る、月別及び時刻別の空調負荷原単位を取得する(ステップ#3)。但し、空調負荷演算部5は、建物データ入力部4に入力された建物データから建物の地上階数Fを判断し、F=2の場合は、中間階の空調負荷原単位は取得せずに、1階と最上階の空調負荷原単位だけを取得する。また、F=1の場合は、1階と中間階の空調負荷原単位は取得せずに、最上階の空調負荷原単位だけを取得する。
次に、空調負荷演算部5は、建物データ入力部4に建物仕様データが入力されたか否かを判定する(ステップ#4)。
ここで、建物データ入力部4に建物仕様データが入力されていない場合は、ステップ#7に移行して、建物全体の空調負荷Cを算出する。逆に、建物データ入力部4に建物仕様データが入力されている場合は、ステップ#5に移行する。
ステップ#5に移行すると、空調負荷演算部5は、補正係数データベース3にアクセスして、各階区分と建物仕様データとして窓面積比の入力された外壁面に対応するフロア区分と各月の全ての組み合わせに亘る第1補正係数を取得する(ステップ#5)。
次に、ステップ#3で取得した各空調負荷原単位に対して、同月、同階区分、同フロア区分の取得した第1補正係数を乗じて、各空調負荷原単位を補正して、ステップ#7で使用する空調負荷原単位とする(ステップ#6)。従って、第1補正係数を取得していないフロア区分については、空調負荷原単位の補正は行われずに、ステップ#7でステップ#3で取得したままの値で使用される。
ステップ#7に移行すると、空調負荷演算部5は、階区分(1階、中間階、最上階)毎に、ステップ#2で算出した各フロア区分の面積と、ステップ#3で取得した、或いは、ステップ#6で補正した同じ階区分とフロア区分の各月及び各時刻の全て空調負荷原単位を乗算して、各フロア区分の空調負荷Cij(Wまたはkcal/h)を算出する。添え字iは階区分を表し、添え字jはフロア区分を表す。例えば、i=1は1階、i=2は中間階、i=3は最上階を表すものとする。この処理で、各階区分のフロア区分毎の各月及び各時刻の空調負荷Cijが算出される。但し、面積の算出されていないフロア区分については、空調負荷Cijは0となる。尚、2階建て(F=2)の場合は、中間階の計算は行われず、C2j=0となり、1階建て(F=1)の場合は、1階と中間階の計算は行われず、C1j=C2j=0となる。
引き続き、空調負荷演算部5は、階区分毎に、算出された空調負荷Cijを全てのフロア区分について合計して、階区分毎のフロア全体の各月及び各時刻の空調負荷Ciを算出する。尚、F=2の場合は、中間階の計算は行われず、C2=0となり、F=1の場合は、1階と中間階の計算は行われず、C1=C2=0となる。
引き続き、空調負荷演算部5は、建物全体の各月及び各時刻の空調負荷C(Wまたはkcal/h)を、以下の数1の計算式により算出する。数1において、C1は1階の空調負荷を、C2は中間階の空調負荷を、C3は最上階の空調負荷を夫々表す。
(数1)
C=C1+(F−2)×C2+C3
C=C1+(F−2)×C2+C3
次に、出力部6が、空調負荷演算部5が算出した建物全体の各月及び各時刻の空調負荷Cを、所定の出力先に、所定のフォーマットで出力する(ステップ#8)。例えば、出力先が、本発明システム1のディスプレイ端末(図示せず)であれば、その表示画面上に、表形式或いはグラフ形式で算出結果(推定値)が表示される。また、算出結果を他のアプリケーションで使用する場合は、当該アプリケーションを処理するコンピュータに、算出結果が所定のデータ形式で転送される。
〈第2実施形態〉
次に、本発明システム1の第2実施形態について説明する。第1実施形態では、建物仕様における断熱仕様として標準的なものを想定していたが、第2実施形態では、建物データ入力部4が、建物仕様データの入力として、窓面積比の他、建物の断熱仕様に関する入力を受け付ける。
次に、本発明システム1の第2実施形態について説明する。第1実施形態では、建物仕様における断熱仕様として標準的なものを想定していたが、第2実施形態では、建物データ入力部4が、建物仕様データの入力として、窓面積比の他、建物の断熱仕様に関する入力を受け付ける。
具体的には、図6のフローチャートにおけるステップ#1で、窓ガラス関係の断熱仕様の選択と、外壁関係の断熱仕様の選択を受け付ける。例えば、窓ガラス関係では、断熱フィルムの添付、複層ガラス、遮熱複層ガラス、熱線反射ガラス、エアフローウィンドー等が入力画面上から選択可能に構成され、また、外壁関係では、木造構造、外断熱構造、内断熱構造等が、入力画面上から選択可能に構成される。窓ガラス関係では、何れも空調負荷原単位を下げる方向に働き、外壁関係では、木造構造は空調負荷原単位を上げる方向に働き、外断熱構造と内断熱構造は空調負荷原単位を下げる方向に働く。
更に、建物仕様データの入力項目の追加に対応して、補正係数データベース3には、断熱仕様の標準的な仕様からの変化に対応するための第2補正係数が、登録される。
第2補正係数も、基本的には、第1補正係数と同様に、夫々選択された断熱仕様における空調負荷原単位を月別及び時刻別に予め算出し、標準的な断熱仕様に基づいて算出した空調負荷原単位で除した比を第2補正係数として算出する。当該算出処理を、断熱仕様の各選択項目について行う。
空調負荷演算部5は、ステップ#4で建物データ入力部4に建物仕様データが入力されたか否かを判定する際に、窓面積比の他、建物の断熱仕様に関する選択入力の有無も確認する。
断熱仕様に関する選択入力が存在する場合は、第1実施形態と同じ要領で、ステップ#5において、第2補正係数を取得し、ステップ#6において、第2補正係数を用いた空調負荷原単位の補正を行う。具体的な処理は、第1実施形態と類似するので、重複する説明は割愛する。尚、窓面積比の入力と断熱仕様に関する選択入力の両方が存在する場合は、第1補正係数と第2補正係数の両方の補正が実行される。
ステップ#7では、断熱仕様に関する選択入力が存在する場合は、第2補正係数または第1補正係数と第2補正係数の両方で補正された空調負荷原単位を用いて建物全体の空調負荷の算出が行われる。
〈第3実施形態〉
次に、本発明システム1の第3実施形態について説明する。第3実施形態では、建物全体の空調負荷だけではなく、任意の階の空調負荷、或いは、任意の階の任意の領域の空調負荷の推定機能が追加されている。標準空調負荷データベース2及び補正係数データベース3は、第1実施形態または第2実施形態と同じものが使用可能である。
次に、本発明システム1の第3実施形態について説明する。第3実施形態では、建物全体の空調負荷だけではなく、任意の階の空調負荷、或いは、任意の階の任意の領域の空調負荷の推定機能が追加されている。標準空調負荷データベース2及び補正係数データベース3は、第1実施形態または第2実施形態と同じものが使用可能である。
第3実施形態に係る建物データ入力部4は、第1実施形態で示した入力項目に加えて、空調負荷の推定対象階、または、空調負荷の推定対象階と建物フロア平面内の推定対象区域の位置と面積の入力を受け付け可能に、構成されている。例えば、推定対象階は、地上階数の入力と同様に行われる。また、推定対象区域の位置と面積の入力は、建物平面図の入力処理において、推定対象区域の指定があるか否かの選択を受け付け、推定対象区域の指定がある場合は、非空調部分の入力と同様に、推定対象区域の位置と面積の入力を受け付けることができる。
空調負荷演算部5は、空調負荷の推定対象階だけの入力があった場合は、図6のフローチャートにおけるステップ#3で、推定対象階に対応する階区分とステップ#2で面積の算出されたフロア区分の全ての組み合わせに亘る、月別及び時刻別の空調負荷原単位を取得する。
そして、ステップ#7において、推定対象階に対応する階区分についてのみ、各フロア区分の空調負荷Cijを算出し、算出された空調負荷Cijを全てのフロア区分について合計して、推定対象階に対応する階区分のフロア全体の各月及び各時刻の空調負荷Ciを算出する。そして、建物全体の空調負荷Cの算出は行わない。
出力部6は、ステップ#8において、建物全体の空調負荷Cの出力に代えて、算出された推定対象階に対応する階区分のフロア全体の各月及び各時刻の空調負荷Ciを、指定された出力先に出力する。
次に、建物データ入力部4に空調負荷の推定対象階と建物フロア平面内の推定対象区域の位置と面積の両方の入力があった場合は、空調負荷演算部5は、図6のフローチャートにおけるステップ#2において、画定された各フロア区分と推定対象区域の重複部分の各面積を求める。この面積の算出方法は、例えば、第1実施形態における非空調部分の各フロア区分内の面積を算出すると同じ方法で実行できる。
引き続き、空調負荷演算部5は、ステップ#3で、推定対象階に対応する階区分と第3実施形態のステップ#2で面積の算出されたフロア区分の全ての組み合わせに亘る、月別及び時刻別の空調負荷原単位を取得する。
そして、ステップ#7において、推定対象階に対応する階区分についてのみ、推定対象区域内の各フロア区分の空調負荷Cijを算出し、算出された空調負荷Cijを全てのフロア区分について合計して、推定対象階に対応する階区分の推定対象区域内の各月及び各時刻の空調負荷Ciを算出する。そして、建物全体の空調負荷Cの算出は行わない。
出力部6は、ステップ#8において、建物全体の空調負荷Cの出力に代えて、算出された推定対象階に対応する階区分の推定対象区域内の各月及び各時刻の空調負荷Ciを、指定された出力先に出力する。
以下に、別の実施形態につき説明する。
〈1〉上記各実施形態において、空調負荷演算部5は、各月及び各時刻の空調負荷C或いはCiを算出したが、建物データ入力部4において、特定の1または複数の月を指定して、指定された月の空調負荷C或いはCiを算出し、出力するようにしても構わない。また、1日の内の特定の時間帯を指定して、その時間帯内での時刻別の空調負荷C或いはCiを算出しても構わない。かかる場合は、空調負荷演算部5は、図6のフローチャートで示すステップ#3において、標準空調負荷データベース2から、必要な月別及び時刻別の空調負荷原単位を取得すればよい。
〈2〉上記各実施形態では、建物データ入力部4に入力される建物の用途または業種は、1つの建物において1業種(または用途)を想定していたが、階別或いはフロア区分別に、建物の用途または業種を個別に指定できるようにしても構わない。この場合、空調負荷演算部5は、図6のフローチャートで示すステップ#3において、標準空調負荷データベース2から、階別或いはフロア区分別に、異なる業種の月別及び時刻別の空調負荷原単位を取得すればよい。
〈3〉上記各実施形態では、建物データ入力部4に入力される立地地域と、標準空調負荷データベース2に登録されている空調負荷原単位の地域とが、一致している例を示したが、両者の地域は必ずしも同一である必要はない。例えば、入力される立地地域と登録されている地域との対応関係を標準空調負荷データベース2に保存しておき、標準空調負荷データベース2が、建物データ入力部4に入力される立地地域で検索可能に構成すればよい。
〈4〉建物データ入力部4への建物平面図の入力方法は、上記各実施形態の方法に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
1: 本発明に係る空調負荷簡易推定システム
2: 標準空調負荷データベース
3: 補正係数データベース
4: 建物データ入力部
5: 空調負荷演算部
6: 出力部
7: 記憶装置
2: 標準空調負荷データベース
3: 補正係数データベース
4: 建物データ入力部
5: 空調負荷演算部
6: 出力部
7: 記憶装置
Claims (9)
- 業務用建物の空調負荷をコンピュータ演算処理によって推定する空調負荷簡易推定システムであって、
前記建物の地上階数、及び、建物平面の大きさと配置方位に関するデータを少なくとも含む建物データの入力を受け付ける建物データ入力部と、
階区分、建物フロア平面内を外壁面の方位と外壁面の有無に基づいて分割したフロア区分、時刻または時間帯、及び、1または複数月を単位とする時期の夫々において各別に整理された標準的な建物仕様における単位面積当りの空調負荷を検索可能に保存してなる標準空調負荷データベースと、
前記建物データ入力部に入力された前記建物データに基づいて、推定対象建物の前記各フロア区分の面積を算出し、前記建物データより前記標準空調負荷データベースの検索項目を特定して、前記階区分毎に前記各フロア区分の単位面積当りの空調負荷を抽出し、前記各階区分の空調負荷を算出して、前記推定対象建物の空調負荷を算出する空調負荷演算部と、
を備えてなることを特徴とする空調負荷簡易推定システム。 - 前記建物データ入力部が、更に、推定対象の階または階区分の入力を受け付け可能に構成され、
前記空調負荷演算部が、前記推定対象建物の空調負荷の算出に代えて、前記各階区分の空調負荷を算出する際に、前記建物データ入力部に入力された推定対象の階または階区分の空調負荷を算出することを特徴とする請求項1に記載の空調負荷簡易推定システム。 - 業務用建物の空調負荷をコンピュータ演算処理によって推定する空調負荷簡易推定システムであって、
前記建物の地上階数、建物平面の大きさと配置方位に関するデータ、推定対象の階または階区分、及び、建物フロア平面内の推定対象区域の位置と面積を少なくとも含む建物データの入力を受け付ける建物データ入力部と、
階区分、建物フロア平面内を外壁面の方位と外壁面の有無に基づいて分割したフロア区分、時刻または時間帯、及び、1または複数月を単位とする時期の夫々において各別に整理された標準的な建物仕様における単位面積当りの空調負荷を検索可能に保存してなる標準空調負荷データベースと、
前記建物データ入力部に入力された前記建物データに基づいて、前記推定対象区域の前記各フロア区分の面積を算出し、前記建物データより前記標準空調負荷データベースの検索項目を特定して、推定対象の前記階区分の前記各フロア区分の単位面積当りの空調負荷を抽出し、前記推定対象区域の空調負荷を算出する空調負荷演算部と、
を備えてなることを特徴とする空調負荷簡易推定システム。 - 前記建物データ入力部が、更に、前記建物の用途または業種、及び、立地地域の少なくとも何れか一方の入力を受け付け可能に構成され、
前記標準空調負荷データベース内に、前記単位面積当りの空調負荷が、更に、前記建物の用途または業種別、及び、地域別に整理され保存されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の空調負荷簡易推定システム。 - 前記建物データ入力部が、前記建物フロア平面内の非空調部分の配置パターンによって複数に分類されたフロアタイプ、及び、前記非空調部分の外形寸法の入力を受け付け可能に構成され、
前記空調負荷演算部が、前記フロアタイプ、及び、前記非空調部分の面積に基づいて前記各フロア区分の面積を算出することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の空調負荷簡易推定システム。 - 前記フロア区分が、1つの壁面が4方位または8方位の内の1方向に向って外部空間と接する外周ゾーンの複数と、外壁に接しない1つの内部ゾーンで構成されることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の空調負荷簡易推定システム。
- 前記標準空調負荷データベースには、前記単位面積当りの空調負荷として、単位面積当りの平均空調負荷、最大空調負荷、及び、最小空調負荷の少なくとも何れか1つが保存されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の空調負荷簡易推定システム。
- 前記建物データ入力部が、更に、各方位の外側面に対する窓面積比を含む建物仕様データの入力を受け付け可能に構成され、
前記窓面積比の前記標準的な建物仕様における窓面積比との差異によって前記標準的な建物仕様における単位面積当りの空調負荷を補正するための第1補正係数を、少なくとも前記時期別及び外壁面を有する前記フロア区分別に整理して保存してなる補正係数データベースを備え、
前記空調負荷演算部が、前記建物データ入力部に入力された前記建物仕様データの前記窓面積比が前記標準的な建物仕様における窓面積比と異なる場合に、前記補正係数データベースから前記フロア区分別の前記第1補正係数を抽出して、前記フロア区分毎に算出した空調負荷に対して前記第1補正係数を用いた所定の補正演算処理を行うことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の空調負荷簡易推定システム。 - 前記建物データ入力部が、更に、外壁の断熱仕様を含む建物仕様データの入力を受け付け可能に構成され、
前記断熱仕様の前記標準的な建物仕様における断熱仕様との差異によって前記標準的な建物仕様における単位面積当りの空調負荷を補正するための第2補正係数を、少なくとも前記時期別に整理して保存してなる補正係数データベースを備え、
前記空調負荷演算部が、前記建物データ入力部に入力された前記建物仕様データの前記断熱仕様が前記標準的な建物仕様における断熱仕様と異なる場合に、前記補正係数データベースから前記第2補正係数を抽出して、算出した空調負荷に対して前記第2補正係数を用いた所定の補正演算処理を行うことを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の空調負荷簡易推定システム。
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