JP2005231216A - 基板のダイシング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 切削水の注入によるダイシングテープの接着剤の巻き上げを抑制することができる基板のダイシング方法及びダイシングブレードを提供する。
【解決手段】 反射防止膜付き石英ガラス基板2表面にテープカットレスフルカットダイシング時のダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤表面の間隔が100μ以上であり、開口角度が75°のV溝部5を形成し、往路でダイシングブレードによりテープカットレスフルカットダイシングを行い、復路で基板のを洗浄しながら、ダイシングブレードが反射防止膜付き石英基板の上方で、フルカットダイシング切溝位置とは異なる位置を通る様に、反射防止膜付き石英基板を例えば300mm/秒で次の往路切断工程開始位置に戻す。
【選択図】 図3
【解決手段】 反射防止膜付き石英ガラス基板2表面にテープカットレスフルカットダイシング時のダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤表面の間隔が100μ以上であり、開口角度が75°のV溝部5を形成し、往路でダイシングブレードによりテープカットレスフルカットダイシングを行い、復路で基板のを洗浄しながら、ダイシングブレードが反射防止膜付き石英基板の上方で、フルカットダイシング切溝位置とは異なる位置を通る様に、反射防止膜付き石英基板を例えば300mm/秒で次の往路切断工程開始位置に戻す。
【選択図】 図3
Description
本発明は基板のダイシング方法に関する。詳しくは、基板の付着ゴミを低減することによって、歩留を向上しようとした基板のダイシング方法に係るものである。
現在、プロジェクタ用やEVF用の高温多結晶シリコンTFTLCDは、以下に示す様ないわゆる面単組み立てプロセスによって液晶の組み立てが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
即ち、石英ガラスから成るTFT基板は、表面にレジストコートして紫外線照射硬化型テープ(以下、UVテープと言う)を貼り、CMPにより裏面研磨を行ってTFT形成時の膜を除去し、スクライブラインに沿って裏面にVカット溝を形成した後に、表面のUVテープを剥離し、レジストを剥離して洗浄を行う。その後、表面にロールコーティングやスピンコーティング等でポリイミド配向膜の形成及びバフラビングの配向処理を行い、裏面にUVテープを貼り、UVテープを切らないフルカットダイシング(以後、テープカットレスフルカットダイシングと称する)で分割してIPA等の有機溶剤洗浄を行う。
また、石英ガラスやネオセラムガラスから成る対向基板は、表面にレジストコートしてUVテープを貼り、スクライブラインに沿って裏面にVカット溝を形成した後に、表面のUVテープを剥離し、レジストを剥離して洗浄を行う。その後、ITO(インジウム−錫系透明導電膜)表面にロールコーティングやスピンコーティング等でポリイミド配向膜の形成及びバフラビングの配向処理を行い、裏面にUVテープを貼り、テープカットレスフルカットダイシングで分割してIPA等の有機溶剤で洗浄を行う。
なお、裏面にVカット溝またはUカット溝を形成し、テープカットレスフルカットダイシングを行うことで、TFT基板または対向基板に貼り合わせたUVテープ接着剤汚れ、接着剤付着のガラス屑及びUVテープ屑不良を低減している(例えば、特許文献2参照。)。
また、テープカットレスフルカットダイシング時に、少なくとも裏面Vカット溝内あるいはUカット溝内のUVテープ接着剤を固めてフルカットダイシングブレードへの高圧切削水及び冷却水で剥がれて巻き上げられないように、所定のUV照射光量以下のUVを照射してUV照射硬化型接着剤を若干硬化させることで、UVテープ接着剤汚れ、接着剤付着のガラス屑を低減している(例えば、特許文献3参照。)。
また、テープカットレスフルカットダイシング時に、少なくとも裏面Vカット溝内あるいはUカット溝内のUVテープ接着剤を固めてフルカットダイシングブレードへの高圧切削水及び冷却水で剥がれて巻き上げられないように、所定のUV照射光量以下のUVを照射してUV照射硬化型接着剤を若干硬化させることで、UVテープ接着剤汚れ、接着剤付着のガラス屑を低減している(例えば、特許文献3参照。)。
その後、TFT基板チップにシール剤及びコモン剤を塗布して対向基板チップを重ね合わせて空セルを形成し、液晶注入封止及び熱処理の液晶配向処理を行うことによって、高温多結晶シリコンTFTLCDを得ている。
ところで、上記したTFT基板または対向基板のダイシングに関連し、ダイシングテープを10〜30μm切り込むシリコン基板のフルカットダイシング方法として、(1)フルカットダイシングブレード回転方向と同じ方向にシリコン基板を送るダウンカットモード(2)フルカットダイシングブレード回転方向と逆方向にシリコン基板を送るアッパーカットモード(3)往路でシリコン基板をダウンカットした後に、戻り動作時に、シリコン基板高さが同一面である同一ダイシング切溝上を通して切削水や冷却水で洗浄しながら戻ることで、ダイシング切溝付近のコンタミを除去洗浄するモード(BS−1モードと呼ぶ)が提案されている。
ところで、上記した裏面のVカット溝はVカットダイシングブレードで形成しているが、例えば、カーフ幅(切削幅)が0.48〜0.5mm、面取り値が0.1〜0.2mmに規制される等の理由によりVカット溝の深さが規制されて、Vカット溝内を高速回転するフルカットダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤面の間隔が小さくなり、高速回転するフルカットダイシングブレードで発生する高圧切削水流でUVテープ接着剤が削られ、この接着剤が付着したガラス屑や接着剤汚れ不良の原因となって歩留を低下させている。
なお、この時に、UカットダイシングブレードでUカット溝を形成して高速回転するフルカットダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤面の間隔を広げると、接着剤剥がれによる異物付着不良が低減し、シミ不良低減による歩留向上が実現できるものの、ガラス端面切削加工の面取りがないためにガラス端面欠けによるガラスゴミ不良、外形不良が多発してしまう。
この様な理由から、面取りのないTFT基板と対向基板を真空吸着治具で自動的にチャッキングするインライン自動液晶組立装置の採用が難しく、液晶組み立て工程はマニュアル機対応を余儀なくされ、生産性の向上が困難となっている。
なお、この時に、UカットダイシングブレードでUカット溝を形成して高速回転するフルカットダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤面の間隔を広げると、接着剤剥がれによる異物付着不良が低減し、シミ不良低減による歩留向上が実現できるものの、ガラス端面切削加工の面取りがないためにガラス端面欠けによるガラスゴミ不良、外形不良が多発してしまう。
この様な理由から、面取りのないTFT基板と対向基板を真空吸着治具で自動的にチャッキングするインライン自動液晶組立装置の採用が難しく、液晶組み立て工程はマニュアル機対応を余儀なくされ、生産性の向上が困難となっている。
また、上記のカットモードはダイシングテープを10〜30μm切り込むシリコン基板のフルカットダイシングには適していたとしても、石英ガラスや透明結晶化ガラスのフルカットダイシングには必ずしも適しているとは言い難い。
即ち、シリコンフルカットダイシング時の電鋳フルカットブレード厚は25〜30μmで切断後のカーフ幅は40〜45μmであるので、切削水がダイシング切溝内に注入されたとしても切削屑やUVテープ接着剤の巻き上げが少ないが、石英ガラスや透明結晶化ガラスのフルカットダイシングの場合には、レジンフルカットブレード厚は180μm程度で切断後のカーフ幅は約200μmであり、13000〜24000(rpm)の高速回転しているフルカットダイシングブレードによる強い衝撃力の切削水がこの広いカーフ幅内に注入されてUVテープ接着剤を剥がして巻き上げ、接着剤汚れ、接着剤付着のガラスゴミがワーク表面に付着して不良多発を引き起こす可能性がある。特に、石英ガラスや透明結晶化ガラスのフルカットダイシングには強い接着力の柔らかいUV照射硬化型接着剤のテープが使用されているので、切削水の注入による接着剤の巻き上げに起因する不良が多い。
即ち、シリコンフルカットダイシング時の電鋳フルカットブレード厚は25〜30μmで切断後のカーフ幅は40〜45μmであるので、切削水がダイシング切溝内に注入されたとしても切削屑やUVテープ接着剤の巻き上げが少ないが、石英ガラスや透明結晶化ガラスのフルカットダイシングの場合には、レジンフルカットブレード厚は180μm程度で切断後のカーフ幅は約200μmであり、13000〜24000(rpm)の高速回転しているフルカットダイシングブレードによる強い衝撃力の切削水がこの広いカーフ幅内に注入されてUVテープ接着剤を剥がして巻き上げ、接着剤汚れ、接着剤付着のガラスゴミがワーク表面に付着して不良多発を引き起こす可能性がある。特に、石英ガラスや透明結晶化ガラスのフルカットダイシングには強い接着力の柔らかいUV照射硬化型接着剤のテープが使用されているので、切削水の注入による接着剤の巻き上げに起因する不良が多い。
本発明は以上の点に鑑みて創案されたものであって、切削水及び冷却水の注入によるダイシングテープ接着剤の剥がれを抑制することができる基板のダイシング方法を提供することを目的とするものである。
上記の目的と達成するために、本発明に係る基板のダイシング方法は、基板の一方の面に面取りした溝部を形成し、前記基板の一方の面にダイシングテープを貼り合わせ、他方の面からダイシングを行う基板のダイシング方法において、前記基板のダイシング時のダイシングブレードの先端部と前記ダイシングテープ接着剤表面の間隔が、50μm以上好ましくは100μm以上、前記基板の厚みの1/4以下としている。
ここで、基板のダイシング時のダイシングブレードの先端部とダイシングテープ接着剤表面の間隔が50μm未満の場合には、高速回転するダイシングブレードで発生する高圧切削水流でダイシングテープ接着剤が削られ、削られた接着剤が付着した切削屑や接着剤汚れ不良が生じ易くなる。従って、基板のダイシング時のダイシングブレードの先端部とダイシングテープの接着剤表面の間隔を50μm以上好ましくは100μm以上が適している。
また、基板のダイシング時のダイシングブレードの先端部とダイシングテープ接着剤表面の間隔が基板の厚みの1/4よりも大きくなると、即ち、基板の一方の面に形成したVカット溝部またはVカット及びUカット溝部の切り込み深さが基板の厚みの1/4よりも大きくなると、基板の強度が著しく低下し、ダイシングテープの貼り合わせ時等に基板に割れが生じ易い。従って、基板のダイシング時のダイシングブレードの先端部とダイシングテープ接着剤表面の間隔が基板の厚みの1/4以下としている。
ここで、基板をダイシングブレードの切削水及び冷却水で洗浄することによって、フルカットダイシングにより基板に付着した切削屑やテープ接着剤等の異物を除去することができる。
また、ダイシングブレードが基板の上方で、且つダイシング切溝を通らない様に、基板を所定の速度で次の工程開始位置に戻すことによって、切削水及び冷却水がダイシング切溝内に注入されてダイシングテープ接着剤を剥がすことを抑制することができる。
更に、所定の速度、即ち、ダイシング時に形成されたダイシング切溝のカーフ量や切り込み深さ等に応じた最適な速度で戻り動作を行うことによって、基板への異物付着を低減することができる。
また、ダイシングブレードが基板の上方で、且つダイシング切溝を通らない様に、基板を所定の速度で次の工程開始位置に戻すことによって、切削水及び冷却水がダイシング切溝内に注入されてダイシングテープ接着剤を剥がすことを抑制することができる。
更に、所定の速度、即ち、ダイシング時に形成されたダイシング切溝のカーフ量や切り込み深さ等に応じた最適な速度で戻り動作を行うことによって、基板への異物付着を低減することができる。
ここで、溝部は開口角度が90°以下のVカット溝部である方が基板への異物付着を一層低減することができる。なお、溝部の開口角度が90°を超える場合には、カーフ幅が広がってしまい切削水が注入されやすくなり、しかもダイシングテープ接着剤の露出面積が増大するので、高圧切削水流の衝撃によるダイシングテープ接着剤剥がれが生じやすくなってしまう。
また、溝部はVカット溝部の底部にUカット溝部が形成された方がカーフ幅の広がりを抑えつつ、基板のテープカットレスフルカットダイシング時のダイシングブレードの先端部とダイシングテープ接着剤表面を好ましい間隔に確保できるために基板への異物付着をより一層低減することができる。
また、溝部はVカット溝部の底部にUカット溝部が形成された方がカーフ幅の広がりを抑えつつ、基板のテープカットレスフルカットダイシング時のダイシングブレードの先端部とダイシングテープ接着剤表面を好ましい間隔に確保できるために基板への異物付着をより一層低減することができる。
また、ダイシングテープとしてUVテープを用い、UVテープの基板の有効領域に対応する領域に所定量の紫外線を照射して硬化し、UVテープの基板の周辺領域に対応する領域に有効領域に対応する領域に照射する量よりも少ない量の紫外線を照射して硬化した後にテープカットレスフルカットダイシングを行う方が好ましい。これにより、ダイシング切溝内のUVテープ接着剤が切削水で剥がれて巻き上げられることを抑制することができると共に、基板周辺領域の基板破片がダイシング中に飛散することをも抑制することができる。
即ち、UVテープの基板の有効領域に対応する領域の接着剤を若干硬化することによって、テープカットレスフルカットダイシング時のダイシング切溝内のUVテープ接着剤が高圧切削水で剥がれて巻き上げられることを抑制し、更に、UVテープの基板の周辺領域に対応する領域の接着力をUVテープの基板の有効領域に対応する領域よりも高くすることで、基板破片がテープカットレスフルカットダイシング中に剥がれて飛散することを抑制することができる。
即ち、UVテープの基板の有効領域に対応する領域の接着剤を若干硬化することによって、テープカットレスフルカットダイシング時のダイシング切溝内のUVテープ接着剤が高圧切削水で剥がれて巻き上げられることを抑制し、更に、UVテープの基板の周辺領域に対応する領域の接着力をUVテープの基板の有効領域に対応する領域よりも高くすることで、基板破片がテープカットレスフルカットダイシング中に剥がれて飛散することを抑制することができる。
なお、基板の有効領域とはテープカットレスフルカットダイシングを行うことによって所定寸法の基板チップを得ることができる領域であり、基板の周辺領域とは有効領域の周辺領域であり所定寸法の基板チップを得ることができない領域を言う。
上記した本発明の基板のダイシング方法では、Vカット溝部内またはVカット溝部及びUカット溝部内におけるテープカットレスフルカットダイシング時のダイシングブレードの先端部とダイシングテープ接着剤表面の間隔が50μm以上好ましくは100μm以上で、基板の厚みの1/4以下とすることで、ダイシングテープ接着剤付着ゴミの低減ができ、歩留の向上、コストダウンが実現する。
また、テープカットレスフルカットダイシング或いはダイシングテープを切り込むフルカットダイシングにおいて、ダイシングブレードにより基板のダウンカットまたはアッパーカットのフルカットダイシングを行う往路動作と、基板をダイシングブレードの高圧切削水及び冷却水で洗浄しながら、ダイシングブレードが基板の上方で、且つ往路のダイシング切溝位置とは異なる位置を通る様に、基板を所定の速度で次の往路工程開始位置に戻す復路動作を行うことで、ダイシングテープ接着剤付着ゴミの低減ができ、歩留の向上、コストダウンが実現する。
また、溝及び面取り加工一体型のダイシングブレードを用いてVカット溝部及びUカット溝部を形成することにより、所定の開口角度でカーフ幅の溝部つまり面取り部が形成され、且つダイシングテープ接着剤面とダイシングブレード先端部の間隔を任意に設定できるので、テープカットレスフルカットダイシング時の高速回転のダイシングブレードによる高圧切削水流でのダイシングテープ接着剤剥離による接着剤汚れの低減と、面取り加工が同時にでき、歩留、品質及び生産性が向上する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
図1は本発明を適用した基板のダイシング方法の一例である6インチ□、厚さが0.7mmの反射防止膜付き石英ガラス基板を0.7型チップサイズにテープカットレスフルカットダイシングする方法を説明するための模式図である。
図1は本発明を適用した基板のダイシング方法の一例である6インチ□、厚さが0.7mmの反射防止膜付き石英ガラス基板を0.7型チップサイズにテープカットレスフルカットダイシングする方法を説明するための模式図である。
本発明を適用した反射防止膜が形成された石英ガラス基板のテープカットレスフルカットダイシング方法では、先ず、図1(a)で示す様に、その表面に反射防止膜1が形成された反射防止膜付き石英ガラス基板2の反射防止膜側をダイシングテープとして機能するUVテープ3により固定し、反射防止膜付き石英ガラス基板の反射防止膜とは反対側表面にVカットブレード4によってV溝部5を形成する。
この時に、反射防止膜形成面にVカットブレード4によってV溝部5を形成してもよいことは言うまでもない。
なお、V溝部は、フルカットダイシング時のフルカットダイシングブレードの先端部とダイシングテープとして機能するUVテープとの間隔が約100μmであり、図1中符号aで示す開口角度が75°となる様に形成されている。
この時に、反射防止膜形成面にVカットブレード4によってV溝部5を形成してもよいことは言うまでもない。
なお、V溝部は、フルカットダイシング時のフルカットダイシングブレードの先端部とダイシングテープとして機能するUVテープとの間隔が約100μmであり、図1中符号aで示す開口角度が75°となる様に形成されている。
ここで、フルカットダイシング時のフルカットダイシングブレードの先端部とUVテープとの間隔が約100μmとなる様にV溝部を形成した理由について説明する。
表1は6インチ□、厚さが0.7mmの反射防止膜付き石英ガラス基板に開口角度が90°のV溝部を形成し、0.7型チップサイズにテープカットレスフルカットダイシングする場合の、フルカットダイシング時のダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤面との間隔と歩留の関係を示している。
表1から、V溝部の開口角度が一定(ここでは開口角度が90°のV溝部を形成)の場合においては、フルカットダイシング時のフルカットダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤面との間隔が100μm前後の場合に歩留が良いことが分かる。これは、フルカットダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤面との間隔が50μm前後では高圧切削水流の衝撃によりUVテープの接着剤剥がれの汚れ不良が発生しやすく、一方、フルカットダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤面との間隔が180μm前後になるとカーフ幅が広がって高圧切削水が注入されやすくなって高圧切削水流の衝撃によりUVテープ接着剤剥がれの汚れ不良が発生しやすくなるために、ダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤面との間隔が100μm前後の場合の歩留が良いと考えられる。
従って、本実施例では、フルカットダイシング時のフルカットダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤面との間隔が約100μmとなる様にV溝部を形成した。
従って、本実施例では、フルカットダイシング時のフルカットダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤面との間隔が約100μmとなる様にV溝部を形成した。
また、開口角度が75°となる様にV溝部を形成した理由について説明する。
表2は6インチ□、厚さが0.7mmの反射防止膜付き石英ガラス基板に0.2mmの面取り幅を形成する様にV溝部を形成し、0.7型チップサイズにテープカットレスフルカットダイシングする場合の、フルカットダイシング時のフルカットダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤面との間隔と歩留の関係を示している。
表2から、面取り幅が一定(ここでは面取り幅が0.2mmのV溝部を形成)の場合、即ちカーフ幅が一定(ここではカーフ幅が480μmのV溝部を形成)の場合においては、開口角度が75°のV溝部の歩留が良いことが分かる。これは、開口角度が90°のV溝部の場合は、フルカットダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤面との距離が50μm前後しかなく、高速回転のフルカットダイシングブレードの高圧切削水によるUVテープ接着剤剥がれでの汚れ不良が発生しやすく、開口角度が60°のV溝部の場合は、フルカットダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤面との距離が230μm前後となり高速回転のフルカットダイシングブレードの高圧切削水によるUVテープ接着剤剥がれでの汚れ不良は低減するものの、V溝部の先端が鋭角になるのでチップ欠けが発生しやすく、またブレード磨耗が大きくなりやすいために開口角度が75°のV溝部の歩留が良いと考えられる。
従って、本実施例では、開口角度が75°となる様にV溝部を形成した。
従って、本実施例では、開口角度が75°となる様にV溝部を形成した。
なお、本実施例ではVカットブレードを用いて、テープカットレスフルカットダイシング時のフルカットダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤面との間隔が100μm前後であり、開口角度が75°であるV溝部を形成しているが、図6で示す様な、V溝部を形成するためのV溝形成ブレード部7と、V溝形成ブレード部の先端部に形成され、V溝形成ブレード部で形成するV溝部の底部にU溝部を形成するためのU溝形成ブレード部8を備える一体型ブレードを用いることによって、所定の開口角度及びカーフ幅のV溝部つまり面取り部を形成し、且つテープカットレスフルカットダイシング時のフルカットダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤面との間隔を例えば300μm等、任意に設定することができる。ここで、図6に示す様なブレードでV溝部を形成し、後追いで連続してフルカットダイシングブレードでテープカットレスフルカットダイシングを行う、所謂デュアルダイサーでダイシングを行っても良い。
なお、V溝形成ブレード部の開口角度が90°である図6で示す様なブレードを用いてV溝を形成した場合の、テープカットレスフルカットダイシング時のダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤面との間隔と歩留の関係を表3に示す。
表3から、上記した表1と同様に、テープカットレスフルカットダイシング時のフルカットダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤面との間隔が100μm前後の場合の歩留が良いことが分かる。これはVカットカーフ幅が広い場合はUVテープ接着剤の露出面積が増大し、テープカットレスフルカットダイシング時にダイシング溝内に注入される高圧切削水流でのテープ接着剤の剥がれが増大する為でもあると思われる。
従って、フルカットダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤面との間隔は大きく、且つVカット時のカーフ幅は小さい方が好ましいと言える。
この為に、図6のV溝部及びU溝部を同時に形成する一体型のダイシングブレードが好ましい。
この時に、V溝形成ブレード部の開口角度と、U溝形成ブレード部の開口角度は60〜90°が好ましく、この形状をダブルVカットダイシングブレードと呼んでいる。
尚、Vカットダイシングブレード、ダブルVカットダイシングブレードともにレジンタイプブレードが好ましいが、メタルタイプブレードでもよい。
従って、フルカットダイシングブレードの先端部とUVテープ接着剤面との間隔は大きく、且つVカット時のカーフ幅は小さい方が好ましいと言える。
この為に、図6のV溝部及びU溝部を同時に形成する一体型のダイシングブレードが好ましい。
この時に、V溝形成ブレード部の開口角度と、U溝形成ブレード部の開口角度は60〜90°が好ましく、この形状をダブルVカットダイシングブレードと呼んでいる。
尚、Vカットダイシングブレード、ダブルVカットダイシングブレードともにレジンタイプブレードが好ましいが、メタルタイプブレードでもよい。
次に、図1(b)で示す様に、反射防止膜付き石英ガラス基板の反射防止膜側に貼り合わせたUVテープを剥離し、反射防止膜付き石英ガラス基板の反射防止膜とは反対側をダイシングテープとしてのUVテープ3で貼り合せて支持リング(1)6(図1には図示せず)で支持する。
続いて、図2で示す様に、反射防止膜付き石英ガラス基板の周辺領域を被覆する様に、支持リング(2)7にUV減光テープ(1)9を貼り合わせて接着し、更にUV減光テープ(1)の上層に反射防止膜付き石英ガラス基板の全領域を被覆する様にUV減光テープ(2)10を貼り合わせて接着して形成した仮UV照射冶具により、所定光量のUV照射を行う。
ここで、図2(A)は反射防止膜付き石英ガラス基板に支持リング(2)7を介してUV減光テープ(1)及びUV減光テープ(2)を重ね合わせた状態を示す模式的な断面図、図2(B)は反射防止膜付き石英ガラス基板に支持リング(2)7を介してUV減光テープ(1)及びUV減光テープ(2)を重ね合わせた状態におけるUV減光テープ(1)の貼り合わせ接着位置を説明するための模式的な平面図(図2(B)中(a)は四角形状の石英ガラス基板の場合、図2(B)中(b)及び(c)は丸形状の石英ガラス基板の場合)を示している。なお、図2(B)ではUVテープ3の図示を省略している。
ここで、図2(A)は反射防止膜付き石英ガラス基板に支持リング(2)7を介してUV減光テープ(1)及びUV減光テープ(2)を重ね合わせた状態を示す模式的な断面図、図2(B)は反射防止膜付き石英ガラス基板に支持リング(2)7を介してUV減光テープ(1)及びUV減光テープ(2)を重ね合わせた状態におけるUV減光テープ(1)の貼り合わせ接着位置を説明するための模式的な平面図(図2(B)中(a)は四角形状の石英ガラス基板の場合、図2(B)中(b)及び(c)は丸形状の石英ガラス基板の場合)を示している。なお、図2(B)ではUVテープ3の図示を省略している。
ここで、反射防止膜付き石英ガラス基板の周辺領域にUV減光テープ(1)を貼り合わせるのは、周辺領域へのUV照射光量を弱めて、UVテープの反射防止膜付き付き石英ガラス基板の有効領域に対応する領域よりもUVテープの反射防止膜付き石英ガラス基板の周辺領域に対応する領域の接着力を高めることによって、テープカットレスフルカットダイシング中に反射防止膜付き石英ガラス基板の周辺領域のチップ破片が剥がれて飛散しないようにするためである。
また、反射防止膜付き石英ガラス基板の有効領域を接着するUVテープにも完全硬化以下の所定量のUV照射を行うのは、UVテープ接着剤を若干硬化させることで、高速回転のフルカットダイシングブレードの高圧切削水流が剥離して巻き上げるUVテープ接着剤を低減するためである。なお、必ずしもUV減光テープ(2)はUV減光テープ(1)と貼り合わせず、単に重ね合わせても良い。
また、反射防止膜付き石英ガラス基板の有効領域を接着するUVテープにも完全硬化以下の所定量のUV照射を行うのは、UVテープ接着剤を若干硬化させることで、高速回転のフルカットダイシングブレードの高圧切削水流が剥離して巻き上げるUVテープ接着剤を低減するためである。なお、必ずしもUV減光テープ(2)はUV減光テープ(1)と貼り合わせず、単に重ね合わせても良い。
ここで、反射防止膜付き石英ガラス基板の周辺領域へのUV照射光量は、UVテープの重ね合わせ枚数によって制御することができる。
例えば、反射防止膜付き石英ガラス基板の有効領域への完全硬化のUV照射光量が100mj/cm2とすると、チップサイズ(0.7型、0.9型、1.35型など)や材質(石英ガラス、透明結晶化ガラスなど)にも依るが、反射防止膜付き石英ガラス基板の周辺領域へのUV照射光量が20〜30mj/cm2となる様にUV減光テープを複数枚重ね合わせるのが好ましい。
ところでこの時に、支持リング(2)7とUV減光テープ(1)を一体化した支持リングを用いて、一体化した支持リングとUV減光テープ(2)を貼り合せて接着してもよい。なお、この一体化した支持リングはステンレス、樹脂などの支持能力が高く、かつハンドリングし易い形状及び材質が好ましい。この時は石英ガラス基板の周辺領域は完全にUV遮光となり、周辺領域チップの保持力は高くフルカットダイシングで剥がれ飛散しない。
例えば、反射防止膜付き石英ガラス基板の有効領域への完全硬化のUV照射光量が100mj/cm2とすると、チップサイズ(0.7型、0.9型、1.35型など)や材質(石英ガラス、透明結晶化ガラスなど)にも依るが、反射防止膜付き石英ガラス基板の周辺領域へのUV照射光量が20〜30mj/cm2となる様にUV減光テープを複数枚重ね合わせるのが好ましい。
ところでこの時に、支持リング(2)7とUV減光テープ(1)を一体化した支持リングを用いて、一体化した支持リングとUV減光テープ(2)を貼り合せて接着してもよい。なお、この一体化した支持リングはステンレス、樹脂などの支持能力が高く、かつハンドリングし易い形状及び材質が好ましい。この時は石英ガラス基板の周辺領域は完全にUV遮光となり、周辺領域チップの保持力は高くフルカットダイシングで剥がれ飛散しない。
次に、フルカットダイシングブレード、切削ノズル及び冷却ノズル等を一体化した切削機構部は固定し、反射防止膜付き石英ガラス基板を保持したUVテープ3を真空吸着保持したチャックテーブル(図示せず)を図3で示す様に移動して、往路(図3中符号xで示す方向にチャックテーブルが移動する場合)でテープカットレスフルカットダイシング(ダウンカットモード)で反射防止膜付き石英ガラス基板を切断した後に、チップの真中付近のワーク高さよりも少し高めを通し、チップ表面全体をダイシングブレードの高圧切削水及び冷却水で洗浄しながら任意の戻り速度、例えば300mm/秒の戻り速度で次のカットラインスタートに戻すBS−2モードの優位性について説明する。
表4は6インチ□、厚さが0.7mmの反射防止膜付き石英ガラス基板に開口角度が90°、カーフ幅が480μm、切り込み量が240μmのV溝部を形成し、0.7型チップサイズにテープカットレスフルカットダイシングする場合のダイシングモードと歩留の関係を示している。なお、表4中のBS−1モードは往路ではBS−2モードと同様にして反射防止膜付き石英ガラス基板を切断した後に、復路では往路で切断したダイシング切溝上のワーク高さよりも少し高めを任意の戻り速度で通し、往路で切断したダイシング切溝上をフルカットダイシングブレードの高圧切削水及び冷却水で洗浄しながら次のカットラインスタートに戻すダイシングモードと定義している。
表4からアップカットモードは極端に歩留が低いことが分かる。これは、アップカットモードはダイシングブレードの回転方向に対して反対方向にワークが動くので、ブレード磨耗が大きくて切れ味バラツキが大きくなり、ガラスチッピングの増加により接着剤付着コンタミが多発していると考えられる。
尚、ダウンカット及びアップカットモードの戻り速度はダイサー装置標準の400m/秒である。
尚、ダウンカット及びアップカットモードの戻り速度はダイサー装置標準の400m/秒である。
また、BS−1モードは復路で往路で切断したダイシング切溝上を切削水及び冷却水で洗浄しているためにダウンカットモードよりも歩留が向上しているものの、復路の戻り動作時に往路のダイシング切溝と同一ラインを通しており、フルカットダイシング切溝幅が約0.2mmあることから戻り動作時に、大量の高圧切削水及び冷却水がテープカットレスフルカットダイシングのダイシング切溝内に注入されてUVテープ接着剤を剥がし、切削ガラス屑と一緒に巻き上げるために歩留が80.1%となっている。
これに対してBS−2モードは、戻り動作時に往路で切断したダイシング切溝と同一ラインではなく、チップの真中付近のワークの高さよりも少し高めを通してチップ表面全体を洗浄しているために、汚れ、付着ゴミ低減が実現し、歩留も88.4%と良くなっている。
尚、この時のBS―1及びBS−2モードの戻り速度は300mm/秒に設定している。
これに対してBS−2モードは、戻り動作時に往路で切断したダイシング切溝と同一ラインではなく、チップの真中付近のワークの高さよりも少し高めを通してチップ表面全体を洗浄しているために、汚れ、付着ゴミ低減が実現し、歩留も88.4%と良くなっている。
尚、この時のBS―1及びBS−2モードの戻り速度は300mm/秒に設定している。
なお、任意の速度での戻り動作時に往路のテープカットレスフルカットダイシングのダイシング切溝と同一ラインを通過しなければ良いので、例えば図4で示す様に、戻り動作時にワーク高さよりも高い面で、且つワーク面上を任意の戻り速度で斜めに横断して切断したチップの真中に戻った後に次のカットスタートラインに戻っても良い。
更に、図5で示す様に、戻り動作時にワーク高さよりも高い面で、且つワーク面上を任意の戻り速度で斜めに横断して次のカットスタートラインに戻っても良い。
更に、図5で示す様に、戻り動作時にワーク高さよりも高い面で、且つワーク面上を任意の戻り速度で斜めに横断して次のカットスタートラインに戻っても良い。
また、戻り速度を300mm/秒とした理由について説明する。
表5は6インチ□、厚さが0.7mmの反射防止膜付き石英ガラス基板に開口角度が90°、カーフ幅が480μm、切り込み量が240μmのVカット溝部を形成し、BS−2モードで0.7型チップサイズにテープカットレスフルカットダイシングする場合の、戻り速度と歩留の関係を示している。
表5から戻り速度が200〜300mm/秒の歩留が良い。
従って、本実施例では、戻り速度を比較的良い300mm/秒としている。
従って、本実施例では、戻り速度を比較的良い300mm/秒としている。
なお、表6に6インチ□、厚さが0.7mmの反射防止膜付き石英ガラス基板にカーフ幅480μmのVカット溝部を形成し、BS−2モードを採用して戻り速度が300mm/秒で0.7型チップサイズにテープカットレスフルカットダイシングする場合の、Vカット溝部の開口角度と歩留の関係を示している。
表6から、最も歩留が良いと考えられるBS−2モードを採用し、戻り速度が300mm/秒の場合には、開口角度が75°と90°のV溝部の場合に歩留が良く、開口角度が60°のV溝部の場合にはUVテープ接着剤汚れ不良や切削ガラスゴミ不良が多くなりやすいことが判明している。
なお、上記の実施例では、液晶パネルの防塵ガラスとして使用される反射防止膜付き石英ガラス基板のダイシング方法を例に挙げて説明を行ったが、本発明は液晶パネルの石英ガラスや透明結晶化ガラスからなる対向基板(ブラックマスク対向基板、マイクロレンズアレイ対向基板などを含む)や石英ガラスからなるTFT基板のダイシングにも適用できるのは勿論である。
液晶パネルの対向基板のダイシングの場合には、透明電極を形成した対向基板の表面にレジストコートして裏面にVカット溝またはUカット溝を形成した後に、レジスト剥離洗浄を行い、基板の1パネル毎に印刷版によるロールコーティングや基板全面のスピンコーティング等の塗布と焼成によりポリイミド、ポリアミド等の有機系液晶配向膜を形成する。その後、バフラビング等による液晶配向処理を行い、Vカット溝またはUカット溝形成面にUVダイシングテープを貼り合わせ、上記のBS−2モードを採用し、戻り速度を300mm/秒としてテープカットレスフルカットダイシングで分割してIPA等の有機溶剤洗浄を行う。なお、液晶パネルの対向基板の表面はシール幅の減少を抑えるためにC面取りは行わない方が良い。
また、液晶パネルのTFT基板のダイシングの場合には、駆動回路及び表示部を形成した石英ガラスからなるTFT基板の表面にレジストコートしてUVテープを貼り、CMP等により裏面研磨をした後にスクライブライン裏面に、Vカット溝またはUカット溝を形成してUVテープ剥離及びレジスト剥離洗浄を行い、基板の1パネル毎に印刷版によるロールコーティングや基板全面のスピンコーティング等の塗布と焼成によりポリイミド、ポリアミド等の有機系液晶配向膜を形成する。その後、バフラビングにより液晶配向処理を行い、Vカット溝またはUカット溝形成面にUVダイシングテープを貼り合わせ、上記のBS−2モードを採用し、戻り速度300mm/秒としてテープカットレスフルカットダイシングで分割してIPA等の有機溶剤洗浄を行う。なお、液晶パネルのTFT基板の表面はシール幅の減少を抑えるためにC面取りは行わない方が良い。
上記のように、本発明を適用した反射防止膜付き石英ガラスからなる防塵ガラス基板、石英ガラスからなるTFT基板、石英ガラスまたは透明結晶化ガラスからなる対向基板のダイシング方法では、裏面Vカット加工後にテープカットレスフルカットダイシングにおいて、制限されたカーフ幅内でVカット溝部の開口角度を90°以下、好ましくは75°とすることによって、テープカットレスフルカットダイシング時のフルカットダイシングブレード先端部とUVテープ接着剤面間の距離を50μm以上、好ましくは100μm以上とし、その基板の厚さの1/4以下とすることで、UVダイシングテープ接着剤付着ゴミの低減ができ、歩留の向上、コストダウンが実現する。
また、Vカット溝部内のテープカットレスフルカットダイシングによるダウンカット或いはアッパーカットした後に、戻り動作時の速度を最適化して、反射防止膜付き石英ガラス基板等のワーク高さよりも少し高めの往路で切断したダイシング切溝以外の面を通して、ワーク表面に付着したコンタミをフルカットダイシングブレードへの高圧切削水及び冷却水で洗浄することにより、即ち、往路で基板をフルカットし、復路で基板の高さよりも少し高めの往路切断のダイシング切溝以外の面を通して洗浄しながら戻る往復カットモードを採用することにより、UVテープ接着剤付着ゴミの低減ができ、歩留の向上、コストダウンが実現する。
更に、反射防止膜付き石英ガラス基板等のワークの周辺領域へのUV照射光量を少なくして、有効領域のチップよりもチップ破片のUVテープ接着力を高めることによりテープカットレスフルカットダイシング中のチップ破片の飛散防止を行うことによって、ガラスゴミ低減による歩留向上が実現する。
尚、上記実施例では高い接着力のUVダイシングテープを採用したが、テープカットレスフルカットダイシングではワークに作用する衝撃力が低減するので、比較的低い接着力の汎用の非UVダイシングテープを用いてもよい。
1 反射防止膜
2 反射防止膜付き石英ガラス基板
3 UVテープ
4 Vカットブレード
5 V溝部
6 支持リング(1)
7 支持リング(2)
9 UV減光テープ(1)
10 UV減光テープ(2)
11 V溝形成ブレード部
12 U溝形成ブレード部
2 反射防止膜付き石英ガラス基板
3 UVテープ
4 Vカットブレード
5 V溝部
6 支持リング(1)
7 支持リング(2)
9 UV減光テープ(1)
10 UV減光テープ(2)
11 V溝形成ブレード部
12 U溝形成ブレード部
Claims (6)
- 基板の一方の面に面取りした溝部を形成し、前記基板の一方の面にダイシングテープを貼り合わせ、他方の面からダイシングを行う基板のダイシング方法において、
前記基板のダイシング時のダイシングブレードの先端部と前記ダイシングテープ接着剤表面の間隔が、50μm以上、前記基板の厚みの1/4以下である
ことを特徴とする基板のダイシング方法。 - 前記ダイシングブレードにより前記基板のダイシングを行う工程と、
前記基板を前記ダイシングブレードの切削水及び冷却水で洗浄しながら、前記ダイシングブレードが前記基板の上方で、且つダイシング切溝を通らない様に、前記基板を所定の速度で次の工程開始位置に戻す工程を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の基板のダイシング方法。 - 前記溝部は開口角度が90°以下のVカット溝部である
ことを特徴とする請求項1に記載の基板のダイシング方法。 - 前記Vカット溝部の底部に更にUカット溝部が形成された
ことを特徴とする請求項3に記載の基板のダイシング方法。 - 前記Uカット溝部は、
基板の一方の面にUカット溝部を形成するためのUカット溝部形成ブレード部と、該Uカット溝部形成ブレード部よりも広幅で開口角度が90°以下であり、前記Uカット溝部形成ブレード部により形成されたUカット溝部の基板表面部の面取りを行うためのVカット溝部形成ブレード部を備え、前記Uカット溝部形成ブレード部は前記溝部形成ブレード部の先端部に設けられたダイシングブレードによって形成された
ことを特徴とする請求項4に記載の基板のダイシング方法。 - 前記ダイシングテープは紫外線照射硬化型テープを用い、
前記紫外線照射硬化型テープの前記基板の有効領域に対応する領域に所定量の紫外線を照射して硬化し、
前記紫外線照射硬化型テープの前記基板の周辺領域に対応する領域に前記所定量よりも少ない量の紫外線を照射して硬化した後にダイシングを行う
ことを特徴とする請求項1に記載の基板のダイシング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004043871A JP2005231216A (ja) | 2004-02-20 | 2004-02-20 | 基板のダイシング方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008041696A (ja) * | 2006-08-01 | 2008-02-21 | Dainippon Printing Co Ltd | センサーチップおよびその製造方法 |
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CN118143366A (zh) * | 2024-05-09 | 2024-06-07 | 沈阳和研科技股份有限公司 | 一种有效降低毛刺的划切方法及切割机构 |
-
2004
- 2004-02-20 JP JP2004043871A patent/JP2005231216A/ja active Pending
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