JP2005230825A - アーク溶接装置 - Google Patents

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Yoshiro Tanaka
義朗 田中
Masahiro Maeno
昌広 前野
Atsuhiro Kawamoto
篤寛 川本
Kazumasa Yoshima
一雅 吉間
Yasushi Hamamoto
康司 濱本
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Abstract

【課題】多電極アーク溶接中に溶接方向が反転するような場合に、先行電極と後方電極の溶接条件が入れ替わり、溶接不安定が発生することがあった。また、溶接中複数電極間のアーク電流の干渉により溶接不安定が生じ、スパッタ増大、ビード不良となる課題があった。
【解決手段】切替部22、遅延部21a、21bを備え、各電極30a、30bへのアーク出力を自在に切り替えることが可能で、トーチヘッドを回転反転することなく、常に先行電極に先行パルス出力を供給できるアーク干渉の少ない良好な多電極アーク溶接を実現するアーク溶接装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明はアーク溶接に関し複数の溶接ワイヤを同時使用しアーク溶接をおこなうアーク溶接装置に関する。
厚板業界、特に建機業界では時間あたりのワイヤ溶着量を増大させ作業時間を短縮できる多電極を用いたアーク溶接工法が多く採用されている。多電極アーク溶接では、絶縁された溶接ワイヤを2電極以上用いて同時にアーク溶接を行う。近年スパッタ発生量を減少させさらなる作業効率化を狙ったパルス溶接法を用いた多電極アーク溶接が注目を浴びている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。
特許第3401480号公報「タンデム電極溶接機および2つの電極による溶接方法」 特開2001−252768号公報「多電極パルスアーク溶接制御方法及び溶接装置」
例えば2電極を用いたタンデムアーク溶接の場合、溶接進行方向に対し先方に1電極と後方に1電極を1トーチ内に配置する構造が一般的であり、トーチヘッドは、方向性を持ち溶接進行方向に対して常に先行電極が先行する必要がある。1トーチ内に2電極を近接に配置するためトーチヘッドは構造上複雑で巨大になる。このことは溶接姿勢や溶接方向に対し制約を与えるものであった。溶接施工上、トーチヘッドの動作を例えばスイッチバック的に反転(逆転)動作を行おうとした場合、先行電極を先行させなければならない理由から、従来の方法では、トーチヘッドを回転反転させる必要があった。トーチヘッドを回転反転させるためには、治具、ロボットアームからみた場合、動作軸が1軸余分に必要となり、構造上も複雑となりコストも増大する。また回転動作をおこなうと、トーチヘッドに連なる溶接送給経路(コンジット、ライナ等)が不自然にねじられ、送給負荷が増大し、特にタンデム溶接で要求される高速なワイヤ送給速度において溶接不安定が発生しやすいといった問題があった。
また、複数電極を用いたアーク溶接では、各電極から母材へのアークが相互に干渉しあい、溶接不安定に陥ることがあり、従来から電極距離や溶接電流域等を調整することで対処してきたが、多電極アーク溶接にパルス溶接を適用すると、工法上必要となるアーク電流値(ピーク電流)が高い電流域(軟鋼φ1.2溶接ワイヤで450Aとなる)を必要とすることや、パルス溶接に特有な急峻な電流増減特性を必要とするところから、従来多く用いられてきたCO2溶接やMAG溶接に比較しアーク干渉による溶接不安定が発生しやすいといった問題があった。
本発明は、上記課題を解決するアーク溶接装置を提供することを目的とする。
本発明のアーク溶接装置は、上記課題を解決するために、アーク出力の切り替え手段としてパルス信号の切替部、パルス信号の遅延部を備えている。また、アーク電圧検出信号に基づきアーク出力を制御することができる。
そして、この構成により方向性をもって配置された電極へのアーク出力を切り替えることができ、トーチヘッドの回転反転動作を必要とせずに溶接方向を反転でき、アーク干渉
が発生しない良好な溶接を行うことができる。
以上のように、本発明は、方向性をもって配置された電極へのアーク出力の供給を切り替えることにより、トーチヘッドを回転反転動作することなく、溶接方向を反転(逆走)することができ、常に先行電極に先行パルスを出力するといった所望の多電極アーク溶接を実現することができる。さらに、トーチヘッドを回転させる必要がないため、回転させるための機械的機構(ロボットアーム、治具の1軸)が不要となり、構造上簡易化され、重量も軽減する。また、軌跡倣い性の精度も確保される。また、治具コストも安価ですむ。また、トーチ姿勢に無理なく反転(逆走)動作が行え、送給経路に不適切なねじれ、送給負荷がかからず、ワイヤのねじれ、ワイヤ遊びの変動、チップ通電点の変化の恐れもなく、溶接施工安定性も増す。また反転動作にかかる時間が短くなり作業時間が短縮化され効率化が図れる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1〜図7において、図中1a、1bは1次整流部、2a、2bは平滑コンデンサ、3a、3bはスイッチング素子、4a、4bはトランス、5a、5bは2次整流部、6a、6bはリアクタ、7a、7bは駆動部、9a、9bは設定部、10a、10bは電圧検出部、11a、11bは電流検出部、12a、12bはパルス信号発生部、13a、13bは制御部、21a、21bは遅延部、22は切替部、23は出力切換部、24は固定具、30aは第1電極、30bは第2電極、30cは第3電極、31a、31b、31cはトーチ、32は母材、33は複数電極を支持するトーチ、44は指令部、45は第1電源、46は第2電源、47は第3電源を示す。
図2のように構成されるアーク溶接装置について、その動作を説明する。
以下、2台の電源を用いて、2つの電極として消耗電極である溶接ワイヤ(軟鋼Φ1.2mm)を用い、軟鋼(例えば板厚30mm)を母材として、シールドガスにMAGガス(Ar80%/CO220%)を用いたパルスアーク溶接を行う例にて説明する。
第1電源45は供給された入力電力を出力変換し、トーチ31aを経由し、第1電極30aと母材32間に給電し、トーチ先端より送給された第1電極30aとしての溶接ワイヤ先端と母材32との間にアークを点孤させアーク溶接を行う。第2電源46は供給された入力電力を出力変換し、トーチ31bを経由し、第2電極30bと母材32間に給電し、トーチ先端より送給された第2電極30bとしての溶接ワイヤ先端と母材32との間にアークを点孤させアーク溶接を行う。
第1電極30aと第2電極30bは溶接方向に対し平行かつ対称に配置する。電極間距離は施工状況によるが、例えば1プール溶接では12mmでもよい。第1電極30aと第2電極30bは絶縁され、トーチ31aとトーチ31bは固定具24にて保持される。なお、図2で示すようにトーチ31a、トーチ31bを分離した構成のみではなく、図3に示すように1つのトーチ33内に絶縁された第1電極30aと第2電極30bが配置される構成でもよい。なお固定具24はロボットアームを用いてもよく、施工担当者による手動固定でもよい。
遅延部21aはパルス信号発生部12aから出力される予め設定された任意の周波数の基準パルス信号を予め設定された時間遅延させた遅延パルス信号として切替部22に出力する。なお基準パルス信号は予め設定した値(例えば250Hz)でもよく、外部から設定してもよい。また遅延部はCR時定数とタイマーICを用いた構成でもよく、CPU等
を用いてプログラム処理する構成でもよい。
切替部22は、前記基準パルス信号と前記遅延パルス信号を入力とし、第1電源45と第2電源46に切り替えて出力し、第1電源、第2電源は、各々に入力されたパルス信号に基づいて電極〜母材間にアーク出力を供給する。なお、切替部22は、スイッチを用いてオフラインで操作する構成でもよく、アナログスイッチ等を用いて外部信号により切り替える構成としてもよく、CPU等を用いてプログラム処理する構成としてもよい。
なお第1電極と第2電極とトーチ31aとトーチ31bを総称してトーチヘッドと呼び、溶接方向前方に配置される電極を先行電極、後方に配置される電極を後方電極と呼び、先行電極へパルス電流出力する電源をマスター電源、後方電極へパルス電流出力する電源をスレーブ電源と呼び、基準パルス信号に同期したパルス電流出力を先行パルス出力、遅延パルス信号に同期したパルス電流出力を後方パルス出力と呼ぶ。
例えば図2において、トーチヘッドが母材32に対して相対的に右側(矢印の方向)に動くときは、第1電極30aが先行電極、第2電極30bが後方電極、第1電源45がマスター電源、第2電源46がスレーブ電源となる。このとき、第1電源45に基準パルス信号が出力され、第2電源46に遅延パルス信号が出力されるよう切替部22を設定することで、第1電源45(マスター電源)より第1電極30a(先行電極)に先行パルス出力が印加され、第2電源46(スレーブ電源)より第2電極30b(後方電極)に先行パルス出力に遅延同期した後方パルスが印加される。
上記のように、先行電極に先行パルス出力が印加され、後方電極に後方パルス出力が印加されることで、パルス電流出力の干渉が発生せず、スパッタの少ない良好な多電極アーク溶接を実現できる。
なお、後方パルスの最適な遅延量は溶接施工によってことなるが、基準パルス周期の30%〜50%の遅れが比較的良好である。例えば250Hzの基準パルス信号であった場合、遅延時間は1.5ms程度でもよい。
次に母材の形状や治具や施工状況によって、溶接方向を反転させる必要がある場合について説明する。
例えば図2において、トーチヘッドが母材に対して相対的に右側(矢印の方向)に動作した後に、左側(矢印逆方向)に反転(逆走)動作したとする。この時、先行電極は第1電極30aから第2電極30bに入れ替わる。反転前には第2電極30bには後方パルスが印加されていたため、結果として、先行電極に後方パルスが印加されることになる。良好な溶接のためには、先行電極に先行パルスが印加される必要があり、このパルス施工条件では所望の溶接条件が得られない。そこで、切替部22を再設定し、第1電源45に遅延パルス信号、第2電源46に基準パルス信号を出力されるよう切り替えることで、先行電極に先行パルスが、後方電極に後方パルス出力が印加されるようになり、本来の施工条件を得ることができる。
以上のように、各電源へ出力するパルス信号を切り替えることにより、トーチヘッドを回転反転せず、溶接方向を反転(逆走)動作することができる。
なお本例では、先行電極溶接条件と後方電極溶接条件が等しい(例えば400A指令)場合で説明したが、先行電極条件と後方電極条件が異なる場合は、溶接方向を切り替える際に、切替部22を切り替えるとともに各電源の溶接条件も再設定する必要がある。また、上記は電極として溶接ワイヤを用いた例であるが、要求される施工によっては非消耗電
極であるタングステン電極等を用いてもよい。
(実施の形態2)
図4のように構成されるアーク溶接装置についてその動作を説明する。
本実施の形態において実施の形態1と同様の構成については同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図4の構成は、パルス信号発生部12aに対し複数の遅延部21a、21bを並列に設けたアーク溶接装置である。図4に示すように、基準パルス信号を遅延部21a、21bを介して切替部22に入力することで、2つの遅延パルス信号を施工状況に応じて選択し使い分けることが可能である。例えば、遅延部21aは1.5msの遅延時間、遅延部21bは2msの遅延時間をもつように予め設定し、基準パルス周波数250Hz、遅延時間1.5msにて施工中に、出力パルス幅が大きくなり、先行パルスと後方パルスが干渉する恐れがあるような場合に、遅延時間を1.5msから2msに切り替えることでパルス干渉をさけ、所望の溶接施工を得ることができる。
(実施の形態3)
図5のように構成されるアーク溶接装置についてその動作を説明する。
本実施の形態において実施の形態1と同様の構成については同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図5の構成は、パルス信号発生部12aに対し複数の遅延部21a、21bを並列に設け、3台の電源を用いて3電極30a、30b、30cにアーク出力を供給するアーク溶接装置である。
図5に示すように、切替部22により、基準パルス信号と2つの遅延パルス信号を適切に、第1電源45、第2電源46、第3電源47に切り替えることにより、パルス干渉が発生しない良好な多電極アーク溶接をおこなうことが可能である。またトーチヘッドが反転動作し先行電極が入れ替わる場合も、先行電極に先行パルスが印加されるよう切替部22を適切に設定することで、所望のアーク溶接施工を得ることができる。
(実施の形態4)
図6のように構成されるアーク溶接装置についてその動作を説明する。
本実施の形態において実施の形態1と同様の構成については同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図6の構成は、2つのパルス信号発生部12a、12bに対し、それぞれ2つの遅延部21a、21bを設けたアーク溶接装置である。
図6に示すように、切替部22により、2系統の基準パルス信号と遅延パルス信号を選択することができる。例えば、パルス信号発生部12aは250Hz、パルス信号発生部12bは100Hzの基準パルス信号を発生し、遅延部21aは1.5ms、遅延部21bは3msの遅延時間をもつように予め設定する。これにより、周波数250Hz、遅延時間1.5msであるパルス施工条件と周波数100Hz、遅延時間3msであるパルス施工条件を任意に選択し切り替えることができる。これにより溶接施工条件に適切な周波数と遅延時間の選択することができる。例えば、出力400Aが必要な場合は、パルス信号発生部12a側の信号(ここでは250Hz)を選択し、出力150Aが必要な場合は
、パルス信号発生部12b側の信号(ここでは100Hz)を選択するようにしてもよい。
なお、図6は遅延部21a、21bを並列に配置した例であるが、直列に複数配置することで、単数の遅延部では得にくい場合の所望の遅延量を得てもよい。また、本実施例では、2系統のパルス施工条件の例にて説明したが、2系統以上多数のパルス施工条件を予め設定してもよい。
(実施の形態5)
図7のように構成されたアーク溶接装置についてその動作を説明する。
本実施の形態において実施の形態1と同様の構成については同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図7において、第1電源45は供給された入力電力を出力変換し、出力切替部23、トーチ31aを経由し第1電極30aと母材32間に給電し、第2電源46は供給された入力電力を出力変換し、出力切替部23、トーチ31bを経由し第2電極30bと母材32間に給電し、多電極アーク溶接を行う。
出力切替部23は、機械式のマグネットスイッチや大電流スイッチング素子であるサイリスタ、トランジスタ等にて構成され、アーク供給電力の出力先を切り替えるもしくはオフする。出力切替部23を設定することで、各電源からのアーク出力の供給先の電極を切り替えることができる。これにより、例えば先行電極に常に先行パルス出力が印加されるよう出力切替部23を設定し所望の多電極アーク溶接施工を得ることができる。
(実施の形態6)
図1のように構成されるアーク溶接装置についてその動作を説明する。
本実施の形態において実施の形態1と同様の構成については同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
以下、ロボットから溶接条件設定値を受信しパルス信号発生部とアーク長制御機能を有すパルスアーク溶接機2台から2電極に給電しアーク溶接を行う例で説明する。
図1中、第1電源45の動作を説明する。第1電源45に供給される入力電力は、1次整流部1aにて整流され、平滑コンデンサ2aにて平滑され、駆動部7aにて駆動されるスイッチング素子3a及びトランス4aにて構成されるインバータにて2次側に電力変換される。出力変換後の交流電力は2次整流部5aにて直流化された後、リアクタ6aを経由し出力端子に給電される。出力端子に給電された出力電力はトーチ31aを経由し第1電極30aと母材32間に給電され、アークを点孤させアーク溶接を行う。
電圧検出部10aは、出力端子間の電圧をアーク電圧として検出し制御部13aへアーク電圧検出信号として出力する。なお電圧検出位置は電極31a近傍や送給装置給電部や母材32等でもよい。また電圧検出方法は、アーク電圧を分圧し直接制御部にとりこんでもよく、一旦CTを用いて電流変換した後、電圧変換するといった方法でもよい。
電流検出部11aは、アーク電流を検出し制御部13aにアーク電流検出信号として出力する。なお電流検出部にはCTを用いて構成してもよくシャントにより一旦電圧変換してとりこんでもよい。
設定部9aは、指令部44であるロボットにより設定される溶接電流設定値及び溶接電圧設定値に基づき、溶接電流設定値に応じたパルス周波数が出力されるようパルス信号発生部12aを設定し、前記溶接条件設定値に応じたアーク出力となるピーク電流設定値、ベース電流設定値、短絡判定電圧値といった各溶接制御値を制御部13aに設定する。
制御部13aは、アーク電圧検出信号とアーク電流検出信号と切替部22からのパルス信号を入力とし、設定部9aにより設定される溶接制御値に応じたアーク出力となるよう駆動部7aに出力制御値を出力する。駆動部7aは前記出力制御値に基づきスイッチング素子をドライブしインバータを駆動する。制御部13aは、ピーク電流・ベース電流波形を実現する電流フィードバック回路、アーク電圧検出値により短絡状態を判別する短絡状態判別回路、短絡発生時に短絡電流波形処理を行う短絡電流波形処理回路、アーク電圧検出信号に応じてアーク長が一定になるようパルス幅を制御するPWM発生回路等を含んで構成される。なお、第2電源は第1電源と同等の構成であり、詳細な説明を省略する。
第1電源45内パルス信号発生部12aが出力する第1基準パルス信号は切替部22と遅延部21aに出力され、遅延部21aにより遅延出力される第1遅延パルス信号も切替部22に出力される。第2電源46内パルス信号発生部12bが出力する第2基準パルス信号は切替部22と遅延部21bに出力され、遅延部21bにより遅延出力される第2遅延パルス信号も切替部22に出力される。遅延部21a、21bの遅延時間量は指令部44にて設定される。なお遅延時間は、溶接条件に応じて設定してもよく、パルス周波数に連動した値を設定してもよい。遅延時間量をパルス周波数に連動した値とすることで遅延時間量を自動設定することが可能で、条件設定の作業性を向上させることが可能であり、アークスタート制御中等基準パルス周波数が大きく変動する場合でも、適切な遅延時間を設定することができる。
切替部22は第1、2パルス基準信号、第1、2遅延パルス信号の出力先を切り替える。例えば、第1基準パルス信号を第1電源45内制御部13aへ出力し、第1遅延パルス信号を第2電源46内制御部13bへ出力する。切替部22の切替設定は、指令部44にて設定される。
前記PWM発生回路について説明する。前記PWM発生回路は、パルス信号に同期し、アーク電圧検出信号に応じたパルス幅を設定する。出力パルス周波数はアーク電圧に対して不変で、パルス幅のみが変動する。例えば第1電源内制御部13aに第1基準パルス信号が、第2電源内制御部13bに第1遅延パルス信号が出力される場合、第1電源が供給する出力パルス周波数と第2電源が供給する出力パルス周波数は、完全に同期し遅延量も一定である。各々のアーク長(アーク電圧)は各々のPWM発生回路によってパルス幅のみを変動させて制御するため、理論的に互いの出力パルスが干渉することはない。なおPWM発生回路が設定するパルス幅は任意の上限値、下限値で制限されてもよい。なお本例では、出力パルス周波数はアーク電圧に不変としたが、基準パルス信号を溶接施工に応じて変動させることにより、出力パルス周波数を変動させてもよい。また本例では、アーク電圧を制御するために、パルス幅を変調する方式を用いたが、パルス周波数が変動しない方法である例えばピーク電流出力を変動させる方式やベース電流出力を変動させる方式を用いてもよい。
本構成により、パルス電流が干渉しない良好な2電極アーク溶接を実現できる。
また、本実施の形態のように、第1電源及び第2電源が内臓する第1パルス発生部及び第2パルス発生部からのパルス信号を切替部により切り替えることにより、自由にパルス出力を同期・遅延動作させることができる。例えば、
・第1電源をマスター電源、第2電源をスレーブ電源として動作、
・第2電源をマスター電源、第1電源をスレーブ電源として動作、
・第1電源、第2電源を完全同期動作、
・第1電源、第2電源を完全独立動作、
させることが可能で、溶接施工状況に応じて選択することが可能である。
また、本実施の形態の構成を用いると、仮に故障や施工上の問題で単一電源による動作が必要になった際も不都合なく動作させることが可能である。
本発明のアーク溶接装置は、高溶着で低スパッタの多電極アーク溶接を実現することができ、特に建機業界や造船業界といった厚板業界における生産性の向上に大きく貢献でき非常に有用である。
本発明のアーク溶接装置の実施の形態6における全体構成を示す図 本発明のアーク溶接装置の実施の形態1における全体構成を示す図 本発明のアーク溶接装置の実施の形態1における全体構成を示す図 本発明のアーク溶接装置の実施の形態2における全体構成を示す図 本発明のアーク溶接装置の実施の形態3における全体構成を示す図 本発明のアーク溶接装置の実施の形態4における全体構成を示す図 本発明のアーク溶接装置の実施の形態5における全体構成を示す図
符号の説明
1a、1b 1次整流部
2a、2b 平滑コンデンサ
3a、3b スイッチング素子
4a、4b トランス
5a、5b 2次整流部
6a、6b リアクタ
7a、7b 駆動部
9a、9b 設定部
10a、10b 電圧検出部
11a、11b 電流検出部
12a、12b パルス信号発生部
13a、13b 制御部
21a、21b 遅延部
22 切替部
23 出力切換部
24 固定具
30a 第1電極
30b 第2電極
30c 第3電極
31a、31b、31c トーチ
32 母材
33 複数電極を支持するトーチ
44 指令部
45 第1電源
46 第2電源
47 第3電源

Claims (12)

  1. 方向性をもって配置された複数の電極と被溶接物である母材と前記電極と前記母材間にアーク出力を供給する複数の電源を備え、前記電源から前記電極に供給するアーク出力の切り替え手段をもつアーク溶接装置。
  2. 前記電極は溶接進行方向に対して平行かつ対称に配置する、請求項1に記載のアーク溶接装置。
  3. 前記アーク出力の切り替え手段として、前記電源からのアーク出力を前記複数の電極に出力先を切り替える出力切替部を備えた、請求項1、2、何れかに記載のアーク溶接装置。
  4. 複数あるいは単数のパルス信号発生部と複数あるいは単数のパルス信号入力を複数もしくは単数の出力先へ出力先を分配もしくは切り替える切替部と前記電源はパルス信号に基づいて電極と母材間にアーク出力を供給し、前記切替部は前記パルス信号発生部が発生する基準パルス信号を入力とし前記電源へ出力先を分配もしくは切り替える、請求項1、2、何れかに記載のアーク溶接装置。
  5. 前記切替部の切り替え動作は外部から与えられる切替信号による、請求項4記載のアーク溶接装置。
  6. パルス信号を遅延する遅延部を複数もしくは単数備え、前記切替部は前記基準パルス信号と前記基準パルス信号を前記遅延部より遅延出力した遅延パルス信号を入力とする、請求項4、5記載のアーク溶接装置。
  7. 前記遅延部の遅延時間は外部から与えられる遅延時間設定値による、請求項6記載のアーク溶接装置。
  8. 前記遅延部の遅延時間は前記基準パルス信号の周波数に連動して設定される、請求項6、7何れかに記載のアーク溶接装置。
  9. 前記電源は、アーク電圧を検出しアーク電圧検出信号を出力する電圧検出部を備え前記アーク電圧検出信号に基づきアーク出力を制御する、請求項1〜8記載のアーク溶接装置。
  10. 前記電源は、前記アーク電圧検出信号に基づきPWM制御を用いてアーク出力を制御する、請求項9記載のアーク溶接装置。
  11. 前記電源は、前記アーク電圧検出信号に基づきピーク電流値を変動させてアーク出力を制御する、請求項9、10何れかに記載のアーク溶接装置。
  12. 前記電源は、前記アーク電圧検出信号に基づきベース電流値を変動させてアーク出力を制御する、請求項9〜11何れかに記載のアーク溶接装置。
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