JP2005229901A - 魚釣用電動リール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 リール本体に回転可能に支持されたスプールを巻取り駆動するスプール駆動モータと、当該スプール駆動モータのモータ出力を増減調節してスプールモータを駆動するモータ出力調節体と、スプール駆動モータの駆動をON/OFFするモータスイッチとを備えた魚釣用電動リールに於て、上記モータ出力調節体によるスプール駆動モータの駆動時に、モータスイッチのON操作で、スプール駆動モータが当該モータスイッチによるモータ出力で駆動し、モータスイッチのOFF操作で、スプール駆動モータが前記モータ出力調節体で調節設定されたモータ出力で駆動することを特徴とする。
【選択図】 図8
Description
従来周知のようにこの電動リールは、スプール駆動モータ(以下、「スプールモータ」という)の駆動でスプールを回転させて釣糸の巻取りを行うもので、特許文献1,2に開示されるように昨今の電動リールには、ハンドル側の側板にスプールモータのモータ出力を調節するレバー形状のモータ出力調節体が前後方向へ回転操作可能に装着されており、このモータ出力調節体の操作で、釣場の状況(例えば、対象魚の大きさや種類,魚とのファイトやヒット数)に応じたモータ出力の調節が容易に行えるようになっている。
また、従来、この種の電動リールには、特許文献3に開示されるように複数のシャクリパターンを予め記憶手段に設定,記憶しておき、外部操作で選択されたシャクリパターンに基づいて自動的にシャクリ操作が行えるようにしたものも知られている。
しかし、シャクリ上げ操作過程でのOFF操作時の停止区間が影響して、実際の手動操作時の「釣竿の引き上げ(アオリ操作)」と「ハンドルの巻取り操作」の繰り返しによるシャクリパターンと同様のシャクリ上げを再現することが難しく、シャクリ上げが単調となって魚を上手く誘うことができないのが実情であった。
本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、微妙な魚の誘いを可能とした電動リールを提供することを目的とする。
図1は請求項1及び請求項2の一実施形態に係る電動リールを示し、図中、1はリール本体3の枠体、5,7は当該枠体1の左右の側枠9,11に取り付く側板で、両側板5,7間にスプール軸が図示しない支持部に支持され、当該スプール軸にスプール13が回転可能に支持されている。
そして、スプールモータ15の左モータ軸とスプール軸との間に、遊星歯車とこれに噛合する太陽歯車や内歯歯車等からなる遊星減速機構19と、駆動ベルト21を用いた動力伝達機構23が順次装着されており、これらの遊星減速機構19と動力伝達機構23を介してスプールモータ15の駆動力がスプール軸に伝達されるようになっている。
そして、スプール13後方の側枠9,11間にはクラッチレバー29が下方向へ押圧操作可能に取り付けられており、当該クラッチレバー29の押圧操作で、これに連結されたクラッチ機構27がクラッチONからクラッチOFFに切り換わるようになっている。
そして、リール本体3の上部には、マイクロコンピュータとその他の電装部品からなる制御回路等が収容された制御ボックス35が側板5,7間に設けられており、上記パワーレバー31の操作で、マイクロコンピュータがパワーレバー31の操作量に応じたパルス信号のデューティ比としてスプールモータ15への電流通電時間率を可変制御して、図6に示すようにモータ出力をモータ停止状態から最大値(0〜100%)まで連続して調節するようになっている。
一方、マイクロコンピュータのROMには、特開平5−103567号公報で開示された電動リールと同様、糸長計測基礎データが入力された糸長計測プログラムが組み込まれており、CPUは、リードスイッチ39から出力されるスプール13の正転/逆転の判定信号を取り込んで釣糸の繰出しか巻取りかを判定すると共に、リードスイッチ39から取り込むスプール13の回転パルス信号をカウントし、この計数値を基に上記糸長計測プログラムによって糸長(釣糸の繰出し量)を計測するようになっている。
即ち、本実施形態に係る電動リール55は、従来に比し数の少ない3つの機能スイッチ(寸動スイッチ33,リセットスイッチ47,棚メモスイッチ49)を操作パネル43上に配置したが、寸動スイッチ33と棚メモスイッチ49を同時に2秒間押圧操作すると、図3に示すようにマイクロコンピュータのCPUは、「糸長計測表示モード」から「チョイ巻きモード」に切り換わるようになっている。
そして、斯様にCPUが「チョイ巻きモード」に切り換わると、図4に示すように上カラ表示部51と棚カラ表示部53の表示に代え、表示器45内の左上のモード表示部57に「チョイ巻き」のモード名が表示されると共に、表示器45内の左下の設定値表示部59にモータ出力設定用の数字(モータ出力レベル値)が点滅表示される。そして、この状態でパワーレバー31を回動操作すると、点滅している設定値表示部59のモータ出力レベル値が増減変更するようになっており、釣人は設定値表示部59の表示を目安にパワーレバー31を操作した後、寸動スイッチ33を操作すると、「糸長計測表示モード」での寸動スイッチ33によるモータ出力がマイクロコンピュータのRAMに記憶(または更新)されるようになっている。
尚、このように本実施形態では、パワーレバー31の外部操作で寸動スイッチ33のモータ出力の設定を行うように構成したが、パワーレバー31に代え、リセットスイッチ47や棚メモスイッチ49の操作でモータ出力が設定できるようにプログラムしてもよい。
一方、既述したようにスプールモータ15は、図6の如くパワーレバー31の操作量に応じてモータ停止状態から最大値(0〜100%)まで駆動し、また、図7に示すように例えばデューティ比40%の位置でパワーレバー31を止めると、スプールモータ15はデューティ比40%の定出力で駆動する。
その他、図1に於て、61は電動リール55を握持した手の邪魔にならないように反ハンドル側の側板5に設けた突出部で、当該突出部61はスプール13前方の下部から下方へ突出し、その先端に給電コードを接続する給電接続部が装着されている。そして、従来と同様、当該給電接続部にコネクタを介して給電コードが接続され、この給電コードをバッテリ等の電源に接続することでスプールモータ15等に給電されるようになっている。
そして、クラッチレバー29のクラッチOFF操作で釣糸がスプール13から繰り出され、パワーレバー31によるスプールモータ15の巻取り駆動やハンドル17の巻取り操作でスプール13に釣糸が巻回され、更に寸動スイッチ33の操作で微妙な棚位置調整やシャクリ操作が行われ、また、釣糸の繰出しや巻取りに伴い、回転検出手段37の検出値を基に糸長が計測されて表示器45に糸長が表示されるが、釣人は、状況に応じ、既述した設定操作で寸動スイッチ33のモータ出力を設定,変更すれば、スプールモータ15は斯様に設定された寸動スイッチ33のモータ出力で駆動する。
このように本実施形態によれば、スプールモータ15によるスプール13回転で仕掛けのシャクリ操作を行うに当たり、パワーレバー31と寸動スイッチ33の複合操作の実現によって、モータ出力を増減調節するパワーレバー31で調節設定されたモータ出力値をベースに、寸動スイッチ33の操作の都度、モータ出力値を変更した出力パターンを実行でき、而も、寸動スイッチ33のモータ出力を状況に応じて任意に設定,変更できることも相俟って、手動操作に近く且つ様々な条件の幅広いシャクリパターン操作をモータ駆動操作で可能となり、微妙な魚の誘いが行えて釣果が向上することとなった。
3 リール本体
5,7 側板
13 スプール
15 スプールモータ
17 ハンドル
29 クラッチレバー
31 パワーレバー
33 寸動スイッチ
35 制御ボックス
37 回転検出手段
39 リードスイッチ
45 表示器
47 リセットスイッチ
49 棚メモスイッチ
55 電動リール
57 モード表示部
59 設定値表示部
Claims (2)
- リール本体に回転可能に支持されたスプールを巻取り駆動するスプール駆動モータと、
当該スプール駆動モータのモータ出力を増減調節してスプール駆動モータを駆動するモータ出力調節体と、
スプール駆動モータの駆動をON/OFFするモータスイッチとを備えた魚釣用電動リールに於て、
上記モータ出力調節体によるスプール駆動モータの駆動時に、モータスイッチのON操作で、スプール駆動モータが当該モータスイッチによるモータ出力で駆動し、モータスイッチのOFF操作で、スプール駆動モータが前記モータ出力調節体で調節設定されたモータ出力で駆動することを特徴とする魚釣用電動リール。 - モータスイッチによるスプール駆動モータのモータ出力が、操作手段による外部操作で設定,変更可能であることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用電動リール。
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