JP2005228075A - 日常言語プログラム処理システム、その方法および修辞構造解析方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 言語理解・生成モジュール11は各文の意味内容を表す概念構造および当該各文間の関係を表す修辞構造を同定する。プログラム正規化モジュール12はテキスト理解結果52に基づいて、コマンドに関する知識22等を利用して、入力プログラム51に含まれる各文を実行可能な形式に書き換えて正規化する。実行プログラム生成モジュール13はプログラム正規化結果53と、修辞構造の情報とに基づいて、入力プログラム51に含まれる各文の正規化処理の結果を統合する。プログラム実行モジュール14において、実行プログラム生成モジュール13により生成された実行プログラム54を解釈し、アプリケーションソフトウェアまたはハードウェア33上で実行されるコマンドに変換して実行する。
【選択図】 図1
Description
まず、図1により、本発明の一実施の形態に係る日常言語プログラム処理システムの全体構成について説明する。
次に、図2により、図1に示す日常言語プログラム処理システム10が搭載される言語アプリケーション32に組み込まれて用いられる日常言語コンピューティングシステム41の概要について説明する。
セミオティックベース21は、日常言語の意味を理解するための基本的な言語データベースであり、ユーザの入力した言語テキストの理解およびユーザに対して出力する応答のための言語テキストの生成に利用される。ここで、セミオティックベース21は、語彙文法、意味およびコンテクストの体系をデータベース化したものであり、次の(1)〜(6)のような構成要素からなる。
クライアント秘書エージェント31は、ユーザに対して日常言語コンピューティングシステム41の窓口となるエージェントであり、ユーザに関する情報を集めたクライアントモデルと呼ばれるデータベースを保持し、ユーザの好みや、操作および言葉遣いの傾向に適応した処理を行う。また、クライアント秘書エージェント31は、ユーザの入力した言語テキストの意味を理解したりユーザに対して出力する言語テキストを生成する言語理解・生成機能を持つ他、ユーザの入力の意図を理解してユーザに対する応答のための言語テキスト(応答テキスト55)を生成したり言語アプリケーション32に対して指示を出したりするなどの対話の進行を管理するためのプランニング機能も持つ。なお、クライアント秘書エージェント31は、ユーザの入力に対してアプリケーションソフトウェアまたはハードウェア33に対する問い合わせや操作が必要な場合には、適切な言語アプリケーションを選択して言語テキストの転送を行う。
言語アプリケーション32は、日常言語によりアプリケーションソフトウェアまたはハードウェア33の操作および実行を行うものである。ここで、言語アプリケーション32は、クライアント秘書エージェント31から言語プロトコルを介して送られた言語テキストの意味を理解し、指示に合った操作を実行したり応答のための言語テキスト(応答テキスト55)を生成したりするために、クライアント秘書エージェント31と同様の言語理解・生成機能およびプランニング機能を持つ。また、言語アプリケーション32は、インタフェースを介してアプリケーションソフトウェアまたはハードウェア33を操作するためのコマンド解釈・実行機能を持つ。さらに、言語アプリケーション32は、言語テキストの意味とアプリケーションソフトウェアまたはハードウェア33のコマンドとの関連を推論するために、コマンドの性質に関する知識やタスク領域に関する知識を持つ。
次に、図1および図2により、本実施の形態に係る日常言語プログラム処理システム10の構成および動作の詳細について、内部での処理の流れに沿って説明する。
図2に示す日常言語コンピューティングシステム41において、ユーザが音声またはキーボードを用いて日常言語テキストの形で入力した一連のコンピュータ操作指示を含む入力プログラム51は、クライアント秘書エージェント31を介して、入力プログラム51の内容に適した言語アプリケーション32(例えば、ユーザが文書の作成に関する指示を入力した場合には、ワープロの言語アプリケーション)に送られる。
言語理解・生成モジュール11は、初めに、入力プログラム51に含まれる各文に対して、形態素解析器および係り受け解析器を利用して、形態素解析および係り受け解析をそれぞれ行う。次いで、言語理解・生成モジュール11は、セミオティックベース21内の電子化辞書を参照して単語レベルの意味的情報および語彙文法的情報を抽出する。ここまでを「前処理」という。
次に、言語理解・生成モジュール11は、上述した一連の処理(前処理、語彙文法解析、意味解析、概念解析および文脈解析)で得られた情報に基づいて、修辞構造解析を行い、入力プログラム51に含まれる各文間の関係を表す修辞構造(隣接する文の間の関係の種類と文のつながりの構造)を同定する。一般に、修辞構造とは、文以上の言語テキストの連なりを単位(「修辞ユニット」という)とし、それらの修辞ユニット間に見られる修辞的な関係(段落の始めの文はトピックを導入し、残りの文はその説明をしているなど)を構造的に表現したものである。
また、もう少し一般的な修辞関係で、プログラムの制御構造の導出に利用することができるものとしては、下記(3)〜(7)を用いることができる。
(ib) 両方が異なる基準の条件を示している場合。(例えば、映画の製作年と映画の製作国という異なる基準。)
第2に、2つの文(修辞ユニット)のうち少なくとも一方が命題的内容を表しているときであれば、意味内容の関係として次の場合が考えられる。
(iib) 両方が同時には成立しない場合。(例えば、あるメールが研究室フォルダにあることと、同じメールが理研フォルダにあることとは同時には成立しない。)
なお、以上のような複雑な関係は、必要に応じて、一般常識やユーザに関する個人的知識、アプリケーション操作に関する知識などを参照することによって同定される。
プランモジュール15の1つの機能として対話機能があり、対話の構造を管理することにより、ユーザとの自然な対話のやりとりができるように制御する。また、この対話機能により、独話テキストの理解だけでなく、対話の文脈を考慮に入れた理解を行うことができる。このような目的のため、プランモジュール15は、「質問/回答」のような対話のやりとりについての可能なパターンを集めたデータベースであるプランライブラリと、現在進行中の対話の構造を表すプラン構造と呼ばれるデータ構造とを持つ。プランライブラリの各項目は、セミオティックベース21内の状況タイプや意味特徴と対応付けられており、セミオティックベース21の機能を介して状況と言語的特徴との連関を活かした処理を行うことができるようになっている。
プログラム正規化モジュール12は、言語理解・生成モジュール11により得られたテキスト理解結果52を受け取ると、あらかじめ保持された知識(コマンドに関する知識22、換言用知識23および事実的知識24)を利用して、入力プログラム51に含まれる各文の実行可能性を検査し、必要に応じて実行可能な形式に書き換えて正規化する。ただし、この場合、入力プログラム51に含まれる文が操作内容を表す表現(言語学的に言えば“material process”)を含まない文の場合には、正規化処理を行わず、その意味内容を事実的知識24に追加する。
プログラム正規化モジュール12により利用される知識としては、次の3種類の知識が挙げられる。
コマンドに関する知識22は、コンピュータとしてのアプリケーションソフトウェアまたはハードウェア33上で実行されるコマンドに関する知識であり、日常言語で表現されている。なおここでは、次の3種類のものを合わせて「コマンド」と呼ぶ。
b.条件:操作の制御に用いられる、アプリケーションソフトウェアまたはハードウェア33で判定可能な条件(例:2つのモノが等しい)
c.モノ:操作のパラメータとなり得る、アプリケーションソフトウェアまたはハードウェア33で同定可能なモノ(例:ファイル)
ここで、各コマンドには、実行する際に(すなわち、操作の実行や、条件の判定、モノの同定を行うために)値を指定する必要のある必須パラメータが存在する。コマンドに関する知識22の具体例を図7、図16および図24に示す。
換言用知識23は、入力プログラム51に含まれるユーザの表現を意味内容を変えることなくアプリケーションソフトウェアまたはハードウェア33上で実行可能な表現に書き換えるための知識であり、日常言語で表現されている。具体的には、換言前の表現と換言後の表現の対の集合が列挙されている。換言用知識23の具体例を図8、図17および図25に示す。
事実的知識24は、換言用知識23と同様に、入力プログラム51に含まれる表現の書き換えに利用される知識であり、日常言語で表現されている。
入力プログラム51に含まれる各文に対する正規化処理は、文の種類に応じて次のように行われる。
文全体を操作の記述とみなし、次節(3.2.3.)の要領で正規化を行う。
文の構成要素間の関係(修辞関係)の種類に応じて処理を行う。
各文に含まれる操作、条件、モノに対する正規化処理は、次の処理Aを実行することにより行われる。もし、処理Aに成功したら、それがこの正規化処理の結果となる。もし、処理Aに失敗した場合には、次節(3.2.4)で述べる換言の処理により表現を書き換えた後で改めて処理Aを試みる。処理Aに失敗し、またこれ以上換言ができない場合には、正規化処理は失敗となる。
(1)正規化処理の対象となる要素がシステムに事前に登録されているモノ(例えば「ユーザ」)または具体的な文字列(例えば「.riken.jp」という文字列)である場合には、処理Aは成功とする。
各文に含まれる表現の書き換えには次の2種類の方法がある。
プログラム正規化モジュール12においてすべての文の正規化に成功した場合、実行プログラム生成モジュール13は、入力プログラム51に含まれる各文(修辞ユニット)間の関係を表す修辞構造を参照して次のような手順で正規化処理の結果を統合し、日常言語により表現された実行プログラム54を生成する。
生成された実行プログラム54が実行プログラム生成モジュール13から送られると、プログラム実行モジュール14は、次の2つの機能を利用して、実行プログラム54中で指定された制御の流れに従ってアプリケーションソフトウェアまたはハードウェア33のコマンドに逐次変換して実行する。
実施例1として、電子メールの管理のためのプログラムの生成および実行を行う場合を例に挙げて説明する。より具体的には、ユーザが、受信メールのフォルダ振り分け、不要なメールの削除、メールの転送、およびメール本体や添付ファイルの内容表示などの操作をある条件の下で一括して行う状況を考える。このような場合、実施例1においては、下記の手法により、自分が行いたい電子メールの管理についての条件や手順を日常言語で記述して与えるだけで、メールソフトウェアに与えられるプログラムの生成および実行を行うことが可能であり、ユーザがメールソフトウェアの細かい仕様を知らなくても希望の操作を実現することができる。
ユーザが入力した入力プログラムは、クライアント秘書エージェントを介して、メールソフトウェアの操作および実行を行う言語アプリケーションに送られる。言語アプリケーションでは、まず、日常言語プログラム処理システムの言語理解・生成モジュールにおいて、セミオティックベースを利用した文解析が行われ、入力プログラムに含まれる各文の意味内容を表す概念構造が各文の語彙文法特徴および意味特徴に基づいて同定される。ここで、テキスト理解結果の例として、文(1)の概念構造を図4に示す。
言語理解・生成モジュールからテキスト理解結果が送られると、プログラム正規化モジュールは、あらかじめ保持された知識(コマンドに関する知識、換言用知識および事実的知識)を利用して、入力プログラムに含まれる各文の実行可能性を検査し、必要に応じて実行可能な形式に書き換えて正規化する。なお、この際に利用される具体的な知識(メールソフトウェアのコマンドに関する知識および換言用知識)を図7および図8にそれぞれ示す。なお、図3に示す入力プログラムに含まれる5つの文のうち文(2)は操作内容ではなく命題的内容を表す文(“relational process”)であるので、正規化処理を行わず、その内容を事実的知識に追加する。
プログラム正規化モジュールからプログラム正規化結果が送られると、実行プログラム生成モジュールは、入力プログラムに含まれる各文の正規化処理の結果を統合し、日常言語により表現された実行プログラムを生成する。この際に、言語理解・生成モジュールにより得られた修辞構造の情報が利用される。
生成された実行プログラムが実行プログラム生成モジュールから送られると、プログラム実行モジュールは、実行プログラム中で指定された制御の流れに従ってメールソフトウェアのコマンドに逐次変換して実行する。
実施例2として、ビデオ録画の予約のためのプログラムの生成および実行を行う場合を例に挙げて説明する。より具体的には、ユーザがビデオ機器を操作して自分の好みの条件でテレビ番組の録画予約を行う状況を考える。このような場合、実施例2においては、ビデオ機器が本発明の機能を搭載しているか、または本発明の機能を搭載したコンピュータに接続されていれば、下記の手法により、自分が録画したいと思う番組のジャンルや特徴についての条件や手順を日常言語で記述して与えるだけで、ビデオ機器に与えられるプログラムの生成および実行を行うことが可能であり、ユーザがビデオ機器の細かい操作方法やテレビ番組の番組表(テレビ番組リスト)等を知らなくてもビデオ録画の予約を簡易に行うことができる。
ユーザが入力した入力プログラムは、クライアント秘書エージェントを介して、ビデオ機器の操作および実行を行う言語アプリケーションに送られる。言語アプリケーションでは、まず、日常言語プログラム処理システムの言語理解・生成モジュールにおいて、セミオティックベースを利用した文解析が行われ、入力プログラムに含まれる各文の意味内容を表す概念構造が各文の語彙文法特徴および意味特徴に基づいて同定される。ここで、テキスト理解結果の例として、文(1)の概念構造を図14に示す。
入力プログラムの各文に対する正規化処理は実施例1の場合と同様に行われる。この際に利用される具体的な知識(ビデオ機器のコマンドに関する知識および換言用知識)を図16および図17にそれぞれ示す。なお、図13に示す入力プログラムに含まれる5つの文のうち文(3)は操作内容ではなく命題的内容を表す文(“relational process”)であるので、正規化処理は行わず、その内容を事実的知識に追加する。
実行プログラムを生成する処理も実施例1の場合と同様に行われる。
生成された実行プログラムが実行プログラム生成モジュールから送られると、プログラム実行モジュールは、実行プログラム中で指定された制御の流れに従ってビデオ機器のコマンドに逐次変換して実行する。ただし、テレビ番組の録画は放送開始時刻にならないと行えないので、実際にはビデオ機器の録画予約コマンドが、実行プログラム中の番組録画の指示に対応すると考える。
実施例3として、インターネットで情報収集を行うためのプログラムの生成および実行を行う場合を例に挙げて説明する。より具体的には、ユーザがインターネット上のWWWを利用して自分の必要とする情報を収集しようとする状況を考える。このような場合、実施例3においては、下記の手法により、訪問するウェブページの範囲や収集する情報の内容および量などについての条件や手順を日常言語で記述して与えるだけで、プログラムの生成および実行を行うことが可能であり、ユーザがインターネットを利用した検索方法に詳しくなくても一連の検索および保存の処理を自動的に行うことができる。
ユーザが入力した入力プログラムは、クライアント秘書エージェントを介して、WWW閲覧ソフトウェアの操作および実行を行う言語アプリケーションに送られる。言語アプリケーションでは、まず、日常言語プログラム処理システムの言語理解・生成モジュールにおいて、セミオティックベースを利用した文解析が行われ、入力プログラムに含まれる各文の意味内容を表す概念構造が各文の語彙文法特徴および意味特徴に基づいて同定される。ここで、テキスト理解結果の例として、文(1)の概念構造を図22に示す。
入力プログラムの各文に対する正規化処理は実施例1、2の場合と同様に行われる。この際に利用される具体的な知識(WWW閲覧ソフトウェアのコマンドに関する知識および換言用知識)を図24および図25にそれぞれ示す。
実行プログラムを生成する処理も実施例1、2の場合と同様に行われる。なおここでは、実施例1、2に現れなかった修辞関係として、“disjunction”という関係が文(1)(2)と文(3)との間に存在する。これに対しては、文(1)(2)に対応する実行プログラム(図27の行(4)(5))と、文(3)に対応する実行プログラム(図27の行(6))とを順に並べて出力し、逐次的に実行するものとする。なお、最終的に生成された実行プログラムを図27に示す。
生成された実行プログラムが実行プログラム生成モジュールから送られると、プログラム実行モジュールは、実行プログラム中で指定された制御の流れに従ってWWW閲覧ソフトウェアのコマンドに逐次変換して実行する。
11 言語理解・生成モジュール
12 プログラム正規化モジュール
13 実行プログラム生成モジュール
14 プログラム実行モジュール
15 プランモジュール
21 セミオティックベース
22 コマンドに関する知識
23 換言用知識
24 事実的知識
31 クライアント秘書エージェント
32 言語アプリケーション
33 アプリケーションソフトウェアまたはハードウェア
41 日常言語コンピューティングシステム
51 入力プログラム
52 テキスト理解結果
53 プログラム正規化結果
54 実行プログラム
55 応答テキスト
Claims (20)
- 日常言語により表現された一連のコンピュータ操作指示を含む入力プログラムの意味を理解してコンピュータ処理を実行する日常言語プログラム処理システムにおいて、
語彙文法、意味およびコンテクストの体系をデータベース化したセミオティックベースを利用して、ユーザが入力した入力プログラムであって日常言語により表現された一連のコンピュータ操作指示を表す複数の文を含む入力プログラムのテキスト理解を行い、当該入力プログラムに含まれる各文の意味内容を表す概念構造および当該各文間の関係を表す修辞構造を同定する言語理解・生成モジュールと、
前記言語理解・生成モジュールにより得られたテキスト理解結果に基づいて、あらかじめ保持された知識を利用して、前記入力プログラムに含まれる各文を実行可能な形式に書き換えて正規化するプログラム正規化モジュールと、
前記プログラム正規化モジュールにより得られたプログラム正規化結果と、前記言語理解・生成モジュールにより得られた修辞構造の情報とに基づいて、前記入力プログラムに含まれる各文の正規化処理の結果を統合し、日常言語により表現された実行プログラムを生成する実行プログラム生成モジュールと、
前記実行プログラム生成モジュールにより生成された実行プログラムのうちコマンドに対応する表現とコマンドの実行順序の制御を指定する表現とを解釈し、コンピュータ上で実行されるコマンドに変換して実行するプログラム実行モジュールとを備えたことを特徴とする日常言語プログラム処理システム。 - 前記言語理解・生成モジュールは、前記入力プログラムに含まれる各文の語彙文法特徴および意味特徴に基づいて当該各文の意味内容を表す概念構造を同定することを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
- 前記言語理解・生成モジュールは、前記入力プログラムに含まれる各文内の接続表現に基づいて当該各文間の関係を表す修辞構造を同定することを特徴とする、請求項1または2に記載のシステム。
- 前記言語理解・生成モジュールは、前記接続表現に加えて、前記各文が操作内容を表すものであるのか命題的内容を表すものであるのかに関するタイプ情報に基づいて、当該各文間の関係を表す修辞構造を同定することを特徴とする、請求項3に記載のシステム。
- 前記言語理解・生成モジュールは、前記接続表現および前記タイプ情報に加えて、前記各文の意味内容が両立可能であるのか相反するものであるのかに関する意味内容関係情報に基づいて、当該各文間の関係を表す修辞構造を同定することを特徴とする、請求項4に記載のシステム。
- 前記プログラム正規化モジュールは、前記知識として、コンピュータ上で実行されるコマンドに関する知識、前記入力プログラムに含まれるユーザの表現を意味内容を変えることなくコンピュータ上で実行可能な表現に書き換えるための換言用知識、および事実的な情報に関する事実的知識を用いることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のシステム。
- 前記プログラム正規化モジュールは、前記入力プログラムに含まれる各文ごとに条件部分、操作部分、ループ範囲およびループ要素を抽出することにより当該各文を実行可能な形式に書き換えることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のシステム。
- 前記実行プログラム生成モジュールは、前記入力プログラムに含まれる各文間の関係を表す修辞構造を参照して子ユニットから親ユニットの方向に向かって当該各文の正規化処理の結果を統合することを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシステム。
- 前記プログラム正規化モジュール、前記実行プログラム生成モジュールおよび前記プログラム実行モジュールのうちの少なくとも一つのモジュールは、当該各モジュールでの処理に必要な情報が不足したり曖昧だったときに前記言語理解・生成モジュールにより確認または問い合わせための言語テキストを生成してユーザに提示することを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のシステム。
- 前記入力プログラムを入力するユーザとの間における言語テキストのやりとりを制御するプランモジュールをさらに備えたことを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のシステム。
- 日常言語により表現された一連のコンピュータ操作指示を含む入力プログラムの意味を理解してコンピュータ処理を実行する日常言語プログラム処理方法において、
語彙文法、意味およびコンテクストの体系をデータベース化したセミオティックベースを利用して、ユーザが入力した入力プログラムであって日常言語により表現した一連のコンピュータ操作指示を表す複数の文を含む入力プログラムのテキスト理解を行い、当該入力プログラムに含まれる各文の意味内容を表す概念構造および当該各文間の関係を表す修辞構造を同定する第1のステップと、
前記第1のステップで得られたテキスト理解結果に基づいて、あらかじめ保持された知識を利用して、前記入力プログラムに含まれる各文を実行可能な形式に書き換える第2のステップと、
前記第2のステップで得られたプログラム正規化結果と、前記第1のステップで得られた修辞構造の情報とに基づいて、前記入力プログラムに含まれる各文の正規化処理の結果を統合し、日常言語により表現された実行プログラムを生成する第3のステップと、
前記第3のステップで生成された実行プログラムのうちコマンドに対応する表現とコマンドの実行順序の制御を指定する表現とを解釈し、コンピュータ上で実行されるコマンドに変換して実行する第4のステップとを含むことを特徴とする日常言語プログラム処理方法。 - 前記第1のステップにおいて、前記入力プログラムに含まれる各文の語彙文法特徴および意味特徴に基づいて当該各文の意味内容を表す概念構造を同定することを特徴とする、請求項11に記載の方法。
- 前記第1のステップにおいて、前記入力プログラムに含まれる各文内の接続表現に基づいて当該各文間の関係を表す修辞構造を同定することを特徴とする、請求項11または12に記載の方法。
- 前記第1のステップにおいて、前記接続表現に加えて、前記各文が操作内容を表すものであるのか命題的内容を表すものであるのかに関するタイプ情報に基づいて、当該各文間の関係を表す修辞構造を同定することを特徴とする、請求項13に記載の方法。
- 前記第1のステップにおいて、前記接続表現および前記タイプ情報に加えて、前記各文の意味内容が両立可能であるのか相反するものであるのかに関する意味内容関係情報に基づいて、当該各文間の関係を表す修辞構造を同定することを特徴とする、請求項14に記載の方法。
- 前記第2のステップにおいて、前記知識として、コンピュータ上で実行されるコマンドに関する知識、前記入力プログラムに含まれるユーザの表現を意味内容を変えることなくコンピュータ上で実行可能な表現に書き換えるための換言用知識、および事実的な情報に関する事実的知識を用いることを特徴とする、請求項11乃至15のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2のステップにおいて、前記入力プログラムに含まれる各文ごとに条件部分、操作部分、ループ範囲およびループ要素を抽出することにより当該各文を実行可能な形式に書き換えることを特徴とする、請求項11乃至16のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第3のステップにおいて、前記入力プログラムに含まれる各文間の関係を表す修辞構造を参照して子ユニットから親ユニットの方向に向かって当該各文の正規化処理の結果を統合することを特徴とする、請求項11乃至17のいずれか一項に記載の方法。
- 日常言語により表現された一連のコンピュータ操作指示を表す複数の修辞ユニットを解析して当該複数の修辞ユニット間の関係を表す修辞構造を同定する修辞構造解析方法において、
意味内容を表す概念構造が同定された複数の修辞ユニットを準備する第1のステップと、
前記第1のステップで準備された複数の修辞ユニットに含まれる一つ以上の文内の接続表現を抽出する第2のステップと、
前記第1のステップで準備された複数の修辞ユニットに含まれる一つ以上の文が操作内容を表すものであるのか命題的内容を表すものであるのかに関するタイプ情報を特定する第3のステップと、
前記第2のステップで抽出された接続表現および前記第3のステップで特定されたタイプ情報に基づいて、前記複数の修辞ユニット間の関係を表す修辞構造を同定する第4のステップとを含むことを特徴とする、修辞構造解析方法。 - 前記第1のステップで準備された複数の修辞ユニットに含まれる一つ以上の文の意味内容が両立可能であるのか相反するものであるのかに関する意味内容関係情報を特定する第5のステップをさらに含み、
前記第4のステップにおいて、前記第2のステップで抽出された接続表現および前記第3のステップで特定されたタイプ情報に加えて、前記第5のステップで特定された意味内容関係情報に基づいて、前記複数の修辞ユニット間の関係を表す修辞構造を同定することを特徴とする、請求項19に記載の方法。
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