JP2005226558A - ガスタービンエンジンの遠心コンプレッサ - Google Patents
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Abstract
【課題】圧縮損失を抑えた上で軸方向寸法をより一層短寸化し得るように構成されたガスタービンエンジンの遠心コンプレッサを提供する。
【解決手段】 軸流コンプレッサの後段に設けられ、インペラ(9)とシュラウド(20)とで画定された圧縮室に軸方向から吸入した空気を圧縮して径方向外向きに吐出するガスタービンエンジンの遠心コンプレッサ(HC)において、インペラのベーンの軸方向寸法Clの半径寸法Rに対する比(Cl/R)を、0.89以上とする。これにより、吐出口付近におけるシュラウドの内面からの吸気流の剥離が生じない範囲にインペラの軸方向寸法限度が定められるので、小型で圧縮効率の高いガスタービンエンジン用遠心コンプレッサを実現し得る。
【選択図】図2
【解決手段】 軸流コンプレッサの後段に設けられ、インペラ(9)とシュラウド(20)とで画定された圧縮室に軸方向から吸入した空気を圧縮して径方向外向きに吐出するガスタービンエンジンの遠心コンプレッサ(HC)において、インペラのベーンの軸方向寸法Clの半径寸法Rに対する比(Cl/R)を、0.89以上とする。これにより、吐出口付近におけるシュラウドの内面からの吸気流の剥離が生じない範囲にインペラの軸方向寸法限度が定められるので、小型で圧縮効率の高いガスタービンエンジン用遠心コンプレッサを実現し得る。
【選択図】図2
Description
本発明は、インペラとシュラウドとで画定された圧縮室に軸方向から空気を吸入して圧縮し、径方向外向きに吐出する遠心コンプレッサに関し、特にガスタービンエンジンの燃焼室へ高圧の空気を供給するのに適した遠心コンプレッサに関するものである。
ジェットエンジンの燃焼室に供給する空気のコンプレッサとして、ガスタービンで回転駆動されるインペラと、インペラのベーンを微小間隙をおいて覆うシュラウドとからなる遠心コンプレッサが知られている(特許文献1を参照されたい)。
このような遠心コンプレッサにあっては、エンジンの推力増大と小型化とを高次元に両立させるに当たり、インペラの軸方向寸法と径方向寸法との関係が重要なファクタとなる。
と言うのは、エンジンの推力を増大させる上には、吸気の圧縮比をできるだけ高めることが望ましいが、圧縮比を高めるには、インペラの半径寸法に対する軸方向寸法の比を大きくする、つまりインペラの軸方向寸法を相対的に大きくする方が有利である。
特開2001−342995号公報
しかるに、インペラの軸方向寸法を大きくすると、必然的にエンジン全体の軸方向寸法が増大するため、エンジンを小型化する要望を満足させることができなくなる。このことは、低圧の軸流コンプレッサの後段に高圧の遠心コンプレッサを配することが一般的なジェットエンジンの場合、エンジンの外周側に吐出口が位置する軸流コンプレッサから、エンジンの内周側に吸入口が位置する遠心コンプレッサへと、空気を円滑に導くための吸入ダクトの軸方向寸法がある程度以上必要なため、エンジンの小型化に一層不利な条件を与えてしまう。
本発明は、このような従来技術の問題点を解消すべく案出されたものであり、その主な目的は、圧縮損失を抑えた上で軸方向寸法をより一層短寸化し得るように構成されたガスタービンエンジンの遠心コンプレッサを提供することにある。
このような課題を解決するために本発明の請求項1においては、 軸流コンプレッサの後段に設けられ、インペラ(9)とシュラウド(20)とで画定された圧縮室に軸方向から吸入した空気を圧縮して径方向外向きに吐出するガスタービンエンジンの遠心コンプレッサ(HC)を、前記インペラのベーンの軸方向寸法Clの半径寸法Rに対する比(Cl/R)を、0.89以上としたことを特徴とするものとした。
このような本発明によれば、吐出口付近におけるシュラウドの内面からの吸気流の剥離が生じない範囲にインペラの軸方向寸法限度が定められるので、小型で圧縮効率の高いガスタービンエンジン用遠心コンプレッサを実現する上に大きな効果を奏することができる。
以下に添付の図面を参照して本発明について詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される複軸バイパスジェットエンジンの模式図である。このエンジン1は、互いの間を整流板2で連結されて同軸上に配置されたそれぞれが円筒状をなすアウタケーシング3とインナケーシング4とを有している。また、同心的に組み合わされた中空軸からなり、それぞれが互いに独立した軸受5f・5r・6f・6rをもってインナケーシング4の中心部に支持されたアウタシャフト7とインナシャフト8とを有している。
アウタシャフト7には、その前側に高圧遠心コンプレッサHCのインペラ9が、そして後側に逆流燃焼室10のノズルNに隣接配置された高圧タービンHTのタービンホイール11が、それぞれ一体的に結合されている。
インナシャフト8には、その前端にフロントファン12が、フロントファン12の後方に低圧軸流コンプレッサLCの動翼を構成するコンプレッサホイール13が、そして後端に燃焼ガスの噴射ダクト14中に低圧タービンLTの動翼を置いたタービンホイール15が、それぞれ一体的に結合されている。
フロントファン12の中心には、ノーズコーン16が設けられ、フロントファン12の後方には、アウタケーシング3の内周面にその外端を結合させた静翼17が配置されている。
インナケーシング4の前端部内周には、低圧軸流コンプレッサLCの静翼18が配置されている。そしてその後方には、フロントファン12が吸入し、かつ低圧軸流コンプレッサLCが予圧した空気を高圧遠心コンプレッサHCへと送り込むための吸入ダクト19と、これに連続する高圧遠心コンプレッサHCのシュラウド20とが形成されている。また吸入ダクト19の内周側には、前記したアウタシャフト7並びにインナシャフト8の前端側を支持する軸受5f・6fの軸受箱21が結合されている。
フロントファン12が吸入した空気は、その一部が上記のように低圧軸流コンプレッサLC及び吸入ダクト19を経て高圧遠心コンプレッサHCへと送り込まれる。そしてその残りの比較的低速かつ大量の空気は、アウタケーシング3とインナケーシング4との間に形成されたバイパスダクト22から後方へ噴射され、低速域での主たる推力となる。
高圧遠心コンプレッサHCの外周部には、ディフューザ23が結合されており、その直後に設けられた逆流燃焼室10へ高圧の空気を送り込むようになっている。なお、圧縮比は6.0〜8.5の範囲に設定することが好ましい。
逆流燃焼室10では、その後端面に設けられた燃料噴射ノズル24から噴射された燃料とディフューザ23から送り込まれた高圧空気とを混合して燃焼させる。そして後方を向くノズルNから噴射ダクト14を経て大気中へ噴射する燃焼ガスにより、高速域での主たる推力を得る。
なお、噴射ダクト14の内周側には、前記したアウタシャフト7並びにインナシャフト8の後端側を支持する軸受5r・6rの軸受箱25が結合されている。
このエンジン1のアウタシャフト7には、図示されていないギア機構を介してスタータモータ26の出力軸が連結されている。このスタータモータ26を駆動すると、高圧遠心コンプレッサHCのインペラ9がアウタシャフト7と共に駆動され、高圧空気が逆流燃焼室10へ送り込まれる。この高圧空気と燃料とを混合して燃焼させると、その燃焼ガスの噴射圧で高圧タービンHTのタービンホイール11並びに低圧タービンLTのタービンホイール15が駆動される。この高圧タービンホイール11の回転力で高圧遠心コンプレッサHCのインペラ9が、そして低圧タービンホイール15の回転力でフロントファン12及び低圧軸流コンプレッサLCのコンプレッサホイール13が、それぞれ駆動される。そして燃焼ガスの噴射圧で高圧タービンホイール11並びに低圧タービンホイール15が駆動されると、燃料供給量と吸入空気量との自己フィードバック的釣り合いに応じて定まる状態でエンジン1が回転を継続することとなる。
上述した構成のエンジン1においては、エンジン1の外周側から低圧軸流コンプレッサLCで吸入された空気は、エンジン1の内周側に吸入口が位置する高圧遠心コンプレッサHCに吸入ダクト19を経て導かれる。この吸入ダクト19の曲率は、吸気抵抗を低減する上にはできるだけ小さく抑える必要があり、そのため、吸入ダクト19の軸方向寸法がある程度以上必要である。
また、燃焼効率を高めるには、吸気の圧縮比をできるだけ高めることが望ましいが、圧縮比を高めるには、インペラ9を構成するベーンの軸方向寸法Clの半径寸法Rに対する比(Cl/R)を大きくする、つまりインペラ9の軸方向寸法を相対的に大きくする方が有利である。しかしインペラ9の軸方向寸法を相対的に大きくすると、エンジン全体の軸方向寸法を大きくせねばならず、エンジンの小型化が困難となる(図2参照)。
インペラ9の軸方向寸法を相対的に小さくする、つまりCl/R値を小さくすると、遠心高圧コンプレッサHCにおける吸入口から吐出口へ至るシュラウド20の内面の曲率が大きくなり、特に吐出口付近でシュラウド20の内面からの吸気流の剥離が発生し、圧縮効率が低下してしまう。
本発明者らは、この問題を鋭意研究の結果、インペラ9を構成するベーンの軸方向寸法Clの半径寸法Rに対する比(Cl/R)を0.89以上とすれば、シュラウド20の内面からの吸気流の剥離が発生しないことを見出した。このようにして、インペラ9の軸方向寸法を最小に設定して高い圧縮効率と小型化とを高次元に両立し、高推力で小型なガスタービンエンジンを実現した。
1 エンジン
9 インペラ
20 シュラウド
HC 高圧遠心コンプレッサ
9 インペラ
20 シュラウド
HC 高圧遠心コンプレッサ
Claims (1)
- 軸流コンプレッサの後段に設けられ、インペラとシュラウドとで画定された圧縮室に軸方向から吸入した空気を圧縮して径方向外向きに吐出するガスタービンエンジンの遠心コンプレッサであって、
前記インペラのベーンの軸方向寸法Clの半径寸法Rに対する比(Cl/R)を、0.89以上としたことを特徴とするガスタービンエンジンの遠心コンプレッサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004036416A JP2005226558A (ja) | 2004-02-13 | 2004-02-13 | ガスタービンエンジンの遠心コンプレッサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004036416A JP2005226558A (ja) | 2004-02-13 | 2004-02-13 | ガスタービンエンジンの遠心コンプレッサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005226558A true JP2005226558A (ja) | 2005-08-25 |
Family
ID=35001472
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004036416A Pending JP2005226558A (ja) | 2004-02-13 | 2004-02-13 | ガスタービンエンジンの遠心コンプレッサ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005226558A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109751253A (zh) * | 2017-11-02 | 2019-05-14 | 长兴永能动力科技有限公司 | 一种适用于小型燃气轮机的大流量高压比单级离心压气机 |
CN109751271A (zh) * | 2017-11-02 | 2019-05-14 | 长兴永能动力科技有限公司 | 一种简单结构低成本的小型地面燃气轮机压缩系统 |
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2004
- 2004-02-13 JP JP2004036416A patent/JP2005226558A/ja active Pending
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CN109751253A (zh) * | 2017-11-02 | 2019-05-14 | 长兴永能动力科技有限公司 | 一种适用于小型燃气轮机的大流量高压比单级离心压气机 |
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