JP2005221305A - スロットダイ測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 定盤12と、該定盤12に設けられたガイドレール14と、該ガイドレール14上に走行自在に設けられたスライダ16と、該スライダ16に設けられたコラム18とを備え、前記定盤12上にスロットダイ100を前記ガイドレール14の延長する方向に沿って設置し、前記スライダ16を前記スロットダイ100に沿って移動させ、前記コラム18に搭載した測定器30により前記スロットダイ100の長手方向の位置に伴い変化する特性を測定するスロットダイ測定装置10において、前記定盤12、コラム18、ガイドレール14、スライダ16が低膨張材料より形成され、該ガイドレール14に対して該スライダ16を摺動可能に浮上させる手段と移動手段が設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
そのため、例えば塗布幅方向に伸びる溝部103の長さ(例えば、数m等)に比べて、相対的に小さい溝幅(例えば、数10〜数100μm等)を有する溝部103の溝幅を精度良く測定する必要がある。
請求項1に係る発明は、該定盤に設けられた一方向に延在するガイドレールと、該ガイドレール上において走行自在に設けられたスライダと、該スライダに設けられたコラムとを備え、前記定盤上に一方向に延在する溝部103を有するスロットダイを前記ガイドレールの延長する方向に沿って設置し、前記コラム及びスライダを前記スロットダイに沿って移動させ、前記コラムに搭載した測定器により前記スロットダイの溝幅、真直性等、スロットダイの長手方向の位置に伴い変化する特性を測定するスロットダイ測定装置において、前記定盤、コラム、ガイドレール、スライダが、鉄よりも熱膨張率が低い低膨張材料より形成され、前記スライダ、ガイドレールのいずれか一方又は双方に該ガイドレールに対して該スライダを摺動可能に浮上させる非接触摺動手段が設けられ、前記コラム及びスライダを前記ガイドレール上で移動させる移動手段が設けられていることを特徴とする。
また、定盤、コラム、ガイドレール、スライダが、低膨張材料より形成されているので、定盤面に温度ばらつきがある場合であっても熱膨張による伸縮や変形が、鉄等の金属で製作された定盤を使用する場合に比較して、小さく測定することができる。低膨張材料としては、火成岩、例えば石英、雲母、長石から構成される花崗岩の場合、熱膨張率が鉄の約2分の1、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム等のセラミックスにおいては、鉄の約3分の1から4分の1と小さく好適である。
また、スライダがガイドレール上で浮上状態にて駆動されるので、測定機器を安定して移動することができる。また、駆動に際しては、振動が小さい点でリニアモーター等が好適である。
図1は、この発明の一実施形態に係るスロットダイの測定状態を示す斜視図であり、図2は、スロットダイ測定装置の正面図、図3は側面図、図4は平面図である。
これらの図において、符号10はスロットダイ測定装置を示す。
スロットダイ測定装置10は、定盤12と、ガイドレール14と、スライダ16と、コラム18とを備えており、定盤12、ガイドレール14、スライダ16、コラム18は、それぞれ花崗岩(石英、長石、雲母からなる火成岩、低膨張材料)を材料として削り出して形成されている。
また、定盤12のL字型を形成する相対する面及び端面はそれぞれ平行に形成され、各平面は表面が鏡面仕上げされている。特に、第1のテーブル面上の被測定物を載置する2400mm×210mmの範囲は、平面度3μm以下に仕上げられている。
ガイドレール14は、花崗岩(低膨張材料)を材料として断面視してT字型に形成され、定盤12の第2のテーブル面12b上に定盤12の全長に亘って延在し、図示しないボルトによって取り付けられている。
図5に示すように、ガイドレール14の頂面と、左右の面と、下側の面とに、それぞれ3個のエアパッドが配置され、頂面においてはコラム18が配置される側に2個(エアパッド61、62)、その反対側に1個(エアパッド63)、下側の面においては、頂面で2個配置されたコラム18が配置された側に1個(エアパッド67)、その反対側に2個(エアパッド68、69)、左右の側面においてはコラム18が配置される側の面に2個(エアパッド64、65)、反対側の面に1個(エアパッド66)が配置され、コラム18の荷重によりスライダ16に生じたモーメントを打ち消すようになっている。
スロットダイ測定装置10には、図示しないリニアスケールが設けられ、スロットダイ測定装置10の長手方向におけるスライダ16及びコラム18の位置信号を出力し、図7で後述する制御部35によりリニアモーター29が駆動制御されるようになっている。
その結果、スライダ16とガイドレール14との間には、エアパッド61〜69から加圧エアが放出され、スライダ16がガイドレール14に対して浮上した状態にて載置されているので、摺動摩擦がなく安定して走行できるようになっている。
エアパッドとは、所定の厚さに形成された樹脂製の平板であって、略中央に加圧エアを放出するための空気孔が設けられ、空気孔から加圧エアを放出することで対向する壁部との間に空気層を作り、エアパッドと壁部が直接接触するのを防止するものである。
このエア制御回路50は、エア元バルブ51と、エアフィルタ52と、ルブリケータ−53と、第1の減圧弁54と、圧力スイッチ57と、レシーバタンク58とを備えており、エア制御回路50は第1の減圧弁でライン圧力が0.45MPaに調整されるとともに、エア制御回路50は末端で分岐され、分岐された側の回路は第2の減圧弁59が設けられるとともに第2の減圧弁59でそれより下流の圧力を0.15MPaまで減圧されている。そして、0.45MPaの経路の末端には7個のエアパッド61〜67が設けられており、0.15MPaの経路の末端には、2個のエアパッド68、69が設けられている。
この2個のエアパッド68、69は、コラム18がない側の下側の面に配置されている。
画像処理装置40は、例えば、画像データ取得部41と、二値化処理部42と、境界部検出部43と、溝幅算出部44と、高さ方向距離変更部45と、二値化閾値変更部46と、位相差法処理部47とを備えている。
まず、スロットダイ100の溝部103を上側にして、測定用の固定具により第1のテーブル上にスロットダイ100を固定する。
CCDカメラを、ダイヘッド101の塗布表面101Aの上方の位置にテーブル12aの表面から所定の距離だけ離間した位置に配置され、測定機器30の焦点を溝部103が測定できる位置に調整する。
続いて、リニアモーター29を作動させて、測定機器30をスライダ16及びコラム18とともに定盤12の長手方向に移動する。
また、定盤12の長手方向の位置に応じた測定機器30の位置情報は、図示しないリニアスケールから制御部35に入力されるとともに、測定機器30からの画像データ情報を、画像データ取得部41に出力する。
二値化処理部42は、記憶部に格納された画像データを読み込み、二値化閾値に基づいて二値化処理を行い、相対的に輝度値が小さい溝部103と、光が反射されることで相対的に輝度値が大きくなる塗布表面101Aとの境界位置が設定される。
境界部検出部43は、二値化処理後の画像データ上において境界位置を抽出し、境界位置に対して最小二乗法を用いた直線近似を行い、溝部103と塗布表面101Aとの間の2つの境界部を検出し、溝幅算出部44へ出力する。
高さ方向距離変更部45は、例えば二値化閾値設定処理等において、測定機器30とダイヘッド101の塗布表面101Aとの間の高さ方向距離に応じた溝幅の変化に基づき、高さ方向距離の変更を指示する高さ方向距離指令値を制御部35へ出力する。
二値化閾値変更部46は、例えば二値化閾値設定処理等において、二値化処理部42での二値化処理において参照される二値化閾値を変更する。
また、制御部35は、例えば図7に示すように、スロットダイ100に対して測定機器30が載置されるコラム18を駆動部15により長手方向に移動させることで、測定機器30がスロットダイ100の溝部103を長さ方向に走査するように設定する。
すなわち、この走査時には溝部103の長手方向の撮像を行うように測定機器30を制御し、撮像により得られる画像データを画像処理装置40へ出力させる。そして、移動後あるいは移動中の所定時点における測定機器30の走行方向の変位(走行方向距離)の情報を画像処理装置40の位相差法処理部47へ出力する。
次に、第2回目の測定時において、測定機器30と溝部103を走行方向における所定相対位置から走行方向に所定距離だけ変位した相対位置に設定し、この相対位置から溝部103を駆動部15により走行方向に移動させると共に、測定機器30により溝部103を撮像させ、撮像により得られた画像データを画像処理装置40へ出力させる。
また、これら主要部材が花崗岩により製作され化学的に安定であるため、スロットダイ100にアルカリ性又は酸性の液が残留していた場合であっても、スロットダイ測定装置10が化学反応によって腐食又は錆びたりすることがなく、長期間に亘って高い精度を維持することができる。
また、定盤の断面形状をL字型に構成し、スライダ16及びガイドレール14が測定用テーブル12aよりも低く位置しているため、コラム18の小型化および剛性アップを図り、移動中の振動、ブレを抑制できる。
また、スライダ16及びコラム18は、リニアモーター29により移動するため、振動がなく真直度3μm以下の安定した走行をすることができる。また、測定時の速度を0.01mm/分から3600mm/分まで自在に選択可能であり、重点的に測定するべき部分だけを微速度で駆動することもできる。また、早送り時の速度を、5000mm/分まで早くすることも可能であり、その場合でも、振動等を生じることがない。
相殺され、相対運動に係る誤差を補正した後の複数の溝幅hを算出することができる。
また、上記の実施形態において、定盤12の周囲に温度管理した液体を流すことによって、定盤の温度を一定に保つようにしてもよい。
また、上記実施の形態においては、スライダ16の非接触摺動手段としてエアパッド61〜69による浮上について説明したが、油圧の静圧による方法や磁気浮上によって浮上させてもよい。また、上記実施の形態において、スライダ16がガイドレール14に沿って移動する駆動源として、リニアモーター29を採用した場合について説明したが、油圧シリンダーをはじめとする油圧アクチュエータ、ボールネジ等に防振機構を取り付けてスライダ16を移動させてもよい。
また、上記実施の形態においては、スロットダイ測定装置10を溝幅hの測定に用いる場合について説明したが、スロットダイの真直性、溝部の溝面形状等の測定に用いてもよい。
12 定盤
14 ガイドレール
16 スライダ
18 コラム
29 リニアモーター(移動手段)
61〜69 エアパッド
h 溝幅
Claims (3)
- 定盤と、
該定盤に設けられた一方向に延在するガイドレールと、
該ガイドレール上において走行自在に設けられたスライダと、
該スライダに設けられたコラムとを備え、
前記定盤上に一方向に延在する溝を有するスロットダイを前記ガイドレールの延長する方向に沿って設置し、
前記コラム及びスライダを前記スロットダイに沿って移動させ、前記コラムに搭載した測定器により前記スロットダイの溝幅、真直性等、スロットダイの長手方向の位置に伴い変化する特性を測定するスロットダイ測定装置において、
前記定盤、コラム、ガイドレール、スライダが、鉄よりも熱膨張率が低い低膨張材料より形成され、
前記スライダ、ガイドレールのいずれか一方又は双方に該ガイドレールに対して該スライダを摺動可能に浮上させる非接触摺動手段が設けられ、
前記コラム及びスライダを前記ガイドレール上で移動させる移動手段が設けられていることを特徴とするスロットダイ測定装置。 - 請求項1記載のスロットダイ測定装置において、
前記非接触摺動手段は、前記定盤上に設けられた断面略T字型の前記ガイドレールと、
前記ガイドレール上部の水平方向に張り出した頭部の上下左右側の面を囲むように形成された前記スライダと、
前記スライダに、これらスライダとガイドレールとの互いに上下に対向する壁面間及び互いに左右に対向する壁面間に設けられたエアパッドとを備えてなることを特徴とするスロットダイ測定装置。 - 請求項1又は請求項2記載のスロットダイ測定装置において、
前記コラム及びスライダの移動手段は、前記ガイドレールと前記スライダに設けられたリニアモーターであることを特徴とするスロットダイ測定装置。
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