JP2005220419A - 被加熱材のスキッド部での局部的温度低下を低減したウォーキングビーム式加熱炉 - Google Patents
被加熱材のスキッド部での局部的温度低下を低減したウォーキングビーム式加熱炉 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 ブルームなどの鋳片を分塊圧延のために加熱するウォーキングビーム式加熱炉において、被加熱材のスキッドマークの部分の局部的温度低下を低減し、次工程の分塊圧延時の疵の発生を低コストの設備改善で低減する。
【解決手段】 ウォーキングビーム式加熱炉のスキッドビーム1のスキッドボタン5の配列を2直線の千鳥状に配列し、スキッドビーム上に存在するブルーム10の一定の1箇所からの熱流出を防止して温度の低下量を低減し、この一定箇所とその周囲とのブルーム面の温度差を小さくしてブルーム10を分塊圧延温度に加熱することにより、ウォーキングビーム式加熱炉から抽出して分塊圧延する際の鋼材に発生する表面疵を低減する。
【選択図】 図1
【解決手段】 ウォーキングビーム式加熱炉のスキッドビーム1のスキッドボタン5の配列を2直線の千鳥状に配列し、スキッドビーム上に存在するブルーム10の一定の1箇所からの熱流出を防止して温度の低下量を低減し、この一定箇所とその周囲とのブルーム面の温度差を小さくしてブルーム10を分塊圧延温度に加熱することにより、ウォーキングビーム式加熱炉から抽出して分塊圧延する際の鋼材に発生する表面疵を低減する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、ブルームやビレットなどを加熱するウォーキングビーム式加熱炉のスキッド部における被加熱材の局部的温度低下を低減して後続の分塊圧延における表面疵の発生を低減する技術に関する。
従来、大量生産に適した連続式加熱炉であるウォーキングビーム式加熱炉は、水冷されたスキッドビームの上部に耐熱鋼からなるスキッドボタンを取付け、その上に被加熱材であるブルームなどの鋳片を載せ、固定床であるスキッドビーム上の被加熱材を可動床であるスキッドビームの上昇、前進、下降、後退からなる矩形運動の繰り返しにより、1行程毎にスキッドビーム上を摺動することなく歩むように前進して炉内を搬送している。
このウォーキングビーム式加熱炉によりブルームを加熱する場合、加熱された被加熱材であるブルームの熱はスキッドボタンを通じてスキッドビーム内に通した冷却水へ奪われる。このため、スキッドボタンに当接する被加熱材は局部的に温度低下し、被加熱材にスキッドマークが着くとともに、この局部的に温度低下した被加熱材のスキッドマークの部分がウォーキングビーム式加熱炉から抽出されて行われる次工程の分塊圧延時に、圧延された鋼材に表面疵が発生する要因となっていた。
そこで、このスキッドマークを軽減するために被加熱材をさらに加熱することも考えられるが、加熱が長時間となり能力の低下となる問題があった。
このような従来のウォーキングビーム式加熱炉におけるスキッドマークの発生および熱損失を回避するため、ウォーキングビーム式加熱炉の移動スキッドビーム、ビームサポート、固定スキッドビームに高強度セラミックファイバーを用いることで、水冷水を使用を必要としない熱損失の少ないウォーキングビーム式加熱炉が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、このウォーキングビーム式加熱炉の場合、設備コストが高くつき簡単には採用できない問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、ブルームなどの鋳片を分塊圧延のために加熱するウォーキングビーム式加熱炉において、被加熱材のスキッドマークの部分の局部的温度低下を低減し、次工程の分塊圧延時の疵の発生を低コストの設備改善で低減することである。
上記の課題を解決するための本発明の手段は、ウォーキングビーム式加熱炉のスキッドビーム1上に配設のスキッドボタン5の配列を従来の1直線の配列から2直線の千鳥状に配列したことを特徴としたウォーキングビーム式加熱炉である。このスキッドボタン5の配列を千鳥状とすることで、スキッドビーム1上に存在するブルーム10の一定の1箇所からの熱流出を減少して温度の低下量を低減し、この一定の1箇所とその周囲の箇所とのブルーム表面の温度差を小さくしてブルーム10を分塊圧延温度に加熱することにより、ウォーキングビーム式加熱炉から抽出して次工程の分塊圧延する際の鋼材に発生する表面疵を低減するものである。
上記のようにスキッドボタン5の配列を1列から千鳥状にすることにより、ウォーキングビーム式加熱炉における被加熱材の一定の1箇所からの熱流出を2箇所からの熱流出として分散することとなり、被加熱材のスキッドボタン5の部位における局部温度低下の度合いを減少させることができる。この結果、被加熱材のスキッドボタン5と当接する部位の局部温低部11とそれ以外の当接しない部位である定常部との温度差を減少し、この温度差に起因する分塊圧延時の表面疵の発生を低減することができる。
さらに、上記の手段において、2直線の千鳥状の配列は前後の2個のスキッドボタン5を1セットとして千鳥状に交互に位置をずらしてビームに配列したことを特徴とするウォーキングビーム式加熱炉である。
ウォーキングビーム式加熱炉におけるスキッドビーム1に載置するブルーム10の断面は例えば高さ380mmは幅490mmであり、このブルーム10の幅の490mmの部分が常に1本のスキッドビーム1の前後の2個のスキッドボタン5と接触する状態となって、2本の移動床8であるスキッドビーム1と2本の固定床7であるスキッドビーム5からなる4本のスキッドビーム1上にブルーム10は横向きに載置され、常に前後の2個のスキッドボタン5と当接して炉内を移動される。従って、1本のスキッドビーム1に前後の2個のスキッドボタン5を1セットとして千鳥状に交互に位置をずらして配列することによりウォーキングビームの1歩み毎にスキッドボタン5と当接するブルーム10の位置がずれることとなり、スキッドボタン5を通じて行われる局部的熱流出が1定の1箇所に局限されることがなくなる。この結果、加熱炉から抽出して分塊圧延する際に、鋼材に発生する表面疵がより一層に低減される。
本発明は、ウォーキングビーム式加熱炉において、1本のスキッドビームに配列するスキッドボタンを従来の1直線状から2直線状の千鳥状としたことにより、ブルームとスキッドボタンが接触する位置が移動床の歩み毎にずれることとなり、スキッドボタンを通じてブルームが局部的に冷却される割合が減少することとなり、この結果、ウォーキングビーム式加熱炉から抽出して行う次工程の分塊圧延において、鋼材に発生する表面疵が減少する。さらに上記のスキッドボタンの配列を前後の2個のずつ1セットとして2直線状の千鳥状とすることで、ブルームは安定してスキッドビームに載置され、ブルームとスキッドボタンが接触する位置が移動床の歩み毎により的確にずれることとなり、加熱炉から抽出して分塊圧延する際に、鋼材に発生する表面疵がより1層に低減されることとなる。
本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の千鳥状に2列に配列のスキッドボタンを有するスキッドビームの模式図で、(a)は断面図、(b)は平面図である。図2は、スキッドビームの構造を示す模式図である。図3は、スキッドビームにおけるブルームの局部温低部を示す模式図である。図4は、スキッドビームにおけるブルームの局部温低部を示す模式図である。以上の図に対し、図5は従来の1列に配列のスキッドボタンを有するスキッドビームの模式図で、(a)は断面図、(b)は平面図である。
ウォーキングビーム式加熱炉の移動床8および固定床9からなる各スキッドビーム1において、本発明では、図1に示すように、スキッドビーム1は鋼管2からなり、その内部は水冷水を通す冷却水通路3で、鋼管2の外周は耐火物4で被覆されている。スキッドビーム1の上面には耐熱鋼からなるスキッドボタン5が溶着部6で溶着されている。本発明では、このスキッドボタン5は1本のスキッドビーム1の上に2直線の位置に千鳥状に配列されている。この1本のスキッドビーム1上の2直線状のスキッドボタン5の配列において、本発明の実施の形態では、2列の千鳥状のスキッドボタン5の左右の内側の間隔は100mmとしている。
図2に示すように、スキッドビーム1はポスト7に支持されており、スキッドビーム1内にはポスト7を通じて冷却水通路3に水冷水が循環されている。スキッドビーム1上に配列のスキッドボタン5のうち、前後の2個のスキッドボタン5の上に炉内で加熱するブルーム10が載置される。この場合、図3に示すように、1本のブルーム10は長手方向を横にして2本のポスト7に支持された固定床9とその両側の2本のポスト7に支持された移動床8からなる4本のスキッドビーム1のスキッドボタン5上に載置される。これらの移動床8は固定床9より上に持ち上がってスキッドビーム1を支持して前方に移動し、固定床9より下に低下してスキッドビーム1を固定床9に載置して後方の元の位置に戻り、この動作を順次繰り返してブルーム10を前方に順次移動する。この場合、スキッドボタン5と当接したスキッドビーム1の部位はスキッドボタン5に熱が流出して局部温低部11となる。ところで、本発明の実施の形態において、適用するスキッドビーム1の断面の大きさは、図4に示すように、幅490mmで高さ380mmであり、前後の2個のスキッドボタン5の上に載置される。
本発明の実施の形態のスキッドビーム1を有するウォーキングビーム式加熱炉でブルームを加熱した場合について説明する。従来の図5に示す1本のスキッドビーム1に1直線に配列のスキッドボタン5を有するウォーキングビーム式加熱炉で加熱した場合には、次工程の分塊圧延4パス後の鋼材のスキッドボタンと当接していたスキッド部位とそれ以外の部位との表面温度差は100℃であったものが、本発明における1本のスキッドビーム1に2直線で千鳥状に配列したスキッドボタン5で加熱した場合には、その鋼材のスキッドボタン5と当接していたスキッド部位とそれ以外の部位との表面温度差は50℃と1/2に減少し、この結果、スキッド部位での表面疵の発生率も、従来のウォーキングビーム式加熱炉で加熱した場合には30%であったものが、本発明のウォーキングビーム式加熱炉で加熱した場合には10%と低減された。なお、上記の被加熱材のブルーム10の表面温度は放射温度計にて測定し、表面疵の発生率は目視で得た結果である。
1 スキッドビーム
2 鋼管
3 冷却水通路
4 耐火物
5 スキッドボタン
6 溶着部
7 ポスト
8 移動床
9 固定床
10 ブルーム
11 局部温低部
2 鋼管
3 冷却水通路
4 耐火物
5 スキッドボタン
6 溶着部
7 ポスト
8 移動床
9 固定床
10 ブルーム
11 局部温低部
Claims (2)
- ウォーキングビーム式加熱炉において、スキッドビーム上に配設のスキッドボタンの配列を2直線の千鳥状の配列としたことを特徴とするウォーキングビーム式加熱炉。
- 2直線の千鳥状の配列は前後の2個のスキッドボタンを1セットとして千鳥状に交互に位置をずらしてスキッドビームに配列したことを特徴とするウォーキングビーム式加熱炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004030624A JP2005220419A (ja) | 2004-02-06 | 2004-02-06 | 被加熱材のスキッド部での局部的温度低下を低減したウォーキングビーム式加熱炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004030624A JP2005220419A (ja) | 2004-02-06 | 2004-02-06 | 被加熱材のスキッド部での局部的温度低下を低減したウォーキングビーム式加熱炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005220419A true JP2005220419A (ja) | 2005-08-18 |
Family
ID=34996289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004030624A Pending JP2005220419A (ja) | 2004-02-06 | 2004-02-06 | 被加熱材のスキッド部での局部的温度低下を低減したウォーキングビーム式加熱炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005220419A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101091543B1 (ko) * | 2004-12-23 | 2011-12-13 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 가열소재의 온도분포를 개선시킨 스키드 빔 |
KR101206579B1 (ko) * | 2005-11-11 | 2012-11-29 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 스케일 박리성 향상형 스키드 빔 적용을 통한 균일가열방법 |
KR101485642B1 (ko) * | 2012-12-26 | 2015-01-22 | 주식회사 포스코 | 티타늄 판재의 열간압연장치 및 열간압연방법 |
CN114990322A (zh) * | 2022-06-15 | 2022-09-02 | 中冶华天南京工程技术有限公司 | 一种减少钢坯水梁黑印的高强轻质耐热滑块 |
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2004
- 2004-02-06 JP JP2004030624A patent/JP2005220419A/ja active Pending
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