JP2005218322A - 塩素化エタン分解菌検出用核酸断片、検出方法および塩素化エタン分解方法 - Google Patents

塩素化エタン分解菌検出用核酸断片、検出方法および塩素化エタン分解方法 Download PDF

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Abstract

【課題】塩素化エタン分解細菌の塩素化エタン分解遺伝子に優先的にハイブリダイズする核酸断片、この核酸断片からなる塩素化エタン分解細菌検出用標識プローブ、これらの核酸断片または標識プローブを用い、または塩素化エタン分解遺伝子を標的にした迅速かつ高精度な塩素化エタン分解細菌の検出方法および方法、ならびに効率のよい塩素化エタンの分解方法を提案する。
【解決手段】塩素化エタン分解細菌の塩素化エタン分解遺伝子に優先的にハイブリダイズする20〜25ヌクレオチドからなる核酸断片であって、該核酸断片塩基配列と90%以上のホモロジーを有する塩基配列またはこれらの塩基配列と相補的な塩基配列を有する塩素化エタン分解細菌検出用核酸断片、標識プローブ、およびこれらを用い、特定の塩基配列の塩素化エタン分解遺伝子を標的として塩素化エタン分解細菌検出、モニタリングし、塩素化エタンを分解する。
【選択図】なし

Description

本発明は、塩素化エタン分解細菌の塩素化エタン分解遺伝子に優先的にハイブリダイズする核酸断片、この核酸断片からなる塩素化エタン分解細菌検出用標識プローブ、これらの核酸断片または標識プローブを用い、または塩素化エタン分解遺伝子を標的にした塩素化エタン分解細菌の検出方法およびモニタリング方法、ならびに塩素化エタンの分解方法に関する。
塩素化エタンで汚染された土壌または地下水などには、塩素化エタンの分解活性が非常に高い塩素化エタン分解菌が存在することが知られている(非特許文献1)。このような汚染土壌中に存在する塩素化エタン分解細菌を利用することにより、塩素化エタンを脱塩素化して汚染土壌を浄化することが考えられる。これらの細菌が汚染土壌または地下水に存在しない場合には、他の場所で採取される塩素化エタン分解細菌を添加して浄化することが考えられる。しかし、このような塩素化エタン分解細菌が存在するとしても、これを検出または採取するのは困難であり、汚染現場でこのような菌を増殖させて脱塩素化し、良好な処理効果が得られる保証はない。このため、塩素化エタン分解細菌を利用して塩素化エタンで汚染された土壌または地下水などを浄化する場合、有効に脱塩素化が行われるかどうかを予め判定する方法が要望されている。
非特許文献1では、塩素化エタンの分解活性が高い塩素化エタン分解菌(Dehalobacter sp str.TCA1)が報告されており、16SrDNAによりその細菌がDehalobacter restrictusの近縁に属するものとして分類されている。しかしこの菌を検出する方法、あるいはそのためのプライマーとして用いる核酸断片などについては示されておらず、菌の入手方法あるいは増殖方法も示されていない。またこのような塩素化エタン分解菌の16SrDNAからデザインした核酸断片をプライマーとしてPCRを行うと、非特許文献1の塩素化エタン分解菌の他に、類似の16SrDNAを有する細菌、例えば非特許文献2に示されたようなトリクロロエチレンに対する分解活性を有する細菌も検出されてしまう。従って上記の塩素化エタン分解菌を利用して塩素化エタンで汚染された土壌または地下水などを浄化できるかどうかは不明である。
非特許文献2には、トリクロロエチレンに対する分解活性を有する細菌(Dehalobacter restrictus str.TEA)がトリクロロエチレンを高活性で分解することが示されているが、それが生産するPCE-RDase(トリクロロエチレンの還元分解酵素−Pce−A)のトリクロロエチレンに対する基質分解活性を100としたとき、トリクロロエタンに対する基質分解活性は1.4±0.1であり、トリクロロエタンに対する分解活性が極めて低いことが示されている。このことはトリクロロエチレンに対する分解活性が高い細菌であっても、トリクロロエタンに対する分解活性が高いとはいえず、またDehalobacter restrictusを含めその近縁に属する細菌には、トリクロロエチレンに対する分解活性が高い細菌と、トリクロロエタンに対する分解活性が高い細菌とが存在することを示している。これらの細菌は近縁に属するため分離は困難であり、トリクロロエタンに対する分解活性が高い細菌が存在するかどうかを、簡単な方法により短時間で検出することは困難である。
Science Vol298 1 NOVEMBER 2002,p.1023−1025 Applied and Environ. Microbiology Vol 69 No.8 pp4628-4638
本発明の課題は、塩素化エタン分解細菌の塩素化エタン分解遺伝子に優先的にハイブリダイズする核酸断片、この核酸断片からなる塩素化エタン分解細菌検出用標識プローブ、これらの核酸断片または標識プローブを用い、または塩素化エタン分解遺伝子を標的にした迅速かつ高精度な塩素化エタン分解細菌の検出方法およびモニタリング方法、ならびに効率のよい塩素化エタンの分解方法を提案することである。
本発明は、次の塩素化エタン分解細菌の塩素化エタン分解遺伝子に優先的にハイブリダイズする核酸断片、この核酸断片からなる塩素化エタン分解細菌検出用標識プローブ、これらの核酸断片または標識プローブを用いた塩素化エタン分解細菌の検出方法およびモニタリング方法、ならびに塩素化エタンの分解方法である。
(1)配列番号1の塩基配列またはこれと90%以上のホモロジーの塩基配列を有する塩素化エタン分解遺伝子をもつ塩素化エタン分解細菌を、前記塩素化エタン分解遺伝子を標的にした分析法で検出することを特徴とする塩素化エタン分解細菌の検出方法。
(2)塩素化エタン分解細菌の塩素化エタン分解遺伝子に優先的にハイブリダイズする20〜25ヌクレオチドからなる核酸断片であって、配列番号2〜34のいずれかの塩基配列、これらの塩基配列と90%以上のホモロジーを有する塩基配列またはこれらの塩基配列と相補的な塩基配列を有する核酸断片。
(3)塩素化エタン分解細菌の塩素化エタン分解遺伝子に優先的にハイブリダイズする10〜50ヌクレオチドからなる核酸断片であって、少なくとも10個の連続する塩基配列が、配列番号2〜34のいずれかの塩基配列と同じ塩基配列またはこれらの塩基配列と相補的な塩基配列である核酸断片。
(4)塩素化エタン分解細菌検出用である上記(2)または(3)記載の核酸断片。
(5)上記(2)ないし(4)のいずれかに記載の核酸断片を標識物質で標識した塩素化エタン分解細菌検出用標識プローブ。
(6)上記(2)ないし(4)のいずれかに記載の核酸断片をプライマーとし、試料中の核酸を鋳型としてPCR(polymerase chain reaction)を行い、合成されたDNA断片を検出する塩素化エタン分解細菌の検出方法。
(7)上記(5)記載の塩素化エタン分解細菌検出用標識プローブと、試料または試料から調製した核酸とを接触させてRNAまたはDNAハイブリダイゼーションを行った後、標識を指標にして検出する塩素化エタン分解細菌の検出方法。
(8)地下水または土壌を試料として上記(1)、(6)または(7)記載のエタン分解細菌の検出方法を実施し、塩素化エタン分解細菌が検出された地下水、土壌またはそれらを接種した培養液を、塩素化エタンで汚染された土壌または地下水に導入する塩素化エタンの分解方法。
(9)上記(1)、(6)または(7)記載のエタン分解細菌の検出方法を実施し、塩素化エタンで汚染された土壌または地下水で検出された塩素化エタン分解細菌または、導入した塩素化エタン分解細菌の細菌数を定量することによる、塩素化エタン分解細菌のモニタリング方法。
塩素化エタン分解細菌を用いて塩素化エタンで汚染された土壌または地下水などを浄化する方法において、処理効果が常に良好でない理由を検討した結果、塩素化エタンの脱塩素化を行う塩素化エタン分解細菌が処理現場に生息している場合には処理効果が良好であり、生息していない場合には処理効果が期待できない。したがって、対象現場の土壌や地下水を調査し、塩素化エタン分解細菌が生息しているかどうかを確認すれば、処理が良好に行えるか否かを判断できる。調査の結果、汚染土壌または地下水に塩素化エタン分解細菌が存在しない場合には、他の場所で採取される塩素化エタン分解細菌を添加して浄化することができるが、そのためにも高い塩素化エタン分解活性を有する細菌の検出が必要となる。
本発明では、塩素化エタン分解遺伝子を標的にして分析して塩素化エタン分解細菌を検出することにより、高い塩素化エタン分解活性を有する塩素化エタン分解細菌を検出することを可能にする。塩素化エタン分解遺伝子は、塩素化エタンで汚染された土壌または地下水などに生息している塩素化エタン分解細菌の遺伝子中の塩素化エタン分解酵素をコードする遺伝子配列を選択することにより、塩素化エタン分解遺伝子として特定することができる。ここで配列番号1の塩基配列またはこれと90%以上のホモロジーの塩基配列を有する塩素化エタン分解遺伝子を標的にして分析することにより、配列番号1の塩基配列またはこれと類似の塩基配列を有する塩素化エタン分解遺伝子を有する塩素化エタン分解細菌を検出することができる。
配列番号1の塩基配列は、塩素化エタンで汚染された土壌または地下水などに生息している塩素化エタン分解細菌(KWI−A1)の塩素化エタン分解酵素をコードする遺伝子配列であり、塩素化エタン分解遺伝子の標的として用いることができる。塩素化エタン分解細菌(KWI−A1)は、分離および同定はされていないが、Dehalobacter restrictusの近縁に属する塩素化エタン分解細菌であり、配列番号35の16SrDNAを有する。配列番号1の塩基配列有する塩素化エタン分解遺伝子は、このような塩素化エタン分解細菌(KWI−A1)の染色体に含まれる遺伝子である。非特許文献1には塩素化エタン分解遺伝子の塩基配列は示されておらず、非特許文献2にはトリクロロエチレン分解遺伝子が示されているが、配列番号1の塩基配列は非特許文献2のトリクロロエチレン分解遺伝子pceA(GenBank:AJ439607)の塩基配列とは相違している。
このような塩素化エタン分解遺伝子を標的にした分析法は、その遺伝子の塩基配列からPCRなど、標的遺伝子の特徴部分を増幅等の手段により検出することにより、このような塩素化エタン分解遺伝子をもつ塩素化エタン分解細菌を、定性的または定量的に検出可能にする分析法である。このような分析法は、16SrDNAを標的にした分析法とは異なり、塩素化エタン分解遺伝子を標的にすることにより、高い塩素化エタン分解活性を有する塩素化エタン分解細菌を検出することができる。この分析法は塩素化エタン分解遺伝子を標的にするが、この塩素化エタン分解遺伝子の全塩基配列を検出する必要はなく、一部の塩基配列として例えば特徴的な塩基配列を分析することにより、配列番号1の塩基配列またはこれと90%以上のホモロジーの塩基配列を有する塩素化エタン分解遺伝子をもつ塩素化エタン分解細菌を検出することが可能である。塩素化エタン分解遺伝子を標的にした分析法の具体的な手段としては、PCRの他にも、標識プローブを用いるハイブリダイゼーション、T−RFLPなどの公知の手段が採用できる。
本発明では、塩素化エタン分解遺伝子を標的にして分析するために、塩素化エタン分解遺伝子からその塩素化エタン分解遺伝子検出用としてデザインした核酸断片を利用することにより、その塩素化エタン分解遺伝子をもつ塩素化エタン分解細菌の検出を可能とする。この核酸断片は、配列番号1の塩基配列の中から配列番号1の塩素化エタン分解遺伝子の特徴的な部分の塩基配列を選び出すことにより、PCRなどの特徴部分の増幅手段等による標的遺伝子の検出を可能とすることができる。
本発明の核酸断片は、塩素化エタン分解細菌の塩素化エタン分解遺伝子に優先的にハイブリダイズする20〜25ヌクレオチドからなる核酸断片であって、配列表の配列番号2〜34のいずれかの塩基配列、これらの塩基配列と90%以上のホモロジーを有する塩基配列またはこれらの塩基配列と相補的な塩基配列を有する核酸断片、または塩素化エタン分解細菌の塩素化エタン分解遺伝子に優先的にハイブリダイズする10〜50、好ましくは15〜35ヌクレオチドからなる核酸断片であって、少なくとも10個の連続する塩基配列が、配列番号2〜34のいずれかの塩基配列と同じ塩基配列またはこれらの塩基配列と相補的な塩基配列である核酸断片(以下、それぞれの配列番号の核酸断片およびその変形の核酸断片を含めて、それぞれの配列番号の核酸断片等という)である。配列番号2〜34の核酸断片等には、配列番号2〜34の塩基配列の任意の位置から始まる連続した10個以上の塩基配列と同じ塩基配列またはこの塩基配列と相補的な塩基配列を有する核酸断片も含まれ、この配列番号2〜34の塩基配列と同じ塩基配列またはこの塩基配列と相補的な塩基配列の上流および/または下流には塩基が結合していてもよい。
本発明の核酸断片等、すなわち配列番号2〜34の塩基配列、これらの塩基配列と90%以上のホモロジーを有する塩基配列、これらの塩基配列と相補的な塩基配列、および少なくとも10個の連続する塩基配列が配列番号2〜34のいずれかの塩基配列と同じである塩基配列またはこれらの塩基配列と相補的な塩基配列の核酸断片は、公知の方法により化学的に容易に合成することができるが、後述の実施例で得られる塩素化エタン分解細菌(KWI−A1)などの細菌の核酸から切り出してもよい。
本発明の核酸断片等は、塩素化エタン分解細菌の塩素化エタン分解遺伝子の塩基配列を決定後、塩素化エタン分解細菌の塩素化エタン分解遺伝子に優先的にハイブリダイズするように、それらに特異的な部分を利用してデザインされている。本発明の配列番号2〜34の塩基配列を有する核酸断片等は、実際には配列番号1の塩基配列の塩素化エタン分解遺伝子を有する実施例の塩素化エタン分解細菌(KWI−A1)に特有部分の塩素化エタン分解遺伝子の塩基配列の核酸断片等としてデザインされている。これらの配列番号2〜34の核酸断片等は後述の実施例において配列番号1の塩基配列中における位置として図1および図2に示されている。本発明の核酸断片等は、実際には特定の塩素化エタン分解細菌の塩基配列を利用してデザインされているが、僅少差の塩基配列の塩素化エタン分解細菌を有する細菌もPCRにより検出される。
このように本発明の核酸断片等は、塩素化エタン分解細菌の塩素化エタン分解遺伝子の塩基配列を決定後、それらに特異的な部分を利用してデザインしているので、塩素化エタン分解細菌の塩素化エタン分解遺伝子に優先的にハイブリダイズする。このため本発明の核酸断片等は、後述するように、プライマーとして用いてPCRを行うか、またはハイブリダイゼーションを行うことにより塩素化エタン分解細菌を特異的に高精度で、しかも容易に検出することができる。ここで検出される塩素化エタン分解細菌の具体的なものとしては、配列番号1の塩基配列の塩素化エタン分解遺伝子を有する実施例の塩素化エタン分解細菌(KWI−A1)、ならびにこれに類似の塩基配列の塩素化エタン分解遺伝子を有する塩素化エタン分解細菌などがこれに含まれる。
本発明の核酸断片等は、非特許文献2のトリクロロエチレンに対する分解活性を有する細菌(Dehalobacter restrictus str.TEA)のトリクロロエチレン分解遺伝子とは異なる塩基配列を有するため、この細菌が存在する場合でもそのトリクロロエチレン分解遺伝子にハイブリダイズすることはない。従って塩素化エタン分解細菌とトリクロロエチレン分解細菌が存在する場合でも、塩素化エタン分解細菌が検出されるが、トリクロロエチレン分解細菌が検出されることはない。塩素化エタン分解細菌(KWI−A1)、およびこれに類似の塩基配列の塩素化エタン分解遺伝子を有する塩素化エタン分解細菌が共存する場合は、類似のものも検出される。類似のものも塩素化エタン分解活性を有するため、分離しなくてもよいが、特に特徴部分をデザインした核酸断片等を用いることにより、これらの分離は可能である。
塩素化エタン分解細菌により分解(脱塩素化)される塩素化エタンの具体的なものとしては、1,1,1−トリクロロエタン、1,1−ジクロロエタン、およびこれらの脱塩素化中間体などがあげられる。本発明で検出する塩素化エタン分解細菌は、これらの塩素化エタンの分解活性を有する細菌であり、これらの塩素化エタンで汚染された土壌または地下水などに生息する。本発明により検出される塩素化エタン分解細菌が存在する系では、これらの塩素化エタンの分解が可能である。塩素化エタン分解細菌とともに、トリクロロエチレン分解細菌その他の細菌が検出される場合でも、これらを分離しなくても塩素化エタンの分解が可能であるが、分離してもよい。
本発明の塩素化エタン分解細菌検出用標識プローブは、前記本発明の核酸断片等を放射性元素、蛍光物質、化学物質、抗原、抗体または酵素などの標識物質で標識したプローブである。このような標識物質としては従来から使用されている標識物質が使用でき、具体的なものとしては32P等の放射性元素;FITC(Fluorescence isothiocyanate)、ローダミン等の蛍光物質;ジコキシゲニン等のハプテン;アルカリフォスファターゼ、ペルオキシダーゼ等の酵素;ビオチン等の生化学物質などがあげられる。これらの標識物質は、公知の方法で核酸断片に導入することができる。本発明の塩素化エタン分解細菌検出用標識プローブは、塩素化エタン分解細菌の有無を検出したい試料とハイブリダイゼーションを実施し、その後標識物質を指標にして検出することにより、標識プローブがハイブリダイゼーションした塩素化エタン分解細菌を特異的に高精度で、しかも容易に検出することができる。
本発明の配列番号2〜34の塩基配列を有する核酸断片等はいずれも、PCRプライマーとして用いることができるほか、標識物質で標識して細菌検出用プローブとして用いることができる。いずれの場合も、上記の核酸断片等の単独または組み合わせで用いてもよく、また上記の核酸断片と他の核酸断片との組み合わせで用いてもよい。上記の核酸断片等のうち、配列番号2〜6および11〜34の核酸断片等はプライマーとして用いるのが好ましく、配列番号7〜10の核酸断片等はプローブとして用いるのが好ましいが、これに限らない。本発明の核酸断片等と他の核酸断片とを組み合わせて用いる場合、例えば一方のプライマーとして本発明の核酸断片等を用いる場合は、他方のプライマーとして他の公知の核酸断片を用いることができる。
本発明の塩素化エタン分解細菌の検出方法は、前記本発明の核酸断片等を用いて塩素化エタン分解細菌を検出する方法である。すなわち、前記本発明の核酸断片等をプライマーとし、塩素化エタン分解細菌の有無を検出したい試料から調製した核酸を鋳型としてPCRを行い、予想される大きさのDNAが合成されれば試料中に塩素化エタン分解細菌が存在したと判断できる。この場合、塩素化エタン分解遺伝子として、配列番号1の塩基配列またはこれと90%以上のホモロジーを有する塩基配列をもつ活性の高い塩素化エタン分解細菌を検出することができる。
PCRは公知の方法で行うことができ、また市販されているPCR用キットを用いて行うこともできる。PCRは通常Upper PrimerおよびLower Primerの2種類のプライマーを使用するが、いずれか一方または両方のプライマーとして本発明の核酸断片等を用いることができる。プライマーとして種類の異なる複数の核酸断片等を用いて複数回検出を行うことにより、検出精度をより高くすることができる。半定量的な検出にはブロックPCRを利用できるが、さらに定量性の高い検出を行う場合は、Real−Time PCRを利用するのが好ましい。
また本発明の塩素化エタン分解細菌の検出方法では、前記本発明の塩素化エタン分解細菌検出用標識プローブを用いて塩素化エタン分解細菌を検出することができる。この方法は、前記本発明の塩素化エタン分解細菌検出用標識プローブを、塩素化エタン分解細菌の有無を検出したい試料またはこの試料から調製した核酸に接触させてRNAまたはDNAハイブリダイゼーションを行った後、標識を指標にして塩素化エタン分解細菌を検出する方法である。ハイブリダイゼーションは従来と同様の方法により行うことができる。このような検出は、PCRの際に行うことができるが、PCRとは独立して行ってもよい。例えばReal−Time PCRを行う際、標識物質で標識した核酸断片等をプローブとして用いると、PCRの過程における増幅の状態が検出できるので好ましい。
ハイブリダイゼーション後の検出は、標識物質の種類に応じて公知の方法により行うことができる。例えば、放射性元素で標識した場合は公知の方法で放射能を測定することにより検出できる。また螢光物質で標識した場合は公知の方法により光量を測定することにより検出できる。また酵素で標識した場合は公知の方法で酵素活性を測定することにより検出できる。化学物質で標識した場合は、その化学物質を分析することにより検出できる。また抗原または抗体で標識した場合は、標識した抗原または抗体と特異的に反応する抗体または抗原を用いて抗原抗体反応させ、反応生成物を公知の方法により測定することにより検出できる。
配列番号2〜34の核酸断片等は、前述のようにプライマーとしても、プローブとしても用いることもできるほか、プライマーとプローブを兼用することもできる。単にプローブとして用いる核酸断片等は、標識物質を5'末端または3'末端のどちらに付けてもよいが、プライマーと兼用する核酸断片等は、標識物質を5'末端に付け、3'末端は遊離の状態にしておくことにより、3'末端側への核酸の伸長を許容することができる。プローブ専用として用いる核酸断片等の5'末端に標識物質を付けた場合は、3'末端を燐酸等でブロックしてPCRを行うことにより、3'末端側への核酸の伸長を阻止することができる。3'末端をブロックしてプローブ専用として用いる核酸断片等は、1本鎖の核酸にハイブリダイズして検出されるが、PCRの進行によりプライマーから核酸が伸長するのに伴ってはじき飛ばされ、サイクルの進行により1本鎖になった核酸に再度ハイブリダイズして検出される。プライマー専用として用いる核酸断片等は、標識を付けないで用いることができる。
上記のような方法で塩素化エタン分解細菌を検出することにより、塩素化エタン分解細菌を利用して塩素化エタンで汚染された土壌または地下水などを浄化する場合に、脱塩素化が良好に行われるかどうかを予め判定することができる。このような判定は、汚染場所その他の場所から採取される試料に含まれる細菌の核酸の塩基配列を検出するだけで可能であって、塩素化エタン分解細菌の培養、分離、同定などの操作は不要であり、短時間で正確な判定が可能である。また塩素化エタン分解細菌が検出できない場合、他の場所で検出した塩素化エタン分解細菌を添加するなどの対策を打つことが可能となる。
本発明の塩素化エタンの分解方法は、地下水または土壌を試料として上記本発明の塩素化エタン分解細菌の検出方法を実施し、塩素化エタン分解細菌が検出された地下水、土壌またはそれらを接種した培養液(以下、これらをまとめて塩素化エタン分解細菌検出物等という場合がある)を、塩素化エタンで汚染された土壌または地下水(以下、これらをまとめて汚染環境という場合がある)に導入して塩素化エタンを分解する方法である。塩素化エタン分解細菌は嫌気性菌であるため、嫌気状態で塩素化エタンと接触させることにより、塩素化エタン分解細菌を増殖させて塩素化エタンを分解することができる。
汚染環境に導入する塩素化エタン分解細菌検出物等は、どこの場所で検出(採取)されたものでもよい。例えば、塩素化エタンで汚染されていない場所において塩素化エタン分解細菌が検出された地下水、土壌またはそれらを接種した培養液を、塩素化エタンで汚染された土壌または地下水に導入することもできる。また塩素化エタンで汚染された場所において塩素化エタン分解細菌が検出された地下水、土壌またはそれらを接種した培養液を、同一区域内の塩素化エタンで汚染された場所に導入することもできるし、同一区域でない別の場所に導入することもできる。
塩素化エタン分解細菌検出物を汚染環境に導入方法としては、塩素化エタン分解細菌検出物等を汚染された土壌表面に散布する方法、注入管(注入井)から土壌中に注入する方法、地下水源に注入する方法などがあげられる。導入地点は汚染された場所はもちろん、汚染環境の上流などに導入することができる。いずれの場合でも、塩素化エタン分解細菌が塩素化エタンの汚染場所に均一に接触するように導入する。塩素化エタンを分解する際、塩素化エタン分解細菌が検出された地下水、土壌またはそれらを接種した培養液を汚染環境に導入するだけでもよい場合もあるが、場合によっては水、栄養源等をさらに導入することもできる。また1回の導入により完全に分解できない場合には、導入を繰り返すこともできる。さらに塩素化エタン分解細菌検出物等に凝集剤を添加して凝集させたり、あるいは担体に担持させた後導入することもできる。このようにして塩素化エタンを分解することにより、塩素化エタンで汚染された汚染環境を浄化することができる。
塩素化エタンで汚染された汚染環境において、塩素化エタン分解細菌検出用標識プローブを用いて塩素化エタン分解細菌の細菌数を定量することができる。このことにより汚染環境で検出された塩素化エタン分解細菌または導入した塩素化エタン分解細菌の細菌数をモニタリングし、汚染環境における塩素化エタン分解細菌の消長を追うことができる。塩素化エタン分解細菌のモニタリングと、汚染物質としての塩素化エタンのモニタリングを同時に行うことにより、塩素化エタン分解による環境浄化の進み具合を調べることができる。
本発明の核酸断片等は新規かつ有用である。本発明の核酸断片等は、特定の塩基配列を有し、塩素化エタン分解細菌の塩素化エタン分解遺伝子に優先的にハイブリダイズするので、塩素化エタン分解細菌の検出に利用することができる。
本発明の塩素化エタン分解細菌検出用核酸断片は、上記核酸断片等からなるので、この核酸断片を用いることにより、塩素化エタン分解細菌を特異的に高精度で、しかも容易に検出することができる。
本発明の塩素化エタン分解細菌検出用標識プローブは、上記核酸断片等を標識しているので、この標識を指標にして塩素化エタン分解細菌を特異的に高精度で、しかも容易に検出することができる。
本発明の塩素化エタン分解細菌の検出方法およびモニタリング方法は、上記塩素化エタン分解遺伝子を標的にし、または核酸断片等もしくは標識プローブを用いているので、塩素化エタン分解細菌を特異的に高精度で、しかも迅速かつ容易に検出またはモニタリングすることができる。
本発明の塩素化エタンの分解方法は、上記検出方法で塩素化エタン分解細菌が検出された地下水、土壌またはそれらを接種した培養液を、塩素化エタンで汚染された土壌または地下水に導入して塩素化エタンを分解するので、塩素化エタンを容易に効率よく分解して環境を浄化することができる。
次に本発明の実施例について説明する。実施例において標的とした塩素化エタン分解遺伝子は配列番号1に示すとおりである。また実施例において用いた核酸断片と配列番号2〜34の関係は表1に示すとおりであり、配列番号1におけるこれらの配置を図1および図2に示す。
Figure 2005218322
〔PCRによる検出〕:
1,1,1−トリクロロエタン(TCA)の1,1−ジクロロエタン(DCA)およびクロロエタン(CA)への脱塩素化が起きている地点A、B、Cならびに脱塩素化が起きていない地点D、E、Fの合計6か所から地下水をサンプリングし、この地下水100mL中からDNAを下記の通り抽出した。
(1)DNAの抽出:
地下水100mLを孔径0.2μmのフィルターで濾過した後、このフィルターを2mL容のチューブに入れた。さらにそのチューブにZirconia/SilicaBeads(直径0.1mm)1mLおよびExtractionBuffer(100mM Tris−HCl[pH8.0],100mMsodium EDTA[pH8.0],100mM sodium phosphate[pH8.0],1.5M NaCl)1mLを加え、細胞破砕機Bead Beaterで2分間処理した。次に凍結融解を3回繰り返した後、10μLのProteinaseK(10mg/ml)を加え、37℃にて30分間保温した。この液に、250μLの10%SDS溶液を加え、65℃で2時間保温した後、再び上記のBead Beater処理を行った。その後8000xgにて室温で10分間遠心分離し、上清を採取した。上清はクロロホルム抽出し、等量のイソプロパノールを添加後、室温で60分間静置、8000xgにて室温で20分間遠心分離し、DNAを沈殿させた。沈殿は70%エタノールで洗浄後、乾燥させた後、50μLの滅菌蒸留水に溶解した。この抽出DNA溶液を利用して下記の通りPCR反応を行い、塩素化エタン分解細菌が存在するか否かを調査した。
(2)PCRによる塩素化エタン分解遺伝子の増幅:
前記(1)で得た抽出DNA溶液1μLをテンプレートにして、塩素化エタン分解遺伝子をPCRにより増幅した。PCR増幅の反応液の全容量は100μLとし、2.5UのEx Taq DNA polymerase(宝酒造製)、200μMのdNTPを使用した。プライマーペアとしては、表2に示す32組のプライマーペアをそれぞれ20pmol使用した。その他の反応液組成はPCRキットに添付のマニュアルに従った。PCR反応は、Pre−heating;94℃、2分に続き、第1段階;94℃、20秒、第2段階;55℃、30秒、第3段階;72℃、2分を30サイクル繰り返し、Post extension;72℃、7分を行った。
上記PCR反応液2μLをアガロース電気泳動にかけ、予想される大きさのDNA断片が合成されれば塩素化エタン分解細菌が存在すると判断した。結果を表2に示す。
Figure 2005218322
○:DNAの合成が観察された
×:DNAの合成が観察されない
表2の結果から、脱塩素化が観察されているA,B,Cサイトでは、DNAが合成されなかった例外は9回であったが、他はすべてDNAが合成された。一方、脱塩素化が全く観察されないD,E,Fサイトでは、すべてDNAが合成されなかった。この結果から、脱塩素化反応が起きているサイトでは、必ず塩素化エタン分解遺伝子を有する細菌が存在し、これらの検出およびモニタリングが可能であることが示された。
ここで検出された塩素化エタン分解細菌は、分離および同定はされていないが、配列番号35の16SrDNAを有し、Dehalobacter restrictusの近縁に属する塩素化エタン分解細菌と認められ、染色体に配列番号1の塩基配列を有する塩素化エタン分解遺伝子をもつことが確認された。また配列番号1の塩基配列を有する塩素化エタン分解遺伝子は、非特許文献2のトリクロロエチレン分解遺伝子pceA(GenBank:AJ439607)の塩基配列と1714塩基中45塩基が相違していた。
〔塩素化エタン分解菌の注入と塩素化エタン分解遺伝子の定量〕:
1,1,1−トリクロロエタン(TCA)で汚染されている地下水100mlを150ml容積のバイアル瓶に入れ、クエン酸等の栄養剤を添加した後ブチルゴム栓をし、アルミキャップでシールした。このバイアル瓶を30℃で静置培養しながら定期的にサンプリングを行い、下記のLight Cyclerを用いるReal−Time PCRにより、バイアル瓶中のエタン類の濃度の測定および塩素化エタン分解遺伝子のコピー数の定量を行った。なお、栓をして10日後に塩素化エタン分解遺伝子が検出された菌懸濁液を植菌し、塩素化エタン分解遺伝子が最終濃度で10の7乗copies/mlとなるようにした。なお、比較例1として、コントロールとして塩素化エタン分解菌を植菌しないバイアルも用意し、比較例1としてエタン類の濃度の測定を行った。
(1)Light Cyclerによる検出:
脱塩素化が起きているバイアルの抽出DNA溶液について、高精度なDNAの検出および定量をReal−Time PCRにより、ロッシュ・ダイアグノスティック株式会社製のLight Cyclerを用いて行った。その際、Upper PrimerとしてはKWI−Deb1を、Lower PrimerとしてはKWI−Deb4に相補的な核酸断片を利用した。また、ハイブリダイゼーションプローブとして、KWI−Deb5の3′末端をFITC(Fluorescence isothiocyanate)にて標識したもの、およびKWI−Deb6の3′末端をリン酸化し、5′末端をFITCにて標識したものを使用した。PCR反応はLight CyclerDNA Master Hybridization Probesキット(商標)を使用し、そのマニュアルに従って行った。反応条件は表3〜表6に示す通りである。
Figure 2005218322
Figure 2005218322
Figure 2005218322
Figure 2005218322
結果は図3に示すが、塩素化エタン分解遺伝子が検出された菌懸濁液を培養開始10日後に添加したところ、植菌開始約17日後に塩素化エタン分解が顕著となり、1,1―ジクロロエタン(DCA)が検出され始めた。その後、DCAも分解され、約60日で完全にモノクロロエタン(CA)に転換された。また、その遺伝子コピー数も10の8乗copies/mlにまで増加した。
比較例1として、植菌しないで同様に培養したコントロール試験の結果を図4に示すが、1,1,1−トリクロロエタン(TCA)の減少はほとんど起きなかった。
ハイブリダイゼーションプローブとして、KWI−Dhb6の3′末端をFITC(Fluorescence isothiocyanate)にて標識したもの、およびKWI−Dhb7の3′末端をリン酸化し、5′末端をFITCにて標識したものを使用した場合も、同様に定量が可能であった。これらの結果から、表2に示されたプライマーはハイブリダイゼーションプローブとしても利用できることがわかる。
塩素化エタンで汚染された土壌または地下水などにおける塩素化エタン分解細菌の検出、モニタリング、塩素化エタンの分解による環境浄化などに利用される。
核酸断片の配置図(その1)である。 核酸断片の配置図(その2)である。 実施例2の結果を示すグラフである。 比較例1の結果を示すグラフである。

Claims (9)

  1. 配列番号1の塩基配列またはこれと90%以上のホモロジーの塩基配列を有する塩素化エタン分解遺伝子をもつ塩素化エタン分解細菌を、前記塩素化エタン分解遺伝子を標的にした分析法で検出することを特徴とする塩素化エタン分解細菌の検出方法。
  2. 塩素化エタン分解細菌の塩素化エタン分解遺伝子に優先的にハイブリダイズする20〜25ヌクレオチドからなる核酸断片であって、配列番号2〜34のいずれかの塩基配列、これらの塩基配列と90%以上のホモロジーを有する塩基配列またはこれらの塩基配列と相補的な塩基配列を有する核酸断片。
  3. 塩素化エタン分解細菌の塩素化エタン分解遺伝子に優先的にハイブリダイズする10〜50ヌクレオチドからなる核酸断片であって、少なくとも10個の連続する塩基配列が、配列番号2〜34のいずれかの塩基配列と同じ塩基配列またはこれらの塩基配列と相補的な塩基配列である核酸断片。
  4. 塩素化エタン分解細菌検出用である請求項2または3記載の核酸断片。
  5. 請求項2ないし4のいずれかに記載の核酸断片を標識物質で標識した塩素化エタン分解細菌検出用標識プローブ。
  6. 請求項2ないし4のいずれかに記載の核酸断片をプライマーとし、試料中の核酸を鋳型としてPCR(polymerase chain reaction)を行い、合成されたDNA断片を検出する塩素化エタン分解細菌の検出方法。
  7. 請求項5記載の塩素化エタン分解細菌検出用標識プローブと、試料または試料から調製した核酸とを接触させてRNAまたはDNAハイブリダイゼーションを行った後、標識を指標にして検出する塩素化エタン分解細菌の検出方法。
  8. 地下水または土壌を試料として請求項1、6または7記載のエタン分解細菌の検出方法を実施し、塩素化エタン分解細菌が検出された地下水、土壌またはそれらを接種した培養液を、塩素化エタンで汚染された土壌または地下水に導入する塩素化エタンの分解方法。
  9. 請求項1、6または7記載のエタン分解細菌の検出方法を実施し、塩素化エタンで汚染された土壌または地下水で検出された塩素化エタン分解細菌または、導入した塩素化エタン分解細菌の細菌数を定量することによる、塩素化エタン分解細菌のモニタリング方法。
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JP2009025097A (ja) * 2007-07-18 2009-02-05 Taisei Corp 嫌気性微生物による地下水および/または土壌の浄化判定方法
JP2012034620A (ja) * 2010-08-06 2012-02-23 Nagoya Univ 1,2−ジクロロエタンをエチレンに無毒化するジオバクター属細菌
CN109283307A (zh) * 2018-09-19 2019-01-29 中国地质科学院水文地质环境地质研究所 一种石油化工污染场地污染物自然降解能力评估方法

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