JP2005217979A - 撮像装置、その制御方法および制御プログラム - Google Patents

撮像装置、その制御方法および制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 撮像装置において、原色あるいは補色フィルタを用いた色コーディングが本質的に有する偽色の偏りを抑制する。
【解決手段】 撮像装置は、RGB3原色の透過率を成分とする透過率ベクトルにより着目画素の色フィルタの透過率を表現した色フィルタ配列を有する。そして、色フィルタ配列の任意着目画素の透過率ベクトルの選択に、複数(多数)の単位ベクトル候補からランダムに選択したベクトルを定数倍したものを用いる色分散条件を課す。
【選択図】 図1

Description

本発明は、単板式カラーCCDカメラのように画素毎にカラーフィルタを有する撮像装置に関するものである。
現在、単板式CCD等のイメージセンサを利用したディジタルカメラが普及し、解像度において銀塩写真の性能に匹敵するものが開発されている。しかしながら、偽色発生のようにディジタル撮像特有の画質劣化要因が存在するため、総合的な画質評価を向上させるための試みがなされている。
偽色の抑制には、これまで光学ローパスフィルタが利用されてきた。光学ローパスフィルタは、光学系の結像分布から、偽色の主要な発生原因であるナイキスト周波数以上の高周波数成分の振幅を抑制する素子である。
一方、高周波数成分を抑制せずに偽色を低減する方法として、フィルタの配置にランダム性を与えた色フィルタ配列(以後、ランダム色フィルタ配列と呼ぶ)を用いたカラー撮像方法及びカラー撮像装置が提案されている。上記ランダム色フィルタの一般的な構成を図6に示す。ここでは、フィルタとしてR、G、Bで示される原色フィルタを用いている。各原色フィルタがベイヤ配列のように周期的に配列せずランダム的に並んでいることを特徴とする。ランダム色フィルタに関する報告としては、RGB,CMYG等の色フィルタの分布が低周波成分を持たないような制約条件のもとでランダム(ブルーノイズと呼ばれる)に選ばれるようにした色フィルタ配列と画素補間方法が提案されている(非特許文献参照)。
また、特許文献1には、原色あるいは補色のカラーフィルタの配列をランダムに選択することで低周波数帯域の偽色を低減したカラー撮像装置が提案されている。さらに、特許文献2,3には、目標画素の近傍に目標画素の色フィルタ以外のフィルタを配置する制約条件(3色ランダム配列、色に関する最小密度条件、6色ランダム配列)を課した色フィルタ配列を用いたカラー撮像素子および撮像装置が提案されている。
W.Zhu et al.,J.of Vis. Comm. and Img. Rep., 245 - 267(1999) 特開2000−299871号公報(段落0016〜0025、図2等) 特開2000−308070号公報(段落0016〜0028、図2等) 特開2000−316167号公報(段落0021〜0042、図2,3等)
上記ランダム色フィルタ配列を用いたカラー撮像装置では、ランダム配列の効果により、低周波数の繰り返しパターン(色モアレ)は抑制できるが、ランダムに分布した偽色画素群の発生を避けることはできない。特許文献1に記載されているように、上記偽色画素群を画像処理により抑制できる場合も存在するが、実際には、物体の周波数が集中している低周波数帯域にも上記偽色画素群が分布する場合がほとんどであり、フィルタリング等の後処理での除去も困難である。
この問題については、上記ランダム色フィルタ配列の作成に、原色あるいは補色系の色フィルタを組み合わせる手法を採用したことが原因の一つとして挙げられる。原色フィルタを組み合わせる例について図2を用いて説明する。ここで、目標画素21が3原色の一つであるRのフィルタを持ち、目標画素21の近傍画素22、23が各々G、Bのフィルタを持つ状態を考える。この状態において、目標画素21の付近に高周波の縞模様が結像され、目標画素21に縞模様の明部(RGB毎の光強度が共に1)が入射し、近傍画素22、23に縞模様の暗部(RGB毎の光強度が共に0.1)が入射したとする。
目標画素21では常にGとBに関する光強度を取得できず、G、Bの値を近傍画素22、23の光強度値を用いて補間する必要がある。その結果、目標画素21におけるG、Bの補間値が入射光強度と比較して低くなり、Rのみが高い値を持つことになる。
原色あるいは補色の色フィルタを組み合わせた場合のようにフィルタの色数が少ないときには、同色のフィルタを持つ画素が多数存在し、結果として同じ色を基調とした偽色が大量に発生することになる。
特許文献1および関連する特許公報には、色数にはこだわらないとの記述があるが、実施例を見る限り原色、補色、あるいは、透過率の高い原色、補色系のフィルタの組合せを前提にしているのは明らかであり、上記問題点と解決方法が把握されているとは考えられない。
本発明は、原色あるいは補色フィルタを用いた色コーディングが本質的に有する偽色の偏りを抑制した撮像装置の提供を目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は、RGB3原色の透過率を成分とする透過率ベクトルにより着目画素の色フィルタの透過率を表現した色フィルタ配列を有する撮像装置に関する。そして、色フィルタ配列の任意着目画素の透過率ベクトルの選択に、複数(多数)の単位ベクトル候補からランダムに選択したベクトルを定数倍したものを用いる色分散条件を課すこととしている。
上記発明によれば、色フィルタ配列の任意の着目画素の透過率ベクトルの種類が増え、偽色の偏りを低減できる。すなわち、色フィルタ配列における各画素の透過率を複数(多数)の候補からランダムに選択する色分散条件を適用することで、偽色の偏りが低減され、高画質の撮像が可能になる。
ここで、着目画素の透過率ベクトルの選択に対して、該着目画素に対して所定範囲内(近傍)に存在する複数の画素の中に、互いの透過率ベクトルの内積があらかじめ定めた数値以下になる3つの画素の組が少なくとも1つ存在する色分離条件を課すようにしてもよい。色フィルタ配列では、RGB3原色の全てに透過率を持つフィルタを使用するため、多くの画素において混色した状態で受光することになるが、上記色分離条件を課すことにより、混色した受光値からの色毎の光強度値の分離が容易になる。したがって、色分離精度が向上し、色に関して精度の高い撮像が可能になる。
また、本発明の撮像装置に、色フィルタ透過率生成部と色分離部を設けてもよい。すなわち、撮像装置に、色分離処理に必要となる色フィルタの透過率分布情報の生成処理と色分離処理を行う素子ないし回路を備えることにより、撮像装置単体で色分離処理まで実行することが可能になり、高速かつ簡単にカラー画像情報を取得できる。
また、色フィルタ透過率生成部として情報圧縮および復号機能を利用してもよい。色フィルタ透過率情報は全画素に及ぶため膨大なものになるが、圧縮情報を用いた透過率情報生成機能を備えることで、透過率分布情報を記憶する必要が無くなり、記録に必要な回路規模を削減できる。
また、色フィルタ透過率生成部として擬似乱数生成機能を利用してもよい。これにより、圧縮機能を用いる方法よりも効率的に色フィルタ透過率を生成することが可能になり、回路規模および計算効率をともに改善した透過率情報生成機能を有する撮像装置を提供できる。
ここで、フィルタの透過率の種類を増加することにより、偽色の偏りは低減できるが、色の変化量としては大きくなる傾向がある。このため、色フィルタ透過率変調法を色分離処理に採用することにより、偽色における色の変化量自体を抑制することが可能になり、偽色をより低減することができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例1であるカラー撮像装置の構成を図1に示す。カラー撮像装置は、レンズ系1と、光学ローパスフィルタ2と、カラーフィルタ3と、受光素子アレイ4と、A/D変換器5と、メモリ6と、データ転送用一時記憶部7と、色フィルタ透過率生成部8と、透過率情報転送用一時記憶部9と、制御部10と、色分離部11とを有する。A/D変換器5〜色分離部11は、本発明における処理手段を構成する。
次に、上記カラー撮像装置における処理手順について説明する。レンズ系1により結像した像は、光学ローパスフィルタ2により高周波数成分を除去することでサンプリングによる色モアレの発生が抑制される。
光学ローパスフィルタ2については、色フィルタ配列による色モアレの抑制度合いに応じて厚み調整を施す、あるいは取り除くことが可能である。
次に、カラーフィルタ3により画素毎に異なる色の光を透過させる。そして、受光素子4により受光した光を光電変換し、A/D変換器5でA/D変換を施した画素毎の受光値はメモリ6に記憶される。
最終的には、色分離部11により画素毎の色情報(RGB3原色のそれぞれの光強度値)を分離するが、このとき、目標画素とその所定範囲内の近傍画素の受光値と対応するフィルタの色透過率を色分離処理に必要とする。このため、目標画素と近傍画素の色フィルタ透過率を色フィルタ透過率生成部8により生成し、データ転送用一時記憶部7と透過率情報転送用一時記憶部9を用いて目標画素と近傍画素の受光値と色透過率値が同期するように色分離部11へ転送することで色分離処理を行う。これら各部4〜11を構成する素子又は回路は、制御部10により制御される。
カラーフィルタ3の構成方法を説明するために、以下、任意の着目画素における色フィルタの透過率として、RGB3原色の透過率を成分とする透過率ベクトルを用いる。各画素の透過率ベクトルの選択は、複数(多数)の透過率ベクトルを利用する条件(色分散条件)と色を正確に分離するための条件(色分離条件)による制約の基でランダムに行う。
上記色分散条件は、色フィルタ配列の各画素の透過率ベクトルを多数の単位透過率ベクトルの中からランダムに選択して、選択した候補に任意の定数を積算する条件である。ここで、単位透過率ベクトルは絶対値を1に規格化した透過率ベクトルであり次式(1)で与えられる。
t = (r,g,b)
但し、r2 + g2+ b2 = 1 …(1)
上記色分散条件により、上記色フィルタ配列には、画素毎に様々な透過率を持つフィルタが配置されることになる。結果として、画素毎に異なる偽色が発生するようになり、偽色色種の偏りが抑制される。
ここで、透過率ベクトル候補の選択に単位透過率ベクトルを使用するのは、同色で透過率の異なるフィルタ(単位透過率ベクトルが同じで絶対値のみ異なる透過率ベクトルを有するフィルタ)に生じる偽色の色種はほぼ同じになり、偽色の分散効果が現れないためである。例えば、特許文献3にて示されているように、透過率の異なる原色、補色フィルタを組み合わせて用いても、単位透過率ベクトルは同一であり、偽色の分散効果は得られない。このようなことから、透過率ベクトルの絶対値の調整は、単位透過率ベクトルのみで色フィルタ配置が決定した後に、受光素子のダイナミックレンジを考慮して行うものとする。
次に、上記色分離条件に関して説明する。上記色フィルタ配列中の各画素のフィルタは、RGB3原色共に透過率を持ち、混色した状態で受光する場合が多い。このため、受光後の色分離処理は必須である。上記色分離処理では、目標画素と近傍画素における受光値と透過率ベクトルを基にした行列演算等により、目標画素のRGB各色毎の強度を求める。このとき、正確に色を分離するためには、上記目標画素と近傍画素のうち、少なくとも3つの画素の単位透過率ベクトルの方向が互いに異なる必要がある。
本実施例においては、より具体的に上記3画素の単位透過率ベクトルv1= (r1 ,g1 ,b1)、 v2 = (r2, g2 ,b2)、v3 = (r3,g3,b3)が以下の式(2)を満たすことを上記色分離条件として定義する。
max(v1 × v2, v2 ×v3、 v3 ×v1) < a
但し、0 < a< 1 …(2)
ここで、vi ×vjは、viとvjの内積であり、max(a,b,c)は、a,b,c の中から最大の値を選ぶ関数である。2つの単位透過率ベクトルvi, vjが同一方向を示す場合、内積は1になり、2つの単位透過率ベクトルのなす角度が90°に近づくにつれて0に近づく性質がある。単位透過率ベクトルの方向が異なることが望ましいことから、定数aとしてはできるだけ0に近い値を用いる必要がある。
カラーフィルタ3の構成手順の例を図3に示す。手順は、目標画素の選択を行うステップ31aと、目標画素の透過率ベクトル候補の選択を行うステップ31bと、近傍画素の透過率ベクトルとの内積演算を行うステップ31cと、透過率ベクトル候補の採用判定を行うステップ31dと、終了判定ステップ31eとから構成される。
ステップ31bで行う目標画素の透過率ベクトル候補の選択方法としては二種類考えられる。1つは、直接RGB各々の透過率を0から1の間の擬似乱数より選択した後に、絶対値を1に規格化して単位透過率ベクトルを生成する方法である。もう1つは、あらかじめ単位透過率ベクトルの組を選んでおき、各透過率ベクトルに番号を付けてその番号を擬似乱数により選択する方法である。これらの方法は、フィルタの数や処理の簡単さに応じて望ましい方法を選択する。ただし、後者の方法では、透過率ベクトル候補数が少ない場合には、偽色の分散効果が得られないため注意を要する。
ステップ31cでは、目標画素と近傍画素の透過率ベクトルの全ての組合せに対して内積演算を行う。ただし、近傍画素の透過率ベクトルが決定されていないときには、その透過率ベクトルとの内積は考えないこととする。
ステップ31dでは、ステップ31cでの近傍画素の透過率ベクトルとの内積演算の結果得られた内積値の中から小さい順に最低3つの値を選択し、その中の最大値xと事前に決めた定数aとの比較を行う。定数aは式(2)のaに対応する。xがaより小さい場合は、上記透過率ベクトル候補を採用する。aより大きい場合には、目標画素の透過率ベクトル候補の再選択を行う。
透過率ベクトルの決定処理の初期段階において、近傍画素の透過率ベクトルが決定されておらず、上記内積値数が3に満たない場合には、ステップ31dを実行しても実行しなくてもどちらでもよい。こうして最終的に全画素に対して候補選択を行うことで、色フィルタ配列を構成できる。
次に、カラーフィルタ3の実装例について説明する。まず、画素開口の数分の一の大きさのフィルタを用いる方法を図4(a)に示す。ここで、R,G,Bと各々記された正方形が各色の原色フィルタであり、破線で示す正方形により画素開口を表わす。この構成により、1つの画素開口に複数の微小フィルタの透過光が入射することになる。1つの画素開口内にある微小フィルタの各色毎の密度を調整することで、一画素あたりで多様な色透過率を実現できる。
一方、図4(b)に示す方法では、RGB各色共に、例えば50%以上の透過率を持ち、そのうちの1色が100%に近い透過率を有するフィルタ(図4(b)中には、100%に近い透過率を持つ色の名前と、全色に透過率があることを意味する“白”を組み合わせたフィルタとして、各々を赤白フィルタ、緑白フィルタ、青白フィルタと表記している)を多層化することにより、多様な色透過率を実現する。この方式では、層数が多い場合には光量損失が大きくなり問題である。このような場合には、RとBのように2色が100%に近い透過率を持ち、残りの1色であるGが50%程度の透過率を有するような混色フィルタを組み合わせて層数を減少させる。
上記2つの方法は、従来から色フィルタ生成に用いられている染色技術や干渉膜による実装方法の利用を前提としているが、例えばインクジェットプリンタのノズルの射出液量をさらに微小化できる状況になれば、直接染料を組合せて塗布することで色透過率フィルタを作成する方式も利用できる。また、上記2つの方法を組み合わせたような方法も本発明の対象である。
次に、色フィルタ透過率生成部8の構成方法の例を示す。図5(a)に示す例は、各画素の色フィルタ透過率を記憶する記憶素子81aと読み出し制御回路81bとにより構成される。
記憶素子81aには、PROMやEEPROM等の任意の記憶素子を利用できる。読み出し制御回路81bは、同期信号に従って、色フィルタ透過率情報を透過率情報転送用一時記憶部9に転送する。
図5(b)に示す例は、各画素の色フィルタ透過率の圧縮情報を記憶する色フィルタ透過率圧縮情報記憶素子82aと復号回路82bとにより構成される。透過率情報の圧縮にはlha、zip等に代表されるような可逆圧縮法を利用する。図5(a)に示す例では、全画素の色フィルタ透過率を記憶するために膨大な記憶容量が必要となるが、図5(b)に示す構成を利用することで記憶容量を抑えることが可能である。
図5(c)に示す例は、擬似乱数生成用種コード記憶素子83aと、擬似乱数生成器83bと、擬似乱数からフィルタ透過率への変換を行う変換器83cとにより構成される。カラーフィルタ3の透過率分布は、透過率または透過率を表わす番号を並べることで乱数列に変換できる。長さが有限の乱数列は、例えばフィードバックシフトレジスタのような擬似乱数生成器を用いて生成することが可能である。
そこで、透過率から得た上記乱数列を生成できるように、生成に必要な種コード(擬似乱数生成器に与える初期値)をあらかじめ計算し、擬似乱数生成用種コード記憶素子83aに記憶する。次に擬似乱数生成器83bにより乱数列を生成し、擬似乱数からフィルタ透過率への変換器83cにより上記乱数列を分割してフィルタ透過率またはフィルタ透過率の番号を生成する。
図5(c)に示す例は、図5(a)に示す例と比較して回路規模が非常に小さくなる利点がある。また、図5(b)と比較した場合には、回路規模の減少以外にも動作速度の向上などの利点がある。
次に、色分離部11の構成について説明する。色分離部11では、目標画素と近傍画素の受光値とフィルタの透過率を用いた行列演算を実行する。目標画素における受光値Iと透過率ベクトルv1 = (tr1,tg1,tb1)、2つの近傍画素における受光値I2,I3、透過率ベクトルv2 = (tr2,tg2,tb2)、 v3= (tr3,tg3,tb3)を用いた方法では、以下の式(3)に従って目標画素の色情報を成分とするベクトルI' = (r,g,b)を復号する。
Figure 2005217979

計算に用いる近傍画素と目標画素の距離は任意であるが、上記近傍画素には目標画素とほぼ同一強度の光が入射している必要があるため、隣接する画素を使用するのが望ましい。また、上記近傍画素として2つの画素を採用しているが、3画素以上を用いて“離散インバース理論”(古今書院、1997年)に記載されているような特異値分解法を適用することで精度を向上させる方法も本発明の対象となる。
また、目標画素と近傍画素の受光値が大きく異なる場合、色分離により得られた色情報と真の値との誤差が大きくなり偽色が発生する。上記目標画素と近傍画素のうち受光値が低い画素の色フィルタの透過率がRGB各色共に高い(白色に近い)場合には、原色あるいは補色フィルタを用いた場合よりも上記誤差が大きくなる傾向がある。この問題の対策として、受光値が低い画素に対しては、透過率ベクトル値から白色成分(RGB値が等しい透過率ベクトル)を減算した差分ベクトルを真の透過率ベクトルの代わりに色分離に使用する。
本発明では、この方法を色フィルタ透過率変調法と呼ぶ。上記差分ベクトルの絶対値を規格化するかどうかは任意とする。減算する白色成分値は受光値に応じて決定する。例えば、図7に示すように、注目画素の透過率ベクトルt=(r,g,b)の各成分値が所定のしきい値以上の場合はそのままこの透過率ベクトルを色分離処理に用い(ステップ52)、しきい値より受光値が低い場合には、真の透過率ベクトルから最も小さい成分(図7に示す例ではgの値)を全ての成分から減算して生成した差分ベクトルを透過率ベクトルの代わりに用いる(ステップ53)。
また、受光値にあわせて上記白色ベクトル量を変化させたり、上記白色ベクトルに重みを加えたりするような変形処理も本発明に含まれる。上記白色成分値が大きい場合には、上記差分ベクトルの成分が負になる場合もあるが、計算に支障が無ければ採用するものとする。
実施例1とは異なるカラーフィルタ3の構成手順として、透過率ベクトルの選択確率を考慮した場合を本発明の実施例2として示す。この実施例は、例えば視覚的な影響を考慮してRGB3原色のうちGの透過率を高くしたいような場合や、透過率に重みをつけて特定色の偽色の発生を抑制したい場合を想定している。
フィルタの透過率の表現には、上記透過率ベクトルを用い、手順は実施例1と同様に図3に示される各ステップからなる。
ステップ31bで行われる目標画素の透過率ベクトル候補の選択方法としては2種類考えられる。1つは、直接RGB各々の透過率を擬似乱数を用いて選択し、絶対値を1で規格化する方法である。このとき、透過率を向上させたい色、例えばGの選択に用いる擬似乱数を例えば0から2のように広い間隔内で発生させ、残りの色に関しては0から1の間で発生させるようにする。選択した透過率ベクトルを絶対値で規格化することで、Gの透過率が確率的に高くなるように透過率ベクトル候補を選択できる。
このとき、Gの選択にも0から1の擬似乱数を発生させ、重みとして例えば2を掛け合わせる手順で行ってもよい。
もう1つの方法は、あらかじめ単位透過率ベクトルの組を選んでおき、各単位透過率ベクトルに番号を付けてその番号を擬似乱数により選択する方法である。この方法では、単位透過率ベクトルの組を選択する際に、RGB3原色のうちの特定の色の透過率が高いベクトルを多めに選択する、あるいは特定の色の透過率が高い透過率ベクトルの番号の選択確率を高くする操作を行う。
また、近傍画素の透過率ベクトルとの内積演算を行うステップ31cと透過率ベクトル候補の採用判定を行うステップ31dでは、内積演算時に各要素の積に重みを加えることにより、透過率を特定の色に偏らせることも可能である。
例えば、2つの透過率ベクトルvi= (ri,gi,bi)、 (i = 1、 2)の内積において、Gの影響を強めたい場合には、重みベクトルw = (wr wg,wb)において、wgの値をwr,wbより小さくとり、重み付き内積 wrr1r2 + wgg1g2+ wbb1b2 を計算する。これにより、Gの透過率が高くても内積値は小さい値となるため、透過率ベクトル候補の採用判定31dにおいて採用されやすくなる。
なお、上記各実施例では、ハードウェアによって図3に示す手順でカラーフィルタを構成する場合について説明したが、同様の手順をソフトウェア(制御プログラム)を用いて撮像装置内又は外部のコンピュータに実行させるようにしてもよい。
本発明の実施例1であるカラー撮像装置の構成を示すブロック図である。 原色フィルタの組合せにより発生する偽色の偏りを説明する図である。 実施例1のカラーフィルタの構成方法の例を示すフローチャートである。 実施例1のカラーフィルタの実装例を示す図である。 実施例1における色フィルタ透過率生成部の構成例を示すブロック図である。 一般的なランダム色フィルタ配列を示す構成図である。 色フィルタ透過率変調法の例を示すダイアグラムである。
符号の説明
1 レンズ系
2 光学ローパスフィルタ
3 カラーフィルタ
4 受光素子アレイ
5 A/D変換器
6 メモリ
7 データ転送用一時記憶部
8 色フィルタ透過率生成部
9 透過率情報転送用一時記憶部
10 制御部
11 色分離部
21 目標画素
22 Gフィルタを持つ近傍画素
23 Bフィルタを持つ近傍画素
81a 色フィルタ透過率記憶素子
81b 読み出し制御回路
82a 色フィルタ透過率圧縮情報記憶素子
82b 復号回路
83a 擬似乱数生成用種コード記憶素子
83b 擬似乱数生成器
83c (擬似乱数−フィルタ透過率)変換器

Claims (13)

  1. RGB3原色の透過率を3つの成分とする透過率ベクトルにより着目画素の色フィルタの透過率を表現した色フィルタ配列を有する撮像装置であって、
    前記着目画素の透過率ベクトルの選択に、複数の単位ベクトル候補からランダムに選択したベクトルを定数倍したものを用いる色分散条件を課す処理手段を有することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記処理手段は、前記着目画素の該透過率ベクトルの選択に対して、該着目画素に対して所定範囲内に在する複数の画素の中に、互いの透過率ベクトルの内積があらかじめ定めた数値以下になる3つの画素の組が少なくとも1つ存在する色分離条件を課すことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記処理手段は、前記色フィルタ配列を通して混色した状態で得られた受光値を、色フィルタ透過率生成部と色分離部とにより色分離することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
  4. 前記色フィルタ透過率生成部は、情報圧縮および復号機能を利用することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記色フィルタ透過率生成部は、擬似乱数発生器を利用することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  6. 前記色分離部は、色フィルタ透過率変調法を用いることを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  7. RGB3原色の透過率を3つの成分とする透過率ベクトルにより着目画素の色フィルタの透過率を表現した色フィルタ配列を有する撮像装置の制御方法であって、
    前記着目画素の透過率ベクトルを選択するステップを有し、
    該ステップにおいて、複数の単位ベクトル候補からランダムに選択したベクトルを定数倍したものを用いる色分散条件を課すことを特徴とする撮像装置の制御方法。
  8. 前記ステップにおいて、前記着目画素の該透過率ベクトルの選択に対して、該着目画素に対して所定範囲内に在する複数の画素の中に、互いの透過率ベクトルの内積があらかじめ定めた数値以下になる3つの画素の組が少なくとも1つ存在する色分離条件を課すことを特徴とする請求項7に記載の撮像装置の制御方法。
  9. 前記色フィルタ配列を通して混色した状態で得られた受光値を、色フィルタ透過率生成部と色分離部とにより色分離するステップを有することを特徴とする請求項7又は8に記載の撮像装置の制御方法。
  10. 前記色フィルタ透過率生成部において、情報圧縮および復号機能を利用することを特徴とする請求項9に記載の撮像装置の制御方法。
  11. 前記色フィルタ透過率生成部において、擬似乱数発生器を利用することを特徴とする請求項9に記載の撮像装置の制御方法。
  12. 前記色分離部において、色フィルタ透過率変調法を用いることを特徴とする請求項9に記載の撮像装置の制御方法。
  13. 請求項7から12のいずれか1つに記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴とする制御プログラム。
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