JP2005217865A - 誘電体導波管スロットアンテナ - Google Patents
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Abstract
【課題】 誘電体導波管スロットアンテナの平面構造を維持し、製造コストを抑えたまま、利得や指向性の制御が可能な簡単な構造の誘電体導波管スロットアンテナを提供する。
【解決手段】 表面に少なくとも1つのスロットを具えた誘電体導波管、上記スロットに対向する位置にスロットを具えたプリント基板、これらのスロットに対向する位置にスロットを具えた金属の放射板からなり、それらの誘電体導波管、プリント基板および放射板が接合された誘電体導波管スロットアンテナにおいて、スロットから送受信する波の1波長半の距離の位置とその近傍にある上記放射板の少なくとも一部が除去される。
【選択図】 図2
【解決手段】 表面に少なくとも1つのスロットを具えた誘電体導波管、上記スロットに対向する位置にスロットを具えたプリント基板、これらのスロットに対向する位置にスロットを具えた金属の放射板からなり、それらの誘電体導波管、プリント基板および放射板が接合された誘電体導波管スロットアンテナにおいて、スロットから送受信する波の1波長半の距離の位置とその近傍にある上記放射板の少なくとも一部が除去される。
【選択図】 図2
Description
本発明は、マイクロ波帯やミリ波帯において誘電体導波管によって給電されるスロットアンテナに係るもので、簡便な方法でアンテナの利得や指向性を調整できる誘電体導波管スロットアンテナに関するものである。
マイクロ波帯やミリ波帯で利用できるアンテナ構造として先に特願2003−3986号で誘電体導波管アンテナを提案したが、そのアンテナの利得は最大で6dBi程度に止まっている。高周波無線通信の分野においては、さらに高い利得が求められることも多い。従来のアンテナの利得向上の手法としては、アンテナ素子を複数並べたり、反射板を設ける必要があったりして、アンテナの構造の複雑化や量産コストの上昇などの問題を招いている。また、通信の用途によってはアンテナにさまざまな指向性や利得が要求される場合がある。そういう場合、基本的なアンテナ構造を維持したままで多くの要求に応えるアンテナを提供することは困難であった。
図5に特願2003−3986で開示したアンテナの構造を示す。誘電体導波管51、プリント基板53、金属の放射板55を接合して組み立てるものであり、スロット部分から電磁波が放射される。アンテナ正面に放射される電磁波としては、直接波と間接波が考えられる。直接波はスロットから直接的に正面方向に放射されるものであり、一方、間接波はスロットの開口部で回折した電磁波が放射板の表面で反射される波と捉えられる。アンテナの正面方向に到達する電磁波は直接波と間接波の合成されたものとなる。この模式図を図6示す。ここで、間接波の位相が直接波の位相と180度ずれている場合、直接波と間接波は弱め合い、アンテナ正面での指向性は弱くなり、利得は減少することになる。アンテナ正面の指向性と利得を高めるためには、間接波の位相を直接波と同位相になるようにすればよい。アンテナ正面の利得を最大にするためには放射板から再放射される全ての間接波の位相が揃うことが望ましいが、これは平面的な構成では実現困難である。
特開2001−185916号公報
特開2001−339207号公報
特開2002−198728号公報
本発明は、誘電体導波管スロットアンテナの平面構造を維持し、製造コストを抑えたまま、利得や指向性の制御が可能な簡単な構造の誘電体導波管スロットアンテナを提供するものである。
本発明は、放射板の構造を改良することによって、上記の課題を解決するものである。すなわち、表面に少なくとも1つのスロットを具えた誘電体導波管、上記スロットに対向する位置にスロットを具えたプリント基板、これらのスロットに対向する位置にスロットを具えた金属の放射板からなり、それらの誘電体導波管、プリント基板および反射板が接合された誘電体導波管スロットアンテナにおいて、スロットから送受信する波の1波長半の距離の位置とその近傍にある上記放射板の少なくとも一部が除去されたことに特徴を有するものである。
本発明によれば、放射板から再放射される電磁波の位相を変化させることができるので、誘電体導波管スロットアンテナの利得や指向性の制御が容易となる。また、放射板に簡易な加工を施すだけでよく、部品点数は変わらないので、生産コストを抑えたままで特性の改善が可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。図5に示した誘電体導波管スロットアンテナにおいて放射板から再放射される間接波の位相を解析したところ、自由空間波長に対し、スロット近傍の一波長半以内の部位から再放射される間接波の直接波に対する影響が大きいことが分かった。そこで、誘電体導波管やプリント基板はそのままで、放射版15のみを加工してスロット近傍の放射板の一部に凹凸を設けるだけで、アンテナの利得や指向性を大きく変化させられる。例えば、アンテナ正面の指向性を強め利得を上げるためには、図1のようにくり抜くことが有効であることが分かった。これは、もともと直接波に対して逆位相だった間接波の一部が、放射板の一部を図1のようにくり抜くことにより、位相反転させられるためである。もともと放射板の厚みは4分の1波長程度になっているので、くり抜いた部分の反射波は放射板の厚みを往復した2分の1波長程度位相が遅れることになるわけである。この模式図を図2に示す。
図3には放射板に位相調整溝を設けた場合の効果が確認できる測定結果を示す。24GHz帯の誘電体導波管スロットアンテナを2つ試作し、1つは放射板のくり抜きを行わず、平坦なものとし、もう1つは図1や図2に示したように、スロット近傍の放射板の一部をくり抜いたものとした。誘電体導波管の材料としては比誘電率4.5の誘電体を用い、断面積は4.5mm×2.5mmとした。また放射板の厚みは2.3mmとした。二つのアンテナの正面利得を測定し、特性を比較したところ、放射板をくり抜き位相調整溝を設けたアンテナは位相調整溝のない平坦な放射板を持ったアンテナよりも24GHzにおいて6dB程度大きな利得を示した。これはアンテナ素子4つを並べたのと等しい効果を1つのアンテナ素子で実現しているということになり、簡単な手法で非常に大きな効果を得られているといえる。
以上の例では、アンテナ正面の利得を上げる(指向性を鋭くする)ことを行っているが、位相調整溝の配置によっては、逆にアンテナ正面の利得を下げる(指向性を弱める)こともできる。状況に応じて、必要な方向で最大利得を得るような指向性の制御も行うことができる。また、これまでの例では、放射板の一部を完全にくり抜いて除去しているが、放射板の一部を凹ますのみでも位相調整が行え、同様な効果が得られる。
スロットから1波長半以上離れた部位の放射板からの再放射される間接波は微弱なものとなり、殆どアンテナの利得や指向性には関与しない。そこで、図4に示すようにスロット近傍の放射板のみを残してあとは取り去った状態としても、間接波の位相調整を行い、利得を向上させることができる。
11、51:誘電体導波管
13、53:プリント基板
15、55:放射版
13、53:プリント基板
15、55:放射版
Claims (3)
- 表面に少なくとも1つのスロットを具えた誘電体導波管、上記スロットに対向する位置にスロットを具えたプリント基板、これらのスロットに対向する位置にスロットを具えた金属の放射板からなり、それらの誘電体導波管、プリント基板および放射板が接合された誘電体導波管スロットアンテナにおいて、
スロットから送受信する波の1波長半の距離の位置とその近傍にある上記放射板の少なくとも一部が除去されたことを特徴とする誘電体導波管スロットアンテナ。 - 表面に少なくとも1つのスロットを具えた誘電体導波管、上記スロットに対向する位置にスロットを具えたプリント基板、これらのスロットに対向する位置にスロットを具えた金属の放射板からなり、それらの誘電体導波管、プリント基板および放射板が接合された誘電体導波管スロットアンテナにおいて、
スロットから送受信する波の1波長半の距離の位置とその近傍の上記放射板の少なくとも一部に溝が形成されたことを特徴とする誘電体導波管スロットアンテナ。 - 表面に少なくとも1つのスロットを具えた誘電体導波管、上記スロットに対向する位置にスロットを具えたプリント基板、これらのスロットに対向する位置にスロットを具えた金属の放射板からなり、それらの誘電体導波管、プリント基板および放射板が接合された誘電体導波管スロットアンテナにおいて、
スロットから送受信する波の1波長半の距離の位置とその近傍の上記放射板の少なくとも一部凹部が形成されたことを特徴とする誘電体導波管スロットアンテナ。
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-
2004
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