JP2005216385A - 磁気ヘッド装置及びリニアテープドライブ装置 - Google Patents

磁気ヘッド装置及びリニアテープドライブ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】磁気ヘッドチップのデータトラックへのトラッキングサーボを行う磁気ヘッド装置で、磁気ヘッドチップの共振周波数を高め、共振点のQ値を低めて、サーボ帯域を高める。
【解決手段】複数の磁気ヘッド素子が配列された多チャネル型磁気ヘッドチップ61と、トラッキング機構と、ダンピング機構68とを有し、トラッキング機構67は、対のバイモルフ素子65が配置されるツインバイモルフ型アクチュエータ構成とし、このバイモルフ素子の変位端間に、磁気ヘッドチップ61を機械的に結合配置し、トラキング信号で磁気ヘッドチップ61を多チャネルの配列方向に変位させる。ダンピング機構68は、粘弾性材が充填される保持部を有し、粘弾性材中に、磁気ヘッドチップ61に機械的に連結したダンピング体を挿入して、抑震効果と共に、共振周波数を高め、かつQ値を低下させ、高帯域化とサーボ帯域を広げる。
【選択図】図2

Description

本発明は、磁気ヘッド装置及びリニアテープドライブ装置に関する。
昨今、例えばコンピュータシステムで取り扱うデータ量の多大化によってそのバックアップ装置として磁気テープを用いたデータストレージシステムの需要が大きい。
このデータストレージシステムとして、リニアテープドライブ方式によるストレージシステムがある。
このリニアテープシステムの多くは、サーボバンド方式が採用されている(例えば特許文献1参照)。
図14は、リニアテープシステムにおけるテープフォーマットを模式的に例示したもので、磁気テープTの長手方向に沿って延長する、複数のサーボバンドSB(SB1,SB2,SB3・・・)が、テープの幅方向に、並置配列され、これらサーボバンドSB間で仕切られて複数のデータバンドDB(DB1,DB2,DB3・・・)が形成される。
これらデータバンドDBには、それぞれテープの長手方向に、多数のデータトラック(図示せず)が平行配列される。
磁気テープTは、多チャネル型の磁気ヘッドHDによって、選択されたデータバンドにおいて、複数のデータトラックが、同時に、記録・再生される。
磁気ヘッドHDは、例えば図15に示すように、それぞれ複数の記録磁気ヘッド素子1Wと、再生磁気ヘッド素子1Rとを組みとする記録再生磁気ヘッド素子1Dが、トラック幅方向に、2列配列されて成る。
各列の記録再生磁気ヘッド素子1Dの配置間隔は、同一データバンドDBにおける間歇的位置にあるデータトラックの間隔に対応して選定される。
また、各列の記録再生磁気ヘッド素子1Dの列の両端には、この記録再生磁気ヘッド素子1Dによる記録、再生状態におけるデータバンドDBの両側のサーボバンドSBからのサーボ信号を読み出すサーボ信号の再生磁気ヘッド素子1Sが配置される。
一方、磁気テープTは、磁気ヘッドHDに対して往復摺動移行して、この往復移行において、磁気ヘッドHDが、テープの幅方向に所定量移行することによって、異なる複数のデータトラックに対して記録ないしは再生を行うようになされる。
そして、記録時においては、その往路及び復路において、それぞれ磁気テープTの移行によって先行する側(いわゆるリーディング側)の列にある記録磁気ヘッド素子1Wによって対応するトラックに対する信号記録を行い、同時にこの記録状態を、後方側(いわゆるトレイリング側)の列の再生磁気ヘッド素子1Rによってモニタする。
再生時には、2列の再生磁気ヘッド素子1Wのいずれかによって、記録されたデータ信号の再生がなされる。
そして、これら、記録、再生において、磁気ヘッド素子列の両端のサーボ信号再生磁気ヘッド素子1Sによって、その記録、再生がなされるデータバンドDBを挟む両側のサーボバンドSBからサーボ信号を読み出し、これによって、磁気ヘッドHDの対象のデータトラックに対する微小移動によるトラッキングサーボを行うようにしている。
このようなリニアテープにおけるLTO(Linear Tape Open)ドライブでは、磁気ヘッドHDは、選択されたデータバンドの選択された組のデータトラックに、対応する磁気ヘッド素子を位置させるための粗動追従機構と、上述したサーボ信号によるトラッキングサーボを行う微小移動を行うための微動追従機構によって、それぞれ磁気テープTの幅方向の移行がなされる。
このように、トラック選定を行う粗動追従機構とは、別のトラッキング専用の微動追従機構を設ける構成は、より高密度化されるリニアテープにおいて、トラック密度が高められることによる、より微動の高速追従するためのトラッキングサーボの高帯域化の要求に基く。
リニアテープドライブ装置における、微動追従機構のアクチュエータとしては、通常VCM(Voice Coil Motor)が用いられる。しかしながら、このVCMは、その共振点が200Hz程度という低い周波数であり、サーボ帯域がせまい。このサーボ帯域を確保するためには、共振点のQ値を下げることによって実質的なサーボ帯域を広げることの工夫がなされている。
しかしながら、このようにしても、サーボ帯域は、不十分である。
これに対し、圧電素子を重ね合わせたバイモルフ構成による微動追従機構を用いるものの提案がなされている(特許文献2)。これは、上述のVCM構成による場合に比し、共振周波数が高く、サーボ帯域を広げることができる。
しかしながら、このような微動追従機構において、更に高いサーボ帯域の要求が高まっている。
特開2000−48431号公報 特開平6−20243号公報
本発明は、上述したバイモルフ構成による微動追従機構によるトラッキング機構を具備する磁気ヘッド装置及びリニアテープドライブ装置にあって、トラッキング機構を含む磁気ヘッドチップの共振周波数を、より高く、またその共振点のQ値をより低めることができるようにしてサーボ帯域を高周波数側に広げることができるようにした磁気ヘッド装置及びリニアテープドライブ装置を提供することを目的とするものである。
本発明による磁気ヘッド装置は、リニアテープドライブ方式による磁気ヘッド装置であって、複数の磁気ヘッド素子が配列形成された多チャネル型磁気ヘッドチップと、トラッキング機構と、ダンピング機構とを有し、上記トラッキング機構は、対のバイモルフ素子が相対向して配置されて成るツインバイモルフ型アクチュエータを有して成り、該アクチュエータの上記対のバイモルフ素子の変位端間に、上記磁気ヘッドチップが、上記対のバイモルフと機械的に結合して配置され、上記対の相対向するバイモルフ素子にトラッキング制御信号電圧を印加することによって上記磁気ヘッドチップを上記多チャネルの配列方向に変位させるトラッキング動作を行うようになされ、上記ダンピング機構は、粘弾性材が充填保持される粘弾性材の保持部を有し、上記粘弾性材中に、上記磁気ヘッドチップに機械的に連結されたダンピング体が挿入された構成を有することを特徴とする。
また、本発明によるリニアテープドライブ装置は、磁気テープの長手方向に延長する磁気トラックが、磁気テープの幅方向に多数本配列形成されるリニアテープが用いられるリニアテープドライブ装置であって、上記磁気テープの巻回部を有するテープカセットが装着されるテープカセット装着部と、磁気ヘッド装置と、上記テープカセットから引き出された上記磁気テープを、上記磁気ヘッド装置に案内する磁気テープ案内手段とを有し、上記磁気ヘッド装置が、複数の磁気ヘッド素子が配列形成された多チャネル型磁気ヘッドチップと、トラッキング機構と、ダンピング機構とを有し、上記トラッキング機構は、対のバイモルフ素子が相対向して配置されて成るツインバイモルフ型アクチュエータを有して成り、該アクチュエータの上記対のバイモルフ素子の変位端間に、上記磁気ヘッドチップが、上記対のバイモルフと機械的に結合して配置され、上記対の相対向するバイモルフ素子にトラッキング制御信号電圧を印加することによって上記磁気ヘッドチップを上記多チャネルの配列方向に変位させるトラッキング動作を行うようになされたバイモルフ型アクチュエータより成り、上記ダンピング機構は、粘弾性材が充填保持される粘弾性材の保持部を有し、上記粘弾性材中に、上記磁気ヘッドチップに機械的に連結されたダンピング体が挿入された構成を有することを特徴とする。
また、本発明は、上述した磁気ヘッド装置及びリニアテープドライブ装置において、そのダンピング機構は、上記粘弾性材と上記ダンピング体との間の剪断応力によって抑震効果を得る構成としたことを特徴とする。
また、_本発明は、上述した磁気ヘッド装置及びリニアテープドライブ装置において、上記ダンピング機構は、上記ダンピング体が、上記磁気ヘッドチップの上記多チャネルの配列方向の両端に、対称的もしくは非対称的に配置されて成ることを特徴とする。
また、本発明は、上述した磁気ヘッド装置及びリニアテープドライブ装置において、上記ダンピング機構は、上記ダンピング体と上記粘弾性材との間の剪断応力が、上記磁気ヘッドチップの目的とする変位方向に対応する上記ダンピング体の変位方向に関して、他の方向と異なる構成としたことを特徴とする。
本発明は、上述した磁気ヘッド装置及びリニアテープドライブ装置において、上記ダンピング機構は、上記ダンピング体の変位方向を所定方向に規定する変位方向規定手段を具備することを特徴とする。
本発明は、上述した磁気ヘッド装置及びリニアテープドライブ装置において、上記ダンピング機構の、上記変位方向規定手段は、上記粘弾性保持部の上記粘弾性材との接触内壁面に上記ダンピング体の変位方向に沿って形成された溝もしくは凸部を有して成り、上記ダンピング体の変位方向の規定と共に、該変位方向の上記剪断応力の増加を図ることを特徴とする。
本発明は、上述したリニアテープドライブ装置及び磁気ヘッド装置において、上記変位方向規定手段によって、上記磁気ヘッドチップの仰角方向の変位を制限する変位制限手段を具備することを特徴とする。
本発明は、上述したリニアテープドライブ装置及び磁気ヘッド装置において、上記変位方向規定手段によって上記磁気ヘッドチップのアジマス方向の変位を制限する変位制限手段を具備する。
上述した本発明構成による磁気ヘッド装置とこの磁気ヘッド装置を具備するリニアテープドライブ装置は、多数のトラックが配列された磁気テープに対して記録もしくは再生を行う多数の磁気ヘッド素子が配列された磁気ヘッドチップが、ツインバイモルフ型アクチュエータによって支持された構成としたことによって、磁気テープに対して良好に摺動した状態で、サーボバンドから得たトラッング制御信号が印加されるツインバイモルフ型アクチュエータによって磁気ヘッド素子を、対応するデータトラックに対し微小移動によるトラッキングを行う。
そして、特に、本発明においては、この構成において、さらに、磁気ヘッドチップに、粘弾性材にダンピング体を挿入した構成によるダンピング体に対する粘弾性材との剪断応力によるダンピング機構を設けたことによって、通常のいわゆるダンピング効果、すなわち、例えば外震によって震動が与えられた場合等における抑震効果によって速やかな震動の減衰がなされる。しかしながら、この効果のみならず、その共振周波数が、格段に高められる効果が得られることが見出された。
すなわち、上述した本発明構成によるときは、後述するところから明確になるように、共振周波数が高められることによってトラッキングサーボの高帯域化を図ることができ、より微動の高速追従を可能とすることを見出したものである。
また、ダンピング機構において、ダンピング体と粘弾性材との間の剪断応力を、磁気ヘッドチップの目的とする変位方向に関して、他の方向にと相違する例えば大とする場合は、目的とする方向に関するダンピング作用を安定に行うことができる。
また、ダンピング機構として、ダンピング体の変位方向を所定方向に規定する規定手段を設けることによって、ダンピング体の揺動を回避することができ、所定方向に安定してダンピング作用を行わしめることができるものである。
そして、このダンピング機構の、変位方向規定手段としては、粘弾性保持部の粘弾性材との接触内壁面に、ダンピング体の目的とする変位方向に沿って形成された溝もしくは凸部を形成することによってダンピング体の変位方向の規定と共に、この変位方向の剪断応力の増加を図ることができるものである。
このように、変位方向規定手段によって、ダンピング機構のダンピング体の変位方向、すなわち磁気ヘッドチップの変位が不要な方向、仰角方向、すなわち、いわゆるあおり(zenith方向)、あるいはアジマス方向、更には例えば回転(yawing方向)の不安定な変位を阻止ないしは抑制することによって、部品精度、組み立て精度の限界等が原因となって発生する、これら方向に関する不要振動及び不要共振器点の発生を回避することができるものである。
本発明による磁気ヘッド装置及びリニアテープドライブ装置の実施の形態を例示する。
しかしながら、本発明は、この例示の実施の形態に限定されるものではないことはいうまでもない。
図1は、本発明によるリニアテープドライブ装置の実施の形態例の概略構成図を示す。
このリニアテープドライブ装置50は、磁気テープ51の巻回部52を有するテープカセット53が装着されるテープカセット装着部54と、後述する本発明による磁気ヘッド装置60と、テープカセット53から引き出された磁気テープ51を、磁気ヘッド装置60に案内する例えば複数のガイドピンないしはガイドローラを有する磁気テープ案内手段55とを有し成る。
図示の例では、テープカセット53内に配置された磁気テープ51の第1の巻回部52と、対となる磁気テープ51の第2の巻回部56がカセット53外に配置され、これら第1および第2の巻回部52と56との間に磁気ヘッド装置60を通じて磁気テープ51が往復移行するようになされている場合である。
磁気テープ1は、例えば図14で説明した磁気テープTにおけると同様に、その長手方向に沿って延長する、複数のサーボバンドSB(SB1,SB2,SB3・・・)が、テープの幅方向に、所要の間隔を保持して並置配列され、これらサーボバンドSB間で仕切られて複数のデータバンドDB(DB1,DB2,DB3・・・)が形成される。
これらデータバンドDBには、それぞれテープの長手方向に、多数のデータトラック例えば16本、あるいは32本等の所定本数のデータトラックが平行配列される。
次に、本発明による磁気ヘッド装置の実施形態例を説明する。
図2は、本発明による磁気ヘッド装置60の一実施形態例の要部の斜視図、図3は、その前方部の上面図、図4は、図2の分解図、図5は、磁気ヘッド装置60の背面図である。
磁気ヘッド装置60は、図2〜図4に示すように、磁気ヘッドチップ61が、前方部に配置された磁気ヘッド構体62を有して成る。
磁気ヘッドチップ61は、図6に模式的斜視図を示すように、磁気テープのデータトラックに対する記録磁気ヘッド素子1Wと再生磁気ヘッド素子1Rとが並置された複数の記録再生磁気ヘッド素子1Dがトラック幅方向に2列に配列された構成を有する。
更に、磁気ヘッドチップ61は、磁気ヘッド素子1Dの各列の両端に、サーボ信号の再生磁気ヘッド素子1Sが形成されて成る。
各列の磁気ヘッド素子1Dの間隔は、データバンドにおける所定の本数分のデータトラック間隔をもって間欠的に配置され、磁気テープの繰り返し往復走行に応じて、磁気ヘッド構体62を後述する粗動追従機構によってトラック幅方向に移行させることによって、順次、各データトラックに対する記録ないしは再生を行うようになされる。
この磁気ヘッド構成において、磁気テープの往路または復路にあって、一方の列の記録再生磁気ヘッド素子1Dの記録磁気ヘッド素子1Wによって、対応するデータトラックに対する記録を行うとき、このデータトラックの記録を、他方の列のこのデータトラックに位置する記録再生磁気ヘッド素子1Dの再生磁気ヘッド素子1Rによって例えばその記録状態をモニタするようになされる。
磁気ヘッドチップ61は、各列の磁気ヘッド素子1Dが、それぞれ磁気ヘッドチップ素子61Aとして構成され、これら磁気ヘッドチップ素子61Aが接合合体されて構成される。
各磁気ヘッドチップ素子61Aは、例えばMR(磁気抵抗効果)型の再生磁気ヘッド素子によって再生磁気ヘッド素子1R及びサーボ信号の再生磁気ヘッド素子1Rを配列形成し、この上にそれぞれ電磁誘導型の薄膜磁気ヘッド素子による記録磁気ヘッド素子1Wが積層形成された構成を有する。
上述したサーボ信号の再生磁気ヘッド1S及び記録再生磁気ヘッド素子1Dの配列による磁気ヘッド素子の形成は、磁気ヘッドチップ61における一部中央部に構成され、その全長は、テープ幅より大に、例えばテープ幅が1/2インチである場合、このテープ幅の2倍の1インチ以上に相当する幅に選定される。この磁気ヘッドチップ長の選定によって、磁気ヘッドチップの磁気テープの幅方向に対する相対的移行が、磁気テープの全域において、磁気テープとの当たりが均一になされるようにする。
そして、磁気ヘッドチップ61の、各磁気ヘッドチップ素子61Aから、これらの各磁気ヘッド素子の端子から導出された導出配線63が形成されたフレキシブル基板64が、磁気ヘッドチップ61の背部方向に導出される。そして、このフレキシブル基板64はその磁気ヘッドチップからの導出部の後方で、この導出方向から磁気ヘッド素子の配列方向、すなわちトラック幅方向に図6に示すように、屈曲して延長させたL字状パターンとする。
磁気ヘッド構体62は、例えば図4に示すように、先端に磁気ヘッドチップ61が配置される中央部62Aと、その両側に所要の間隔を保持して対向する対向壁部62Bを有して成る、全体としてE字状をなすブロックによって構成することができる。
この磁気ヘッド構体62の中央部62Aの先端部すなわち前方部に、微動追従機構によるトラッキング機構67を介して、磁気ヘッドチップ61が配置される。
この微動追従機構すなわちトラッキング機構67は、磁気ヘッド構体62の中央部62に、磁気ヘッドチップ61のトラック幅方向の全長に対応する間隔をもって対向するように、中央部62Aの両端面に、それぞれ一端が固定された対のバイモルフ素子62が配置される。
更に、これらバイモルフ素子62の遊端、すなわち変位端には、それぞれ金属あるいは樹脂等より成り、例えば中間部においてコの字型に屈曲させた弾性連結片66の一端が取着される。
そして、これら対の弾性連結片66の遊端間に図2及び図3に示すように、磁気ヘッドチップ61の両端が接着される。
このようにして、磁気ヘッドチップ61が、対のバイモルフ素子62によって構成されるいわゆるツインバイモルフ型アクチュエータ構成によって微動追従機構、すなわちトラッキング機構67が構成される。
このトラッキング機構67は、バイモルフ素子62にトラッキング制御信号を印加することによる撓曲により、これら間に配置された磁気ヘッドチップ61を、その多チャネル配列方向、すなわちトラック幅方向に微小移動させて磁気ヘッド素子を対応するデータトラックにトラッキングさせる動作がなされる。
そして、特に本発明においては、この微動追従機構67によって微小移動がなされる磁気ヘッドチップ61に、ダンピング機構68を設ける。
このダンピング機構68は、図2〜図4に示すように、例えば磁気ヘッドチップ61の両端に例えば接合によって機械的に連結したダンピング体69を配置し、これを囲んで粘弾性材の保持部70が配置される。
図2〜図4で示した例では、あおり(zenith)方向に関する磁気ヘッドチップの移動を制限する構成とした場合である。
この場合、ダンピング体69は、磁気ヘッド素子の、差動磁気ギャップの深さ方向と交叉する面に配置された例えば長方形の板状に構成し、保持部70は、その内形状が、この板状のダンピング体69を囲む扁平空間を形成する形状とする。
このダンピング機構68の組み立ては、例えば次のような手順で行われる。
まず、磁気ヘッド構体62に固定された1対のバイモルフ素子65の遊端にそれぞれ接合されたチップベース66に差し渡って磁気ヘッドチップ61の両端を接着する。
その後、2本の支持体71を、対向壁部62Bの前方面に差し渡って例えばねじ止めする。そして、保持部70A及び70Bを、これら保持部70A及び70Bのコの字状をなす枠部70A1及び70B1内に、磁気ヘッドチップ61に配置されたダンピング体を挿入させるように配置した状態で、両支持体71に差し渡って同様に例えばねじ止めによって固定する。
図3に示すように、ダンピング体69と保持部70の枠部70A1及び70B1の内壁面との間には、粘弾性材80例えばシリコン樹脂が介在され、ダンピング体69が粘弾性材80と接触した状態とされる。
一方、磁気ヘッドチップ61の背部方向に導出されたフレキシブル配線基板64は、例えば上述したL字状屈曲部よりの延長部が、磁気ヘッド構体62の両対向壁部62の内壁面に沿ってトラック幅方向に湾曲させ、更に、両対向壁部62Bの上端を巡ってU字状に湾曲させて磁気ヘッド構体62外に導出する。
更に、磁気ヘッド装置60は、図5に示すように、磁気ヘッド構体62をトラック幅方向に移動させる粗動追従機構72を有する。
この磁気ヘッド構体62は、トラック幅方向に移動可能に構成されるが、この移動方向を中心として回転することがないように設定される。
粗動追従機構72は、例えば固定基板例えばリニアテープドライブ装置のシャーシに取着されたステップモータ等の駆動部73を有する。この駆動部73の回転軸74は、その軸方向が、例えばトラック幅方向に配置され、これに例えば連結具75を介して、ねじ、すなわち螺杆76が、回転的に一体に連結される。
一方、磁気ヘッド構体62に螺杆76と螺合する螺孔77が貫通形成される。
このようにして、例えばステップモータによる回転軸74の回転によって螺杆76を回転させることによって、この螺杆76に沿って磁気ヘッド構体62が、トラック幅方向に移動させる構成とすることができる。
上述した磁気ヘッド装置60によれば、上述した粗動追従機構72によって、トラック幅方向に移動させることができ、これによって磁気ヘッドチップ61を、選定された所定のデータバンドにおける所定の幅方向の位置に持ちきたし、それぞれの、記録再生磁気ヘッド素子1Dを、目的とするデータトラックに、対向させることができることになる。
そして、このとき、サーボ信号の再生磁気ヘッド素子1Sは、この選択されたデータトラックの両側に位置するサーボバンドに対向するように、記録再生磁気ヘッド素子1D群との位置関係が設定されているものである。したがって、このサーボ信号の再生磁気ヘッド素子1Sによって、サーボ信号の読み出しがなされ、サーボ信号の検出がなされる。
そして、このサーボ信号の検出によって得たラッキング制御信号電圧が、微動追従機構67の、ツインバイモルフ型アクチュエータにおける両バイモルフ素子65に印加されることによって、磁気ヘッドチップ61がトラック幅方向に微小移動し、磁気記録再生磁気ヘッド素子1Dを、各データトラックに対してトラッキング制御することができるものである。
このように、磁気ヘッドチップ61が、ツインバイモルフ型アクチュエータによる微動追従機構によって、トラック幅方向の微小移動がなされるものである。このツインバイモルフ型アクチュエータを用いたことによって、磁気ヘッドチップ61は、安定してトラック幅方向の微小移動を行うことができるものであるが、更に、この構成において、磁気ヘッドチップ61を、対のバイモルフ素子65の遊端(変位端)に弾性連結片66を介して連結するときは、バイモルフ素子65における制御信号電圧の印加によるバイモルフの撓曲によって、その遊端に変位が生じ、これによって弾性連結片66が全体的には移動し、これによって、磁気ヘッドチップ61をトラック幅方向に微小移動させることができるが、このとき、弾性連結片66においては、バイモルフ素子65の撓曲方向とは反対側に幾分撓曲させることができることによって、バイモルフ素子65の遊端が描く弧を、弾性連結片66の逆向きの撓曲によって緩和することができ、磁気ヘッドチップ61のトラック幅方向への移動を同一面内で行うことができ、磁気テープ51との対接関係を、微動追従機構によるトラック幅方向への移動において、均一とすることができる。
そして、特に本発明においては、上述したように、このトラック幅方向に、微動追従機構によって微小変位するようになされた磁気ヘッドチップ61に、ダンピング機構68を設けるものであり、このダンピング機構68として、磁気ヘッドチップ61に取着したダンピング体69を、粘弾性材80に浸漬させた構成とされたことによって、磁気ヘッドチップ61のトラック幅方向の微小移動によって、そのダンピング体69が移動するが、このときダンピング体69には粘弾性材80によって剪断応力が生じ、これが抑震効果を生じる。
このようにダンピング機構68を設けたことによって、磁気ヘッドチップ61に対する抑震がなされるものであるが、この場合、図8にその振動の振幅(ゲイン)と位相の、周波数特性を示すように、磁気ヘッドチップ61における共振点(共振周波数)は、1.12kとなる。これは、図9にダンピング機構を設けない、従来構造による場合の周波数特性におけるその共振周波数の803Hzに比して、格段に高い周波数となっている。また、その共振部分の立ち上がりはなだらかで、かつその高さは、7dB程度となり、ダンピング機構を設けない場合の27dBに比して格段に低くなっていて、そのQ値が低められる。すなわち、そのサーボ帯域幅は、ダンピング機構が設けられない場合に比し、広くかつ高周波化が図れることがわかる。
そして、また、本発明構成によれば、図10及び図11に、本発明によるダンピング機構が設けられた磁気ヘッド装置における磁気ヘッドチップと、ダンピング機構が設けられていない従来構成による場合の磁気ヘッド装置における磁気ヘッドチップの振動の減衰振動をみて明らかなように、本発明によるときは、振動の減衰が速やかになされることが分かる。
上述した実施の形態においては、あおり(zenith)方向の移動を制限した構成とした場合であるが、アジマスに関する制限を行う場合の実施の形態例を図12および図13を参照して説明する。
図12及び図13は、それぞれこの実施形態例の磁気ヘッド装置の要部の平面図及び分解斜視図であり、図12及び図13において、図2〜図4に対応する部分には、同一符号を付して重複説明を省略する。
また、この例においても、前述した例と同様の微動追従機構67と粗動追従機構72とが設けられた構造を有する。
この実施の形態例においては、粘弾性材の保持部70を構成する保持部材70A及び70Bが、支持体71に取り付けられる取り付け板部70A2及び70B2と、これより前方に屈曲する板部70A3及び70B3とよりなるL字状構成とされる。
一方、ダンピング体69は、差動磁気ギャップの深さ方向に延び、トラック幅方向を板面方向とする例えば方形状の板状体によって構成し、このダンピング体69が、磁気ヘッドチップ61の両端部に取着される。
そして、これらダンピング体69が、保持部70の、板部70A3及び70B3間に配置され、更に、これら板部70A3及び70B3間のダンピング体69の配置部に、粘弾性材の充填がなされる。
この構成によるときは、ダンピング体69を挟んで両側に、板部70A3及び70B3が配置されていることから、これによって磁気ヘッドチップ61及びダンピング体69の
アジマス方向の傾きが制限される。そして、トラック幅方向に関する微動追従機構すなわちツイン型バイモル素子によるアクチュエータによるトラック幅方向の微小移動に関しては、ダンピング体69の粘性弾性材との接触による剪断応力によって、前述した例と同様の抑震効果得られ、同様に共振周波数が高められ、かつQ値を低めることができるものでありサーボ帯域を高めることができる。
上述した各実施の形態例においては、図7Aで示したように、ダンピング体69と保持部70の内面との対向面間に粘弾性材80が介在された構成とするものであるが、例えば図7B〜図7Dに示すように、ダンピング体69と保持部70の内面とのいずれか一方、もしくは双方にトラック幅方向(図7において紙面と直交する方向)に延びる溝もしくは凸部を形成し、これら溝もしくは凸部の形成によって、その延長方向にダンピング体69すなわち磁気ヘッドチップ61の変位がなされるように規定するとか、剪断応力、したがって、ダンピング効果に、異方性を付与することができる。
図7Bに示す構成においては、ダンピング体69と保持部70の互いの対向面に互いに噛み合う凹凸を形成した場合で、この場合、この凹凸によってトラック幅方向以外に対する変位が制限された変位方向の規定手段とすることができ、また、この凹凸面による対向面積の増加によって剪断応力を所要の大きさに制御することができるようになされている。
また、図7C及び図7Dにおいては、ダンピング体69と保持部70の一方にトラック幅方向に延びる溝もし凸部を設けた場合で、この場合においては、同様に、剪断応力の制御、すなわち、溝または凸部に沿う方向と、この方向と直交する方向との剪断応力が異なるように、すなわち異方性を付与する構成としたものである。
このような構成とすることによって、磁気ヘッドチップ61に対するダンピング効果の調整と、更に、例えば上述したあおり、アジマスの変化を規制する効果を得るようにすることができる。
尚、図示した各実施の形態例においては、対のダンピング体69が、磁気ヘッドチップ61の両端に対し、対称的に配置した場合であるが、磁気ヘッドチップ61の形状、配置状態等によって、必ずしも対象的に配置される構成とするものではない。
上述したように本発明による磁気ヘッドによれば、多数のトラックが配列された磁気テープに対して記録もしくは再生を行う多数の磁気ヘッド素子が配列された磁気ヘッドチップ61を、磁気テープに対して良好に摺動した状態で、サーボバンドから得たトラッング制御信号が印加されるツインバイモルフ型アクチュエータによって磁気ヘッド素子を、対応するデータトラックに対し微小移動によるトラッキングを行うことができる。
そして、特に、本発明においては、磁気ヘッドチップに、粘弾性材にダンピング体を挿入した構成によるダンピング体に対する粘弾性材との剪断応力によるダンピング機構を設けたことによって、通常のいわゆるダンピング効果、すなわち、例えば外震によって震動が与えられた場合等における抑震効果によって速やかな震動の減衰効果を得ると共に、その共振周波数が、格段に高められる効果が得られることが見出された。
すなわち、本発明構成によるときは、後述するところから明確になるように、共振周波数が高められることによってトラッキングサーボの高帯域化を図ることができ、より微動の高速追従を可能となり、よりデータトラックの高密度化、すなわち高記録密度化を図ることができるものである。
そして、上述したように、変位方向規定手段によって、ダンピング機構のダンピング体の変位方向、すなわち磁気ヘッドチップの変位が不要な方向、仰角方向、すなわち、いわゆるあおり(zenith方向)、あるいはアジマス方向、更には例えば回転(yawing方向)の不安定な変位を阻止ないしは抑制することができる構成とすることによって、部品精度、組み立て精度の限界等が原因となって発生する、これら方向に関する不要振動及び不要共振器点の発生を回避することができるものである。
本発明によるリニアテープドライブ装置の一例の概略構成図である。 本発明による磁気ヘッド装置の一例の一部の概略斜視図である。 本発明による磁気ヘッド装置の一例の前方部の平面図である。 本発明による磁気ヘッド装置の一例の分解斜視図である。 本発明による磁気ヘッド装置の一例の背面図である。 本発明による磁気ヘッド装置の磁気ヘッドチップの一例の模式的斜視図である。 A〜Dは、それぞれ本発明によるダンピング機構の説明図である。 本発明による磁気ヘッド装置の磁気ヘッドチップの周波数特性曲線である。 本発明に対比されるダンピング機構が設けられていない磁気ヘッド装置の磁気ヘッドチップの周波数特性曲線である。 本発明による磁気ヘッド装置の磁気ヘッドチップのステップ応答に対する震動の減衰特性曲線である。 本発明に対比される磁気ヘッド装置の磁気ヘッドチップのステップ応答に対する震動の減衰特性曲線である。 本発明による磁気ヘッド装置の他の一例の前方部の平面図である。一部の概略斜視図である。 本発明による磁気ヘッド装置の他の一例の分解斜視図である。 リニアテープシステムのテープフォーマットの模式図である。 磁気ヘッドチップの磁気ヘッド素子の配列パターンを示す図である。
符号の説明
1R・・・再生磁気ヘッド素子、1W・・・記録磁気ヘッド素子、1D・・・記録再生磁気ヘッド素子、1S・・・サーボ信号の再生磁気ヘッド素子、50・・・リニアテープドライブ装置、51・・・磁気テープ、52・・・(第1の)巻回部、53・・・テープカセット、54・・・テープカセット装着部、55・・・磁気テープ案内手段、60・・・磁気ヘッド装置、61・・・磁気ヘッドチップ、61A・・・磁気ヘッドチップ素子、62・・・磁気ヘッド構体、62A・・・中央部、62B・・・対向壁部、63・・・導出配線、64・・・フレキシブル配線基板、65・・・バイモルフ素子、66・・・弾性連結片、67・・・トラッキング機構(微動追従機構)、68・・・ダンピング機構、69・・・ダンピング体、70・・・保持部、70A,70B・・・保持部材、70A1,70B1・・・枠部、70A2,70B2,70A3,70B3・・・板部、71・・・支持体、72・・・粗動追従機構、73・・・駆動部、74・・・回転軸、75・・・連結具、76・・・螺杆、77・・・螺孔、80・・・粘弾性材

Claims (16)

  1. リニアテープドライブ方式による磁気ヘッド装置であって、
    複数の磁気ヘッド素子が配列形成された多チャネル型磁気ヘッドチップと、
    トラッキング機構と、
    ダンピング機構とを有し、
    上記トラッキング機構は、対のバイモルフ素子が相対向して配置されて成るツインバイモルフ型アクチュエータを有して成り、
    該アクチュエータの上記対のバイモルフ素子の変位端間に、上記磁気ヘッドチップが、上記対のバイモルフと機械的に結合して配置され、
    上記対の相対向するバイモルフ素子にトラッキング制御信号電圧を印加することによって上記磁気ヘッドチップを上記多チャネルの配列方向に変位させるトラッキング動作を行うようになされ
    上記ダンピング機構は、粘弾性材が充填保持される粘弾性材の保持部を有し、上記粘弾性材中に、上記磁気ヘッドチップに機械的に連結されたダンピング体が挿入された構成を有することを特徴とする磁気ヘッド装置。
  2. 上記ダンピング機構は、上記粘弾性材と上記ダンピング体との間の剪断応力によって抑震効果を得る構成としたことを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド装置。
  3. 上記ダンピング機構は、上記ダンピング体が、上記磁気ヘッドチップの上記多チャネルの配列方向の両端に、対称的もしくは非対称的に配置されて成ることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド装置。
  4. 上記ダンピング機構は、上記ダンピング体と上記粘弾性材との間の剪断応力が、上記磁気ヘッドチップの目的とする変位方向に対応する上記ダンピング体の変位方向に関して、他の方向と異なる構成としたことを特徴とする請求項2に記載の磁気ヘッド装置。
  5. 上記ダンピング機構は、上記ダンピング体の変位方向を所定方向に規定する変位方向規定手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド装置。
  6. 上記ダンピング機構の、上記変位方向規定手段は、上記粘弾性保持部の上記粘弾性材との接触内壁面に上記ダンピング体の変位方向に沿って形成された溝もしくは凸部を有して成り、上記ダンピング体の変位方向の規定と共に、該変位方向の上記剪断応力の増加を図ることを特徴とする請求項5に記載の磁気ヘッド装置。
  7. 上記変位方向規定手段によって、上記磁気ヘッドチップの仰角方向の変位を制限するようにしたことを特徴とする請求項5に記載の磁気ヘッド装置。
  8. 上記変位方向規定手段によって、上記磁気ヘッドチップのアジマス方向の変位を制限するようにしたことを特徴とする請求項5に記載の磁気ヘッド装置。
  9. 磁気テープの長手方向に延長する磁気トラックが、磁気テープの幅方向に多数本配列形成されるリニアテープが用いられるリニアテープドライブ装置であって、
    上記磁気テープの巻回部を有するテープカセットが装着されるテープカセット装着部と、
    磁気ヘッド装置と、
    上記テープカセットから引き出された上記磁気テープを、上記磁気ヘッド装置に案内する磁気テープ案内手段と、
    を有し、
    上記磁気ヘッド装置が、
    複数の磁気ヘッド素子が配列形成された多チャネル型磁気ヘッドチップと、
    トラッキング機構と、
    ダンピング機構とを有し、
    上記トラッキング機構は、対のバイモルフ素子が相対向して配置されて成るツインバイモルフ型アクチュエータを有して成り、
    該アクチュエータの上記対のバイモルフ素子の変位端間に、上記磁気ヘッドチップが、上記対のバイモルフ素子と機械的に結合して配置され、
    上記対の相対向するバイモルフにトラッキング制御信号電圧を印加することによって上記磁気ヘッドチップを上記多チャネルの配列方向に変位させるトラッキング動作を行うようになされたバイモルフ型アクチュエータより成り、
    上記ダンピング機構は、粘弾性材が充填保持される粘弾性材の保持部を有し、上記粘弾性材中に、上記磁気ヘッドチップに機械的に連結されたダンピング体が挿入された構成を有することを特徴とするリニアテープドライブ装置。
  10. 上記ダンピング機構は、上記粘弾性材と上記ダンピング体との間の剪断応力によって抑震効果を得る構成としたことを特徴とする請求項9に記載のリニアテープドライブ装置。
  11. 上記ダンピング機構は、上記ダンピング体が、上記磁気ヘッドチップの上記多チャネルの配列方向の両端に、対称的もしくは非対称的に配置されて成ることを特徴とする請求項1に記載のリニアテープドライブ装置。
  12. 上記ダンピング機構は、上記ダンピング体と上記粘弾性材との間の剪断応力が、上記磁気ヘッドチップの目的とする変位方向に対応する上記ダンピング体の変位方向に関して、他の方向と異なる構成としたことを特徴とする請求項11に記載のリニアテープドライブ装置。
  13. 上記ダンピング機構は、上記ダンピング体の変位方向を所定方向に規定する変位方向規定手段を具備することを特徴とする請求項11に記載のリニアテープドライブ装置。
  14. 上記ダンピング機構の、上記変位方向規定手段は、上記粘弾性保持部の上記粘弾性材との接触内壁面に上記ダンピング体の変位方向に沿って形成された溝もしくは凸部を有して成り、上記ダンピング体の変位方向の規定と共に、該変位方向の上記剪断応力の増加を図ることを特徴とする請求項13に記載のリニアテープドライブ装置。
  15. 上記変位方向規定手段によって、上記磁気ヘッドチップの仰角方向の変位を制限するようにしたことを特徴とする請求項13に記載のリニアテープドライブ装置。
  16. 上記変位方向規定手段によって、上記磁気ヘッドチップの仰角方向の変位を制限するようにしたことを特徴とする請求項13に記載のリニアテープドライブ装置。
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