JP2005215915A - 個人情報配信システム - Google Patents

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正樹 伊藤
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Abstract

【課題】 利用可能文字に制限なしにHTMLデータとして個人情報を配信する。
【解決手段】 文字コード体系JEFで表現されたテキストデータA1からなる個人情報と、その配信先を示す配信先データA2と、を配信情報格納部110に用意する。文字コード変換部120においてテーブル130を参照して、テキストデータA1を、文字コード体系Unicodeによるデータに変換し、HTMLデータ生成部140において、配信対象となるHTMLデータを生成し、個人情報配信サーバ170から配信を行う。Unicodeに含まれていない文字は外字として取り扱い、外字のためのフォントデータを収録したファイルFをサーバ180に用意する。外字を1文字でも含むHTMLデータについては、ヘッダー部に外字フォントファイルFをダウンロードする指示を付加し、外字部分にはフォント指定タグを挿入する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、個人情報配信システムに関し、特に、HTMLデータを閲覧する機能をもった個々の個人用端末装置に対して、ネットワークを介して、それぞれ固有の情報をHTMLデータとして配信する技術に関する。
インターネットの普及により、各個人が利用する端末装置に対して、それぞれ固有の個人情報を配信するサービスが広く利用されるようになってきている。たとえば、信販会社は、クレジットカードの各会員に対して、1ヶ月ごとの利用明細をWebページなどを利用して配信するサービスを行っており、銀行や保険会社は、各預金者や各契約者に対して、預金取引や保険契約の明細をWebページなどを利用して配信するサービスを行っている。この他、通販会社などは、電子メールを利用して、個々の消費者宛に商品カタログのダイレクトメールを配信するサービスを行っている。
このように、各個人にそれぞれ固有の個人情報を配信するためのサービスは、インターネットに接続された専用の配信サーバ(通常、データベースサーバ、Webサーバ、メールサーバなどから構成される)を用いて提供されている。たとえば、下記の特許文献1には、このようなサービスを提供するために、専用の配信サーバを用いた取引情報配信システムが開示されている。
特開2003−150850号公報
インターネット上のWebページの多くは、HTML形式のデータ(本願では、単に、HTMLデータという)によって構成されており、Webブラウザ用のアプリケーションプログラムは、いずれもこのHTMLデータを端末装置上に表示させる機能を有している。また、最近では、電子メール用のアプリケーションプログラムの多くが、HTML形式で記述されたメールデータの閲覧機能を有しており、HTMLデータの配信は、Webページという形式だけでなく、電子メールという形式でも可能になってきている。このように、インターネットを利用して情報配信を行う上では、HTML形式が標準フォーマットとしての地位を確立している。結局、HTMLデータは、インターネットを利用して配信するデータとして、極めて汎用性の高いデータであり、端末装置の機種やオペレーションシステムを選ばずに、広く配信することができる。
しかしながら、その反面、標準的なHTMLデータとして取り扱うことが可能な文字には制限がある。すなわち、日本語環境の場合、HTMLデータは、これまで「シフトJIS」なる文字コード体系で記述されるのが一般的であり、基本的には、JIS第1水準および第2水準の文字しか取り扱うことができなかった。最近では、「Unicode」なる文字コード体系が世界的に標準の文字コード体系としての地位を確立しつつあり、この「Unicode」なる文字コード体系で記述されたHTMLデータも普及しつつあるが、それでも使用可能な文字には制限があり、標準的な「Unicode」では表現できない文字が存在する。また、「シフトJIS」や「Unicode」で定義されている文字コードであっても、端末装置のオペレーションシステムによっては、異なる字形が割り当てられているため、端末装置によっては、いわゆる「文字化け」が発生するという混乱も生じている。
一般的なWebページに掲載する情報であれば、標準的なHTMLデータとして取り扱うことができない文字については、そのような文字の使用を避けたり、別な文字に置き換えて使用したりしても、大きな問題は生じない。ところが、クレジットカードの利用明細書やダイレクトメールなど、個々の個人向けの情報の場合、特定の文字の使用を避けたり、別な文字に置き換えることは、ビジネス文書の提示という点からは好ましくない。特に、個人の住所や氏名などには、JIS第1・第2水準以外の漢字が用いられていることも少なくないが、住所や氏名を構成する漢字を正しく表示できないと、個人によっては不快感を覚える場合もあろう。また、住所や氏名には、一般に、異体字と呼ばれている特殊な字体も存在するため、標準的なHTMLデータでは十分に対応することができない。
そこで本発明は、HTMLデータとして個人情報を配信しつつ、利用可能な文字に制限が課されることのない個人情報配信システムを提供することを目的とする。
(1) 本発明の第1の態様は、HTMLデータを閲覧する機能をもった個々の個人用端末装置に対して、ネットワークを介して、それぞれ固有の情報をHTMLデータとして配信する個人情報配信システムにおいて、
特定の個人に配信すべき固有の情報を記述するために第1の文字コード体系で表現された第1のテキストデータと、当該固有の情報の配信先を示す配信先データと、を含む各個人ごとの配信情報を格納する配信情報格納部と、
第1の文字コード体系における文字コードを、第2の文字コード体系における文字コードに変換するための対応関係を定義した文字コード変換テーブルと、
この文字コード変換テーブルを参照して、第1のテキストデータを、第2の文字コード体系で表現された第2のテキストデータに変換する文字コード変換部と、
第1の文字コード体系には含まれているが第2の文字コード体系には含まれていない外字文字のフォントデータを外字フォントファイルとして配信するためのフォント配信サーバと、
外字フォントファイル内の外字文字コードと、当該外字フォントファイルを特定するためのフォント名との対応関係を定義したフォント変換テーブルと、
第2のテキストデータを個人用端末装置上で表示する際の表示書式を格納する表示書式格納部と、
第2のテキストデータと表示書式格納部に格納されている表示書式とに基づいて、第2のテキストデータの内容を表示書式に従って表示するためのHTMLデータを生成するHTMLデータ生成部と、
生成されたHTMLデータを、配信先データによって配信先と確認された特定の個人用端末装置に配信する個人情報配信サーバと、
を設け、
文字コード変換部に、第1の文字コード体系には含まれているが第2の文字コード体系には含まれていない文字コードについては、外字フォントファイル内の対応する外字文字コードへの変換を行う機能をもたせ、
HTMLデータ生成部に、フォント変換テーブルを参照することにより、外字文字コードが含まれているテキストデータについてのHTMLデータを生成する際には、フォント配信サーバから必要な外字フォントファイルをダウンロードするための情報をHTMLヘッダーに追加する処理と、個々の外字文字コードに対して、用いる外字フォントファイルのフォント名を指定するタグ情報を追加する処理と、を行う機能をもたせるようにしたものである。
(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1の態様に係る個人情報配信システムにおいて、
フォント配信サーバに、単一の外字文字コードのフォントデータのみを含む単一外字フォントファイルを、必要な外字文字コードの分だけ用意するようにしたものである。
(3) 本発明の第3の態様は、上述の第1の態様に係る個人情報配信システムにおいて、
フォント配信サーバに、一部分の外字文字コードのフォントデータのみを含む部分外字フォントファイルを、必要な外字文字コードの分だけ用意するようにしたものである。
(4) 本発明の第4の態様は、HTMLデータを閲覧する機能をもった個々の個人用端末装置に対して、ネットワークを介して、それぞれ固有の情報をHTMLデータとして配信する個人情報配信システムにおいて、
特定の個人に配信すべき固有の情報を記述するために第1の文字コード体系で表現された第1のテキストデータと、当該固有の情報の配信先を示す配信先データと、を含む各個人ごとの配信情報を格納する配信情報格納部と、
第1の文字コード体系における文字コードを、第2の文字コード体系における文字コードに変換するための対応関係を定義した文字コード変換テーブルと、
この文字コード変換テーブルを参照して、第1のテキストデータを、第2の文字コード体系で表現された第2のテキストデータに変換する文字コード変換部と、
第2の文字コード体系に含まれている内字文字のフォントデータと、第1の文字コード体系には含まれているが第2の文字コード体系には含まれていない外字文字のフォントデータと、を統合フォントファイルとして配信するためのフォント配信サーバと、
第2のテキストデータを個人用端末装置上で表示する際の表示書式を格納する表示書式格納部と、
第2のテキストデータと表示書式格納部に格納されている表示書式とに基づいて、第2のテキストデータの内容を表示書式に従って表示するためのHTMLデータを生成するHTMLデータ生成部と、
生成されたHTMLデータを、配信先データによって配信先と確認された特定の個人用端末装置に配信する個人情報配信サーバと、
を設け、
文字コード変換部に、第1の文字コード体系には含まれているが第2の文字コード体系には含まれていない文字コードについては、統合フォントファイル内の対応する外字文字コードへの変換を行う機能をもたせ、
HTMLデータ生成部に、外字文字コードが含まれているテキストデータについてのHTMLデータを生成する際には、フォント配信サーバから統合フォントファイルをダウンロードするための情報をHTMLヘッダーに追加する処理と、全文字コードに対して統合フォントファイルのフォント名を指定するタグ情報を追加する処理と、を行う機能をもたせるようにしたものである。
(5) 本発明の第5の態様は、上述の第1〜第4の態様に係る個人情報配信システムにおいて、
第2の文字コード体系には含まれているが個人用端末装置によっては正しく表示できない可能性のある所定の文字を、外字文字の一部として扱うようにしたものである。
(6) 本発明の第6の態様は、上述の第1〜第5の態様に係る個人情報配信システムにおいて、
第2の文字コード体系としてUnicodeを用い、文字コード変換テーブルには、第1の文字コード体系には含まれているがUnicodeには含まれていない文字コードについて、Unicodeの16進コード「E0FF」以降の外字用コードエリアの文字コードへ変換するための対応関係を定義するようにしたものである。
(7) 本発明の第7の態様は、上述の第1〜第6の態様に係る個人情報配信システムにおいて、
第1のテキストデータおよび第2のテキストデータの一方もしくは双方を、データベース内のレコードデータとして用意するようにしたものである。
(8) 本発明の第8の態様は、上述の第1〜第7の態様に係る個人情報配信システムにおいて、
配信先データとして、配信先となる個人のアカウントおよびパスワードを用意し、
個人情報配信サーバが、個人用端末装置のWebブラウザ用アプリケーションソフトウエアに対して、アカウントおよびパスワードの照合を条件に、HTMLデータの配信を行うようにしたものである。
(9) 本発明の第9の態様は、上述の第1〜第7の態様に係る個人情報配信システムにおいて、
配信先データとして、配信先となる個人の電子メールアドレスを用意し、
個人情報配信サーバが、電子メールアドレスの宛先となる個人用端末装置の電子メール用アプリケーションソフトウエアに対して、HTMLデータの配信を行うようにしたものである。
(10) 本発明の第10の態様は、上述の第1〜第9の態様に係る個人情報配信システムとしてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムを用意し、これをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して配付できるようにしたものである。
本発明に係る個人情報配信システムによれば、必要なフォントファイルをフォント配信サーバからダウンロードして利用できるようにしたため、HTMLデータとして個人情報を配信しつつ、利用可能な文字に制限が課されることはなくなる。
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。
<<< §1.本発明に係る個人情報配信システムの基本構成 >>>
図1は、本発明の基本的な実施形態に係る個人情報配信システムの構成を示すブロック図である。この個人情報配信システムは、個人用端末装置11〜13に対して、インターネット20を介して個人情報の配信を行うためのシステムであり、図示のとおり、配信情報格納部110、文字コード変換部120、文字コード変換テーブル130、HTMLデータ生成部140、表示書式格納部150、フォント変換テーブル160、個人情報配信サーバ170、フォント配信サーバ180によって構成されている。なお、これら各ブロックで示す構成要素は、この個人情報配信システムを、個々の機能に着目して捉えたものであり、実際には、この個人情報配信システムは、インターネット20に接続された1つもしくは複数のサーバ用コンピュータに、専用のソフトウエアプログラムを組み込むことにより構成することができる。
本発明に係る個人情報配信システムの特徴は、HTMLデータを閲覧する機能をもった個々の個人用端末装置11〜13に対して、ネットワーク(図示の例では、インターネット20)を介して、それぞれ固有の個人情報をHTMLデータとして配信することにある。具体的な利用形態としては、前述したとおり、信販会社が、クレジットカードの各会員に対して、1ヶ月ごとの利用明細をWebページを利用して配信するサービスを行う例、銀行が、各預金者に対して、預金取引の明細をWebページを利用して配信するサービスを行う例、保険会社が、各契約者に対して、保険契約の明細や契約書の内容をWebページを利用して配信するサービスを行う例、通販会社が、電子メールを利用して、個々の消費者宛に商品カタログのダイレクトメールを配信するサービスを行う例など様々である。本発明における「個人情報」とは、「特定の個人向けに提供されるべき情報」を広く意味しているものであり、この他にも様々なビジネス分野において、本発明に係る個人情報配信システムを利用することが可能である。
ここでは、説明の便宜上、信販会社が、クレジットカードの各会員に対して、1ヶ月ごとの利用明細をWebページを利用して配信するサービスを行う場合を例にとり、以下の説明を行う。したがって、図1に示す個人用端末装置11〜13に記載された氏名「田中一郎」,「佐藤二郎」,「日高三郎」は、それぞれ当該信販会社の顧客となるクレジットカードの利用者名ということになる。ここでは説明の便宜上、3名の利用者のみについての運用形態を述べるが、もちろん、実際には、この個人情報配信システムは、より多数の利用者に対して同様のサービスを提供することができる。
図2は、上述の3名の利用者に対してそれぞれ配信する配信情報の一例を、概念的に示した図である。すなわち、上段に示す配信情報Aは、利用者「田中一郎」宛の配信情報を示し、中段に示す配信情報Bは、利用者「佐藤二郎」宛の配信情報を示し、下段に示す配信情報Cは、利用者「日高三郎」宛の配信情報を示す。各利用者宛の配信情報には、いずれもテキストデータと配信先データとが含まれている。
たとえば、「田中一郎」宛の配信情報Aには、第1のテキストデータA1と配信先データA2とが含まれている。第1のテキストデータA1は、「田中一郎」なる特定の個人に配信すべき固有の情報(この例では、田中一郎の1月分のクレジットカード利用明細)であり、図示のとおり、「田中一郎様の1月分のご利用明細」なる文字列と、その下に示された明細表の各セルに配置された文字列と、によって構成されている。ここで、「第1のテキストデータA1」に、「第1の」なる序数詞を付しているのは、後述する文字コード変換処理による変換後のテキストデータ(こちらは、「第2のテキストデータ」と呼ぶ)と区別するためである。なお、この第1のテキストデータA1は、単なるテキストデータとして用意することも可能であるが、実用上は、データベース内のレコードデータとして用意されている。具体的には、第1のテキストデータA1は、顧客データベース上での「田中一郎」なるレコードデータとして用意されており、個々の文字列は、それぞれ所定のフィールド内の文字データとして収録されている。図示の例において、利用明細表の各セルに、「ご利用日」/「内容」/「金額」といった属性が定義され、各文字データが各属性欄に配置されているのは、このようなデータベースの機能によるものである。
一方、配信先データA2は、第1のテキストデータA1として用意された固有の情報の配信先を示すデータである。本来の配信先は、「田中一郎」なる利用者個人であるが、ここに示す実施形態では、「田中一郎」なる利用者個人に割り当てられたアカウント(図示の例では「12345」なる数字列)と、パスワード(図示の例では「APPLE」なる文字列)と、電子メールアドレス(図示の例では「tanaka@patent」)と、を配信先データA2として用意している。もちろん、配信先データA2としては、配信先を特定することが可能なデータであれば、どのようなデータを用いてもかまわない。この配信先データA2も、実用上は、データベース内のレコードデータとして用意されている。
以上、「田中一郎」宛の配信情報Aの構造を説明したが、同様に、「佐藤二郎」宛の配信情報Bには、第1のテキストデータB1と配信先データB2とが含まれており、「日高三郎」宛の配信情報Cには、第1のテキストデータC1と配信先データC2とが含まれている。
上述したように、これら配信情報A,B,Cは、実際には、データベース内のレコードデータとして用意されている。本実施形態に係る個人情報配信システムは、このようなレコードデータとして用意された個人情報を、それぞれの利用者に、HTMLデータとして配信する機能を有している。
HTMLデータとしての個人情報を、インターネット20を介して配信する方法としては、Webページを利用する方法と電子メールを利用する方法とが一般的に普及している。したがって、個人用端末装置11〜13は、Webブラウザ用ソフトウエアあるいは電子メール用ソフトウエアが組み込まれた端末装置であれば、どのような端末装置であってもかまわない。現在市販されている多くのパソコンや携帯電話には、Webブラウザ用ソフトウエアや電子メール用ソフトウエアが組み込まれているので、実用上は、このようなパソコンや携帯電話などを個人用端末装置として用いることができる。
<<< §2.文字コード体系の相違に基づく問題 >>>
本発明の目的は、HTMLデータとして個人情報を配信しつつ、利用可能な文字に制限が課されることがないようにすることである。既に述べたとおり、従来の一般的な個人情報配信システムでは、HTMLデータとして個人情報を配信する場合、利用可能な文字が制限される。その理由は、HTMLデータが採用する文字コード体系によって、表現可能な文字に差が生じるためである。
図3は、代表的な3つの文字コード体系がカバーする文字領域の関係を示す図である。すなわち、この図では、JEF,Unicode,SJIS(シフトJIS)なる3つの文字コード体系がカバーする文字群の相対的な関係が示されている。JEFは、企業向けのデータベースなどで広く採用されている文字コード体系であり、図示のとおり、JIS第1・第2水準の文字に、JEF拡張文字を加えた多数の文字群を擁し、人名漢字や地名漢字などを広くカバーしている。紙媒体のダイレクトメールなどを作成する際には、このJEF形式の文字コードをそのまま印刷に利用するのが一般的である。したがって、紙媒体のダイレクトメールなどでは、多くの人名漢字や地名漢字などを利用することができ、実用的なレベルにおいて、使用可能文字に制限はない。
これに対して、SJISやUnicodeでは、取り扱うことが可能な文字が、JEFに比べて少なくなる。たとえば、SJISは、一般的なパソコンで標準的に採用されている汎用文字コード体系であるが、基本的には、JIS第1・第2水準の文字しかカバーしていない。パソコンのOSによっては、それ以外の文字を外字として定義して用いているものもあるが、このような外字は、いわゆる「機種依存文字」となるため、汎用性が低下し、異なるOS環境下で「文字化け」を発生させる要因になる。
一方、Unicodeは、今後、世界的なレベルで統一された万国共通の体系になるものと期待されている文字コード体系であり、図示のとおり、JIS第1・第2水準の文字に、JIS補助漢字ベースを加えた文字領域をカバーしている。このため、パソコンなどの個人用端末装置では、今後、多くの機種がUnicodeに標準対応してゆくものと予想される。しかしながら、JEF拡張文字の領域をすべてカバーするには至っておらず、一部の人名漢字や地名漢字などを表示することができない。
このように、個人用端末装置として利用されている多くのパソコンは、SJISやUnicodeに対応してきており、SJISやUnicodeで記述されたHTMLデータは、パソコンの標準機能によって閲覧可能である。しかしながら、SJISやUnicodeでは、一部の人名漢字や地名漢字などを表示することができないため、JEFで記述された文字情報を提示するためには、外字としての取り扱いを行わざるを得ない。たとえば、JEFで記述された文字情報を、Unicodeで記述された文字情報に変換して、パソコンなどの個人用端末装置上に提示するためには、図3の右端に示す例のように、JIS補助漢字ベースの他に、更に外字領域を定義する必要がある。
また、文字コード体系が異なると、文字コードも異なるのが一般的である。図4は、JEF,Unicode,SJISなる3つの文字コード体系について、いくつかの文字に割り当てられた文字コード(16進コード)を示す表である。表の右端欄には、具体的な字形を参考のために記載してある。たとえば、同じ「亜」という文字を表現するために、Unicodeでは「4E9C」なる文字コードが用いられ、JEFでは「A1A1」という文字コードが用いられ、SJISでは「89AF」という文字コードが用いられている。
文字コード体系を複雑化している1つの要因は、異体字の存在である。たとえば、図4の表において、Unicode「9AD8」なる文字とUnicode「9AD9」なる文字とは、同じ「高」という文字であるが、後者はいわゆる「はしご高」と呼ばれている異体字であり、異なる字形を有している。同様に、Unicode「9D0E」なる文字とUnicode「9DD7」なる文字とは、同じ「鴎」という文字であるが、やはり両者は異なる字形を有する異体字の関係にある。また、JEF「B0A2」なる文字は、「唖」の異体字であり、UnicodeやSJISでは定義されていない。なお、本願明細書では、電子出願の制約上、これらの異体字を使用することができないため、これらの文字を記載する必要がある場合には、便宜上、それぞれ「はしご高」、「品の鴎」、「唖の異体」と記載することにする。
結局、JEFで記述されている文字情報の中に、文字コード「B0A2」なる文字(「唖の異体」)が含まれていたとすると、当該文字は、UnicodeやSJISでは表現することができない。また、JEFで記述されている文字情報の中に、文字コード「B2AA」なる文字(「品の鴎」)が含まれていたとすると、当該文字は、Unicodeでは表現可能であるが、SJISでは表現することができない。このように、特定の文字コード体系には含まれていない文字を、当該文字コード体系の環境下で表示させるためには、外字としての取り扱いをせざるを得ない。
なお、JEFで記述されている文字情報の中に、文字コード「6EA4」なる文字(「はしご高」)が含まれていたとすると、図4の表を見る限り、当該文字は、Unicodeでは「9AD9」なる文字コードとして表現可能であり、SJISでは「EEE0」なる文字コードとして表現可能であるが、実際には、これらの文字コードは、パソコンのOSに依存して異なることがあり、用いる個人用端末装置によっては正しく表示できない可能性があるので、実用上は、このように、個人用端末装置によっては正しく表示できない可能性のある所定の文字コードについても、上述した外字と同等の取り扱いをするのが好ましい。
<<< §3.個人情報配信システムの基本動作 >>>
以上、一般的な文字コード体系の相違点について簡単な説明を行ったが、続いて、図1に示す個人情報配信システムの個々の構成要素の機能について説明しよう。まず、配信情報格納部110は、特定の個人に配信すべき固有の情報を記述するために第1の文字コード体系で表現された第1のテキストデータと、当該固有の情報の配信先を示す配信先データと、を含む各個人ごとの配信情報を格納する構成要素である。
図示の例では、3人の利用者についての配信情報A,B,Cが格納されている状態が示されている。これら配信情報A,B,Cの具体的な内容は、図2に示したとおりである。ここで、第1のテキストデータA1,B1,C1は、いずれも第1の文字コード体系で表現されたテキストデータである。説明の便宜上、本実施形態では、第1の文字コード体系がJEFであるものとしよう。上述したとおり、JEFでは、「はしご高」、「品の鴎」、「唖の異体」のいずれの文字に対しても所定の文字コードが定義されており、これらの文字を正しく表示することができる。実際、図2の配信情報Cの宛先である「日高三郎」の「高」の字には、「はしご高」の文字が用いられている。
なお、前述したとおり、第1のテキストデータA1,B1,C1や、配信先データA2,B2,C2は、実用上、データベースにおけるレコードデータとして用意されているので、配信情報格納部110は、データベースサーバによって構成することができる。
文字コード変換部120は、文字コード変換テーブル130を参照して、第1のテキストデータを、第2の文字コード体系で表現された第2のテキストデータに変換する機能を有する。なお、第2のテキストデータについても、データベースにおけるレコードデータの形で出力するようにしてかまわない。文字コード変換テーブル130は、第1の文字コード体系における文字コードを、第2の文字コード体系における文字コードに変換するための対応関係を定義したテーブルである。ここで、第1の文字コード体系は、前述したとおり、配信情報格納部110内に格納されている配信情報A,B,Cが採用している文字コード体系である。これに対して、第2の文字コード体系は、個人用端末装置11〜13が、HTMLデータを閲覧する際に用いる文字コード体系である。ここでは、説明の便宜上、第2の文字コード体系として、Unicodeを用いる例を述べることにする。
結局、ここで述べる実施形態の場合、第1の文字コード体系としてJEF、第2の文字コード体系としてUnicodeが用いられることになる。したがって、文字コード変換テーブル130内には、JEFにおける文字コードとUnicodeにおける文字コードとの対応関係が定義されている。具体的には、図4の表におけるUnicodeの欄とJEFの欄との対応関係が、文字コード変換テーブル130として用意されることになる。文字コード変換部120は、この文字コード変換テーブル130を参照することにより、JEFの文字コード(第1のテキストデータ)をUnicodeの文字コード(第2のテキストデータ)に変換する処理を行う。たとえば、第1のテキストデータとして与えられた「A1A1」なる文字コード(亜)は、「4E9C」なる文字コードに変換され、第2のテキストデータとして出力されることになる。
HTMLデータ生成部140は、文字コード変換部120から出力された第2のテキストデータに基づいて、HTMLデータを生成する機能を有する。HTMLデータは、テキストデータに、文字サイズ、文字色、書体、背景色、などの表示書式を示すタグを付加してなるデータである。たとえば、図2の第1のテキストデータA1や、これを変換することにより得られる第2のテキストデータは、単なる文字コードの羅列に過ぎないが、所定の表示書式を示すタグを付加してHTMLデータの形式にすれば、たとえば、図5に示すようなWebページの画面200として提示することが可能になる。図示の画面において、ロゴ部201は、元のテキストデータには含まれていなかった「パテントカード」なるロゴを示すものであり、実際には、画像データとして用意されている。表題部202は、元のテキストデータに含まれていた文字列を表示したものであるが、固有の文字サイズや固有のフォントによる表示がなされている。明細表示部203も、基本的には、元のテキストデータに含まれていた文字列を表示したものであるが、やはり固有の文字サイズや固有のフォントによる表示がなされており、また、表の形式で各文字列が配列されている。
表示書式格納部150は、文字コード変換部120から出力される第2のテキストデータを、個人用端末装置11〜13上で表示する際の表示書式を格納するための構成要素である。具体的には、たとえば、図5に示すようなWebページの画面を、個人用端末装置11〜13上に表示させる場合には、ロゴ部201を構成する画像データ、個々の文字列についての文字サイズ、文字色、書体を指定するデータ、背景色を示すデータなどを、表示書式として、表示書式格納部150内に予め格納しておくようにすればよい。
HTMLデータ生成部140は、文字コード変換部120から出力された第2のテキストデータと、表示書式格納部150に格納されていた表示書式とに基づいて、第2のテキストデータの内容を指定された表示書式に従って表示するためのHTMLデータを生成する処理(具体的には、タグ情報を付加する処理)を実行する。なお、本実施形態では、HTMLデータ生成部140がHTMLデータを作成する際には、必要に応じて、フォント変換テーブル160の内容も参照することになるが、これについては後述する。
こうして、HTMLデータ生成部140で作成されたHTMLデータA3は、個人情報配信サーバ170へと送られる。このとき、当該HTMLデータA3の配信先を示す配信先データA2(配信情報格納部110に格納されていたもの)も、併せて個人情報配信サーバ170へと送られることになり、結局、図1に示すように、個人情報配信サーバ170内では、HTMLデータA3に配信先データA2が付随した形になる。ここで、HTMLデータA3は、もともとは、図2の上段左欄に示すような情報であるが、個人用端末装置11上で閲覧した場合には、図5に示すWebページの画面として提示されるデータ(特定の表示書式が指定されたデータ)になっている。一方、配信先データA2は、前述したとおり、図2の上段右欄に示すようなデータであり、配信先である利用者「田中一郎」を特定するためのデータとなっている。
個人情報配信サーバ170は、生成されたHTMLデータA3を、配信先データA2によって配信先と確認された特定の個人用端末装置に、インターネット20を介して配信する処理を行う。図示の例の場合、HTMLデータA3は、配信先データA2によって配信先とされている「田中一郎」の個人用端末装置11へと配信されることになる。同様に、HTMLデータB3は、配信先データB2によって配信先とされている「佐藤二郎」の個人用端末装置12へと配信され、HTMLデータC3は、配信先データC2によって配信先とされている「日高三郎」の個人用端末装置13へと配信される。
HTMLデータを配信する1つの方法は、個人用端末装置11〜13のWebブラウザ用アプリケーションソフトウエアに対して配信する方法である。この場合は、いわゆる「プル型」の配信形態をとることになり、一般的なWebサーバを個人情報配信サーバ170として用意しておけばよい。たとえば、利用者「田中一郎」が、所定のWebページに対してアクセスを行ってきたら、アカウントおよびパスワードの入力を求め、配信先データA2として登録されているアカウントおよびパスワードと一致するか否かの照合を行い、一致した場合には、個人用端末装置11に対して、HTMLデータA3をダウンロードさせるようにすればよい。
HTMLデータを配信する別な方法は、個人用端末装置11〜13の電子メール用アプリケーションソフトウエアに対して配信する方法である。この場合は、いわゆる「プッシュ型」の配信形態をとることになり、一般的なメールサーバを個人情報配信サーバ170として用意しておけばよい。たとえば、利用者「田中一郎」に対して、HTMLデータA3を配信するには、配信先データA2として登録されている電子メールアドレス「tanaka@patent」宛てに送信を行うようにすればよい。
<<< §4.本発明に係る個人情報配信システム特有の動作 >>>
以上、配信情報格納部110内に用意されている配信対象となる情報を、HTMLデータの形式で個人用端末装置11〜13へと配信する基本的な手順を述べたが、このような手順自体は、既に従来から実施されている公知の手順である。そして、この公知の手順は、配信対象となるテキストデータが、JIS第1・第2水準の文字のみから構成されている限り、何ら支障なく実行される。しかしながら、JIS第1・第2水準以外の文字が含まれていた場合、個人用端末装置上で正しい表示が行われなくなる可能性が出てくる。前述したとおり、「唖の異体」は、UnicodeやSJISでは表示することができない。また、「はしご高」や「品の鴎」は、UnicodeやSJISでは表示することができないか、あるいは、OSによっては文字化けしてしまうおそれがある。
そこで、本発明では、配信情報格納部110に格納されている第1のテキストデータ(第1の文字コード体系)を、個人用端末装置11〜13による閲覧に適した第2のテキストデータ(第2の文字コード体系)に変換する際に、第1の文字コード体系には含まれているが第2の文字コード体系には含まれていない文字を外字文字として取り扱うことにより、第2の文字コード体系を用いている個人用端末装置11〜13においても、これらの文字を正しく閲覧できるようにしている。また、第2の文字コード体系には含まれているが、個人用端末装置11〜13によっては正しく表示できない可能性のある文字についても、外字文字と同等の取り扱いをすることにより、OSの相違による文字化けの発生を防ぐようにしている。
たとえば、第1の文字コード体系としてJEFを用い、第2の文字コード体系としてUnicodeを用いた場合、文字コード変換部120では、図6に示すような文字コードの変換処理が行われる。すなわち、第1の文字コード体系JEFにおいて、「亜」,「高」,「はしご高」,「鴎」,「品の鴎」,「唖の異体」を示す文字コードが与えられた場合、次のような処理が実行される。
まず、「亜」,「高」,「鴎」を示す文字コードについては、いずれもJIS第1・第2水準の範囲内の文字であるので、そのまま第2の文字コード体系Unicodeにおける対応する文字コードへと変換する。具体的には、図4の文字コード対応表に示されているとおり、「亜」については、「A1A1」から「4E9C」への変換が行われ、「高」については、「B9E2」から「9AD8」への変換が行われ、「鴎」については、「6FB0」から「9D0E」への変換が行われることになる。
次に、「はしご高」,「品の鴎」を示す文字コードについては、JIS第1・第2水準外の文字ではあるが、Unicodeにも定義されている文字であるので、やはり第2の文字コード体系Unicodeにおける対応する文字コードへと変換する。具体的には、図4の文字コード対応表に示されているとおり、「はしご高」については、「6EA4」から「9AD9」への変換が行われ、「品の鴎」については、「B2AA」から「9DD7」への変換が行われることになる。ただし、これらの文字は、OSによっては文字化けしてしまうおそれがあるので、後述するように、個人用端末装置11〜13上では、外字として取り扱うようにする。
最後に、「唖の異体」を示す文字コードについては、Unicodeでは定義されていない文字であるので、対応する文字コードへ変換することは不可能である。そこで、これについては、Unicodeにおける外字領域である「E0FF」以降のコードに対応づけるようにする。このように、第1の文字コード体系JEFでは定義されているが、第2の文字コード体系Unicodeでは定義されていない文字については、個々の文字ごとに、それぞれUnicodeにおける外字領域である「E0FF」以降の特定のコードに対応づけるように定めておくようにする。ここでは、便宜上、「唖の異体」を示す文字コードについては、Unicodeの文字コード「E0FF」に対応づけるように予め定められていたものとしよう。
結局、図6に示す例では、各文字に対して、3通りの変換処理がなされることになる。すなわち、「亜」,「高」,「鴎」については、そのままUnicodeにおける対応コードへの変換が行われ、「はしご高」,「品の鴎」については、そのままUnicodeにおける対応コードへの変換が行われるものの外字としての取り扱いがなされ、「唖の異体」については、Unicodeの外字領域の文字コードへの変換が行われて外字としての取り扱いがなされることになる。ここで、「外字としての取り扱いがなされる」とは、「個人用端末装置11〜13では、外字フォントを利用した表示がなされる」という意味である。すなわち、図6の例では、「亜」,「高」,「鴎」については、個人用端末装置11〜13に標準的に備わっているフォントを用いた表示がなされるのに対し、「はしご高」,「品の鴎」,「唖の異体」については、個人用端末装置11〜13に標準的には備わっていない外字フォント(ここでは、この外字フォントに対して、「myfont」なるフォント名が付されていたものとする)を用いた表示がなされることになる。
もちろん、個人用端末装置11〜13において、このような外字フォントを用いた表示を行うためには、外字フォントのデータをどこからか調達しなければならない。図1に示すフォント配信サーバ180は、正に、この外字フォントデータを提供するためのサーバである。すなわち、このフォント配信サーバ180は、第1の文字コード体系JEFには含まれているが、第2の文字コード体系Unicodeには含まれていない外字文字(たとえば、「唖の異体」)のフォントデータ、および第2の文字コード体系Unicodeには含まれているが、個人用端末装置11〜13によっては正しく表示できない可能性のある文字として予め定められた文字(たとえば、「はしご高」や「品の鴎」)のフォントデータを、外字フォントファイルFとして配信する機能を果たす。個人用端末装置11〜13は、必要に応じて、このフォント配信サーバ180から、外字フォントファイルFをダウンロードして、これを利用することができる。
一般に、「特殊な文字については外字を用いる」という技術自体は、古くから利用されている汎用技術であり、「外字を利用するために、外字フォントファイルを用意する」という技術自体も、公知の技術である。本実施形態に係る個人情報配信システムの特徴は、各個人に対してそれぞれ固有の個人情報をHTMLデータの形式で配信する際に、「外字を利用する必要があるか否か」を判断し、「外字を利用する必要がある」と判断された場合には、当該HTMLデータに「外字を利用するために必要な情報」を埋め込む処理を行う点にある。
たとえば、図6に示すような具体的な変換処理を行う場合を考えてみる。このような変換処理を行うには、図7に示すような文字コード変換テーブル130を用意しておけばよい。文字コード変換部120は、この図7に示す文字コード変換テーブル130の内容を参照することにより、第1のテキストデータ(JEF)を第2のテキストデータ(Unicode)に一義的に変換することができる。
一方、フォント変換テーブル160には、外字フォントファイルF内の外字文字コードと、当該外字フォントファイルFを特定するためのフォント名との対応関係が定義されている。図8は、このようなフォント変換テーブル160の一例を示す表である。この例では、「9AD9」,「9DD7」,「E0FF」なる3つのUnicodeが掲載されているが、これらのUnicodeは、それぞれ「はしご高」,「品の鴎」,「唖の異体」に対応する文字コードであり、図6において、外字として取り扱うこととした文字のコードに他ならない。そして、図8の表では、これら各Unicodeに対応する外字フォント名が「myfont」であることが示されている。別言すれば、図8に示すフォント変換テーブル160は、「はしご高」,「品の鴎」,「唖の異体」なる文字のフォントデータが、フォント配信サーバ180内に用意されている「myfont」なる外字フォント名が付与された外字フォントファイルFに存在する、という事実を示していることになる。
したがって、HTMLデータ生成部140は、各個人宛のHTMLデータを生成する際に、フォント変換テーブル160を参照することにより、当該HTMLデータに「外字を利用する必要があるか否か」を判断することができる。たとえば、田中一郎宛あるいは佐藤二郎宛の配信情報には、図8のフォント変換テーブル160に掲載されている文字コードは含まれていない。よって、HTMLデータ生成部140は、「田中一郎宛あるいは佐藤二郎宛のHTMLデータには、外字を利用する必要はない」と判断することができる。この場合、HTMLデータ生成部140は、従来の手順どおり、HTMLデータの生成処理を行う。こうして、田中一郎が利用する個人用端末装置11や、佐藤二郎が利用する個人用端末装置12には、従来どおりの手順で作成されたHTMLデータが配信されることになる。もちろん、このHTMLデータに含まれる文字は、各個人用端末装置に標準的に装備されているフォントにより表示可能である。
ところが、HTMLデータ生成部140に、日高三郎宛の配信情報Cが与えられた場合を考えよう。前述したとおり、「日高三郎」の「高」の文字は、実際には「はしご高」であり、第2のテキストデータ上では、Unicode「9AD9」なる文字コードで表現されている。したがって、図8に示すフォント変換テーブル160を参照することにより、当該「9AD9」なる文字コードは、外字として取り扱うべき文字コードであることが認識でき、更に、「myfont」なる外字フォント名をもつ外字フォントファイルFを利用する必要があることが認識できる。
そこで、HTMLデータ生成部140は、この日高三郎宛のHTMLデータの生成処理を行う際には、「外字を利用するために必要な情報」を埋め込む作業を行うことになる。本発明の場合、この作業は、次の2つの処理から構成される。第1の処理は、フォント配信サーバ180から、必要な外字フォントファイル(この例の場合、「myfont」なる外字フォント名をもつ外字フォントファイルF)をダウンロードするための情報をHTMLヘッダーに追加する処理である。具体的には、外字フォントファイルFのURLアドレスをHTMLヘッダーに追加する処理が行われる。HTMLデータを解釈実行可能な一般的なアプリケーションプログラムは、このようなHTMLヘッダーに基づいて、外字フォントファイルFを自動的にダウンロードする機能を有している。そして、第2の処理は、HTMLデータに含まれる個々の外字文字コードに対して、用いる外字フォントファイルのフォント名を指定するタグ情報を追加する処理である。HTMLデータを解釈実行可能な一般的なアプリケーションプログラムは、このようなタグ情報に遭遇すると、当該外字文字を、指定された外字フォントファイル内のフォントデータを用いて表示する機能を有している。
ここでは、上述したHTMLデータ生成部140による2つの処理作業を、簡単な具体例について説明しておく。たとえば、文字コード変換部120からHTMLデータ生成部140に対して、図9に示すような文字列に対応するテキストデータが与えられた場合を考えてみよう。このテキストデータは、Unicodeで記述された第2のテキストデータであるから、実際には、図示のとおり「65E5 9AD9 4E09 90CE E0FF」なる文字コード列になる。HTMLデータ生成部140は、この文字コード列の中の「9AD9」,「E0FF」なるコードが、図8に示すフォント変換テーブル160に含まれていることを認識し、「外字を利用する必要がある」と判断し、次の2つの処理を実行する。
まず第1に、図8に示すフォント変換テーブル160を参照することにより、「9AD9」および「E0FF」なる外字文字コードを表示するためには、「myfont」なる外字フォント名をもつ外字フォントファイルが必要であると判断できるので、当該外字フォントファイルをダウンロードするための情報をHTMLヘッダーに追加する処理を実行する。そして、第2に、「9AD9」および「E0FF」なる外字文字コードに対して、「myfont」なる外字フォント名を指定するタグ情報を追加する処理を実行する。
図10は、このような2つの処理を実行することにより生成されたHTMLデータの一例を示す図である。上半分がHTMLヘッダーの部分であり、下半分がHTML本文の部分である。HTMLヘッダーの第4行目(@font-face以下)〜第8行目までが、「myfont」なる外字フォント名をもつ外字フォントファイルをダウンロードするために付加された情報である。第5行目は、「myfont」なるファイル名をもったフォントファミリーを利用することを宣言する文であり、第8行目は、ダウンロードの対象となる当該外字フォントファイルのURLアドレスを示す文である。HTMLデータを解釈実行可能な一般的なアプリケーションプログラムは、これらの文に基づいて、フォント配信サーバ180内に用意されている外字フォントファイルFのアドレスを認識し、これを自動的にダウンロードする作業を実行する。
一方、HTML本文の部分には、外字部分については、「myfont」なるフォント名のフォントデータを用い、その他の部分については、個人用端末装置に標準的に装備されているフォントデータ(ここでは、「standard」なるフォント名であるものとする)を用いるよう、必要なタグ情報が追加されている。具体的には、<font face="standard">なるタグの後に出現する文字コードは、「standard」なる標準フォントによる表示がなされ、<font face="myfont">なるタグの後に出現する文字コードは、「myfont」なる外字フォントによる表示がなされることになる。その結果、図9に示す5文字のテキストデータのうち、「日」,「三」,「郎」の3文字は標準フォントで表示され、「はしご高」,「唖の異体」の2文字は外字フォントで表示されることになる。
Unicodeで定義されている「はしご高」は、標準フォントで表示すると、OSによっては文字化け発生の可能性があるが、この例のように外字フォントで表示するようにすれば、文字化けの危険性を排除することができる。一方、「唖の異体」は、そもそもUnicodeでは定義されていないので、文字コード変換部120では、図7に示す文字コード変換テーブル130を参照して、外字フォントファイルF内の対応する外字文字コード「E0FF」への変換が行われている。よって、外字フォントファイルFを用いることにより、支障なく表示が可能になる。
このように、本発明に係る個人情報配信システムでは、「外字を利用する必要がある」と判断された日高三郎宛のHTMLデータには、「外字を利用するために必要な情報」を埋め込む処理が行われるが、「外字を利用する必要がない」と判断された田中一郎宛や佐藤二郎宛のHTMLデータには、そのような埋め込み処理は行われないことになる。その結果、日高三郎が利用する個人用端末装置13に対しては、フォント配信サーバ180から外字フォントファイルFのダウンロードが実行されるが、田中一郎が利用する個人用端末装置11や佐藤二郎が利用する個人用端末装置12に対しては外字フォントファイルFのダウンロードは実行されない。結局、必要な場合にのみ、必要な外字フォントファイルのダウンロードが実行されることになるので、極めて効率的な運用が可能になる。
<<< §5.外字フォントファイルの構成例 >>>
図1に示す実施形態では、フォント配信サーバ180内には、外字フォントファイルFが用意され、個人用端末装置は、必要に応じて、この外字フォントファイルFをダウンロードして用いることになる。上述した実施形態では、第1の文字コード体系としてJEF、第2の文字コード体系としてUnicodeを用いており、外字フォントファイルF内には、JEFには含まれているがUnicodeには含まれていない文字コード(たとえば、「唖の異体」)と、Unicodeに含まれているがOSによっては文字化けするおそれのある文字コード(たとえば、「はしご高」や「品の鴎」)と、が含まれており、これに対応して、フォント変換テーブル160には、図8に示すようなテーブルが用意されていた。
ここでは、説明の便宜上、フォント変換テーブル160には、「はしご高」,「品の鴎」,「唖の異体」という3文字のみが掲載されている例を示したが、実際には、このフォント変換テーブル160に掲載すべき文字(すなわち、外字フォントファイルF内に外字としてフォントデータを用意すべき文字)は、他にも多数存在する。実用上は、1000文字以上の文字を、外字として取り扱い、外字フォントファイルF内にフォントデータを用意しておくのが好ましい。
しかしながら、この外字フォントファイルFをダウンロードして利用する個人用端末装置側の立場から見ると、たった数文字を表示するために、1000文字以上の外字フォントを含んだ外字フォントファイルFをダウンロードするのは効率的ではない。たとえば、図2の下段に示す日高三郎宛の配信情報を個人用端末装置11上で表示する場合、「はしご高」の1文字だけが外字として取り扱われる。このように、外字としての取り扱いを行うべき文字が1文字でも含まれていると、図10に示す例のように、配信対象となるHTMLデータのHTMLヘッダーの部分に、外字フォントファイルFをダウンロードするための指示が挿入され、外字フォントファイルF全体のダウンロードが行われることになる。最近は、ブロードバンドの環境が整備されつつあり、従来に比べれば、大容量の外字フォントファイルをダウンロードしても、大きな負担は生じないケースが多いが、依然として、通信容量の小さな回線経由でインターネットに接続している個人用端末装置も少なくない。また、携帯電話を個人用端末装置として利用している利用者にとってみれば、ダウンロード対象となるファイルの容量はできるだけ小さい方が好ましい。
このような要望に応えるためには、フォント配信サーバ180内に、単一の外字文字コードのフォントデータのみを含む単一外字フォントファイルを、必要な外字文字コードの分だけ用意しておけばよい。たとえば、図11には、フォント配信サーバ180内に、3つの外字フォントファイルを用意した例が示されている。すなわち、左側に示す外字フォントファイルには、文字コード「9AD9」で示される「はしご高」なる外字のフォントデータのみが含まれており、中央に示す外字フォントファイルには、文字コード「9D0E」で示される「品の鴎」なる外字のフォントデータのみが含まれており、右側に示す外字フォントファイルには、文字コード「E0FF」で示される「唖の異体」なる外字のフォントデータのみが含まれている。
この3つのファイルは、いずれも形式的には独立したファイルとなっているため、それぞれ別個のフォント名が付されている。各フォント名はそれぞれユニークなものである必要があるため、ここでは、「myfont」なる文字列に、各ファイル内に含まれている単一外字の文字コードをそのまま付したものを、当該外字フォントファイルのフォント名として用いるようにしている。たとえば、文字コード「9AD9」で示される「はしご高」なる外字のフォントデータのみを含む左側の外字フォントファイルには、「myfont 9AD9」なるフォント名が付されている。同様に、中央の外字フォントファイルには「myfont 9D0E」、右側の外字フォントファイルには「myfont E0FF」なるフォント名が付されている。上述したとおり、実用上は、1000文字以上の外字フォントデータを用意しておくのが好ましいので、1つの外字文字コードのフォントデータを1つの外字フォントファイルとして用意すると、フォント配信サーバ180内には、外字フォントファイルが1000以上収容されることになる。
一方、図12は、図11に示すフォント配信サーバ180に収容されている3つの外字フォントファイルに対応して用意されたフォント変換テーブル160の具体例を示す図である。この例では、外字として取り扱うべき3つの文字「はしご高」,「品の鴎」,「唖の異体」について、Unicodeと外字フォント名との対応関係が示されている。このフォント変換テーブル160を参照することにより、たとえば、Unicode「9AD9」なる文字を表示するには、「myfont 9AD9」なるフォント名の外字フォントファイルをダウンロードしてくればよいことが認識できる。なお、フォント変換テーブル160は、フォント配信サーバ180内に収容されている外字フォントファイル内の外字文字コードと、当該外字フォントファイルを特定するためのフォント名との対応関係を定義することができれば、必ずしも表の形式にする必要はない。たとえば、図12に示す例の場合であれば、「myfont」なる文字列に、Unicodeによる文字コード列をそのまま付加したものが、当該文字コードに対応する外字フォントファイルのフォント名である、という規則を、フォント変換テーブル160として定義しておけば足りる。
HTMLデータ生成部140は、前述したとおり、この図12に示すフォント変換テーブル160を参照しながら、HTMLデータを生成することになる。ここでは、たとえば、図9に示すような5つの文字コードからなる第2のテキストデータが与えられた場合、HTMLデータ生成部140がどのような処理を行うかを簡単に説明しよう。図12に示すフォント変換テーブル160を参照すれば、この5つの文字コードのうち、「9AD9(はしご高)」については、「myfont 9AD9」なるフォント名の外字フォントファイルが必要になり、「E0FF(唖の異体)」については、「myfont E0FF」なるフォント名の外字フォントファイルが必要になることが認識できる。そこで、HTMLデータ生成部140は、HTMLヘッダーの部分に、「myfont 9AD9」なるフォント名の外字フォントファイルと、「myfont E0FF」なるフォント名の外字フォントファイルとをダウンロードするための情報を追加する処理を実行する。更に、HTML本文については、「9AD9(はしご高)」なる文字コードに対しては「myfont 9AD9」なるフォント名を指定し、「E0FF(唖の異体)」なる文字コードに対しては「myfont E0FF」なるフォント名を指定するタグ情報を追加する処理を実行する。
結局、上述のような処理が施されたHTMLデータの配信を受けた個人用端末装置は、図11に示すフォント配信サーバ180から、「myfont 9AD9」なるフォント名の外字フォントファイルと「myfont E0FF」なるフォント名の外字フォントファイルとをダウンロードし、「はしご高」および「唖の異体」を表示することになる。このように、1つの外字文字コードのフォントデータを1つの外字フォントファイルとして用意しておけば、個人用端末装置側で閲覧する際に、表示に必要なフォントデータを1文字単位でダウンロードすることができるようになり、極めて効率的な運用が可能になる。
もっとも、このような効率的な運用を行うためには、必ずしも1つの外字文字コードのフォントデータを1つの外字フォントファイルとして用意しておく必要はなく、一部分の外字文字コードのフォントデータのみを含む部分外字フォントファイルを、必要な外字文字コードの分だけ用意するようにしてもかまわない。図13は、そのような具体例を示す図である。この例では、フォント配信サーバ180内に、3つの外字フォントファイルが収容されている。すなわち、左側に示す「myfont 1」なるフォント名が付されたファイルには、「はしご高」,「品の鴎」など、OSによって文字化けの可能性がある複数の文字(グループG1)のフォントデータが収録されており、中央に示す「myfont 2」なるフォント名が付されたファイルには、丸数字の1〜20(グループG2)のフォントデータが収録されており、右側に示す「myfont 3」なるフォント名が付されたファイルには、「唖の異体」など、Unicodeの「E0FF」以降の外字領域に割り当てられた文字(グループG3)のフォントデータが収録されている。
図14は、図13に示すフォント配信サーバ180に収容されている3つの外字フォントファイルに対応して用意されたフォント変換テーブル160の具体例を示す図である。このフォント変換テーブル160に掲載されている外字は、3つのグループG1,G2,G3に分けられており、各グループG1,G2,G3の外字には、それぞれ「myfont 1」,「myfont 2」,「myfont 3」が対応づけられている。HTMLデータ生成部140は、このフォント変換テーブル160を参照して、HTMLデータを生成する処理を行うことになる。
このように、一部分の外字文字コードのフォントデータのみを含む部分外字フォントファイルを、必要な外字文字コードの分だけ用意する方法では、前述の例のように、フォントファイルを1文字単位でダウンロードすることはできないが、グループ単位でダウンロードすることができるので、すべての外字フォントを一括してダウンロードする場合に比べれば、より効率的な運用が可能になる。
なお、一般に、文字フォントには、明朝体系、ゴシック体系、POP体系など、複数通りの書体がある。したがって、実用上は、これら複数通りの書体ごとに、外字フォントファイルを用意しておくのが好ましい。図15は、各個人用端末装置11〜13に、3つの標準フォント「standard明朝」,「standardゴシック」,「standardPOP」が備わっている場合に、これら各標準フォントに対応する外字フォントファイルを、それぞれフォント配信サーバ180内に用意した例を示す図である。図示のとおり、各標準フォントに対応して、「myfont明朝」,「myfontゴシック」,「myfontPOP」が用意されている。HTMLデータ生成部140は、HTML本文中のテキストが「standard明朝」なるフォント指定を受けている場合には、当該テキスト中の外字については、対応する「myfont明朝」をダウンロードする指示を挿入し、タグ指定する処理を行うことになる。
<<< §6.統合フォントファイルを用いる変形例 >>>
最後に、図16に、本発明の変形例に係る個人情報配信システムの構成を示すブロック図を示す。図1に示す基本的実施形態と、この図16に示す変形例との構成上の相違は、後者では、フォント変換テーブル160が省略されている点と、フォント配信サーバ180内に統合フォントファイルFFが用意されている点である。また、HTMLデータ生成部140の動作も若干異なってくる。
フォント配信サーバ180に用意されている統合フォントファイルFFは、第2の文字コード体系(この実施形態の場合、Unicode)に含まれている内字文字のフォントデータと、第1の文字コード体系(この実施形態の場合、JEF)には含まれているが、第2の文字コード体系(Unicode)には含まれていない外字文字のフォントデータと、の双方を含むフォントファイルである。図1に示すフォント配信サーバ180に用意されている外字フォントファイルFは、外字として取り扱われる文字についてのフォントデータしか含んでいなかったのに対し、図16に示すフォント配信サーバ180に用意されている統合フォントファイルFFは、内字/外字を問わず、すべての文字のフォントデータを含んでいることになる。
文字コード変換部120は、第1の文字コード体系(JEF)には含まれているが第2の文字コード体系(Unicode)には含まれていない文字コードについては、この統合フォントファイルFF内の対応する外字文字コードへの変換を行うことになる。また、HTMLデータ生成部140は、外字文字として取り扱うべき文字が1文字でも含まれているテキストデータについてのHTMLデータを生成する際には、フォント配信サーバ180から統合フォントファイルFFをダウンロードするための情報をHTMLヘッダーに追加する処理と、全文字コードに対して統合フォントファイルFFのフォント名を指定するタグ情報を追加する処理と、を行う。
たとえば、図2の上段に示す田中一郎宛の配信情報内のテキストデータがHTMLデータ生成部140に与えられた場合、このテキストデータには、外字文字として取り扱うべき文字が含まれていないので、HTMLデータ生成部140は、従来の一般的な方法でHTMLデータの生成を行う。このHTMLデータの配信を受けた個人用端末装置11では、標準的に備わっているフォントデータを用いた表示が行われ、フォント配信サーバ180からのダウンロードが行われることはない。
ところが、図2の下段に示す日高三郎宛の配信情報内のテキストデータがHTMLデータ生成部140に与えられた場合、このテキストデータには、「はしご高」なる外字文字として取り扱うべき文字が含まれているので、HTMLデータ生成部140は、HTMLヘッダーに、統合フォントファイルFFをダウンロードするための情報を追加する処理を実行するとともに、全文字コードに対して統合フォントファイルFFのフォント名を指定するタグ情報を追加する処理を行う。その結果、このHTMLデータの配信を受けた個人用端末装置13では、フォント配信サーバ180から統合フォントファイルFFをダウンロードする処理が実行され、HTMLデータ内のすべてのテキストが、この統合フォントファイルFF内のフォントデータを用いて表示される(標準的に備わっているフォントデータは、用いられない)。
要するに、配信対象となる個人情報に、外字として取り扱うべき文字が1文字でも含まれていた場合には、当該個人情報は、外字として取り扱うべき文字であろうがなかろうが、すべて、ダウンロードされた統合フォントファイルFF内のフォントデータを用いて表示されることになる。
この変形例で用いられる統合フォントファイルFFは、内字/外字の双方を含むフォントデータであるため、図1に示す外字フォントファイルFよりも大容量になる。したがって、フォント配信サーバ180からのダウンロード容量を削減して効率的な運用を行う、という観点からは効率化に逆向する形態ということになるが、HTMLデータ生成部140によって実行されるHTMLデータの生成作業は効率化される。すなわち、外字を1文字でも含む、と判断された場合には、HTMLヘッダー部には、統合フォントファイルFFのファイル名を指定したダウンロード指示を追加する処理を行うだけで済み、HTML本文内では、一括して、統合フォントファイルFFを指定するタグを追加する処理を行うだけで済む。その結果、個々の文字ごとに使用フォントをタグ指定する方法に比べると、生成されるHTMLデータ長を削減する効果も得られる。
本発明の基本的な実施形態に係る個人情報配信システムの構成を示すブロック図である。 クレジットカードの利用者3名に対してそれぞれ配信する配信情報の一例を、概念的に示した図である。 JEF,Unicode,SJISなる3つの文字コード体系がカバーする文字領域の関係を示す図である。 JEF,Unicode,SJISなる3つの文字コード体系について、いくつかの文字に割り当てられた文字コードを示す表である。 個人用端末装置11〜13上に提示されるWebページの画面の一例を示す平面図である。 本発明に係る個人情報配信システムで行われる文字コード変換処理の一例を示す図である。 図1に示す個人情報配信システムにおける文字コード変換テーブル130の内容の一例を示す表である。 図1に示す個人情報配信システムにおけるフォント変換テーブル160の内容の一例を示す表である。 図1に示す個人情報配信システムによる配信対象となる単純なテキストデータの一例を示す図である。 図9に示すテキストデータに基づいて作成されたHTMLデータの一例を示す図である。 図1に示すフォント配信サーバ180内に、単一の外字文字コードのフォントデータのみを含む3つの外字フォントファイルを用意した例を示す図である。 図11に示すフォント配信サーバ180に収容されている3つの外字フォントファイルに対応して用意されたフォント変換テーブル160の具体例を示す図である。 図1に示すフォント配信サーバ180内に、一部分の外字文字コードのフォントデータのみを含む部分外字フォントファイルを、必要な外字文字コードの分だけ用意するようにした例を示す図である。 図13に示すフォント配信サーバ180に収容されている3つの外字フォントファイルに対応して用意されたフォント変換テーブル160の具体例を示す図である。 3つの標準フォントに対応する各外字フォントファイルを、それぞれフォント配信サーバ180内に用意した例を示す図である。 本発明の変形例に係る個人情報配信システムの構成を示すブロック図である。
符号の説明
11〜13…個人用端末装置
20…インターネット
110…配信情報格納部
120…文字コード変換部
130…文字コード変換テーブル
140…HTMLデータ生成部
150…表示書式格納部
160…フォント変換テーブル
170…個人情報配信サーバ
180…フォント配信サーバ
200…Webページの画面
201…ロゴ部
202…表題部
203…明細表示部
A,B,C…各個人への配信情報
A1,B1,C1…第1のテキストデータ
A2,B2,C2…配信先データ
A3…HTMLデータ
F…外字フォントファイル
FF…統合フォントファイル
G1,G2,G3…文字のグループ

Claims (10)

  1. HTMLデータを閲覧する機能をもった個々の個人用端末装置に対して、ネットワークを介して、それぞれ固有の情報をHTMLデータとして配信する個人情報配信システムであって、
    特定の個人に配信すべき固有の情報を記述するために第1の文字コード体系で表現された第1のテキストデータと、当該固有の情報の配信先を示す配信先データと、を含む各個人ごとの配信情報を格納する配信情報格納部と、
    前記第1の文字コード体系における文字コードを、第2の文字コード体系における文字コードに変換するための対応関係を定義した文字コード変換テーブルと、
    前記文字コード変換テーブルを参照して、前記第1のテキストデータを、前記第2の文字コード体系で表現された第2のテキストデータに変換する文字コード変換部と、
    前記第1の文字コード体系には含まれているが前記第2の文字コード体系には含まれていない外字文字のフォントデータを外字フォントファイルとして配信するためのフォント配信サーバと、
    前記外字フォントファイル内の外字文字コードと、当該外字フォントファイルを特定するためのフォント名との対応関係を定義したフォント変換テーブルと、
    前記第2のテキストデータを前記個人用端末装置上で表示する際の表示書式を格納する表示書式格納部と、
    前記第2のテキストデータと前記表示書式とに基づいて、前記第2のテキストデータの内容を前記表示書式に従って表示するためのHTMLデータを生成するHTMLデータ生成部と、
    生成された前記HTMLデータを、前記配信先データによって配信先と確認された特定の個人用端末装置に配信する個人情報配信サーバと、
    を備え、
    前記文字コード変換部は、前記第1の文字コード体系には含まれているが前記第2の文字コード体系には含まれていない文字コードについては、前記外字フォントファイル内の対応する外字文字コードへの変換を行い、
    前記HTMLデータ生成部は、前記フォント変換テーブルを参照することにより、前記外字文字コードが含まれているテキストデータについてのHTMLデータを生成する際には、前記フォント配信サーバから必要な外字フォントファイルをダウンロードするための情報をHTMLヘッダーに追加する処理と、個々の外字文字コードに対して、用いる外字フォントファイルのフォント名を指定するタグ情報を追加する処理と、を行うことを特徴とする個人情報配信システム。
  2. 請求項1に記載の個人情報配信システムにおいて、
    フォント配信サーバに、単一の外字文字コードのフォントデータのみを含む単一外字フォントファイルを、必要な外字文字コードの分だけ用意したことを特徴とする個人情報配信システム。
  3. 請求項1に記載の個人情報配信システムにおいて、
    フォント配信サーバに、一部分の外字文字コードのフォントデータのみを含む部分外字フォントファイルを、必要な外字文字コードの分だけ用意したことを特徴とする個人情報配信システム。
  4. HTMLデータを閲覧する機能をもった個々の個人用端末装置に対して、ネットワークを介して、それぞれ固有の情報をHTMLデータとして配信する個人情報配信システムであって、
    特定の個人に配信すべき固有の情報を記述するために第1の文字コード体系で表現された第1のテキストデータと、当該固有の情報の配信先を示す配信先データと、を含む各個人ごとの配信情報を格納する配信情報格納部と、
    前記第1の文字コード体系における文字コードを、第2の文字コード体系における文字コードに変換するための対応関係を定義した文字コード変換テーブルと、
    前記文字コード変換テーブルを参照して、前記第1のテキストデータを、前記第2の文字コード体系で表現された第2のテキストデータに変換する文字コード変換部と、
    前記第2の文字コード体系に含まれている内字文字のフォントデータと、前記第1の文字コード体系には含まれているが前記第2の文字コード体系には含まれていない外字文字のフォントデータと、を統合フォントファイルとして配信するためのフォント配信サーバと、
    前記第2のテキストデータを前記個人用端末装置上で表示する際の表示書式を格納する表示書式格納部と、
    前記第2のテキストデータと前記表示書式とに基づいて、前記第2のテキストデータの内容を前記表示書式に従って表示するためのHTMLデータを生成するHTMLデータ生成部と、
    生成された前記HTMLデータを、前記配信先データによって配信先と確認された特定の個人用端末装置に配信する個人情報配信サーバと、
    を備え、
    前記文字コード変換部は、前記第1の文字コード体系には含まれているが前記第2の文字コード体系には含まれていない文字コードについては、前記統合フォントファイル内の対応する外字文字コードへの変換を行い、
    前記HTMLデータ生成部は、前記外字文字コードが含まれているテキストデータについてのHTMLデータを生成する際には、前記フォント配信サーバから前記統合フォントファイルをダウンロードするための情報をHTMLヘッダーに追加する処理と、全文字コードに対して前記統合フォントファイルのフォント名を指定するタグ情報を追加する処理と、を行うことを特徴とする個人情報配信システム。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の個人情報配信システムにおいて、
    第2の文字コード体系には含まれているが個人用端末装置によっては正しく表示できない可能性のある所定の文字を、外字文字の一部として扱うことを特徴とする個人情報配信システム。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の個人情報配信システムにおいて、
    第2の文字コード体系としてUnicodeを用い、文字コード変換テーブルには、第1の文字コード体系には含まれているがUnicodeには含まれていない文字コードについて、Unicodeの16進コード「E0FF」以降の外字用コードエリアの文字コードへ変換するための対応関係を定義することを特徴とする個人情報配信システム。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の個人情報配信システムにおいて、
    第1のテキストデータおよび第2のテキストデータの一方もしくは双方が、データベース内のレコードデータとして用意されていることを特徴とする個人情報配信システム。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の個人情報配信システムにおいて、
    配信先データとして、配信先となる個人のアカウントおよびパスワードを用意し、
    個人情報配信サーバが、個人用端末装置のWebブラウザ用アプリケーションソフトウエアに対して、前記アカウントおよびパスワードの照合を条件に、HTMLデータの配信を行うことを特徴とする個人情報配信システム。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の個人情報配信システムにおいて、
    配信先データとして、配信先となる個人の電子メールアドレスを用意し、
    個人情報配信サーバが、前記電子メールアドレスの宛先となる個人用端末装置の電子メール用アプリケーションソフトウエアに対して、HTMLデータの配信を行うことを特徴とする個人情報配信システム。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の個人情報配信システムとしてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムもしくは当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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