JP2005213555A - 放電表面処理用電極および放電表面処理方法 - Google Patents

放電表面処理用電極および放電表面処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 空孔の少ない緻密な被膜を形成すること。
【解決手段】 金属粉末または金属の化合物の粉末、或いはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体を電極として、加工液中あるいは気中において電極とワークの間にパルス状の放電を発生させ、そのエネルギにより、ワーク表面に電極材料あるいは電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理において、電極材料として、1.0〜4.5重量%の硼素、或いは1.5〜5.0重量%の珪素を含む。
【選択図】 図6

Description

本発明は、金属粉末あるいは金属の化合物の粉末、あるいは、セラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体を電極として、電極とワークとの間にパルス状の放電を発生させ、そのエネルギにより、ワーク表面に電極材料あるいは電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理に関するものである。
航空機用ガスタービンエンジンのタービンブレードなどの表面には、高温環境下での強度と潤滑性を持った材料をコーティングあるいは肉盛りする必要がある。高温環境下でCr(クロム)やMo(モリブデン)が酸化されて酸化物となることで潤滑性を発揮することがわかってきていることから、Co(コバルト)をベースとし、CrやMoを含んだ材料を溶接・溶射などの方法で被膜を厚く盛り上げている。
ここで、溶接とは、ワークと溶接棒との間の放電により溶接棒の材料をワークに溶融付着させる方法であり、溶射とは、金属材料を溶かした状態にし、スプレー状にワークに吹き付け皮膜を形成させる方法である。
しかしながら、この溶接・溶射の何れの方法も人手による作業であり、熟練を要するため、作業をライン化することが困難であり、コストが高くなるという問題がある。
また、特に溶接は、熱が集中してワークに入る方法であるため、厚みの薄い材料を処理する場合や、単結晶合金・一方向凝固合金など方向制御合金のように割れやすい材料では、溶接割れが発生しやすく歩留まりが低いという問題もある。
一方、高温環境下での強度と潤滑性を有する溶接・溶射等の表面処理方法とは異なるが、その他の表面処理技術としては、例えば国際公開WO99/58744に示されるように放電加工による表面処理も確立している。
国際公開WO99/58744号公報(第7―8頁)
放電表面処理による厚膜の形成では、電極側からの材料の供給とその供給された材料のワーク表面での溶融およびワーク材料との結合の仕方が被膜性能に最も影響を与える。
この電極材料の供給に影響を与えるのが電極の強度すなわち硬さである。
国際公開WO99/58744号公報に示された電極製造方法では、電極にはある程度の硬さを持たせつつ放電による電極材料の供給を押さえ、供給された材料を十分溶融させることによりワーク表面に硬質セラミックス被膜を形成している。この方法では、形成される被膜は10μm程度までの薄膜に限定される。
しかしながら、高温環境下での強度と潤滑性を必要とされるような用途など、緻密で比較的厚い被膜(100μmのオーダー以上の厚膜)の形成が求められている。
本発明は、高温環境下での強度と潤滑性を必要とされる、緻密で比較的厚膜の表面処理方法を確立することを目的とする。
第1の発明に係わる放電表面処理用電極は、金属粉末または金属の化合物の粉末、或いはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体を電極として、加工液中あるいは気中において電極とワークの間にパルス状の放電を発生させ、そのエネルギにより、ワーク表面に電極材料あるいは電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理において、電極材料として、1.0〜4.5重量%の硼素、或いは1.5〜5.0重量%の珪素を含むものである。
本発明によれば、放電表面処理により空孔のない緻密な被膜を形成することができる。
従来の放電表面処理に用いられる電極成分は、炭化物を形成しやすい材料の割合が多く含まれており、例えばTi等の材料が油中での放電により化学反応し、工作物表面の材質が、鋼材(鋼材に処理する場合)からセラミックスであるTiC(炭化チタン)という硬質の炭化物に変わり、熱伝導・融点などの特性が変化する放電表面処理が行われてきた。
そして、発明者らの実験により、電極材質の成分に炭化し難い(炭化物を生成しにくい)材料を電極に加えることで、金属のまま被膜に残る材料が増え、放電表面処理により得られる被膜を厚くできることが見出され、厚膜形成のために電極の材料的条件が重要であることがわかってきた。
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。
実施の形態1
本発明は、放電表面処理により緻密な厚膜を形成することが目的であり、まず、放電表面処理により厚膜を形成することについて説明する。
従来の放電表面処理では、電極に炭化物を形成しやすい材料の割合が多く含まれており、例えば、Tiなどの材料を電極に含むと、油中での放電により化学反応を起こし、被膜としてはTiC(炭化チタン)という硬質の炭化物になる。
表面処理が進むにつれて、ワーク表面の材質が鋼材(鋼材に処理する場合)からセラミックスであるTiCに変わり、それに伴い、熱伝導・融点などの特性が変化する。
ところが、炭化しないあるいは炭化しにくい材料を電極に加えることで被膜は炭化物にならず、金属のまま被膜に残る材料が増えるという現象が生じた。
そして、この電極材料の選定が、被膜を厚く盛り上げるのに大きな意味を持つことが判明した。
図1に示すように、炭化物であるCr(炭化クロム)と炭化物を形成しにくい材料であるCo(コバルト)とを混合した粉末を圧縮成形し、その後に電極強度を増すため加熱して電極を製作した場合、炭化物を形成しにくいCoの量を変化させることで厚膜の形成しやすさが変わっていく。
図2は、この様子を示したものである。
電極を作製する際の粉末を圧縮成プレス圧は約100MPaであり、加熱温度は400℃から800℃の範囲形するで変化させた。
Cr(炭化クロム)が多いほど加熱温度は高くし、Co(コバルト)が多いほど温度を低くした。
これは、Cr(炭化クロム)が多い場合には製作した電極が脆くなりやすく低い温度で加熱してもすぐに崩れてしまうのに対し、Co(コバルト)が多い場合には加熱温度が低くても電極の強度が強くなりやすかったためである。
プレスの際には成形性をよくするためにプレスする粉末に少量(重量で2%から3%)のワックスを混合した。なお、ワックスは加熱の際に除去される。
Cr(炭化クロム)は粒径3μm〜6μm程度の粉末を使用し、Coは粒径4μm〜6μm程度の粉末を使用した。なお、ベースとなる材質はCr(炭化クロム)である。
使用した放電のパルスは図3に示すような波形であり、パルス条件は、ピーク電流値ie=10A、放電持続時間(放電パルス幅)te=64μs、休止時間to=128μs、15mm×15mmの面積の電極において、処理時間15分で被膜を形成した。
極性は、電極がマイナス、ワークがプラスの極性を使用した。
図3では、電極がマイナス、ワークがプラスの極性の場合に、縦軸上側になるように表示している。
このようなパルス条件に基づいて被膜を形成した場合、製作した電極内にあって、Coが含有する体積%によってワーク上に形成される被膜の厚さが異なり、図2によれば、Co含有量が低い場合には10μm程の膜厚であったものがCo含有量30体積%程度から次第に厚くなり、Co含有量50体積%を過ぎたころから10000μm近くにまで厚くなることを示している。
このことを更に詳細に述べる。
上記のような条件に基づいてワーク上に被膜を形成した場合、電極内のCoが0%の場合、すなわち、Cr(炭化クロム)が100重量%の場合には、形成できる被膜の厚さは10μm程度が限界であり、それ以上厚みを増すことはできない。
また、炭化物を形成しにくい材料が電極内にない場合の処理時間に対する被膜の厚さの様子は図4のようになる。
図4によれば、処理の初期は、被膜が時間とともに成長して厚くなり、あるところ(約5分/cm)で飽和する。
その後しばらく膜厚は成長しないが、ある時間(20分/cm程度)以上処理を続けると今度は被膜の厚みが減少しはじめ、最後には被膜高さはマイナス、すなわち掘り込みに変わってしまう。
ただし、掘り込んだ状態でも被膜は存在しており、その厚み自体は10μm程度であり、適切な時間で処理した状態とほとんど変わらない。したがって5分から20分の間での処理時間が適切と考えられる。
図2に戻り、電極内に炭化しにくい材料であるCo量を増やすにしたがい厚くできるようになり、電極中におけるCo量が30体積%を超えると形成される被膜の厚さが厚くなり始め、40体積%を超えると安定して厚膜が形成しやすくなることが判明した。
図2のグラフには、Co量30体積%程度から滑らかに膜厚が上昇するように記載しているが、これは、複数回の試験を行なった平均値であり、実際には、Co量が30体積%程度の場合には、厚く被膜が盛り上がらない場合があったり、厚く盛りあがった場合でも、被膜の強度が弱い、すなわち、金属片などで強く擦ると除去されてしまう場合などがあり、安定しない。
より好ましくはCo量が50体積%を超えるとよい。
このように被膜中に金属として残る材料を多くすることにより、炭化物になっていない金属成分を含む被膜を形成することができ、安定して厚膜が形成しやすくなる。
ここでいう体積%は混合するそれぞれ粉末の重量をそれぞれの材料の密度で割った値の比率のことであり、粉末全体の材料の体積中においてその材料が占める体積の割合である。
図5に電極中におけるCoの含有量が70体積%の場合に形成した被膜の写真を示す。
この写真は、厚膜の形成を例示するものである。
図5に示す写真においては2mm程度の厚膜が形成されている。
この被膜は15分の処理時間で形成されたものであるが、処理時間を増せばさらに厚い被膜にすることができる。
このようにして、電極内にCo等の炭化しにくい材料あるいは炭化しない材料を40体積%以上含有する電極を用いることによって、放電表面処理によりワーク表面に安定して厚い被膜を形成することができる。
上記においては、炭化物を形成しにくい材料としてCo(コバルト)を用いた場合について説明したが、Ni(ニッケル)、Fe(鉄)なども同様の結果を得られる材料であり、本発明に用いて好適である。
上記のように、炭化物を形成しにくい材料を電極に所定量加えることで厚膜ができるようになったが、被膜には、気孔が多いという問題がある。
そこで、この気孔を少なくするための方法について以下に説明する。
なお、以下では、上記のような厚膜形成のテスト用の電極材料ではなく、実際に潤滑性などを発揮する厚膜として使用する材料であるCo合金を使用した。
図6は実施の形態1の放電表面処理方法に使用する電極製造のためのプロセスである。
図において、1は粒径1〜2μm程度のCo合金粉末、2は粒径1〜2μm程度のB(硼素)粉末、3は粒径1〜2μm程度のSi(珪素)粉末、4は金型の上パンチ、5は金型の下パンチ、6は金型のダイである。
なお、Co合金粉末1、B粉末2、Si粉末3の混合割合は、電極材料におおよそB(硼素)が1.0〜4.5重量%、あるいは、Siが1.5〜5.0重量%程度、あるいはその両方とする。
Co合金粉末は、ここでは、「Cr(クロム)20重量%、Ni(ニッケル)10重量%、W(タングステン)15重量%、Co(コバルト)残」を使用したが、「Cr(クロム)25重量%、Ni(ニッケル)10重量%、W(タングステン)7重量%、Co(コバルト)残」、「Cr(クロム)20重量%、Ni(ニッケル)10重量%、W(タングステン)15重量%、Co(コバルト)残」、「Cr(クロム)15重量%、Fe(鉄)8重量%、Ni(ニッケル)残」、「Cr(クロム)21重量%、Mo(モリブデン)9重量%、Ta(タンタル)4重量%、Ni(ニッケル)残」、「Cr(クロム)19重量%、Ni(ニッケル)53重量%、Mo(モリブデン)3重量%、(Cb+Ta)5重量%、Ti(チタン)0.8重量%、Al(アルミ)0.6重量%、Fe(鉄)残」などの材料でもよい。
本実施の形態は、ワークに対して被膜を形成するためのCo合金粉末1に対し、高温(1000℃程度)でフラックスとして作用する材料であるB粉末2、同じく高温(1000℃程度)でフラックスとして作用する材料Si粉末3を混合することにより、被膜形成時に酸素原子を奪い、被膜中に酸化物が少なく、気孔の少ない金属の被膜を形成するための機能を持った電極を製造するための手法について説明する。
次に、具体的な電極の製造過程について説明する。
Co合金粉末1とB粉末2とSi粉末3とを十分に混合した粉末を金型に入れて圧縮成形し、所定の形状を形作る。
この際、粉末にワックスを混入した後圧縮成形すれば圧粉体の成形性が向上するためより望ましい。
しかし、ワックスは絶縁性物質であるため、電極中に大量に残ると、電極の電気抵抗が大きくなるため放電性が悪化するため、ワックスを除去することが必要になる。
このワックスは圧粉体電極を真空炉に入れて300℃程度で加熱することで除去できる。
また、加熱することで、電極の電気抵抗を下げたり、強度を増すこともできる。
そのため、ワックスを混入しない場合でも加熱することは意味がある。
さて、以上のような工程で製作されたCo合金粉末1とB粉末2とSi粉末3とからなる電極を用いて放電表面処理を行なう様子を図2に示す。
図において、11はCo合金粉末1とB粉末2とSi粉末3とからなる電極、12はワーク、13は加工液、14はパルス状の放電を発生させる放電表面処理用電源、15は放電のアーク柱である。
図7に示す放電表面処理を実現することにより、ワーク12表面にCo合金の被膜ができる。
電極中11にB粉末2あるいはSi粉末3が混入されていない場合には、形成された被膜中に空孔ができ、緻密な被膜の形成が困難だったが、本実施例のようにB粉末2あるいはSi粉末3、あるいは両者を電極に加えることで空孔の少ない緻密な被膜が形成できた。
これは、電極11からワーク12側へ供給される材料中にB(硼素)やSi(珪素)があると、電極を構成している粉末の酸化被膜中の酸素原子を、B(硼素)やSi(珪素)が放電の際に高温になった際に奪い、B、SiOとなり、被膜表面に溶解浮上させるため、被膜中の不要な酸素原子がなくなり、粉末材料同士の密着がよくなるためと考えている。
B(硼素)やSi(珪素)を電極中に入れない場合には、被膜中に酸素の量が高くなる。
これは、電極を構成する粉末中の酸素(酸化被膜に主に存在している)が被膜中にそのまま移行するということを示している。
電極材料が被膜になる際に酸素の量が多いと、粉末同士が互いに密着するのを妨げ、気孔を増やし、ひいては被膜強度を低下させることになる。
B(硼素)やSi(珪素)を電極中に入れると、このような現象を防ぐことができ、緻密で強固な被膜を形成することができる。
なお、本実施の形態では、電極材料におおよそB(硼素)が1.0〜4.5重量%、あるいは、Siが1.5〜5.0重量%程度として説明した。
これより少ないと材料中の酸素原子を除去する効果が低下し、多過ぎると材料中にB(硼素)やSi(珪素)が残り被膜強度を低下させるなどの問題が生じることが実験的にわかった。
また、B(硼素)やSi(珪素)を電極成分として加えることで、電極材料の融点を下げることができ、材料の溶融を促進する効果もある。
本実施例では、B(硼素)やSi(珪素)を粉末として電極材料に添加する方法について述べたが、B(硼素)やSi(珪素)を粉末材料の中に合金として混入しても良い。
その場合には、B(硼素)やSi(珪素)も均一に混ざることができ、より望ましい。
本実施例では、Co合金を電極として使用したが、Ni合金、Fe合金なども同じような結果が得られる材料である。
また、Co合金を用いたが、これは合金でなくとも、それぞれの成分元素の粉末を混合したものでもよい。
ただし、それぞれの粉末を混合する場合には、粉末の混合を十分に行わないと被膜の成分のばらつきの原因になるので注意が必要である。
また、本実施例では、金属のみの電極について説明したが、被膜の硬さを高めるために電極にセラミックス粉末を混合してもよい。
この場合セラミックスが多くなりすぎると、厚膜形成のところで説明したように厚膜の形成が困難になるので、所定量以下にする必要があるが、厚膜ができる条件の場合には、B(硼素)やSi(珪素)の添加により金属の緻密さを上げることで被膜の緻密さを上げることができる。
なお、上述したように、電極内に炭化しにくい材料であるCo量を増やすにしたがい厚くできるようになり、電極中におけるCo量が30体積%を超えると形成される被膜の厚さが厚くなり始め、40体積%を超えると安定して厚膜が形成しやすくなる。
電極材料にSiを加える発明として、特開昭56−51543号公報があるが、これは、通常の放電加工の電極に関する発明であり、加工速度を上げることを目的としており、金属被膜を形成し、その被膜が酸化されないようにSiで脱酸素を行う本発明とは異なる分野の発明である。
本実施の形態によれば、炭化物を作りにくい材料を40体積%以上含んだ電極に、Si、Bを加えたことで、Si、Bが放電表面処理の被膜形成時に酸素原子と結びつき被膜中の酸素を少なくすることができるので、気孔が少ない緻密で強固な金属の被膜を形成することができる。
CrとCoとを混合した粉末を圧縮成形するプロセス図である。 電極柱におけるCoの量と被膜厚さの関係を示す図である。 放電現象を示す図である。 処理時間と被膜厚さの関係を示す図である。 被膜の状態を示す図である。 第1の発明の一実施例を示す図である。 第1の発明の一実施例を示す図である。
符号の説明
1 Co合金粉末、2 B(硼素)粉末、3 Si(珪素)粉末、4 金型の上パンチ、5 金型の下パンチ、6 金型のダイ、11 放電表面処理用電極、12 ワーク、13 加工液、14 放電表面処理用電源、15 放電のアーク柱。

Claims (6)

  1. 金属粉末または金属の化合物の粉末、或いはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体を電極として、加工液中あるいは気中において電極とワークの間にパルス状の放電を発生させ、そのエネルギにより、ワーク表面に電極材料あるいは電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理において、
    電極材料として、1.0〜4.5重量%の硼素、或いは1.5〜5.0重量%の珪素を含むことを特徴とする放電表面処理用電極。
  2. 金属合金の粉末を圧縮成形した圧粉体を電極として、加工液中あるいは気中において電極とワークの間にパルス状の放電を発生させ、そのエネルギにより、ワーク表面に電極材料あるいは電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理において、
    合金成分として、1.0〜4.5重量%の硼素、或いは1.5〜5.0重量%の珪素を含むことを特徴とする放電表面処理用電極。
  3. 合金金属の粉末として、「Cr0〜10重量%、B1.0〜2.5重量%、Si1.5〜3.5重量%、C0.25重量%以下、Fe4重量%以下、Co1重量%以下、Cu4重量%以下、Ni残」、「Cr9〜11重量%、B1.0〜2.5重量%、Si2.0〜3.5重量%、C0.5重量%以下、Fe4重量%以下、Co1重量%以下、Ni残」、「Cr10〜15重量%、B2.0〜3.0重量%、Si3.0〜4.5重量%、C0.4〜0.7重量%、Fe5重量%以下、Co1重量%以下、Ni残」、「Cr12〜17重量%、B2.5〜4.0重量%、Si3.5〜5.0重量%、C0.4〜0.9重量%、Fe5重量%以下、Co1重量%以下、Mo4重量%以下、Cu4重量%以下、Ni残」、「Cr15〜20重量%、B3.0〜4.5重量%、Si2.0〜5.0重量%、C0.5〜1.1重量%、Fe5重量%以下、Co1重量%以下、Ni残」、「Ni10〜30重量%、Cr16〜21重量%、B1.5〜4.0重量%、Si2.0〜4.5重量%、C1.5重量%以下、Fe5重量%以下、Mo7重量%以下、W10重量%以下、Co残」、「Ni0〜15重量%、Cr19〜24重量%、B2.0〜3.0重量%、Si1.5〜3.0重量%、C1.5重量%以下、Fe5重量%以下、W4〜15重量%、Co残」、からなる合金であることを特徴とする請求項2に記載の放電表面処理用電極。
  4. 被膜形成に寄与する粉末粒径を3μm以下としたことを特徴とする請求項1〜3に記載の放電表面処理用電極。
  5. 金属粉末または金属の化合物の粉末、或いはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体を電極として、加工液中あるいは気中において電極とワークの間にパルス状の放電を発生させ、そのエネルギにより、ワーク表面に電極材料あるいは電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理において、
    1.0〜4.5重量%の硼素、或いは1.5〜5.0重量%の珪素を含む圧紛体電極を用いて被膜形成を行うことを特徴とする放電表面処理方法。
  6. 金属粉末または金属の化合物の粉末、或いはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体を電極として、加工液中あるいは気中において電極とワークの間にパルス状の放電を発生させ、そのエネルギにより、ワーク表面に電極材料あるいは電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理において、
    1.0〜4.5重量%の硼素、或いは1.5〜5.0重量%の珪素を含む合金粉末を圧縮形成した圧紛体電極を用いて被膜形成を行うことを特徴とする放電表面処理方法。
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