JP2005212675A - 自転車用折りたたみ自在車輪及び折りたたみ自転車 - Google Patents

Abstract

【課題】
主として角柱形の収納箱に収納できる折りたたみ自転車を完成させるため、折りたたみ自在な自転車用の車輪を提供すること。

【解決手段】
課題を解決するため、自転車用折りたたみ自在車輪に次の手段を採用した。
第１に、複数に分割された分割リムと、分割リムに対応して分割されたタイヤを用いる。
第２に、スポークを、ハブに固定された固定スポーク及びハブに回転及び固定自在に装着された可動スポークとする。
第３に、リムとスポーク間を固定及び解除可能とするリムスポーク固定具を用いる。
第４に、折りたたみ時の分割リムが車輪本体より外れることを防止するリム保持具を備える。

【選択図】 図５

Description

本発明は、直線状に細長く折りたたむことを可能とする自転車用折りたたみ自在車輪及び該車輪を用いて直線状に細長く折りたたむことのできる自転車の構造に関するもので、主として角柱形の収納箱に収納できる折りたたみ自転車を主眼に開発されたものである。

従来より特許文献１に記載されているように折りたたみ自転車は存在した。しかし、特許文献１の記載でも明らかなようにいずれの折りたたみ自転車も車輪を折りたたむことができず、更に、他の着想により全体を直線状に折りたたむことができる折りたたみ自転車も存在しなかった。

従って、折りたたんだとしてもタイヤの高さ分が障害となり、直線状に折りたたむことはできなかった。そこで折りたたみ自転車にあっては小径の車輪を用いることが多かった。しかし、小径の車輪では走行性において不便があり、通常の大径の車輪であっても、車輪の高さに影響されず直線状に細長く折りたたむことが可能な折りたたみ自転車の開発が望まれていた。

特開平１１−３２１７５７号公報

本発明は上記課題を解決するため、折りたたみ自在な自転車用の車輪を提供すると共に、通常の大径の車輪を用いた自転車であっても、車輪の高さに影響されず直線状に細長く折りたたむことを可能とする折りたたみ自転車を提供することを目的とする。

上記課題を解決するため、請求項１記載の発明は、自転車用折りたたみ自在車輪に次の手段を採用した。
第１に、複数に分割された分割リムと、分割リムに対応して分割されたタイヤを用いる。
第２に、スポークを、ハブに固定された固定スポーク及びハブに回転及び固定自在に装着された可動スポークとする。
第３に、リムとスポーク間を固定及び解除可能とするリムスポーク固定具を用いる。
第４に、折りたたみ時の分割リムが車輪本体より外れることを防止するリム保持具を備える。

請求項２記載の発明は、タイヤと分割リムの固定手段の改良であって、タイヤの分割リムへの取付周縁に外側に向かって所望個数の係止突起を設け、分割リムの対応部分に受け溝を形成したことを特徴とする請求項１記載の自転車用折りたたみ自在車輪である。

請求項３記載の発明は、リムスポーク固定具を改良したものであって、リムスポーク固定具が、固定及び可動スポークの先端付近に装備されたリム固定具と、各分割リムの端部付近に取り付けられたスポーク受け具によりなる請求項１又は２記載の自転車用折りたたみ自在車輪である。

請求項４記載の発明は、リム保持具の改良に関するもので、リム保持具が固定スポークと分割リム間に装備されていることを特徴とする請求項１又は２又は３記載の自転車用折りたたみ自在車輪である。

請求項５記載の発明は、分割リムを限定するもので、リムが４以上に分割されていることを特徴とする請求項１又は２又は３又は４記載の自転車用折りたたみ自在車輪である。

請求項６記載の発明は、請求項１記載の発明を用いた折りたたみ自転車に関するもので次の手段を採用する。
第１に、メインフレームと同一方向に曲折可能にしたハンドルポスト、前輪ポスト及びサドルポストを有すると共に、メインフレームを折りたたみ自在としたことを特徴とする折りたたみ自転車とする。
第２に、車輪を、複数に分割された分割リムと、分割リムに対応して分割されたタイヤと、ハブに固定された固定スポーク及びハブに回転及び固定自在に装着された可動スポークと、リムとスポーク間を固定及び解除可能とするリムスポーク固定具と折りたたみ時の分割リムが車輪本体より外れることを防止するリム保持具とを備えた折りたたみ自在車輪とする。

請求項１記載の発明は、リム及びタイヤを分割するとともに、スポークをハブに対して固定した固定スポークと回転固定自在にした可動スポークで構成したためタイヤを分割して、細長い状態にして折りたたむことが可能となった。その上、リム保持具を設けたため折りたたみ後の分割リムを車輪本体と一緒にしておくことができ実用的な折りたたみ自在車輪となった。

請求項２記載の発明は、タイヤと分割リムの取付固定の手段として、タイヤの分割リムへの取付周縁に外側に向かって所望個数の係止突起を設け、分割リムの対応部分に受け溝を形成したので、固定を確実にすると共に、タイヤ装着時の位置決めを容易なものとすることができた。

請求項３記載の発明にあっては、リムスポーク固定具が、固定及び可動スポークの先端付近に装備されたリム固定具と、各分割リムの端部付近に取り付けられたスポーク受け具によりなるので、折りたたみ自在車輪として最も不安定になるリムの分割部分にスポークが位置し、荷重を受けることができ、車輪としての耐久力を保持することが可能となった。

請求項４記載の発明にあっては、リム保持具が固定スポークと分割リム間に装備されているので、車輪単体で折りたたんで保持することが可能となった。

請求項５記載の発明は、分割リムが、リム全体を４以上に分割したものであるので、より細長く折りたたむことが可能となっている。

請求項６記載の発明は、請求項１記載の折りたたみ自在車輪を用いた上、メインフレームと同一方向に曲折可能にしたハンドルポスト、前輪ポスト及びサドルポストを有すると共に、メインフレームを折りたたみ自在とした折りたたみ自転車であるため、細長い状態に折りたたむことができ、角柱状の収納箱に収納できるものとなった。従って、この収納箱を利用した駐輪場等の運営が可能となる極めて活用範囲の広い折りたたみ自転車となる。

以下、図面に従って、実施例と共に本発明を実施するための最良の形態について説明する。図１は、本実施例に係る自転車用折りたたみ自在車輪の側面説明図で、図２は、同分解側面説明図で、図３は、同分解正面断面説明図である。

折りたたみ自在車輪１は、図２に示されるように分割リム２と、分割リム２に対応して分割されたタイヤ３と、該タイヤ３と分割リム２の内側に挿入されるチューブ４と、ハブ５と、ハブ５に固定された固定スポーク６及びハブ５に回転及び固定自在に装着された可動スポーク７と、リムスポーク固定具８と、リム保持具９とを備えるたものである。

分割リム２は、折りたたみ状態での直線性を考慮して、図２に示されるように６等分に分割されている。４等分や８等分など偶数に分割するのが折りたたみ状態の直線性を確保するためには好ましい。分割リム２に取り付けられるタイヤ３の分割リム２への取付周縁１３には外側に向かった係止突起１４が３カ所設けられると共に、分割リム２の対応部分に受け溝１５が形成されている。

スポークは、ハブ５を中心軸として固定された一本の固定スポーク６及びハブ５に回転及び固定自在に装着された二本の可動スポーク７とで構成される。固定スポーク６及び可動スポーク７は、車輪の内側の直径に対応した長さを有し、所定の幅を有する側面開口の中空体で、固定スポーク６の内側に可動スポーク７が順次収納可能な大きさに形成されている。従って、折りたたんだ状態では、図５に示すように固定スポーク６の内側に可動スポーク７が収納される。

リムスポーク固定具８は、分割リム２と各スポーク６，７間を固定及び解除可能とする部材である。リムスポーク固定具８は、図３に示すように固定スポーク６及び可動スポーク７の先端に装備された回転式のリム固定具１０と、各分割リム２の端部に取り付けられ、隣接する分割リム２同士が密着したときに、リム固定具１０に対応することとなるスポーク受け具１１とによりなる。従って、リムスポーク固定具８で分割リム２と各スポーク６，７を固定することにより分割リム２同士が密着固定するとともに、各スポーク６，７が最も弱いリムの分割点を支持することになる。

リム保持具９は、折りたたみ時の分割リム２が車輪本体より外れることを防止するもので、リム保持具９は、固定スポーク６と分割リム２の間に装備されている。図示の実施例ではリム保持具９は、図中上下４個の分割リム２を保持しているにすぎないが、リム保持具９と接続されていない図２中中間に位置する分割リム２も分割リム２の間を連結するガイド１２により分離しないようにされている。

ガイド１２は、分割リム２の内側から分割リム２を銜える方式で隣接する分割リム２間に装着され、実施例では、一方の分割リム２がガイド１２に対して固定され、隣接する他方の分割リム２はガイド１２に対して摺動自在に装着されている。尚、このガイド１２はリムの分割点を銜え込んでいるため、リムの幅方向（図３中横方向）に対する耐久力を高めることができる。

折りたたみ自転車２０は、折りたたみ自在車輪１を用いると共に、メインフレーム２１とほぼ同一方向に曲折可能にしたハンドルポスト２２、前輪ポスト２３及びサドルポスト２４を有すると共に、メインフレームを連結具２５により半分に折りたたみ自在としたものである。

ハンドル３１はハンドルポスト２２に通常使用状態から上方へ曲折及び固定自在に装着されている。サドル３２はサドルポスト２４に通常使用状態から上方へ曲折し固定可能に装着されている。

以下、図６乃至図１１に従って折りたたみ手順について説明する。図６は折りたたみ自転車の自転車としての使用状態を示す側面図で、図６の使用状態より図７に示すようにハンドル３１及びサドル３２を上方に向けて折り曲げる。

続いて、サドルポスト２４を連結具２７にてメインフレーム２１と同方向に向かうよう前方に折りたたみ、ハンドルポスト２２を連結具２６にてメインフレーム２１と同方向に向かうよう後方に折りたたみ、前輪ポスト２３をメインフレーム２１と同一方向に向かうよう前方に折りたたみ、図８に示すように横長の状態に折りたたむ。

その後、クランクギアの位置もメインフレーム２１に近づけ図９の状態とする。その後、折りたたみ自在車輪１の固定スポーク６をメインフレーム２１と同一方向にして、リムスポーク固定具８を外すことにより、分割リム２と各スポーク６，７との締着を解除し、図１０のように折りたたみ自在車輪１を折りたたむ。最後に、サドルポスト２４及びハンドルポスト２２の長さを短く縮めてから、メインフレーム２１を連結具２５より半分に折りたたむと図１１に示すような完成状態となる。

本実施例に係る自転車用折りたたみ自在車輪の側面説明図 同分解側面説明図 同分解正面断面説明図 タイヤと分割リムの固定手段を示す側面図 折りたたんだ状態を示す車輪の側面説明図 自転車使用状態の側面図 ハンドル及びサドルを回動させた状態の側面説明図 各種ポストを回動させた状態の側面説明図 クランクギアを移動させた状態の側面説明図 車輪の折りたたみ途中の状態を示す側面説明図 全長を略半分に折りたたんだ状態の側面説明図

符号の説明

１．．．．．．．．．．折りたたみ自在車輪
２．．．．．．．．．分割リム
３．．．．．．．．．．タイヤ
４．．．．．．．．．．チューブ
５．．．．．．．．．．ハブ
６．．．．．．．．．．固定スポーク
７．．．．．．．．．．可動スポーク
８．．．．．．．．．．リムスポーク固定具
９．．．．．．．．．．リム保持具
１０．．．．．．．．．リム固定具
１１．．．．．．．．．スポーク受け具
１２．．．．．．．．．ガイド
１３．．．．．．．．．取付周縁
１４．．．．．．．．．係止突起
１５．．．．．．．．．受け溝
２０．．．．．．．．．折りたたみ自転車
２１．．．．．．．．．メインフレーム
２２．．．．．．．．．ハンドルポスト
２３．．．．．．．．．前輪ポスト
２４．．．．．．．．．サドルホスト
２５，２６，２７．．連結具
３１．．．．．．．．．ハンドル
３２．．．．．．．．．サドル
３３．．．．．．．．．クランクギア

Claims (6)

1. 複数に分割された分割リムと、分割リムに対応して分割されたタイヤと、ハブに固定された固定スポーク及びハブに回転及び固定自在に装着された可動スポークと、リムとスポーク間を固定及び解除可能とするリムスポーク固定具と折りたたみ時の分割リムが車輪本体より外れることを防止するリム保持具とを備えたことを特徴とする自転車用折りたたみ自在車輪。
2. タイヤの分割リムへの取付周縁に外側に向かって所望個数の係止突起を設け、分割リムの対応部分に受け溝を形成したことを特徴とする請求項１記載の自転車用折りたたみ自在車輪。
3. リムスポーク固定具が、固定及び可動スポークの先端付近に装備されたリム固定具と、各分割リムの端部付近に取り付けられたスポーク受け具によりなる請求項１又は２記載の自転車用折りたたみ自在車輪。
4. リム保持具が固定スポークと分割リム間に装備されていることを特徴とする請求項１又は２又は３記載の自転車用折りたたみ自在車輪。
5. リムが４以上に分割されていることを特徴とする請求項１又は２又は３又は４記載の自転車用折りたたみ自在車輪。
6. メインフレームと同一方向に曲折可能にしたハンドルポスト、前輪ポスト及びサドルポストを有すると共に、メインフレームを折りたたみ自在としたことを特徴とする折りたたみ自転車において、車輪を、複数に分割された分割リムと、分割リムに対応して分割されたタイヤと、ハブに固定された固定スポーク及びハブに回転及び固定自在に装着された可動スポークと、リムとスポーク間を固定及び解除可能とするリムスポーク固定具と折りたたみ時の分割リムが車輪本体より外れることを防止するリム保持具とを備えた折りたたみ自在車輪としたことを特徴とする折りたたみ自転車。

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