JP2005211781A - 光触媒フィルタ及びその製造方法、ならびに光触媒処理装置 - Google Patents

光触媒フィルタ及びその製造方法、ならびに光触媒処理装置 Download PDF

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Shinji Kato
真示 加藤
Yutaka Hotta
裕 堀田
Takahiro Ando
貴弘 安藤
Takeshi Owaki
健史 大脇
Kenji Morikawa
健志 森川
Tsunetake Aoki
恒勇 青木
Yasunori Taga
康訓 多賀
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Abstract

【課題】 光の利用効率が高く、経済的にも優れた光触媒フィルタを提供すること。
【解決手段】 本発明の光触媒フィルタ51は、三次元網目構造を有する多孔体50の外面及び細孔内に光触媒物質52,56を担持する光触媒フィルタ51であり、紫外光の照射で光触媒活性を示す光触媒物質56に富む第一の部分53と、可視光が照射された際に上記光触媒物質56よりも高い光触媒活性を示す他の光触媒物質52に富む第二の部分57とから実質的に構成されている。
【選択図】 図7

Description

本発明は、可視光の照射で光触媒活性を示す光触媒を備える光触媒フィルタ及びその製造方法、ならびに光触媒フィルタを用いた光触媒処理装置に関する。
居住空間や作業空間における悪臭を解消する手段、或いは自動車の排気ガス等の有害物質によって汚染された空気を浄化する手段として、酸化チタン等の光触媒を備えたフィルタ(光触媒フィルタ)が用いられている。従来、光触媒フィルタの光触媒機能をより向上させ、効率よく空気浄化等を行うための研究が種々なされてきた。
例えば、三次元網目構造を有するセラミック多孔体の表面に光触媒を担持させて成る光触媒フィルタ(特許文献1参照)が知られている。また、三次元網目構造のセラミック多孔体の表面にセラミック粒子を付着させて形成した凹凸な表面層を有するセラミック多孔体に光触媒を担持させて成る光触媒フィルタ(特許文献2参照)が知られている。このような光触媒フィルタは、多孔体の表面積が上記凹凸な表面層を形成した分だけ大きくなり、多孔体の単位容積当たりの光触媒担持量も増大する。その結果、単位容積当たりの光触媒活性を向上させることができる。
一方、光触媒フィルタに用いられる光触媒物質としては酸化チタン等の酸化物半導体が一般的であるが、この種の酸化物は一般に紫外線領域の光が照射されたときにのみ光触媒機能を発揮する。このため、酸化チタン等の光触媒に光を照射する光源としては、主として紫外光を放射するブラックライト(ピーク波長約360nm)等が用いられている。
ところで、ブラックライト等の紫外光放射用光源のなかには、紫外光の他に可視領域の波長の光を放射するものが多い。そのような光源を利用する場合、エネルギーの効率的利用の観点からは、光源から放射された可視光の有効利用が望まれる。また、ブラックライトのような紫外光放射用の光源は比較的高価である。そこで、より安価な光源(例えば一般の蛍光灯や白熱灯)或いは自然光(太陽光)を利用しても高い光触媒活性が得られるような光触媒物質の利用が望まれる。例えば、特許文献3及び4には、紫外光のほかに可視光で利用し得る組成の光触媒物質が記載されている。
特開平9−105120号公報 特開2001−38218号公報 国際公開第WO01/010552号パンフレット 特開2002−154823号公報
自然光(太陽光)のように可視光と紫外光の両方が含まれる光を利用する光触媒フィルタとしては、当該フィルタに照射される光を高効率に利用し得るものが望まれる。しかし、従来の光触媒フィルタ、すなわち、可視光照射で光触媒活性を示す光触媒物質(以下「可視光応答型光触媒物質」ともいう。)を担持した光触媒フィルタ及び酸化チタンのような紫外光が照射されたときに光触媒活性を示す通常の光触媒物質(以下「紫外光応答型光触媒物質」ともいう。)を担持した光触媒フィルタのいずれも可視光と紫外光の両方を高効率に利用するものではなかった。また、光触媒フィルタ本体として用いる多孔体の多孔質構造に応じた光触媒物質の選択及び担持の形態に関する研究が不十分であった。このため、より効率良く光を利用し得る光触媒フィルタが望まれている。
本発明はそのような従来の課題を解決すべく創出されたものであり、光の利用効率が高い光触媒フィルタを提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、そのような光触媒フィルタの製造方法を提供することである。本発明のさらに他の目的は、かかる光触媒フィルタを用いた光触媒処理装置を提供することである。
本発明により提供される光触媒フィルタは、三次元網目構造を有する多孔体(典型的には無機多孔体)の外面及び細孔内に光触媒物質を担持する光触媒フィルタである。そして、本発明の光触媒フィルタでは、紫外光の照射で光触媒活性を示す光触媒物質に富む第一の部分と、可視光が照射された際に上記光触媒物質よりも高い光触媒活性を示す光触媒物質に富む第二の部分とから実質的に構成されている。
好ましくは、上記多孔体は、その外面及び細孔内にほぼ1μm〜100μmの平均粒径を有するセラミック粒子が付着して形成された凹凸な表面層を有している。これにより多孔体の表面積が増大し、単位容積当たりの光触媒担持量を増加させることができる。また、この多孔体は紫外光に比べて可視光の透過率が高く、表層だけでなく内部でも効率よく光触媒活性を発現できる。
一般に紫外光(紫外線)は、フィルタの多孔体を構成する物質(セラミック等)に吸収され易く、多孔体に照射された光のうち、孔内部(即ち多孔体の中心部分)に到達する光量(光透過率)が比較的小さい。換言すれば多孔体内部は紫外光によって照射され難い。他方、可視光は、紫外光に比べてフィルタの多孔体を構成する物質に吸収され難く、多孔体に照射された光のうち、孔内部(中心部分)に到達する光量(光透過率)が比較的大きい。換言すれば多孔体内部は可視光によって照射され易い。
従って、上記構成の光触媒フィルタは、所定の光源から上記多孔体の第一の部分に紫外光と可視光とを含む光(自然光を含む)を直接照射した際、当該照射部位に相当する第一の部分では紫外光を有効に利用して、高い光触媒機能を発揮させることができる。また、第二の部分では透過性の良い可視光を有効に利用して高い光触媒機能を発揮させることができる。このように、本構成の光触媒フィルタは、可視光応答型光触媒物質を利用することによって、光源から放射された可視光を有効に利用し得るとともに、紫外光応答型光触媒物質を併用することにより、光源から放射された可視光及び紫外光の両方を有効に利用して高い光触媒機能と経済性を実現することができる。
本発明の光触媒フィルタとして好ましいものは、上記多孔体がプレート状に形成されている。そして、当該多孔プレートの一方の幅広面及びその近傍が上記第一の部分であり、他方の幅広面及びその近傍が上記第二の部分であることを特徴とする。
上記構成の光触媒フィルタの第一の部分側の幅広面に、紫外光と可視光とを含む光(自然光の場合を含む。以下同じ。)を直接照射した際、当該幅広面の近傍部分では紫外光を有効に利用して高い光触媒機能を発揮させることができる。また、多孔プレートを厚み方向に透過してきた可視光によって、光源から離れた面側においても効率よく光触媒処理を行うことができる。
好ましい他の光触媒フィルタは、上記多孔体の表層部分が上記第一の部分であり、該多孔体の中心部分が上記第二の部分であることを特徴とする。
上記構成の光触媒フィルタでは、紫外光の透過率が低下する多孔体の中心部分に可視光応答型光触媒物質が担持されている結果、紫外光と可視光とを含む光を直接照射した際、表層部分においては照射紫外光を有効に利用して高い光触媒機能を発揮させることができ、表層部分から離れた中心部分においてもそこに到達した可視光によって効率よく光触媒処理を行うことができる。このため、本構成の光触媒フィルタでは、比較的フィルタが厚くても多孔体の全域に亘って光触媒機能を発揮させることができる。
ここで教示される光触媒フィルタとしてさらに好ましいものは、上記第二の部分には、(i)金属酸化物の結晶の酸素サイトの一部を窒素原子で置換したもの、(ii)金属酸化物の結晶の格子間に窒素原子をドーピングしたもの、および(iii)金属酸化物の結晶の多結晶集合体の粒界に窒素原子を配したもの、からなる群から選択される少なくとも1種の可視光で動作する光触媒物質が優先的に担持されていることを特徴とする。これにより、可視光照射時に特に高い光触媒活性を発揮する光触媒フィルタを得ることができる。
さらに、好ましくは、該金属酸化物は酸化チタンであることを特徴とする。該光触媒によって可視光照射時に特に高い光触媒活性を得ることができ、さらに長期間にわたって安定である。
また、本発明は、本明細書において教示された光触媒フィルタを好適に製造し得る方法を提供する。
すなわち、本発明の光触媒フィルタ製造方法は、三次元網目構造を有する多孔体の表面及び細孔内に光触媒物質を担持する光触媒フィルタを製造する方法であって、三次元網目構造を有する多孔体を用意する工程と、その多孔体の一部分に紫外光の照射で光触媒活性を示す光触媒物質を優先的に担持し、他の部分に可視光が照射された際に上記光触媒物質よりも高い光触媒活性を示す光触媒物質を優先的に担持する工程とを包含する。
このような方法によって、上述したような効率良く光を利用し得る光触媒フィルタを得ることができる。そのような光触媒フィルタは、例えば、上記可視光が照射された際に高い光触媒活性を示す光触媒物質として、(i)金属酸化物の結晶の酸素サイトの一部を窒素原子で置換したもの、(ii)金属酸化物の結晶の格子間に窒素原子をドーピングしたもの、および(iii)金属酸化物の結晶の多結晶集合体の粒界に窒素原子を配したもの、からなる群から選択される少なくとも1種の可視光で動作する光触媒物質を使用することにより好適に製造することができる。前記金属酸化物としては酸化チタンが特に好ましい。また、本方法は、経済的にも優れた光触媒フィルタ製造方法である。
好ましくは、上記多孔体として、その外面及び細孔内に1μm〜100μmの平均粒径を有するセラミック粒子が付着して形成された凹凸な表面層を有する多孔体を使用する。これにより、フィルタの単位容積当たりの光触媒担持量を増加させることができる。
また、好ましくは、上記多孔体の表層部分に上記紫外光の照射で光触媒活性を示す光触媒物質(紫外光応答型光触媒物質)を優先的に担持し、上記多孔体の中心部分に上記可視光が照射された際に高い光触媒活性を示す光触媒物質(可視光応答型光触媒物質)を優先的に担持する。これにより、多孔体の全域に亘って高い光触媒機能を有する比較的厚い光触媒フィルタを製造することができる。
また、好ましくは、上記多孔体としてプレート状に形成されたものを使用し、その一方の幅広面及びその近傍に上記紫外光の照射で光触媒活性を示す光触媒物質を優先的に担持し、他方の幅広面及びその近傍に上記多孔体の中心部分に上記可視光が照射された際に高い光触媒活性を示す光触媒物質を優先的に担持する。これにより、一方の幅広面側から紫外光と可視光とを含む光を直接照射した際に高い光触媒機能を発揮させ得る比較的厚い光触媒フィルタを製造することができる。
また、本発明は、本明細書において教示されたいずれかの光触媒フィルタと、当該光触媒フィルタの第一の部分に紫外光を照射する光源とを備えた光触媒処理装置を提供する。
かかる構成の光触媒処理装置では、上記光源から光触媒フィルタに紫外光を照射しつつ光触媒フィルタに被処理流体を流通させることにより、この流体を効率よく浄化すること(典型的には流体中の有害物質を光触媒作用によって除去すること)ができる。
好ましい光触媒処理装置は、光触媒フィルタの第二の部分に可視光を照射する光源をさらに備える。これにより、被処理流体をさらに効率よく浄化することができる。
好ましい一つの光触媒処理装置は、吸気口と排気口とを有し、被処理流体が内部を通過可能なケーシングを備えた装置である。この装置では、典型的には、上記光触媒フィルタは、上記ケーシング内において被処理流体の進行方向に沿って相互に隔離して複数箇所(例えば流体進行方向に沿ってタンデムに二箇所)に配置されている。また、好ましくは、上記光源は、上記複数箇所の光触媒フィルタのそれぞれに紫外光及び可視光を照射可能な位置に配置されている。
かかる構成の光触媒処理装置では、本発明の光触媒フィルタを複数用いているために、高い触媒機能を発揮して高効率に被処理流体(例えばガス)を浄化することができる。本構成の光触媒処理装置によると、被処理流体の汚染の原因となる有機物を光触媒反応により効率よく酸化又は分解することができる。
好ましくは、上記光源を間にして、被処理流体の進行方向に対して前方及び後方に光触媒フィルタを配置する。このとき、紫外光を放射する光源に第一の部分が面するようにこれら光触媒フィルタを配置することが特に好ましい。これにより、光源の光をより効率よく利用することができる。また、被処理流体が光触媒フィルタを二度通過することとなり、浄化効果が向上する。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、いずれも従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書及び図面によって開示されている事項と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
本発明の光触媒フィルタを構成する多孔体としては、機械的強度が高く且つ多孔体の単位質量(容積)当たりの表面積(即ち比表面積)が大きいものが好ましい。例えば、三次元網目構造の無機多孔体の外面及び細孔内に凹凸な表面層を構成するセラミック粒子(以下「表面層用セラミック粒子」という。)が付着して形成された凹凸表面層を有する多孔体である。
かかる多孔体の三次元網目構造(骨格)を構成する材質としては、所望する機械的強度を維持し得る限り、いずれの種類であってもよい。セラミックス、金属等の無機材料が好適であり、高強度且つ軽量であるという点でセラミックスが特に好ましい。アルミナ、シリカ等の酸化物セラミックス、あるいは窒化ケイ素、炭化ケイ素等の非酸化物セラミックスが本発明に係る多孔体の構成材料として好ましい。
また、三次元網目構造(骨格)を構成する骨格筋の直径は、概ね100μm〜1000μmであることが好ましい。これにより、光触媒フィルタに照射される光が内部にまで充分に透過し得る気孔(空隙)を形成し易くなる。そのため、多孔体の内部に担持された光触媒にも光が充分に照射され、触媒機能を充分に発揮させることができる。上記骨格筋の直径が100μm未満の場合には、光触媒フィルタの強度が不充分となる虞があり好ましくない。一方、直径が1000μmを超える場合には、高い比表面積及び気孔率を両立させ難いため好ましくない。
光触媒フィルタを構成する多孔体の比表面積は、用途に応じて適宜異なり得るため特に限定されない。ガス処理用の光触媒フィルタの場合、0.1m2/cm3以上(例えば0.1〜10m2/cm3)が好ましく、1.0m2/cm3以上(例えば1.0〜10m2/cm3)が特に好ましい。また、多孔体の密度は、材質や用途に応じて適宜異なり得るため特に限定されない。多孔体がプレート状であって一方の幅広面側が他方の幅広面側よりも密度が高く(低く)なるように形成する場合、厚み方向にいくに従って密度が徐々に高く(低く)なるように構成されてもよく、或いは厚み方向を何段階かに分けて段階的に密度を変化させてもよい。例えば、多孔体として、相互に密度が異なる2種若しくは2種以上の多孔体を一方の幅広面から厚み方向に順次密度が低くなっていく(即ち順次気孔率が大きくなっていく)ように貼り合わせて形成した積層構造多孔体を使用することができる。この場合、高密度側を第一の部分とし、低密度側を第二の部分とすることが好ましい。このような光触媒フィルタを、紫外光及び可視光を放射可能な光源側に第一の部分側が面するようにして配置すると、可視光のフィルタ厚み方向への透過率がより向上する。従って、第一の部分側では紫外光を有効に利用して高い光触媒機能を発揮させることができるとともに、第二の部分側でもプレートを厚み方向に透過してきた可視光によって効率よく光触媒処理を行うことができる。
表面層用セラミック粒子としては、いずれの種類のセラミックスを用いてもよい。例えばアルミナ粒子等が挙げられる。平均粒子径は典型的には1μm〜100μmである。このような粒径のセラミック粒子が付着して成る凹凸表面層を有する多孔体(好ましくはセラミック多孔体)は、比表面積が大きく、その外面及び細孔内に多量の光触媒を担持し得る。担持量が多ければ光触媒の表面積も大きくなるため、高い光触媒機能をフィルタに付与することができる。表面層用セラミック粒子の平均粒子径が1μm未満の場合には、上記凹凸表面層が充分に形成されない虞があり好ましくない。表面積の向上が期待できないからである。また、平均粒子径が100μmを超える場合には、表面層用セラミック粒子が多孔体本体から脱離し易くなるため好ましくない。
次に、本発明の光触媒フィルタを構成する光触媒物質について説明する。本発明の実施には、紫外線領域において高い光触媒活性を有する紫外光応答型光触媒物質と、可視光領域においても高い光触媒活性を有する可視光応答型光触媒物質とが使用される。
紫外光応答型光触媒物質としては、従来、光触媒として公知のいずれの無機系酸化物を用いてもよい。例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化鉄、酸化タングステン等から選択された1種または2種以上を用いることができる。特に光触媒活性が高い酸化チタンが好適である。また、使用する紫外光応答型光触媒物質および後述する可視光応答型光触媒物質の比表面積は、5m2/g以上が適当であり、50m2/g以上が好ましく、特に200m2/g以上であることが充分な光触媒活性を有するために好適である。また、多孔体に容易に担持可能な粒子形状であることが好ましい。多孔体の密度(気孔率)に応じて異なり得るが、使用する光触媒粒子の二次平均粒径は0.05μm〜10μmが適当である。
一方、可視光応答型光触媒物質としては、自然光の照射によって高い光触媒機能を発揮し得ることが従来知られている可視光応答型光触媒物質であれば特に制限はない。例えば、紫外光の照射によって光触媒活性を示す金属酸化物半導体に、(i)該酸化物の結晶の酸素サイトの一部を窒素原子で置換したもの、(ii)該結晶の格子間に窒素原子をドーピングしたもの、および(iii)該結晶の多結晶集合体の粒界に窒素原子を配したもの、からなる群から選択される少なくとも1種の可視光応答型光触媒物質が好ましい。このような可視光応答型光触媒物質は、酸化物半導体と同様、紫外光の照射によって高い光触媒活性が得られるだけでなく、520nm以下の可視光によっても高い光触媒活性を得ることができる。金属酸化物半導体としては、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、酸化タングステン、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、酸化鉄、酸化銅、チタン酸鉄、酸化ニッケル、酸化ビスマスおよび酸化ケイ素が挙げられる。これらのうち、酸化チタンが特に好ましく用いられる。
このような可視光応答型光触媒物質は、例えば、酸化チタンをベースとする光触媒物質の場合、以下のようにして製造することができる。
(I)酸化チタンあるいは含水酸化チタンを、アンモニアガスを含む雰囲気、あるいは窒素ガスを含む雰囲気、あるいは窒素ガスと水素ガスの混合雰囲気中で熱処理することによって製造できる。
(II)チタンアルコキシド溶液を、アンモニアガスを含む雰囲気、あるいは窒素ガスを含む雰囲気、あるいは窒素ガスと水素ガスの混合雰囲気中で熱処理することによって製造できる。
(III)エマルジョン燃焼法において、エマルジョン中の水相であるチタン塩水溶液あるいはサスペンジョン中にアンモニア、ヒドラジン等の窒素元素を含むイオンあるいは分子であって硝酸イオンは除くものが存在し、且つ反応装置内に導入する酸素量がエマルジョン中に含まれる油及び界面活性剤を含む燃焼成分が完全に燃焼し且つ水溶液中に含まれる金属イオンあるいは金属化合物が大気中で最も安定な酸化物を形成するために必要な酸素量以下の雰囲気中で、該エマルジョンを噴霧燃焼させることによって製造できる。
(IV)エマルジョン燃焼法において、エマルジョン中の水相であるチタン塩水溶液あるいはサスペンジョン中にアンモニア、ヒドラジン等の窒素元素を含むイオンあるいは分子であって硝酸イオンは除くものが存在する代わりに、アンモニア等の窒素含有ガスであって窒素ガスは除くガスを含み、且つ反応装置内に導入する酸素量が上記必要酸素量よりも少ない雰囲気中で、該エマルジョンを噴霧燃焼させることによって製造できる。
(V)窒化チタン結晶、あるいは窒酸化チタン結晶を、酸素、オゾン、水分子、あるいはヒドロキシル基を含む酸化雰囲気中で熱処理あるいはプラズマ処理することによって製造できる。
(VI)酸化チタンと、常温で前記酸化物に吸着し得る窒素化合物の混合物を加熱することにより、製造できる。
また、光触媒物質が酸化スズ、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、酸化タングステン、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、酸化鉄、酸化銅、チタン酸鉄、酸化ニッケル、酸化ビスマスおよび酸化ケイ素をベースとする場合は、それぞれの酸化物、水酸化物、アルコキシド、金属塩を用いることによって製造できる。
なお、かかる可視光応答型光触媒物質の製造方法自体は、特許文献3および4に詳しく記載されているため、これ以上の詳細な説明は省略する。
本発明の光触媒フィルタにおいて、多孔体に対する光触媒の担持量は特に限定されないが、好ましくは多孔体容積当たり概ね0.01〜0.1g/cm、より好ましくは0.05〜0.1g/cmである。担持量が0.01g/cmよりも少なすぎると、光触媒機能が低下する傾向にあり、好ましくない。他方、担持量が0.1g/cmよりも多すぎると、光触媒が剥離する虞があるため好ましくない。
本発明の光触媒フィルタでは、多孔体の密度(気孔率)や当該多孔体に担持する光触媒のサイズ(典型的には粒径分布)を変化させることにより、可視光における光透過性を顕著に向上させることができる。このため、厚みが10〜20mm(例えば13.5mm)或いはそれ以上(例えば20〜25mm)であっても可視光の光透過性に優れる。このことにより、フィルタの厚みを実用上増加させ得、高い光触媒機能(浄化能力)を発揮することができる。
本発明の光触媒フィルタにおいて、紫外光応答型光触媒物質に富む(紫外光応答型光触媒物質が優先的に担持される)第一の部分と、可視光応答型光触媒物質に富む(可視光応答型光触媒物質が優先的に担持される)第二の部分との位置関係は、当該フィルタの使用態様、換言すれば光源との位置関係によって決定されるべきであり、特に制限はない。所定の方向からのみ紫外光を含む光がフィルタに照射される場合、当該光の進行方向に従って次第に可視光応答型光触媒物質が富むような形態が好ましい。例えば、光源に面する側が第一の部分から成る層(紫外光応答型光触媒層)であり、光源に面しない側が第二の部分から成る層(可視光応答型光触媒層)である二層構造体は、本発明の光触媒フィルタとして好ましい。
紫外光応答型光触媒層は、紫外光応答型光触媒物質と可視光応答型光触媒物質との合計100モル%に対して、紫外光応答型光触媒物質の存在割合(濃度)が50モル%以上であり、好ましくは70モル%以上である。一方、可視光応答型光触媒層では、紫外光応答型光触媒物質と可視光応答型光触媒物質との合計100モル%に対して、可視光応答型光触媒物質の存在割合(濃度)が50モル%以上であり、好ましくは70モル%以上である。
あるいは、光の進行方向に従って、光源側から次第に紫外光応答型光触媒物質の濃度が漸次低下していく即ち可視光応答型光触媒物質の濃度が次第に高くなっていく濃度傾斜構造であってもよい。
本発明の光触媒フィルタの厚みは、紫外光及び可視光の透過性や用途に応じて適宜選択される。特にガスのフィルトレーションに使用する場合、光進行方向の厚みを10mm以上、例えば10〜20mmと厚くすることが好ましい。さらには20〜25mmの厚みでもよい。この厚みであっても、光触媒フィルタ内に可視光が充分に照射され、優れた光触媒機能を発揮することができる。なお、紫外光応答型光触媒物質は、光触媒フィルタの全体の厚みのおよそ半分程度まで優先的に担持されることが好ましい。光触媒フィルタの多孔体の構成にもよるが、排煙装置等に用いられるガス濾過用フィルタの場合、紫外光は光の進行方向に13.5mm程度の厚みまで良好に透過するからである。このため、紫外光を有効に利用して、その部分において可視光応答型光触媒物質を使用することなく高い光触媒機能を安価に得ることができる。
好ましい態様において、ガス濾過用光触媒フィルタは、厚み13.5mmの光触媒フィルタにおける可視光の透過率が、少なくとも8%以上、特に10%以上である。さらに好ましい態様において、厚み20mmのプレート状フィルタ(多孔体)における可視光の透過率が、少なくとも2%以上、特に5%以上である。可視光の透過率が2%以上であることにより、多孔体の表面及び細孔内に担持された光触媒に光が充分に照射され、光触媒機能を充分に発揮することができる。
また、紫外光応答型光触媒物質が単独に又は優先的に担持された紫外光応答型光触媒物質層が外面側の二つの層(表層部分)となり、それらに挟まれる中心部分が可視光応答型光触媒物質が単独に又は優先的に担持された可視光応答型光触媒物質層となる、三層サンドイッチ構造体も本発明により提供される光触媒フィルタとして好ましい。
かかる三層光構造体(典型的には三層構造プレート体)の光触媒フィルタの厚みは紫外光及び可視光の透過性や用途に応じて適宜選択され得る。特にガスのフィルトレーションに使用する場合、光進行方向の厚みを10mm以上、さらに20mm以上、特に20〜50mmの範囲内の厚みとすることが一つの光触媒フィルタで効率のよい処理を行うという観点から好ましい。この厚みであっても、光触媒フィルタの内部に可視光が充分に照射され得、優れた光触媒機能を発揮することが可能である。なお、紫外光応答型光触媒物質は、かかる三層構造の光触媒フィルタの幅広面から全体の厚みのおよそ三分の一程度まで優先的に担持されることが好ましい。このようなフィルタは、その表層部分において可視光応答型光触媒物質を使用することなく紫外光を有効に利用して高い光触媒機能を安価に得ることができる。
次に、上述した光触媒フィルタを製造する方法の好適な一例を説明する。
光触媒フィルタの基材たる多孔体は、例えば以下のようにして製造することができる。まずセラミック微粉末(アルミナ、シリカおよびムライト等からなる微粉末の一種または二種以上を使用することができる。)と、結合材としてのバインダ(デキストリン、メチルセルロース、ポリビニルアルコール等の有機系バインダ、粘土、珪酸ナトリウム等の無機系バインダのいずれも使用可能である)とを、適宜水を加えて攪拌混合し、セラミック多孔体を形成するためのスラリーを調製する。そして、三次元網目構造を有する所定の形状(例えばプレート形状)の有機多孔体(ポリウレタンフォーム等)に上記スラリーを含浸させる。次いで、多孔体が乾燥する前に、平均粒子径が1〜100μmである表面層用セラミック粒子(アルミナ、シリカおよびムライト等からなる粒子の一種または二種以上を使用することができる。)を多孔体表面に付着させる。乾燥後、当該多孔体を加熱し、有機物を焼失させると共に上記セラミック微粉末及び表面層用セラミック粒子を焼結させる。
このような処理によって、図1及び図2に示すように、三次元網目構造の多孔体71を構成する骨格筋77の表面に表面層用セラミック粒子72が一体に保持(焼結)されたセラミック多孔体71が得られる。有機多孔体が焼失した部分には、図2に示すように、焼失痕78が形成される。なお、図1の一部は、説明のためにセラミック粒子72の表示を省略して骨格筋77を露出させている。
次に、多孔体に光触媒を担持する処理について説明する。担持方法としては、従来行われている手法を特に制限なく採用することができる。例えば、水、有機溶媒、希酸(硝酸等)等の溶媒中に粉末状の光触媒を分散してゾル又はスラリーを調製し、さらに必要に応じて所望量の接着剤を添加して撹拌し、その中にセラミック多孔体をディップ(浸漬)する。これにより、セラミック多孔体の外面及び細孔内に光触媒を担持(固定化)することができる。次いで、セラミック多孔体を150〜600℃、例えば200〜500℃、好ましくは250〜500℃で焼成する。このことにより、図3に示すように、セラミック多孔体71(表面にセラミック粒子72が保持されている)の表面に光触媒粒子から成る光触媒層76が形成される。
光触媒担持方法としては、かかるディップ法の他、光触媒のゾル又はスラリーをセラミック多孔体に直接吹き付ける手段によってもよい。
本発明の光触媒フィルタの製造方法において、第一の部分及び第二の部分を形成する手段としては、いずれの方法であってもよい。多孔体に担持する光触媒物質を多孔体の部分毎に適宜異ならせるとよい。
例えば、プレート状多孔体の一方の幅広面側から厚み方向にその中心部分まで、紫外光応答型光触媒物質をディップ又は吹付け等により担持させる一方、他方の幅広面側から中心部分までは可視光応答型光触媒物質をディップ又は吹付け等により担持させる。この手段によれば、プレート状多孔体の一方の側に紫外光応答型光触媒物質が優先的に分布する第一の部分を形成し、他方の側に可視光応答型光触媒物質が優先的に分布する第二の部分を形成し得る。
あるいは、紫外光応答型光触媒物質を単独で又は優先的に担持したプレート状セラミック多孔体(第一の部分形成用部材)と、可視光応答型光触媒物質を単独で又は優先的に担持したプレート状セラミック多孔体(第二の部分形成用部材)とを予め作製しておき、接着剤や熱圧着等の手段によってそれらを貼り合わせて一枚のプレート状セラミック多孔体を形成してもよい。この手段によると、上述した一方の幅広面及びその近傍が第一の部分であり、他方の幅広面及びその近傍が第二の部分である光触媒フィルタ、あるいは、表層部分が第一の部分であり、中心部分が第二の部分である、三層構造の光触媒フィルタを容易に製造することができる。
あるいは、予めいくつかの紫外光応答型光触媒物質濃度の高い多孔体と可視光応答型光触媒物質濃度の高い多孔体とをそれぞれ作製しておき、それらを互いの濃度が次第に傾斜するように貼り合せることにより、積層構造型の光触媒フィルタを得ることができる。この手段によれば、紫外光応答型光触媒物質および可視光応答型光触媒物質の濃度を、用いる多孔体部材の数に応じて段階的に変化させることができる。このようにして得られた光触媒フィルタは、好ましくは、紫外光応答型光触媒物質濃度が高い表面が紫外光放射用光源側に向くように配置して使用する。
また、多孔体の表層部分が第一の部分であり、中心部分が第二の部分である光触媒フィルタは、以下のようにしても製造し得る。すなわち、所定の形状(例えばプレート形状)の多孔体部材を2つ用意し、一方の表面側から厚み方向(使用時に光が照射される方向)の三分の二程度まで、紫外光応答型光触媒物質をディップ又は吹付け等により担持させる。一方、他方の表面側から厚み方向の三分の一程度まで可視光応答型光触媒物質をディップ又は吹付け等により担持させる。そして、このようにして得られた2つの多孔体部材を、可視光応答型光触媒物質を優先的に担持させた面が内側となるようにして、接着剤又は熱圧着等により相互に接着する。この手段によれば、多孔体は、表層部分は紫外光応答型光触媒物質が優先的に分布して担持され、中心部分は可視光応答型光触媒物質が優先的に分布して担持されることとなる。
また、本発明によれば、上述した光触媒フィルタを主体に構成される光触媒処理装置が提供される。具体的には、本発明の光触媒処理装置は、ここで教示されるいずれかの光触媒フィルタと、そのフィルタに可視光の照射が可能な光源とを備えている。
光源は、好ましくは、紫外光及び可視光の両方が放射されるように設定される。例えば、紫外光用光源と可視光用光源とを別個に用意し、両者を同時に使用してもよい。あるいは紫外光及び可視光の両方を放射し得る光源を単独で用いてもよい。例えば可視光を含む光を放射し得る光源としては、一般的な蛍光灯、Xeランプその他のハロゲンランプ、白熱灯の他、太陽光をフィルタに照射可能に設置された反射鏡等が挙げられる。また、主として紫外光を放射し得る光源としては、ブラックライト、水銀灯、重水素ランプ等が挙げられる。ブラックライトには紫外線領域の他に2割程度の可視光領域が含まれるものがある。このため、ブラックライトを備えた光触媒処理装置では、ブラックライトが発生させ得る全波長域の光を有効に利用することができ、光利用効率が向上する。
本発明の光触媒処理装置は、図4に模式的に示すようなガス処理装置10として構築することができる。この装置10は、大まかにいって、ガス導入管13と、ガス排出管15と、ガス流通可能な内部空間を有するケーシング17とから構成されている。ケーシング17の吸気口17aにはガス導入管13が連通されている。ケーシング17の排気口17bにはガス排出管15が連通されている。ガス排出管15の一部には送風機27が装備されており、当該送風機27を作動させることによって、ガス導入管13の先端から被処理ガスをこの装置10に導入することができる。導入された被処理ガスは、ガス導入管13、ケーシング17内部、ガス排出管15を通ってガス排出管15の後端から排出される(図4の矢印参照)。
ケーシング17内には、二つのプレート状光触媒フィルタ18,19が内蔵されている。これらは、幅広面がガス流通方向に対して直交するようにしてガス流通(進行)方向に沿って相互に隔離してタンデムに配置されている。而して、それらフィルタ18,19の間には、これらフィルタ18,19の両方に紫外光及び可視光を照射し得る光源23(例えばブラックライト、ハロゲンランプ)が配置されている。
これら光触媒フィルタ18,19は、一方の幅広面及びその近傍が第一の部分であり、他方の幅広面及びその近傍が第二の部分で構成されている。そして、いずれのフィルタ18,19も、第一の部分側が光源23に面するように配置されている。この配置によって、光源23から放射された紫外光及び可視光が各フィルタ18,19の第一の部分に照射され、可視光はフィルタ厚み方向を進行して第二の部分に到達する。これにより、第一の部分では主に紫外光によって光触媒反応を生じさせ、光源と反対側の第二の部分では主に可視光によって光触媒反応を生じさせることができる。
以上の構成の本実施形態に係るガス処理装置10では、送風機27を作動させることによって所定の流量で被処理ガスをケーシング17内に供給することができる。そして、上記二つの光触媒フィルタ18,19に順次供給される。このとき、光源23から紫外光及び可視光をこれら光触媒フィルタ18,19に照射することによって、光触媒反応に基づくガス浄化処理が実行される。被処理ガスは光触媒フィルタ18,19を二度通過するため、効果的に浄化され得る。而して、処理(浄化)された被処理ガスは、ケーシング17から排出され、ガス排出管15を通って外部に排出される(図中の矢印参照)。
なお、必要に応じてガス導入管13の一部に活性炭等から構成される吸着部25を備えていてもよい。吸着材25によって、予め吸着可能な物質を除去することにより、光触媒フィルタ18,19における浄化効率をより向上させることができる。
あるいは、紫外光照射用光源および可視光照射用光源を各々別個に設けて光触媒処理装置を構築してもよい。例えば、図5に示すように、ケーシング37の内部にプレート状光触媒フィルタ38を幅広面がガス流通方向に対して直交するように配置し、その両面側に光源43,44を各々配置する。このとき、フィルタ38の第一の部分側には主として紫外光を放射する光源43(例えばブラックラト)を配置しておき、第二の部分側には主として可視光を放射する光源44(例えば蛍光灯)を配置しておくことが好ましい。このような配置により、本発明の光触媒フィルタ38を用いて効率よく被処理流体(ガス)の光触媒による浄化処理を行うことができる。
なお、図5に示す装置30における他の構成(ガス導入管33、ガス排出管35、ケーシング37の吸気口37a及び排気口37b、送風機47、吸着材45)は、いずれも上述した図4に示す装置10と同様であり、重複した説明は省略する。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
[1]光触媒フィルタの製造
(1)多孔体の製造
容量2リットルのポリエチレン製のポットミル内に、セラミック微粉末(アルミナ微粉末)446.5g、タルク16.0g、木節粘土36.5g、水155gおよび分散剤12.5gを投入した。さらに、直径10mmのアルミナ玉石をポットミルの約1/3まで投入して5時間攪拌混合した。次いで、このポットミル内に有機バインダ(第一工業製薬(株)製、商品名「セラモTB−01」)を127.1g添加し、さらに20時間攪拌した。このようにして、セラミック多孔体を形成するためのスラリーを調製した。
このスラリーに、三次元網目構造を有するプレート形状の有機多孔体(ここではウレタンフォーム)を浸け、スラリーを多孔体表面に含浸させた。次いで、スラリー中からウレタンフォームを取り出し、余剰のスラリーをローラで押し出すようにして除去した。次いで、ウレタンフォームの空隙に詰まったスラリーを、スプレーを用いて吹き飛ばすことにより目詰まりを解消した。
さらに、ウレタンフォームに付着したスラリーに、篩を用いて平均粒径8μmの表面層用セラミック粒子(アルミナ粒子)を振り掛けることにより均一に付着させた。次いで、余分なアルミナ粒子を払い落として、オーブン中でスラリーの付着したウレタンフォームを70℃で24時間乾燥し、その後1600℃で1時間焼成した。この焼成により、ウレタンフォームを焼失させるとともに、上記アルミナ微粉末とアルミナ粒子を焼結させた。このようにして、上述の図1に示すような、三次元網目構造を構成する骨格筋の表面に上記アルミナ粒子から成る凹凸表面層が形成されたセラミック多孔体を得た。
得られたセラミック多孔体の嵩密度を測定したところ、0.26g/cmであった。また、その表面積はBET法により測定したところ、約0.5m/gであった。
(2)光触媒の製造
1.紫外光応答型光触媒物質(酸化チタン)
比表面積が300m2/gのアナターゼ型酸化チタン粉末(平均一次粒子径:約8nm)を用意した。
2.可視光応答型光触媒物質(酸窒化チタン)
上記アナターゼ型酸化チタン粉末を50g秤量してガラス製ビーカに入れ、さらに試薬の二酸化チオ尿素の粉末を25g添加して攪拌混合した。次いで、大気中で上記ガラスビーカをマントルヒータ内に入れ、ビーカ内の混合物が200℃に達するまで撹拌しつつ加熱した。かかる熱処理によって酸窒化チタンを得た。この酸窒化チタンの平均一次粒子径を電子顕微鏡観察より算出したところ、約7nmであった。なお、酸窒化チタンの製造方法は、上記に限定するものではなく、発明の実施の形態の欄に示した方法によっても製造することができる。
(3)多孔体への光触媒の担持
1.二層構造光触媒フィルタの製造
図6に示すように、上記(1)により得られたセラミック多孔体(厚み20mm)50を、一方の表面54側から厚み方向のほぼ中心部55まで、上記(2)により用意した酸化チタン56のスラリー1に浸漬した。その後、スプレーにて過剰なスラリー1を除去した。次いで、他方の表面58側から厚み方向にほぼ中心部55まで、上記(2)により得られた酸窒化チタンのスラリー(図示せず)に同様に浸漬した。その後、スプレーにて過剰なスラリーを除去した。次いで、この多孔体50を500℃で焼成した。
これにより、図7に模式的に示すように、厚み方向の中央部分(中央線)55を境界にして、酸化チタン56が優先的に担持された酸化チタン含有層(第一の部分)53と、酸窒化チタン52が優先的に担持された酸窒化チタン含有層(第二の部分)57とを有する二層構造のプレート形状光触媒フィルタ51(フィルタサイズ:220mm×115mm、フィルタ厚:20mm)を得た。
次に、得られた光触媒フィルタの可視光透過率を以下のようにして測定した。すなわち、暗室内に光触媒フィルタを配置し、その一方の幅広面側にハロゲンランプを設置するとともに、他方の幅広面側に照度計(ミノルタ(株)製品:T−10P)の受光部を設置する。そして、ハロゲンランプから所定の光量(強度)の光を放射し、光触媒フィルタを透過した可視光の照度を上記照度計によって測定した。その結果、光触媒フィルタにおける可視光透過率は約6%であった。また、セラミック多孔体に対する光触媒の担持量は、平均で0.07g/cmであった。
2.三層構造光触媒フィルタの製造
図8に示すように、上記(1)により得られたセラミック多孔体(厚み10mm)60を2つ用意し、その全体を、上記(2)により用意した酸化チタン56のスラリー1に浸漬した。その後、スプレーにて過剰なスラリー1を除去し、500℃で焼成した。また、上記(1)により得られたセラミック多孔体(厚み10mm)を1つ用意し、その全体を、上記(2)により得られた酸窒化チタンのスラリー(図示せず)に浸漬した。その後、スプレーにて過剰なスラリーを除去し、500℃で焼成した。
次に、上記2つの酸化チタン担持多孔体と酸窒化チタン担持多孔体を当該酸窒化チタン担持多孔体が中央に来るようにして厚み方向に重ね合わせ、シリコーン系接着剤にて接着した。これにより、図9に示すように、酸窒化チタン52が単独で担持された酸窒化チタン含有層64を中心として、その両側に酸化チタン56が単独で担持された酸化チタン含有層63,65が配置された三層構造の光触媒フィルタ61(フィルタサイズ:220mm×115mm、フィルタ厚:30mm)を得た。
3.単層構造光触媒フィルタの製造(比較例)
上記(1)に説明したプロセスにより種々の厚み(5mm,7.5mm,10mm,13.5mm,15mm,20mm,25mm,30mm,35mm及び40mm、計10種類)のセラミック多孔体を用意した。それら多孔体の全体を、上記(2)により用意した酸化チタンのスラリーに浸漬し、その後スプレーにて過剰なスラリーを除去し、500℃で焼成した。これにより、各種厚みの紫外光応答型光触媒物質を担持した光触媒フィルター(以下「UV型光触媒フィルタ」という。)を製造した。次いで、これらUV型光触媒フィルタについての波長360nmの紫外光及び波長450nmの可視光の透過率を以下のようにして調べた。
すなわち、光源として超モノクロ光源(分光計器(株)製品:SM−5)を使用し、UV型光触媒フィルタを透過した光の強度は、紫外線強度計(ミノルタ(株)製品:UM−10)を使用し、波長360nmの透過紫外光及び波長450nmの透過可視光をそれぞれ受光部UM−360及びUM−400を用いて測定した。結果を図10に示す。
図10から明らかなように、波長360nmの紫外光線の透過率(%)は、フィルタ厚み13.5mmのUV型光触媒フィルタでゼロとなった。一方、波長450nmの可視光線の透過率は、フィルタ厚み13.5mmのUV型光触媒フィルタでも約20%あり、紫外光線と比較して可視光線がフィルタを透過し易いことが認められた。このことは、比較的厚みのあるフィルタでは、可視光と紫外光の両方を放射する光源から離れた部分(例えばフィルタの深層部分又は光源側からみて裏側部分)には可視光応答型光触媒物質を優先的又は選択的に担持することが有効であることを示している。他方、該光源に近い部分(例えばフィルタの光源側表層部分)には紫外光応答型光触媒物質を優先的又は選択的に担持することが有効であることを示している。すなわち、紫外光と可視光とを含む光(自然光を含む)を利用する場合には、本発明によって提供される種々の形態の光触媒フィルタのように、可視光応答型光触媒物質と紫外光応答型光触媒物質とを併用することにより、光源から放射された可視光及び紫外光の両方を有効に利用して高い光触媒機能及び経済性を実現することができる。
[2]光触媒ガス処理装置の構築
上記[1]光触媒フィルタの製造により得られた二層構造光触媒フィルタ51を用いて、ガス処理装置を構築した。すなわち、図4に示すように、ガスが通過可能なケーシング内において、ガスの進行方向に沿って相互に隔離して二箇所に光触媒フィルタ51をタンデムに配置した。これらフィルタの間に光源として10Wキセノンランプを配置した。なお、二つのフィルタ51は、いずれも酸化チタン含有層53の表面54が光源に向くように配置した(図7参照)。
構築したガス処理装置を用いて、ガスの浄化試験(脱臭性能評価試験)を行った。供試ガスとしては代表的な悪臭物質であるアセトアルデヒド、トリメチルアミン及びメチルメルカプタンの3種を採用した。すなわち、湿度45〜47%、室温24〜25℃の条件下、図4のガス処理装置10においてガス導入管13に被処理ガスとして1.40ppmのアセトアルデヒド、0.24ppmのトリメチルアミン、0.026ppmのメチルメルカプタンのいずれかを含む窒素ガスを供給するとともに、上記送風機27を作動させて被処理ガスを吸気口17aからケーシング17内に50m3/hrの風量で供給した。このとき、ガス排出管15の一部に図示しない整流機能付き絞り流量計(ウェットマスター(株)製品、「カラムアイ(商標)」)を設け、風量調整を行った。一方、光源としては、10Wのキセノンランプを使用し、当該ランプから光触媒フィルタに光を連続的に照射した。なお、ランプはそれぞれの被処理ガスを予め装置内に3時間流通させ、フィルタが吸着飽和していることを確認した後(即ちフィルタ上流側と下流側の供試ガス濃度が一定になった後)に点灯した。
そして、光照射開始から1,2,4,8,16,24時間経過後に、ガス排出管15から被処理ガスをそれぞれサンプリングし、ガス中の供試ガス濃度を測定した。
比較例として、本実施例に係る二層構造光触媒フィルタ51に代えて、同形状の多孔体に通常のアナターゼ型酸化チタンを担持して成るUV型光触媒フィルタ(フィルタサイズ:220mm×115mm、フィルタ厚:20mm、酸化チタン担持量:約0.07g/cm3)をケーシング17内に同様に配置した装置を用いて同様の試験を行った。結果をアセトアルデヒド濃度について表1、トリメチルアミン濃度について表2、及びメチルメルカプタン濃度について表3に示す。供試ガスの種類に拘わらず、UV型光触媒フィルタを使用した場合と比較して、本実施例に係る二層構造光触媒フィルタを使用した場合に優れたガス浄化性能(脱臭性能)を示した。
Figure 2005211781
Figure 2005211781
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以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
セラミック多孔体の構造を示す模式図である。 図1におけるII−II線断面図である。 セラミック多孔体の表面に光触媒が担持された状態を示す模式的断面図である。 一実施形態に係る光触媒処理装置を模式的に示す説明図である。 他の一実施形態に係る光触媒処理装置を模式的に示す説明図である。 一実施形態に係る光触媒フィルタの製造方法を模式的に示す説明図である。 一実施形態に係る本発明の光触媒フィルタを模式的に示す説明図である。 他の一実施形態に係る光触媒フィルタの製造方法を模式的に示す説明図である。 他の一実施形態に係る本発明の光触媒フィルタを模式的に示す説明図である。 種々のフィルタ厚のUV型光触媒フィルタにおける紫外光線(波長360nm)及び可視光線(波長450nm)の透過率を示すグラフである。横軸はフィルタ厚(mm)であり、縦軸は透過率(%)である。
符号の説明
10,30 光触媒処理装置(ガス処理装置)
17,37 ケーシング
18,19,38,51,61 光触媒フィルタ
23,43,44,59 光源
50,60,71 セラミック多孔体
52,56,76 光触媒
72 表面層用セラミック粒子

Claims (15)

  1. 三次元網目構造を有する多孔体の外面及び細孔内に光触媒物質を担持する光触媒フィルタであって、
    紫外光の照射で光触媒活性を示す光触媒物質に富む第一の部分と、可視光が照射された際に前記光触媒物質よりも高い光触媒活性を示す光触媒物質に富む第二の部分とから実質的に構成されている、光触媒フィルタ。
  2. 前記多孔体は、その外面及び細孔内に1μm〜100μmの平均粒子径を有するセラミック粒子が付着して形成された凹凸な表面層を有する、請求項1に記載の光触媒フィルタ。
  3. 前記多孔体はプレート状に形成されており、一方の幅広面及びその近傍が前記第一の部分であり、他方の幅広面及びその近傍が前記第二の部分である、請求項1又は2に記載の光触媒フィルタ。
  4. 前記多孔体の表層部分が前記第一の部分であり、前記多孔体の中心部分が前記第二の部分である、請求項1又は2に記載の光触媒フィルタ。
  5. 前記第二の部分には、(i)金属酸化物の結晶の酸素サイトの一部を窒素原子で置換したもの、(ii)金属酸化物の結晶の格子間に窒素原子をドーピングしたもの、および(iii)金属酸化物の結晶の多結晶集合体の粒界に窒素原子を配したもの、からなる群から選択される少なくとも1種の可視光で動作する光触媒物質が優先的に担持されている、請求項1〜4のいずれかに記載の光触媒フィルタ。
  6. 前記金属酸化物は酸化チタンである、請求項5に記載の光触媒フィルタ。
  7. 三次元網目構造を有する多孔体の表面及び細孔内に光触媒物質を担持する光触媒フィルタを製造する方法であって、
    三次元網目構造を有する多孔体を用意する工程と、
    その多孔体の一部分に紫外光の照射で光触媒活性を示す光触媒物質を優先的に担持し、他の部分に可視光が照射された際に前記光触媒物質よりも高い光触媒活性を示す光触媒物質を優先的に担持する工程と、
    を包含する方法。
  8. 前記多孔体として、その外面及び細孔内に1μm〜100μmの平均粒子径を有するセラミック粒子が付着して形成された凹凸な表面層を有する多孔体を使用する、請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記多孔体の表層部分に前記紫外光の照射で光触媒活性を示す光触媒物質を優先的に担持し、前記多孔体の中心部分に前記可視光が照射された際に高い光触媒活性を示す光触媒物質を優先的に担持する、請求項7又は8に記載の製造方法。
  10. 前記多孔体としてプレート状に形成されたものを使用し、その一方の幅広面及びその近傍に前記紫外光の照射で光触媒活性を示す光触媒物質を優先的に担持し、他方の幅広面及びその近傍に前記可視光が照射された際に高い光触媒活性を示す光触媒物質を優先的に担持する、請求項7又は8に記載の製造方法。
  11. 前記可視光が照射された際に高い光触媒活性を示す光触媒物質として、(i)金属酸化物の結晶の酸素サイトの一部を窒素原子で置換したもの、(ii)金属酸化物の結晶の格子間に窒素原子をドーピングしたもの、および(iii)金属酸化物の結晶の多結晶集合体の粒界に窒素原子を配したもの、からなる群から選択される少なくとも1種の可視光で動作する光触媒物質を使用する、請求項7〜10のいずれかに記載の製造方法。
  12. 前記金属酸化物は酸化チタンである、請求項11に記載の製造方法。
  13. 請求項1〜6のいずれかに記載の光触媒フィルタと、
    該光触媒フィルタの第一の部分に紫外光を照射する光源と、
    を備える光触媒処理装置。
  14. 前記光触媒フィルタの第二の部分に可視光を照射する光源を備える、請求項13に記載の光触媒処理装置。
  15. 吸気口と排気口とを有し、被処理流体が内部を通過可能なケーシングを備え、
    前記光触媒フィルタは、そのケーシング内において、被処理流体の進行方向に沿って相互に隔離して複数箇所に配置されており、
    前記光源は、前記複数箇所の光触媒フィルタのそれぞれに紫外光及び可視光を照射可能な位置に配置されている、請求項14に記載の光触媒処理装置。
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JP2012515644A (ja) * 2009-01-23 2012-07-12 エフェエメセ フォレト,ソシエダ アノニマ 窒素酸化物の分解のための光触媒混合物
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