JP2005208832A - 施工中建物の地震損失評価システム、及びそのシステムを利用した施工中建物の地震リスク評価システム、これらのシステムを実行させるためのプログラム、及び、これらのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 - Google Patents

施工中建物の地震損失評価システム、及びそのシステムを利用した施工中建物の地震リスク評価システム、これらのシステムを実行させるためのプログラム、及び、これらのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 施工中建物の建設段階に応じた地震損失を評価する。
【解決手段】 施工中建物の地震損失評価システムは、土木・地業工事、基礎工事、躯体工事、仮設工事、仕上げ工事、設備工事などの各種建築工事の地震損傷度曲線データ及び損失率情報を記憶する手段と、前記各種建築工事及び建物の施工期間に基づいて建物の建設段階をステップmに分割する手段と、前記各種建築工事に要する費用額の情報と、前記損失率情報とに基づいて、ステップmの建設段階ごとに補修費用を算出する手段と、前記各種建築工事の地震損傷度曲線データと、前記ステップmの建設段階ごとの補修費用とを用いてイベントツリー解析を行い、前記建物の建設段階における建築工事ごとの地震損失曲線を作成し表示する手段と、を備える。
【選択図】 図21

Description

本発明は、施工中建物の地震損失評価システム、及びそのシステムを利用した施工中建物の地震リスク評価システム、これらのシステムを実行させるためのプログラム、及び、これらのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体に関する。
近年、分譲マンション等の建設資金の調達手段として、施工前に建物を証券化して広く投資家に販売し、資金を調達する手法が広まりをみせている。投資家は、投資(証券購入)により得られるリターン(配当等)や、投じた資金が回収できなくなるリスク(投資先の破綻等)を勘案して投資の判断を下すこととなるが、施工前に投資を実行するので、「大地震等により、リターンの源泉となる建物が完成できない」というリスクを負うこととなる。
従来、そのリスクの大小を判断する材料として、既存建物(完成時の新築建物も含む)を対象とした地震リスク評価システムが開発されている(例えば、特許文献1参照)。ここで地震リスクとは、建設地において将来起こり得る地震と建物の損傷程度を確率論的に評価することにより得られる建物の損失額のことをいう。この既存建物を対象とした地震リスクは、不動産証券化に伴うデューデリジェンスなどにおいて既に評価されており、建設地の地震危険度(建設地周辺において将来起こり得る可能性のある複数の地震群に対する危険度)と建物の地震損失(地震が発生した場合に建物に対して生じる損失額)の両者から求めることができる。
特開2003−132296号公報
しかしながら、施工中の建物を対象としたものはこれまでなく、施工中の建物は建設段階によりその状態が逐次変化するため、既存建物の地震リスク評価法をそのまま適用して施工中の建物の地震リスクを評価することはできないという問題点があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、施工中の建物の建設段階に応じた地震損失を評価することができる、施工中建物の地震損失評価システム、及び、そのシステムを利用した施工中建物の地震リスク評価システム、これらのシステムを実行させるためのプログラム、及び、これらのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の施工中建物の地震損失評価システムは、土木・地業工事、基礎工事、躯体工事、仮設工事、仕上げ工事、設備工事などの各種建築工事の地震損傷度曲線データ及び損失率情報を記憶する手段と、前記各種建築工事及び建物の施工期間に基づいて建物の建設段階をステップmに分割する手段と、前記各種建築工事に要する費用額の情報と、前記損失率情報とに基づいて、ステップmの建設段階ごとに補修費用を算出する手段と、前記各種建築工事の地震損傷度曲線データと、前記ステップmの建設段階ごとの補修費用とを用いてイベントツリー解析を行い、前記建物の建設段階における建築工事ごとの地震損失曲線を作成し表示する手段と、を備えることとする。
また、本発明のプログラムは、コンピュータを、施工中建物の地震損失を評価するシステムとして機能させるための施工中建物の地震損失評価プログラムであって、コンピュータに、土木・地業工事、基礎工事、躯体工事、仮設工事、仕上げ工事、設備工事などの各種建築工事の地震損傷度曲線データ及び損失率情報を記憶する手段と、前記各種建築工事及び建物の施工期間に基づいて建物の建設段階をステップmに分割する手段と、前記各種建築工事に要する費用額の情報と、前記損失率情報とに基づいて、ステップmの建設段階ごとに補修費用を算出する手段と、前記各種建築工事の地震損傷度曲線データと、前記ステップmの建設段階ごとの補修費用とを用いてイベントツリー解析を行い、前記建物の建設段階における建築工事ごとの地震損失曲線を作成し表示する手段と、を実行させるためのものである。
さらに、本発明のコンピュータ読取可能な記録媒体は、上記プログラムを記録している。
以上のような構成により、既存建物の地震リスクでは考慮されておらず、建設段階によりその状態が逐次変化する施工中建物の地震損失や地震リスクを建設段階ごとに定量的に評価することが可能となる。
また、施工中建物の建設段階ごとのPML(予想最大損失額:Probable Maximum Loss)や期待損失額(平均値)を確率論に基づいた客観的な数値で提示でき、施工中建物の資産価値を具体的に評価・表現することが可能となる。
さらに、施工中建物の資産価値を、出来高からPMLや期待損失額を差し引いた値で表現することが可能になる。
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、本発明の地震損失評価システムや地震リスク評価システムを備える装置として、パーソナルコンピュータを例に挙げて説明することとするが、特に制限されるものではない。
===コンピュータのハードウェア構成===
図1は本発明の一実施形態に係る地震損失評価システムや地震リスク評価システムの構成を示す。図1に示すように、地震損失評価システムや地震リスク評価システムは、CPUやメモリなどからなる装置、記憶装置11、入力装置12、出力装置13により構成される。本実施の形態においては、CPUやメモリなどからなる装置がパーソナルコンピュータ10である場合について説明するが、これらに限定されるものではない。記憶装置11は、例えば、ハードディスク、メモリなどである。記憶装置11には、各種プログラム、例えば、コンピュータ10に施工中建物の地震損失又は地震リスクを評価させるためのプログラムなどが記憶されている。記憶装置11は、コンピュータ10に内蔵させることとしてもよいし、コンピュータ10に外付けさせることとしてもよい。また、記憶装置11は、コンピュータ10とネットワーク(例えば、LAN(local area network)など)を介して接続されている他のコンピュータに備えさせることとしてもよい。入力装置12は、例えば、キーボードやマウスなどである。出力装置13は、例えばディスプレイなどである。
なお、本発明にかかるプログラムは、例えば、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等の記録媒体14から記憶装置11に記憶させることとしてもよいし、ネットワーク(例えば、LANなど)を介して接続されている他のコンピュータから取得することとしてもよい。
===施工中建物の地震リスクを評価するための処理===
図2は、本実施の形態に係る施工中建物の地震リスクを評価するための処理のフローチャートである。
コンピュータ10は、まず、操作者に建設段階(ステップm)の選択を行わせるための画像データを出力装置13に表示する(S101)。図3に、出力装置13に表示された画像データの一例を示す。図3に示すように、この画面では各工事及びそれぞれの工事に要する期間が選択できるようになっている。この画面で選択できる工事は、例えば、仮設工事(共通仮設、直接仮設、工事別仮設(タワークレーンを除く)、タワークレーンなど)、土工・地業工事(根切工事、山止め工事など)、基礎工事(直接基礎工事、杭基礎工事など)、躯体工事(鉄筋工事、コンクリート工事、鉄骨工事など)、仕上げ工事(組積工事、屋根工事、防水工事、内装工事、外装工事、ガラス工事、塗装工事、建具工事など)、若しくは設備工事(電気設備、空調設備、衛生設備、EV設備など)などである。
コンピュータ10は、操作者によって入力された各工事及びそれぞれの工事に要する期間のデータに基づいて建物の建設段階(ステップm)の施工期間Tmを算出し、建物の施工期間Tmを設定する(S102)。
次に、コンピュータ10は、操作者によって入力された建設地の情報(S103)に基づいて、建設地を中心に例えば半径200km以内に存在するシナリオ地震を、シナリオ地震データセット(S104)からハードウェア上で選択する。このとき、選択されたシナリオ地震の総数を、Nとする。なお、入力された建設地は、例えば、都道府県単位であってもよいし、区市町村単位であってもよい。なお、シナリオ地震データセットから選定された総数Nのシナリオ地震は、記憶装置11に格納されているシナリオ地震テーブルに記録される。
シナリオ地震テーブルには、シナリオ地震データセットから選定された総数Nのシナリオ地震のデータがある。個々のシナリオ地震のデータは、震源名、年平均発生率、マグニチュード、発生位置などで構成されている。n値の欄には、シナリオ地震データの番号が記録されている。震源名の欄には、シナリオ地震nの発生場所名が記録されている。年平均発生率の欄には、シナリオ地震nが1年間に発生する頻度の値が記録されている。マグニチュードの欄には、シナリオ地震nのマグニチュードの値が記録されている。発生位置の欄には、シナリオ地震nが発生する場所(例えば、座標)が記録されている。
つぎに、コンピュータ10は、nの初期値をn=0(S105)として、n=n+1(S106)の操作により対象とするシナリオ地震を逐次変化させて、建設地の地震危険度評価を行う。(S107)では、コンピュータ10はn値が一致するシナリオ地震データを総数Nのシナリオ地震のデータから読み出す。コンピュータ10は、シナリオ地震データに記録されている震源地のデータと、メモリから読み出した建設地情報と、シナリオ地震データに記録されているマグニチュードの値とから、シナリオ地震が発生した場合の建設地における工学的基盤(深層の堅い岩盤)の地震動強さ分布を作成する(S108)。なお、シナリオ地震が発生した場合の建設地における工学的基盤の地震動強さ(最大加速度、最大速度など)は、距離減衰式などにより算出することができる。
(S109)では、コンピュータ10は、建設地情報に基づいて建設地における表層地盤の増幅係数のデータを記憶装置11から読み出し、シナリオ地震が発生した場合の建設地における工学的基盤の地震動強さ分布と、建設地における表層地盤の増幅係数のデータとに基づいて、シナリオ地震が発生した場合の建設地における表層地盤の増幅評価を行う。表層地盤の増幅係数は、例えば、地形分類などをもとに定めることができる。この評価を行うことにより、シナリオ地震が発生した場合の建設地における地表面の地震動強さを算出することができる。建設地における地表面上の地震動の強さは、工学的基盤の地震動強さに建設地の表層地盤の増幅係数を掛けて算出することができる。
なお、本実施の形態においては、コンピュータ10が予め記憶装置11に記憶されている表層地盤の増幅係数のデータを用いて表層地盤の増幅評価を行うこととしたが、地盤の層厚、密度、せん断波速度、減衰定数、並びに、G−γ(低減係数−せん断ひずみ)曲線、h−γ(減衰定数−せん断ひずみ)曲線のデータを用いて、コンピュータ10が汎用プログラム(SHAKE)を実行することにより地盤の等価線形解析を行い、表層地盤の増幅評価を行うようにしてもよい。
(S110)では、コンピュータ10は、(S109)の表層地盤の増幅評価によって得られた結果に基づいて、シナリオ地震が発生した場合の建設地における地表面の地震動強さ分布を作成する。なお、地表面の地震動強さ分布は、上述の距離減衰式から得られた地震動強さを中央値に設定し、距離減衰式まわりのバラツキ(評価誤差)を対数正規分布を用いてモデル化することにより算出することができる。
以上のように、(S107)〜(S110)の処理を行うことにより、コンピュータ10は、シナリオ地震に対する建設地の地震危険度(建設地周辺において将来起こり得る可能性のあるシナリオ地震に対する危険度)を評価することが可能となる。
一方、コンピュータ10は、(S102)で入力された各種建築工事及び建物の施工期間に基づいて、ステップmの施工過程からなる建物に分割する(S111)。なお、本実施の形態においては、コンピュータ10は、建築工事がほぼ終了した時期(工事内容が大きく変わる時期)を目安として建物の建設段階を4ステップ(ステップ1:土工・地業工事がほぼ終了時、ステップ2:基礎工事がほぼ終了時、ステップ3:躯体工事がほぼ終了時(部分的に、仕上げ工事や設備工事を含む)、ステップ4:仕上げ工事及び設備工事がほぼ終了時(躯体工事は、ほぼ完成済み))に分割することとしているが、いくつに分割してもよい。このように施工中建物の建設段階をステップmに分割することにより、施工中建物の各建設段階における地震損失を定量的に評価することが可能となる。
(S112)では、建築工事ごとに予め作成された各被災度の地震損傷度曲線(ある地震動強さが発生したときに、建築工事が損傷を受ける確率(損傷確率)を表した曲線)のデータを記憶装置11から読み出す。なお、本実施の形態においては、被災度ごと(例えば、小破、中破、大破、倒壊など)の地震損傷度曲線のデータが記憶装置11に記憶されていることとしているが、建築工事ごとに各被災度の地震損傷度曲線をその都度作成することとしてもよい。以下に、全ての建築工事の地震損傷度曲線の作成手順の一例を説明する。なお、地震損傷度曲線の形状としては、全ての種類の建築工事に対して対数正規分布を設定することとする。
<土工・地業工事(土工事)>
本実施の形態においては、以下のようにして土木・地業工事の地震損傷度曲線を作成した。
過去の地震において被害を受けた施工中建物の地震被害データ(開削用土留工事に関する地震被害データ)に記録されている震度と建物被害率との関係に基づいて、被災度ごとの地震損傷度曲線の中央値(最大速度の中央値)及び対数標準偏差(最大速度の対数標準偏差)を算出する。
次に、式(1)
Figure 2005208832
(式(1)中のPは土工・地業工事の損傷確率を、PGVは地表面最大速度(cm/s)を、Mは最大速度の中央値(cm/s)を、ζは最大速度の対数標準偏差を、Φ(・)は標準正規累積関数(平均0で標準偏差1の正規分布)をそれぞれ意味する。)により地表面最大速度と土工・地業工事の損傷確率との関係を表すグラフ、すなわち、土工・地業工事の地震損傷度曲線を作成する(図4)。
このようにして作成された土工・地業工事の地震損傷度曲線のデータを記憶装置11に記憶することによって、コンピュータ10は、土工・地業工事の地震損傷度曲線のデータを用いることができる。なお、土工・地業工事の地震損傷度曲線の作成は、上述の記載に基づいてコンピュータ10が行うように設定してもよい。
<基礎工事>
本実施の形態においては、以下のようにして基礎工事の地震損傷度曲線を作成した。なお、本実施の形態においては、対象地盤において液状化可能性が低く、かつ地下階がある場合の杭基礎工事の地震時損傷を例に挙げて説明する。なお、基礎工事の地震損傷度曲線では、過去の地震において小破より大きい被害事例がほとんど存在しなかったので、被災度が小破のみの場合について考慮することとした。
工学的判断より定められた小破の地表面最大加速度と損傷確率との関係を示すデータ(表1)を用いて、小破の最大加速度の対数平均値及び最大加速度の対数標準偏差を式(2)
Figure 2005208832
(式(2)中のAは地表面最大加速度を、Pは地表面最大加速度に対する損傷確率を、λは最大加速度の対数平均値を、ζは最大加速度の対数標準偏差を、Φ(・)は標準正規累積関数(平均0で標準偏差1の正規分布)をそれぞれ意味する。)を用いた連立方程式により算出する。
Figure 2005208832
次に、最大加速度を最大速度に変換し、小破の地震損傷度曲線の対数平均値及び対数標準偏差(最大速度の対数平均値及び対数標準偏差)を算出する。小破の最大速度の対数平均値及び対数標準偏差は、例えば式log10(PGV)=0.89×log10(PGA)-0.74及び式ζ=0.89×ζを用いて算出することができる。
その後、小破の最大速度の対数平均値λから最大速度の中央値Mを例えば式 M=exp(λ)から算出し、式(1)により小破の地表面最大速度と基礎工事の損傷確率との関係を表すグラフ、すなわち、小破の基礎工事の地震損傷度曲線を作成することができる(図5)。このようにして作成された小破の基礎工事の地震損傷度曲線のデータを記憶装置11に記憶することによって、コンピュータ10は、基礎工事の地震損傷度曲線のデータを用いることができる。なお、基礎工事の地震損傷度曲線の作成は、上述の記載に基づいてコンピュータ10が行うように設定してもよい。この場合には、記憶装置11に記憶されている、工学的判断より定められた小破の地表面最大加速度と損傷確率との関係を示すデータ(表1)を用いて基礎工事の地震損傷度曲線をコンピュータ10が作成することとなる。
<躯体工事>
躯体工事の地震損傷度曲線は、施工中建物の構造、例えば、RC(鉄筋コンクリート)造、SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)造、鉄骨造、PC(プレストレストコンクリート)造などにおいて作成することが好ましい。以下、RC造建物の躯体工事の地震損傷度曲線の作成手順を例に挙げて説明する。
本実施の形態においては、RC造建物の躯体工事の損傷指標として層間変位を選択し、被災度(小破、中破、大破、倒壊など)ごとに予め設定された層間変位角の中央値及び層間変形角の対数標準偏差を用いて、次式(3)
Figure 2005208832
(式(3)中の「P」は躯体工事の損傷確率を、「δ」は層間変形角を、「M」は層間変形角の中央値を、「Ψ」は層間変形角の対数標準偏差を、Φ(・)は標準正規累積関数(平均0で標準偏差1の正規分布)をそれぞれ意味する。)から被災度ごとに層間変位角に対する躯体工事の損傷確率を算出し、層間変位角と躯体工事の損傷確率との関係を表す曲線を作成した。
なお、層間変位角と躯体工事の損傷確率との関係を表す曲線は、ラーメン架構、耐震壁架構(曲げ変形が卓越する場合)、耐震壁架構(せん断変形が卓越する場合)などの躯体構造ごとに作成した。図6にRC造ラーメン架構における層間変位角と躯体工事の損傷確率との関係を表す曲線の一例を、図7にRC造耐震壁架構(曲げ変形が卓越する場合)における層間変位角と躯体工事の損傷確率との関係を表す曲線の一例を、図8に耐震壁架構(せん断変形が卓越する場合)における層間変位角と躯体工事の損傷確率との関係を表す曲線の一例を示す。
次に、28日強度に達する以前の評価時点でのコンクリート強度をJASS5に基づいて予測し、施工中のRC造建物の各層における剛性低下率αおよび耐力低下率βを定義した。そして、柱や耐震壁などの部材レベルの復元力特性をもとに、設定された外力分布(地震力の高さ方向の分布)を用いて静的荷重増分解析を行うことにより得られた竣工時のRC造建物の各層の復元力特性(層間変位と層せん断力の関係)に、施工時のRC造建物の各層における剛性低下率αおよび耐力低下率βを乗じて、施工時のRC造建物の各層の復元力特性をモデル化する(図9)。なお、本実施の形態においては、建物の崩壊モードとして曲げ降伏先行型を想定しているので、耐力低下率βは竣工時のひび割れ耐力Qcにのみ乗じて、施工時の降伏耐力Qyは竣工時の値をそのまま用いることとしている。
そして、モデル化した施工中建物の復元力特性を用いて地震応答解析を行い、各層ごとに最大速度と応答層間変位との関係を表す曲線を作成する。図10に、各層ごとに作成した最大速度と応答層間変位との関係を表す曲線の一例を示す。
次に、最大速度と各層の応答層間変位との関係を表す曲線と、指数式δ=a×(PGV)(式中の「PGV」は地表面最大速度を、「δ」は層間変位をそれぞれ意味する。)を用いて回帰し、各層ごとの回帰係数a及びbを算出する(表2)。
Figure 2005208832
その後、各躯体構造に対して予め設定された被災度(小破、中破、大破、倒壊など)ごとの層間変位角の中央値と、各躯体構造に対して作成された層間変位角と躯体工事の損傷確率との関係(図6〜8)に基づいて算出した被災度(小破、中破、大破、倒壊など)ごとの層間変形角の対数標準偏差と、施工中建物の各層ごとの回帰係数とを用いて、下記式(4)
Figure 2005208832
(式(4)中の「h」は各層の階高を、「M」は層間変形角の中央値を、「Ψ」は層間変形角の対数標準偏差を意味する。)から被災度ごとにn層分の地震損傷度曲線の中央値λと地震損傷度曲線の対数標準偏差ζを算出し、式(5)
Figure 2005208832
(式(5)中の「P」は躯体工事の損傷確率を、「PGV」は地表面最大速度をそれぞれ意味する。)を用いて、被災度ごとにn層分の地表面最大速度と躯体工事の損傷確率との関係を示す地震損傷度曲線を作成する。
このようにして作成された躯体工事の地震損傷度曲線のデータを記憶装置11に記憶することによって、コンピュータ10は、躯体工事の地震損傷度曲線のデータを用いることができる。なお、躯体工事の地震損傷度曲線の作成は、上述の記載に基づいてコンピュータ10が行うように設定してもよい。この場合においては、被災度(小破、中破、大破、倒壊など)ごとに設定された層間変位角の中央値及び層間変形角の対数標準偏差や、施工中のRC造建物の各層における剛性低下率αおよび耐力低下率βは、予め記憶装置11に記憶されていることとし、必要な時にコンピュータ10が記憶装置11から読み出すこととする。
<仮設工事>
本実施の形態においては、各被災度に対する仮設工事の地震損傷度曲線を作成する際に、共通仮設、直接仮設、及び工事別仮設と、タワークレーンとに大別することとした。以下、タワークレーンの地震損傷度曲線の作成手順を例に挙げて説明する。
1.被災度が小破の場合
地震応答解析により各層の応答せん断力を算出し、注目しているn層の応答せん断力をn層から上の建物重量で割ることにより、n層の応答せん断力係数を算出する。この応答せん断力係数に対応する応答加速度Sを中央値とする。また、地震応答解析により地表面最大速度PGVと応答加速度Sの関係を算出し、PGVとSとの関係式PGV=a×(S)(式中の「a」及び「b」は求める回帰係数を意味する。)を算出する。この式から、応答加速度SがSとなるときの地表面最大速度PGVを算出する。
このPGVを地震損傷度曲線の中央値とし、躯体工事の地震損傷度曲線の対数標準偏差を用いて、式(6)
Figure 2005208832
(式(6)中の「P」は仮設工事の損傷確率を、「PGV」は地表面最大速度を、「λ」は地震損傷度曲線の中央値を、「ζ」は地震損傷度曲線の対数標準偏差をそれぞれ意味する。)から、小破における地表面最大速度と仮設工事の損傷確率との関係を示す地震損傷度曲線を作成する。
2.被災度が大破・倒壊の場合
予め設定された震度Iを用いて、式log10(PGV)=0.55×I−1.36により地表面最大速度PGVを算出する。そして、予め設定された被害率Pと、躯体工事の地震損傷度曲線の対数標準偏差とを用いて式(6)から地表面最大速度の中央値を算出し、大破・倒壊における地表面最大速度と仮設工事の損傷確率との関係を示す地震損傷度曲線を作成する。なお、震度Iと被害率Pは、過去の地震によって被害を受けたタワークレーンの被害率を参考にして設定することができる。
3.被災度が中破の場合
本実施の形態においては、小破の地震損傷度曲線の中央値と大破・倒壊の地震損傷度曲線の中央値の平均値を中破の地震損傷度の中央値とし、躯体工事の地震損傷度曲線の対数標準偏差を用いて、式(6)から大破における地表面最大速度と仮設工事の損傷確率との関係を示す地震損傷度曲線を作成する。
このようにして作成された被災度ごとの仮設工事の地震損傷度曲線のデータを記憶装置11に記憶することによって、コンピュータ10は、仮設工事の地震損傷度曲線のデータを用いることができる。なお、仮設工事の地震損傷度曲線の作成は、上述の記載に基づいてコンピュータ10が行うように設定してもよい。
<仕上げ工事>
本実施の形態においては、外装材のみを対象として仕上げ工事の地震損傷度曲線を作成した。
仕上げ工事の損傷指標として層間変位を選択し、被災度(小破、中破、大破など)ごとに予め設定された層間変位角の中央値及び層間変形角の対数標準偏差を用いて、躯体工事の場合と同様の手順で、被災度ごとにn層分の地表面最大速度と仕上げ工事の損傷確率との関係を示す地震損傷度曲線を作成する。なお、被災度(小破、中破、大破など)ごとに設定された層間変位角の中央値及び層間変形角の対数標準偏差は、外装材を対象に、Pcaカーテンウオール、ALC板、アルミサッシ、ガラス、シーリングに対して被災度と層間変形角の関係に基づいて設定することができる。
このようにして作成された仕上げ工事の地震損傷度曲線のデータを記憶装置11に記憶することによって、コンピュータ10は、仕上げ工事の地震損傷度曲線のデータを用いることができる。なお、仕上げ工事の地震損傷度曲線の作成は、上述の記載に基づいてコンピュータ10が行うように設定してもよい。この場合においては、被災度(小破、中破、大破など)ごとに設定された層間変位角の中央値及び層間変形角の対数標準偏差は、予め記憶装置11に記憶されていることとし、必要な時にコンピュータ10が記憶装置11から読み出すこととなる。
<設備工事>
設備工事の損傷指標として層間変位を選択し、被災度(小破、中破、大破など)ごとに予め設定された層間変位角の中央値及び層間変形角の対数標準偏差を用いて、躯体工事の場合と同様の手順で、被災度ごとにn層分の地表面最大速度と設備工事の損傷確率との関係を示す地震損傷度曲線を作成する。
なお、本実施の形態において、被災度(小破、中破、大破など)ごとに設定された層間変位角の中央値及び層間変形角の対数標準偏差は、躯体工事の被災度と層間変形角の関係を参考にして工学的判断により決定することができるが、空調、衛生、電気、昇降機などの建設設備ごとに決定することとしてもよい。このように建設設備ごとに層間変位角の中央値及び層間変形角の対数標準偏差を設定することにより、より正確に地震損失及び地震リスクを評価することができるようになる。
このようにして作成された設備工事の地震損傷度曲線のデータを記憶装置11に記憶することによって、コンピュータ10は、設備工事の地震損傷度曲線のデータを用いることができる。なお、設備工事の地震損傷度曲線の作成は、上述の記載に基づいてコンピュータ10が行うように設定してもよい。この場合においては、被災度(小破、中破、大破など)ごとに設定された層間変位角の中央値及び層間変形角の対数標準偏差は、予め記憶装置11に記憶されていることとし、必要な時にコンピュータ10が記憶装置11から読み出すこととなる。
(S113)では、コンピュータ10は、表3に示すような各建築工事に対する被災度ごとの損失率を示すデータを記憶装置11から読み出し、操作者によって入力された各建築工事の費用のデータに基づいて、表4に示すような各建築工事に対する被災度ごとの補修費用を算出し、各建築工事に対する被災度ごとの補修費用のデータを記憶装置11に記憶する。なお、本実施の形態においては、各建築工事に対する被災度ごとの地震損傷度曲線の被害状況を想定し、過去の地震被害事例などを参考にして、各建築工事に対する地震時における建物の損失率(その時点での出来高に対する損失割合)を設定することとした。
Figure 2005208832
Figure 2005208832
(S114)では、コンピュータ10は、各建築工事に対する被災度ごとの地震損傷度曲線のデータと、各建築工事に対する被災度ごとの補修費用のデータとを用いてイベントツリー解析を行う。図11〜図14に、イベントツリー解析によってモデル化された各建設段階のイベントツリーの概念図(一部)の例を示す。図11〜図14に示すように、イベントツリーには、ある地震動強さに対する各損失状態の損傷確率Pi及び損失額Ci(i=1〜M、ただし「M」は、損傷状態の総数)が記録されている。図11〜図14中の「NO」は被害なしを意味し、「YES」は被害有りを意味する。なお、図11〜図14は大破の場合(躯体工事においては倒破のみ)のみを想定したイベントツリーの概念図であるが、実際の各建設段階のイベントツリーは、小さな領域から大きな領域までの地震の強さを考慮して地震リスク評価を行うことができるように、小破、中破、大破(場合により倒破も含む)などの被災度を考慮してモデル化されている。
(S115)では、コンピュータ10は、イベントツリー解析結果に基づき、地震動強さと損失額との関係を表す地震損失曲線を作成する(S115)。具体的には、コンピュータ10は、ある地震動強さに対する各損失状態の損傷確率Pi及び損失額Ci(i=1〜M、ただし「M」は、損傷状態の総数)に基づいて、ある地震動強さに対する損失額の平均値μcと損失額の標準偏差σcを算出する(図15参照)。そして、コンピュータ10は、地表面最大速度の大きさを変化させて、上記と同様に、それぞれの地震動強さに対する損失額の平均値μcと損失額の標準偏差σcを算出することにより、各建設段階の地震損失曲線を作成する(図16〜図19)。
以上のように、(S111)〜(S115)の処理を行うことにより、コンピュータ10は、建設段階ごとに施工中建物の地震損失曲線を作成することができる。なお、このようにして作成した建設段階ごとに施工中建物の地震損失曲線のデータをコンピュータ10が出力装置13に表示するようにしてもよい。この建設段階ごとの施工中建物の地震損失曲線を用いることにより、ある地震動強さが発生した場合に生じる施工中建物の損失額を定量的に評価することが可能となる。
(S116)では、コンピュータ10は、シナリオ地震データセット(S104)からシナリオ地震nに対する年平均発生率を読み込む。
(S117)では、コンピュータ10は、シナリオ地震nに対する建設地の地表面の地震動強さ分布を用いて、施工中建物の各建設段階の地震損失曲線をそれぞれ重み付け積分することにより、シナリオ地震nに対して施工中建物の各建設段階の損失額分布をそれぞれ作成する。
その後、コンピュータ10は、(S116)にて算出したシナリオ地震nに対する年平均発生率と、(S117)にて作成したシナリオ地震nに対する施工中建物の損失額分布とを対応づけて記憶装置11に記憶する。
(S118)では、コンピュータ10は、シナリオ地震テーブルを参照して、シナリオ地震のn値がシナリオ地震の総数Nであるかを判断する。この判断により、コンピュータ10が「n=N」でないと判断した場合(S118;NO)には、(S106)へ進む。一方、コンピュータ10が「n=N」であると判断した場合(S118;YES)には、(S119)へ進む。このようにして、コンピュータ10は、総数Nのシナリオ地震に対して(S107)〜(S117)の処理を同様に行い、それぞれのシナリオ地震に対する施工中建物の損失額分布を作成することとなる。
(S119)では、コンピュータ10は、それぞれのシナリオ地震に対する施工中建物の損失額分布に基づいて、施工期間Tmに対応した地震累積曲線、ならびに地震リスク曲線を作成する(図20)。なお、図20中の「PML(Probable Maximum Loss)」は地震予想最大損失額であり、地震累積曲線において、施工期間Tm中の超過確率が10%となる地震に対して90%信頼水準に相当する損失額(ならびに損失率)を意味する。また、図20中の「C」は建設段階(ステップm)における出来高を意味する。
以下、施工期間Tmに対応した地震累積曲線及び地震リスク曲線の作成手順について説明する。
<施工期間Tmに対応した地震累積曲線>
コンピュータ10は、記憶装置11に記憶した総数Nのシナリオ地震に対する施工中建物の損失額分布を読み出し、これらの施工中建物の損失額分布を対象に、損失額の超過確率が0.1となる損失額L90(この損失額を超える確率は0.1となる)をそれぞれ算出する。次に、コンピュータ10は、N個の損失額L90の値が大きいものから順に並び替える。そして、コンピュータ10は、ある大きさの損失額Lを設定し、損失額L90がこの値を超過しているかを判断する。その結果、損失額L90が損失額Lを超過していると判断した場合には、コンピュータ10は、記憶装置11に記憶したシナリオ地震の年平均発生率νiを読み出して、個々のシナリオ地震の累積値 Σνiを計算する。建設段階(ステップm)の施工期間Tm年間の地震累積確率を、式 1−exp(−Σνi×Tm)により求める。そして、損失額Lの大きさをパラメトリックに変化させて、損失額Lと建設段階(ステップm)の施工期間Tm年間の地震累積確率との関係を連続的に算出し、施工中建物のある建設段階に対する地震累積曲線を作成する。以上のような処理を各建設段階において行うことにより、コンピュータ10は、施工中建物の建設段階ごとに地震累積曲線を作成することができる。
<地震リスク曲線>
コンピュータ10は、記憶装置11に記憶した総数Nのシナリオ地震に対する施工中建物の損失額分布を読み出し、個々のシナリオ地震の年平均発生率から建設段階(ステップm)の施工期間Tmにおける地震の発生確率を算出し、個々のシナリオ地震に対する施工中建物の損失額分布に建設段階(ステップm)の施工期間Tmにおける地震の発生確率を掛けて、建設段階(ステップm)の施工期間Tmにおける損失額の分布をシナリオ地震ごとに作成する。
次に、コンピュータ10は、総数Nのシナリオ地震ごとに、ある大きさの損失額Lを設定し、この損失額L以内に収まる確率Piを建設段階(ステップm)の施工期間Tmの損失額分布を用いて算出する。そして、コンピュータ10は、ある大きさの損失額Lに対して算出したN個の確率Piをそれぞれ掛け合わせ、この値を「1」から引くことにより建設段階(ステップm)の施工期間Tmの超過確率を算出する(建設段階(ステップm)の施工期間Tmの超過確率=1−ΠPi)。そして、損失額Lの大きさをパラメトリックに変化させて、損失額Lと建設段階(ステップm)の施工期間Tm年間の超過確率との関係を連続的に算出し、施工中建物のある建設段階に対する地震リスク曲線を作成する。以上のような処理を各建設段階において行うことにより、コンピュータ10は、施工中建物の建設段階ごとに地震リスク曲線を作成することができる。
(S120)では、コンピュータ10は、施工中建物の建設段階ごとに、施工期間Tmに対応した地震累積曲線からPMLを算出し、地震リスク曲線から期待損失額を算出する(表5)。そして、コンピュータ10は、表5のデータに基づいて、施工予定又は施工中の建物の施工期間Tmに対する、出来高曲線、PML、及び期待損失額の関係を示す曲線を作成することができる。図21に、施工中の建物の建設段階(ステップm)の施工期間Tmに対する、出来高曲線、PML、及び期待損失額の関係を示す。なお、期待損失額(平均値)とは、地震リスク曲線の期待値に相当する損失額を意味する。期待値Ecは、式Ec=∫{f(c)×C}dc(「f(c)」は地震リスク曲線の確率密度関数を、「C」は損失額をそれぞれ意味する。)により算出することができる。
Figure 2005208832
以上のように、コンピュータ10は、建設段階ごとに施工中建物の地震累積曲線や地震リスク曲線を作成することができる。なお、このようにして作成した建設段階ごとに施工中建物の地震累積曲線や地震リスク曲線のデータをコンピュータ10が出力装置13に表示するようにしてもよい。この建設段階ごとの施工中建物の地震累積曲線や地震リスク曲線を用いることにより、任意の施工期間Tmの損失期待値を定量的に評価することが可能となる。また、地震累積曲線を用いることにより、予想平均損失額(NEL:Normal Expected Loss)やPMLを確率論に基づいた客観的な数値で提示でき、施工中建物の資産価値を具体的に評価・表現することが可能となる。さらに、地震リスク曲線を用いることにより、期待損失額(平均値)を確率論に基づいた客観的な数値で提示でき、施工中建物の資産価値を具体的に評価・表現することが可能となる。
また、図21に示すような曲線のデータをコンピュータ10が出力装置13に表示するようにしてもよい。この曲線を用いることにより、施工中建物の資産価値を、出来高からPMLや期待損失額を差し引いた値で表現することが可能になる。
以上、本発明を実施形態により説明したが、当業者にとっては、本発明が本願中に説明した実施形態に限定されるものではなく、多くの変形例および実装例が、発明の上記の実施形態に対してなし得ることは明らかである。
本発明の一実施形態に係る地震損失評価システムや地震リスク評価システムの構成を示す図である。 本実施の形態に係る施工中建物の地震リスクを評価するための処理のフローチャートである。 出力装置に表示された画像データを示す図である。 本実施の形態に係る、施工中建物に対する土工・地業工事の地震損傷度曲線を示す図である。 本実施の形態に係る、施工中建物に対する基礎工事の地震損傷度曲線を示す図である。 RC造ラーメン架構における層間変位角と躯体工事の損傷確率との関係を示す図である。 RC造耐震壁架構(曲げ変形が卓越する場合)における層間変位角と躯体工事の損傷確率との関係を示す図である。 RC造耐震壁架構(せん断変形が卓越する場合)における層間変位角と躯体工事の損傷確率との関係を示す図である。 本実施の形態に係る、竣工時のRC造建物の各層の復元力特性と、施工時のRC造建物の各層の復元力特性との関係を示す図である。 本実施の形態に係る、各層の最大速度と応答層間変位との関係を示す図である。 本実施の形態に係るステップ1のイベントツリーを示す図である。 本実施の形態に係るステップ2のイベントツリーを示す図である。 本実施の形態に係るステップ3のイベントツリーを示す図である。 本実施の形態に係るステップ4のイベントツリーを示す図である。 ある地震動強さに対する各損失状態の損傷確率Pi及び損失額Ciの関係を示す図である。 本実施の形態に係るステップ1の地震損失曲線を示す図である。 本実施の形態に係るステップ2の地震損失曲線を示す図である。 本実施の形態に係るステップ3の地震損失曲線を示す図である。 本実施の形態に係るステップ4の地震損失曲線を示す図である。 本実施の形態に係る、地震損失曲線、地震累積曲線、及び地震リスク曲線を示す図である。 本実施の形態に係る、施工中の建物の施工期間Tmに対する、出来高曲線、PML、及び期待損失額の関係を示す図である。
符号の説明
10 コンピュータ
11 記憶装置
12 入力装置
13 出力装置
14 記録媒体

Claims (11)

  1. 土木・地業工事、基礎工事、躯体工事、仮設工事、仕上げ工事、設備工事などの各種建築工事の地震損傷度曲線データ及び損失率情報を記憶する手段と、
    前記各種建築工事及び建物の施工期間に基づいて建物の建設段階をステップmに分割する手段と、
    前記各種建築工事に要する費用額の情報と、前記損失率情報とに基づいて、ステップmの建設段階ごとに補修費用を算出する手段と、
    前記各種建築工事の地震損傷度曲線データと、前記ステップmの建設段階ごとの補修費用とを用いてイベントツリー解析を行い、前記建物の建設段階における建築工事ごとの地震損失曲線を作成し表示する手段と、
    を備えることを特徴とする施工中建物の地震損失評価システム。
  2. 土木・地業工事、基礎工事、躯体工事、仮設工事、仕上げ工事、設備工事などの各種建築工事の地震損傷度曲線データ及び損失率情報と、過去に発生した歴史地震および将来地震が発生すると予測される活断層などの地震情報に基づいて設定されたシナリオ地震データセットと、を記憶する手段と、
    前記各種建築工事及び建物の施工期間に基づいて建物の建設段階をステップmに分割する手段と、
    前記各種建築工事に要する費用額の情報と、前記損失率情報とに基づいて、ステップmの建設段階ごとに補修費用を算出する手段と、
    前記各種建築工事の地震損傷度曲線データと、前記ステップmの建設段階ごとの補修費用とを用いてイベントツリー解析を行い、前記建物の建設段階における建築工事ごとの地震損失曲線を作成する手段と、
    前記建物の建設地情報に基づいて、シナリオ地震データセットから当該建設地周辺において将来地震が発生すると予測される総数Nのシナリオ地震のデータを選定する手段と、
    前記総数Nのシナリオ地震のデータに記録されている地震の規模及び震源地の情報に基づいて、それぞれのシナリオ地震に対して建設地の地表面の地震動強さ分布を作成する手段と、
    前記建物の建設段階ごとの地震損失曲線と、前記総数Nのシナリオ地震に対する建設地の地表面の地震動強さ分布とに基づいて、前記建物の建設段階ごとに総数Nのシナリオ地震に対する建物の損失額分布を作成する手段と、
    前記建物の建設段階ごとに総数Nのシナリオ地震に対する建物の損失額分布から、前記建物の建設段階ごとに地震累積曲線を作成し表示する手段と、
    を備えることを特徴とする施工中建物の地震リスク評価システム。
  3. 請求項2に記載の施工中建物の地震リスク評価システムにおいて、
    前記建物の建設段階ごとの地震累積曲線から、前記建物の建設段階ごとのPMLを算出する手段と、
    前記建物の建設段階ごとのPML値を用いて、前記建物の施工期間に対するPMLの関係を表す曲線を作成し表示する手段と、
    を更に備えることを特徴とする施工中建物の地震リスク評価システム。
  4. 請求項3に記載の施工中建物の地震リスク評価システムにおいて、
    前記建物の前記各種建築工事と、当該各種建築工事に要する期間とから、前記建物の施工期間に対する出来高曲線を作成する手段と、
    前記建物の施工期間に対する出来高曲線と、前記建物の施工期間に対するPMLの関係を表す曲線とを比較可能な形式で表示する手段と、
    を更に備えることを特徴とする施工中建物の地震リスク評価システム。
  5. 土木・地業工事、基礎工事、躯体工事、仮設工事、仕上げ工事、設備工事などの各種建築工事の地震損傷度曲線データ及び損失率情報と、過去に発生した歴史地震および将来地震が発生すると予測される活断層などの地震情報に基づいて設定されたシナリオ地震データセットと、を記憶する手段と、
    前記各種建築工事及び建物の施工期間に基づいて建物の建設段階をステップmに分割する手段と、
    前記各種建築工事に要する費用額の情報と、前記損失率情報とに基づいて、ステップmの建設段階ごとに補修費用を算出する手段と、
    前記各種建築工事の地震損傷度曲線データと、前記ステップmの建設段階ごとの補修費用とを用いてイベントツリー解析を行い、前記建物の建設段階における建築工事ごとの地震損失曲線を作成する手段と、
    前記建物の建設地情報に基づいて、シナリオ地震データセットから当該建設地周辺において将来地震が発生すると予測される総数Nのシナリオ地震のデータを選定する手段と、
    前記総数Nのシナリオ地震のデータに記録されている地震の規模及び震源地の情報に基づいて、総数Nのシナリオ地震に対して建設地の地表面の地震動強さ分布を作成する手段と、
    前記建物の建設段階ごとの地震損失曲線と、前記総数Nのシナリオ地震に対する建設地の地表面の地震動強さ分布とに基づいて、前記建物の建設段階ごとに総数Nのシナリオ地震に対する建物の損失額分布を作成する手段と、
    前記建物の建設段階ごとに総数Nのシナリオ地震に対する建物の損失額分布から、前記建物の建設段階ごとに地震リスク曲線を作成し表示する手段と、
    を備えることを特徴とする施工中建物の地震リスク評価システム。
  6. 請求項5に記載の施工中建物の地震リスク評価システムにおいて、
    前記建物の建設段階ごとの地震リスク曲線から、前記建物の建設段階ごとの期待損失額を算出する手段と、
    前記建物の建設段階ごとの期待損失額の値を用いて、前記建物の施工期間に対する期待損失額の関係を表す曲線を作成し表示する手段と、
    を更に備えることを特徴とする施工中建物の地震リスク評価システム。
  7. 請求項6に記載の施工中建物の地震リスク評価システムにおいて、
    前記建物の前記各種建築工事と、当該各種建築工事に要する期間とから、前記建物の施工期間に対する出来高曲線を作成する手段と、
    前記建物の施工期間に対する出来高曲線と、前記建物の施工期間に対する期待損失額の関係を表す曲線とを比較可能な形式で表示する手段と、
    を更に備えることを特徴とする施工中建物の地震リスク評価システム。
  8. コンピュータを、施工中建物の地震損失を評価するシステムとして機能させるための施工中建物の地震損失評価プログラムであって、コンピュータに、
    土木・地業工事、基礎工事、躯体工事、仮設工事、仕上げ工事、設備工事などの各種建築工事の地震損傷度曲線データ及び損失率情報を記憶する手段と、
    前記各種建築工事及び建物の施工期間に基づいて建物の建設段階をステップmに分割する手段と、
    前記各種建築工事に要する費用額の情報と、前記損失率情報とに基づいて、ステップmの建設段階ごとに補修費用を算出する手段と、
    前記各種建築工事の地震損傷度曲線データと、前記ステップmの建設段階ごとの補修費用とを用いてイベントツリー解析を行い、前記建物の建設段階における建築工事ごとの地震損失曲線を作成し表示する手段と、
    を実行させるためのプログラム。
  9. コンピュータを、施工中建物の地震リスクを評価するシステムとして機能させるための施工中建物の地震リスク評価プログラムであって、コンピュータに、
    土木・地業工事、基礎工事、躯体工事、仮設工事、仕上げ工事、設備工事などの各種建築工事の地震損傷度曲線データ及び損失率情報と、過去に発生した歴史地震および将来地震が発生すると予測される活断層などの地震情報に基づいて設定されたシナリオ地震データセットと、を記憶する手段と、
    前記各種建築工事及び建物の施工期間に基づいて建物の建設段階をステップmに分割する手段と、
    前記各種建築工事に要する費用額の情報と、前記損失率情報とに基づいて、ステップmの建設段階ごとに補修費用を算出する手段と、
    前記各種建築工事の地震損傷度曲線データと、前記ステップmの建設段階ごとの補修費用とを用いてイベントツリー解析を行い、前記建物の建設段階における建築工事ごとの地震損失曲線を作成する手段と、
    前記建物の建設地情報に基づいて、シナリオ地震データセットから当該建設地周辺において将来地震が発生すると予測される総数Nのシナリオ地震のデータを選定する手段と、
    前記総数Nのシナリオ地震のデータに記録されている地震の規模及び震源地の情報に基づいて、それぞれのシナリオ地震に対して建設地の地表面の地震動強さ分布を作成する手段と、
    前記建物の建設段階ごとの地震損失曲線と、前記総数Nのシナリオ地震に対する建設地の地表面の地震動強さ分布とに基づいて、前記建物の建設段階ごとに総数Nのシナリオ地震に対する建物の損失額分布を作成する手段と、
    前記建物の建設段階ごとに総数Nのシナリオ地震に対する建物の損失額分布から、前記建物の建設段階ごとに地震累積曲線を作成し表示する手段と、
    を実行させるためのプログラム。
  10. コンピュータを、施工中建物の地震リスクを評価するシステムとして機能させるための施工中建物の地震リスク評価プログラムであって、コンピュータに、
    土木・地業工事、基礎工事、躯体工事、仮設工事、仕上げ工事、設備工事などの各種建築工事の地震損傷度曲線データ及び損失率情報と、過去に発生した歴史地震および将来地震が発生すると予測される活断層などの地震情報に基づいて設定されたシナリオ地震データセットと、を記憶する手段と、
    前記各種建築工事及び建物の施工期間に基づいて建物の建設段階をステップmに分割する手段と、
    前記各種建築工事に要する費用額の情報と、前記損失率情報とに基づいて、ステップmの建設段階ごとに補修費用を算出する手段と、
    前記各種建築工事の地震損傷度曲線データと、前記ステップmの建設段階ごとの補修費用とを用いてイベントツリー解析を行い、前記建物の建設段階における建築工事ごとの地震損失曲線を作成する手段と、
    前記建物の建設地情報に基づいて、シナリオ地震データセットから当該建設地周辺において将来地震が発生すると予測される総数Nのシナリオ地震のデータを選定する手段と、
    前記総数Nのシナリオ地震のデータに記録されている地震の規模及び震源地の情報に基づいて、総数Nのシナリオ地震に対して建設地の地表面の地震動強さ分布を作成する手段と、
    前記建物の建設段階ごとの地震損失曲線と、前記総数Nのシナリオ地震に対する建設地の地表面の地震動強さ分布とに基づいて、前記建物の建設段階ごとに総数Nのシナリオ地震に対する建物の損失額分布を作成する手段と、
    前記建物の建設段階ごとに総数Nのシナリオ地震に対する建物の損失額分布から、前記建物の建設段階ごとに地震リスク曲線を作成し表示する手段と、
    を実行させるためのプログラム。
  11. 請求項8〜10のいずれかに記載のプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。

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