JP2005208268A - 光ファイバ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光を導波するコア部1と、コア部1を囲む第一クラッド部2と第一クラッド部2を囲む第2クラッド部3からなり、第2クラッド部3において光ファイバ軸方向に伸びる複数の空孔4を有するので、光ファイバの表面の傷や内部の欠陥によって、外力が作用した場合にその傷や欠陥に応力集中し破断する従来の課題を解決し、高強度の光ファイバを作成することが可能なる。
【選択図】図1
Description
現在、光ファイバ製造技術の向上により、その傷や欠陥の発生が非常に少なくなっているが、完全に取り除くことが困難である。
この手段として、スクリーニング試験による光ファイバ強度保証法や、ハーメチックコーティングなどの保護被覆を用いて、光ファイバの信頼性を向上する方法が提案されている。
スクリーニング試験では、光ファイバ素線に一定の負荷、即ち歪みを与えることで、傷や欠陥のある部分をあらかじめ断線させて除去するものである。
ハーメチックコーティングとは、カーボン、金属、TiC等の薄膜を石英ファイバ表面上に形成させる方法である。
その形成される被覆膜構造の緻密さによる水素遮断性、化学的安定性、機械的強度を向上することができる(例えば、特許文献1)。
また、ファイバ自身の強度を強めるものではなく、製造されたファイバの選定を行なうものに過ぎない。
本発明の課題は、光ファイバ自身の強度が上げることができ、高強度の光ファイバを提供することにある。
即ち、本発明の光ファイバは、導波構造に関連しないクラッド部に空孔を設けることにより、光ファイバの光特性を影響せず、強度をあげることができ、高強度光ファイバを提供することができる。
その集中応力は原子間の結合力に打勝つだけの大きさになるとガラスが破壊することになる。
図2は、応力の値は図中断面内の最大応力で規格化した応力(0〜1)を濃淡として示すものである。
よって、第二クラッド部3に空孔4を設けることにより、傷や欠陥に集中する応力を緩和し、破断応力をあげることができ、これまでの光ファイバより高い強度を備える光ファイバを提供できることを見出した。
また、ファイバ中心からの距離が導波される光のモードフィールド径(MFD:Mode Field Diameter)の2倍以上離した、第二クラッド7の部分にファイバ軸方向に伸びる複数の空孔8が形成されている。
また、第一クラッド部10を囲む第二クラッド部12にファイバ軸方向に伸びる複数の空孔13が形成されている。
また、第一クラッド部15を囲む第二クラッド部17にファイバ軸方向に伸びる複数の空孔18が形成されている。
図6に示すように、線引したファイバは従来のファイバと同じようにコア部19とクラッド部20から構成される。
図6において、コア部19は0.3mol%のGeO2をドープした石英ガラスから作られ、直径は8μmであり、クラッド部20は純粋石英ガラスから作られ、ファイバの外径は125μmである。
そこで、同じプリフォームを用いて、クラッド部20に、ファイバ中心から20μmの円周上に六個の空孔21を均等に配置する構造にした。
空孔21間の距離Λ=20μm、空孔直径d=3.4μmであった。
また比較するため、空孔がないファイバの引張り試験の結果も併せて同図に示す。
ここでは、各種ファイバ試料の数は50で、その長さ、引張歪み速度はそれぞれ200mmと12.5%/minであった。
2,6,10,15 第一クラッド部
3,7,12,17 第二クラッド部
4,8,11,13,16,18,21 空孔
20 クラッド部
Claims (5)
- 光の導波されるコア部、前記コア部を囲む導波構造を形成するための第一クラッド部及び前記第一クラッド部を囲む第二クラッド部からなり、前記第二クラッド部にファイバ軸方向に伸びる複数の空孔が形成されることを特徴とする光ファイバ。
- 請求項1において、前記コア部、前記クラッドはともに主として石英ガラスによって構成され、前記コア部にGeO2又はP2O5、前記第一クラッドにフッ素などの添加物を加えることで前記コア部の屈折率を前記第一クラッド部の屈折率より高くし、前記コア部と前記第一クラッド部の屈折率差によって前記コア部に光パワーを集中させて、導波する光ファイバであって、前記空孔はファイバ中心から使用される波長におけるモードフィールド径(MFD:Mode Field Diameter)の2倍以上離した前記第二クラッドに形成されることを特徴とする光ファイバ。
- 請求項1において、石英ガラスを用いた前記第一クラッド部にファイバ軸方向に伸びる複数の空孔が形成され、前記コア部の等価的な屈折率が前記第一クラッド部より高く、前記コア部と前記第一クラッド部の屈折率差によって導波することを特徴とする光ファイバ。
- 請求項1において、石英ガラスを用いた中空又は中実の前記コア部を持つ光ファイバであって、前記第一クラッド部にファイバ軸方向に伸びる複数の空孔が形成され、該空孔は周期構造で光を閉じこめるように格子間隔が設定されることを特徴とする光ファイバ。
- 請求項1,2,3又は4において、前記第二クラッド部の前記空孔は円周方向に均等に配置され、前記第二クラッド部の前記空孔の総面積が前記ファイバの断面積の30%以下であることを特徴とする光ファイバ。
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